JPH0399979A - モータ駆動用電流制御装置 - Google Patents

モータ駆動用電流制御装置

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JPH0399979A
JPH0399979A JP1237324A JP23732489A JPH0399979A JP H0399979 A JPH0399979 A JP H0399979A JP 1237324 A JP1237324 A JP 1237324A JP 23732489 A JP23732489 A JP 23732489A JP H0399979 A JPH0399979 A JP H0399979A
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Ryozo Masaki
良三 正木
Toshiyuki Koderasawa
小寺沢 俊之
Kazuo Tawara
田原 和雄
Kunio Miyashita
邦夫 宮下
Kiichi Hoshi
星 喜一
Masayuki Kume
久米 正行
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Hitachi Automotive Systems Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、PWM制御を行う電流制御装置に係わり、特
に信頼性が要求される自動車用電動式パワーステアリン
グ装置に好適な電流制御装置に関する。
[従来の技術] パワーステアリング装置に用いる電動機(以下モータと
いう)は、特開昭60−35664、同61−2711
68号に示されているように、モータをスイッチング素
子で構成したブリッジ回路に負荷として接続し、モータ
の回転方向に応じて定まる一対の対向スイッチング素子
を通して駆動される。モしてモータ電流は、オン状態と
されるスイッチング素子の一方を継続してオンとし、他
方をPWM制御(パルス幅変調制御)とすることにより
制御される。このように、オンとする素子の一方のみを
PWM変調する方法を片側チョッパ方式と呼ぶと。
この片側チョッパ方式はモータ電流の脈動を少なくする
ことができ、わずかなトルク変動でもフィーリングに影
響する電動式パワーステアリング装置に適している。
[発明が解決しようとする課題] 上記した従来技術では、高速で回転しているモータを急
に反転させたとき、つまりハンドルを一方向に転舵中に
急に逆方向に転舵したとき、スイッチング素子のPWM
制御が行われていても、モータの逆起電力によりモータ
に過電流が流れるという問題点があった。この問題点を
第5図及び第6図を用いて以下に詳しく説明する。
第5図(a)はブリッジ回路を用いた従来の電流制御装
置の構成を示したもので、第5図(b)〜(g)はその
動作モードを示したものである(電流の流れている素子
のみを示している)。ブリッジ回路はバッテリー8 (
電圧VB)を電源とし、モータ9を負荷とするブリッジ
構成となっており、バッテリー8の正極側に接続された
スイッチング素子12a、 12b、バッテリー8の負
極側に接続されたスイッチング素子12c、 12d及
びスイッチング素子に逆並列に接続されたダイオード1
3a〜13dから構成されている。
このブリッジ回路を駆動するために、電流脈動が少ない
片側チョッパ方式が用いられるが、これを第6図のタイ
ムチャートを用いて説明する。第6図は一方向に一定ト
ルクを発生しているときに急に逆方向に一定トルクを発
生するような指令が出た場合のタイムチャートであり、
例えば、電動式パワーステアリングでは一方向に転舵中
に急に逆方向にハンドルを転舵することに相当する。ま
ず、時刻t0から時刻t1までの期間!では、スイッチ
ング素子12aをオンさせる信号SaをPWM動作させ
、スイッチング素子12dをオンさせる信号Sdを継続
的にオンとすることにより、一方向に一定トルクを発生
させている。このときスイッチング素子12b、 12
cはいずれもオフ状態である。この期間lでのブリッジ
回路の動作モードは、信号Saがオンの間は第5図(b
)、オフの間は第5図(c)となり、モータ電流iMが
流れる。なお、モータ9内に示した矢印はモータから発
生する逆起電圧V、の方向を表す。モータ印加電圧VM
は、信号Saがオンの間+V1B、オフの間Oとなるか
ら、信号SaのPWM信号としての通流率αにより、平
均的にはモータ印加電圧vMは+αVBとなる。モータ
電流iHは通流率αにより制御される。
次に1時刻t1でモータが発生するトルクを急に逆にす
る指令が出されたとする。そのとき信号Sat Sdが
オフすると、信号Sb、Scのオンオフに係わらず動作
モードは第5図(d)のようになり、モータ電流iHが
零になるまでダイオードL3b、13cがオンし続け、
バッテリー8にモータ電流iMを回生する。モータ電流
iMが0になる時刻1.までが期間■である。
時刻t!からモータ電流iHが逆に流れ始めて電流指令
irと一致する時刻t、までの期間■の動作モードを第
5図(ci)、 (f)に示す、信号Sb、Scがオン
しているときには、第5図(e)に示すように、スイッ
チング素子12b、 12cがオンし、モータ電流iH
を矢印の方向に流し始める。しかしこの時点では、モー
タの機械系の時定数は電機子回路の時定数よりも一般に
大きいので、モータ電流iHが逆に流れ出してもモータ
の回転方向は第6図に示すように時刻t□と同じ方向で
ある。そのため、モータの逆起電圧v0の方向は第5図
(e)のようにモータ電流iMの方向と一致する。また
、PWM動作の信号sbがオフしている間は、スイッチ
ング素子12bがオフし、ダイオード13dがオンする
つまり第5図(f)の回路でモータ電流iMが流れる。
このときも逆起電圧v0はモータ電流iHの方向と一致
する。そのためモータ電流iMは増加し続けるが、これ
が電流指令±1が大きくなると、制御回路(ここでは図
示を省略)が働いて信号sbは常にオフにされ、モータ
電流iHを小さくしようとする。しかしこのときは第5
図(f)の状態が続くから、モータの逆起電圧V、によ
りモータ電流iMは非常に大きい値となる。そして、モ
ータの回転エネルギーがモータ電流iMにより電機子回
路の抵抗等で消費されると、モータの回転数nは徐々に
低下していく、従って、第5図(f)の動作モードはモ
ータ回転数nが0となる時刻t4まで続き、この時刻t
、からt4までの期間■は長く続き、しかも二の間はP
WM制御に関係なくモータ9に過電流が流れてしまう。
モータ9が逆方向に回転を始める時刻t、以降は、モー
タ9の逆起電圧の方向も第5図(g)のようになる。従
って信号sbをオンするときには、スイッチング素子1
2bがオンしてモータ電流iHが増加し、信号sbをオ
フするときはダイオード13dがオンするためモータ電
流iMが減少する。つまり時刻t、以降の期間■では、
信号sbのPWM動作によりモータ電流iHを制御する
ことができる。
以上のように、片側チョッパ方式により、モータ電流の
制御を行うと、高速に回転しているモータを急に逆方向
に回転した場合に過電流が流れるという問題点があった
。特に電動式パワーステアリング装置ではこのような使
い方を頻繁に行うから、信頼性の点からも問題となる。
本発明の目的は、高速に回転しているモータを急に逆方
向に回転させても過電流が流れないようとした電流制御
装置を提供するにある。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するために、モータを駆動するブリッ
ジ回路において、モータの回転方向(モータ電流の方向
)に応じて定まる一対の対向スイッチング素子を、モー
タ電流が予め定めた一定値以下のときには前記片側チ1
ツバ方式で駆動し、モータ電流が上記一定値を越えたと
きには上記−対の対向スイッチング素子を双方同時にP
WM駆動するところの上下チョッパ方式により駆動する
ようにした。このときもう一方の対向スイッチング素子
は熱論停止とする。
また上記の目的を達成するために、モータ速度検出器の
8力、あるいはモータ印加電圧とモータ電流から逆起電
圧を推定し、その逆起電圧の大きさと方向、及び電流指
令の方向により、過電流が流れると予想されるときは、
上記モータの回転方向に応じて定まる一対の対向スイッ
チング素子を上記の上下チョッパ方式により駆動し、過
電流が流れると予想されないときは片側チョッパ方式に
より駆動する。
[作用] 片側チョッパ方式において無制御状態が生じてモータ電
流が急増する原因は、モータを急に反転しようとしたと
きに発生する逆起電圧が、従来例で説明したようにモー
タ印加電圧VMの可変範囲(Ve、O)または(VB−
0)を越えテシマウためである(VBはバッテリー電圧
)。一方、上下チョッパ方式では、後に詳述するように
、モータ印加電圧はPWM信号のオンオフにともなって
+■b〜−VBの間で変化し、その絶対値が常にVBを
越えないモータの逆起電圧をいつでも制御できる。従っ
て、モータ電流が一定値を越えたとき、あるいはモータ
速度から過電流が流れると判断されるときに上下チョッ
パ方式とすれば、その方式でのPWM制御によりモータ
電流を常に制御でき、過電流を防ぐことができる。なお
、片側チョッパ方式は上述のようにモータ印加電圧の変
化範囲が、PWM信号のオンオフによりvB〜0の間に
あり、それは上下チョッパ方式の半分であるために、モ
ータ電流の脈動が小さくなる。このためモータ電流が一
定値以下あるいは過電流の恐れがないときには片側チコ
ッパ方式で制御して操作性を向上できる。
[実施例] 以下、本発明を実施例により説明する。第2図は電動式
パワーステアリング装置に適用したときの実施例である
。運転者がハンドル1を操舵すると、ハンドル軸2に取
り付けたトルク検出器3により操舵トルクτが検出され
る。この操舵トルクτと電流検出器5から得られるモー
タ電流iHは制御回路4に入力され、これらの値から制
御演算が行われる。この演算結果にもとづいて、スイッ
チング素子を駆動する駆動信号5a=Sdが制御回路4
から出力され、ドライブ回路6を通してブリッジ回路7
へ印加される。その駆動信号に応じて、ブリッジ回路7
はバッテリー8(電圧Vm)を電源としてモータ9に印
加するモータ印加電圧vMをPWM方式により制御する
。モータ9は、ステアリング機構部材10a、 10b
を通して、タイヤ11a。
11bを転向する補助力を発生する。この一連の動作に
より、運転者が軽い力でハンドルを操舵しても、自由に
タイヤlla、 llbを転向させることができる。
制御回路4で行う演算処理は本発明の特徴とするもので
、この演算処理方法の一実施例を第1図のフローチャー
トに示す。このフローチャートの実行は、ソフトウェア
制御でもハードウェア制御でもよいが、ここではマイク
ロコンピュータを用いたソフトウェア制御とする。第1
図において、ステップ101で操舵トルクτとモータ電
流iMが入力されると、ステップ102で操舵トルクτ
に応じた最適な補助力をモータ9から出力するための電
流指令iRを演算する。その電流指令iRとモータ電流
iMにより電流制御演算を行い、モータ9に印加する電
圧指令vR′?!、ステップ103で計算する。
次のステップ104からが本発明の特徴であるチョッパ
方式の切替えを行う部分である。ステップ104はモー
タ電流iHの絶対値と後述するモータ切替電流illと
を比較する。その結果、+iM+≦10 のときには、片側チョッパ方式を行うためのステップ1
05以降を処理する。このときは、モータ電流iHは過
電流とはなっていないので、従来と同様の処理を行えば
よい、即ちステップ105では、片側チ五ツバ方式にお
いて電圧指令vRとなるようにPWM制御の通流率αを
決定する0次にモータ切替電流il、の値を片側チョッ
パ時切替電流xo1に設定する。ステップ107では、
電流指令iRの正負を判断している。電流指令iRが正
のときには、ステップ108で信号Sb、Scがオフ、
信号Sdがオン、信号Saが通流率αのPWM信号とな
るように出力を設定する。従って、第2図においてスイ
ッチング素子13aがPWM動作、スイッチング素子1
3dがオン状態となるので1片側チョッパ方式の動作を
する。また、電流指令iRが負のときには、ステップ1
09で信号Sa、Sdがオフ、信号Scがオン、信号s
bが通流率αのPWM信号となるように設定するので、
モータ9に印加されるモータ印加電圧VMがii>Oの
ときと逆の片側チョッパ方式となる。また、1i=oの
ときにはステップ115で信号Sa”Sdのすべてをオ
フとする。
一方、ステップ104において i M l > i 。
のときには、上下チョッパ方式を行うためのステップ1
10以降の処理を行う、即ちステップ110データでは
、上下チョッパ方式においてもモータ印加電圧vMが電
圧指令VRとなるように通流率αを計算する0次のステ
ップ111ではモード切替電流i。
を上下チ1ツバ時切替電流i、!に設定する。1(11
を前述の10□よりも低い値に設定することにより、モ
ード切替電流にヒステリシスを持たせることができ、片
側チョッパ方式と上下チョッパ方式の間のモード切替が
頻繁になることを避けられる。ステップ112では、ス
テップ107と同様に電流指令iRの正負により、モー
タ印加電圧vMの方向を判断する。即ちi R)Qのと
きにはステップ113で信号Sb、Scをオフ、信号S
a、Sdをともに通流率αのPWM信号となるように設
定する。同様に、ii<Oのときにはステップ114に
おいて信号Sa。
Sdをオフ、信号Sb、Scをともに通流率αのPWM
信号となるように設定する。これにより、ブリッジ回路
7の動作は上下チョッパ方式となる。
なお、i*=Qのときにはステップ115で信号Sa〜
Sdをすべてオフする0以上が制御回路4の動作である
次に、第1図のフローチャートにもとづく制御を行った
ときのモータの動作を説明する。第3図は、モータ9が
一方向に回転中に急にそれを逆方向に回転させたときの
動作を示すタイムチャート、第4図はブリッジ回路7の
動作モードを示すものである。時刻t、から時刻t、ま
での期間I、■は第5図及び第6図に示す従来例と同じ
動作をする。
つまり、第4図(b)(Saオン、Sdオフ)と第4図
(c)(Saオフ、Sdオン)の動作モードを信号Sa
のPWM信号により繰り返したのち(以上期間I)、時
刻t工以降はすべてスイッチング素子がオフとなり、第
4図(d)の動作モードがモータ電流iMが0になるま
で続く(期間■)。次に、時刻tlIから時刻t、^ま
での期間■Aでは、モータ電流iMが小さく、モータ切
替電流10はxozに設定されている。そのため、モー
タ電流iMがxstを越えるまでは、従来と同様に片側
チ1ツバ方式で動作する。第4図ce:+t (f)の
動作モードがこのをPWM動作させる片側チョッパ方式
に変更され、従来と同様の電流制御が行われる。
以上のように、この実施例を用いることにより、モータ
を急に逆回転した場合にも過電流が流れることはなく、
常に最適のトルク制御を行うことができる。従って、本
実施例の電動式パワーステアリングのように、ハンドル
操作で常に反転を繰り返す必要のあるシステムでは、こ
の実施例により信頼性を向上させることができる。なお
、上下チョッパ方式を常に用いる方法も考えられるが、
片側チョッパ方式の方がモータ印加電圧の変化幅が小さ
く、ハンドル操作のフィーリングに影響する電流脈動を
減らせるから、両者を併用した本実施例は電動式パワー
ステアリングの駆動装置用として適している。
第7図は、第2図の実施例の変形例を示すもので、制御
回路のPWM出力端子を少なくしたものである。制御回
路としてPWM出力端子を有するワンチップマイコンを
用いるのが好ましいが、ワンチップマイコンの場合、高
周波数のスイッチング動作(例えば20kHz程度)が
可能なPWM出力端子は一般に少ない。例えば、日立膜
のワンチップマイコンH81532では、PWM出力端
子は3本である。従ってこのマイコンそのままでは、第
2図の制御回路4(Sa=Sdは全てPWM出力可能)
としては利用できない、そこで、第7図の制御回路4A
では、信号Sa、Sbの2つはPWM信号を出力する端
子から直接とり、信号Sf、Ssの2本は片側チョッパ
方式と上下チョッパ方式の切替えを行う信号で、これは
通常のディジタル出力端子から出力している。第8図は
これらの出力信号S a y S b 、S e e 
S fのタイムチャートを示したものである。スイッチ
ング素子12a、 12dによってモータを駆動する場
合は1片側チョッパ方式のとき信号Sa@:PWM信号
、信号Sfをオンとしてオア回路14aの出力Sdが信
号Sfと同じ(一定値)となるようにし、上下チョッパ
方式のとき信号SaをPWM信号、信号Sfをオフとし
てオア回路14aの出力Sdを信号Saと同じPWM信
号となるようにする。同様にスイッチング素子12b、
 12cによってモータを駆動する場合は、片側チョッ
パ方式のとき信号Sbt−PWM信号、信号Seをオン
として、オア回路14bの出力Scが信号Ssと同じ(
−定値)となるようにし、上下チョッパ方式のとき信号
sbをPWM信号、信号Ssをオフとしてオア回路14
bの出力Scを信号sbと同じPWM信号となるように
する。
この実施例を用いれば、PWM出力端子が2個以上ある
ワンチップマイコンであれば、制御回路として使えるか
ら、回路の小形化ができる。電動式パワーステアリング
の場合には、制御回路の小形化により、ハンドル軸上に
モータ、制御回路、トルク検出器等をすべて一体化して
の装着が可能になり、その効果は大きい。
第9図は本発明の別の実施例であり、片側チョッパ方式
と上下チョッパ方式を切替えるための判定処理を、第1
図及び第2図の実施例とは異なってハードウェア、即ち
過電流検出器15で行い、また切替回路16を設けるこ
とにより、制御回路4Bとしては、PWM出力が2個で
よい片側チョッパ方式専用のもの(従来と同じ)を用い
て上下チ膳ツバ方式による制御も行えるようにしたもの
である。制御回路4Bの出力は、第1O図に示されてお
り、スイッチング素子L2a、 12dの対向組が駆動
されるときには信号8gオン、信号SaがPWM信号と
なり、スイッチング素子12b、 12cの対向組が駆
動されるときは信号shオン、信号sbがPWM信号と
なる。過電流検出器15で過電流が流れていないと判断
された場合には、切替回路16をイ側に接続し、信号S
c、Sdをそれぞれ信号Sgt Shとするから、この
ときは片側チョッパ方式でブリッジ回路7が動作する。
また、過電流検出器15で過電流が流れていると判断さ
れた場合には、切替回路16を口側に接続して信号Sc
、Sdをそれぞれ信号Sb、Saと同じにする。このと
きは上下チョッパ方式でブリッジ回路7を動作させるこ
とができる。
なお、PWM信号の通流率αとモータ印加電圧vMの平
均値の関係は片側チョッパ方式と上下チョッパ方式では
異なるが、電流制御演算によるフィードバックループの
働きがあるため、モータ電流iMの平均値はいずれもほ
ぼ電流指令iRにすることができる。
この実施例を用いれば、制御回路4Bとしてワンチップ
マイコンを用いたときのソフトウェアの処理を軽減する
ことができ、サンプリング時間を低減できる。そのため
、制御特性をさらに改善できる。
なお、本実施例の切替回路を用いた上下チョッパ方式時
のPWM信号出力方法は第2図にも適用可能で、このと
きは切替回路16の切替えをソフトウェアによる電流判
定結果により行う構成とすればよく、制御回路のPWM
出力数を減らせるのは第7図の場合と同じである。また
第7図の駆動信号出力方法と本実施例の過電流のハード
ウェア検出を組み合わせることもできる。さらに過電流
検出器15による過電流検出の域値も、第1図の場合と
同様にヒステリシス特性を持たせて、2つのチョッパ方
式の間の頻繁な切替えを防ぐようにすることもできる。
第11図は第1図に示したソフトウェア処理の実施例の
変形例を示したもので、モータ電流の絶対値が所定値を
越えたとき、タイマで設定した時間だけ、上下チョッパ
方式を用いるようにし、それ以外のときには常に片側チ
ョッパ方式で動作させるものである。まず、トルク、モ
ータ電流を取り込み、電流指令と電圧指令を算出した後
(ステップ101〜103) 、ステップ120でタイ
マがオンしているかを判断する。オンしていない場合は
、ステップ104に飛ぶ、タイマがオンしている場合に
は、タイマ時間が一定時間Tcを越えているかをステッ
プ121で調べる。タイマ時間が一定時間Tcを越えて
いない場合は、上下チョッパ方式を続けるため、ステッ
プ110で通流率αを求める。タイマ時間が一定時間T
cを越えた場合には、ステップ122でタイマをオフす
る。その次のステップ104では、モータ電流iこの絶
対値とモード切替電流i、を比較する。
11M1≦10 のときには、過電流が流れていないので、片側チ1ツバ
方式を行うため、ステップ105で通流率αを求める。
+iMl>i。
のときには、過電流が流れると見なし、上下チョッパ方
式でブリッジ回路7を動作させるように、ステップ12
3でタイマをオンし、ステップ110へ進む、ステップ
107以降の片側チョッパ方式の制御及びステップ11
2以降の上下チョッパ方式の制御は第1図と全く同じで
ある。
以上の処理を行うことにより、モータ電流iMが一定の
モード切替電流10を越え、過電流が流れる可能性があ
る場合、上下チョッパ方式による制御を一定時間Tcだ
け続ける。その間にモータの回転数nが徐々に低下し、
逆起電圧V。が十分小さくなるように時間Tcを定めれ
ば、その後片側チョッパ方式にしても過電流は流れない
。なお。
この実施例では1時間Tcより短い時間ではモード切替
えはおこらないから、第1図の実施例のようなモード切
替電流10にヒステリシスを持たせる必要はない、また
本実施例や第1図の実施例では2つのモード切替えの頻
発を避けるために、りイマ機能やヒステリシス機能を持
たせたが、PWM制御演算のサンプリング時間が短い場
合にはそのような機能は不必要で、第9図の実施例のよ
うにモード切替だけを行えばよい、また、駆動信号の出
力方法は第2図と同じとしたが、第7図あるいは第9図
に示した出力方法を適用すれば、2個のPWM信号出力
をもつチップを利用できる。
第12図は、速度検出器を用いた本発明の他の実施例で
ある。今まで述べた実施例はすべて過電流の発生をモー
タ電流の大きさから検出したものであったが、本実施例
はモータの回転方向及びモータ電流の方向が一致してい
るか否かにより、過電流の発生を検出するものである。
このため、モータ9の回転数を検出する速度検出器17
をモータ9に取り付け、速度検出器17の出力、つまり
モータ回転数を制御回路4Cに入力している。第13図
に制御回路4Cで行われる処理のフローチャートを示す
。電圧指令VRを演算するステップ103までは第1図
、第11図と同じ処理である。ステップ130でモータ
回転数nを入力し、次のステップ131において電流指
令iRの符号とモータ回転数の符号を比べる。符号が同
じ場合には、第3図の期間!の状態と見なせるので1片
側チョッパ方式の処理を行うためのステップ105に飛
ぶ、また、iBとnの符号が異なる場合は、ステップ1
10に飛んで上下チ1ツバ方式の処理を行う、以下の処
理はやはり第1図、第11図の場合と同じである。
この実施例では、モータ電流iMの大きさに関係なく、
過電流が流れることをモータ回転数(回転方向)により
予知できるので、モータ電流iHの検出遅れの心配なし
に過電流を防止することができる。
また、モータの回転数が小さいときには、逆起電圧は小
さく、過電流が流れない、そこで、モータ回転数がある
一定値以下のときには、iRとnの符号にかかわらず、
常に片側チョッパ方式とすることもできる。更に、速度
検出器の代わりにモータ電流iM、モータ印加電圧v)
4からモータ回転数nを推定するオブザーバ−を用いて
もよい、さらに第13図のように、回転方向だけがわか
ればいい場合は、速度検出器でなく、回転方向判別手段
を用いてもよい6回転方向判別手段の一例としては、位
相の90度異なる2つのパルスを有するエンコーダから
容易に得る方法がある。
なお、本実施例の駆動信号出力方法は第2図と同じとし
ているが、この場合にも第7図あるいは第9図の出力方
法が可能で、そうすれば2個のPWM出力を持つチップ
の利用ができ、小形化が図れる。
さらに以上に述べた各実施例においては、片側チョッパ
方式として、上側のスイッチング素子12a、 12b
をPWM制御するものとしたが、当然下側のスイッチン
グ素子12c、 12dをPWM制御する方式でもよい
、しかし電流検出をブリッジ回路で行う場合は、上側で
PWM制御する方がアース等の関係から有利である。ま
たスイッチング素子としては各図面上ではパワートラン
ジスタを示しているが、これは電界効果トランジスタ(
FET)等のパワースイッチング素子も使用できること
は言うまでもない。また、実施例はすべて電動式パフ−
ステアリング装置への適用例としているが、当然のこと
ながらブリッジ回路を有するモータ制御装置であれば本
発明はいつでも適用できる。
[発明の効果] 本発明によれば、通常は電流脈動の少ない片側チョッパ
方式を用いながら、モータを急に逆回転させたときに生
じる過電流を防止できる。特に頻繁にモータ逆転の発生
する電動式パワーステアリング装置に用いれば、信頼性
を向上できる効果がある。また、モータ回転数または回
転方向の検出によりチョッパ方式の切替えを行えば、モ
ータ電流の検出遅れの心配なしに過電流を確実に防止で
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図はモータ電流値によって制御モードを
切替える実施例の制御フローチャート及び装置構成のブ
ロック図、第3図及び第4図は第1の実施例の動作を示
すタイムチャート及び回路説明図、第5図及び第6図は
従来のブリッジ回路の動作状態を示す回路説明図及びタ
イムチャート、第7図及び第8図は制御回路の出力方法
が第1図と異なる他の実施例のブロック図及び動作タイ
ムチャート、第9図及び第1O図は過電流検出器を設け
た他の実施例のブロック図及びその動作タイムチャート
、第11図はモータ電流値及びタイマによって制御モー
ドを切替える他の実施例のフローチャート、第12図及
び第13図は速度検出器17を用いた他の実施例のブロ
ック図及び制御フローチャートである。 4.4A〜4C・・・制御回路、5・・・電流検出器。 6・・・ドライブ回路、7・・・ブリッジ回路、8・・
・バッテリー、9・・・モータ、12a=12d・・・
スイッチング素子、14a、 14b・・・オア回路、
16・・・切替回路、17・・・速度検出器、5a=S
d・・・駆動信号。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、直流電源に接続されたブリッジ回路と、モータの電
    流検出器と、上記ブリッジ回路の対向する辺にあるスイ
    ッチング素子の対向組のいずれか一方を上記電流検出器
    の出力及び与えられたトルク目標値に応じて駆動しかつ
    上記対向組の他方をオフとするための駆動信号を出力す
    ることによりパルス幅変調電圧がモータへ印加されるよ
    うに制御する制御手段と、該手段の出力する駆動信号を
    増幅して上記スイッチング素子へ印加するドライブ回路
    とを有したモータ駆動用の電流制御装置において、上記
    制御手段は、モータに過電流が流れるか否かを判定する
    判定手段と、該手段によってモータに過電流が流れない
    と判定されたときには上記オンオフする方の対向組の一
    方のスイッチング素子を継続的にオンとしかつ上記対向
    組の他方のスイッチング素子をオンオフするための第1
    モード駆動信号を出力し、上記判定手段によってモータ
    に過電流が流れると判定されたときには上記オンオフす
    る方の対向組のスイッチング素子の双方を同時にオンオ
    フするための第2モード駆動信号を出力する駆動信号出
    力手段とから構成したことを特徴とする電流制御装置。 2、前記判定手段は、予め定められたモータ電流の域値
    と前記検出器により検出されたモータ電流との比較を行
    い、上記検出されたモータ電流の方が上記域値より小さ
    いときはモータに過電流が流れないと判定し、上記域値
    より大きいときはモータに過電流が流れると判定するこ
    とを特徴とする請求項1記載の電流制御装置。 3、前記検出されたモータ電流と前記域値との比較をソ
    フトウェア手段により行うことを特徴とする請求項2記
    載の電流制御装置。 4、前記検出されたモータ電流と前記域値との比較をハ
    ードウェア手段により行うことを特徴とする請求項2記
    載の電流制御装置。 5、前記域値は、前記判定手段がモータに過電流が流れ
    ないと判定している状態から流れると判定を変更すると
    きの第1の域値と、モータに過電流が流れると判定して
    いる状態から流れないと判定を変更するときの第2の域
    値とから成り、かつ上記第1の域値は上記第2の域値よ
    りも大きいことを特徴とする請求項2ないし4記載の電
    流制御装置。 6、前記判定手段にタイマを有せしめ、該判定手段は、
    前記電流検出器により検出されたモータ電流が予め定め
    られた域値より大きくなったとき上記タイマをセットす
    ると同時にモータに過電流が流れると判定し、上記検出
    されたモータ電流が上記域値より小さくかつ上記タイマ
    がタイムアップしたときモータに過電流が流れないと判
    定することを特徴とする請求項1記載の電流制御装置。 7、前記判定手段は、モータの回転方向及びモータ電流
    の方向を検出する検出手段と、上記モータの回転方向と
    モータ電流の方向とがモータの定常運転時の各方向と一
    致しているときはモータに過電流が流れないと判定し、
    一致していないときにはモータに過電流が流れると判定
    する構成としたことを特徴とする請求項1記載の電流制
    御装置。 8、前記駆動信号出力手段は、パルス幅変調されたオン
    オフ信号及び継続的なオン信号の何れをも出力可能な、
    前記ブリッジ回路を構成する4個のスイッチング素子対
    応に1つずつ設けられた出力回路を有し、前記判定手段
    の判定結果に応じて駆動されるスイッチング素子の上記
    出力回路から上記オンオフ信号あるいはオン信号を出力
    するように構成したことを特徴とする請求項1ないし7
    記載の電流制御装置。 9、前記駆動信号出力手段は、前記スイッチング素子の
    対向組ごとに、パルス幅変調されたオンオフ信号を上記
    対向組の1つのスイッチング素子へ出力するオンオフ出
    力回路と、継続的なオン信号を出力するオン信号出力回
    路と、上記オンオフ信号及びオン信号のオアをとって上
    記対向組のもう1つのスイッチング素子へ出力するオア
    回路とを有し、前記判定手段の判定結果に応じて駆動さ
    れる対向組へ前記第1モード駆動信号を出力するときに
    は上記対向組対応のオンオフ出力回路及びオン出力回路
    の双方から上記オンオフ信号及びオン信号をともに出力
    し、上記判定結果に応じて駆動される対向組へ前記第2
    モード駆動信号を出力するときには上記対向組対応のオ
    ンオフ出力回路から上記オンオフ信号を出力し上記オン
    信号は出力しないように構成したことを特徴とする請求
    項1ないし7記載の電流制御装置。 10、前記駆動信号出力手段は、前記スイッチング素子
    の対向組ごとに、パルス幅変調されたオンオフ信号を上
    記対向組の1つのスイッチング素子へ出力するオンオフ
    出力回路と、継続的なオン信号を出力するオン信号出力
    回路と、上記オンオフ信号かオン信号かの何れかを選択
    して上記対向組のもう1つのスイッチング素子へ出力す
    るスイッチ回路とを有し、前記判定手段の判定結果に応
    じて駆動される対向組に対応する上記オンオフ出力回路
    及びオン出力回路から上記オンオフ信号及びオン信号を
    ともに出力し、上記駆動が前記第1モードの駆動信号に
    よるものであるときには上記スイッチ回路が上記オン信
    号を選択し、上記駆動が前記第2モードの駆動信号によ
    るものであるときには上記スイッチ回路が上記オンオフ
    信号を選択するように構成したことを特徴とする請求項
    1ないし7記載の電流制御装置。 11、前記対向組の1つが前記第1モード駆動信号によ
    り駆動されるときには、当該対向組のスイッチング素子
    のうち前記ブリッジ回路の直流電源の正側にその一端が
    接続された素子がオンオフされるように駆動しかつ他方
    が継続的にオンされるように駆動する構成としたことを
    特徴とする請求項1ないし10記載の電流制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5675699A (en) * 1995-06-06 1997-10-07 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Motor controller
US5889376A (en) * 1996-04-11 1999-03-30 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Motor driving apparatus
KR100522833B1 (ko) * 2000-12-22 2005-10-19 주식회사 만도 차량용 전동식 동력 조향 장치
JP2008296679A (ja) * 2007-05-30 2008-12-11 Kayaba Ind Co Ltd 電動パワーステアリング装置

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JP2008296679A (ja) * 2007-05-30 2008-12-11 Kayaba Ind Co Ltd 電動パワーステアリング装置

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