JPH0398704A - ダイヤモンド被覆切削工具 - Google Patents

ダイヤモンド被覆切削工具

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JPH0398704A
JPH0398704A JP23628689A JP23628689A JPH0398704A JP H0398704 A JPH0398704 A JP H0398704A JP 23628689 A JP23628689 A JP 23628689A JP 23628689 A JP23628689 A JP 23628689A JP H0398704 A JPH0398704 A JP H0398704A
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伊藤 利通
Masaya Tsubokawa
坪川 雅也
Shoichi Watanabe
正一 渡辺
Satoshi Iio
聡 飯尾
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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  • Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はダイヤモンド被覆切削工具に関し、さらに詳し
く言うと,WJ性に優れ、密着性等にも優れ,しかも生
産性よく安価に製造することができるなどの利点を有す
るダイヤモンド被覆切削工具に関する. [従来技術と発明が解決しようとする課題]従来、ダイ
ヤモンド切削工具として、超硬合金や高硬度の金属類や
セラミック類等の母材の表面に焼結ダイヤモンドや単結
晶ダイヤモンドをろう付けしてなるものがある.このよ
うなダイヤモンド切削工具は、切削工具母材の要所のみ
に加工をすることができる点で合理的ではある.しかし
ながら、焼結ダイヤモンドや単結晶ダイヤモンドは大量
生産が困難である上に,高価である.更に前記ダイヤモ
ンドは母材との密着性も悪いから、結局,前記のような
ダイヤモンドを使用して得られる切削工具はコスト高に
なり、耐久性にも劣るなどの問題点がある. これに対して、近年、CVD法やPvD法などの気相法
ダイヤモンド合戊技術を用いて、超硬合金や高硬度の金
属類やセラミック類等からなる母材の面上にダイヤモン
ド膜を析出により形成し、これをそのまま切削チップと
するダイヤモンド被覆切削工具の製造が検討されている
. 例えば,従来のこのタイプのダイヤモンド被覆切削工具
として、wC−Co系の超硬合金へダイヤモンド膜を形
成したものが知られている(特開昭63−100182
号公報など). しかしながら、この従来のダイヤモンド被覆切削工具に
おいても,超硬合金とダイヤモンド膜との密着性が充分
に実用的なレベルであるとは言い鯉く,特にGo量が多
くなると熱膨張係数が著しく増大し,密着性も低下し、
十分な耐久性が得られない等の問題点がある. また、切削工具母材の表面とダイヤモンドとの密着性の
向上を図るために、超硬合金とダイヤモンド膜との間に
中間層を形成する技術も提案されている.例えば,#開
昭58−126972号公報には,超硬合金の表面に先
ず■a ,Va ,Via族金属の炭化物,窒化物,ホ
ウ化物および酸化物から選ばれた一種以上よりなる中間
層を形成し,その後に該中間層の上にダイヤモンド膜を
形成してなるダイヤモンド膜付き超硬合金が記載されて
いる. しかしながら、この場合、密着性を十分に向上させるた
めには、切削工具母材とダイヤモンド膜の双方に対して
密着性を十分に満足する中間層を形成する必要があり、
一般に複雑な製造工程を必要とする. そこで,比較的最近,WC−Go系超硬合金に代えて窒
化けい素系セラミック等のセラミック類からなる切削工
具母材にダイヤモンド膜を形成し、これをそのまま切削
チップとするダイヤモンド被覆切削工具が用いられてき
ている. しかし,この場合のようにセラミックを切削工具母材全
体とする比較的大きなチップとして用いると,靭性が低
くなるなど切削工具母材としての最適な特性を確保する
ことができないなどの新たな問題点が生じる. ところで、上記のように切削工具母材自体にダイヤモン
ド膜を形成する場合、中間層のあるなしにかかわらず,
いずれの場合にも,切削工具母材(チップ)をダイヤモ
ンド膜合成装置内に配置するので大型の反応器を必要と
し、一方、切削刃部として利用するダイヤモンド膜は極
く狭い面積部分であるので、形成したダイヤモンド膜の
大部分が無駄になり、仮にダイヤモンド膜を切削刃部に
選択的に形成したとしても、結局はダイヤモンド膜合威
装置当りの切削刃部の割合すなわち装置効率が著しく低
くなり、したがって生産性に劣り,コスト高になるなど
の問題点がある.しかも切削刃部と切削工具母材部とに
それぞれに要求される特性を独立に制御することができ
ず、最適基材の選定が困難であるなどの問題点もある.
このような情勢の中で、最近、切剛刃部材の刃部にダイ
ヤモンドを被覆した後、該切削刃部材をそのまま切削工
具母材に接合し、ダイヤモンド被覆切削工具とする技術
が提案されている(特開昭61−159302号公報)
.この方法によると、切削工具母材チップ全体にダイヤ
モンドを被覆せずに、刃部となる小さな切削刃部材にダ
イヤモンド膜を形成するので,ダイヤモンド膜被覆にお
ける装置効率が高〈、しかも被覆面積が小さいので,ダ
イヤモンド膜を均一に形成することができると共にダイ
ヤモンド膜における残留応力も小さ〈、剥離が生じにく
いなどの長所がある.しかしながら,この場合,装置効
率を確保するためには4小さな切削刃部材を多数、ダイ
ヤモンド膜合成装置内に配置したり、取り出す必要があ
るので,操作が面倒で工程が煩雑となり、結局は生産性
の向上およびコストの低減を十分に達威することができ
ないし、またそれぞれの小片に均一に成膜することも困
難であるなどの問題点があった. 本発明は,上記の事情を鑑みてなされたものである. 本発明の目的は,前記問題点を解決し,靭性,密着性、
均一性等に優れるなどの優れた特性を有し、しかもダイ
ヤモンド咬合或における装置効率が高く、操作および工
程が簡単で生産性よく、安価に製造することができるな
どの利点を有するダイヤモンド被覆切削工具を提供する
ことにある. [課題を解決するための手段] 前記課題を解決するための本発明は,基材に直接あるい
は中間層を介してダイヤモンド膜を形成して得られたダ
イヤモンド膜付基材を任意に切断して得られるダイヤモ
ンド膜付基材片を切削工具母材に接合してなることを特
徴とするダイヤモンド被覆切削工具よりなるものである
. 一基材一 本発明において、ダイヤモンド膜を形或する前記基材の
材料としては,切削用チップとしての機械的強度等の特
性に優れた材質のもの、具体的には例えば、Si. T
i. No、一等の高硬度金属類もしくはそれらの合金
類、Si. Tieもしくはサーメット、WC、ステン
レス類等の金属炭化物やそれらの合金類もしくはセラミ
ック類、TiN . Si3N*等の金属窒化物やそれ
らの合金類もしくはセラミック類、AI203 .石英
、ジルコニ7類等の高硬度酸化物や複合酸化物類,超硬
合金などの公知の材料など各種の材料から適宜遺択する
ことができる.これらの中でも、ダイヤモンド膜との密
着性を考慮すればダイヤモンドと熱膨張係数が近い材料
を使用することが好ましく、具体的には例えば,SiC
やSi3N4あるいはこれらを主威分とするものなどが
好ましい. 前記基材の形状としては、特に制限はなく、例えば、正
方形状,長方形状、菱形状等の四辺形状、三角形状、五
角形状、六角形状などの多角形状,円形状、楕円形状,
半円状,扇形状など任意の形状の中から適宜選択するこ
とができる.なお、ダイヤモンド膜を形成する面等の各
面の構造も平面状に限らず,曲面状、屈曲面状、ステッ
プ面状など必要に応じて任意に選定することができる.
また、基材の立体的構造についても、特に制限はなく、
目的に応じて任意に選定することができる.例えば、必
要に応じて,凹部や凸部、溝あるいは貫通孔などを有す
るものとしてもよい.いずれにしても、使用するダイヤ
モンド膜合成反応器の大きさを考慮した上で、所望の形
状●サイズの切削刃部が切断によって多く有効に得られ
るように選定することが好ましい. −中間層一 本発明において、ダイヤモンド膜は前記基材の面上に直
接形成してもよく、あるいは、密着性等を向上させるた
めに,必要に応じてダイヤモンド膜と基材との間に常法
に従って適宜に設けた中間層の表面に形戊してもよい. この中間層としては、例えば、基材威分と炭素戒分とか
ら形或するのが好適である.なお、中間層は単層であっ
ても良く、2層以上であっても良く、あるいは傾斜材料
的な連続的組威構造であっても良い. 中間層の厚みは、使用する基材の材質や形成中間層の組
威等の他の条件に依存するので一概に規定することはで
きないが,通常0.01 pLm〜1mmの範囲内から
適宜似選定するのが望ましい. この中間層を設けることにより、剥離の一要因になる熱
膨張係数の差による内部応力を緩和することができ、ダ
イヤモンド膜の密着性等をより向上させることができる
.したがって、適当な中間層を設ければ,基材に対する
その密着性等をさらに改善することができるだけでなく
、そのままでは密着性等が問題になる基材(例えば−C
−Go系超硬合金等)も好適に使用することができるよ
うになり、より広範囲の基材を好適材料として利用する
ことができる. 中間層の形成にあたって一例を示せば、ダイヤモンド膜
の形成の前に,例えば基材としてSi3Nsを用いる場
合はSiHn、NH3 , CHs等を所定の割合で混
合した混合ガスを導入し,プラズマを誘発させることに
より、ダイヤモンドもしくはダイヤモンド状炭素とSi
3e4からなる中間層を設けることができる.この例に
限らず一般に、中間層を形成した後、同じ反応器内で反
応雰囲気等の条件を後記のダイヤモンド膜合威条件に切
り替えることにより、基材表面上に、中間層,ダイヤモ
ンド膜を連続的に(境界を設けることなく)設けること
ができる. −傷付け処理一 本発明において,ダイヤモンド膜は前記基材(以下,基
材といった場合、特に断わらない限り、前記中間層とな
る層を有する基材を含むものとする.)の所定の面上に
形成させるが、通常、装置効率を高くするために所定の
片面の全面あるいは切削刃部含む部分面に形成する.た
だし,その際基材(または基村上に形成した前記中間層
となる層)の切断予定線上にダイヤモンド膜を形成する
前に予めダイヤモンド膜の生成を防止または抑制する処
理もしくはダイヤモンド生戒のための傷付処理等を行な
わないなどダイヤモンド膜の生或が生じないようにする
ことが好ましい. このダイヤモンド膜の非生成処理は、各種の方法によっ
て行うことができる,例えば,レジスト等を用いる非傷
付け処理法,凹型等の溝を設けたり、レーザーやカッタ
ー等により線状の傷を設ける等の傷付け処理法、あるい
はこれらの組み合わせなどによって行うことができる. このように切断予定線上にダイヤモンド膜の非生成処理
を施すことにより、取り扱い易い適度の大きさの基村上
に非生或処理された切断予定線によって区切られた小面
積のダイヤモンド膜が各々の領域に形成されるので、切
断する際に形成したダイヤモンド膜の損傷を防止するこ
とができ、しかも、それぞれのダイヤモンド膜の形或面
積を切削刃部程度に小さくすることができるので、ダイ
ヤモンド膜をより均一に形成することができ,残留応力
を著しく緩和することができる.なお、前記ダイヤモン
ド膜の非生戒処理は、必要に応じて切断予定線上以外の
箇所に行ってもよい.例えば、前記基材の少なくとも切
削刃部となる部分を除く面上にダイヤモンド膜の形戒を
防止する適当なレジストを塗布、コーティング、接着あ
るいは単にかぶせるなどして傷付処理を行ない、その後
にダイヤモンド膜を基材の所定の領域面に選択的に形成
させることもできる.また,このダイヤモンド膜の非生
或処理、特に凹部加工処理により、切断をより容易にす
ることもできる.すなわち,凹部加工処理は、単にダイ
ヤモンド膜生成の抑制を目的とするだけでなく、ダイヤ
モンド膜を切断により切削刃部となる基材面の末端部あ
るいはその側面上部にかけて形成させることや切断をよ
り容易にすることを目的とし,それぞれの目的にふさわ
しいように行ってもよい.この場合、切削刃部になる部
分は,切断部、非切断部にかかわらず、例えば第2図(
C)に示すように,逃げ面に7〜15°のスクイ角を形
成するようにするとともに、この部分にもダイヤモンド
が形成されるようにすることが好ましい. 切断予定線も目的に応じて種々の形状に適宜定めること
ができるが、通常、所望の形状の切削刃チップをできる
だけ多く有効に得られるように定めることが好ましい. ーダイヤモンド膜一 本発明においては,前記基材上に形成するダイヤモンド
膜は,公知のダイヤモンド膜形成法によって形成するこ
とができるが、中でも気相合成法により形戊するのが実
用的にも好ましい.具体的には、炭素源ガスを含有する
原料ガスを励起して得られるガスを、前記基材に反応室
内で接触させることにより、該基村上にダイヤモンド膜
を形成する方法が好ましい. なお、本発明において、前記ダイヤモンド膜は、ダイヤ
モンド状炭素膜などいわゆるダイヤモンド類膜を含む広
義の意味に解釈してよい.前記原料ガスは、少なくとも
炭素源ガスを含有するものであればよいが,炭素原子と
水素原子とを含むガスが好ましい. 具体的には、前記原料ガスとして、たとえば炭素源ガス
と水素ガスとの混合ガスを挙げることができる. また、所望により、前記原料ガスとともに、不活性ガス
等のキャリャーガスを用いることもできる. 前記炭素源ガスとしては、各種炭化水素、含ハロゲン化
合物、含酸素化合物、含窒素化合物等のガスを使用する
ことができる. 炭化水素化合物としては、例えばメタン、エタン,プロ
パン、ブタン等のパラフィン系炭化水素;エチレン,プ
ロピレン、ブチレン等のオレフィン系炭化水素;アセチ
レン、アリレン等のアセチレン系炭化水素;ブタジエン
等のジオレフイン系炭化水素;シクロプロパン、シクロ
ブタン、シクロベンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭
化水素;シクロブタジエン、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、ナフタレン等の芳香族炭化水素などを挙げること
ができる. 含ハロゲン化合物としては,たとえば、ハロゲン化メタ
ン,ハロゲン化エタン、ハロゲン化ベンゼン等の含ハロ
ゲン化炭化水素,四塩化炭素等を挙げることができる. 含酸素化合物としては、例えばアセトン、ジエチルケト
ン,ペンゾフェノン等のケトン類:メタノール、エタノ
ール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;メ
チルエーテル、エチルエーテル、エチルメチルエーテル
,メチルプロピルエーテル、エチルブロビルエーテル、
フェノールエーテル、アセタール、環式エーテル(ジオ
キサン、エチレンオキシド等)のエーテル類;アセトン
,ビナコリン,メチルオキシド、芳香族ケトン(アセト
フェノン、ペンゾフェノン等),ジケトン、環式ケトン
等のケトン類;ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド,
ブチルアルデヒド,ベンズアルデヒド等のアルデヒド類
;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、酪酸,シュウ
酸、酒石酸,ステアリン酸等の有機酸類;酢酸メチル、
酢酸エチル等の酸エステル類:エチレングリコール、ジ
エチレングリコール等の二価アルコール類;一酸化炭素
、二酸化炭素等を挙げることができる. 含窒素化合物としては、例えばトリメチルアミン、トリ
エチルアミンなどのアミン類等を挙げることができる. また、前記炭素源ガスとして、単体ではないが、消防法
に規定される第4類危険物:ガソリンなどの第1石油類
、ケロシン,テレビン油,しょう脳油、松根油などの第
2石油類,重油などの第3石油類,ギャー油、シリンダ
ー油などの第4石油類などのガスをも使用することがで
きる.また前記各種の炭素化合物を混合して使用するこ
ともできる. これらの炭素源ガスの中でも、常温で気体または蒸気圧
の高いメタン、エタン、プロパン等のバラフィン系炭化
水素;あるいはアセトン、ペンゾフェノン等のケトン類
、メタノール,エタノール等のアルコール類、一酸化炭
素、二酸化炭素ガス等の含酸素化合物が好ましく、一酸
化炭素は特に好ましい. 前記水素ガスには、特に制限がなく、たとえば石油類の
ガス化、天然ガス、水性ガスなどの変或,水の電解、鉄
と水蒸気との反応、石炭の完全ガス化などにより得られ
るものを充分に精製したものを用いることができる. 前記水素ガスを構或する水素は、励起されると原子状水
素を形成する. この原子状水素は、ダイヤモンド類の析出と同時に析出
するグラファイトやアモルファスカーボン等の非ダイヤ
モンド類戒分を除去する作用を有する. 前記原料ガスを励起する手段としては、たとえばマイク
ロ波プラズマCVD法(有磁場法、ECR法等も含む,
).RFプラズマCVD法(熱プラズマ法等も含む,)
,DCプラズマCVD法(熱プラズマ法も含む.)、有
磁場プラズマCVD法、熱フィラメント法などの、熱C
VD法、光CVD法、燃焼炎法,スパッタリング法など
を挙げることができる. これらの中でも、好ましいのは各種プラズマCVD法で
ある. 上述した各原料ガスと各励起手段の組み合わせにおいて
,本発明の目的に特に好ましいのは、酸化炭素ガスと水
素ガスの混合ガスおよびマイクロ波プラズマ法である. すなわち,この混合ガスをマイクロ波で励起すると、励
起されたガスは前記基材表面の粒界成分をエッチングし
ながらダイヤモンドを析出させるので、そこはダイヤモ
ンド類膜と基材とが入り組んだ構造となり,両者間の熱
伝導性を高めるのに効果的であるからである. 前記気相法において、ダイヤモンド膜を形成する際の前
記基材の温度は、前記原料ガスの励起方法により異なる
ので,一概に決定することは出来ないが、結晶性ダイヤ
モンド膜を被覆する場合には、通常、300〜1200
℃、好ましくは400〜1,100℃である. 前記の温度が300℃より低いと,ダイヤモンドの析出
速度が遅くなったり、析出物の結晶性、均質性が失われ
たりする. 一方、1,200℃より高くしても,それに見合った効
果は奏されず、エネルギー効率の点で不利になるととも
に、形成されたダイヤモンドがエッチングされてしまう
ことがある. また、ダイヤモンド膜を形或する際の反応圧力は,通常
、10−’〜1(13torr,好ましくは10−S〜
800torrである.反応圧力が1(16torrよ
りも低い場合には,ダイヤモンドの析出速度が遅くなっ
たり、それが析出しなくなったりする.一方、103t
orrより高い場合にはグラファイトの発生量が多くな
る. 前記原料ガスの濃度としては、通常、0.1〜80%程
度の範囲内にするのが適当である.反応時間は、前記基
材の表面温度、反応圧力、必要とする膜厚などにより相
違するので一概に決定することはできず、適宜に決定す
ればよい.このようにして形成される前記ダイヤモンド
膜の厚みについては,特に制限はないが,通常は0.5
 〜1.000 7zm程度、好ましくは1〜50Q#
Lmである. 以上のようにして,前記基材にダイヤモンド膜を形成す
ることができる. なお、所望に応じてこのダイヤモンド膜上にさらにC−
BN等のコーティングを施してもよい. −ダイヤモンド被覆工具部材一 本発明においては、以上のようにして得たダイヤモンド
膜付基材を適宜切断し、少なくとも1個以上,好ましく
は複数個のダイヤモンド膜付基材片を作製し,このダイ
ヤモンド膜付基材片を切削刃チップとして用いるべく切
削工具母材に接合し,ダイヤモンド被覆切削工具とする
.■ダイヤモンド膜材基材の切断 このダイヤモンド膜材基材の切断方法としては、特に制
限はないが、通常、レーザー切断法、ワイヤー等を用い
る放電カット法などにより好適に行うことができる. 切断形状および切削刃チップとして使用すべく切断加工
して得た前記ダイヤモンド膜付基材片の形状は、必要に
応じて任意のものにすることができる.なお、基材に前
記ダイヤモンド膜の非生成処理を施した場合には,通常
、該処理を施した切断予定線に沿って切断を行うのが好
適である.第2図(a)および(b)に,本発明におい
て使用する前記基材の形状の例と切断予定線もし〈は切
断線の例を略示する. 第2図(a)および(b)において、9は基材もしくは
ダイヤモンド膜材基材、10aは非切断線すなわち基材
9(もしくはダイヤモンド膜付基材)の外縁、10bは
切断線(もしくは切断予定線)を表す.この図の(&)
および(b)の例では、1個の基材9(ダイヤモンド膜
材基材)からそれぞれ4個のダイヤモンド膜付基材片す
なわち切削刃チップ2が得られる. この図の例から明らかなように、切削刃先は非切断線同
志、非切断線と切断線あるいは切断線同志に挟まれたい
ずれの頂点部分としてもよい.また,切断線(もしくは
切断予定線)はダイヤモンド膜付基材(もしくは基材)
の辺に対して直角,斜め,平行等の任意の方向に、直線
状、曲線状、折れ線状等の任意の形状にすることができ
る.■切削工具母材 前記ダイヤモンド膜付基材片を接合する前記切削工具母
材の材料としては、公知のものなど各種のものを使用す
ることができるが、高硬度、高靭性等の見地から適宜選
択することが望ましい.具体的には例えば, AI20
3 . AIz03−TiC.  Al203 −Zr
02,部分安定化ジルコニア(PSZ)等のジルコニ7
類、サーメット等の超硬セラミック類または超硬化合物
もしくは組戊物,WG−Ca系の超硬合金等の各種の超
硬合金類やMo. W等の超硬単体金属等の各種の超硬
材料を挙げることができる.これらの中でも、靭性に特
に優れたもの,例えば,WC−(;o系の超硬合金等の
超硬合金類や炭素鋼などが好ましい. 使用する切削工具母材の形状としては,特に制限はなく
,切削刃チップとしてのダイヤモンド膜付基材片(以下
、これを切削刃チップと呼ぶことがある.)の接合が可
能であれば任意の形状であっても良く、通常は該切削刃
チップ(ダイヤモンド膜付基材片)の接合に適合した凹
部状やステップ状等の台座が設けられているものが好ま
しい. また、この切削工具母材には,必要に応じて、切削工具
母材に支持するための機構、例えば、支持開口等が予め
設けられていてもよい.■ダイヤモンド膜材基材片の切
削工具母材への接合 本発明においては,前記切断により得たダイヤモンド膜
材基材片を切削刃チップとして前記切削工具母材の所定
の箇所に接合する.接合する切削刃チップの数は、必要
に応じて1個としても、2個以上の複数にしてもよい. 接合の方法としては、特に制限はなく,各種の方法が適
用可能であり、通常は、ろう付による方法が好適である
. このろう付は、例えば銀もしくはそれを主成分とする各
種の銀ろラ、金ろう等あるいはそれら主或分の組成物な
ど各種のろう材を用いる公知の方法等の各種の方法によ
って行うことができる.使用するろう材としては,通常
、銀もしくは銀ろうなどが好適に使用することができる
.なお、前記ろラ付による接合の前に,前記切削刃チッ
プダイヤモンド膜付基材片)の接合面および/または前
記切削工具母材の接合面に,例えば、高融点金属法等を
用いNo−Mn−Ti等によるメタライズ化処理等の前
処理を施すことが望ましい. このメタライズ化処理等の前処理は,接合前のいずれの
段階で行ってもよく,例えば、切断して得たダイヤモン
ド膜付基材片について行ってもよく、あるいは前記基材
の背面や側面など接合予定面に適宜中間層やダイヤモン
ド膜を形成する前に行っておいてもよい. 前記接合は、前記したように,通常、ろう付によるのが
好ましいが、他の接合方法、例えば前記基材の立体構造
を切断して得た切削刃チップの適所に凹部や凸部などの
接合機構が生じるようにしておいたり,あるいは切断の
際適宜四部や凸部などの接合機構を設け、一方、前記切
削工具母材の接合部に対応する凸部や凹部などの接合機
構を設けて,それらを嵌合するようになすこともできる
.また、必要に応じて、2種以上の複数の接合方法を併
用することもできる. 以上のようにして、本発明のダイヤモンド被覆切削工具
を製造することができる. ■ダイヤモンド被覆切削工具 本発明のダイヤモンド被覆切削工具(切削工具チップ)
の一例を第1図の(b)に示し、また第1図(b)に示
すダイヤモンド被覆切削工具の切削刃チップすなわちダ
イヤモンド膜付基材の切断により得たダイヤモンド膜付
基材片と切削工具母材の構造の例を第1図(a)に示す
. 第l図(a)および(b)において,lはダイヤモンド
被覆切削工具、2は切削刃チップすなわちダイヤモンド
膜付基材の切断により得たダイヤモンド膜付基材片、3
は切削工其母材,4は切削刃部、5は基材片すなわち前
記切断により得たダイヤモンド膜付基材片の基材部、6
はダイヤモンド膜,7は台座、8は支持開口部、5aお
よび5bはそれぞれ接合面を表す. 第1図(a)および(b)の例においては,切削工具母
材3は略三角柱状の基本構造の一角に台座7が設けられ
ており、中央部にはダイヤモンド被覆切削工JL(切削
チー2ブ)を工具本体に支持するための支持開口部8が
設けられている.一方、切削刃チップ2は、ダイヤモン
ド膜付基材を切断して得たダイヤモンド膜付基材片であ
り、この例では,接合する切削工具母材3の台座7にあ
たる切り欠き部にぴったりと合うように平面状の接合面
5aおよび5bを有する略二等辺三角柱状の構造に切断
加工している.また,基材片5の面上にはダイヤモンド
膜が形成されており,その先端部は切削刃部4として利
用される.なお、接合面5aおよび5b等の接合面は、
必要に応じて前記メタライズ化処理が施されている.第
1図の(a)に示す切削刃チップ2と切削工具母材3を
ろう付等により接合することにより第1図の(b)に示
す本発明の1例であるダイヤモンド被覆切削工具lが得
られる. 以上のようにして得られた本発明のダイヤモンド被覆切
削工具は,ダイヤモンド膜の密着性に優れ,且つ強度,
靭性等の機械的特性などに優れ、しかも高い装置効率で
,かつ簡単な操作で生産性よく、安価に製造することが
できるなどの利点を有する実用上著しく優れた切削工具
であり、特にダイヤモンドの被覆材料とチップ本体の材
料をそれぞれ独立に選択することができると言う大きな
特長があり、鉄系チップ本体も好ましく用いることがで
きるので,広範囲の切削工具利用分野に好適に利用する
ことができる. [実施例〕 次に、本発明を実施例によってさらに詳細に説明するが
、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない. (実施例1) 基材として直径24.6+++m、厚さ2.0■のSi
3?Ls基板を用い,これを反応器内に配置し、該反応
器内にGOを7scc−、H2を93+cc鵬流通し、
圧力40Torr.基板温度900℃の条件で,公知の
プラズマCvD法により該基板上にダイヤモンド膜を形
成した.得られたダイヤモンド膜の膜厚は25pmであ
った. このダイヤモンド膜材基材をレーザーにより切断加工し
、第3図に示す形状(ただし、α=60°、文=3.8
mm、t = 2.Ovs )の断片を切り出した.こ
の断片を切削工具母材の超硬合金(95%we−s%G
o)上に活性金属法によりろう付けしてダイヤモンド被
覆切削工具サンプルを得た.このサンプルを用いて,被
削材 A1203 ,切削速度 47m/g .送り 
9.37ルrn/raw. .切り込み50gmの切削
条件で切削テストを行った.その結果、切削性は著しく
良好であり、少なくとも20分まで逃げ面摩耗は認めら
れなかった.[発明の効果] 本発明によると、ダイヤモンド膜を形成した基材を適宜
に切断し、切削工具母材に接合するという特定の方法を
用いているので、少なくとも次に示す効果を奏すること
ができる. ■切削工具母材とダイヤモンド膜形戊用基材をそれぞれ
別々に最適に選定することができるので、ダイヤモンド
膜の密着性すなわち切削刃部の耐久性に優れ、しかも切
削工具母材を含む切削工具チップ全体の強度および靭性
等の特性にも優れたダイヤモンド被覆切削工具を容易に
得ることができる. ■大きな切削工具母材に直接ダイヤモンド膜を形成せず
に、適当な大きさの基村上にダイヤモンド膜を形或する
ので、ダイヤモンド膜合成装置(反応器)を著し〈小型
化することができると同時に形戊したダイヤモンド膜を
無駄なく切削刃部として利用することができるので装置
効率を著し〈向上させることができる. ■ダイヤモンド膜の合或を切削刃部(切削刃先部材)と
比べてずっと大きな、取り扱い易い大きさの基材を用い
て行い、これを所望の切削刃部の形状に小さく切断し,
複数の切削刃部を得て、これらを適宜に切削工具母材に
接合して切削刃部として利用するので,装置効率が高い
ばかりでなく、ダイヤモンド膜合戊装置(反応器)内に
小さな取り扱いにくい断片を多数配置する必要がなく,
シたがって、ダイヤモンド膜合或における基材の取り扱
い等の操作および工程が著しく簡単になり、生産性を著
しく向上することができ、しかもコストを著しく低減す
ることができる.また、所望の形状の切削刃部として、
自由に切断することもできるので、切削工具の仕様・設
計要求により容易に対処することもできる. すなわち,本発明によると、靭性、密着性等に優れ、し
かも生産性よく、安価に製造することができる実用L著
しく有利なダイヤモンド被覆切削工具を提供することが
でき、その工業的価値は極めて大である.
【図面の簡単な説明】
第1図(a)および(b)は、それぞれ,本発明のダイ
ヤモンド被覆切削工具(切削工具チップ)の一例および
その構威要素であるダイヤモンド膜材基材片(切削刃チ
ップ)と切削工具母材の例を略示した斜視図、第2図C
IL)および(b)は、各々、本発明において使用する
前記基材(もしくはこれにダイヤモンド膜を形成して得
たダイヤモンド膜付基材)の形状の例および切断予定線
もしくは切断線の例を略示した平面図、第2図(C)は
切断部を示す部分拡大図、第3図は本発明において使用
する切削刃部(ダイヤモンド膜材基材片)の一例を示す
斜視図である. l◆・●ダイヤモンド被覆切削工具、2●・●切削刃チ
ップ(すなわちダイヤモンド膜付基材の切断により得た
ダイヤモンド膜材基材片)、3・・●切削工具母材、4
●●●切削刃部,5・●・基材片(すなわち前記切断に
より得たダイヤモンド膜付基材片の基材部)、5aおよ
び5b●●・接合面、6・・・ダイヤモンド膜,7●●
・台座、8●●●支持開口部,9●・◆基材(もしくは
ダイヤモンド膜付基材) , 10a非切断線. 10
b●●●切断線(もしくは切断予定線).

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)基材に直接または中間層を介してダイヤモンド膜
    を形成して得られたダイヤモンド膜付基材を任意に切断
    して得られるダイヤモンド膜付基材片を切削工具母材に
    接合してなることを特徴とするダイヤモンド被覆切削工
    具。
  2. (2)基材の、切断予定線を除く表面には、ダイヤモン
    ド膜の生成処理が施されてなる前記請求項1に記載のダ
    イヤモンド被覆切削工具。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006334732A (ja) * 2005-06-02 2006-12-14 Konica Minolta Opto Inc 切削工具、切削加工方法、切削加工装置、光学素子成形用金型、光学素子及び光学素子成形用金型の切削加工方法
CN105855821A (zh) * 2016-05-18 2016-08-17 燕山大学 纳米孪晶立方氮化硼微车削刀具的精密加工方法

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