JPH0397638A - 微粒子分散多成分ガラスおよびその製造方法 - Google Patents

微粒子分散多成分ガラスおよびその製造方法

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JPH0397638A
JPH0397638A JP1231859A JP23185989A JPH0397638A JP H0397638 A JPH0397638 A JP H0397638A JP 1231859 A JP1231859 A JP 1231859A JP 23185989 A JP23185989 A JP 23185989A JP H0397638 A JPH0397638 A JP H0397638A
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Shigeaki Omi
成明 近江
Shuji Yoshida
修治 吉田
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Hoya Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、シャープカットフィルター用材料や赤外線透
過フィルター用材料あるいは非線形光学材料等として用
いられる微粒子分散多成分ガラスおよびその製造方法に
係り、特に、微粒子としてCdSx Se, Tel(
ただし0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+
z=1)結晶微粒子を分散させた微粒子分散多成分ガラ
スおよびその製造方法に関する。
[従来の技術] マトリックス中に、CdS, CdSeSCdTe, 
 CdS.Se1−x固溶体(ただしQ<x<1)また
はCdS.Set−tx+yl Tey固溶体(ただし
0<X<1、Oくy<l、Q<x+y<1)等の微粒子
を分散させてなる微粒子分散ガラスは、可視光の長波長
領域や赤外線領域に吸収端を有するシャープカットフィ
ルター用材料や赤外線透過フィルター用材料として用い
られている。また近年、微粒子としてCdSx Sei
.を分散させた微粒子分散ガラスにおいて3次の非線形
性が観測され(J.Opt.Soc.AIII、Vol
.73,No.5, 647 〜653頁(1983)
) 、先スイッチ用や光コンピュータ用等の非線形光学
材籾として注目を集めている。
このような微粒子分散ガラスは、一般に、マトリックス
となるガラスの出発原料と微粒子の出発原料とを含む混
合物を加熱1溶解させてガラス融液とし、このガラス融
液を室温まで冷却して微粒子の構成元素がイオンとして
マトリックス中に溶解しているガラスを得た後、このガ
ラスを室温から所定の温度まで昇温させ、この所定の温
度で熱処理して微粒子を析出させる溶融法により製造さ
れる多成分ガラスである。
[発明が解決しようとする課題コ しかしながら、従来の溶融法により微粒子分散ガラスを
製造した場合、原料を加熱・溶解させて微粒子の構成元
素がイオンとしてマトリックス中に溶解しているガラス
を得る工程において、微粒子構成元素の中でも特にS,
 SeおよびTe等のカルコゲン元素(ただし本明細書
では、カルコゲン元素には酸素を含めないものとする)
の揮発が起こり、原料中に微粒子の出発原料を多量に添
加してもガラス中のカルコゲン元素イオンの濃度を高め
ることができないため、熱処理により析出する微粒子の
濃度は、通常3wt%未満に限られる。
このため、従来の溶融法により得た微粒子分散多成分ガ
ラスを用いて薄肉のシャープカットフィルターや赤外線
透過フィルターを作製した場合には、光吸収曲線の立ち
上がりがブロードで傾きの緩いものとなり易く、シャー
プカットフィルターや赤外線透過フィルターとして良好
な分光特性を維持したままこのようなフィルターの軽量
化を図ることは困難であった。また、3次の非線形性の
大きさを表す3次の非線形性感受率(χ(3′)は微粒
子濃度に比例するため、従来の溶融法により3次の非線
形性に優れた微粒子分散多成分ガラスを得ることは困難
であった。
本発明は、フィルター材料および非線形光学材料として
の従来の微粒子分散多成分ガラスにおける上記難点を解
決すべくなされたものであり、本発明の第1の目的は、
微粒子濃度の高い微粒子分散多成分ガラスを提供するこ
とにある。また本発明の第2の目的は、ガラス融液を得
る際の微粒子成分の揮発を抑止して、微粒子濃度の高い
微粒子分散多成分ガラスを得ることができる微粒子分散
多成分ガラスの製造方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記目的を達成するためになされたものであ
り、本発明の第1の目的は、マトリックスとなる多成分
ガラスの原料および析出させる微粒子の原料を含む混合
物をガラス融液とした後、マトリックスガラス中に微粒
子を析出させてなる微粒子分散多成分ガラスにおいて、
前記微粒子がCdS, Se, Tet  (ただし、
0≦x≦1、0≦y≦1、O≦z≦1、x+y+z=1
)結晶微粒子からなり、かつ該微粒子の濃度が5〜50
wt%であることを特徴とする、本発明の微粒子分散多
成分ガラスによって達成された。
また本発明の第2の目的は、マトリックスとなる多成分
ガラスの原料として、ガラスの出発原料となる酸化物、
析出させる微粒子の絶対温度表示の融点の0.5倍以下
の絶対温度で熱分解して酸化物となる炭酸塩、析出させ
る微粒子の絶対温度表示の融点の0.5倍以下の絶対温
度で熱分解して酸化物となる水酸化物およびガラスから
なる群より選択される少なくとも1種を用い、前記マト
リックスとなる多成分ガラスの原料と前記析出させる微
粒子の構成元素を含む物質とを含有する混合物を、前記
析出させる微粒子を構成するカルコゲン元素の少なくと
も1種を構成元素とする物質の蒸気と不活性気体との混
合気体雰囲気下で加熱して、前記析出させる微粒子の絶
対温度表示の融点の0.8〜1.2倍の絶対温度のガラ
ス融液とし、このガラス融液を所定の温度で熱処理する
か、または前記ガラス融液を冷却して得たガラスを所定
の温度で熱処理して、マトリックスガラス中にCdSx
 Se, Teg  (ただし0≦x≦1、0≦y≦1
、0≦z≦1、x+y+z=1)結晶微粒子を5〜50
wt%析出させることを特徴とする、本発明の微粒子分
散多成分ガラスの製造方法によって達成された。
以下、本発明を詳細に説明する。
まず本発明の微粒子分散多成分ガラスについて説明する
と、この微粒子分散多成分ガラスは、マトリックスとな
る多成分ガラスの原料および析出させる微粒子の原料を
含む混合物をガラス融液とした後、マトリックスガラス
中に微粒子を析出させてなるものであり、前記微粒子は
CdS. Se,Tag  (ただし、0≦x≦1、0
≦y(1、○≦z≦1、x+y+z−1、以下同じ)結
晶微粒子からなり、この微粒子の濃度は5〜50wt%
である。
ここで、CdSx Se, Tag結晶微粒子の濃度が
5wt%未満では、薄肉のフィルターとした場合に光吸
収曲線の立ち上がりがシャープにならず、また3次の非
線形感受率(χ(3′)も高くならないため、実用上好
ましくない。また微粒子の濃度が50wt%を超えると
、マトリックスガラスの割合の減少によりガラスの強度
が下がり耐久性が低下するとともに、析出した微粒子同
士の結合によりみかけ上の微粒子径が大きくなって光の
散乱が増大するため、実用上好ましくない。したがって
、本発明の微粒子分散多成分ガラスにおいては、微粒子
の濃度は5〜50wt%に限定される。
このような微粒子分散多成分ガラスは、以下に説明する
本発明の微粒子分散多成分ガラスの製造方法により得る
ことができる。
本発明の微粒子分散多成分ガラスの製造方法においては
、マトリックスとなる多成分ガラスの原料として、ガラ
スの出発原料となるSfOg , BrOs、ZnO等
の酸化物、析出させる微粒子の絶対温度表示の融点の0
.5倍以下の絶対温度で熱分解して酸化物となる炭酸塩
(例えばCdCO3、ZnCO3、PbCOa ) 、
析出させる微粒子の絶対温度表示の融点の0.5倍以下
の絶対温度で熱分解して酸化物となる水酸化物(例えば
、水酸化ホウ素B(011) 3に相当するH3 BO
3や、Zn(Ot{)y 、Mg(OHh、Cd(OH
)s , AI(OH)a )およびガラスからなる群
より選択される少なくとも1種の化合物を用いる。
例えば、上記群から酸化物のみを選択する場合は、81
0!とB+ OsとZnOとからなる原料のように、少
なくとも2つ以上の酸化物を用いる。また、上記群から
酸化物と炭酸塩の2種を選択する場合は、S10!とB
203とCdCO3とからなる原料のように、酸化物と
炭酸塩を少なくとも1つずつ用いる。これらの原料の種
類およびその組成は、目的とする微粒子分散多成分ガラ
スの特性等に応じて、適宜選択される。
本発明の微粒子分散多成分ガラスの製造方法において、
マトリックスとなる多成分ガラスの原料を上記のように
限定する理由は次のとおりである。
すなわち、析出させる微粒子を酸素雰囲気下で加熱する
と、この微粒子の絶対温度表示の融点の0.5倍より高
い絶対温度において重量減少が起きる。この重量減少は
、微粒子構成元素中のカルコゲン元素が酸化されて沸点
の低いカルコゲン酸化物が生成し、このカルコゲン酸化
物が揮発することに起因している。このため、ガラス融
液を得る際の溶融雰囲気として酸化雰囲気を用いたり、
あるいは中性雰囲気を用いた場合でも、マトリックスと
なる多成分ガラスの原料としてNaNOaやKNO3等
の硝酸塩や、NaC IやkcI等の塩化物を用いたり
、酸化物となる熱分解温度(絶対温度表示)が析出させ
る微粒子の絶対温度表示の融点の0.  5倍より高い
炭酸塩または水酸化物を用いると、微粒子構成元素中の
カルコゲン元素が酸化されて揮発が促進されるが、これ
に対して、マトリックスとなる多成分ガラスの原料とし
て、ガラスの出発原料となる8102 , B+O+、
ZnO等の酸化物、析出させる微粒子の絶対温度表示の
融点の0.5倍以下の絶対温度で熱分解して酸化物とな
る炭酸塩、析出させる微粒子の絶対温度表示の融点の0
.5倍以下の絶対温度で熱分解して酸化物となる水酸化
物およびガラスからなる群より選択される少なくとも1
種を用いると、析出させる微粒子を構成するカルコゲン
元素の酸化を防止することができ、析出させる微粒子の
原料からのカルコゲ元素の揮発を抑止することができる
からである。
また、マトリックスとなる多成分ガラスの原料中に不純
物または吸着物として含まれる水分やイオウ酸化物の量
は、ガラス融液を得る際のカルコゲン元素の揮発を抑止
する必要上、原料の総量のlvt%以下であることが好
ましい。
本発明の微粒子分散多成分ガラスの製造方法においては
、析出させる微粒子の原料として、析出させる微粒子の
構成元素を含む物質、すなわち、Cd,  S, Se
, Te等の単体、CdS, CdSe, CdTeや
これらの固溶体等の化合物、または上記単体と上記化合
物との混合物を用いることが好ましい。これらの原料の
種類およびその組成は、目的とする微粒子分散多成分ガ
ラスの特性等に応じて、適宜選択される。
また微粒子の原料として、酸化物不純物や水酸化物不純
物を多く含む化合物を用いると、ガラス融液を得る際の
カルコゲン元素の揮発損失が多くなるため、微粒子の原
料の純度は99%以上であることが望ましい。
本発明の微粒子分散多成分ガラスの製造方法においては
、マトリックスとなる多成分ガラスの原料に析出させる
微粒子の構成元素を含む物質を含有させて得た混合物を
、析出させる微粒子を構成するカルコゲン元素の少なく
とも1種を構成元素とする物質の蒸気と不活性気体との
混合気体雰囲気下で加熱して、析出させる微粒子の絶対
温度表示の融点の0. 8〜1.2倍の絶対温度のガラ
ス融液とする。
ガラス融液を得る際の上記混合気体雰囲気(溶融雰囲気
)は、例えば、析出させる微粒子と同じ戊分を有する物
質、析出させる微粒子の構成元素を含む混合物、析出さ
せる微粒子を構成するカルコゲン元素の単体等を入れた
耐火物容器(例えばsioH製ルツボ)をガラス融液を
得るための雰囲気容器内に配置し、雰囲気容器内の雰囲
気を窒素( Nt ) 、アルゴン(Ar) 、ヘリウ
ム(He)等の不活性気体で置換した後、加熱してカル
コゲン元素を構成元素とする蒸気を発生させることによ
り得られる。ガラス融液を得る際の溶融雰囲気をこのよ
うな雰囲気とすることにより、析出させる微粒子の原料
からのカルコゲン元素の揮発を抑止することができる。
なお、析出させる微粒子を構成するカルコゲン元素の少
なくとも1種を構成元素とする上記物質の組或は、カル
コゲン元素の揮発を抑止することができれば必ずしも析
出させる微粒子の組戊と同じにする必要はない。これは
、カルコゲン元素の揮発し易さが種類によって異なるた
めであり、析出させる微粒子が2または3種のカルコゲ
ン元素を構成元素として含有する場合(例えばCdSS
e微粒子を析出させる場合)は、上記物質中に含ませる
カルコゲン元素を、揮発しゃすいlまたは2種とするこ
ともできる(例えば前記物質としてCdSeを用いる)
ガラス融液を得る際の溶融雰囲気をH2等の強い還元雰
囲気とした場合には、カルコゲン水素化物等の沸点の低
い物質が生成したり、カルコゲン元素の揮発が助長され
るため、このような強い還元雰囲気は不適当である。
ガラス融液の温度は、前述したように、析出させる微粒
子の絶対温度表示の融点の0.8〜1.2倍の絶対温度
とする。その理由は、0.8倍未満の絶対温度では微粒
子の構成元素をイオン化させてガラスマトリックス中に
溶解させることができないからであり、1.2倍を超え
る絶対温度とすると微粒子の構成化合物の揮発が多くな
るからである。ガラス融液の温度を、析出させる微粒子
の絶対温度表示の融点の0.  9〜1.1倍の絶対温
度とした場合には、微粒子の構成元素や微粒子を構成す
る化合物の揮発量が少ないため、特に好ましい。
本発明の微粒子分散多成分ガラスの製造方法においては
、上述のガラス融液を、微粒子を析出させることができ
る温度、特に好ましくはこのガラス融液の粘度が104
〜1013ボイズとなる温度で熱処理することにより、
あるいは、このガラス融液を室温まで冷却してガラスと
した後、微粒子を析出させることができる温度、特に好
ましくはこのガラスの粘度が104〜1013ボイズと
なる温度で熱処理することにより、粒径が概ね1000
人以下のCdS. Se, Tea結晶微粒子を析出さ
せることができる。
本発明の微粒子分散多成分ガラスの製造方法においては
、析出させる微粒子の原料からのカルコゲン元素の揮発
が抑止されて、析出させる微粒子の原料の濃度が高いガ
ラス融液を得ることができるため、微粒子の原料の使用
量や、ガラス融液を得る際の条件、微粒子を析出させる
際の熱処理条件等を適宜選定することにより、微粒子濃
度が5〜50vt%と高い微粒子分散多成分ガラスを得
ることができる。
[実施例] 以下、本発明の実施例について説明する。
実施例1 マトリックスとなるガラス(45wt%Bl 03 −
55wt%ZnO組成)の原料として40.5重量部の
82 03と49.5重量部のZnOを、また、析出サ
せる微粒子(CdSe)の原料として10重量部のCd
Se[融点: 153BK (1260℃)]をそれぞ
れ用い、これらを混合して混合物(微粒子の原料の割合
は10wt%である)とした後、第1図に模式的に示す
雰囲気制御溶融装置により、ガラス融液を得た。
この雰囲気制御溶融装置1は、ガス流入管2およびガス
排出管3を有する雰囲気容器4を備えており、雰囲気容
器4内には上記混合物5を収容するための耐火物ルツボ
6が設けられ、耐火物ルツボ6の内側には撹拌棒7が挿
入されている。また、耐火物ルツボ6の底面にはドレイ
ン8が連通しており、ドレイン8の外周にはドレイン用
電気炉9が設けられている。雰囲気容器4内には、混合
物5を収容するための耐火物ルツボ6の他に、析出させ
る微粒子CdSeと同一物質のCdSelOを収容する
耐火物容器(本実施例では8102製)11が配置され
ている。なお、雰囲気容器4の側面および底面の外周に
は、この雰囲気容器4を加熱するための電気炉12が設
けられている。
雰囲気制御溶融装置1によるガラス融液の製造は、以下
のようにして行った。
すなわち、上述のBI Os − ZnO − CdS
e混合物5の入った耐火物ルツボ6と、5重量部のCd
SelOの入った耐火物容器11とを雰囲気容器4内に
配置して、雰囲気容器4内の雰囲気をN2ガス雰囲気に
置換した後、耐火性ルツボ6の内容物を撹拌棒7により
撹拌しながら、ガラス融液の温度が1473K (12
00℃; CdSeの絶対温度表示の融点の0.96倍
)となるように、電気炉12により雰囲気容器4を1時
間加熱して、上記混合物5を溶解させた。
次に、このようにして得られたガラス融液をアルミ板上
にキャスティングして冷却した後、室温まで徐冷して、
CdSe微粒子成分を含むガラスを得た。
なお、ガラス融演を得た後に耐火物容器11中のCdS
elOの重量を測定したところ、30%の重量減少が確
認された。このことから、ガラス融液を得る際の溶融雰
囲気は、気体状態のCdSeまたはSeとN2ガスから
なる混合雰囲気であったことがわかる。また、上で得ら
れたCdSe微粒子戊分を含むガラス中のCdおよびS
eの濃度を化学分析により求めたところ、CdおよびS
eの合計で9.  8wt%であり、原料として添加し
た量とほぼ同等であった。
このことから、ガラス融液を得る際に、微粒子の原料か
らカルコゲン元素が揮発するのが抑止されていたことが
わかる。
この後、CdSe微粒子戎分を含むガラスを600℃で
2時間熱処理してCcfSe結晶微粒子を析出させた後
、このガラスを室温まで徐冷して、CdSe結晶微粒子
分散多成分ガラスを得た。
このようにして得られたCdSe結晶微粒子分散多成分
ガラス中に含まれるCdSe結晶微粒子の大きさをX線
回折法を用いて測定したところ、CdSe結晶微粒子の
平均粒径は50入であった。
また、得られたCdSe結晶微粒子分散多成分ガラスを
0.1問の厚さに光学研摩し、その光吸収スペクトルを
測定したところ、第2図中に実線20で示すように光吸
収曲線の立上がりが鋭く、薄肉のフィルター用材料とし
て優れた分光特性を有していることが確認された。さら
に、この光吸収特性からCdSe結晶微粒子の濃度を求
めたところ、表一1に示すように約9vt%と高濃度で
あり、この微粒子分散多成分ガラスは大きな光非線形感
受率(χ(3))を有するようになる。
比較例1 マトリックスとなるガラス(45vt%B+ Os −
55wt%ZnO組戊)の原料としてBIO340. 
 5重量部と、本発明の限定外の原料である硝酸塩Zn
 (NO3) 3 115重量部とを用いた以外は実施
例1と同様にして、CdSe微粒子戊分を含むガラスを
得た。
得られたCdSe微粒子成分を含むガラス中のSeの濃
度を実施例1と同様にして求めたところ、0. 4vt
%であり、原料として添加した量のほぼ10%であった
。このことより、ガラス融液を得る際にほぼ90%のカ
ルコゲン元素が揮発損失したことが明らかとなった。
この後、CdSe微粒子成分を含むガラスを実施例1と
同様に熱処理して、CdSe結晶微粒子分散多成分ガラ
スを得た。
このようにして得られたCdSe結晶微粒子分散多成分
ガラスの光吸収特性を実施例1と同様にして測定したと
ころ、第2図中に破線21で示すように、実施例1で得
られたCdSe結晶微粒子分散多成分ガラスに比べて光
吸収曲線の立上がりがブロードであった。さらに、この
光吸収特性から求めたCdSe結晶微粒子の濃度は、表
−1に示すように約lwt%であり、実施例1で得られ
た微粒子分散多成分ガラスに比べておよそ1/9の量で
あった。
比較例2 雰囲気容器4内にCdSelOの入った耐火物容器1工
を入れずに、N2ガス雰囲気下で加熱・溶解させた以外
は実施例1と同様にして、ガラス融液を得た。
この後、実施例1と同様にして、CdSe微粒子成分を
含むガラスを得、このCdSe微粒子成分を含むガラス
中のSeの濃度を実施例1と同様にして求めたところ、
0,  2wt%であり、原料として添加した量のほぼ
5%であった。このことより、ガラス融液を得る際にほ
ぼ95%のカルコゲン元素が揮発損失したことが明らか
となった。
次に、このCdSe微粒子戊分を含むガラスを実施例1
と同様に熱処理したが、微粒子の生戊は認められず、そ
の光吸収特性からCdSe結晶微粒子の濃度を求めたと
ころ、表−1に示すようにOwt%であることが確認さ
れた。
実施例2〜10 析出させる微粒子の原料およびその量(イ)、マトリッ
クスとなる多成分ガラスの原料と析出させる微粒子の原
料の総量に対する析出させる微粒子の原料の割合(口)
、ガラス融液の温度(ハ)および耐火物容器11に入れ
る物質とその量(二)を、以下のように設定した以外は
実施例1と同様にして、実施例2〜10の微粒子分散多
成分ガラスを得た。
・実施例2 (イ)Cd6重量部とSe4重量部 (口)10wt% (ハ)1373K (1100℃; CdSeの絶対温
度表示の融点の0.90倍) (二) CdSe5重量部 ・実施例3 (イ) CdSe2 0重量部 (ロ)20wt% (ハ)1473K (1200℃; CdSeの絶対温
度表示の融点の0.96倍) (二) CdSe8重量部 ・実施例4 (イ) CdSe4 0重量部 (口)40wt% (ハ)1473K (1200℃; CdSeの絶対温
度表示の融点の0.96倍) (二) CdSe2 0重量部 ・実施例5 (イ)CdS[融点: 2023K (1750℃)]
10重量部 (ロ)10wt% (ハ)1623K (1350℃, CdSの絶対温度
表示の融点の0.80倍) (二) CdS 5重量部 ・実施例6 (イ) CdTe [融点: 1341K (1041
℃)]10重量部 (口)10wt% (ハ)1373K (1100℃; CdTeの絶対温
度表示の融点の1.02倍) (.=.) CdTel5重量部 ・実施例7 (イ) CdTel O重量部 (ロ)10vt% (ハ)1473K (1200℃; CdTeの絶対温
度表示の融点の1.10倍) (−1−) CdTel5重量部 ・実施例8 (イ) CdTel O重量部 (口)10vt% (ハ)1573K (1300℃; CdTeの絶対温
度表示の融点の1.17倍) (−) CdTel5重量部 ・実施例9 (イ) Cd8 2重量部とCdSe8重量部(ロ)1
0wt% (ハ)1773K (1500℃;CdSo. 2 S
e.), a[融点: 1631K (1358℃)J
の絶対温度表示の融点の1.09倍} (二) CdSe5重量部 ・実施例10 (イ) Cd8 1重量部とCdSa8重量部とCdT
e 1重量(口)10wt% (ハ)1373K {1100℃; CdSo. 1S
ea. sTeo.  [融点: 1560K (12
87℃)]の絶対温度表示の融点の0.88倍) (:) CdS O.  3重量部とCdSe2. 4
重量部とCdTea. 4重量部 このようにして得られた実施例2〜10の微粒子分散多
成分ガラスの光吸収特性を実施例1と同様にして測定し
たところ、いずれの微粒子分散多成分ガラスも、実施例
1で得られたCdSe結晶微粒子分散多成分ガラスと同
様に、光吸収曲線の立上がりが鋭く、薄肉のフィルター
用材料として優れた分光特性を有していることが確認さ
れた。さらに、これらの光吸収特性から各微粒子分散多
成分ガラス中の結晶微粒子の濃度を求めたところ、表−
1に示すように約9wt%(実施例2)、約17wt%
(実施例3)、約38wt%(実施例4)、約10wt
%(実施例5)、約3wt%(実施例6)、約9wt%
(実施例7)、約5wt%(実施例8)、約10vt%
(実施例9)、約9wt%(実施例10)と高濃度であ
り、これらの微粒子分散多成分ガラスは大きな光非線形
感受率(χ(3〉)を有するようになる。
比較例3 析出させる微粒子の原料であるCdSeを60重量部(
60vt%)用いた以外は実施例3と同様にして.、C
dSe結晶微粒子分散多成分ガラスを得た。得られたC
dSe結晶微粒子分散多成分ガラスにおいて、微粒子の
濃度は本発明の限定範囲外の60wt%であった。
このようにして得られたCdSe結晶微粒子分散多成分
ガラスに白色光を照射して、光の散乱の有無を肉眼によ
り観察したところ、多くの散乱が確認された。また、光
吸収特性を実施例3と同様にして測定したところ、光透
過率は約10%と低かった。
このように、この微粒子分散多成分ガラスは光の散乱が
多く、フィルター用材料や非線形光学材料等の光学材料
として用いることはできなかった。
比較例4 ガラス融液の温度を本発明の限定範囲外である1723
K (1450℃; CdTeの絶対温度表示の融点の
1.31倍)とした以外は実施例6と同様にして、ガラ
スを得た。
このガラス中のTeの濃度を実施例6と同様にして求め
たところ検出されず、0.05wt%の検出限界未満で
あった。
また、このガラスを実施例6と同様に熱処理して微粒子
の析出を図ったが、CdTe結晶微粒子の析出は認めら
れなかった。
実施例11 マトリックスとなる多成分ガラスの原料として72重量
部の}13BO3[熱分解温度: 573K(300℃
);CdSeの絶対温度表示の融点の0.37倍コと4
9.5重量部のZnOとを用いた以外は実施例1と同様
にして、CdSe結晶微粒子分散多成分ガラスを得た。
このようにして得られたCdSe結晶微粒子分散多成分
ガラスの光吸収特性を実施例1と同様にして測定したと
ころ、実施例1で得られたCdSe結晶微粒子分散多成
分ガラスと同様に、光吸収曲線の立上がりが鋭く、薄肉
のフィルター用材料として優れた分光特性を有している
ことが確認された。さらに、この光吸収特性からCdS
e結晶微粒子の濃度を求めたところ、表−1に示すよう
に約IQwt%と高濃度であり、この微粒子分散多成分
ガラスは大きな光非線形感受率(χ0))を有するよう
になる。
実施例12 マトリックスとなる多成分ガラスの原料として72重量
部の}{3BO3[熱分解温度: 573K(300℃
)  ;CdSeの絶対温度表示の融点の0.37倍]
と67重量部のCdCO3[熱分解温度;630K (
357°C)  ;CdSeの絶対温度表示の融点の0
.41倍]とを用いた以外は実施例1と同様にして、C
dSe結晶微粒子分散多成分ガラスを得た。
このようにして得られたCdSe結晶微粒子分散多成分
ガラスの光吸収特性を実施例1と同様にして測定したと
ころ、実施例1で得られたCdSe結晶微粒子分散多成
分ガラスと同様に、光吸収曲線の立上がりが鋭く、薄肉
のフィルター用材料として優れた分光特性を有している
ことが確認された。さらに、この光吸収特性からCdS
e結晶微粒子の濃度を求めたところ、表−1に示すよう
に約8wt%と高濃度であり、この微粒子分散多成分ガ
ラスは大きな光非線形感受率(χ0′)を有するように
なる。
実施例13 マトリックスとなる多成分ガラスの原料として、組成が
45wt%Bl03−55wt%ZnO (7)ガラス
粉末を90重量部用いた以外は実施例1と同様にして、
CdSe結晶微粒子分散多成分ガラスを得た。
このようにして得られたCdSe結晶微粒子分散多成分
ガラスの光吸収特性を実施例1と同様にして測定したと
ころ、実施例1で得られたCdSe結晶微粒子分散多成
分ガラスと同様に、光吸収曲線の立上がりが鋭く、薄肉
のフィルター用材料として優れた分光特性を有している
ことが確認された。さらに、この光吸収特性からCdS
e結晶微粒子の濃度を求めたところ、表−1に示すよう
に約10wt%と高濃度であり、この微粒子分散多成分
ガラスは大きな光非線形感受率(χ0′)を有するよう
になる。
実施例14 不活性気体としてHeを用いた以外は実施例1と同様に
して、CdSe結晶微粒子分散多成分ガラスを得た。
このようにして得られたCdSe結晶微粒子分散多成分
ガラスの光吸収特性を実施例1と同様にして測定したと
ころ、実施例1で得られたCdSe結晶微粒子分散多成
分ガラスと同様に、先吸収曲線の立上がりが鋭く、薄肉
のフィルター用材料として優れた分光特性を有している
ことが確認された。さらに、この光吸収特性からCdS
e結晶微粒子の濃度を求めたところ、表−1に示すよう
に約10wt%と高濃度であり、この微粒子分散多成分
ガラスは大きな光非線形感受率(χ0″)を有するよう
になる。
実施例15 マトリックスとなるガラス( 810! 、K+0、Z
nOを主戒分とする組fil!;)の原料として、この
ガラスと同じ組或のガラス粉末を90重量部用い、ガラ
ス融液を得る際の不活性気体を八rガスに、ガラス融液
の温度を1573K (1300℃; CdSeの絶対
温度表示の融点の工.03倍コに、また加熱時間を2時
間にした以外は実施例1と同様にして、CdSe微粒子
戊分を含むガラスを得た。
このようにして得られたCdSe微粒子戊分を含むガラ
ス中のCdおよびSeの濃度を化学分析により求めたと
ころ、CdおよびSeの合計で8.  3wt%であっ
た。
この後、CdSe微粒子戊分を含むガラスを720℃で
2時間熱処理してCdSe結晶微粒子を析出させた後、
このガラスを室温まで徐冷して、CdSe結晶微粒子分
散多成分ガラスを得た。
得られたCdSe結晶微粒子分散多戒分ガラス中に含ま
れるCdSe結晶微粒子の大きさをX線回折法を用いて
測定したところ、CdSe結晶微粒子の平均粒径は60
入であった。
また、得られたCdSe結晶微粒子分散多成分ガラスの
光吸収特性を実施例1と同様にして測定したところ、第
3図中に実線30で示すように、光吸収曲線の立上がり
が鋭く、薄肉のフィルター用材料として優れた分光特性
を有していることが確認された。さらに、この光吸収特
性からCdSe結晶微粒子の濃度を求めたところ、表−
1に示すように約8wt%と高濃度であり、この微粒子
分散多成分ガラスは大きな光非線形感受率(χ0ゝ)を
有するようになる。
実施例16 マトリックスとなる多成分ガラスの原料として、実施例
15で用いたガラス粉末と同じガラス粉末80重量部と
ともに、B+ Os 2重量部およびZnO 8重量部
用いた以外は実施例15と同様にして、Cd’s結晶微
粒子分散ガラスを得た。
このようにして得られたCdSe微粒子分散多成分ガラ
スの光吸収特性を実施例15と同様にして測定したとこ
ろ、実施例15で得られたCdSe結晶微粒子分散多成
分ガラスと同様に、光吸収曲線の立上がりが鋭く、薄肉
のフィルター用材料として優れた分光特性を有している
ことが確認された。さらに、この光吸収特性からCdS
e結晶微粒子の濃度を求めたところ、表−1に示すよう
に約10wt%と高濃度であり、この微粒子分散多成分
ガラスは大きな光非線形感受率(χ(3))を有するよ
うになる。
比較飼5 マトリックスとなる多成分ガラスの原料として、実施例
15で用いたガラス粉末と同じガラス粉末80重量部と
ともに、本発明の限定外の原料であるKyCO3[熱分
解温度: 1163K (890℃) 、CdSeの絶
対温度表示の融点の0.76倍]15重量部を用いた以
外は実施例15と同様にして、CdSe微粒子戊分を含
むガラスを得た。
このようにして得られたCdSe微粒子成分を含むガラ
ス中のSeの濃度を化学分析により求めたところ、0.
  6wt%であり、原料として添加した量のほぼ15
%であった。このことより、ガラス融液を得る際にほぼ
85%のSeが揮発損失したことが明らかとなった。
この後、CdSe微粒子戊分を含むガラスを実施例15
と同様に熱処理して、CdSe結晶微粒子分散多成分ガ
ラスを得た。
得られたCdSe結晶微粒子分散多戒分ガラスの光吸収
特性を実施例15と同様にして測定したところ、第3図
中に破線31で示すように、実施例15で得られたCd
Se結晶微粒子分散多戒分ガラスに比べて光吸収曲線の
立上がりがブロードであった。さらに、この光吸収特性
から求めたCdSe結晶微粒子の濃度は、表−1に示す
ように約1wt%であり、実施例15で得られた微粒子
分散多成分ガラスに比べておよそ1/9の量であった。
(以下余白) [発明の効果] 以上説明したように、本発明の微粒子分散多成分ガラス
は微粒子の濃度が5〜50vt%と高い。
また、本発明の微粒子分散多成分ガラスの製造方法によ
れば、ガラス融液を得る際のカルコゲン元素の揮発を抑
止することができ、これにより微粒子濃度が5〜50w
t%と高い微粒子分散多成分ガラスを得ることができる
したがって、本発明によれば、薄肉とした場合でもシャ
ープカットフィルター用材料や赤外線透過フィルター用
祠料として優れた分光特性を示すとともに、非線形光学
材料としても良好な非線形特性を有する微粒子分散多成
分ガラスが提供された。
【図面の簡単な説明】
第l図は本発明の微粒子分散多成分ガラスの製造方法に
おいて用いた雰囲気制御溶融装置を説明するための模式
図であり、第2図は実施例1および比較例1で得られた
CdSe結晶微粒子分散ガラスの光吸収曲線を示すグラ
フであり、第3図は実施例15および比較例4で得られ
たCdSe結晶微粒子分散ガラスの光吸収曲線を示すグ
ラフである。 1・・・雰囲気制御溶融装置、2・・・ガス流入管、3
・・・ガス排出管、4・・・雰囲気容器、5・・・混合
物、6・・・耐火物ルツボ、7・・・撹拌棒、8・・・
ドレイン、9・・・ドレイン用電気炉、10・・・Cd
Se、11・・・耐火物容器、12・・・電気炉。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)マトリックスとなる多成分ガラスの原料および析
    出させる微粒子の原料を含む混合物をガラス融液とした
    後、マトリックスガラス中に微粒子を析出させてなる微
    粒子分散多成分ガラスにおいて、 前記微粒子がCdS_xSe_yTe_z(ただし0≦
    x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+z=1)結
    晶微粒子からなり、かつ該微粒子の濃度が5〜50wt
    %であることを特徴とする微粒子分散多成分ガラス。
  2. (2)マトリックスとなる多成分ガラスの原料として、
    ガラスの出発原料となる酸化物、析出させる微粒子の絶
    対温度表示の融点の0.5倍以下の絶対温度で熱分解し
    て酸化物となる炭酸塩、析出させる微粒子の絶対温度表
    示の融点の0.5倍以下の絶対温度で熱分解して酸化物
    となる水酸化物およびガラスからなる群より選択される
    少なくとも1種を用い、前記マトリックスとなる多成分
    ガラスの原料と前記析出させる微粒子の構成元素を含む
    物質とを含有する混合物を、前記析出させる微粒子を構
    成するカルコゲン元素の少なくとも1種を構成元素とす
    る物質の蒸気と不活性気体との混合気体雰囲気下で加熱
    して、前記析出させる微粒子の絶対温度表示の融点の0
    .8〜1.2倍の絶対温度のガラス融液とし、このガラ
    ス融液を所定の温度で熱処理するか、または前記ガラス
    融液を冷却して得たガラスを所定の温度で熱処理して、
    マトリックスガラス中にCdS_xSe_yTe_z(
    ただし0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1、x+y+
    z=1)結晶微粒子を5〜50wt%析出させることを
    特徴とする微粒子分散多成分ガラスの製造方法。
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