JPH0396786A - 複合管およびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野〉 本発明は、給水、給湯、排水等に使用され、金属管の内
周面が合成樹脂層にて被覆された複合管およびその製造
方法に関する。

（従来の技術） 近時、給湯用、温水暖房用等の配管材として、金属管内
周面を合成樹脂層にて被覆した複合管が使用されている
。このような複合管は、合成樹脂層内を温水等が通流す
るようになっているために、金属管の腐食が防止され、
耐久性が著しく向上する。このような複合管において、
例えば、特開昭５７−２７４７号公報、実開昭６２−１
１９５８８号公報に開示されているように、多数の透孔
が開設された金属管内周面を合成樹脂層にて被覆するこ
とにより、該金属管の内周面に被覆された合成樹脂層と
金属管との間に水が浸入しても、その水は金属管の各透
孔を通って金属管の外周面に拡散するため、合成樹脂層
の金属管からの剥離が防止される。このような複合管で
は、さらに、金属管外周面を、該金属管外周面を合成樹
脂層にて被覆することにより、金属管内周面の合戊樹脂
層と金属管外周面の合成樹脂層とが金属管の各透孔を通
して一体に接着されるために、金属管内周面を被覆する
合戊樹脂層は、金属管内周面からの剥離が一層抑制され
る。

（発明が解決しようとする課題〉 このように金属管外周面を合成樹脂層にて被覆された複
合管では、外観の向上、保管時の耐久性の向上等を目的
として、金属管外周面を被覆する合戊樹脂層に、通常、
着色のための顔料、抗酸化剤や紫外線吸収剤等の劣化防
止剤が添加される。

このため、金属管外周面を被覆する合成樹脂層は、金属
管との接着強度が著しく低下し、例えば、製造された複
合管を切断する際や、配管作業時に、金属管外周面を被
覆する合成樹脂層が該金属管から剥離するおそれがある
。

本発明は上記従来の問題を解決するものであり、その目
的は、金属管の内周面および外周面を被覆する合成樹脂
層が長期にわたって金属管から剥離するおそれがなく、
しかも、金属管外周面を被覆する合戊樹脂層が高強度で
あって外観が優れているために、長期にわたって安定的
に使用できる複合管を提供することにある。

本発明の他の目的は、このような複合管をきわめて容易
に製造し得る方法を提供することにある。

（課題を解決するための手段） 本発明の複合管は、多数の透孔が開設された金属管と、
該金属管内周面を被覆する合成樹脂製の内周被覆層と、
該内周被覆層による金属管内周面被覆時に、該金属管の
各透孔から漏出した該内周被覆層の一部により、該金属
管の外周面を被覆するべく形或された外周接着層と、該
外周接着層を被覆するべく該外周接着層に積層された外
周被覆層と、をＡ（ｉｌＬでなり、そのことにより上記
目的が達成される。

本発明の複合管の製造方法は、このような複合管の製造
方法であって、多数の透孔が開設された金属管内周面を
、各透孔から一部が外部へ漏出するように溶融樹脂にて
被覆して内周被８２層を形成する工程と、該金属管の各
透孔から該金属管の外部に漏出した溶融樹脂を圧延して
該金属管外周面を被覆する外周接着層を形成する工程と
、該外周接着層に合戊樹脂を積層して被覆することによ
り外周被覆層を形成する工程と、を包含してなり、その
ことにより上記目的が達成される。

（実施例） 以下に本発明を実施例について説明する。

第１図は、本発明の複合管の断面図、第２図はその一部
破断側面図である。該複合管１０は、多数の透孔１１ａ
が開設された金属管１１を有する。該金属管ｌ１内周面
ば合戊樹脂製の内周被覆層１２ａにて被覆されている。

該金属管１１の外周面は、該内周被覆層１２ａとは同材
質の合成樹脂製の外周接着層１２ｂにて被覆されている
。該外周接着層１２ｂは、該内周被覆層１２ａによる金
属管１ｌ内周面の被覆時に、該金属管１１の各透孔１１
ａを通して漏出する該内周被覆層の一部により、金属管
１１外周面を被覆するべく形成されており、該外周接着
層１２ｂと内周被覆層１２ａとは金属管１１の各透孔１
１ａを通して一体となっている。

該外周接着層１２ｂには、所定の合或樹脂により構戊さ
れた外周被覆層ｌ３が積層されている。該外周被覆層１
３は、外周接着層１２ｂ全体を被覆している。

このような複合管ｌＯは、次のようにして製造される。

第３図に示すように、予め、所定の口径の多数の透孔１
１ａが所定の間隔で形或された帯状の金属シートｌＦが
、まず、Ｕ字成形機２０に長手方向に沿って順次送給さ
れ、該Ｕ字成形機２０により、金属シ一ト１１’が断面
Ｕ字状に成形される。次いで、該Ｕ字或形機２０により
断面Ｕ字状に或形された金属シ一トｌＶは、管成形機３
０に送給され、該管成形機３０により、各側縁部同士が
突き合わされた状態あるいは重ね合わされた状態の断面
真円状の管状に或形される。そして、溶接ｍｓｏにより
金属シート１Ｆの突き合わされた状態、あるいは重ね合
わされた状態の各側縁部同士が溶接されて金属管ｌ１と
される。該管成形機３０には、内面樹脂被覆装置４０が
配設されており、該内面樹脂被覆装置４０は、管状成形
機３０および溶接機５０により製造された金属管１ｌの
内周面に溶融合成樹脂が被覆される。

該内面樹脂被覆装置４０は、第４図に示すように、管成
形機３０にて断面真円状に成形される直前の断ｉ１１１
ｉ１ｉＵ字状の金属シ一ト１１’内に位置する本体部４
１と、該本体部４ｌに片支持されて該本体部４ｌから金
属シート搬送方向に延出する樹脂通流管４２とを有する
。

該樹脂通流管４２には溶融樹脂が送給される。

該樹脂通流管４２は、本体部４ｌと一体に構成されてお
り、その先端部内周面は、先端側になるに連れて順次拡
径するテーバー面４２ａとなっている。該樹脂通流管４
２内には、該樹脂通流管４２とは所定の間隙を有するよ
うに、マンドレル４３が同心状に挿通している。該マン
ドレル４３は、本体部４ｌに一端部が片支持されており
、その先端部には、樹脂通流管４２先端から延出した円
筒状のコア部４３ａを有している。該コア部４３ａは、
樹脂通流管４２における先端内周部のテーパー而４２ａ
と略同様に、先端になるに連れて順次拡径したテーパー
面４３ｂを介して樹脂通流管４２内を挿通するマンドレ
ル部４３に連通しており、該テーパー面４３ｂが、樹脂
通流管４２のテーバ−面４２ａとは所定の間隙をあけて
対向している。円筒状のコア部４３ａは、管成形機３０
により円管状に戊形された金属シートｌＦ内にあって、
溶接機５ｏによる溶接位置よりも金属シート搬送方向下
流側に位置している。そして、該樹脂通流管４２のテー
パー面４２ａとコア部４３ａのテーパー面４３ｂとによ
り形成される円筒状の間隙からは、該樹脂通流管４２と
マンドレル４３との間隙内を通流する溶融樹脂が円筒状
に押し出される。該コア部４３ａの外径は、管戊形機３
０により円管状にされて溶接機５０により各側縁部同士
が溶接された金属管１１の内径よりも若干小さく、両者
の間隙が該金属管１１内周面に被覆される樹脂の厚さに
相当する。

Ｕ字成形機２０により断面Ｕ字状にされた金属シー｝１
１′は、樹脂被覆装置４０の本体部４ｌ配設位置を通過
した後に、管成形機３０により、各側縁部同士が突き合
わされた状態、あるいは重ね合わされた状態の断面真円
状に成形される。そして、断面真円状にされた金属シー
ト１Ｆは、各側縁部同士が溶接機５０により溶接されて
接着され、金属管１１とされる。

このようにして製造された金属管１ｌ内周面には、内面
樹脂被覆装置４０における樹脂通流管４２とマンドレル
４３のコア部４３ａとの間隙から押し出される溶融樹脂
が被覆される。これにより、合成樹脂製の内周被８２層
１２ａが形成される。このとき、内周被覆層１２ａを構
成する溶融樹脂の一部が、金属管１ｌの各透孔１１ａか
ら漏出する。

該内面樹脂被覆装置４０による金属管内周面被覆位置よ
りも下流側には、外型６０が配設されている。

該外型６０は、溶接機５０により金属シート１Ｆ各側縁
部同士が溶接されて製造された金属管１１とは同心状で
あって、該金属管ｌ１とは若干大きい貫通孔６１を有し
ている。該外型６０には、金属管Ｉ１の内周面に被覆さ
れた溶融樹脂の一部が、各透孔１１ａから漏出した状態
で搬送され、金属管１ｌの外部に漏出した溶融樹脂を平
滑化し、該溶融樹脂にて金属管ｌ１外周面を被覆する。

これにより、内周被覆層１２ａと同材質の合成樹脂製で
、金属管工１の各透孔１１ａを通して一体になった薄肉
の外周接着層１２ｂが形戊される。

該外型６０の金属管１１搬送方向下流側には、第３図に
示すように、外面被覆金型７０が配設されている。該外
面被覆金型７０は、金属管ｌ１外周面を被覆する外周接
着層１２ｂに、所定材質の合成樹脂製の外周被覆層１３
を積層して、該外周被覆層ｌ３にて外周接着層１２ｂ全
体を被覆する。これにより、第１図および第２図に示す
本発明の複合管１０が製造される。

本発明の複合管１０に使用される金属管１１としては、
鉄、アルミニウム、銅、鉛、あるいは、これらの金属を
主成分とする合金等により製造される。

該金属管ｌ１内周面を被覆する内周被覆層１２ａおよび
金属管ｌ１外周面を被覆する外周接着層１２ｂとしては
、金属管１１との接着性に優れた水架橋性シラン変性ポ
リエチレン、酸変性ポリエチレン、酸変性エチレンー酢
酸ビニル共重合体（ＥＶＡ），酸変性エチレンーアクリ
ル酸共重合体（ＦＡＡ）等が使用される。

金属管１１外周面を被覆する外周接着層１２ｂに被覆さ
れる外周被覆層ｌ３としては、外周接着層１２ｂと同様
の合成樹脂、あるいはポリオレフィン、エチレンー酢酸
ビニル共重合体（ＥＶＡ）等の該外周接着層１２ｂと相
溶性のある合或樹脂が使用される。

該金属管１ｌに開設される多数の透孔１１ａは、金属管
１１の各透孔１１ａから漏出する内周被覆層１２ａの一
部により形成された外周接着層１２ｂが、確実に金属管
１１外周面を被覆し得て、しかも金属管ｌｌ自体の強度
が低下しないように、小径でかつ高密度に開設すること
が好ましい。しかし、金′属管１ｌ内周面に被覆された
溶融樹脂が、金属管１ｌの各透孔１１ａから確実に漏出
するためには、０．１一以上の径が必要である。各透孔
１１ａの間隔は、穿孔技術、経済性、等に鑑みて、各透
孔１１ａの径以上とすることが好ましい。さらに、金属
管１ｌにおける各透孔１１ａの占有面積率（金属管１１
における空隙率）は、ｌ％以上であることが好ましい。

この透孔１１ａの占有面積率が１％以下になると、各透
孔１１ａから漏出する溶融樹脂量にばらつきが生じ、そ
の漏出樹脂を圧延して形成される外周接着層１２ｂが全
体にわたって均一な厚さとすることができないおそれが
ある。

金属管１１外周面を被覆する外周接着層１２ｂの厚さは
、必ずしも厚くなっている必要はないが、金属管１１外
周面全体を均一に覆っている必要があり、通常０．　Ｏ
ｆ一〜１．　０ｈ＋ｓ程度の厚さとされる。

内周被覆層１２ａおよび最外側の外周被覆層１３の厚さ
は、製造される複合管１０の口径により異なるが、通常
、０．５〜１０．　０ｗ程度とされる。金属管１１の厚
さは、製造される複合管１ｏに要求される耐圧強度によ
り適当に設定される。

製造される複合管１０の口径が２０ｍｍの場合には、金
属管１ｌの厚さが０．１〜２．０＋ｏｎ＋，金属管１１
に開設される各透孔１１ａの直径が０．２　〜２．０ａ
ｍ、各透孔１１ａの間隔が０．４〜１０．０ｍ，内周被
覆層１２ａおよび外周被覆層ｌ３の厚さが０．５〜３．
０閣、外周接着層１２ｂの厚さが０．１〜０．　５＋ｍ
のｉｉｌ囲に、それぞれすることが好ましい。

（実験例〉 本発明の複合管を、アルミニウム板により製造されたア
ルミニウム管と、水架橋性シラン変性ポリオレフィンと
を用いて製造した。

アルミニウム板は、幅が５２．６ｍｍ，厚さが０．２５
（イ）であり、該アルミニウム板に直径が１．０ｍＩＩ
１の透孔を３．　０＋ＩＩｍの間隔をあけてて開設した
。そして、該アルミニウム板により、内径が１５．　３
ｍのアルミニウム管を形成した。

水架橋性ポリオレフィンは、 中密度ポリエチレン （密度０．　９３６ｇ／　ｃｍ２、メルトインデノクス
５．０）１００重量部、 ビニルトリメトキシシラン　　　１．０重量部、ジクミ
ルバーオキサイド　　　　０．０３ｆｆｌｆｆｉ部、か
らなる組成物を、口径６５圓の２軸押し出し機にて溶融
ａ．練して製造した。そして、該水架橋性シラン変性ポ
リオレフィンを上記アルミニウム管の内周面に厚さ１．
　１５ｍｍで被覆して、内周被覆層を形戊した。このと
き、金属管の各透孔から漏出する水架橋性シラン変性ポ
リオレフインを外型により金属管の外周面に０．　２ｍ
＋ｓの厚さに圧延して、外周接着層を形成した。さらに
、上述した内周被覆層と同様の水架橋性ポリオレフィン
１００重量部に、顔料入りポリエチレン３重量部、抗酸
化剤入リボレエチレン２重量部、紫外線吸収剤入りポリ
エチレン２重量部を混合した原料を、外面樹脂被覆装置
により、外周接着層に厚さ０．８ｍｍ＋に被覆して外周
被覆層を形成した。

このようにして製造された複合管における内周被覆層と
外周接着層との引き剥し強度を測定した。

その結果、内周被覆層が７．２ｋｇ／ｃｍ，外周接着層
が７．０ｋｇ／ｃｍであった。結果を表１に示す。

（比較例） 比較のために、透孔が開設されていないアルミニウム板
を用いて、アルミニウム管を形成した。

そして、該アルミニウム管の内周面に上記実験例の内周
被覆層と同様の水架橋性シラン変性ポリオレフィンを被
覆するとともに、該アルミニウム管の外周面に上記実施
例の外周被覆層と同様の合成樹脂にて被覆した。そして
、製造された複合管の内周面および外周面における各合
成樹脂被覆層の引き剥し強度を測定した。内周面被覆樹
脂層の引き剥し強度は５．　６ｋｇ　／　ｃｍ、外周面
被覆樹脂層の引き剥し強度は１．　０ｋｇ　／　ｃｍで
あった。結果を表１に併記する。

該比較例の複合管では、アルミニウム管外周面を被覆す
る合成樹脂層には、顔料等が含有されているために、ア
ルミニウム管との接着強度が著しく低下している。

表１ （発明の効果〉 本発明の複合管は、このように、金属管内周面に被覆さ
れた合或樹脂製の内周被覆層における、該金属管から漏
出するその一部により金属管外周？を被覆する外周接着
層を形成し、該外周接着層に顔料等が含有された外周被
覆層が積層されているため、該外周被覆層は金属管とは
外周接着層を介して金属管に積層され、該外周被覆層は
、容易に剥離するおそれがない。そのために、該複合管
は、耐久性が著しく向上し、長期にわたって安定的に使
用し得る。

本発明方法は、このような複合管をきわめて容易に製造
し得る。

４．　　　の■　な！日 第１図は本発明の複合管の一例を示す横断面図、第２図
はその一部破断側面図、第３図は本発明方法の実施状態
を示す概略図、第４図はその実施に使用される装置の断
面図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、多数の透孔が開設された金属管と、 該金属管内周面を被覆する合成樹脂製の内周被覆層と、 該内周被覆層による金属管内周面被覆時に、該金属管の
   各透孔から漏出した該内周被覆層の一部により、該金属
   管の外周面を被覆するべく形成された外周接着層と、 該外周接着層を被覆するべく該外周接着層に積層された
   外周被覆層と、 を具備する複合管。 ２、請求項１に記載の複合管の製造方法であって、 多数の透孔が開設された金属管内周面を、各透孔から一
   部が外部へ漏出するように溶融樹脂にて被覆して内周被
   覆層を形成する工程と、 該金属管の各透孔から該金属管の外部に漏出した溶融樹
   脂を圧延して該金属管外周面を被覆する外周接着層を形
   成する工程と、 該外周接着層に合成樹脂を積層して被覆することにより
   外周被覆層を形成する工程と、 を包含する複合管の製造方法。