JPH039672Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の目的 産業上の利用分野 本考案は、喫煙パイプに関するものである。

従来の技術 タバコのやにが健康に及ぼす悪影響の認識の深
まりにつれて、ほとんどの銘柄のタバコにフイル
ターが付加されるようになつている。また、やに
取りを更に徹底させるために、フイルター付き喫
煙パイプが多くの喫煙家に愛用されている。

また、喫煙パイプには、単にやにを除去するだ
けの除去タイプの他に、喫煙者の好みに応じたハ
ツカなどの味や匂い、あるいは健康増進剤等を煙
に添加する添加タイプのものも市販されている。

添加タイプのものは、繊維束に、煙に添加すべ
き物質を水溶液の状態で含浸させたり固形の状態
で保持させたりする構造であるため、繊維束の部
分がやに取り機能をも果たすようになつている。
しかしながら、ほとんどの喫煙パイプでは、やに
の蓄積による繊維束部分の目づまりを防ぐため、
第４図の斜視図に示すように、パイプ１内に保持
された繊維束２の前方に、やに取り専用のフイル
ター３を別個に設けている。

考案が解決しようとする問題点 上述の喫煙パイプでは、タバコの喫煙本数の増
加につれてフイルター部分の汚れや目づまりが進
行すると共に、繊維束部分の添加物質も減少して
ゆき、何本目かを吸い終わつた時に廃棄されるこ
とになる。すなわち、使用開始から廃棄に至るま
でに使用できるタバコの耐用本数が存在する。

第４図に示すような従来の喫煙パイプでは、や
に取り専用のフイルターと繊維束とを共通のパイ
プ内に設けているため、両者の耐用本数を整合さ
せることが難しく、タバコの味が損なわれたり不
経済になりやすいという問題がある。

考案の構成 問題点を解決するための手段 上記従来技術の問題点を解決する本考案の喫煙
パイプは、タバコの吸口を保持する吸口保持部及
びやにを除去するフイルター部が形成された第１
のパイプと、煙に添加すべき物質を含有する繊維
束を保持しつつ第１のパイプの後段に着脱自在に
接合される第２のパイプとを備えることにより、
フイルター部分と繊維束部分の耐用本数の不整合
に基づく味の低下や不経済性を防止すると共に、
喫煙者の好みやタバコの銘柄に応じた使い分けを
可能とするように構成されている。

以下、本考案の作用を実施例と共に詳細に説明
する。

実施例 本考案の一実施例の喫煙パイプは、第１図の斜
視図に示すように、タバコの吸口を保持する吸口
保持部１１と、やにを除去するフイルター部１２
が形成された第１のパイプ１０と、煙に添加すべ
き物質を含有する繊維束２１を保持しつつ第１の
パイプ１０の後段に着脱自在に接合される第２の
パイプ２０とを備えている。

第２図は、第１のパイプ１０と第２のパイプ２
０とを接合した状態を、両パイプの軸線を含む面
内で切断して示す断面図である。

第１のパイプの後部が第２のパイプの前部内に
嵌合されることにより両者の接合が成立する。

第１のパイプ１０の吸口保持部１１は、通常サ
イズのタバコの吸口を保持する大径の保持部１１
ａと、スリムタイプの細身のタバコの吸口を保持
する小径の保持部１１ｂとを備えている。

吸口保持部１１の後方に設置されるフイルター
１２には、小孔１２ａ，１２ｂ，１２ｃ及び１２
ｄが形成され、それらの内部を通過する煙に含ま
れるタール分を主成分とするやにが、各小孔の周
辺部分に付着することにより除去される。

フイルター１３の後方には、希釈用の空気をパ
イプ１０内に取り入れるための小径の空気取り入
れ孔１３，１４が形成されている。空気取り入れ
孔１３，１４からパイプ１０の内部に吸入された
空気は、煙を希釈して軽い味にすると共に、フイ
ルター１２の小孔１２ａ〜１２ｄから細線状に流
出する煙の流れを撹乱し、拡散させることによ
り、後方の繊維束２１の全面に煙が当てるように
作用する。

パイプ２０内に保持された繊維束２１は、セル
ロース・アセテートなどの材料で構成され、ここ
に、ハツカなどの嗜好物や健康増進剤など煙に添
加しようとする各種の物質が溶液の状態で含浸さ
れ、あるいは固形状で保持される。

パイプ１０は、好適には、フイルター１２の汚
れ具合を外部から目視できるように、プラスチツ
ク等の透明材料で構成される。パイプ２０も、好
適には、繊維束２１の汚れ具合が外部から目視で
きるように、少なくとも繊維束保持部分は透明材
料で構成される。

フイルター１２は、好適には、小孔１２ａ〜１
２ｄの径を従来品よりも小さめにすることによ
り、やに取り効果が高めになるように設計され
る。喫煙者は、繊維束側の機能が未だ損なわれて
いないうちにフイルター１２の汚れが限界に達し
たと判断した場合には、パイプ１０側のみを廃棄
処分にし、新たなパイプ１０を使用中のパイプ２
０に接合することができる。

フイルター１２の耐用本数は、タール分等の発
生量などタバコの銘柄によつて異なり、また繊維
束２１の耐用本数は添加物の揮発性や喫煙者の好
みによつて異なるので、両者を独立に交換するこ
とにより、喫煙者は常に満足のいく状態でかつ経
済的に喫煙を楽しむことができる。

以上、フイルター１２を小孔によつて実現する
構成を例示したが、これを繊維束によつて実現し
てもよい。

また、パイプ１１をやに取り専用のパイプとし
て単独に使用できるようにするため、その後部に
吸口を形成したり、付加したりするように構成し
てもよい。

第３図は、本孝案の他の実施例の喫煙パイプの
構成を示す断面図である。

この実施例の喫煙パイプは、タバコの吸口を保
持する吸口保持部３１と、やにを除去するフイル
ター部３２が形成された第１のパイプ３０と、煙
に添加すべき物質を含有する繊維束４１を保持し
つつ第１のパイプ３０の後段に着脱自在に接合さ
れる第２のパイプ４０とを備えている。

第１のパイプ１０の吸口保持部３１は、浅い挿
入位置で通常サイズのタバコの吸口を保持し、深
い挿入位置でスリムタイプのタバコの吸口を保持
できるようテーパー形状を呈している。

吸口保持部３１の後方に設置されるフイルター
３２には小孔が形成され、それらの内部を通過す
る煙に含まれるタール分を主成分とするやにが、
各小孔の周辺部分に付着することにより除去され
る。

フイルター３２の前方には、希釈用の空気をパ
イプ３０内に取り入れるための小径の空気取り入
れ孔３４ａ，３４ｂが形成されている。空気取り
入れ孔３４ａ，３４ｂは、通常サイズのタバコの
挿入深さを調整することにより、利用者の好みに
応じてその機能を活かしたり殺したりすることが
できる位置に形成されている。

パイプ４０内の先端部分にもテーパーが形成さ
れ、通常サイズのタバコとスリムサイズのタバコ
に対して、単独に使用できるようになつている。
パイプ４０を単独で使用する場合空気取り入れ孔
４２ａと４２ｂが形成されている。

第１のパイプ３０の後方に形成されたテーパー
は、これを単独で使用する際の吸口を兼ねる。第
１のパイプ３０の内部に形成された波形の突起
は、フイルター３２の機能を補うと共に、第１の
パイプを単独使用する際に使用者の口中にヤニが
流れこむのを防する。 必要に応じて、第２のパ
イプの内部にも、そのような波形突起を形成する
こともできる。

考案の効果 以上詳細に説明したように、本孝案の喫煙パイ
プは、やに取りフイルター部が形成された第１の
パイプと、煙に添加すべき物質を含有する繊維束
を保持する第２のパイプとを着脱自在に接合する
構成であるから、両者の耐用本数の不整合に基づ
く味の低下や不経済性がなくなり、喫煙者は常に
満足のいく状態でかつ経済的に喫煙を楽しむこと
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の喫煙パイプの斜視
図、第２図は第１図の喫煙パイプの接合状態にお
ける断面図、第３図は本考案の他の実施例の喫煙
パイプの断面図、第４図は従来の喫煙パイプの斜
視図である。 １０，３０……第１のパイプ、１１，３１……
吸口保持部、１２，３２……フイルター、２０，
４０……第２のパイプ、２１，４１……繊維束。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. タバコの吸口を保持する吸口保持部及びやにを
   除去するフイルター部が形成された第１のパイプ
   と、煙に添加すべき物質を含有する繊維束を保持
   しつつ第１のパイプの後段に着脱自在に接合され
   る第２のパイプとを備えたことを特徴とする喫煙
   パイプ。