JPH044558Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は、紙巻きたばこ喫煙用として又は、
たばこを装着しないで味や香りによる清涼感を味
わうものとして用いる香料植物を使用した香料植
物入りパイプに関する。

〈従来の技術〉 従来の紙巻きたばこ（以降たばこという）喫煙
用パイプは、パイプ本体の貫通孔内に繊維製フイ
ルタを備えたものがある。これは、たばこをパイ
プの先の装着孔に装着してたばこの煙の中のター
ル分を繊維製フイルタで除去しようとするもので
ある。また、たばこを装着しないで単に清涼感を
味わうことを目的としたパイプに類するものがあ
る。この種のパイプは、パイプの中にはつかとか
他の清涼剤が入つており、吸い口から吸うと外の
空気がパイプの吸い口とは別の空気孔から入つて
きて清涼剤を通り抜けてきて口の中に入つて爽や
かな感じを与える。

〈考案が解決しようとする問題点〉 上記の喫煙用パイプは、たばこの煙に含まれる
タール分を減らすことができるが、たばこの香り
を殆ど変えることができないという問題があり、
また、たばこを装着しないで清涼感を目的とした
パイプは、たばこと同様に口で吸つて清涼感や香
りを味わわせるものでありながら、たばこを装着
するようにはなつていないから、喫煙時のたばこ
の香りを変えることによつて香りの趣向をこらせ
ることができないという問題がある。

〈問題点を解決するための手段〉 本考案は、一方の端部に紙巻たばこの端部を嵌
め込むたばこ装着孔を有し他方の端部に小孔の開
口した吸口部を有するパイプ本体と、上記たばこ
装着孔と小孔との間の本体内に設けられ両端を通
気性区画体で区画された空洞部と、その空洞部内
に収容された乾燥香料植物の細片群とからなるも
のである。

〈作用〉 パイプ本体内の区画体は、その双方の区画体間
の乾燥させた香料植物細片が本体の外へ出ないよ
うにまた吸口部の貫通孔を通つて口の中へ入らな
いようにするものである。紙巻きたばこを装着孔
に嵌め込んで吸口側から吸うと、たばこの煙が乾
燥させた香料植物細片の隙間を通るときに煙のタ
ール分の一部が香料植物の細片表面に付着するの
でタール分の少ない煙を吸うことができると共に
比較的温度の高い煙が香料植物に接触することで
効果的に香り成分が煙中に含まれるようになり、
香料植物の香りや味も口の中へ吸い込まれるた
め、喫煙者は喫煙気分と共に香料植物に含まれて
いる香りや味による清涼感も味わうことができ
る。また、パイプにたばこを装着せずにパイプを
吸うと、この香料植物によつて清涼感のみを味わ
うこともできる。

〈実施例〉 本考案の１実施例を第１図と第２図を用いて説
明する。図において、１はパイプ本体、２は空洞
部、３は香料植物細片群である。

パイプ１は、透明な円筒部４に吸口５を結合し
てある。円筒部４は一端に紙巻きたばこを嵌め込
んで装着できるたばこ装着孔６を有し、他端に吸
口５の嵌合孔７を有し、たばこ装着孔６の内側に
つづいて小孔８を有する仕切壁９を設けてある。
嵌合孔７には小孔１０を有する吸口５を嵌合させ
てある。

空洞部２は、円筒部４内の仕切壁９の内側に隣
接して設けた円盤状の区画体１１と、吸口５の円
筒部４に嵌入した端部に接して円筒部４内に設け
た円盤状の区画体１２との間に形成されている。
この空洞部２内にハーブ細片群３を収容してあ
る。区画体１１，１２は不織布を円形に裁断した
ものである。香料植物細片群３は、例えばアニ
ス、ミント等の乾燥した粉砕物あるいは細く切つ
て乾燥したものを適当に配合してある。

この香料植物入りパイプは、たばこ装着孔に紙
巻きたばこを装着して喫煙すると、たばこの煙が
区画体１１，１２と乾燥させた香料植物細片群３
の隙間を通るときに煙のタール分の一部が表面に
付着するのでタール分の少ない煙を吸うことがで
きると共にパイプの中の香料植物の香りや味が口
の中で広がるため、喫煙者は喫煙気分と共に香料
植物に応じた清涼感を味わうことができる。ま
た、パイプにたばこを挿入せずにパイプを吸う
と、この香料植物の香りや味によつてたばこの煙
を含まない清涼感を味わうことができる。また、
この実施例では本体１は空洞部２内にタール分が
たまるのが見えるように透明な材料で造つてある
ので区画体及び香料植物細片群の汚れ具合を見て
適当に交換することができる。

上記実施例において、区画体１１，１２に不織
布を使つたが他に多数の細孔を有するプラスチツ
ク板を用いてもよく、また、仕切壁９に多数の細
孔を設けて代用し、区画体１１を省略してもよ
い。

〈考案の効果〉 本考案は喫煙用パイプの中の従来の繊維製フイ
ルタの代りに乾燥させた香料植物の細片群を入れ
たもので、このパイプを通して吸つたたばこの煙
のタール分の一部を香料植物及びその区画体に付
着させたヤニの少ない煙を吸うことができ、たば
この人体に与える害を少なくすると共にたばこの
香りを配合された香料植物の香りや味に変えるの
で喫煙者はその味や香りによる清涼感を味わうこ
とができる効果がある。また、このパイプにたば
こを装着しないでパイプを吸つても利用者は、香
料植物による清涼感を味わうことができるので、
喫煙者は喫煙用パイプと清涼感をあたえてくれる
パイプの両方を持つ不便がなくなる。そして、従
来、たばこの葉の細片群にはつかの細片を混ぜ込
んだはつかたばこがあるが、この様なはつかたば
こでは、喫煙の際にたばこの葉と共にはつかの細
片も燃焼してしまい、はつかの良い香りを味わう
ことができないという問題がある。これに対し
て、本考案は、比較的温度の高い煙が香料植物に
接触することで、効果的に香料成分を口の中に吸
い込むことができ、清涼感を味わうことができる
という効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図ａは本考案に係る香料植物入りパイプの
正面図、ｂは左側面図、ｃは右側面図、第２図は
第１図ａのＡ−Ａ線に沿う拡大断面図である。 １……パイプ本体、２……空洞部、３……香料
植物細片群、５……吸口、６……たばこ装着孔、
１０……小孔、１１，１２……区画体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一方の端部に紙巻たばこの端部を嵌め込むたば
   こ装着孔を有し他方の端部に小孔の開口した吸口
   部を有するパイプ本体と、上記たばこ装着孔と小
   孔との間の本体内に設けられ両端を通気性区画体
   で区画された空洞部と、その空洞部内に収容され
   た乾燥香料植物の細片群とからなる香料植物入り
   パイプ。