JPH0393842A - 合成樹脂フイルム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、透湿性、吸排湿性に優れ、かつ柔らかい感触
を持った合成樹脂フィルムに関するものである。

（従来技術） 合成樹脂フィルムに透湿性、吸排湿性を付与する方法と
して、皮革粉末やゼラチン粉末を混入した例がある。（
特開昭６３−９９９２５号公報、特開昭６３−１５２６
４２号公報など）（発明が解決しようとする課題） 合成樹脂フィルムに皮革粉末やゼラチン粉末を混入して
充分な透湿性、吸排温性を与えるには、これら粉末の添
加量を増さねばならないが、反面それに伴って樹脂の柔
軟性が失われ、フイルムが脆弱化し強度、耐久性などが
低下し、場合によっては実用上の使用に耐えなくなる。

したがって柔軟性と強度を確保する為には自ずと皮革粉
末などの添加量に限界がありフィルムの持つ透湿性、吸
排湿性にも多くを期待できなかった。本発明の目的は、
こうした問題を解決し、透湿性、吸排湿性に優れた、柔
らかい感触の合戒樹脂フィルムを提供するものである。

（課題を解決するための手段） 本発明の特徴手段は羊毛などに代表される獣毛、絹、皮
革などの動物性繊雑の内から二種類の粉末を混入した樹
脂フィルムをアルカリ水溶液に浸漬し、混入している動
物性繊維の粉末の内、溶解度の高い方の動物性繊維を溶
出させて微細な多孔質構造を造り出すと共に、溶出しな
いで残留した動物性繊維粉末が持つ吸排湿性と染色性　
　　により、透湿性、吸排湿性に優れ、柔らかい感触と
後染め可能な合戒樹脂フィルムを提供するものである。

（作用） 本発明は、ｇＪ物性繊維、例えば皮革と羊毛を比較する
と皮革の方がアルカリに弱く比較的容易に溶けてしまう
性質を利用したもので、熱町塑性樹脂に皮革粉末と動物
の毛の粉末の二種類の動物性繊維の粉末を比較的多量に
混入してフィルム状に成型した後、薄いアルカリ溶液に
所定の時間浸漬する。そして、フィルム内に均一に分散
しているこれらの粉末の内アルカリに良く溶ける皮革の
粉末を溶出した後、中和水洗、乾燥すると、皮革粉末の
溶け出した後が微細な孔となって多孔質構造のフィルム
となる。そして、多孔質構造になることによってフィル
ムの柔軟性も著しく向上する。

更には、この孔の壁面には溶けないで残った動物性繊維
の粉末が露出し、未処理のフィルムに比べ著しく接触面
積が増加するので、この溶け難い動物性繊維粉末の特性
である吸排湿性と染色性が顕著に現われ、その結果、多
孔質構造で、柔軟性に富み、柔らかい感触を持ち、透湿
性、吸排湿性に優れ、後染め可能な合成樹脂フィルムが
得られる。

なお、皮革粉末は必ずしもその全部を溶出する必要は無
く、一部溶出しないで残留させておいても良い。

（発明の効果） このように、本発明によれば従来品に比し、柔らかい感
触を持ち、柔軟性に富み、透湿性、吸排湿性に優れ、後
染め可能な多孔質構造の合成樹脂フィルムが提供出来る
。また、混入する皮革粉末や動物の毛の粉末などの動￥
！ＪＩＦｉ維の種類、それぞれの粉末の粒度、混入割合
、およびアルカリ処理の程度などによりフィルムの風合
や、吸排湿性を任意にｙＡ整し、使用目的に適合した多
孔質構造の合成樹脂フィルムとなし得るようになった。

（実施例） ポリウレタン樹脂に平均粒径１０μｍの皮革粉末と、平
均粒径２０μｍの羊毛の粉末を重量割合で各々３５％と
２５％を混入し、厚さ約４５μ傷のフィルムを遣った。

第ｌ図は、フィルム断面の拡大図である。これを温度５
％のカ性ソーダ溶液に６０分浸漬し皮革粉末のほぼ全部
を溶出させた後、中和洗浄し乾燥した。なお、第２図は
、処理済みのフィルムで皮革１Ｂ末を溶出させた状態の
断面の拡大図である。

以上の処理を行なったフィルムを未処理のフィルムと比
較すると、透湿性は２　２　５　０　ｇ／ｍ２４Ｈｒで
あったものが７　２　０　０ｇ／ｒｎ’２４Ｈｒと約３
倍に、吸水性は３１％が４２％と３０％増加した。また
、柔軟性は著しく増大し、引っ張り強度も約５０％増加
した。

来た気泡を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 熱可塑性樹脂に溶解度の異なる二種類の動物性繊維の粉
   末を混入して成型したフィルムをアルカリ水溶液に浸漬
   し、溶解度の高い方の動物繊維粉末のみを溶出して多孔
   質構造としたことを特徴とする合成樹脂フィルム。