JPH0391538A - 熱可塑性メチルポリシラザンの製造法 - Google Patents

熱可塑性メチルポリシラザンの製造法

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JPH0391538A
JPH0391538A JP1228295A JP22829589A JPH0391538A JP H0391538 A JPH0391538 A JP H0391538A JP 1228295 A JP1228295 A JP 1228295A JP 22829589 A JP22829589 A JP 22829589A JP H0391538 A JPH0391538 A JP H0391538A
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gel
ceramic
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Yasuaki Nakaido
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 り果り立秋肚欽夏 本発明は熱可塑性メチルポリシラザンの製造法に関する
k束皮揉 現在多方面への用途が考えられるセラミックスは最も開
発に力点の置かれている分野である。
特に、非酸化物系セラミックスは耐熱性、離愁伝導性で
あり、さらに高硬度、高強度であるため、多方面への需
要、応用が見込まれている。しかしながら従来の原料を
用いた場合には適用困難な形状がある。すなわち、繊維
状セラミックス、又はフィルム状セラミックスである。
さらに、非酸化物系セラミックスは焼結のためにも、ま
た高硬度。
高強度にするためにも高温、高圧による焼成が必要であ
る。特に高圧が必要不可欠である。これらの問題を解決
するために、有機金属化合物の一種であるメチルポリシ
ラザンなどのセラミック前駆体を利用する方法が開発さ
れてきた。
これらポリシラザンの製造法、およびそれよりセラミッ
クス繊維或いはセラミックス成形体を製造する方法につ
いて、従来より下記のような発明並びに技術が報告され
ている。
(1)デイ・セイフェルス(D、 5eyferth)
らは触媒を用いてメチルジクロロシランとアンモニアか
らセラミックス前駆体としてのポリシラザンを得、これ
よりセラミックス繊維を得たと報告しているが、その特
性についての報告は見られない(D、 5eyfert
h、 G、H,Viseman、 C,Prud ho
s+me、ジャーナル・オブ・アメリカン・セラミック
・ソサイエティ(J、Affler、 Ceram、 
Soc、、) 66、 C13(1983)) a (
2)ジー・ウィンター、ダブリュー・フェルビーク(G
、 winter、 LVerbeek)  等はアル
キルクロロシランとの反応によるポリシラザンよりセラ
ミックスの製造を報告している( G、 l1inte
r、 v、Verbaek、ドイツ国特許明細書第22
36078号(19874) 、 W、Verbeek
、米国特許明細書第3,853,567号(1974)
 、 G。
Winter、 LVerbeek、 M、  Man
smann、米国特許明細書第3,892,583号(
1975) ) 、 (3)ジー・イー・レグロウ(G
、 E、 Legrow)  等はシリコクロロフォル
ム:H81C1,とベキサメチルジシラザンとの反応に
よりヒドリドポリシラザンを得、これよりセラ・ミック
ス繊維を製造している( G、 E、 Legr。
w、 T、 S、 Lit、 J、 Lipovitz
、 R,S、 Reaoch、アメリカン・セラミック
・ソサイエテイ・プレティン(A鳳er、 Ceram
、 Soc、 Bull、、)66 [22]363−
67 (1987))。(4〉中井戸1等は種々のモル
比のメチルトリクロロシラン/ジメチルジクロロシラン
混合系を共アンモノリシスすることにより得られるポリ
メチルシラザンからSi/N/C組成のセラミックス繊
維の製造を報告している〔中井戸、大将、小堺。
榎1日本化学会誌、No、 4.660−666 (1
987) Y。
Nakaido、 Y、 0tani、 N、 Koz
akai、 S、 0tani、ケミストリー・レター
ズ(Chemistry Letters)、^pri
l。
705−706 (1987) ) 、この方法の特徴
は二成分の混合モル比を変えることにより種々の特性を
持つポリメチルシラザンを製造しうろことにある。又(
5)ビー・ジー・ペン(B、 G、 Penn)等はト
リス(N−メチルアミノ)メチルシランの加熱分解(5
20’C,1,5〜4.5時間)によって得たポリシラ
ザンからセラミックス繊維を製造したと報告している。
〔ジャーナル・オブ・アプライド・ポリマー・サイエン
ス(J、 Applied Po1y+s、 Sci、
、) 27.3751〜3761(1982) ) 、
又(6)中井戸は(A)ヘキサメチルシクロトリシラザ
ン又は/及び(B)オクタメチルミクロチドリシラザン
および(C)MenSic14−n又はMeHSiCl
2からなる混合物を加熱して開環重合せしめ、統いてア
ンモノリシスしてメチルポリシラザンを製造している(
特開平1−118528号公報)。
が  しようと る 前記の従来法における前者のポリシラザンの製造方法は
、それぞれ以下のような問題を有する。
(1〉の場合は触媒を使用しているため、この失活と除
去に問題が残る。
(2)の場合は製造温度が高く、また焼成物中に炭素含
有量が増加する。
(3)の場合は製造された前駆体に自己縮合性が無く1
分子量の制御が困難である・ (4)の場合は自己縮合性のある前駆体を得られるが貯
蔵性に難がある。
(5)の場合は(2)と同様な問題が残る。
又前記の本発明者が提案した(6)の方法では得られる
生成物は分子末端に自己縮合性官能基(例えばアミノ基
)を有するので、得られるメチルシラザンオリゴマーは
調製初期には比較的低分子量の低粘性の液状紀物である
が、室温、乾燥下で長時間保存すると除々にその粘性を
増しゲル化し、さらに長時間後に固化しプラスチック状
の外観を示す固体物質へ変化する傾向を持っており。
従って時間の経過とともに状態を変化する原料の賦形化
最適時間を見出だすことは種々の成形材または複合材を
製造する上に甚だ重要な課題である。
そして、現実の問題として、初期分子量、保存温度、保
存雰囲気などそれに影響する因子が多く、その決定は甚
だ困難である。また長時間を要することは生産性の低下
、特性の不安定さから品質の劣化をもたらす原因ともな
りうる。そのため得られたメチルポリシラザンを加熱処
理、即ち乾燥窒素雰囲気中で290〜320℃、昇温速
度5℃/分で加熱処理すること、それより紡糸して80
0〜1400℃で熱処理し、セラミックス繊維を得るこ
とを提案している。
しかしながら、(6)の方法の単なる加熱では、一義的
に定義された特性(例えば軟化点)を有し。
賦形性等の特性セラミックス収率の向上に資するポリシ
ラザンが得られているとは言えず、したがって、それら
の特性を有するポリシラザン及びそれより得られるすぐ
れたセラミックス成形体の出現が望まれている。
を  するための 本発明者は、一義的に定義された特性を有する、即ち一
定の軟化点を有する熱可塑性ポリシラザンを得るべく、
更に検討の結果、種々の初期分子量を示すメチルポリシ
ラザンオリゴマーを一定条件範囲(処理温度、加熱速度
、温度保持時間)で熱処理することにより、賦形性、貯
蔵性等の特性。
セラミックス収率のすぐれた熱可塑性メチルポリシラザ
ンが得られることを見出し、本発明に到達したものであ
る。
即ち1本発明は(1)(A)ヘキサメチルシクロトリシ
ラザン 又は/及び (B)オクタメチルシクロテトラシラザンおよび 2.3.Meはメチル基である) または MeH8iC1,(Meは上記と同一)からなる混合物
を加熱して開環重合せしめ、続いてアンモノリシスして
得られるメチルシラザンオリゴマーを不活性雰囲気下1
50〜b 温速度5℃/分〜0.1℃/分で加熱することを特徴と
する熱可塑性メチルポリシラザンの製造法。
(2)モノメチルトリクロロシラン/ジメチルジクロロ
シラン二成分混合系またはManSiC14−n / 
M e HS i Cl 、の二成分混合系原料のジエ
チルエーテル溶液を低温(約−50℃)で共アンモノリ
ンスして得られるメチルシラザンオリゴマーを不活性雰
囲気下150〜400℃、昇温速度5℃/分〜0.1℃
/分で加熱することを特徴とする熱可塑性メチルポリシ
ラザンの製造法、およびそれよりセラミックス膜及びセ
ラミックス繊維の製造法に関する。
本発明の出発原料であるヘキサメチルシクロトリシラザ
ンとオクタメチルシクロテトラシラザンは両成分の混合
物として、ブレワー及びハーバ−改良法(S、D、 B
rewer & C,P、Haber、ジャーナル・オ
ブ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ(J、A■ar
、ches+、soc、、)70.3888(1948
))により次式にしたがって製造される。
nMe、5iC1,◆3NH,=[Me、5iNH]n
+2nNH4CI、  n=3−4即ち、ベンゼン溶液
としたジメチルジクロロシラン中にアンモニアガスを吹
き込みヘキサメチルシクロトリシラザン(A)及びオク
タメチルシクロテトラシラザン(B)の混合物を得るこ
とができる、(A)は85+mHg、 11G”l12
℃で蒸溜精製し、(B)は再結晶により精製し、融点9
7℃の結晶とする。
この混合物を分離せずそのまま、あるいは夫々の単独成
分に分離した後、夫々出発原料として用いる。
これらの原料に熱溶媒、無触媒の条件下で種々のメチル
クロロシランを、種々のモル比で直接添加し、加熱、解
重合させ、まずメチルクロロシラザンを得る。
メチルクロロシランの混合割合を変えることにより、官
能基となる塩素の含有量の相異するメチルクロロシラザ
ンが得られる。この事によって重合特性の異なるポリメ
チルシラザンが得られる。
得られたメチルクロロシラザンには自己縮合性が無く、
そのため長期間の貯蔵が可能である。
原料混合物を開環重合する加熱温度は反応が進行する温
度約80〜200℃好ましくは約180〜200℃の範
囲で行なわれる。
引き続いて、得られたメチルクロロシラザンにアンモニ
アを吹込みアンモノリシスを行う。
この操作により分子内に官能基の7ミノ基が導入され、
それにより自己縮合性の付与されたメチルアミノシラザ
ンとなる。
このアミノ基が導入されたことがセラミックス前駆体の
状態に変化をもたらす原因となり、セラミックス成形体
を形成する上において重要な因子で、ある優れた賦形性
を与え、本発明では賦形性の向上に効果的である。
本発明のメチルアミノシラザンは、定温乾燥雰囲気下ま
たは乾燥窒素雰囲気下に放置又は加熱により、脱アンモ
ニア縮合により高分子量化したメチルポリシラザンとな
り、最終的に硬化する。
しかしながら、この単なる加熱では、本発明の目的であ
る常圧で比較的低温焼成により高硬度、高強度の特殊な
形状のセラミックス成形体を効果的に調製でするセラミ
ックス前駆体となるべき物質は得られない。
本発明では、得られた液状のメチルシラザンオリゴマー
を次いで不活性雰囲気(例えば、窒素雰囲気)下で15
0℃〜400℃の温度範囲内、昇温速度5℃/分〜0.
1℃/分、好ましくは4〜bの範囲、標的温度での保持
時間0〜60分、の諸条件を組み合わせて熱処理を行う
この熱変成により生成初期の低分子量メチルシラザンオ
リゴマーはその生成原料の違いにより熱処理温度範囲は
異なるが、第1図、第2図の状態図に示したような三領
域を発生し、それぞれ特徴的な状態を示す物質に変換さ
れる。
すなわち、 1、熱変成後も室温において流動性を示す「流動性領域
」 2、熱変成熱に室温において凝固しゲル状固体となり、
再加熱により軟化点を示すと共に、熱可塑化状態を示す
「熱可塑性領域」 3、熱変成後は不可逆的に熱硬化する「熱硬化性領域」 である。
これらの領域を表す状態図は熱処条件を同じくした場合
には出発原料の違い、すなわち、生成初期分子量の大小
によっても変わる(第1図)。即ち、初期分子量620
の場合には初期分子量500〜480の場合よりも低温
(約20℃)でほぼ同程度の軟化点をもつ熱可塑性メチ
ルポリシラザンが変換し得る。
これら三つの領域の熱変成ポリシラザンのうち。
特に「熱可塑性領域」にあるメチルシラザンを熱可塑性
メチルポリシラザンである。
熱可塑性メチルポリシラザンの分子量は約1200〜2
100.軟化点39〜110℃である。この熱可塑性メ
チルポリシラザンは溶媒中に溶解し、ディッピングによ
りゲル状膜を得る。溶媒としてはベンゼン、シクロヘキ
サン、四塩化炭素等、殆どの有機溶媒に可溶である。つ
いで得られたゲル状膜を焼成してセラミックス膜を得る
ことができる。
又1本発明の熱可塑性メチルポリシラザンは溶融紡糸し
てメチルポリシラザン繊維を得ることができる。このメ
チルポリシラザン繊維は焼成してセラミックス繊維とす
ることができる。
上記の焼成温度は800〜1,400℃である。好まし
くは1 、200℃である。
次に図面について説明する。第1図は六員環を原料とし
て得られたメチルシラザンオリゴマーの熱処理結果を示
したものであり、熱処理により軟化点を示さない流動性
領域、軟化点を示す熱可塑性領域、もはや軟化点を示さ
ず、溶媒にも不溶な熱硬化性領域に変換されることを図
示したものである。第2図は種々のモル比のMeSiC
Q、/Me、5iCQ、混合系より得られたメチルシラ
ザンオリゴマーの熱処理結果であり、熱可塑性領域が第
1図の場合よりも低温で発生する特徴をもっている。第
3図はセラミックス繊維(1,Goo℃焼威)焼成微鏡
写真であり、第3図(A)は繊維の実体写真(倍率1)
、第3図(B)は同上の繊維の構造を示す写真(倍率6
00)及び第3図(C)は同上の繊維の構造を示す写真
(倍率1,000)である。
走凰 熱処理した試料はいったん室温に戻した場合に、液体状
態か固体状態となる。液体状態を示す試料は分子量の増
加は認められるが流動性であり賦形化には不十分な状態
である。これに対して固体状態を示す試料の中、290
〜370℃で熱処理した実施例1の試料は再加熱により
軟化し、熱可塑性を与えることが可能な領域であり、3
70℃以上の熱処理により不可逆に硬化する領域とに分
かれている。
またMeSiCJ13/Me、5iCQ2混合系を用い
た実施例3の場合には150℃〜330℃の熱処理で熱
可塑化が可能である。
これらの熱変成メチルシラザン(特に、熱可塑性メチル
ポリシラザン)を成形原料とすることにより、iim直
後のシラザンよりも成形条件の設定が容易であり、 ■繊維状、フィルム状、ブロック状の各種成形体を製造
することを可能とする。
■焼結助剤として種々の難焼結性粉体の成形焼成にも適
用可能である。
■各種のセラミックス、ガラス製品、炭素製品等との複
合化も可能である。
■これら熱変成メチルシラザンの熱重量減少率は小さく
なる(20%〜30%)ため、これらのゲル状成形体を
焼結することにより、より高いセラミックス収率でセラ
ミックス成形体を得ることが可能である。
■セラミックス特殊成形体(繊維、膜)をプラスチック
スの成形法と同様な方法を用いて製造することが可能で
あり、従来のセラミックス成形法では考えられないこと
である。
夫直葺 本発明を実施例にて具体的に説明するが、本発明がこれ
らの具体例に限定されるものでないことは言うまでもな
い。
ヘキサメチルシクロトリシラザンとモノメチルトリクロ
ロシラン(反応モル比l/3)を乾燥窒素雰囲気とした
冷却管付きフラスコ中で混合し、180℃で24時間加
熱還流する。冷却後、得られた無色透明な液体と副生し
たNH,C1にジエチルエーテル(又はシクロヘキサン
)  500mjlを加えNH,C1の分離を容易にす
る。このろ液を蒸溜し溶媒及び低沸点生成物を除去して
メチルクロロシラザンを得た。更にこのメチルクロロシ
ラザンをジエチルエーテル中で乾燥アンモニアガスを吹
込み、塩素をアミノ化し、メチルアミノシラザンオリゴ
マーを得た。クロロシラザン及びアミノシラザンオリゴ
マーの合成結果を第1表に示す。
得られたメチルシラザンオリゴマー IAzを加熱速度
5℃/分〜0.1℃/分、好ましくは4℃/分〜1℃/
分、さらに好ましくは2℃/分で熱処理した。標的温度
は150〜400℃の間を10℃または30℃刻みに取
り、それぞれの標的温度で熱処理した。
熱処理されたメチルポリシラザンは室温では固体状態を
示し、再加熱により標的温度により異なる軟化点(25
℃〜110℃)を示するメチルポリシラザンに変換され
た。このメチルポリシラザンを熱可塑性メチルポリシラ
ザンとし、その諸特性を第2表に示した。標的温度によ
り軟化点を変えることが可能であるが、この変化はその
外に標的温度における保持時間、メチルポリシラザンオ
リゴマーの初期分子量などによってももたらされる。
保持時間と発生する軟化点との関係を第1図に示した。
保持なし、保持10分では殆んど影響は認められない、
しかし、30分、60分の保持では比較的低い標的温度
で軟化点が発生しているが1両者の間に差は認められな
い、このため、保持時間は30分で充分である。
初期分子量も発生する軟化点に与える影響が大きい(第
1図)、すなわち、初期分子量(62G)の試料と初期
分子量(480〜500)の試料とを比較すると、標的
温度、保持時間が等しい場合(350’C)には前者の
軟化点110℃と後者の60’Cより高くなり、後者と
同程度の軟化点を持たせるためには約20℃程低い標的
温度(330℃)で調整が可能である。
このように連続紡糸用試料の製造には320℃〜370
℃の範囲(軟化点40℃〜90℃)が好ましい条件であ
る。
第2表に示したように標的温度で30分保持した場合に
処理温度の増加に伴って軟化点、分子量の増加が認めら
れる。さらに保持時間を変えた場合には第1図に示した
ように殆んど変化がなく、初期分子量(図中0印および
ム印試料620.その他は500〜480)に大きく左
右される。更にこの図から初期分子量に20〜40の増
加がある場合には処理温度をほぼ20℃下げることによ
り、軟化点、分子量を調整できることを示している。
これらの因子を変えることにより得られた熱可塑性メチ
ルポリシラザンの軟化温度を30〜100℃と広い範囲
に設定することが可能となる。この範囲にある熱変成メ
チルポリシラザンの分子量は800〜2500の間に広
く分布している。
これら熱変成メチルポリシラザンの状態図を第1図に示
した。第1図は熱変性により得られる三領域を示すもの
であり、特に軟化点を示す熱可塑性領域が有用である。
この特性範囲にある熱可塑性メチルポリシラザンは特殊
な成形体1例えば熱可塑性を利用した溶融紡糸により繊
維状成形体を容易に与え、はとんどの有機溶媒に可溶な
性質を利用し希薄溶液としてディッピングにより種々の
基板上に薄膜状成形体として析出させ、単離膜やコーテ
イング膜とすることも可能である。
さらにこれら特性範囲、即ち軟化点43〜110℃、分
子量t 、 soo以上にある熱可塑性メチルポリシラ
ザンの熱重量減少率は約30程度で、軟化温度の高い試
料はど小さくなり、ブロック状成形体とした場合にその
寸法変化を少なくすることが可能である。これらの因子
を充足するための調製条件として、六員環/ M a 
S i CQ 3= 1 / 3、処理温度:290〜
370℃、標的温度到達後の保持時間にはほとんど影響
を受けないが、30分の保持が好ましい。
実施例2 ヘキサメチルシクロトリシラザンとモノメチルトリクロ
ロシランを1:1のモル比にした以外は実施例1と同様
にして反応した。得られたクロロシラザンの分子量と収
率及び外観等の特性を第3表−1に示す。
開環により得られたクロロシラザンの分子量は340〜
370の範囲にあり、六員環内の=NH基に単純に付加
後、開環した構造の化合物(分子量369)と同様であ
り、実施例1で得られるクロロシラザンの場合とは異な
り、より単純な直鎖的構造を持っているものと考えられ
る。
得られたクロロシラザンを実施例1と同様にアンモノリ
シスして、メチルアミノシラザンオリゴマーを得た。結
果を第3表−2に示す、このアンモノリスして得られる
アミノシラザン初期生成物(分子:1311)の測定値
は400〜530の範囲にあり。
既に縮合が始まっていることを示している。
これらのアミノシラザンオリゴマーを250〜400℃
の温度範囲内の数点の標的温度で、他は実施例1と同様
にして熱処理を行い熱可塑性を示すメチーレポリシラザ
ンを得た。結果を第4表に示す。
熱可塑性を発生する熱処理温度の範囲は310〜350
℃の間にあり、一般に実施例1よりも高関度処1が必要
である。それ以下の熱処理では室温時流動性が残り、そ
れ以上の場合には硬化することが認められた。
初期分子量410〜540の試料原料を加熱温度、加熱
条件を変えて熱処理した結果、 1200〜1700の
分子量範囲を示し、軟化温度は39〜78℃の範囲に発
生した。軟化温度の測定条件は実施例1に準じた。
しかしながら1本実施例で得られた熱可塑性メチルポリ
シラザンの重量減少率は大きく、52〜84%にも達し
、実施例1における熱可塑性メチルポリシラザンのそれ
とは大きく異なっており、生成物の構造、官能性等に違
いのあることを示している。
実施例3 七ツメチルトリクロロシラン0.1−0.3モル、ジメ
チルジクロロシラン0.05〜0.1モル、混合モル比
(M e S i Cj!、/M e、S i CQ*
) 2.0〜3.0のジエチルエーテル溶液を一50℃
に冷却した液体アンモニア−ジエチルエーテル混合液に
滴下し。
メチルシラザンオリゴマー21〜34gを得た。得られ
たメチルシラザンオリゴマーの適量を120〜360℃
の温度範囲で、昇温速度2℃/分、10〜20℃刻みの
標的温度で熱処理した。
混合モル比(MaSiC13/Me、5iC1,)3.
0の結果を第5表及び第6表に示す、又、熱可塑性メチ
ルポリシラザンの発生を示す状態図を第2図に示す0図
中、′Δ2ロ、・、0は各々の混合モル比を示す。
第5表 第6表 熱可塑性ポリメチルシラザンの特性 熱変性物は実施例1及び2と同様に流動性領域、熱可塑
性領域、熱硬化性流域を示すが1本発明では三領域中特
に利用可能な熱可塑性領域をもたらす熱処理温度範囲1
50〜330℃を求めた。実施例1で得られた第1図と
比較すると、より低温で熱可塑性となる特徴を示してい
ることがわかる。
第5表は処理温度に伴う軟化点を示し、第6表は分子量
の変化を示したものである。初期分子量の大小にもよる
が、処理温度の上昇とともに分子量も増加する傾向を示
している。この結果から或形に適する分子量は1400
〜1700付近にあると考えられる。また縮合の進行と
ともに熱重量減少率も着実に減少している、すなわち2
90℃処理物では生成初期の熱重量減少率が56.4%
であるに対し。
30.0%と大巾に減少していることが認められる。
実施例4 盈謄 ゲル状単離膜の製造用原料は実施例3、により得られた
混合モル比3.0の熱可塑性メチルポリシラザンを用い
た。この熱可塑性メチルポリシラザンは実施例3で示し
たように一定軟化点をもち、分子量も一定範囲を示すも
のである。そのため膜生成の際の再現性に好結果を与え
るものである。成膜性を検討するために8×8備のテフ
ロン板を基板とし種々の濃度の溶液中にディッピングし
、溶媒を除去した後、テフロン基板上に堆積したゲル状
膜を剥離し単離膜とした。最も好ましい成膜性を与える
条件は熱可塑性メチルポリシラザン原料が初期分子量(
37G) 、熱処理温度(240℃)、熱処理後分子量
(1660)の特性を示し、溶液濃度(0,2g/mQ
)の場合である。ゲル状膜の膜厚は熱処理後分子量の多
少、溶液濃度の高低にもよるが、10〜25μmの範囲
にある、透明で柔軟なプラスチック状の外観を呈してい
る。
続いて、これらのゲル状膜を不活性気流中、種々の加熱
速度で焼成し、セラミックス膜とした。
焼成時の加熱速度が0.5〜2.0/分の間ではセラミ
ックス表面に焼き縮み皺が見られるがクラックは認めら
れない。これらセラミックス膜の膜厚は10μm前後で
あり、セラミックス収率は73〜74%である0表面硬
度はヴイッカース硬度で1500を示し、引張強度は1
00MPaを示している。
セラミックス膜の化学組成は次のとおりである。
1000℃焼成膜の化学組成(%) Si   N   C0 52,624,512,57,48 2ニゲル   の  とセラミ クス 実施例1および実施例3の両原料から得られる熱可塑性
メチルポリシラザンを原料とした。即ち、紡糸用原料シ
ラザンとしては実施例1の、熱処理温度330℃(30
分保持)、軟化温度64℃のもの、及び実施例3の熱処
理温度300℃(保持なし)、軟化温度65℃のものを
用いた。
このように軟化点で規定された試料の場合には連続紡糸
が可能である。以下の調製例には実施例3で得られた軟
化点65℃の試料を用いた。紡糸温度は100℃〜25
0℃で、好ましくは125℃である。
紡糸速度は100m/分〜300m/分であり、速度の
増加に従ってゲル状繊維径は細くなる傾向にある。
得られたゲル状繊維は窒素雰囲気中、又は減圧容器中に
放置しておくだけで不融化され、その後。
800〜1400℃間の各温度まで、窒素雰囲気または
アルゴン雰囲気中、昇温速度2℃〜2.5℃/分で焼成
セラミックス化した。セラミックス繊維の引っ張り強度
は40〜100Kg/ m rd、引っ張り弾性率は5
000〜1000Kg/ m rdである。セラミック
ス繊維の1400℃焼成物の化学組成の一例を次の表に
示した。
HTT330 1,400℃焼成繊維の化学組成(%)
Si   N   C0 54,219,712,51,33 又、得られたセラミックス繊維の顕微鏡写真を第3図に
示した。第3図(A)は1,000℃で焼成したセラミ
ックス繊維の実体写真であり、第3図(B)及び第3図
(C)は同繊維の表面構造を示す写真であり、第3図(
B)は倍率600、第3図(C)は倍率1,000のも
のである。
見吸立羞来 本発明の熱処理により、一定の軟化温度で定義できる特
性の熱可塑性メチルポリシラザンを得ることができる。
この熱可塑性メチルポリシラザンは(1)長期の貯蔵が
可能となる。(2)殆んどの溶媒に可溶であり、担体上
のコーティングによる任意の厚さのゲル状被膜形成やデ
ィッピングによる被膜形成或いは任意の厚さのゲル状単
離膜の形成が容易である。(3)又、軟化点を有するた
め溶融連続紡糸により様々の繊維径のゲル状繊維の製造
ができる。
得られたゲル状膜及びゲル状繊維を焼成することにより
セラミックス膜及びセラミックス繊維ができ、各種の用
途に使用できる。
又、熱可塑性メチルポリシラザンの粉体焼結により、セ
ラミックスブロックの製造の際の焼結助剤としての応用
が期待される。
【図面の簡単な説明】
第1図はメチルシラザンオリゴマーの加熱処理温度と軟
化点の関係を示すグラフであり、第2図はメチルシラザ
ンオリゴマーの熱処理温度と熱処理試料の軟化点の関係
を示すグラフであり、第3図はセラミックス繊維の顕微
鏡写真であり、第3図(A)はセラミックス繊維の全体
の写真であり、第3図(B)及び第3図(C)はセラミ
ックス繊維の構造を示す写真である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(A)ヘキサメチルシクロトリシラザン又は/及
    び (B)オクタメチルシクロテトラシラザン および (C)Me_nSiCl_4_−_n(但し式中nは0
    ,1,2,3,Meはメチル基である) または MeHSiCl_3(Meは上記と同一) からなる混合物を加熱して開環重合せしめ、続いてアン
    モノリシスして得られるメチルシラザンオリゴマーを不
    活性雰囲気下150〜400℃、昇温速度5℃/分〜0
    .1℃/分で加熱することを特徴とする熱可塑性メチル
    ポリシラザンの製造法。
  2. (2)請求項1記載の製造法により得られた熱可塑性メ
    チルポリシラザンを溶媒に溶解し、ディッピングにより
    メチルポリシラザンゲル状膜を得、ついで得られたゲル
    状膜を焼成することを特徴とするセラミックス膜の製造
    法。
  3. (3)請求項1記載の製造法により得られた熱可塑性メ
    チルポリシラザンを溶融紡糸してメチルポリシラザンゲ
    ル繊維を得、ついで得られた繊維を焼成することを特徴
    とするセラミックス繊維の製造法。
  4. (4)モノメチルトリクロロシラン/ジメチルジクロロ
    シラン二成分混合系またはMenSiCl4−n/Me
    HSiCl_2の二成分混合系原料のジエチルエーテル
    溶液を低温(約−50℃)で共アンモノリシスして得ら
    れるメチルシラザンオリゴマーを不活性雰囲気下150
    〜400℃、昇温速度5℃/分〜0.1℃/分で加熱す
    ることを特徴とする熱可塑性メチルポリシラザンの製造
    法。
  5. (5)請求項4の製造法により得られた熱可塑性メチル
    ポリシラザンを溶媒に溶解し、流延法によりメチルポリ
    シラザンゲル状膜を得、ついで得られたゲル状膜を焼成
    することを特徴とするセラミックス膜の製造法。
  6. (6)請求項4の製造法により得られた熱可塑性メチル
    ポリシラザンを溶融紡糸してメチルポリシラザンゲル繊
    維を得、ついで得られた繊維を焼成することを特徴とす
    るセラミックス繊維の製造法。
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