JPH039112A - コネクティング・ロッド小端部の軸受構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野ｊ この発明は、コネクティング・ロッド小端部の軸受構造
に関し、特にコネクティング・ロッド小端部の軸受に安
定して潤滑油を供給する給油機構に関するものである。

［従来の技術］ 第４図は従来のコネクティング・ロッド小端部及び大端
部の軸受を示す断面図である１図において、（１１はコ
ネクティング・ロッド　（２）小端部に設けられたピス
トン・ピン　（３）を潤滑するためのビン潤滑用穴で、
コネクティング・ロッド（２）のネック部に設けられて
いる。（４）はコネクティング・ロッド　（２）小端部
に圧入され、ビン潤滑用穴（１１と同じ位置に貫通穴（
５）を持ち、ピストン・ピン（３）を構成する材質と摺
動特性のよい軸受メタル、（６）はクランク・ケース（
図示せず）に固定された軸受（図示せず）で支えられ回
転するクランク軸、（７）はクランク軸（５）に設けら
れた油穴でコネクティング・ロッド（２）の大端軸受部
に潤滑油を供給する。（８）はピストン・ピン（３）に
支えられ、クランク軸（６）が回転することにより往復
運動するクロスへ゛ラドである６ 又、第５図は他の従来例を示すものであり、このコネク
ティング・ロッド（１０）には大端軸受部の全周に油溝
（１１）が設けられている。

次に動作について説明する。クランク軸（６）が回転す
ると、クランク軸（６）の端部に設けられたポンプ（図
示せず）によって、強制給油された潤滑油がクランク軸
（６）中の油入（７）　を通って、コネクティング・ロ
ッド（２）の大端軸受部へ流れ、流体潤滑により滑り軸
受として動作する。軸受部に発生した油圧により、小端
部のピストン・ピン（３）まで貫通するビン潤滑用穴（
１）、貫通穴（５）を通って潤滑油は押し上げられ、ピ
ストン・ピン（３）を潤滑する。しかし、クランク軸（
６）の油入（７）とコネクティング・ロッド（２）のビ
ン潤滑用穴（１１が回転中に合った時しか、潤滑油はピ
ストン・ピン（３）に潤滑できない。さらに、この時押
し上げられる油の置は、ピストン・ピン（３）とコネク
ティング・ロッド（２）の小端部軸受の隙間（軸受隙間
）分しかないため、ピストン・ピン部は潤滑油の足りな
い状態となり、軸受メタル（４）の異常摩耗や焼き付き
を起こす。

又、第５図に示す従来例では、コネクテ、インク・ロッ
ド（１０）の大端部に設けられた油溝（Ｉ　Ｉ）により
、クランク軸（６）の油入（７）とコネクティング・ロ
ッド（２）のビン潤滑用穴＋１）が合ったとき以外でも
、小端部のピストン・ピン（３）に潤滑油の供給が可能
となるが、コネクティング・ロッド（ｌＯ）の大端軸受
部の面圧が低下する。このため、この部分の焼き付きや
異常摩耗を防止するには、大端部の軸受幅を広くとらね
ばならない。

［発明が解決しようとする課題］ 従来のコネクティング・ロッドの小端部及び大端部の軸
受構造は以上のように構成されており、コネクティング
・口・ノド（１０）の大端部に設けられた油溝（１１Ｈ
により、軸受理論に基づいて軸受負荷が低下する。第６
図は軸受負荷の状態を示す状態図である０図において、
（１２）は流体潤滑、（ａ）は油溝（Ｉ　１）がある場
合の負荷圧力、（ｂｌは油溝がない場合の負荷圧力を示
す。この図に示すように油溝（１１）がある場合の負荷
圧力（ａ）は、油溝（ＩＩ）がないときの負荷圧力（ｂ
ｌに比へて低くなり、軸受負荷能力が低い値となり、こ
の部分の焼き付きや異常摩耗を防止するためには、大端
部の軸受幅を広くとらねばならない、一方、第４図のよ
うに、コネクティング・ロッド（２）の大端部に油溝（
１１）がなければ、クランク軸（６）の油入（７）とコ
ネクティング・ロッド（２）のビン潤滑用穴＋１）が回
転中に合った時に、軸受隙間分だけの油しか押し上げる
ことができず、潤滑油はコネクテイング・ロット（２）
小端部のピストン・ピン（３）部に十分潤滑できない、
従ってピストン・ピン部は潤滑油の足りない状態となり
、軸受メタル（４）の異常摩耗や焼き付きを起こしたり
するという問題点があった。

この発明は上記のような問題点を解消するためになされ
たもので、軸受負荷能力を落とすことなく、コネクティ
ング・ロッド小端部のピストン・ピン部の潤滑が不足す
ることがないコネクテイング・ロッド小端部の軸受構造
を得ることを目的とする。

［課題を解決するための手段］ この発明に係わるコネクテイング・ロッド小端部の軸受
構造は、コネクティング・ロッド小端部に設けられたピ
ストン・ピン、このピストン・ピンを構成する材質と摺
動特性のよい軸受メタル、及び軸受メタルの外周部と、
軸受メタルが挿入されるコネクティング・ロッド小端部
の母材の少なくともいずれか一方に設けた油溝を備え、
コネクティング・ロッドの大端部に設けられた油入と、
コネクティング・ロッドのネック部に設けられた穴と、
ピストン・ピンに設けられた穴と、油溝とが連通ずるよ
うに構成したものである。

［作用］ この発明におけるコネクティング・ロッド小端部に設け
られた油溝は、大端部におけるクランク軸の油入とコネ
クティング・ロッドのビン潤滑用穴が回転中に合った時
に、潤滑油がピストン・ピン部に供給されピストン・ピ
ンを潤滑した後、余った油が小端部の油溝に残る。ピス
トン・ピン部は１ｒｌ滑油の足りない状態となると、上
記油溝の潤滑油がピストン・ピンの運動によるスクィー
ズ（絞り膜）作用により引き込まれ、ピストン・ピンを
潤滑し、軸受メタルの異常摩耗や焼き付きを防止する。

［実施例］ 以Ｆ、この発明の一実施例を図に基づいて説明する。第
１図はこの発明の一実施例によるコネクティング・ロッ
ド小端部及び大端部の軸受構造を示す断面図である０図
において、（＋）はコネクティング・ロッド（２）小端
部のピストン・ピン（３）を潤滑するためのビン潤滑用
穴、（２０）はコネクティング・ロッド（２）の小端部
に圧入される軸受メタルであり、ビン潤滑用穴＋１）　
と９０度回転した位置、即ちピストン・ピン（３）の運
動方向の側面に貫通穴（５）を持ち、この貫通穴（５）
を通り軸受メタル外周全周に油溝（２１）を持つ、軸受
メタル（２０）はピストン・ピン（３）を構成する材質
と摺動特性のよい材料からなる。（６）はクランク・ケ
ース（図示せず）に固定された軸受（図示せず）で支え
られ回転するクランク軸、（７）はクランク軸（６）に
設けられた油入でコネクティング・ロッド（２）の大端
軸受部に潤滑油を供給する。（８）はピストン・ピン（
３）に支えられ、クランク軸（６）が回転することによ
り、往復運動するクロスヘツドである。

次に動作について説明する。クランク軸（６）が回転す
ると、クランク軸（６）の端部に設けられたポンプ（図
示せず）によって強制給油された潤滑油が、クランク軸
（６）中の油入（７）を通って、コネクテインク・ロッ
ド（２）の大端軸受部へ流れ、流体潤滑により滑り軸受
として動作する。大端軸受部に発生した油圧により、小
端部のピストン・ピン（３）まで貫通するビン潤滑用穴
（１）、貫通穴（５）を通って潤滑油は押し上げられて
、ピストン・ピン（３）を潤滑する。ピストン・ピン（
３）と軸受メタル（２０）間に潤滑された油は、絞り模
作用により油膜に圧力を生じ、それが加重を支える。こ
の一実施例のように２Ｈ通穴（５）の設けられた位置が
、クロスヘツド（幻が圧縮、引張されたとき負荷を支え
る面と９０度回転した位置（反負荷側の位置）にあるこ
とにより、より多くの負荷を支えることかできる。ピス
トン・ピン（３）に潤滑された油は、全部がコネクティ
ング・ロッド（２）小端部の両端から廃山されるわけで
はなく、一部が押戻され軸受メタル（２０）の油溝（２
１）に溜る。また、ビン潤滑用穴（＋）から押し上げら
れた油の一部も油溝（２１）に溜る。クランク軸（６）
の油入（７）とコネクティング・ロッド（２）のビン潤
滑用穴＋１）が合っていない時には、油溝（２１）に溜
った潤滑油はピストン・ピン（３）部に絞り肢作用（ス
クイーズ作用）により引き込まれ、ピストン・ピン部を
潤滑して、軸受メタル（２０）が異常摩耗や焼き付きを
起こすのを防ｌヒできる。この実施例では、大端軸受の
内周面全周に油溝（ＩＩ）を設ける必要がなくなり、第
６図における軸受負荷能力は、油溝（Ｉ　Ｉ］がないと
きの負荷圧力（ｂ）となり、軸受負荷能力の低下を防ぐ
ことができる。

なお、上記実施例では軸受メタル（２０）の外周面に油
溝（２１）を設けたが、第２図に示すように軸受メタル
（２３）が圧入されるコネクティング・ロッド（２２）
小端部の内周面で、軸受メタル（２３）の貫通穴（５）
が交わる位置に、油溝（２４）を設けても上記実施例と
同様の効果がある。

また、この実施例ではコネクティング・ロッドの大端部
軸受がしか受けの例を示したが、第３図に示すように、
大端部軸受に軸受メタル（２５）を使用したコネクテー
イング・ロッドにもこの発明を適用でき、上記実施例と
同様の効果が得られる。

また、油溝（２１）、　（２４１の溝幅や高さは、任意
であり規定するものではない。

［発明の効果］ 以上のように、この発明によれば、コネクティング・ロ
ッドの小端部に設けられたピストン・ピン、このピスト
ン・ピンを構成する材質と摺動特性のよい軸受メタル、
及び上記軸受メタルの外周部と、軸受メタルが挿入され
るコネクティング・ロッド小端部の母材の少なくともい
ずれか一方に設けた油溝を備え、コネクティング・ロッ
ドの大端部に設けられた油入と、コネクティング・ロッ
ドのネック部に設けられた穴と、ピストン・ピンに設け
られた穴と、油溝とが連通ずるように構成したことによ
り、大端部軸受の軸受負荷能力が低下せず、軸受メタル
の異常摩耗や焼き付きを起こしたりするのを防止できる
コネクティング・ロッド小端部の軸受構造を得ることが
できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例によるコネクティング・ロ
ッド小端部及び大端部の軸受構造を示す断面図、第２図
、第３図は各々この発明の他の実施例を示す断面図、第
４図、第５図は各々従来のコネクティング・ロッド小端
部及び大端部の軸受構造を示す断面図、第６図は軸受負
荷の状態を示す状態図である。 （１）　　・・・ピンｅ４滑用穴、（２）・・・コネク
ティング・ロッド、（３）　　・・・ピストン・ピン、
（５）・・・貫通穴、（６）・・・クランク軸、（７）
・・・油入、（２０）・・・軸受メタル、（２１）・・
・油溝。 なお、図中、同一符号は同一、又は、相当部分を示す。 第２図 第１図 第３図 第４図 第６図 第５図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. コネクティング・ロッドの小端部に設けられたピストン
   ・ピン、このピストン・ピンを構成する材質と摺動特性
   のよい軸受メタル、及び上記軸受メタルの外周部と、上
   記軸受メタルが挿入される上記コネクティング・ロッド
   小端部の母材の少なくともいずれか一方に設けた油溝を
   備え、上記コネクティング・ロッドの大端部に設けられ
   た油穴と、上記コネクティング・ロッドのネック部に設
   けられた穴と、上記ピストン・ピンに設けられた穴と、
   上記油溝とが連通するように構成したことを特徴とする
   コネクティング・ロッド小端部の軸受構造。