JPH0390096A - ヌクレオシド誘導体の製造方法 - Google Patents

ヌクレオシド誘導体の製造方法

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JPH0390096A
JPH0390096A JP22521989A JP22521989A JPH0390096A JP H0390096 A JPH0390096 A JP H0390096A JP 22521989 A JP22521989 A JP 22521989A JP 22521989 A JP22521989 A JP 22521989A JP H0390096 A JPH0390096 A JP H0390096A
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nucleoside
organic acid
hydrogen
acyl
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JP22521989A
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English (en)
Inventor
Yutaka Honda
裕 本多
Satoji Takahashi
里次 高橋
Masayuki Arai
正之 荒井
Masato Kaita
戒田 正人
Toshio Iwagami
岩上 寿夫
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Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、2′位、3′位(又は3′位、2′位)にア
シルオキシ基とハロゲン原子を付したヌクレオシド誘導
体の新規製造方法及び、必要により更に上記誘導体を経
てジデオキシヌクレオシドに変換せしめる方法に関する
ものである。
2′位、3′位(又は3′位、2′位)にアシルオキシ
基とハロゲン原子を付したヌクレオシド誘導体は、薬理
活性を示す各種物質の製造中間体として重要なものであ
る。
また、ジデオキシヌクレオシドも公知化合物ではあるが
、抗ウィルス活性があることから、医薬分野への適用が
期待されている(例えば、HoMitsuya  an
d  S、  Broader  +Proc、  N
atl、  ^cad。
Sol、 USA、 Vol、83,1911.198
6年参照)。
〔従来の技術〕
ヌクレオシドを原料とするジデオキシヌクレオシド等の
ヌクレオシド誘導体の製造方法に関しては、既に幾つか
知られているが、いずれもその重要な製造中間体は、式
(1)または、式(II)の化合物である。
OR” (1) R”0   χ (II) 但し、 Ba5e =プリン塩基もしくは、ビリミジン塩基X 
 =C1,Br、  I R’ =Hもしくは、容易に脱離可能な保護基。
R2=アシル基 式(I)及び式(n)の化合物は、水素気流下において
、Pb/Cにより還元後、更に必要ならば、加水分解ま
たは、エステル交換するという公知の方法により、ジデ
オキシヌクレオシドに導くことができる。
現在知られている、式CI)または、式(I[)の化合
物の製造方法は、以下の通りである。
(1)  ヌクレオシドと2−アセトキシイソ酪酸プロ
ミドを反応させる、John、 G、 Moffatt
等の方法。
(■J、 Am、 Chew、 Sac、 、Vol、
 95.4025+ 1973年■US Patent
 3658787)(212’、3’ −0−(1−メ
トキシエチリデン)−ヌクレオシドを、ヨウ化ナトリウ
ム存在下、ピバリン酸クロリドと反応させる、Morr
is  J。
Robins等の方法、(J、^−,Chew、 So
c、 Vol、 98+8213、1976年) (3)  2’ 、3’ −0−(1−エトキシエチリ
デン〉−アデノシン誘導体を、トリフルオロホウ素・ジ
エチルエーテルコンプレックス存在下、ヨウ化ナトリウ
ムと反応させる、Engels等の方法。
(Tetrahedron Letters、 Vol
、 21.4339+ 1980年)(4)  2’ 
、3’ −0−(1−エトキシエチリデン)−アデノシ
ンを、アセトニトリル中、トリフルオロホウ素・ジエチ
ルエーテルコンプレックス存在下、臭化リチウムと反応
させる、John  G。
Moffatt等の別法。(J、 Org、 Chem
、 、Vol、 39+30、1974年) (5)  2’ 、3’ −0−(1−エトキシエチリ
デン)−アデノシンを、ジクロロエタン中、臭化アセチ
ルと反応させる、Co11n B、 Reese等の方
法。
(Synthesis、 304.1983年)ヌクレ
オシド誘導体製造のための重要中間体である式(1)及
び式(II)の化合物の製造方法は、前項で述べたもの
が知られているが、工業的製法として考えた場合次に述
べるような問題点を有する。
(1)高価な反応試剤を用いた場合のみ、反応が高収率
で進行する。
(2)数多くの生成物が生成する。
(3)反応に関与しない官能基を保護する必要のある場
合もある。
いずれの問題点もジデオキシヌクレオシド等のヌクレオ
シド誘導体の工業的製法として考えた場合、高コストの
原因となるものであった。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記課題を解決する、2′位、3′位(又は3′位、2
′位)にアシルオキシ基、ハロゲン原子を有するヌクレ
オシド誘導体及びジデオキシヌクレオシドの工業的に有
利な製法開発が望まれている。
本発明は、抗ウィルス活性等の薬理作用を有するヌクレ
オシド中間体及びジデオキシヌクレオシドの工業的に実
用性のある新規製造方法を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、従来技術の項で述べた既知法をすべて追
試し、その反応収率、操作性、経済性を評価した上で、
更に新たな検討を加えた結果、既知法に優る製法をここ
に見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、 有機酸を含む有機溶媒中において、その2′位、3′位
が1−アルコキシアルキリデン化又は、l−アルコキシ
アリールアルキリ−デア化されたヌクレオシドと、 (1)  ハロゲン化アシル:又は、 (2)有機酸無水物及びハロゲン化水素とを反応せしめ
、アシルオキシ基とハロゲン原子を2′位、3′位(又
は、3′位、2′位)に導入することを特徴とするヌク
レオシド誘導体の製造方法、である。
有機溶媒中に含有する有機酸は、蟻酸、酢酸、プロピオ
ン酸等、炭素数が1〜12の有機酸である。
使用する有機溶媒は、例えばアセトニトリル、ジオキサ
ン、リン酸トリメチル、ニトロメタン、ニトロエタン、
クロル酢酸メチル、ギ酸メチル或いは、ジクロルメタン
等の有機溶媒である。
前記l−アルコキシアルキリデン化又は1−アルコキシ
アリールアルキリデン化における、アルコキシ基の炭素
数は1〜12である。例えば、メトキシ又はエトキシ基
が採用される。
1−アルコキシアルキリデン基のアルキリデン基は、例
えばメチリデンやエチリデン基である。
■−アルコキシアリールアルキリデン基のアリールアル
キリデン基は、例えばベンジリデンである。
ハロゲン化アシルのハロゲン原子は、例えば塩素、臭素
又はヨウ素である。
前記ハロゲン化アシルのアシル基は、アセチル、ベンゾ
イル等、炭素数2〜12である。
有機酸無水物を構成する有機酸は酢酸、プロピオン酸等
、炭素数が2〜工2である。有機酸無水物としては無水
酢酸が好適である。
ハロゲン化水素としては、例えば塩化水素、臭化水素、
ヨウ化水素が採用される。
ヌクレオシドを構成する塩基は例えばプリン塩基やピリ
ミジン塩基であり、プリン塩基としては、アデニン、ヒ
ポキサンチン、グアニン、キサンチン等が例示される。
ピリよジン塩基としては、ウラシル、チ泉ン、シトシン
等が採用される。
前記本発明方法によりアシルオキシ基と臭素原子が2′
位、3′位(又は、3′位、2′位)に導入されたヌク
レオシド誘導体は、更に、例えば、水素添加反応に付し
た後、加水分解又はエステル交換反応工程に付し、脱ア
シルオキシ及び脱臭素化せしめることによりジデオキシ
ヌクレオシドを製造することができる。アシルオキシ基
はアセトキシ基やベンゾイルオキシ基等で炭素数は2〜
12程度が採用される。
ヌクレオシド誘導体を構成する塩基はプリン塩基であり
、この場合、アデニン、ヒポキサンチン、グアニン、キ
サンチン等が採用される。
本発明の出発物質は、リボヌクレオシドを1−アルコキ
シアルキリデン化反応又は1−アルコキシアリールアル
キリデン化反応に付して取得されるヌクレオシドを採用
すれば良い、それらアルキリデン化反応はそれ自一体慣
用の方法(例えば、H,P、M、Fromageot 
et a14etrahedron、Vol、23゜2
315、1967年)を採用すれば良い。更に、ジデオ
キシヌクレオシドを製造する場合の上記リボヌクレオシ
ドは、その構成する塩基がプリン塩基であり、アデニン
、ヒポキサンチン、グアニン、キサンチン等が採用され
る。
以上の本発明を更に具体的に説明すると次の通りである
すなわち、上記で述べたアシルオキシ基とハロゲン原子
を2′位、3′位(又は、3′位、2′位)に付したヌ
クレオシド誘導体の製造に関して、有機溶媒中に含有せ
しめる有機酸の炭素数は1〜12の範囲内であれば酢酸
、プロピオン酸、酪酸等いずれであっても良い。その中
でも、蟻酸、酢酸の使用がより好ましい。
等が好ましい。なお、上記溶媒を含む溶液中に、例えば
、2’ 、3’ −0−(1−メトキシエチリデン)−
アデノシン製造の際に用いられる酸触媒−例えば、p−
1ルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリクロロ酢
酸等−が残留していても、アシルオキシ基及びハロゲン
原子の導入反応に対する影響はない。
更に、1−アルコキシアルキリデン化又は、l−アルコ
キシアリールアルキリデン化されたヌクレオシドは公知
物質であり、容易に製造できるものであるが、ここで、
アルコキシ基の炭素数は、■〜12の範囲であれば、特
に限定されない。すなわち、メトキシ、エトキシ、プロ
ポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等
がある。
これらのうち、メトキシ、エトキシが経済上の点から特
に好ましい。また、アルコキシアルキリデン基のアルキ
リデン基は、実用上の観点からメチリデン又はエチリデ
ン基が好んで用いられる。更に、アリールアルキリデン
基の場合においては、ベンジリデン基が実用的である。
また、出発物質のヌクレオシドを構成する塩基は、プリ
ン塩基又はピリミジン塩基のいずれであっても良い。こ
のうち、プリン塩基であればアデニン、ヒポキサンチン
、グアニン、キサンチンのいずれでも良く、ピリミジン
塩基であれば、ウラシル、チミン、シトシンが好ましい
次に、反応試薬の一つとして用いられるハロゲン化アシ
ルのハロゲン原子は塩素、臭素又はヨウ素のいずれも使
用可能である。又、ハロゲン化アシルのアシル基は炭素
数が2〜12の範囲内であれば特に限定されない。例え
ば、アセチル、プロピ尤ニル、オキサリル、マロニル、
ベンゾイル、トリオイル等がある。このうち、アセチル
基やベンゾイル基が最も好ましい。
同じく、反応試薬の一つである有機酸無水物については
、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸等が使用可能
であるが、このうち、容易に入手でき、反応効率も良い
無水酢酸がより好ましい。
更に、反応試薬となるハロゲン化水素は、塩化水素、臭
化水素又はヨウ化水素のいずれかが用いられる。この場
合、ハロゲン化水素はガスで用いても良いし、系中で製
造しても良い。
本発明において用いるハロゲン化アシル又は有機酸無水
物とハロゲン化水素の必要量は、最初の出発物質である
ニーアルコキシアルキリデン又は1−アルコキシアリー
ルアルキリデン化されたヌクレオシドに対して、1倍か
ら5倍モル当量用いる。最も好ましくは、2倍から4倍
モル当量である。
ここで用いる反応温度は、一般に、−20℃から75°
Cの範囲で用いることができるが、最も好ましくは一1
0’Cから20″Cである。
また、反応時間は、温度により異なるが、−10°Cか
ら20℃においては0.1時間から5.0時間が好まし
い。
以上の条件に基づき、1−アルコキシアルキリデン化又
は1−アルコキシアリールアルキリデン化されたヌクレ
オシドを出発原料として、上記反応を行うことにより、
従来者えられなかった高収率、高純度のアルキルオキシ
基とハロゲン原子が結合したヌクレオシド誘導体を製造
することができる。
以下、具体的事例で述べる。すなわち、出発原料である
2’ 、3’−0−(1−メトキシエチリデン)−アデ
ノシン(式(■))又は2’ 、3’ −0−(1−メ
トキシエチリデン)−イノシンを臭化アセチルを含有す
る酢酸中に加え、反応させることにより、目的とするヌ
クレオシド誘導体式(IV)及び式(V)の化合物を主
生成物とする混合物を得た。
但し、Ade :アデニン Hx:#ボキサンチンAC
ニアセチル基 ここで強調されるべきことは、反応溶媒に酢酸を用いた
本反応は、式(III)で塩基部分がアデニンの場合は
82%、又、塩基部分がヒポキサンチンの場合は80%
の高収率で進行するばかりでなく、生成物の純度が従来
と比較して高いということである。副生成物である2’
 、3’ 、5’ −0−トリアセチル−アデノシン又
は2’ 、3’ 、5’ −0−トリアセチル−イノシ
ンは5〜10%程度しか生成されない。これは、前記の
Moffatt等の方法と比較して生成物の数が少ない
為、工業的製法として極めて有利なものである。更に、
主生成物である式(IV)と式(V)は、ロスなく有機
溶媒(例えば、アセトニトリル、酢酸エチル等)で抽出
される。そして、この抽出液は、後述の如く、次工程に
おいて主生成物式(■)、式(V)をジデオキシアデノ
シン(略して、DDA)に変換する時に問題となる親水
性不純物をほとんど含まないという利点を有するもので
ある。当然本発明の方法によれば不純物はきわめて少な
いので抽出は必須ではない。
また、2’、3’ −0−’ (1−エトキシエチリデ
ン)−アデノシン又は、2’、3’ −0−(1−エト
キシエチリデン)−イノシンを臭化アセチルを含む酢酸
中で反応させた場合、前述の具体例と同様の収率、純度
が得られた。しかし、Reeseらの方法(Synth
esis、 304.1983年)−反応条件;ジクロ
ロエタン中、加熱還流15分−は、収率(式(■)53
%)、純度共に低く、反応制御の困難な方法であること
からも本発明の新規性は明白である。しかも、従来技術
の観点からすれば、ヌクレオシド誘導体の反応を酢酸の
ような酸性溶媒中で行うことは、驚くべきこととみなさ
れる。
次に、上記の新規製造法を用いて、アシルオキシ基とハ
ロゲン原子が2′位、3′位(又は3′位、2′位〉に
導入されたヌクレオシド誘導体を水素添加反応に付し、
続いて加水分解又はエステル交換せしめることを特徴と
する脱アシルオキシ化および脱ハロゲン化されたジデオ
キシヌクレオシドの製造方法について述べる。
すなわち、上記反応液を無機塩基で中和する。
この場合、用いる塩基は、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナ
トリウム等の水溶液、アンモニア水、水酸化ナトリウム
等の塩基が使用できる。その際、生成物を抽出したい場
合は有機溶媒としては、アセトニトリル、酢酸エチル等
を用いることができる。
生成物抽出液の溶媒を、減圧下、留去し、残留物をメタ
ノールに溶解する。この溶液又は上記反応液の中和液を
、水素気流下、Pd/C及びトリエチルアミン存在下に
接触水素添加し、触媒除去後、反応液にそのままナトリ
ウムメトキシドのメタノール溶液を加えてエステル交換
することにより、ジデオキシヌクレオシドを得ることが
できる。
また、上記反応に用いるヌクレオシド誘導体を構成する
塩基は、プリン塩基が好ましい。そして、プリン塩基の
中でもアデニン、ヒポキサンチン、グアニン、キサンチ
ンのいずれかであれば良い。
更に、本発明の出発物質は、リボヌクレオシドを1−ア
ルコキシアルキリデン化反応又は1−アルコキシアリー
ルアルキリデン化反応に付して取得されるヌクレオシド
を採用することができる。
これらアルキリデン化・反応は、後述の実施例で述べる
如く、Fron+ageot ’らの方法を採用すれば
良い。
また、ジデオキシヌクレオシドを製造する場合には上記
リボヌクレオシドは、その構成する塩基がプリン塩基で
あることが好ましく、アデニン、ヒポキサンチン、グア
ニン、キサンチン等が採用される。
具体的には、例えば後述の実施例で述べる如く、公知の
方法により、アデノシン又はイノシンから、2’ 、3
’ −0−(1−メトキシエチリデン)−アデノシン又
は、2’ 、3’ −0−(1−メトキシエチリデン)
−イノシンを、製造し、それを単離することなく、又は
、単離し、酢酸を含む有機溶媒中において臭化アセチル
と反応させる方法、又は、無水酢酸中において臭化水素
と反応させる方法により、高収率で、式(rV)の化合
物と式(V)の化合物の混合物が得られることが見いだ
された。
なお、この場合、反応溶媒は、酢酸と、2’ 、3’−
0−(1−メトキシエチリデン)−アデノシン又は、2
’ 、3’ −0−(1−メトキシエチリデン)−イノ
シンの製造時に用いた有機溶媒の混合系となる。そして
、更に必要に応じて、式(IV)及び式(V)の化合物
を水素添加反応後、加水分解又はエステル交換せしめる
既出の方法によりジデオキシヌクレオシドであるDDA
又は2’ 、3’−ジデオキシイノシンを取得すること
ができるものである。
〔実施例〕
以下、実施例に基づき本発明を説明する。
実施例1 (1)臭化アセチル0.27wj!(4開。I)を酢酸
2talに溶かした液に2’ 、3’ −〇−(1−メ
トキシエチリデンアデノシン323■(Immol)を
徐々に加えた。室温で2時間撹拌した後、反応液を飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液にあけ、酢酸エチルで抽出を
行った。有機層を高速液体クロマトグラフィー(以下、
HPLCと略す)で定量したところ9−((3’−ブロ
モ−3′−デオキシ−2’、5’−ジー0−アセチル)
−β−D−キシロフラノシル)−アデニンおよび9−(
(2’−ブロモ−2′−デオキシ−3’、5’−ジーO
−アセチル)−β−D−キシロフラノシル)−アデニン
の混合物(以下、Br −AcO−ARと略す)が34
1 mg (0,824mmol)収率82%で生成し
ていた。更に単離した生成物の、300MH2核磁気共
鳴吸収スペクトルは、本島の構造を支持した。
(2)メタノール3旧−にBr −AcO−AR307
mg(0,741mmol)、トリエチルアミン0.1
8mj2を溶解した。2%パラジウム炭素620■を加
え、室温で撹拌しつつ水素ガスを40mf/分の流量で
通じた。パラジウム炭素を濾別しエタノールで洗浄した
後、溶媒を減圧留去した。残渣をメタノール81βに溶
かし28%ナトリウムメチラート(メタノール溶液)0
.4n+j2を加え室温で30分間撹拌した。反応液を
HPLCで定量したところ2′3′−ジデオキシアデノ
シン77.8■(0,33mmol)収率45%、3′
−デオキシアデノシン32、4 mg (0,,30w
aol )収率17%で生成していた。精製分離した、
2’ 、3’−デオキシアデノシン及び、3′−デオキ
シアデノシンの、300MH2核磁気共鳴吸収スペクト
ルは、本島の構造を支持した。
実施例2 無水酢酸0.4mj! (4,2mgmol)と25%
臭化水素酸/酢酸溶液り目を酢酸1mAに加えた液に、
2’、3’ −0−(1−メトキシエチリデン)アデノ
シン323■(1間o1)を徐々に加えた。室温で2時
間攪拌した後、反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層をHPLCで定
量したところ、Br−^co −ARが、330■(0
,800ol)収率80%で生成していた。
実施例3 アデノシン10 g < 37.4wu++ol)を、
アセトニトリル70w1lに@濁させ、これにトリクロ
ロ酢酸6.73g(42問01)、次いでトリメチルオ
ルトアセテート6.0繻1 (46m5ol)を加えた
。混合物を50℃、1時間40分、加熱攪拌した0反応
後、溶媒を減圧下、残留液が、35s+ j+になるま
で留去した。この溶液を、臭化アセチル12.3ral
を含む酢酸72+ji’中に、0℃、攪拌下、ゆっくり
添加した。添加終了後、更に混合物を15−20℃にお
いて、50分攪拌し、最終的に、均一な溶液を得た。こ
れを、20%炭酸ナトリウム水溶液で中和し、アセトニ
トリル140tallで抽出した。この抽出液には、H
PLC分析によれば、目的とする、9−((3’−ブロ
モ−3′デオキシ−2’、5’−ジー0−アセチル)−
β−D−キシロフラノシル)−アデニン、及び9−((
2’−ブロモ−2′−デオキシ−3’、5’−ジーO−
アセチル)−β−D−アラビノフラノシル)−アデニン
の混合物12.77g(アデノシンからの収率82.1
%)が含まれていた。
実施例4 最初の反応溶媒を、アセトニトリルからリン酸トリメチ
ルに変換して、実施例2と同様に反応を実施し、目的と
する混合物をアデノシンからの収率84.9%で得た。
実施例5 (1)イノシン10g (37,2mmol)を、DM
FlooIllに懸濁させ、これにトリメチルオルトア
セテート33.2mjl  (260mmol) 、次
いで、p−)ルエンスルホン酸・−水和物10.64 
g (56,0mmol)を加えた。混合物を、15−
20℃で、30分間、攪拌した。反応後、ナトリウムメ
チラートの28%メタノール溶液で中和し、溶媒を減圧
下、留去した。残さを、アセトニトリル130m1に懸
濁し、これを、臭化アセチル11.0mj!(149m
mol)を含む酢酸71m1中に00℃、攪拌下、ゆっ
くり添加した。添加終了後見に、混合物を、15−20
℃において、30分間攪拌した。
10%炭酸ナトリウム水溶液で中和し、アセトニトリル
140mi!で抽出した。この抽出液には、HPLC分
析によれば、目的とする、9−((3’−ブロモ−3′
−デオキシ−2’、5’−ジー0−アセチル)−β−D
−キシロフラノシル)−ヒポキサンチン、及び9−((
2’−ブロモ−2′−デオキシ−3’、5’−ジー0−
アセチル)−β−D−アラビノフラノシル)−ヒポキサ
ンチンの混合物(以下、Br −AcO−Hxと略す。
)、11.60g(イノシンからの収率、′75%)が
含まれていた。
単離した生成物の、300MH2核磁気共鳴吸収スペク
トルは、本島の構造を支持した。
(2)  Br−Ac0−Hx415 w (1,0m
+5ol)をトリエチルアミン0.24n+j!を含む
メタノール30mlに溶解した。10%パラジウム炭素
170■を加え、室温で攪拌しつつ、水素ガスを40m
11分の流量で通じた。パラジウム炭素を濾別しエタノ
ールで洗浄した後、溶媒を減圧下、留去した。残さをメ
タノール8I111に溶かし28%ナトリウムメチラー
ト(メタノール溶液)0.54m1を加え、室温で30
分間攪拌した。反応液をHPLCで定量したところ、2
’、3’−ジデオキシイノシン63.7tq (0,2
7smol)収率27%、3′−デオキシイノシン93
.2ff1g (0,3701801)収率37%で生
成していた。精製分離した、2’、3’−デオキシイノ
シン及び、3′−デオキシイノシンの、300M12核
磁気共鳴吸収スペクトルは、本島の構造を支持した。
実施例6 ウリジン(1,0g、 4.10開01)をアセトニト
リル(5,0mjりに懸濁し、これに、トリクロロ酢酸
(0,737g、 4.51 g)及びトリメチルオル
トアセテート(0,63tal、  4.92++us
ol)を加えた。混合物を15−20℃で、1時間、攪
拌した0反応後、溶媒を減圧下、留去し、残さを再びア
セトニトリル(5鶴0に溶解した。これを、臭化アセチ
ル(1,21al、  16.4++noりを含む酢酸
中に、水冷下、激しい攪拌の下に、ゆっくり添加した。
添加終了後、混合物を、更に、15−20℃で、2時間
攪拌した。10%炭酸ナトリウム水溶液で中和し、酢酸
エチル20mjlで抽出した。この抽出液には、HPL
C分析によれば、目的とする、1−((2’−ブロモ−
2′−デオキシ−3′5′−ジー0−アセチル)−β−
D−リボフラノシル)−ウラシルが、0.561g(ウ
リジンからの収率35.0%)が含まれていた。
実施例7 2’ 、3’ −0−(1−メトキシエチリデン)イノ
シン3.24g(10開o1)を、臭化アセチル2、2
2rsll (30mmol) ”、酢酸3.Om j
!とアセトニトリル10m1の混合液に攪拌下徐々に加
えた。
添加後1時間撹拌した。上記の間、液温は一10℃〜3
℃の範囲に保った。反応液を20%炭酸ナトリウムで中
和し、HPLCで定量したところ、Br −AcO−H
xは3.32 g (8,0m+aol) 、収率80
%で生成していた。単離した生成物の300聞2核磁気
共鳴吸収スペクトルは本島の構造を支持した。
実施例8 イノシン10g(37,2開o1)を酢酸20calに
懸濁させ、これにトリメチルオルトアセテート6、49
alll (51,0voi)を加えた。混合物を25
℃で10時間攪拌した、反応液をtM縮し、26、7 
gにした。?ll縮液に、アセトニトリル35m1加え
一5℃〜0℃を保ちつつ攪拌下臭化アセチル6.911
1(93,4開o1)をゆっくり添加した。
添加終了後−5℃〜0℃で約1時間攪拌した。反応液を
20%炭酸ナトリウム水溶液で中和した。
少量をとり、HPLC分析したところ、目的とするBr
−Ac0−Hx 10.9 g (イノシンからの収率
70,6%)が含まれていた。反応液の中和液にアセト
ニトリル15t*1と10%パラジウム炭素2.1gを
加え25%Na0)1でpH,5に調整し7〜8℃で水
素ガス30m1/分の流量で10時間通じた。その間2
5%NaOHでpH8,0〜8.5を保った。パラジウ
ム炭素を炉別し、濾過液を減圧下で濃縮し、アセトニト
リルを留去した。25%NaOH約25ml加え、50
℃で30分攪拌した。2’、3’−ジデオキシイノシン
4.03g(イノシンからの収率45.9%〉生成して
いた。分離精製した2’、3’−デオキシイノシンの3
00MH2核磁気共鳴吸収スペクトルは本島の構造を支
持した。
実施例9 2’、3’−〇−(1−メトキシエチリデン)イノシン
3.24 g (10mmol)を臭化アセチル1.8
5a+4! (25!41101) 、酢酸3. Or
a j2とジクロルメタン3111の混合液に攪拌下徐
々に加えた。添加後1時間攪拌した。上記の間、液温は
一り0℃〜O℃の範囲であった。反応液を20%炭酸ナ
トリウムで中和し、HPLCで定量したところBr−A
cO−Hxは3、10 g (7,46mmor)収率
74.6%で生成していた。
〔発明の効果〕
以上から明らかな如く、本発明によれば、ヌクレオシド
誘導体の製造に関し、収率及び純度が一□段と向上し、
工業化が非常に有利となった。これにより、本発明は薬
理活性を示すジデオキシヌクレオシド等の各種物質の製
造が容易となり、医薬産業上の貢献が大いに期待される
ものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、有機酸を含む有機溶媒中において、その2′位、3
    ′位が1−アルコキシアルキリデン化又は、1−アルコ
    キシアリールアルキリデン化されたヌクレオシドと、 (1)ハロゲン化アシル;又は、 (2)有機酸無水物及びハロゲン化水素 とを反応せしめ、アシルオキシ基とハロゲン原子を2′
    位、3′位(又は、3′位、2′位)に導入することを
    特徴とするヌクレオシド誘導体の製造方法。 2、有機溶媒中に含有する有機酸の炭素数が1〜12で
    ある請求項1記載の方法。 3、有機溶媒中に含有する有機酸が蟻酸又は酢酸である
    請求項1記載の方法。 4、有機溶媒がアセトニトリル、ジオキサン、リン酸ト
    リメチル、ニトロメタン、ニトロエタン、クロル酢酸メ
    チル、ギ酸メチル又は、ジクロルメタンである請求項1
    記載の方法。 5、アルコキシ基の炭素数が1〜12である請求項1記
    載の方法。 6、アルコキシ基がメトキシ又はエトキシ基である請求
    項1記載の方法。 7、1−アルコキシアルキリデン基のアルキリデン基が
    メチリデン又はエチリデン基である請求項1記載の方法
    。 8、1−アルコキシアリールアルキリデン基のアリール
    アルキリデン基がベンジリデン基である請求項1記載の
    方法。 9、ヌクレオシドを構成する塩基がプリン塩基又はピリ
    ミジン塩基である請求項1記載の方法。 10、プリン塩基が、アデニン、ヒポキサンチン、グア
    ニン、及びキサンチンのいずれかである請求項9記載の
    方法。 11、ピリミジン塩基が、ウラシル、チミン、及びシト
    シンのいずれかである請求項9記載の方法。 12、ハロゲン化アシルのハロゲン原子が塩素、臭素又
    はヨウ素原子である請求項1記載の方法。 13、ハロゲン化アシルのアシル基の炭素数が2〜12
    である請求項1記載の方法。 14、ハロゲン化アシルのアシル基がアセチル基又はベ
    ンゾイル基である請求項1記載の方法。 15、有機酸無水物を構成する有機酸の炭素数が2〜1
    2である請求項1記載の方法。 16、有機酸無水物が無水酢酸である請求項1記載の方
    法。 17、ハロゲン化水素が塩化水素、臭化水素又はヨウ化
    水素である請求項1記載の方法。 18、アシルオキシ基と臭素原子が2′位、3′位(又
    は、3′位、2′位)に導入された請求項1記載のヌク
    レオシド誘導体を水素添加反応に付した後、加水分解又
    は、エステル交換反応に付し脱アシルオキシ化及び脱臭
    素化せしめることを特徴とするジデオキシヌクレオシド
    の製造方法。 19、ヌクレオシド誘導体を構成する塩基がプリン塩基
    である請求項18記載の方法。 20、プリン塩基がアデニン、ヒポキサンチン、グアニ
    ン及びキサンチンのいずれかである請求項19記載の方
    法。 21、2′位、3′位が1−アルコキシアルキリデン化
    又は1−アルコキシアリールアルキリデン化されたヌク
    レオシドが、リボヌクレオシドを2′位、3′位アルキ
    リデン化工程に付すことにより得られる請求項1記載の
    方法。 22、ジデオキシヌクレオシドが、請求項21記載によ
    り得られたヌクレオシド誘導体を脱アシルオキシ化及び
    脱臭素化せしめることより得られる請求項18記載の方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006080326A1 (ja) * 2005-01-25 2006-08-03 Ajinomoto Co., Inc. ヌクレオシド誘導体の製造方法
CN108586554A (zh) * 2018-04-13 2018-09-28 太仓运通新材料科技有限公司 一种虫草素的绿色合成方法

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