JPH038894Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はガスレンジ用の油飛び防止板に関する
ものである。

（従来の技術） 油揚げ調理物を作る際に、ガスレンジに周囲へ
の油の飛散を防止するために、所謂、コンロガー
ドと呼ばれている油飛び防止板が一般家庭におい
ても広く使用されている。

このようなコンロガードとしては、従来から、
例えば、薄い金属板をＬ字状となしてガスレンジ
の後方から側面をカバーするようにコンロテーブ
ル上に立設するか、或いはガスレンジの上面外側
にマグネツトでもつて吸着立設するように構成し
たものが知られている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、前者のコンロガードにおいて
は、ガスレンジの周側面の外側位置のコンロテー
ブル上に立設されるため、壁面への油の飛散を防
止することができるが、ガスレンジとコンロガー
ドとの間の隙間に油が滴下してコンロテーブル面
を汚損することが避けられない。

一方、後者のコンロガードにおいては、ガスレ
ンジの上面に直接立設されるため、ガステーブル
面上への油の飛散をも防止することができるとい
う利点を有する反面、ガスレンジ上に立設する関
係上、ガスレンジのコンロ部とコンロガード面と
の距離が小さくなり、フライパンや天ぷら鍋をコ
ンロ部に載置した場合、立設したコンロガードの
内面にフライパンや天ぷら鍋の外周縁がコンロガ
ードに当接し、調理作業がしにくいばかりでなく
かえつて危険であり、一般家庭に汎用されている
ガスレンジにおいては後者のタイプの採用は困難
である。

上記両者の欠点を改善するため、最近、ガスレ
ンジの側面にコンロガードの下辺部をマグネツト
によつて吸着してコンロガードを立設するという
タイプのものが提案されているが、永久マグネツ
ト片の吸着力は周知の通り、吸着面に対して直角
方向には比較的強いが吸着面と平行する方向には
弱く、従つて、コンロガードの上方から小さな外
力が作用した場合には位置がずれやすいという欠
点を有している。

本考案はこのような問題点を解消することを目
的とするもので、上方からの外力によつても容易
に移動せず、また、コンロ部のスペースを広く利
用できるガスレンジ用の油飛び防止板を提供する
ものである。

（課題を解決するために手段） 上記目的を達成するために、本考案のガスレン
ジ用油飛び防止板は、直立されるガード面部１の
下端に横折目線４を介してガスレンジ１５の上面
１７側に直角に折り曲げる水平面部３を形成する
と共にこの水平面部３の下端適所を部分的に切欠
きして凹所５を形成し、この凹所５の上端縁に横
折目線７を介してガスレンジ１５の側面１６に吸
着させる永久磁石８を備えた吸着片部９を突設
し、この吸着片部９の両側方において前記横折目
線７から下方に突出する水平面部３の下端部をガ
スレンジ１５の周縁上に係止させる係止面部６に
形成した構造を有するものである。

（作用） ガード面部１の下端に連設してなる水平面部３
を横折目線４から直角に折り曲げると共に該水平
面部３の下端部に突設してなる吸着片部９を凹所
５の上端縁から横折目線７を介して下方に垂下さ
せ、この横折目線７から突出する前面水平面部３
の下端部で形成した係止面部６をガスレンジ１５
の周縁部上に係止させると、吸着片９はガスレン
ジ１５の側面６に沿つて垂下した状態となり、該
吸着片部９に設けた永久磁石８をガスレンジ１５
の側面６に吸着させることによつてガード面部１
が直立状態で固定される。

この状態においては、水平面部３はガスレンジ
１５の周縁から外方に延出しており、従つて、こ
の水平面部３から折目線４を介して起立したガー
ド面部１はガスレンジ１５の周縁から外側に配設
された状態となつてコンロ部の使用スペースが広
くなり、フライパンや天ぷら鍋等をコンロ部に載
置しても鍋の外周縁がガード面部１に当接するこ
とがない。

又、ガード面部１に下向きの外力が作用した場
合に、ガスレンジ１５の周縁部上に係止した水平
面部３の先端係止面部６によつてその外力が受止
され、ガスレンジ１５の側面に吸着した吸着片部
９に外力が伝達するのを阻止するものである。

（実施例） 本考案の実施例を図面について説明すると、
１，１は横長長方形状のアルミ製薄板等の金属薄
板の中央部に縦折目線２を設けて平面Ｌ字状に折
り曲げ可能にしたガード面部で、これらのガード
面部１，１の下端に横折目線４を介してガスレン
ジ１５の上面１７側に水平状態に折り曲げられる
一定縦幅を有する水平面部３を形成してあり、さ
らに、この水平面部３の下端両側部を切欠して適
宣寸法の横幅と縦幅とを有する凹所５を形成し、
この凹所５の上縁部に横折目線７を介して吸着片
部９の上端縁を一体に連設してある。

吸着片部９は水平面部３の下端縁３′からさら
に下方に突出してあり、その中央部にガスレンジ
１５の側面１６に吸着させるための永久磁石８を
装着してある。

又、この吸着片部９の両側方において前記横折
目線７の横延長線から下方に突出する水平面部３
の下端部をガスレンジ１５の周縁上に係止させる
細幅係止面部６に形成してある。

１０，１０はガード面部１，１の縦方向に形成
した複数条の補強突条である。

このように構成したガスレンジ用油飛び防止板
は、使用に際して、まず、ガード面部１，１を縦
折目線２から平面Ｌ字状に折り曲げると共にこれ
らのガード面部１，１の下端に設けている水平面
部３を横折目線４から水平方向に屈曲させ、さら
に、該水平面部３の下端両側部に突設している吸
着片部９，９を凹所５の上端縁から横折目線７を
介して下方に垂下させると、垂下した該吸着片部
９，９のの上端に対して水平面部３の先端細幅係
止面部６が水平方向に突出した状態となる。

この状態にして該細幅係止面部６をガスレンジ
１５の周縁部上に当接、係止１２させると、水平
面部３はガスレンジ１５の上面１７から外方に延
出してこの水平面部３の延出端部からガード面部
１，１が上方に直立した状態となると共に吸着片
部９がガスレンジ１５の側面１６に対向する。

この吸着片部９に設けている永久磁石８をガス
レンジ１５の側面１６に吸着させると、ガード面
部１はガスレンジ１５の側面から外方に離れた位
置で起立状態に固定されるものである。

なお、以上の実施例においては、吸着片部９を
ガード面部１，１の下端部２個所に設けている
が、少なくとも１個所以上に設けておけば本考案
を満足させることができるものである。

（考案の効果） 以上のように本考案のガスレンジ用油飛び防止
板によれば、直立されるガード面部１の下端に横
折目線４を介してガスレンジ１５の上面１７側に
直角に折り曲げる水平面部３を形成すると共にこ
の水平面部３の下端適所を部分的に切欠きして凹
所５を形成し、この凹所５の上端縁に横折目線７
を介してガスレンジ１５の側面１６に吸着させる
永久磁石８を備えた吸着片部９を突設し、この吸
着片部９の両側方において前記横折目線７から下
方に突出する水平面部３の下端部をガスレンジ１
５の周縁上に係止させる係止面部６に形成してい
るので、使用に際して、ガード面部１の下端に連
接している水平面部３を横折目線４から水平方向
に直角に折り曲げると共に吸着片部９を折目線７
を介して下方に折り曲げ垂下させると、水平面部
３の先端細幅係止面部６を垂下した該吸着片部
９，９の上端に対してガスレンジ１５の上面方向
に向かつて突出した状態にすることができ、この
状態で、細幅係止面部６の下面をガスレンジ１５
の周縁上に係止させると共に吸着片部９に設けた
永久磁石８をガスレンジ１５の側面１６に吸着さ
せると、水平面部３はガスレンジ１５の周縁から
外方に延出した状態となつて、この水平面部３か
ら折目線４を介して起立したガード面部１をガス
レンジ１５の周縁から外側の位置で起立させるこ
とができるものである。

従つて、コンロ部の使用スペースが広くなつて
フライパンや天ぷら鍋等をコンロ部に載置しても
鍋の外周縁がガード面部１に当接することなく調
理することができると共に、ガード面部１がガス
レンジ１５の周縁から外方に配設されるにも拘わ
らず、ガード面部１及び水平面部３によつてガス
レンジ外に油が飛散するのを防止することができ
るものである。

又、水平面部３の先端部で形成している細幅係
止面部６をガスレンジ１５の周縁上に係止させて
いるので、ガード面部１に下向きの外力が作用し
た場合に、水平面部３を介してこの係止面部６で
その外力を受止することができ、ガスレンジ１５
の側面に吸着した吸着片部９にその外力が伝達す
るのを阻止して常に安定した姿勢でガード面部１
をガスレンジ１５の所定位置に取付けておくこと
ができるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
正面図、第２図はそのＡ−Ａ線における拡大断面
図、第３図は使用時の折り曲げ状態を示す要部の
簡略断面図、第４図は使用状態を示す斜視図であ
る。 １……ガード面部、２……縦折目線、３……水
平面部、４……横折目線、５……凹所、６……細
幅係止面部、８……永久磁石、９……吸着片部、
１５……ガスレンジ、１６……その側面、１７…
…その上面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 直立されるガード面部１の下端に横折目線４を
   介してガスレンジ１５の上面１７側に直角に折り
   曲げる水平面部３を形成すると共にこの水平面部
   ３の下端適所を部分的に切欠きして凹所５を形成
   し、この凹所５の上端縁に横折目線７を介してガ
   スレンジ１５の側面１６に吸着させる永久磁石８
   を備えた吸着片部９を突設し、この吸着片部９の
   両側方において前記横折目線７から下方に突出す
   る水平面部３の下端部をガスレンジ１５の周縁上
   に係止させる係止面部６に形成していることを特
   徴とするガスレンジ用油飛び防止板。