JPH0388719A - シュウ酸チタニルバリウム粒子の製造方法 - Google Patents

シュウ酸チタニルバリウム粒子の製造方法

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JPH0388719A
JPH0388719A JP22391689A JP22391689A JPH0388719A JP H0388719 A JPH0388719 A JP H0388719A JP 22391689 A JP22391689 A JP 22391689A JP 22391689 A JP22391689 A JP 22391689A JP H0388719 A JPH0388719 A JP H0388719A
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Makoto Furubayashi
古林 眞
Kazushi Tatemoto
一志 立本
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、積層セラミックコンデンサ等に用いられるチ
タン酸バリウム粒子の原料となるシュウ酸チタニルバリ
ウム粒子の製造方法に関する。
〈従来の技術〉 チタン酸バリウム(BaTiOi)は、誘電体材料や圧
電材料等として、積層セラミックコンデンサ等の各種電
子部品などに用いられている。
積層セラミックコンデンサでは、均一で薄い誘電体層を
形成するために、原料であるチタン酸バリウム粒子の微
細化が要求されている。
−Hにチタン酸バリウムの合成は、炭酸バリウム粉末と
酸化チタン粉末とを混合し、1000〜1200℃程度
で焼成する固相法により行なわれている。
しかし、このような固相法により得られるチタン酸バリ
ウムは、径の大きい粒状であるため焼成後に機械的粉砕
が不可欠であり、不純物混入による純度低下が避けられ
ない、 しかも、この方法では、得られる粒子の機械的
強度が高いため強力な粉砕が必要であり、粒子の微細化
および均一化が困難である。
また、この方法では、BaとTiの比(Ba/Ti)を
1=1とすることが困難である。
このような固相法に対し、まずシュウ酸チタニルバリウ
ム[BaTi0(C*0i)z’4H20]を湿式合成
し、これを熱分解してBaTLOmを得るという所謂ク
ラボー法が知られている[W、S、Clabaugh 
etal、 、 J、 Res、Nat、 Bur、5
tand4,56(5)、289−291゜(1956
) ]。
クラボー法では、シュウ酸チタニルバリウムが2価の陽
イオンと2価の陰イオンとのl;1の化合物であること
から、Ba/Tiが極めて1に近い高純度のチタン酸バ
リウムが得られる。
クラボー法におけるシュウ酸チタニルバリウムの湿式合
成では、約80℃の温度のHaCaO4水溶液を撹拌し
ながら、この中にBaC!、とTiCLとの混合溶液を
滴下することによりBaTi0 (CsO4) 14H
xOの結晶を得る。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかし、クラボー法では原料に対する収率がチタンイオ
ン換算で80%程度と低いため、コストが高くなってし
まう。
また、この方法では、不純物が生成するために、Ba/
Tiを1付近に安定に保つことが困難である。 すなわ
ち、滴下時および滴下後のいわゆる熟成工程においてT
Lリッチの不純物が生じ易< 、 Ba/ Tiが1を
かなり下回ってしまうことがある。
ところで、クラボー法におけるシュウ酸チタニルバリウ
ムの粗大粒子化を防ぐために、塩化バリウムの水溶液を
シュウ酸とオキシ塩化チタンの混合物を含む水溶液に2
0〜60℃、好ましくは55〜60℃の温度で激しくか
きまぜながら滴下する方法が提案されている(特開昭6
3−103827号公報)。
しかし、この方法では、同公報に示されるようにBa/
Tiが1:1.015−1:1.025のTi過剰のも
のしか得られない。 同公報には、このようなTi過剰
のチタン酸バリウムが抵抗の正の温度係数を有する抵抗
体の製造に有利に使用される旨の記載があるが、広範な
用途に用いるためにはBa/Tiは1に近いことが好ま
しい。
また、バリウム塩とチタニウム塩およびシュウ酸の水溶
液を同時に混合し、生じるゲルを短時間に強力撹拌解砕
することにより微粒子を得る方法も提案されている(特
公昭63−28845号公報)、 この公報には、50
℃以下の温度では反応速度が低く粒子が大きく成長する
ので好ましくない旨の開示がなされている。
しかし、この公報の実施例で得られている原料に対する
収率は、最良のものでもチタンイオン換算で93%であ
り、低コスト化のためにはさらに収率を向上させる必要
がある。
本発明はこのような事情からなされたものであり、化学
量論組成とほぼ同じBa/Tiが安定して得られるシュ
ウ酸チタニルバリウム粒子を高い収率で製造する方法を
提供することを目的とする。
〈課題を解決するための手段〉 このような目的は下記(1)〜(4)の本発明によって
達成される。
(1)シュウ酸を含有する母液中に塩化バリウムおよび
塩化チタンを含有する滴下液を滴下して撹拌混合するこ
とによりシュウ酸チタニルバリウムを合成する工程を有
するシュウ酸チタニルバリウム粒子の製造方法において
、滴下時の温度が50℃以下であることを特徴とするシ
ュウ酸チタニルバリウム粒子の製造方法。
(2)前記混合撹拌がスタティックミキサーにより行な
われる上記(1)に記載のシュウ酸チタニルバリウム粒
子の製造方法。
(3)前記滴下液の滴下時間が2時間以上である上記(
1)に記載のシュウ酸チタニルバリウム粒子の製造方法
(4)前記滴下液の滴下後、50℃以下の温度にて5分
間以上撹拌を行なう上記(1)ないしく3)のいずれか
に記載のシュウ酸チタニルバリウム粒子の製造方法。
く作用〉 本発明では50℃以下の温度にてシュウ酸チタニルバリ
ウムを合成するので、極めて高い収率が得られ、高価な
チタンを有効に利用することができる。
また、このため、得られるシュウ酸チタニルバリウム粒
子のBa/Tiを化学量論組成における1とほぼ等しく
することができ、しかもこのようなりa/Tiを、滴下
時間および熟成時間の長さによらず安定に得ることがで
きる。
さらに、滴下時の混合撹拌をスタティックミキサーによ
り行なえば、シュウ酸チタニルバリウム粒子を、より小
粒径にて得ることができ、また、必要とされる滴下時間
を短縮することができる。
〈具体的構成〉 以下1本発明の具体的構成について詳細に説明する。
本発明は、シュウ酸(H2Cffi04)を含有する水
溶液を母液とし、塩化バリウム(BaCjz )および
塩化チタン(TiCL )を含有する水溶液を滴下液と
し、母液中に滴下液を滴下してシュウ酸チタニルバリウ
ム[BaTi0 (CJ4) 14HtO]を合或し析
出させる方法に適用される。
なお、本発明における滴下とは、滴下液を徐々に母液に
混合するということである。
このような方法において、本発明では、滴下時の温度、
すなわち滴下された滴下液を含む母液の反応時の温度を
、50℃以下とする。
この温度が50℃を超えると、収率が低下し、また、反
応時に不純物が生じてBa/Tiを安定に保つことがで
きない。
なお、反応時の母液温度に下限はないが、温度が低くな
るほど反応に要する時間が増加するので、実用的な反応
時間とするためには5℃以上とすることが好ましい。
滴下時の母液温度を上記範囲とすることにより、Tiイ
オン換算で94%以上の収率を得ることができ、また、
Ba/Ti比が0.996〜1.000の範囲で安定し
て得られる。
本発明では、滴下液の滴下時間を2時間以上、特に4時
間以上とすることが好ましい、 滴下時間がこの範囲内
であれば、上記のようなりa/Tiを容易に得ることが
できる。
また、母液と滴下液との混合撹拌にスタティックミキサ
ーを用いれば、好ましい滴下時間の下限を1.5時間、
特に3時間とすることができる。
なお、滴下時間の上限は特にないが、滴下時間を長くす
ると生成するBaTi0(CaO4)14HaOが粒成
長する傾向があることから、8時間以下とすることが好
ましい。
BaC1z 、 Ti、CRaおよびHiCiO4の仕
込比(モル比)に特に制限はないが、各化合物を有効に
利用するために、BaTiO(CgO+)z l)I*
Oの化学量論組成と同程度の比率であることが好ましい
ただし、)IICtO,の仕込比は、 Ba1lO(C
2O4)14H20の回収率を向上させるために化学量
論比に対し10%程度過剰にすることが好ましい。
本発明で用いる塩化バリウム溶液、塩化チタン溶液およ
びシュウ酸溶液の濃度に特に制限はないが、低濃度の場
合、収率の低下、およびBaTi0 (CaO2)14
HtOの粒成長が生じるため、なるべく高濃度となるよ
うに選択することが好ましい。
通常は溶解度の関係により、BaCt* 、TiCL各
1 molを約21 、  H2C,,042,2mo
jを約2.5jに溶解すればよい。
滴下後、母液と滴下液とは混合撹拌される。
本発明で用いる混合撹拌手段に特に制限はないが、撹拌
効率が高い程BaTLO(C204)14i(tOの生
成が速やかに進行し、Ba/Ti比の安定と微粒子化に
効果があることから、本発明ではスタティックミキサー
により撹拌を行なうことが好ましい。
第1図に、混合撹拌をスタティックミキサーにより行な
う場合の滴下工程の説明図を示す。
第1図中、MLは母液、DLは滴下液、Plは母液還流
用のポンプ、P2は滴下液用の定量ポンプであり、SM
はスタティックミキサーである。
本発明では、ポンプP1により還流されている母液ML
中に、定量ポンプP2を介して滴下液DLが所定速度で
滴下される。 滴下された滴下液は、スタティックミキ
サーSMにより母液と混合撹拌され、BaTi0(Cs
Oi)14)i!0の析出を生じる。
スタティックミキサーは、円筒状の容器中に矩形の板材
をiso”捻った形状のエレメントが取り付けられて構
成される。 エレメントには、通過する液体が左に捻ら
れる左エレメントと右に捻られる右エレメントとがあり
、左エレメントと右エレメントとが90”の角度をなし
て交互に接続されている。 また、各エレメントの径と
長さとの比は、はぼ1:1.5である。
このようなスタティックミキサー内において、母液およ
び滴下液は、流れの分割1反転および転換をうけて混合
撹拌される。
本発明で用いるスタティックミキサーの内径、エレメン
ト数等の条件は、処理液量、滴下時間等に応じて適当に
設定すればよいが、例えばエレメント数は6〜12個程
度であることが好ましい。 また、スタティックミキサ
ー内の流速は、混合効率と圧力損失の関係から1〜2m
/see程度とすることが好ましい。
なお、このようなスタティックミキサーは、例えばノリ
タケカンパニーにより販売されている。
上記したような滴下が行なわれた後、さらに撹拌を続け
ることが好ましい。 こむはいわゆる熟成と呼ばれる工
程であり、BaTi0 (CiO+) 14H20の合
成反応を完全に終了させるために行なわれる。 このと
きの撹拌も、上記と同様にスタティックミキサーにより
行なうことが好ましい。
また、熟成時間は、5分間以上とすることが好ましい。
 この範囲未満であると、条件によってはBa/Ti比
が安定せずTi過剰となる場合が起こり得る。 熟成時
の温度は、滴下時の温度と同範囲とすることが好ましい
滴下および熟成後、BaTi0(CaO2)21HJが
析出した液体を濾過し、得られた結晶粒子をイオン交換
水で洗浄し、乾燥する。 乾燥温度および乾燥時間に特
に制限はないが、通常50〜100℃にて3〜15時間
程度とすればよい。
このようにして得られるBaTi0(CJ4)t4Ha
の結晶粒子は、平均粒径30〜60−程度であり、混合
撹拌にスタティックミキサーを用いた場合、平均粒径1
0〜15μ程度の小粒径の結晶粒子が得られる。
なお、平均粒径の測定は、例えば結晶粒子を走査型電子
顕微鏡(SEM)にて観察することにより行なうことが
できる。
このようにして得られた結晶粒子は、製造条件によって
も異なるが、通常、断面菱形状の板状小粒子あるいは不
規則形状の小粒子の集合体であって、不規則な外観を示
す。
本発明により得られたBaTi0(CJ<)t’41(
20結晶粒子は、焼成されてBaTiOs粒子とされる
。 このBaTi0m粒子は、BaTiOsの1次粒子
が多数集合して構成された2次粒子として得られる。
得られるBaTiO32次粒子の平均粒径は、焼成温度
によっても異なるが、原料であるBaTi0(Cx04
)i’4HaO結晶粒子の70〜80%程度となる。 
また、BaTi0.の1次粒子の平均粒径は、0.1〜
2.0戸程度である。
焼成温度および焼成時間に特に制限はなく、目的とする
粒径等に応じて適宜選択すればよいが1通常、700〜
1200℃にて2〜io時間程度である。
なお、得られたBaTiOs粒子を、目的に応じて所望
の粒径までさらに粉砕してもよい。
このようにして得られたBaTiOs粒子は、積層セラ
ミックコンデンサの誘電体層材料に極めて好適である。
〈実施例〉 以下、具体的実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に説明
する。
[実施例1] 0.33モルのH山04をイオン交換水400mjに溶
解して母液とした。 また、BaC1zおよびTiCj
、の各0.15モルをイオン交換水300 ll1eに
溶解して滴下液とした。
一定の温度に保った母液を撹拌しながら、定量ポンプに
より一定の速度で滴下液を滴下し、BaTi0 (CJ
4) 14HxOの結晶を析出させた。 なお、滴下温
度(母液の保持温度)は30℃とし、滴下時間は4時間
とした。
滴下終了後、液温を一定に保ったまま、さらに30分間
撹拌して熟成を行なった。
次いで濾過により液中から結晶を回収し、室温のイオン
交換水でpH4,5以上になるまで洗浄し、さらに50
℃で10時間乾燥してBaTi0(CaO2)t’4H
*oの結晶粒子サンプルNo、  1を得た。
このサンプルの平均粒径は48Mであった。
なお、平均粒径の測定はSEMによる観察により行なっ
た。
次に、上記と同様な条件で滴下時間のみを変えて結晶粒
子サンプルを作製した。
これらのサンプルのBa/Tiの測定結果を、第2図に
示す。 なお、Ba/Tiの測定は、蛍光X線分析によ
り行なった。
第2図に示されるように、滴下時間2時間以上で0.9
96〜1.000の範囲のBa/Tiが安定して得られ
ている。
なお、これらのサンプルにおける収率は95%以上であ
った。
また、合成後、BaTi0(Cx04)14HJ結晶を
母液と接したまま6時間以上放置してもBa/Tiに変
化は生じなかった。
[実施例2] 滴下温度を変えた他は実施例1と同様にしてサンプルを
作製した。
各サンプル作製時の滴下・温度および滴下時間と、各サ
ンプルの平均粒径、Ba/TiおよびTiイオン換算の
収率とを表1に示す。
表 サンプル  滴下時間  滴下温度  収率   平均
粒径No、     (hr)    (’C)   
 (%)−)Ba/Ti 1     4.0     30   95.7  
  4g    0.9972     4.0   
  50   94.1    52   0.998
3     4.0     55   90.5  
  59   0.997[実施例31 9aCj*をTiC141モルに対し0.95〜1.0
5モルの範囲内で変えた他は実施例1と同様にしテBa
TLO(CsOa)14HmOを合成した。
この結果、Ba/Tiは実施例1と同範囲に収まり、B
aリッチな仕込はどBa/Tiはlに近づく傾向が認め
られた。 また、収率は、Tiイオン換算で95%以上
であった。
また、下記比較例1と同様に、反応初期の滴下速度を低
下させてサンプルを作製したが、このもののBa/Ti
は、一定速度の滴下を行なったサンプルのそれに対し実
質的な差がみられなかった。
[比較例1] W、S、Clabaugh et al、、J、Res
、Nat、Bur。
5tand、 、 56 (5)、 289−291.
 (1956)に従い、BaTi0 (Cl4)2・4
LOを合成した。
0.33モルのHaCiO−をイオン交換水400mj
に溶解して母液とした。 また、BaCl 。
0.1515モルおよびTi、Cl40 、 150モ
ルをイオン交換水300m1に溶解して滴下液としまた
80〜85℃に保った母液を撹拌しながら、滴下液を滴
下し、結晶を析出させた。 滴下開始時は、生じる白色
沈殿が再溶解することを確認しつつゆっくりと滴下し、
次いで、溶解が十分に起こらず沈殿が浮遊しはじめた時
点で滴下速度を上げて、全滴下時間が2時間となるよう
に滴下した。
滴下後、10分間放置し、85℃に保温した濾過器にて
濾過し、85℃のイオン交換水で5回洗浄した後、風乾
した。 これを比較サンプルNo、101とした。
この合成条件の安定性を調べるために、上記と同一の条
件でさらに5つの比較サンプルを作製した(No、  
102〜106) 。
これらの比較サンプルのBa/Tiを、上記と同様にし
て測定した。 結果を下記表2に示す。
表     2 サンプルNo。
Ba/Ti 1 0 1            0゜102   
         1゜ 103            0゜ 1、 0 4            0  。
105            0゜ 106            1゜  97 00 96 93 98 01 なお、これらの比較サンプルにおける収率は、TLイオ
ン換算でほぼ80%であった。 また、平均結晶粒径は
、1.20−であった。
さらに、上記表2に示されるサンプルN0101および
104について示差熱分析を行なった。 結果を第3図
に示す。
サンプルNo、104では、No、101と比較して2
90〜300℃に特異な吸熱ピークが賎察される。 水
酸化チタンが不純物として混入した場合、脱水過程はブ
ロードに起こり、No、104の吸熱ピークは不純物の
単純な加水分解生成物ではないことを示している。
これらのサンプルの合成時、結晶を濾過した後の母液を
冷却し放置すると、容器内壁に結晶性物質が析出する。
 この結晶性物質の示差熱分析結果を、第3図にAとし
て示した。 AもサンプルNo、104とほぼ同じ温度
で吸熱ピークを与えることから、Ba/Tiのズレはこ
の結晶性物質によるものと考えられる。
なお、上記実施例1で作製したサンプルNo。
lについても示差熱分析を行なった。 結果を第3図に
示す。 第3図から明らかなように、サンプルNo、 
 1では上記のような吸熱ピークはみられない。
[比較例2] 滴下時間を変えた他は比較細工と同様にして、BaTi
0 (cao4) 14H20の合成を行なった。 得
られた結晶のBa/Tiを、比較例1と同様にして測定
した。 結果を第4図に示す。
第4図から明らかなように、Ba/Tiは滴下時間と共
に変化し、n平時間が1時間のときBa/Tiが最も1
に近く、また、安定していることがわかる。 滴下時間
が2時間になるとバラツキが大きくなる。 そして、2
時間を超えると急激にTiリッチとなる。 この結果は
、不純物がBaTi0(C104)2−4H2O合成後
に急激に増加することを意味し、不純物がBaTLO(
CzOi)z・4L。
を経由している可能性が高いことを示唆する。
また、滴下時間を1時間としてBaTi0(CaO2)
z・4H30結晶を合成した後、80〜85℃に反応酸
を保持したまま一定時間ごとに結晶をサンプリングし、
Ba/Tiを測定した。 この結果、やはり時間が経過
するに従ってBa/Tiが低下することが認められた。
[実施例4] 実施例1の母液および滴下液を用い、混合撹拌を第1図
に示すようなスタティックミキサーにより行なってBa
Ti0(Cs04)14Hto結晶粒子サンプルを作製
した。
なお、スタティックミキサーには、内径10mmφ、エ
レメント数9のものを用い、また、母液環流速度を6 
、51/win 、スタティックミキサー内流速を1 
、4 m/secとした。
この結果、サンプルの平均粒径は40%以上減少し、ま
た、同等のBa/Tiを得るための滴下時間は、20%
以上減少した。
以上の実施例の結果から、本発明の効果が明らかである
すなわち、従来用いられているクラボー法では、Ba/
Tiを一定とできる条件がかなり狭いのに対し、本発明
によれば1に近いBa/Tiを安定して容易に得ること
ができる。 また、本発明によれば小粒径の結晶粒子が
得られる。 そして、このような効果は、50℃以下の
滴下温度で臨界的に実現するものである。
〈発明の効果〉 本発明によれば、高収率でシュウ酸チタニルバリウムが
得られ、高価なチタンを有効に利用することができる。
また、得られるシェラ酸チタニルバリウムのBa/Ti
を化学量論組成とほぼ等しくすることができ、しかもこ
のようなりa/Tlが、滴下時間および熟成時間の長さ
によらず安定に得られる。 このため、本発明は特に量
産に好適である。
さらに、本発明によれば、得られるシュウ酸チタニルバ
リウムの粒径な小さくすることができ、特に滴下時の撹
拌混合をスタティックミキサーにより行なえば、より小
粒径のシュウ酸チタニルバリウム粒子を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の滴下工程の説明図である。 第2図は、本発明法により作製された BaTi0(Cs04)14HtO結晶粒子のBa/T
iと滴下時間との関係を示すグラフである。 第3図は、BaTi0(C20<)14HtO結晶の示
差熱分析の結果を示すグラフである。 第4図は、従来法により作製されたBaTi0(CIO
,)14HtO結晶粒子のBa/Tiと滴下時間との関
係を示すグラフである。 符号の説明 ML・・・母液 DL・・・滴下液 SM・・・スタティックミキサー Pl・・・ポンプ P2・・・定量ボンブ FIG、2 ヲ節下哨間(hrン FIo、3 温 度 (1C〉

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)シュウ酸を含有する母液中に塩化バリウムおよび
    塩化チタンを含有する滴下液を滴下して撹拌混合するこ
    とによりシュウ酸チタニルバリウムを合成する工程を有
    するシュウ酸チタニルバリウム粒子の製造方法において
    、 滴下時の温度が50℃以下であることを特徴とするシュ
    ウ酸チタニルバリウム粒子の製造方法。
  2. (2)前記混合撹拌がスタティックミキサーにより行な
    われる請求項1に記載のシュウ酸チタニルバリウム粒子
    の製造方法。
  3. (3)前記滴下液の滴下時間が2時間以上である請求項
    1に記載のシュウ酸チタニルバリウム粒子の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002066377A1 (en) * 2001-02-22 2002-08-29 Samsung Fine Chemicals Co., Ltd. Method for preparing high quality barium-titanate based powder
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WO2022107695A1 (ja) * 2020-11-19 2022-05-27 日本化学工業株式会社 シュウ酸バリウムチタニルの製造方法及びチタン酸バリウムの製造方法
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