JPH0388704A - 湿式法により得られたリン酸からのカドミウムイオンの除去方法 - Google Patents

湿式法により得られたリン酸からのカドミウムイオンの除去方法

Info

Publication number
JPH0388704A
JPH0388704A JP2136894A JP13689490A JPH0388704A JP H0388704 A JPH0388704 A JP H0388704A JP 2136894 A JP2136894 A JP 2136894A JP 13689490 A JP13689490 A JP 13689490A JP H0388704 A JPH0388704 A JP H0388704A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cadmium
extraction
weight
phosphoric acid
aqueous solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2136894A
Other languages
English (en)
Inventor
Klaus Frankenfeld
クラウス フランケンヘルト
Klaus Beltz
ベルツ クラウス
Gerhard Eich
ゲルハルト アイヒ
Klaus Endrich
クラウス エントリッヒ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chemische Fabrik Budenhiem KG
Original Assignee
Chemische Fabrik Budenhiem KG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chemische Fabrik Budenhiem KG filed Critical Chemische Fabrik Budenhiem KG
Publication of JPH0388704A publication Critical patent/JPH0388704A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B25/00Phosphorus; Compounds thereof
    • C01B25/16Oxyacids of phosphorus; Salts thereof
    • C01B25/18Phosphoric acid
    • C01B25/234Purification; Stabilisation; Concentration
    • C01B25/237Selective elimination of impurities
    • C01B25/238Cationic impurities, e.g. arsenic compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22BPRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
    • C22B3/00Extraction of metal compounds from ores or concentrates by wet processes
    • C22B3/20Treatment or purification of solutions, e.g. obtained by leaching
    • C22B3/26Treatment or purification of solutions, e.g. obtained by leaching by liquid-liquid extraction using organic compounds
    • C22B3/28Amines
    • C22B3/282Aliphatic amines
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B25/00Phosphorus; Compounds thereof
    • C01B25/16Oxyacids of phosphorus; Salts thereof
    • C01B25/46Preparation involving solvent-solvent extraction
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01GCOMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
    • C01G11/00Compounds of cadmium
    • C01G11/003Preparation involving a liquid-liquid extraction, an adsorption or an ion-exchange
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Geology (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Extraction Or Liquid Replacement (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Physical Water Treatments (AREA)
  • Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、湿式法により得られるリン酸(以下「湿式法
リン酸」という)、好ましくは粗リン酸塩鉱物を硫酸で
溶解して得られる湿式法リン酸からのカドミウムイオン
の除去方法に関する。該方法は、不活性有機溶媒に溶解
したアルキルアミン類又はアンモニウム塩基類と、多価
金属イオンのアニオン性クロロ錯体との塩を用いて、液
−液抽出により行なわれる。
従来の技術及びその問題点 カドミウムは、その拡散をさけるべき重金属である。リ
ン酸塩含有肥料の製造に用いる粗製リン酸塩鉱物は、カ
ドミウムを含有するものである。
硫酸による粗製リン酸塩の選鉱(dressing)に
より、易溶性塩の形態のカドミウムが、生成したリン酸
中に混入する。そして、該リン酸を、更に、肥料に調製
する際に、カドミウムが、肥料中にも混入する。
粗製−リン酸塩鉱物の種類によって、カドミウム含量に
相違がある。高カドミウム含量の粗製リン酸塩鉱物から
得られた粗製リン酸のカドミウム含量を減少させる試み
が数多くなされてきた。
しかしながら、粗製リン酸からのカドミウムの除去には
、かなりの困難性がある。カドミウム塩は、特に、高濃
度の酸には、非常に溶解性が良好であるという特徴を有
する。
通常、カドミウムは、硫化水素での処理によって、難溶
性硫化物として、弱酸性水溶液から沈殿する。
DE−O32422902によれば、P2O5含量45
重量%以上の高濃度のリン酸から、50st以下の加圧
下に、3時間以下の滞留時間でカドミウムを沈殿させる
ことができる。該ドイツ特許の例では、処理終了後、最
初に存在したカドミウムの約10〜20%がなお酸中に
残存する。従って、該方法では、リン酸のカドミウム含
量を減少させることができるが、実質的に完全にカドミ
ウムを除去することはできない。
更に、有機溶媒で抽出して、粗製リン酸からカドミウム
を除去できる。多くの公知の粗製リン酸の精製方法は、
このだめの技術的手段を示している。この方法において
、純リン酸が得られ、カドミウム以外の他の全ての他の
カチオンもまた、リン酸から、大部分が除去される。純
度の点では、このリン酸は、乾式法リン酸に匹敵する。
しかしながら、高品質を要求する場合には、該方法は、
面倒であり、コストが高い。このようにして得られた純
粋な酸は、価格の点で、一般には、肥料の製造には用い
られないであろう。
GB−PS1053929は、炭化水素溶媒に溶解した
第一、第二又は第三アミンによって、リン酸から鉄を除
去する方法を示している。リン酸塩鉱物をHO2で選鉱
して得られるリン酸溶液に該方法を適用して、アニオン
性クロロ錯体の形態で鉄が除去される。
DE−083218599は、酸性、特にP2O5含有
溶液からのカドミウムの除去のための、抽出方法を示し
ている。抽出剤として、有機溶媒に溶解したハロゲン化
水素酸、特に、塩酸のアミン酸類を用いる。再抽出剤と
して、水、又はオキシ酸塩、特にオキシ酸のアンモニウ
ム塩の水溶液が、弱酸性から中性のpH領域で用いられ
る。
この方法は、向流多段抽出法として行なわれる。
抽出段階としては、通常4つの向流抽出ユニットが必要
であり、再抽出段階としては、3つの向流抽出ユニット
が必要である。試薬の調製には、更に、2段の抽出ユニ
ットが必要である。従って、多数の抽出ユニットが必要
となり、高い投資コストとともに、高い技術的費用を要
するものとなる。
問題点を解決するための手段 従って、本発明の目的は、従来公知の方法よりも、技術
的に簡単な方法であり、より有利なコストで行なうこと
のできる湿式法リン酸からのカドミウムイオンの除去の
ための改良方法を提供することである。特にこの方法に
よれば、P2O5濃度約28〜58重量%の湿式法リン
酸から直接的に、できるだけ選択的に、品質、特に、湿
式法リン酸が伴なう他の物質の量及び組成の本質的な変
化を生じることなく、存在するカドミウムを除去するこ
とが可能となるであろう。抽出終了後、リン酸中の金属
カチオンの全量は、抽出前のカチオンの全量とは、10
%以下、好ましくは5%以下の相違となるであろう。こ
れに対して、この抽出により、好ましくは最初に存在し
たカドミウムイオンの少なくとも90%、特に好ましく
は少なくとも95%が除去されるであろう。
上記目的は、多価金属イオンのアニオン性クロロ錯体と
、有機アミン類及び第四アンモニウム塩基類の各々に由
来するカチオンとからなる塩を用いることによって、非
常に満足のいく方法で達成できる−ことが見出された。
不活性有機溶媒中に溶解して存在し、対イオンとしてカ
ドミウム以外の多価金属のアニオン性りロロ錯体を有す
る有機アミンカチオン類及び第四アンモニウム塩基類の
各々の塩は、意外なことに湿式法リン酸からのカドミウ
ムイオンの本質的に選択的な抽出性を非常に高める性質
を有するものであり、カドミウムは、アニオン性クロロ
錯体の形で有機溶媒相中に残留する。
更に、驚くべきことに、不活性有機溶媒に溶解したアミ
ン又は第四アンモニウム塩基のカドミウム錯体塩は、多
価金属のアニオン性クロロ錯体を含有する酸性溶液で該
有機相を処理することによって、多価金属のクロロ錯体
、好ましくは亜鉛(n)及び鉄(III)の錯体によっ
て交換され、カドミウムが酸性水溶液中に移動すること
がわかった。
有機アミンカチオン又は第四アンモニウム塩基類と、ア
ニオン性クロロ錯体との塩の形態におけるカドミウムの
抽出時におけるこの驚くべき性質は、明らかに、非常に
経済的で技術的に有利であるという事実により、連続操
作のために、単に一段の抽出工程及び−段の再抽出工程
を必要とするだけの、湿式法リン酸からカドミウムイオ
ンを除去するための簡単な液−液抽出方法を提供するた
めに利用できる。
更に驚くべきことに、抽出及び再抽出段階のために必要
な化学物質は、得られた高カドミウム含有再抽出水溶液
から、更に薬品を添加することなく適切な処理によって
回収することができ、カドミウムは、除去容易な固体と
して沈殿する。それゆえ、本発明の抽出方法は、一方で
は、薬品の最少の消耗量で実施でき、他方では、問題な
く処理できる形態の除去されたカドミウムを供給できる
ものであることが最終的に明らかとなった。
即ち、本発明は、水、塩水溶液及び酸水溶液と非混和性
の有機溶媒中に存在する有機第一アミン類、第三アミン
類、第三アミン類及び第四アンモニウム塩類から選ばれ
た少なくとも一種の塩と、湿式法リン酸とを接触させ、
抽出されたカドミウムイオンを含有する有機溶媒相を湿
式法リン酸から分離し、次いで、必要に応じて抽出され
たカドミウムイオンを、分離された有機相から酸性水溶
液で再抽出し、次いで必要に応して、得られたカドミウ
ムイオン高含有量の酸性再抽出水溶液を処理する方法で
あって、上記アミン類及びアンモニウム塩類のそれぞれ
が、アニオンとして、カドミウム以外の一種又は二種以
上の多価金属のクロロ錯体を含有するものであることを
特徴とする液−液抽出による湿式法リン酸からのカドミ
ウムイオンの除去方法を提供するものである。
本発明方法の特に好ましい態様によれば、抽出されたカ
ドミウムイオンを含み、湿式法リン酸から分離された有
機溶媒相は、カドミウム以外の多価金属のクロロ錯体に
より有機相中のアニオン性カドミウム錯体を置換するこ
とによ・)で、分離された有機相からカドミウムイオン
を再抽出することを目的として、カドミウム以外の一種
又は二種以上の多価金属のアニオン性クロロ錯体を含有
する酸性水溶液によって処理される。再抽出後、カドミ
ウム以外の多価金属のクロロ錯体を多量に含む有機相は
、抽出工程に戻すことができ、一方得られた水相は、好
ましくは、以下に詳述する方法によって処理される。 
本発明の抽出方法は、硫酸で溶解して粗製リン酸塩から
得られた湿式法リン酸について、特に適する方法である
。該方法は、塩酸又は硝酸で溶解して得られ、本質的成
分として、塩化物又は硝酸塩を含有するリン酸には、は
とんど適さない。本質的成分とは、約2重量%以上、特
に約1重量%以上の硝酸塩含量、約2重量%以上、特に
約1重量%以上の塩化物含量として理解される。
酸で溶解して得られる湿式法リン酸は、リン酸塩鉱物ま
たは処理水に由来の塩化物イオンを少量であれば含んで
も良い。塩化物含量は、更に、濾過した酸を濃縮する際
にHlが高揮発性成分として除去されるのでP2O5濃
度にも依存する。
この様な酸の塩化物含量は、一般に0.005〜0.3
重量%の間であり、本発明方法を妨害することや本発明
方法に有利となることはない。湿式法リン酸に存在する
硫酸や溶解性硫酸イオンは本発明方法を阻害することは
ない。
本発明において、上記した塩の調製に適する有機窒素化
合物は、好ましくは、炭素数1〜30、特に好ましくは
炭素数1〜18の炭化水素基を有するものである。好ま
しいものである第二及び第三アミン類並びに第四アンモ
ニウム塩基類の各々を用いる場合には、炭化水素基は、
同一または異なるもので良い。窒素原子に結合した少な
くとも一つの炭化水素基が少なくとも6個、特に少なく
とも8個の炭素原子を有するものであることが好ましい
。炭化水素基は、好ましくは、アラルキル基及び/また
はアルキル基であり、特にアルキル基が好ましい。炭化
水素基としては、具体的には、ベンジル並びに、窒素原
子に結合することの出来る長鎖の炭化水素基として、オ
クチル、ノニル、デシル、ウンデシル、テトラデシル、
ヘキサデシル、及びオクタデシルなどを例示できる。 
第四アンモニウム塩基類としては、炭素数8〜10個の
アルキル基を3個有し、4番目のアルキル基として、メ
チル基を有するものが特に好ましい。
第一、第二及び第三アミン類並びに第四アンモニウム塩
基類は、各種の製造業者によって、市販の化学薬品とし
て製造され、各種の製品名で市販されている。
本発明に適するアミン類及びアンモニウム塩類の具体例
は、以下の通りであるニ ジオクチルアミン、ジイソオクチルアミン、ジノニルア
ミン、ジ−n−デシルアミン、ジイソデシルアミン、ジ
−n−ウンデシルアミン、ジ−n−ドデシルアミン、ジ
(2−ブチルオクチル)−アミン、ジー(1−イソブチ
ル−3,5−ジメチルヘキシル)アミン、トリーn−オ
クチルアミン、トリイソオクチルアミン、メチルジオク
チルアミン、トリーn−ノニルアミン、N−ブチル−N
N−ジ−n−ドデシルアミン、N、N−ジメチル−N−
オクタデシルアミン、トリーヘキサデシルアミン、トリ
ーヘキサデシルアミン、トリベンジルアミン、トリーn
−オクチルメチルアンモニウムクロライド、トリーイソ
オクチルメチルアンモニウムクロライド、トリーn−ノ
ニルメチルアンモニウムクロライド、トリーイソノニル
メチルアンモニウムクロライド、トリーn−デシルメチ
ルアンモニウムクロライド及びトリーn−ドデシルメチ
ルアンモニウムクロライド。
本発明で用いる塩の調製には、当然、上記したアミン類
及び第四アンモニウム塩類の2種又は3種以上の混合物
を用いても良い。
本発明において用いる塩では、アニオン性クロロ錯体は
、各種の多価金属を含むことができる。
一般に、酸性水溶液系でクロロ錯体を形成できるすべて
の成分が適当である。この成分として、亜鉛、銅、コバ
ルト、鉛、鉄、金、ルテニウム、パラジウム、白金及び
オスミウムなどの元素が適当であり、本発明では、鉄、
亜鉛及び銅のクロロ錯体が好ましい。
湿式法リン酸は、多成分を含む系であり、原料とする粗
製リン酸塩に由来し、硫酸で溶解後、リン酸中に溶解性
成分として存在するすべてのアニオン及びカチオンを含
有する。
クロロ錯体の形成には、湿式法リン酸中に副次成分とし
て、かなりの濃度ですでに存在する金属、例えば、亜鉛
、鉄などの元素が好ましい。これによって、湿式法リン
酸からのカドミウムイオンの抽出時に、アニオン性クロ
ロ錯体中のカドミウムを多価金属イオンで交換すること
によって処理されたリン酸の成分組成の変動を、大きく
避けることができる。
カドミウム含量に基づいて、他の金属イオンは、粗製リ
ン酸中に1000倍量程倍量中う単位で存在する。従っ
て、この様な過剰の各種の金属イオンの存在下では、失
敗なく、本質的に選択的方法でカドミウムの抽出を行う
ことは、完全には期待できない。
更に、湿式法リン酸からのカドミウムイオンの抽出の選
択性は、上記第二及び/又は第三アミン類及び/又は第
四アンモニウム塩基類と、亜鉛−■−クロロ錯体及び鉄
−■−クロロ錯体との塩の混合物を含有する有機溶媒相
を用いることによって、より高める事ができる。
湿式法リン酸中に存在する金属イオンのうちで、カドミ
ウム及び亜鉛イオンだけが、有機相中に存在するクロロ
錯塩、特に鉄−■−クロロ錯体の多価金属イオンと置き
代わる事が出来、これらは、有機溶媒相中に残留する。
亜鉛−■−クロロ錯体及び鉄−■−クロロ錯体の塩の混
合物を用いる場合には、有機溶媒相は、亜鉛及び鉄イオ
ン量が非常に多くなり、カドミウムイオンだけを、なお
湿式法リン酸から抽出するここができ、従って亜鉛及び
鉄元素についての量的組成は、これがカドミウムの抽出
量によるものであるかぎり、抽出方法だけによって変え
られる。
本発明方法で用いる溶剤としては、一般に、本発明で用
いるクロロ錯体金属塩に対して十分な溶解性を有する限
り、水、酸性塩水溶液又は濃縮酸水溶液と非混和性であ
り、これらと反応することのない全ての有機溶剤が適す
る。
この様な選択基準を考慮して、本発明で用いる有機溶媒
としては、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素及びハロー
炭化水素、又はこれらの混合物が、好まし−い。もちろ
ん、該溶媒は、本発明の抽出工程における圧力及び温度
条件下において、液体である事が必要であり、さらに高
すぎる蒸気圧を示すべきではない。特に好ましい有機溶
媒としては、例えば、トルエン、キシレン、適切な範囲
の沸点を有する脂肪族炭化水素留分、芳香族並びに芳香
族及び脂肪族炭化水素の混合物、クロロホルム及びトリ
クロロエチレン、並びに上記溶媒の混合物を挙げること
ができる。溶媒の損失を出来るだけ少なくするために、
それぞれ沸点100℃以上の溶媒及び溶媒混合物が好ま
しい。
遊離酸として、多価金属、好ましくは鉄及び/又は亜鉛
のクロロ錯体を含有する酸性水溶液は、全塩化物含量が
約2〜58重量%、好ましくは、約3〜40重量%であ
る事が適当である。遊離の塩酸の全含量は、好ましくは
、約2〜32重量%である。全塩化物と塩酸との相違骨
についての塩化物部分は、多価金属イオン及びアルカリ
イオンに結合した形態で存在する。
鉄−■−クロロ錯体を含有し、亜鉛−■−クロロ錯体を
含有しない酸性水溶液は、鉄含量的0.01〜24電量
%、特に約0.05〜10重量%である事が好ましい。
この場合、鉄含量0゜1〜5重量%であることが特に好
ましい。
亜鉛−■−クロロ錯体を含有し、鉄−■−クロロ錯体を
含有しない酸性水溶液は、亜鉛含量約0.01〜38重
量%、特に0.05〜10重量%である事が好ましい。
この場合、亜鉛含量031〜5重量%であることが特に
好ましい。
鉄−■−クロロ錯体及び亜鉛−■−クロロ錯体を含有す
る酸性水溶液は、鉄含量は、好ましくは0.01〜8.
0重量%、特に好ましくは0.05〜4重量%、亜鉛含
量は、好ましくは0.01〜8.0重量%、特に好まし
くは0.05〜4重量%である。
本発明の方法において、酸性水溶液は、通常二重の機能
を有する。一つはカドミウムに富んだ有機相からカドミ
ウム−クロロ錯体の再抽出に役立ち、二つめはアミン類
又は第四アンモニウム塩基類と多価金属のクロロ錯体と
からの塩の形成に役立つ。本発明によれば、両方の機能
は、液−液抽出方法としてアニオン性クロロ錯体をアミ
ン又は第四アンモニウムカチオンで交換することにより
同時に作用する。
一般に有機相は、上記アミン類又は第四アンモニウム塩
基類を適当な有機溶媒に溶解し、−段抽出法の形式で酸
性水溶液を用いて有機溶液を後処理することによって主
として形成される。本発明方法の連続的な操作において
、有機相と酸性水溶液とを接触させることによって本発
明で用いる塩が永続的に形成される。
本発明で用いる塩の有機相中の濃度は、溶解したアミン
及び/又は第四アンモニウム塩基の量によってきめられ
る。塩濃度は、塩基の当量と多価金属のクロロ錯体の酸
の当量との反応に由来するものである。
本発明の方法は、アミン及び/又は第四アンモニウム塩
基が061〜10重量%程度、好ましくは0. 2〜5
.0重量%程度の濃度範囲で存在する有機溶液を用いて
行なうことが好ましい。
高い塩濃度の有機溶液の製造において、特に非極性有機
溶媒を使用するときは、有機溶液に少量の可溶化剤を添
加するのが良い。可溶化剤としては、例えば長鎖アルコ
ール類、好ましくは少なくとも炭素原子数8個を有する
ものを用いることができる。可溶化剤の使用量は、各々
の場合の試験により容易に決定される。
本発明の方法は、15〜25℃程度の温度範囲で行うの
が良い。しかしながら、より高温、例えば80℃程度ま
での範囲で、特に制限することなく行うことができる。
温度の上限は、有機溶媒の種類及び外圧と比べたその蒸
気圧によって決定される。温度の下限は、二つの液相の
粘度特性によって決定される。粘度の極端な増加は、相
の混合及び分離を悪くし、抽出法を失敗させることがあ
る。
本発明の方法は、常圧下で行うのが良いが、減圧下又は
加圧下に行うこともできる。
更に本発明の方法は、バ・ソチ式でも連続式でも行うこ
とができる。工業的規模では、連続式で行うことが好ま
しい。これに必要な抽出装置は、般に、ミキサー−セト
ラー(IIIix…−…11…)型の一段で操作される
抽出及び再抽出ユニットから基本的に構成されるもので
ある。両方の抽出ユニットは、有機相の循環のためにノ
くイブ及びポンプで互いに連結される。
このような条件下、有機溶媒相での本発明で用いる塩の
製造は、有機相を酸性水溶液で処理することにより再抽
出装置中で行われる。分離された溶媒相は、必要に応じ
て緩衝用容器を経て、抽出装置に戻される。
抽出装置中でのカドミウム含有粗製リン酸の処理は、導
入された溶媒相と激しく混合することによって行われる
のが良い。相分離後、カドミウムを除去した湿式法リン
酸は、連続工程から除去される。
その後カドミウム含有溶媒相は、好ましくは再抽出装置
に導かれ、多価金属のクロロ錯体を含有する酸性水溶液
で処理され、カドミウムのアニオン性クロロ錯体が水相
に移動し、多価金属のアニオン性クロロ錯体が有機相に
移動する。有機溶媒相は、抽出装置に再循環させられる
。再抽出されたカドミウムを含有する除去された酸性水
溶液は、廃棄処分するか又は所定のカドミウム化合物と
することができる。しかしながら、上記溶液は、後述詳
細に説明する特に有利な方法に従って更に処理するのが
好ましい。
本発明の抽出方法は、湿式法リン酸からのカドミウムの
最大減少及び除去された酸性水溶液中の抽出されたカド
ミウムの最大濃度を保証する条件下で行うのが望ましい
リン酸からのカドミウムの抽出において、有機相と酸相
との重量比は、1:1〜1:10の範囲とするのが好ま
しい。それぞれの効果的な条件下での最も有利な上記相
の重量比は、リン酸のカドミウム含量、要求される減少
の度合及び有機相中での本発明で用いる塩の濃度によっ
て決定される。
本発明に従って好ましく有機相からカドミウムを再抽出
するには、有機相と酸性水溶液との重量比を1:10〜
10:10範囲にするのが良い。
この場合、最適の相比は、有機相中の塩濃度及び酸性水
溶液中の多価金属のクロロ錯体濃度に依存する。
上述した抽出及び再抽出工程におけるカドミウムに富ん
だ酸性水溶液(以下、「再抽出液」又は「再抽出溶液」
ということがある)は、本質的成分として塩酸、重金属
(例えばCd、Fe、Zn等)、及びリン酸塩及び塩化
物のイオンを含有する廃液流として得られる。上記酸性
水溶液の組成は、再抽出液自体及び抽出中に導入される
リン酸によって決定される。カドミウム抽出法が行われ
る条件に依存して、除去される再抽出液流の組成は、例
えば、一般的には次の範囲内(重量%)で変化する。
総塩化物     13. 0 〜19.0塩  酸 
       5.0〜16.。
P205       1.  O〜12.0鉄   
       0.02〜0.4亜  鉛      
  0.5〜1.5カドミウム     0.05〜0
.25実際にこの酸性水溶液は、従来の中和及び沈殿法
では、廃棄できない。即ち、含有する遊離した塩酸及び
リン酸は、極めて大量の中和用化学薬品を必要とし、し
かも重金属、殊にカドミウムを含有するので、安全性の
高い保管場所に得られたスラグを廃棄処分する必要があ
る。
沈殿により得られる濾波は、廃水処理に関して多くの国
々の間で定められた厳重な要求を満たしていない。廃水
のpH1亜鉛及びカドミウムの制限値を適切に調整する
ことは、お互いに負の影響を与え合うことから不可能で
ある。
アール、ウニイナー(R,We i n e r)のr
Die Abwasset in det Matal
lindustrie J第3版、144頁によれば、
含まれる主要な重金属の残留溶解度は、次のようにpH
に依存する。
沈殿物の  重金属の残留含量(■/42)pHFe 
   Zn    Cd 6.5  0.8  18.5 19.27.0  0
.4  17.8 18.48.0  0     9
.1 15.28.5  0     1.6  4.
89.0  0     1.5  0.910.0 
 0     8.4  0上記数値は、硬度17.5
’ dHの水溶液における水酸化ナトリウムでの沈殿物
にのみ適用される。本発明により得られる再抽出液の塩
化物含量は、一般的に高く、上記した重金属の残留溶解
度に更に悪影響を及ぼす。
現在、ドイツ連邦共和国において廃水を排出水として放
出するための濃度制限は、次の数値に定められている。
pH6,5〜8.5 Fe      データなし Zn        5■/g Cd      O,5■/fl このようにpHが制限内に保たれるときは、鉄及び亜鉛
だけは十分な程度に沈殿するが、カドミウムは溶液中に
残存する。
カドミウムは、要求されるpHの最大値をはるかに上回
るときにのみ(pH≧10)多量に沈殿する。しかしな
がら、そのような高いpH値では、亜鉛は再溶解し、そ
の上、高いpH値によりいかにしても廃水を排出水とし
て放出できない。
概して中和及び沈殿に必要な薬品量は、廃水量を明瞭に
増大させる。即ち、廃水量は、一般的に処置する酸性水
溶液の量の何倍もに増大する。更にこれら廃棄物質の量
が増大することによって、保管場所にも悩まされる。
環境に関する考慮の他に、重金属イオン及び塩化物を含
有する酸性水溶液の処置は、多量の薬品が必要なことと
廃棄物の保管費用のために非常に高コストの工程となる
液系における薬品での沈殿反応による再抽出液の処理及
び両者とも環境上の大きな問題となっている多量のスラ
グ及び廃水流の処置は、本発明によれば避けることがで
きる。即ち、本発明方法では、少くとも物理的分離手段
で再抽出液から遊離塩酸をほとんど除去し、必要に応じ
、上記酸を抽出及び/又は再抽出段階に戻し、次いで残
留液を濃縮し、必要ならば冷却し、得られるカドミウム
含有沈殿物を除去し、必要に応じて、濾波をカドミウム
除去しようとする粗製リン酸に加えればよい。
物理的方法で行う再抽出液の処理は、中和又は重金属の
沈殿のために使用されるいかなる薬品も必要としないの
で、廃水は生じない。このような事実のゆえに、本発明
による再抽出液の処理方法は、環境に生って非常に有効
なものである。
遊離塩酸の除去及び回収は、蒸留によって行うのが好ま
しい。遊離塩酸の回収は、酸性水性再抽出溶液中に元来
存在する遊離塩酸量の80〜100重量%程度、特に好
ましくは95〜100重量%程度とするのが良い。
蒸留は、再抽出液の組成にかかわらず適用でき、精留プ
ラントと連結させて、蒸気の精留から生じるHe、Q 
 20.17%/H2079,83%からなる共沸組成
物及び少量の水を有する一定の塩酸水溶液流が得られる
。以上のことは塩酸の中和のための重要な条件を満足さ
せる。共沸蒸留は、塩酸の高い回収率であり再抽出液の
容積の著しい減少及び高い濃縮を可能とする。通常塩酸
は、100〜108℃程度の沸点範囲で除去される。
驚いたことに、得られた再抽出液を濃縮すると、溶液か
らカドミウム及び塩化物を高濃度で含有する固体(通常
微小針状結晶)が沈殿することがわかった。上記固体の
沈殿は、130〜160℃程度の範囲の溶液の沸点で既
に起こる。
上記沸点は、40〜60%程度のP2O5濃度のものに
対応するものである。溶液は、45〜57%程度のP2
O5濃度に濃縮されるのがより好ましい。結晶の形成の
ために、濃縮溶液中の塩化物イオン濃度は、0.5〜8
.0重量%程度、好ましくは1.0〜6.0重量%程度
とすべきである。カドミウムを含有する固体の沈殿は、
好ましくは室温(約20℃)まで冷却すると完了する。
得られる沈殿物は、例えば濾過又はデカンティションに
よって濃縮溶液から除去される。
以上説明したカドミウムの性質は、リン酸塩及び塩化物
のイオンを含有する濃縮溶液からカドミウムが塩化物と
して結晶化することが未だ知られていないので、驚Xべ
きことである。上記性質は、塩化カドミウムが一般に非
常に溶解し易い化合物に属すると考えられているので、
さらに驚くべきことである。従って、濃縮再抽出液中の
カドミウムが塩化物として結晶化することは予期できな
かった。
その上、結晶の沈殿とともに、濃縮再抽出液中のカドミ
ウムのほぼ完全な除去又は他の重金属イオン(特にFe
及びZn)からの分離ができることは予測できなかった
。カドミウムと亜鉛の基本的に類似した作用とは対照的
に、亜鉛は、濃縮溶液中に過度に存在しても、結晶化す
る傾向を示さない。カドミウム塩の結晶化によって濃縮
溶液のカドミウム/亜鉛の分離はほぼ完全である。
次の表は、実験によって求められた、P2o5濃度に対
する濃縮溶液中のカドミウムの残留溶解度を示す。
P2O5c、(総Cd  Cd残留 Cd減少率%  
 %   %  溶解度%   %42j   6.0
  0.56   0.010   98,246j 
  5.0  0.61   0.009   98.
250.0  4.0  0.52   0.006 
  98.854.6  3.1  0.47   0
.004   99.157.1  2.2  0.5
4   0.002   99.6上記表に示すように
、本発明の方法によれば、Cdをほぼ完全に除去するこ
とができる。
塩酸の大部分を除去されたが、なお重金属イオン、リン
酸塩及び塩化物を含有する酸性水溶液を濃縮するときの
カドミウムの驚くべき性質は、本発明の抽出/再抽出工
程により得られる再抽出液の最適の処理に対して解決を
与えるものである。
高い毒性の重金属カドミウムは、簡単な方法で、例えば
中和及び沈殿反応のために、更に薬品を使用する必要な
く多種物質混合物の濃縮溶液から選択的に且つ濃縮形で
除去される。
このように上述の方法は、再抽出液から重要成分のカド
ミウムの除去を、環境に対して極めて有効な非常に簡単
な方法によって可能としたものである。
実際に、カドミウムに富んだ酸性再抽出水溶液の上記処
理方法は、蒸留器及び精留塔からなる多段、特に二段蒸
留装置を用いて行うのが好ましい。
上記方法は、常圧又は減圧下にバッチ式又は連続式に行
うことができる。
バッチ式操作の場合において、遊離塩酸は、加熱によっ
て蒸留器中第−段で酸性再抽出水溶液から少くともほと
んどが除去される。このときの必要な加熱温度は、通常
約115〜120’Cである。
遊離塩酸の除去後、温度を好ましくは約160 ’C以
下の温度にゆっくりと上昇させることによって、濃縮液
及びcd含有固体の沈殿物からなる懸濁液となる。
蒸留器から出たHCl1/H20蒸気は、蒸留装置の精
留部分で、HCρ20.17%を示す一定沸点のH20
混合物とH2Oとに分離される。蒸留器に残る懸濁液は
、排出させられ、攪拌下に好ましくは常温に冷却され、
濾過される。少量のCdの残留含量を示す濾波は、本質
的には、抽出工程によって再抽出液中に混入したリン酸
からなるものである。
酸性再抽出水溶液の処理を連続的操作で行うときも、基
本的には上記と同じである。しかしながら、蒸留器は、
循環蒸発器とするのが良い。温度は、所望の最終濃度に
応じた温度に調節される。
処理されるための再抽出液の供給は、温度制御しながら
循環蒸発器中に行われる。蒸留からの全ての廃液流は、
連続的に得られ、更にバッチ操作のときと基本的に同様
の処理が行われる。
得られる固体の量は、濃縮した釜残溶液のカドミウム含
量に依存する。一般に濃縮した釜残溶液は、0.5〜2
.0重量%程度の固体含量を有する。沈殿物の分離は、
濾過によって行うことが適当である。また他の除去方法
、例えばデカンテーション等を使用することもできる。
P2O3の高含量しかも高密度にもかかわらず、濾過は
、通常得られる針状結晶が大きな高浸透性のフィルター
ケーキであるために問題なく行われる。
湿ったフィルターケーキは、普通30〜60重量%程度
の範囲のCdCL2含量であり、該含量は付着している
釜残溶液量によって決まる。フィルターケーキは、分離
され、洗浄せずに廃棄できる状態とされる。フィルター
ケーキをCd高比率の出発物質として別の目的で使用す
ることもできる。
高い安全性の保管所における最終的な廃棄のためには、
沈殿物は、必要に応じ酸化カルシウムと混合し、水性懸
濁液のときpH>10を示す、乾燥粉末状の最終生成物
に変えられる。この目的に使用されるCaOの量は、通
常濾別されたカドミウム含有固体量の0.6〜0.8倍
程度である。
本発明の再抽出液処理方法を行ったときに得られる留出
物及びリン酸流は、補助材料及び出発材料としてそれぞ
れ廃液流の生じるCd抽出/再抽出工程に再循環させら
れる。
得られた塩酸は、例えば新しい再抽出溶液の調製に使用
することができる。
カドミウムを含む濾波は、本質的には濃縮リン酸からな
り、抽出工程に供給される粗製リン酸流に加えることが
できる。Cdの再循環量はCd抽出工程で処理される湿
式法リン酸量の0. 1〜0.4%程度にすぎないので
、残留Cd含量は抽出工程のCd平衡にほとんど影響を
及ぼすことはない。
この処理方法は、分離された部分流を抽出/再抽出工程
に再循環するので全工程が非常に低コストで行えるため
に、特に有利である。薬品をほとんど必要とせず、しか
もコストは基本的に蒸留と釜残液の濃縮に必要なエネル
ギーによるものだけである。
実施例 以下実施例を示し、本発明を説明する。特に記述しない
限り1%」は、「重量%」を意味する。
実施例1 モロッコ産のリン酸塩鉱物を原料として、硫酸に溶解し
て得られた粗製濃リン酸は、下記分析値を有するもので
あった。
p2os  : 55.5% so、   :1.10% F    :0.35% CIt   :0.003% Mg   :0.42% Ca   :0.036% Zn   :0.043% Cd    :0.0018% Fq    :0.34% All’    :0,39% Cr    :0.041% V      :0.045% 60℃に加熱した該リン酸を下記組成の有機溶媒相によ
って抽出した。
脂肪族炭化水素(b、p、204℃):97.5%トリ
ドデシルアミン−H(FeCfa)塩=2.0% ドデカノール二           0.5%抽出は
、連続操作式−段ミキサーセトラー装置を用いて80時
間行なった。この時の有機相とリン酸の相の重量比は1
:3とし、1時間当り45kgのリン酸を用いた。ミキ
サー中での滞留時間は6分とし、セトラー中での滞留時
間は30分とした。
相分離を行った後、カドミウムが除去された排出リン酸
の組成は以下に示す通りであった。
P205  : 55.4% so3  :l、10% F    :0.35% CI   :0.02% Mg   :0.42% Ca   :0.036% Zn   :0.029% Cd   :0.00015% Fe   :0.35% Al   :0,39% Cr   :0.041% 抽出装置から連続的に取り出されたカドミウムを含んだ
有機溶媒相は、−段ミキサーセトラー装置で処理された
。このときの有機相と水相の重量比を10=1とし、酸
性水溶液は1時間に1.5kgを用いた。酸性水溶液の
組成は以下に示す通りであった。
総塩化物:17.O% HCl  ニア、5% Fe”:1.3% Na   :4.0% H2Oニア7.0% 上記混合物ののミキサー中での滞留時間は12分とし、
セトラー中での滞留時間は45分とした。
相の分離を行った後、鉄−■−クロロ錯体で処理された
有機溶媒相を抽出装置に再循環させた。
取り出された酸性水溶液の分析結果は以下に示す通りで
あった。
CA’    :16.4% Fe     :1.4% Zn     :0.41% Cd    :0.049% Na     :4.1% P2 05  : 3.0% H20ニア3.5% 実施例2 実施f!1111で用いたものと同じ粗製リン酸を、ト
リドデシルアミンと、鉄−■−クロロ錯体及び亜鉛−■
−クロロ錯体との塩を溶解した有機溶媒を用いて抽出し
た点以外は、実施例1と同様の方法で処理した。使用し
た有機溶媒相の組成は以下に示す通りであった。
脂肪族炭化水1 (b、p、140’C): 98.1
%トリドデシルアミン−I((FeCA!a)塩:0.
7% トリドデシルアミン−H2(ZnC/a)塩:0、 7
% ドデカノール二           0.5%相分離
後、カドミウムを取り除かれた排出リン酸の組成は以下
に示す通りであった。
p2o、: 55.4% so3  :1.10% F    :0.35% C1:0.02% Mg    70.42% Ca    :0.036% Zn    :0.04% Cd    :0.00009% Fe    :0.34% A/    :0.39% Cr    :0.041% V     :0.045% 排出されたカドミウム含有有機溶媒相は、以下に示す組
成の酸性水溶液を用いた以外は実施例1と同様の方法で
更に、処理された。
総塩化物:17.0% HCl :3.5% Fe”:l、Q% Zn”:l、2% Na   :6,7% H20ニア4.0% 相分離後、有機溶媒相を抽出装置に再循環させた。カド
ミウム含有酸性水溶液の組成は以下に示す通りであった
(、/   :16.5% Fe      二 1. 3% Zn   :1.1% Cd   :0.05% Na   :6.8% p2o5 :2.9% H20ニア2.1% 実施例3 トーゴ産リン酸塩鉱物を硫酸に溶解させて、半水和物法
により得られた湿式法リン酸を分析したところ、以下の
ような結果であった。
P20!3  :41.5% So、   :1.8% F    :1.1% CA’   :0.34% Mg    :0.11% Ca    :0.040% Zn    :0.032% Cd    :0.0042% Fe    :0.95% A7    :0.10% Cr    :0.013% V      :0.013% 該粗製リン酸を室温(22℃)において、以下に示す組
成の有機溶媒相を用いて連続的に抽出した。
脂肪族炭化水素(b、p、140℃):96.6%ジイ
ソノニルアミン−H(FeC/l)塩:2.4% ドデカノール=           1.0%抽出は
一段ミキサーセトラー装置で行い、有機相と酸相の重量
比は1:2とした。酸は1時間に45kg用いた。ミキ
サー中の滞留時間は5分とし、セトラー中での滞留時間
は23分とした。
相分離後、カドミウムを除去された粗製酸は、下記分析
値を有するものであった。
P2O5:41,4% so、   :1.8% F    :1.1% C1:0.37% Mg   :0.11% Ca   :0.040% Zn   :0.029% Cd   :0.00012% Fe   :0.98% A/   :0.10% Cr   :0.013% V    :0.013% カドミウム含有有機溶媒相については、以下に示す組成
の酸性水溶液を用いてミキサーセトラー装置で連続的に
抽出を行なった。有機相と酸性水溶液相の重量比は10
:1とした。
総塩化物:19.3% HCl  :8.5% Fe”:2,5% Na   :4.0% H2Oニア4,0% 酸性水溶液の使用量は1時間につき2. 25kgとし
た。ミキサー中での滞留時間は10分とし、セトラー中
での滞留時間は45分とした。
相分離後、有機溶媒相を抽出装置に連続的に再循環させ
た。排出されたカドミウム含有酸性水溶液は、以下の組
成を有するものであった。
CI   :18.7% Fe   :2,0% Zn   :0.06% Cd   :0.082% Na   :4.0% P2O5:1.8% H20: 72.7% 上記試験は、操作時間32時間であった。
実施例4 モロッコ産リン酸塩鉱物を、硫酸に溶解して湿式法によ
り得られた濾過酸は下記分析値を有するものであった。
P205  : 29.8% so、   :2.2% F    :2.8% C1:0.063% Mg   :0,34% Ca   :0.10% Zn   :0.025% Cd   :0.015% Fe   :0.21% A7   :0.26% Cr   :0.020% V    :0.021% 該粗製酸を40℃で有機溶媒を用いて連続的に抽出した
。有機溶媒としてキシレンにトリオクチルメチルアンモ
ニウム−(FeCA’z)塩を1.2%溶解させたもの
を使用した。抽出は、閉鎖系−段ミキサーセトラー装置
を用いて行い、粗製酸と有機溶媒は1時間につき夫々2
. 0kg、0.4kgを用いた。ミキサー中での滞留
時間は8分とし、セトラー中での滞留時間は40分とし
た。
相分離後、カドミウムが除かれた濾過酸は下記分析値を
有するものであった。
P2O5:29.7% SO3:2.2% F    :2.8% C/   :0.079% Mg   :0.34% Ca   :0.10% Zn   :0.033% Cd   :0.00009% Fe    :0.17% A/    :0.26% Cr    :0.020% V     :0.021% 排出されたカドミウム含有有機溶媒相を以下に示す組成
の酸性水溶液を用いて再抽出をした。
総塩化物:18.5% HC7:8.5% Zn   :2.5% Na   :4.9% H2Oニア3.9% 操作は、閉鎖系−段ミキサーセトラー装置で行ない、有
機相と水溶液相との重量比は10:lとした。ミキサー
中での滞留時間は30分とし、セトラー中の滞留時間は
45分とした。
相分離後、有機溶媒相を酸抽出装置に再循環させた。カ
ドミウム含有酸性水溶液の組成は以下の通りであった。
C/     :17.6% Zn    :2.1% Cd    :0.070% Na    :4.9% p2 o、:4.3% H20:69.4% 上記実験の操作時間は7時間であった。
本発明により得られる酸性再抽出水溶液の処理方法を、
以下の実施例によって示す。
実施例5 本発明の液−液抽出方法によって、モロッコ産リン酸塩
鉱物を原料とする湿式法リン酸からカドミウムを除去し
た後、有機相の再抽出を行なうことによってカドミウム
含有再抽出水溶液が1時間当り210kg得られた。そ
の再抽出物は下記分析値を有するものであった。。
総塩化物:14.1% HCl  :13.7% P2 05  :8. 5% Fe    :0.15% Zn    :1.04% Cd    :0.11% 該再抽出物流を2段蒸留装置に連続的に供給した。循環
蒸発器の蒸留缶温度(sump temperatur
e)は150℃とした。P2o5濃度は51.1%であ
った。蒸留によって下記成分が連続的に得られた。
釜残液   34.1kg/h HCl/H20留出物 142.6kg/hH20留出
物      33.3kg/b留出物は、新たな再抽
出溶液の調製に再利用された。排出された釜残液を、連
続的に受槽に回収し、撹拌しながら20℃まで冷却させ
た。沈殿したCdCl2結晶をフィルタープレスによっ
て回分式に分離した。濾過前の釜残懸濁液を分析したと
ころ以下のような結果であった。
P2 o、: 51. 1% C/    :4.8% Fe    :0.92% Zn    :6.40% Cd    :0.68% カドミウム沈殿物を濾過後、釜残液の残留カドミウム含
量は56 ppmであった。その他の分析値は実質的に
変化はなかった。これよりカドミウム除去率は99.2
%であった。濾過された含湿カドミウム沈殿物の収量は
1時間に0.80klであった。該沈殿物のCdCA’
2含有率は46.9%であった。
沈殿したカドミウム塩を除去した釜残液を、カドミウム
を除去すべき湿式法リン酸流に供給した。
枦取したカドミウム沈殿の含湿物は、1時間につき0.
65kgの生石灰と充分に混合し、乾燥混合物として、
保管場所へ送られた。
実施例6 本発明液−液抽出方法によって、西アフリカ産リン酸塩
鉱物を原料とする湿式法リン酸からカドミウムを除去し
た後、有機相の再抽出を行なうことによって、カドミウ
ム含有再抽出水溶液が1時間に149.0kg得られた
。該再抽出物は、下記分析値を有するものであった。
総塩化物:14.O% HCl  :13.8% P205  :4.60% Fe   :0.20% Zn   :0.60% Cd   :0.21% 該再抽出物流は、2段蒸留装置で連続的に分離された。
循環式エバポレーターの蒸留缶温度は154℃であり、
p2os濃度は53.696であった。蒸留によって、
下記成分が連続的に得られた。
釜残液   12.8kg/h HCA’/H20留出物 101.9kg/hH20留
出物      34.3kg/h留出物は、新たな再
抽出溶液を得るために再抽出装置に再循環させた。
連続的に得られる釜残液を受槽・に回収し、撹拌しなが
ら20℃まで冷却させた。得られたCdCl2沈殿物を
フィルタープレスを用いて回分式で除去した。濾過前の
懸濁液は下記分析値を有するものであった。
P2O5=53.6% CF   :6.8% Fe   :2.33% Zn   :6.99% Cd   :2.45% カドミウム沈殿物を濾過後、釜残液を分析したところ、
以下の値であった。
P205  : 56.0% C1:5.4% Fe    :2.44% Zn    ニア、33% Cd    :39ppm これより、カドミウム除去率は、−99,8%であった
?遇された含湿カドミウム沈殿物の収量は1時間ニツき
0.87kgであり、cdc12含有率は59.0%で
あった。沈殿したカドミウム塩を除去した後の釜残液を
、湿式法リン酸流に供給した。
濾過された含湿カドミウム沈殿物は、1時間につき0.
75kgの生石灰と充分に混合して、乾燥混合物として
保管場所に送られた。
実施例7 本発明の液−液抽出方法によって、トーゴ産リン酸塩鉱
物を原料とする湿式法リン酸から、カドミウムを除去し
た後、有機相の再抽出を行なうことによって、カドミウ
ム含有再抽出水溶液が、連続的に1時間につき216.
0に、得られた。該再抽出物は以下のような分析値を有
するものであった。
総塩化物:13.O% HCl! :12,6% P205 : 11.9% Fe   :0.17% Zn   :1.13% Cd   :0.22% 該再抽出物流は、2段蒸留装置で連続的に分離された。
循環式エバポレーターの蒸留缶温度は151℃で、P2
O5濃度は54.6%であった。
蒸留によって、下記成分が連続的に得られた。
釜残液   47.1kg/h HC//H20留出物 134.7kg/hH20留出
物      34.2kg/’h留出物は、新たな再
抽出溶液を得るために用いられた。
濃縮された釜残液は受槽に連続的に回収され、撹拌しな
から20°Cまで冷却された。沈殿したCdCA’2結
晶をフィルタープレスによって回分式に分離した。濾過
前の釜残懸濁液を分析したところ以下のような結果であ
った。
p205  : 54.6% C1:3,50% Fe   :0.78% Zn   :5.18% Cd   :1.01% カドミウム沈殿物を除去した後、分析値は下記の通りで
あった。
P2O5: 55.9% CI!  :2.93% Fe   :0.80% Zn   :5.30% Cd   :49ppm カドミウム除去率は99.5%であった。
濾過された含湿沈殿物の収量は1時間につき1.12k
gであり、cdCI12含有率は42.3%であった。
沈殿したカドミウム塩を除去した後、抽出のための粗製
リン酸流に釜残液を供給した。
濾過した含湿カドミウム沈殿物は、1時間につき1.0
kgの生石灰と十分に混合して、乾燥混合物として保管
場所に送られた。
実施例8 本発明の一液抽出方法によって、力焼したノースカロラ
イナ産リン酸塩鉱物を原料とする湿式法リン酸からカド
ミウムを除去した後、有機相の再抽出をすることによっ
て、カドミウム含有再抽出水溶液流が1時間に264 
kg得られた。該再抽出物は下記の分析値を有するもの
であった。
総塩化物:13.5% H(1:13.5% p2o5 :4,90% Fe   :0.13% Zn   :1.50% Cd    :0.20% 該再抽出水溶液流を2段蒸留装置に連続的に供給した。
循環式エバポレーターQ蒸留缶温度は147℃で、P2
O5濃度は50.8%であった。
蒸留によって、下記成分が連続的に得られた。
釜残液   25.5kg/h HC//H20留出物 174.1kg/hH20留出
物      64.4kg/h該留出物を、新たな再
抽出溶液の調製に用いた。
釜残液を連続的に受槽に回収して、撹拌しながら20℃
まで冷却した。得られたcdCI12沈殿物をフィルタ
ープレスを用いて回分式で除去した。
濾過前の懸濁液は以下の分析値を有するものであった。
p2o5 : 50.8% (1:5.8% Fe   :1.35% Zn   :15.6% Cd    :2.07% カドミウム沈殿物を除去した後の釜残液を分析したとこ
ろ下記に示す組成であった。
P2o5 : 52.6% C7:4.60% Fe   :1.40% Zn   :16.12% Cd   :60ppm これよりカドミウムの除去率は99.7%であった。濾
過された含湿カドミウム沈殿物の収量は1時間につき2
.58kgであり、CdCA’2含有率は33.4%で
あった。濾過された含湿沈殿物に2、 0kgの生石灰
を加えて、充分に混合した後、乾燥混合物として保管場
所に送った。沈殿したカドミウム化合物を除去された後
の釜残液を粗製リン酸流に供給した。
(以 上)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)水、塩水溶液及び酸水溶液と非混和性の有機溶媒
    中に存在する有機第一アミン類、第二アミン類、第三ア
    ミン類及び第四アンモニウム塩類から選ばれた少なくと
    も一種の塩と、湿式法により得られたリン酸とを接触さ
    せ、抽出されたカドミウムイオンを含有する有機溶媒相
    をリン酸から分離し、次いで、必要に応じて、抽出され
    たカドミウムイオンを、分離された有機相から酸性水溶
    液で再抽出し、次いで必要に応じて、得られたカドミウ
    ムイオン高含有量の酸性再抽出水溶液を処理する方法で
    あって、上記アミン類及びアンモニウム塩類の各々が、
    アニオンとして、カドミウム以外の一種又は二種以上の
    多価金属のクロロ錯体を含有するものであることを特徴
    とする液−液抽出による湿式法により得られたリン酸か
    らのカドミウムイオン除去方法。 (2)再抽出に用いる酸性水溶液がカドミウム以外の一
    種又は二種以上の多価金属のアニオン性クロロ錯体を含
    有するものであり、必要に応じて、再抽出後の有機溶媒
    相を抽出工程に再循環させることを特徴とする請求項1
    に記載の方法。 (3)多価金属のクロロ錯体が、鉄(III)及び/又は
    亜鉛(II)の錯体であることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の方法。 (4)再抽出時に水溶液中で用いるクロロ錯体が、抽出
    時に有機溶媒相中で用いるクロロ錯体と同一のものであ
    る請求項2又は3に記載の方法。 (5)アミン及びアンモニウムカチオンの各々が同一又
    は異なった鎖長の炭素数1〜30、好ましくは炭素数1
    〜18の炭化水素置換基を有するものである請求項1〜
    4のいずれかに記載の方法。 (6)炭化水素置換基がアルキル及び/又はアラルキル
    置換基であり、好ましくは窒素原子に結合した置換基の
    少なくとも一種が、少なくとも6個、特に好ましくは少
    なくとも8個の炭素原子を有するものである請求項5に
    記載の方法。 (7)有機相からのカドミウムイオンの再抽出に用いる
    酸性水溶液が、全塩化物含量2〜58重量%、好ましく
    は3〜40重量%である請求項1〜6のいずれかに記載
    の方法。 (8)有機相からのカドミウムイオンの再抽出に用いる
    酸性水溶液が、塩酸含量2〜32重量%である請求項1
    〜7のいずれかに記載の方法。 (9)有機相からのカドミウムイオンの再抽出に用いる
    酸性水溶液が、 a)鉄イオン含量0.01〜24重量%、好ましくは0
    .05〜10重量%、又は b)亜鉛イオン含量0.01〜38重量%、好ましくは
    0.05〜10重量%、又は c)鉄イオン及び亜鉛イオン含量の各々が 0.01〜8重量%、好ましくは0.05〜4重量% である請求項1〜8のいずれかに記載の方法。 (10)再抽出によって得られるカドミウムを多量に含
    有する酸性水溶液から、物理的分離手段によって、遊離
    塩酸を大部分除去し、必要に応じて該塩酸を抽出及び/
    又は再抽出段階に再循環し、残留水溶液を濃縮し、必要
    に応じて冷却し、得られたカドミウム含有沈殿物を除去
    し、必要に応じてカドミウムを除去すべき粗製リン酸に
    濾波を加えることを特徴とする請求項2〜9のいずれか
    に記載の方法。 (11)塩酸の除去を蒸留によって行う請求項10に記
    載の方法。 (12)酸性水溶液中に最初に存在する塩酸の80〜1
    00重量%、好ましくは、95〜100重量%を除去す
    る請求項10又は11に記載の方法。 (13)適度な多段蒸留、好ましくは二段蒸留により塩
    酸をHCl/H_2O共沸混合物として除去する請求項
    10〜12のいずれかに記載の方法。 (14)塩酸除去後の残留水溶液をP_2O_5濃度4
    0〜60重量%、好ましくは45〜57重量%、及び/
    又は塩化物イオン濃度0.5〜8.0重量%、好ましく
    は1.0〜6.0重量%に濃縮することを特徴とする請
    求項10〜13のいずれかに記載の方法。 (15)濃縮をHClの蒸留と連結して行う請求項11
    〜14のいずれかに記載の方法。 (16)塩酸及び/又は水の留出物の少なくとも一部を
    抽出及び/又は再抽出段階に再循環させる請求項11〜
    15のいずれかに記載の方法。
JP2136894A 1989-05-26 1990-05-25 湿式法により得られたリン酸からのカドミウムイオンの除去方法 Pending JPH0388704A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE3917189.2 1989-05-26
DE3917189 1989-05-26

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0388704A true JPH0388704A (ja) 1991-04-15

Family

ID=6381457

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2136894A Pending JPH0388704A (ja) 1989-05-26 1990-05-25 湿式法により得られたリン酸からのカドミウムイオンの除去方法

Country Status (12)

Country Link
US (1) US5068094A (ja)
EP (1) EP0399521B1 (ja)
JP (1) JPH0388704A (ja)
DE (2) DE4010778A1 (ja)
DK (1) DK0399521T3 (ja)
ES (1) ES2057269T3 (ja)
FI (1) FI90652C (ja)
IL (1) IL94463A (ja)
MA (1) MA21853A1 (ja)
NO (1) NO902245L (ja)
OA (1) OA09450A (ja)
TN (1) TNSN90070A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006226986A (ja) * 2005-01-24 2006-08-31 Central Res Inst Of Electric Power Ind カドミウム測定方法およびその前処理装置

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5405588A (en) * 1994-07-11 1995-04-11 The United States Of America As Represented By The United States Department Of Energy Process for removing cadmium from scrap metal
CN115287466B (zh) * 2022-08-09 2024-06-04 云南奥宇环保科技有限公司 一种溶剂萃取回收镉的方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL301498A (ja) * 1962-12-06
US3367749A (en) * 1963-02-20 1968-02-06 Monsanto Co Purifying phosphoric acid using an amine extractant
US3258307A (en) * 1963-05-20 1966-06-28 Little Inc A Process for separating cadmium and zinc from mixtures thereof
US3558288A (en) * 1965-04-15 1971-01-26 Ashland Oil Inc Extraction of metal ions from acidic aqueous solution using an amine and a carboxylic acid
US4012481A (en) * 1975-11-07 1977-03-15 Pgp Industries, Inc. Process for the separation of platinum group metals
DE3134847A1 (de) * 1981-09-03 1983-03-17 Hoechst Ag, 6000 Frankfurt "verfahren zur gewinnung cadmium-freier rohphosphorsaeure"
DE3202658A1 (de) * 1982-01-28 1983-08-04 Hoechst Ag, 6230 Frankfurt Verfahren zur entfernung von schwermetallionen aus nassverfahrensphosphorsaeure
DE3327394A1 (de) * 1982-05-18 1985-02-14 Chemische Fabrik Budenheim Rudolf A. Oetker, 6501 Budenheim Verfahren zum entfernen von cadmium aus sauren, insbesondere p(pfeil abwaerts)2(pfeil abwaerts)o(pfeil abwaerts)5(pfeil abwaerts)-haltigen loesungen
DE3218599A1 (de) * 1982-05-18 1983-12-01 Chemische Fabrik Budenheim Rudolf A. Oetker, 6501 Budenheim Verfahren zum entfernen von cadmium aus sauren, insbesondere p(pfeil abwaerts)2(pfeil abwaerts)0(pfeil abwaerts)5(pfeil abwaerts)-haltigen loesungen
DE3330224A1 (de) * 1983-08-22 1985-03-14 Chemische Fabrik Budenheim Rudolf A. Oetker, 6501 Budenheim Verfahren zur entfernung von cadmium und zink aus sauren phosphat- und nitrathaltigen loesungen
DE3341073A1 (de) * 1983-11-12 1985-05-23 Chemische Fabrik Budenheim Rudolf A. Oetker, 6501 Budenheim Verfahren zur gleichzeitigen abtrennung von cadmium-ii- und uran iv- ionen aus phosphorsaeure durch gemeinsame extraktion
DE3342211A1 (de) * 1983-11-23 1985-05-30 Chemische Fabrik Budenheim Rudolf A. Oetker, 6501 Budenheim Verfahren zur extraktion von cadmium aus sauren loesungen

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006226986A (ja) * 2005-01-24 2006-08-31 Central Res Inst Of Electric Power Ind カドミウム測定方法およびその前処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
NO902245L (no) 1990-11-27
IL94463A0 (en) 1991-03-10
IL94463A (en) 1994-11-11
DE59006556D1 (de) 1994-09-01
DK0399521T3 (da) 1994-08-22
FI90652C (fi) 1994-03-10
FI902518A0 (fi) 1990-05-22
US5068094A (en) 1991-11-26
TNSN90070A1 (fr) 1991-03-05
EP0399521A2 (de) 1990-11-28
EP0399521A3 (de) 1991-01-09
NO902245D0 (no) 1990-05-22
DE4010778A1 (de) 1990-11-29
FI90652B (fi) 1993-11-30
MA21853A1 (fr) 1990-12-31
EP0399521B1 (de) 1994-07-27
ES2057269T3 (es) 1994-10-16
OA09450A (en) 1992-10-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4639359A (en) Process of removing cationic impurities from wet process phosphoric acid
US10221467B2 (en) Tungsten and vanadium separation
EP0333489B1 (en) Process for the removal of heavy metal ions from phosphoric acid
US4236911A (en) Purification and conversion of phosphoric acid to ammonium phosphates
JPH04501584A (ja) 有価金属の電解溶液から不純物元素を除去する方法
EP2984042B1 (en) A method for purification of circulating leaching solutions from phosphates and fluorides
US3320024A (en) Process of recovering high purity vanadium compositions
EP0074556B1 (de) Verfahren zur Gewinnung Cadmium-freier Rohphosphorsäure
EP0094630B2 (de) Verfahren zum Entfernen von Cadmium aus durch Aufschluss von Rohphosphaten mit Schwefelsäure erhaltener Rohphosphorsäure
JPH0388704A (ja) 湿式法により得られたリン酸からのカドミウムイオンの除去方法
KR19990028257A (ko) 추출에 의한 액체 매질 정제방법
US4427640A (en) Sequential process for extraction and recovery of vanadium and uranium from wet process acids
EP0032184A1 (de) Verfahren zur Gewinnung von Uran bzw. Uranverbindungen aus Phosphorsäure
US4521386A (en) Procedure for obtaining high purity magnesium salts or their concentrate solutions from sea water, brine or impure magnesium salt solutions
US4324774A (en) Method for the manufacture of defluorinated phosphatic products
JPH0445444B2 (ja)
EP0031460B1 (de) Verfahren zur Gewinnung von Uran bzw. Uranverbindungen aus Phosphorsäure
JP2822183B2 (ja) 水溶液中の有機リン化合物の回収方法
US6572834B2 (en) Aqueous zinc nitrite solution and method for preparing the same
DE2645130A1 (de) Verfahren zur entfernung von angereichertem eisen aus di-(aethylhexyl)-phosphorsaeure enthaltenden organischen fluessig-fluessig-extrakten
DE2555693C3 (de) Verfahren zur Entfernung von Quecksilber aus Abwässern
DE3330224C2 (ja)
DE3327394A1 (de) Verfahren zum entfernen von cadmium aus sauren, insbesondere p(pfeil abwaerts)2(pfeil abwaerts)o(pfeil abwaerts)5(pfeil abwaerts)-haltigen loesungen
DE102023205544A1 (de) Verfahren für die Co-Produktion von Eisenphosphat über ein Phosphatnitratdüngergerät, Produkt und System
IL30821A (en) Manufacture of dicalcium phosphate