JPH038258A - 密閉形鉛蓄電池 - Google Patents

密閉形鉛蓄電池

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JPH038258A
JPH038258A JP1142354A JP14235489A JPH038258A JP H038258 A JPH038258 A JP H038258A JP 1142354 A JP1142354 A JP 1142354A JP 14235489 A JP14235489 A JP 14235489A JP H038258 A JPH038258 A JP H038258A
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Takahide Nakayama
恭秀 中山
Katsumi Kitagawa
北川 勝美
Jiyunsuke Mutou
武藤 純資
Hiroki Kitawaki
北脇 宏紀
Masashi Sugiyama
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はガラス繊維製セパレータを用いた密閉形鉛蓄電
池に係り、特に幅に比べて背の高い密閉形鉛蓄電池に関
する。
[従来の技術] 従来、密閉形鉛蓄電池として、ガラス繊維の単独又はこ
れを主体としこれに耐酸性合成1m維や合成バルブを混
合し、抄造法などにより所定の均な密度を有する抄紙シ
ートを所定寸法に切断して得たガラス繊維製セパレータ
を用い、これを陽極板と陰極板の間に介在させ極板群を
組み立て、これを電槽内に組み込み、セパレータに希硫
酸電解液を流動する遊離したものがない程度に含浸させ
たものが知られている。
特に、幅に比べて背の高い密閉形鉛蓄電池においては、
高さ方向の強度を確保する目的で、縦方向(高さ方向)
の引張強度が横方向(幅方向)の引張強度よりも大きく
なるように抄紙工程にて繊維を配向させたガラス繊維製
セパレータが使用されている。
このような縦の引張強度が横のそれよりも大ぎいシート
よりなるセパレータを、電池の高さ方向とシートの縦方
向を一致させて組み立てた場合、密閉形鉛蓄電池では、
重力の影響を受けてそのセパレータ中の電解液は、セパ
レータの上部程電解液量が少なくなる。
また、蓄電池は、使用中に充放電を行なうので、電解液
中の硫酸は、放電により極板活物質と反応し、濃度が低
下する。そして、充電により、硫酸は極板活物質より放
出されて濃度は高くなるが、この過程で濃度の高い硫酸
は、比重が高いために下方に沈漬して、セパレータ中の
電解液の濃度は、次第にその上部で低く、下部で高くな
ってくる(いわゆる成層化現象)。このため、上下方向
に濃淡電池を形成し、下部では負極活物質がサルフエー
ションし、全体として蓄電池の特性が低下するという問
題がある。この傾向は、高さの高い蓄電池程大きく現れ
、短寿命となる。
近年、密閉形鉛蓄電池の大形化に伴ない、電池の高さ方
向に対するセパレータの液保持力の改良が望まれており
、上下方向の電解液の分布が均一で、電解液濃度の成層
化の起こらない優れた密閉形鉛蓄電池が要望されている
従来、セパレータ上部の液保持力を高めるために、セパ
レータ上部のガラス繊維のuairt径を細くする(特
開昭60−100363号)、あるいは、セパレータ上
部のガラス繊維密度を大きくする(特開昭62−229
657号)技術が提供され、それぞれ効果が得られてい
る。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、セパレータ上部のガラス1m 維のta
維径を細くしたセパレータや、セパレータ上部のガラス
繊維密度を大きくしたセパレータは、いずれもその製造
が容易ではなく、製造コストが高騰するという欠点があ
った。
そこで、本発明者らは、密閉形鉛蓄電池のセパレータの
液保持力を改善するべく鋭意検討を重ねた結果、次のよ
うな知見を得た。
セパレータの液保持力に影響を及ぼす重要な因子として
、セパレータ自体の保液性の他に、セパレータと極板と
の密着性が挙げられる。従来の密閉形鉛蓄電池において
は極板とセパレータとの当接密着性が十分でないために
、液の下降速度が大きくなり、良好な液保持力を得るこ
とができない、この極板とセパレータとの密着不足の主
な原因は、セパレータの表面に凹凸があり、平坦性に欠
ける点にある。即ち、セパレータは前述の如く抄造法に
より製造されるのであるが、抄造原料を抄造ネット上に
供給して抄造して得られた抄紙シートは、通常、抄造ネ
ット側の面は平坦な面が形成されるが、ネットと反対側
の面(抄造時の上面側)には凹凸が生じ、平坦な面が得
られない。
従って、このような一方の面が非平坦面とされた抄紙シ
ートをセパレータとして極板間に配置して電池内に挿入
した場合、第2図に示す如く、セパレータ11と極板1
2.13との密着性は、抄造時のネット面側11aでは
良好な密着性が得られるが、ネット面と反対側の面11
bでは、セパレータ11の表面が平坦ではないために極
板13との密着当接が損なわれ、十分な密着性が得られ
ない、このため、セパレータ11と極板13との界面よ
り液の下降が発生し、結果的にセパレータ11の液保持
力が低いものとなる。
本発明はこのような極板とセパレータとの密着性の問題
を解決し、高さ方向の液保持力に優れ、電解液の成層化
が生じ難く、長寿命で良好な電池特性を得ることができ
、しかも廉価な密閉形鉛蓄電池を提供することを目的と
する。
[課題を解決するための手段] 請求項(1)の密閉形鉛蓄電池は、ネット上に抄造原料
を供給して抄造することにより製造された抄紙シートよ
りなるセパレータを極板間に配置してなる密閉形鉛蓄電
池において、セパレータとして、少なくとも2枚の抄紙
シートからなり抄造時のネット面、側が正・負両極板面
に接するように配置したものを用いることを特徴とする
請求項(2)の密閉形鉛蓄電池は、請求項(1)の密閉
形鉛蓄電池のセパレータが平均繊維径2μm以下の含ア
ルカリガラス繊維を主体とし、平均繊維径11μm以上
のガラス繊維を0〜20%含有することを特徴とする特 請求項(3)の密閉形鉛蓄電池は、請求項(2)のi閉
形鉛蓄電池において、セパレータの平均ガラス繊維径が
0.4〜09μmであることを特徴とする。
[作用] 本発明の密閉形鉛蓄電池のセパレータは、2枚又はそれ
以上の抄紙シートを、抄造時のネット面側、即ち、平坦
面側が極板側となるように当接したものであるため、セ
パレータと極板との密着性が著しく良好なものとなる。
従って、セパレータと極板との密着不良に起因する高さ
方向の液の過流下の問題が解消され、高さ方向の液保持
力は大幅に改善される。一方、ネット面と反対側の面は
非平坦面であるが、非平坦面同志が当接された場合、抄
紙シート自体の弾性により、密着性良く当接され、1枚
の抄紙シートと同様に作用する。
しかも、本発明の密閉形鉛蓄電池は、その製造に際して
は、例えば、従来の通常の方法に従って抄造して得られ
た抄紙シートを2枚用い、これを単に配置を変えてセッ
トすれば良く、極めて容易に、かつ廉価に製造すること
ができる。
このため、成層化現象を防止され、長寿命で電池特袖に
優れた密閉形鉛蓄電池が安価に提供される。
特に請求項(2)、とりわけ請求項(3)の密閉形鉛蓄
電池によれば、細径のガラス繊維による良好な毛細管現
象が得られ、著しく優れた液保持力の改善効果が達成さ
れる。
[実LN例コ 以下に本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する
第1図は本発明の密閉形鉛蓄電池のセパレータNzの一
実施例を示す断面図である。
本実施例においては、セパレータ1として、2枚の抄紙
シートIOA、IOBが、各々の抄造時のネット側面1
0a、fobが極板2.3側となるように重ね合せて配
置されている。
このように抄造時のネット側面10a、10bが極板2
.3と当接するように抄紙シート!OA、IOBを配置
することにより、平坦なネ・ノド側面10a、10bと
極板2.3との密着性が十分に確保され、密着不良によ
る液の流下が防止される。一方、ネット側面10a、1
0bと反対側の面10c、10dは、抄造時に上側とな
った面であり、前述の如く凹凸が形成された非平坦面で
あるが、この非平坦面同志は当接されて極板間に挿入さ
れた際、抄紙シートIOA、10s自体の弾性により密
着性良く当接し、1枚の抄紙シートと同様に作用するも
のとなる。
なお、本発明においてセパレータとして極板間に配置す
る抄紙シートは2枚に限らず、シートのネット側面が極
板側となれば、3枚以上であっても良い。しかしながら
、製造工程面からは、第1図に示す如く2枚の抄紙シー
トを配置するのが好ましい。この場合には、予め所望の
セパレータ厚さの局の厚さの抄紙シートを抄造して用い
れば良い。
次に本発明の密閉形鉛蓄電池のセパレータに好適な繊維
構成について説明する。
本発明においては、特に、平均繊維径2μm以下の含ア
ルカリガラス繊維を主体とし、平均繊維径11μm以上
の大径のガラス繊維をO〜20重景%配合したセパレー
タが好ましい。
含アルカリ珪酸塩ガラス繊維を用いると、製造工程の抄
造工程で繊維の表面に水ガラス状物質が生成し、この水
ガラス状物質の粘着性によって繊維同志が接着される。
本発明においては、含アルカリ珪酸塩ガラス繊維のうち
でも、蓄電池に使用されることから、耐酸性の良好なも
のが好適に使用される。この耐酸性の程度は、平均繊維
径1μm以下のガラス1a維の状態で、J I 5C−
2202に従って測定した場合の重量減が2%以下であ
るのが望ましい。また、このようなガラス繊維の組成と
しては重量比で60〜75%の5102及び8〜20%
のR20(Na20、K2Oなどのアルカリ金属酸化物
)を主として含有しくただしSiO2+R20は75〜
90%)、その他に例えばCab、MgO1B203、
Au20s 、Zn0%Fe20sなどの1f!又は2
種以上を含んだものが挙げられる。
尚好ましい含アルカリ珪酸塩ガラスの一例を次の第1表
に示す。
第  1  表 また、セパレータにおいて、このような含アルカリガラ
ス繊維の直径が過度に大きいとセパレータの最大細孔径
が大きくなり、毛細管現象による液保持力が低下して電
解液の成層化防止効果が土部に得られないおそれがある
ので、平均繊維径が2μm以下のものを主体として構成
することが好ましい。一方、細径のガラス繊維はコスト
面で高価であるため、これに20重量%以下の範囲で平
均繊維径11μm以上の大径のガラス繊維を配合しても
良い。
なお、セパレータの全構成ガラス繊維の平均繊維径は大
きいと上記の如く液保持力の低下につながるため、平均
ガラス繊維径は0.9μm以下とするのが好ましい。ま
た、逆に平均ガラス繊維径が小さすぎると、セパレータ
がコスト高となるので、0.4μm以上、特に0.6μ
m以上とするのが好適である。即ち、請求項(2)、(
3)において、用いる含アルカリガラス繊維の平均1a
維径は2μm以下のものを主体とし、その平均ガラス繊
維径は、好ましくは0.4〜0.9μm、より好ましく
は0.6〜0.9μmとする。
本発明の密閉形鉛蓄電池に用いるセパレータを製造する
には、例^ば次のような方法によるのが有利である。
即ち、FA法(火炎法)、遠心法その他のガラス短繊維
製造法により製造された、比較的長さの短いガラス繊維
を用意し、これをパルパーで離解、切断、分散させる。
あるいは、これを抄紙機ネットに供給する途中において
、適宜の切断手段により、ガラス繊維を短く切断しても
良い。
なお、切断されたガラス繊維はネット上に抄紙されるの
であるが、その際、離解機内のPH及び/又は抄造タン
ク内のpHを約3以下例えば2.5程度とするのが好ま
しい、このような酸性域で離解及び/又は湿式抄造する
ことにより、ガラス繊維中ン面に水ガラス状物質の接着
層を形成せしめ、次いでこれを所定温度例えば80〜1
60℃に加熱することにより、ガラス繊維をその表面の
水ガラス状物質によって相互に接着することが可能とな
る。即ち、セパレータを構成するガラス繊維が含アルカ
リ珪酸塩ガラス組成である場合には、ガラス繊維中のア
ルカリ成分及びシリカ成分が、pH2,5程度の酸性域
で分散のための水と反応し水ガラス層がガラス繊維表面
に形成され、この水ガラス層が接着剤として作用しガラ
ス繊維が相互に強固に接着される。
このような場合には、ガラス繊維の長さが短く、繊維同
志の絡みが比較的少ないものであっても、十分に接着さ
れ、高強度なセパレータを得ることが可能となる。この
湿式抄造されたガラス繊維抄紙シートは、一般にドラム
やドライヤに沿わせて乾燥され製品とされる。
なお、抄造にあたり、ia維を水中に分散させるときに
分散剤を使用しても良い。又、湿式抄造さねたia維抄
造体、例えば抄造ネット上にある繊維抄造体にジアルキ
ルスルフオサクシネートをスプレーして、ガラスiai
、aに対して0.005〜10重量%付着させることに
よって、ジアルキルスルフオサクシネートの有する親水
性によりセパレータの保液性を向上させることができる
。シアルキススルフオサクシネートを上記の如くスプレ
ーする代わりに抄造槽中の分散水に混入しても良い。
本発明の密閉形鉛蓄電池のセパレータ抄紙シートの厚さ
は特に限定されるものではないが、ガラス繊維の平均繊
維長さ以上の厚さとするのが好ましい。
以下、実験例及び実施例について説明する。
実験例1 平均繊維径が0.8μmの第1表のAに示す組成の含ア
ルカリガラスla 111を用いて100%ガラス!a
維の抄紙シートを抄造し、この抄紙シートを50mmX
250mmの大きさに切断した。第3図(a)に示す如
く、2枚の切断シート21.22を抄造時のネット面側
21a、22aが外側になるように重ね合せてセパレー
タとした(No、1+本発明例)。また、第3図(b)
に示す如く、一方のシート21の抄造時のネット面21
aとシート22の抄造時のネット面の反対側22bとが
ともに外側となるように重ね合せてセパレータとした(
No、2:比較例)。さらには、第3図(C)に示す如
く、シート21.22を抄造時のネット面側21a、2
2aが内側となるように重ね合せてセパレータとした(
No、  3・比較例)。そして、それぞれスペーサを
介して対向配Mされた2枚のアクリル板23.24(幅
70〜80mmx長さ500 mm)の間に上記のセパ
レータNo、1〜3をセットして、試料歯、1〜3を作
製した。なお、シート21.22の充填密度はいずれも
0.18g/crn’とした。
このようにして得られた試料歯、1〜3を用いて、下記
方法により電解液の浸透距離を測定することにより、液
保持力を調べた。結果を第4図に示す。
電解液の浸゛距離測 方法 ■ 試料を水に漬ける。
■ 脱水機(ドライサクション)により、余分な水を取
り除く。
■ 湿潤状態の試料を測定治具にセットする。
■ アクリル板の上方から比重1.3の硫酸液をピペッ
トで静かに注液する。
硫酸液の注液は、サンプルの上から100mmにしてお
き、随時液を追加して高さを一定にしておく。
硫酸液は、予め赤インク又はメチルオレンジで着色して
おく。
■ 電解液を入れ終えた後から5分、10分、30分、
60分後の浸透距離(落下距離)を鋼尺で測定する。時
間はストップウォッチで正確に測定する。
■ 測定は、サンプル毎3回ずつ行なう。
実施例1 実験例1で用いたセパレータと同じ構成により、密閉形
鉛蓄電池SLA (a)、5LA(b)、SLA (c
)の3種類を製作し、放電深度75%でサイクル寿命試
験した。その結果を第5図に示す。なお5LA(a)の
セパレータ構成は第3図の(a)に示す如くであり本発
明によるものである。5LA(b)及び同(C)はそれ
ぞれ第3図の(b)及び(c)に示す構成であり夫々比
較例である。
第4図及び第5図より、本発明の密閉形鉛蓄電池の構成
とすれば、電解液の流下が小さく、高さ方向の液保持力
が大幅に改善されるのでその寿命性能が大幅に向上する
ことは明らかである。
[発明の効果] 以上詳述した通り、本発明の密閉形鉛蓄電池はそのセパ
レータの電解液の高さ方向の保持力が著しく高く、セパ
レータ上下方向での保液性が均等化されるようになり、
成層化現象が防止されるため、極めて長寿命の性能を有
する。
従って、小容量の密閉形鉛蓄電池はもちろん、極板高さ
が高い大容量の密閉形鉛蓄電池においても安定したかつ
優れた電池性能を有する長寿命のものとなる。
特に請求項(2)、とりわけ請求項(3)の密閉形鉛蓄
電池は、上記効果が著しく高く、製造が容易で極めて庶
価な密閉形鉛蓄電池の提供を可能にするものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る密閉形鉛蓄電池のセパ
レータ配置を示す断面図、第2図は従来例を示す断面図
、第3図は実験例1で作製した試料を示す側面図、第4
図は実験例1の結果を示すグラフ、第5図は実施例1の
結果を示すグラフである。 1・・・セパレータ、 2. 3・・・極板、 OA。 B・・・抄紙シート。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ネット上に抄造原料を供給して抄造することによ
    り製造された抄紙シートよりなるセパレータを極板間に
    配置してなる密閉形鉛蓄電池において、前記セパレータ
    は、少なくとも2枚の抄紙シートからなり抄造時のネッ
    ト面側が正・負両極板面に接するように配置したことを
    特徴とする密閉形鉛蓄電池。
  2. (2)セパレータが平均繊維径2μm以下の含アルカリ
    ガラス繊維を主体とし、平均繊維径11μm以上のガラ
    ス繊維を0〜20重量%含有する特許請求の範囲第1項
    記載の密閉形鉛蓄電池。
  3. (3)平均ガラス繊維径が0.4〜0.9μmである特
    許請求の範囲第2項記載の密閉形鉛蓄電池。
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