JPH038190Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、棒状化粧料繰り出し容器は、棒状化
粧料繰り出し容器の改良に関するものである。

〔従来の技術〕

従来より棒状化粧料容器は、棒状化粧料を収嵌
する中皿と、棒状化粧料及び中皿を摺動自在にし
かし回動不能に内装するガイド筒と、このガイド
筒を止着し、蓋体を抜脱自在に嵌着する挿嵌部を
有した外筒と、前記中皿と螺合する螺旋溝の螺設
された螺旋筒と、この螺旋筒を内壁に止着し、ガ
イド筒を回動自在にしかし抜脱不能に挿嵌するス
リーブとより構成されていた。この棒状化粧料容
器は、蓋体を抜脱してから外筒を保持してスリー
ブを回動させることにより、棒状化粧料をスリー
ブより出没させ使用していた。

しかし、従来の棒状化粧料容器を使用する場
合、蓋体を抜脱した後に使用するため、使用中に
は蓋体が不要となるばかりでなく、蓋体を紛失し
てしまう危険性もあつた。

そこで実開昭51−1165号公報、及び実開昭58−
80917号公報により、ガイド筒の底面に嵌合部を
設け、蓋体を嵌合部に嵌合させ、蓋体を保持して
スリーブを回動させ棒状化粧料を繰り出す棒状化
粧料容器が提案されている。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしこの構成の棒状化粧料容器は、蓋体をス
リーブに被嵌しており、容器下面にはガイド筒の
嵌合部が直接外部に露出しているため、ハンドバ
ツグ等に入れて携帯する場合、振動や衝撃、また
ハンドバツグ中の他のものとぶつかり合うことに
より、ガイド筒が回動してしまい、蓋体の天面に
棒状化粧料の先端が衝突して棒状化粧料を損傷し
てしまう恐れがあつた。

加えて、スリーブ上方に蓋体が被嵌するため、
携帯時及び使用時に見栄えの良くないものとなつ
ていた。

〔課題を解決する為の手段〕

棒状化粧料２を収嵌する中皿１と、この棒状化
粧料２及び中皿１を内装し、中皿１の回動を阻止
するガイド溝３を縦状に穿設し、下端に係合筒６
を連設したガイド筒４と、前記中皿１を昇降動さ
せる螺旋溝８を螺設した螺旋筒７と、この螺旋筒
７を回動自在に装着したスリーブ９と、前記係合
筒６と係合し、且つガイド筒４の上端に嵌合する
挿嵌部１７を設けた蓋体１０とよりなる構成に於
いて、前記ガイド筒４の上端を外方向に屈曲可能
に構成し、上端の内径を係合筒６の内径よりも僅
かに小径に構成する。そして、前記蓋体１０の挿
嵌部１７をガイド筒４の上端に嵌合させた際、ガ
イド筒４の上端を外方向に屈曲させ、スリーブ９
内壁に当接させる。

〔作用〕

蓋体１０がガイド筒４の上端に嵌合している場
合、蓋体１の挿嵌部１７がガイド筒４の上端を外
方向に屈曲させ、スリーブ９の内壁に当接させて
いるため、ガイド筒４及びスリーブ９は固定され
回動不能の状態となつている。つまり、棒状化粧
料２を収嵌した中皿１が昇降不能となつている。

ここで、蓋体１０をガイド筒４の上端より抜脱
して、蓋体１０の挿嵌部１７を係合筒６に挿嵌す
ると、蓋体１０の挿嵌部１７と係合筒６が係合す
る。この時、ガイド筒４の上端は復元してスリー
ブ９内壁に当接しなくなり、ガイド筒４及びスリ
ーブ９が回動自在の状態となる。

そして、スリーブ９を保持し蓋体１０を回動さ
せると、蓋体１０の挿嵌部１７と係合筒６が係合
しているため、ガイド筒４も回動し、ガイド溝３
にりガイド筒４とともに回動する中皿１と、スリ
ーブ９に止着させ回動しない螺旋筒７の螺合作用
により中皿１が昇降動し、棒状化粧料２が繰り出
される。

〔実施例〕

棒状化粧料２を収嵌保持した中皿１は、外側壁
に螺合片１２が突出している。この中皿１は、ガ
イド筒４に上下摺動自在に内装されている。この
ガイド筒４の外側壁には、前記中皿１の螺合片１
２が貫通して中皿１を回動不能に案内するガイド
溝３が上下に細長く穿設されている。尚、このガ
イド溝３は、ガイド筒４の上端まで割られてお
り、中皿１の装着がしやすいようになつている。
そしてガイド筒４の上端は外方向に屈曲可能に構
成されており、上端内周壁には係止部１４が突設
されている。更に、このガイド筒４は底部１３を
有しており、下面が開口した係合筒６を下端に連
設している。この係合筒６の内周壁には、凸凹を
有した係合部５を刻設している。尚、ガイド筒４
先端の係止部１４の内径は、係合筒６の係合部５
の内径よりも小径に成されている。また、ガイド
筒４の上端外周壁には鍔部１５が、下端外周壁に
は段部１６がれぞれ周設され、この鍔部１５と段
部１６の間に螺旋筒７を回動自在に、脱落不能に
保持している。この螺旋筒７の内側壁には、ガイ
ド溝３を貫通した螺合片１２と螺合する螺旋溝８
が螺設されている。この螺旋筒７はスリーブ９内
に挿入止着されている。そしてスリーブ９は、係
合筒６の下端までを覆つており、ガイド筒４及び
係合筒６を回動自在に内装している。

蓋体１０は、ガイド筒４の先端に嵌合してスリ
ーブ９の上端に開口した出没孔１１をふさぐ挿嵌
部１７と、外部に露出する保持部１８とより構成
されている。保持部１８はスリーブ９の外径とほ
ぼ同径に構成されている。また、挿嵌部１７は、
係合筒６の内径よりも僅かに小径に構成され、外
周壁に係合筒６の係合部５と係合する凸凹状の係
合部５′が刻設されている。その結果、蓋体１０
の挿嵌部１７をガイド筒４の係止部５に挿嵌した
際、ガイド筒４の上端が外方向に屈曲して鍔部１
５がスリーブ９内側壁に当接し、ガイド筒４及び
スリーブ９を回動不能に固定するよう構成されて
いる。

〔考案の効果〕

本考案は以上のように、蓋体１０がスリーブ９
に挿嵌している状態では、ガイド筒４先端が蓋体
１０の挿嵌部１７により外方向に押圧され、スリ
ーブ９の内壁に当接しているため、スリーブ９内
のガイド筒４は回動不能に固定されている。その
結果、携帯中に他のものの衝突や、振動、衝撃等
による棒状化粧料２が不意に繰り出されてしまう
事故を防止可能としている。

更に、蓋体１０の保持部１８をスリーブ９とほ
ぼ同径に構成しているため、携帯中も使用中も従
来の棒状化粧容器と同様の違和感のない形状とな
つている。

また、ガイド筒４に中皿１を組み付ける時、螺
合片１２をガイド溝３に突入させやすくするため
に、ガイド筒４の上端にガイド溝３に連続する割
りを設けたとしても、この割りをガイド筒４上端
を外方向に屈曲可能に構成する手段として利用で
きるため、組み立てやすさを阻害する事なく実施
できる構成となつている。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案実施例の蓋体がスリーブに被
嵌した状態の正面断面図。第２図は、蓋体を係合
筒に挿嵌した状態の正面断面図。 １……中皿、２……棒状化粧料、３……ガイド
溝、４……ガイド筒、５，５′……係合部、６…
…係合筒、７……螺旋筒、８……螺旋溝、９……
スリーブ、１０……蓋体、１１……出没孔、１２
……螺合片、１３……底部、１４……係止部、１
５……鍔部、１６……段部、１７……挿嵌部、１
８……保持部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 棒状化粧料２を収嵌する中皿１と、該棒状化粧
   料２及び中皿１を内装し、中皿１の回動を阻止す
   るガイド溝３を縦状に穿設し、下端に係合筒６を
   連設したガイド筒４と、前記中皿１を昇降動させ
   る螺旋溝８を螺設した螺旋筒７と、該螺旋筒７を
   回動自在に装着したスリーブ９と、前記係合筒６
   と係合し、且つガイド筒４の上端に嵌合する挿嵌
   部１７を設けた蓋体１０とよりなる構成に於い
   て、 前記ガイド筒４の上端を外方向に屈曲可能に構
   成し、上端の内径を係合筒６の内径よりも僅かに
   小径に構成し、前記蓋体１０の挿嵌部１７をガイ
   ド筒４の上端に嵌合させた際、ガイド筒４の上端
   を外方向に屈曲させ、スリーブ９内壁に当接させ
   る事を特徴とする棒状化粧料容器。