JPH0378762B2 - - Google Patents
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- JPH0378762B2 JPH0378762B2 JP10184685A JP10184685A JPH0378762B2 JP H0378762 B2 JPH0378762 B2 JP H0378762B2 JP 10184685 A JP10184685 A JP 10184685A JP 10184685 A JP10184685 A JP 10184685A JP H0378762 B2 JPH0378762 B2 JP H0378762B2
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Landscapes
- Thermistors And Varistors (AREA)
Description
産業上の利用分野
本発明は、オーブンレンジなどの温度制御器に
使用するサーミスタに関するものである。 従来の技術 従来この種のサーミスタは、第2図、第3図に
示すように硝子管4もしくは硝子コーテイング剤
4′で被覆された感温抵抗素子1が、感温抵抗素
子1の両端より取り出したリード線2とともに、
絶縁基板6に挿入され固定された2個の端子5の
上部に熔接及び無機接着剤3により取り付けられ
た構成となつている。 このサーミスタは例えばオーブンレンジの庫内
壁の一部に配置され、感温抵抗素子1から抵抗値
を温度情報として温度制御器へ伝達することによ
りオーブン庫内の温度を制御している。 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上記のような構成ではしばしば
絶縁基板6や硝子管4あるいは硝子コーテイング
剤4′の表面に結露を起こし、その表面抵抗を著
しく低下させ、サーミスタから温度制御器へ正し
い温度情報(抵抗値)の伝達を防げるという問題
があつた。 前記結露は気象の急激な変化、あるいはオーブ
ン庫内に調理物から出た多量の水蒸気など充分蒸
気を含んだまま放置されることにより容易に生じ
るものである。絶縁基板6や硝子管4、硝子コー
テイング剤4′を構成するセラミツク材料や硝子
材料は、当初撥水性を示すものの次第に親水性と
なつてくることやさらに調理物より出る油や調味
料などにより、前記構成材料が汚染されることが
原因となり表面張力の小さい表面状態をつくる。
したがつて、それら表面が一面にぬれ易くなり、
端子5間の絶縁抵抗を悪化させ、サーミスタ抵抗
が正しく温度情報を温度制御器に伝達することを
防げる。 その結果しばしば、調理に支障をきたすことが
あつた。 本発明はかかる従来の問題を解消するもので、
結露が生じても容易にサーミスタの抵抗に異常を
起こすことなく、安定した温度制御を行なえるサ
ーミスタを提供することを目的とする。 問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明のサーミス
タは、硝子管に封入、もしくは硝子コーテイング
剤で被覆された感温抵抗素子と、前記感温抵抗素
子を支持する端子と、前記端子を固定する絶縁基
板の表面に、フツ素樹脂塗料、もしくはポリボロ
シロキサン樹脂塗料よりなるコーテイング層を形
成したものである。 作 用 フツ素樹脂塗料、ポリボロシロキサン樹脂塗料
によるコーテイング層は優れた撥水性と耐汚染性
を有するので、サーミスタ表面は汚れにくく、か
つ結露した水分は高い表面張力により水玉状に分
散された状態で維持されるため、表面抵抗の低下
の防止を実現できる。また、コーテイング層には
耐熱性に優れた金属酸化物が分散しているので熱
劣化が抑制され高温雰囲気下でも安定している。 実施例 以下、本発明の一実施例を添付図面にもとづい
て説明する。 (1) 第1図は本発明の一実施例であるサーミスタ
の概略断面図である。同図において、1は硝子
管に封入、もしくは硝子コーテイング剤で被覆
された感温抵抗素子で、この感温抵抗素子1の
両端にはリード線2が取り付けられている。絶
縁基板6に挿入され固定された2個の端子5の
上部に前記感温抵抗素子1とリード線2が電気
的および機械的に接続支持されている。本発明
は、この構成に更に感温抵抗素子1、端子5、
無機接着剤3、絶縁基板6の表面に撥水性、耐
熱性に優れたコーテイング層7が形成される。 上記コーテイング層を形成するため、前記サ
ーミスタ構成材料の表面に、先ずプラマーとし
て4フツ化エチレン樹脂と金属酸化物を主成分
とするフツ素樹脂塗料(ダイキン工業社製ポリ
フロンEK−1918LG)をスプレーにより塗布
し、80〜90℃で10分乾燥し、その後、さらに上
塗りとして同じく4フツ化エチレン樹脂と金属
酸化物を主成分とするフツ素樹脂塗料(ダイキ
ン工業社製ポリフロンES−5109BK)をスプレ
ーにより塗布し、80〜90℃で30分乾燥、および
380℃で30分の焼成を行なつた。 通常の撥水性能の一つの目安である水滴の接
触角の測定では、80度以上が実測され良好なコ
ーテイング層が得られた。 〔試験1〕 水を鍋に入れて沸騰させ、本発明のサーミス
タを鍋の上部に放置しその時の抵抗を測定し
た。なお、比較のため、コーテイング処理のな
い同型のサーミスタについても同様な試験を行
なつた。その結果を次表に示す。
使用するサーミスタに関するものである。 従来の技術 従来この種のサーミスタは、第2図、第3図に
示すように硝子管4もしくは硝子コーテイング剤
4′で被覆された感温抵抗素子1が、感温抵抗素
子1の両端より取り出したリード線2とともに、
絶縁基板6に挿入され固定された2個の端子5の
上部に熔接及び無機接着剤3により取り付けられ
た構成となつている。 このサーミスタは例えばオーブンレンジの庫内
壁の一部に配置され、感温抵抗素子1から抵抗値
を温度情報として温度制御器へ伝達することによ
りオーブン庫内の温度を制御している。 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上記のような構成ではしばしば
絶縁基板6や硝子管4あるいは硝子コーテイング
剤4′の表面に結露を起こし、その表面抵抗を著
しく低下させ、サーミスタから温度制御器へ正し
い温度情報(抵抗値)の伝達を防げるという問題
があつた。 前記結露は気象の急激な変化、あるいはオーブ
ン庫内に調理物から出た多量の水蒸気など充分蒸
気を含んだまま放置されることにより容易に生じ
るものである。絶縁基板6や硝子管4、硝子コー
テイング剤4′を構成するセラミツク材料や硝子
材料は、当初撥水性を示すものの次第に親水性と
なつてくることやさらに調理物より出る油や調味
料などにより、前記構成材料が汚染されることが
原因となり表面張力の小さい表面状態をつくる。
したがつて、それら表面が一面にぬれ易くなり、
端子5間の絶縁抵抗を悪化させ、サーミスタ抵抗
が正しく温度情報を温度制御器に伝達することを
防げる。 その結果しばしば、調理に支障をきたすことが
あつた。 本発明はかかる従来の問題を解消するもので、
結露が生じても容易にサーミスタの抵抗に異常を
起こすことなく、安定した温度制御を行なえるサ
ーミスタを提供することを目的とする。 問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明のサーミス
タは、硝子管に封入、もしくは硝子コーテイング
剤で被覆された感温抵抗素子と、前記感温抵抗素
子を支持する端子と、前記端子を固定する絶縁基
板の表面に、フツ素樹脂塗料、もしくはポリボロ
シロキサン樹脂塗料よりなるコーテイング層を形
成したものである。 作 用 フツ素樹脂塗料、ポリボロシロキサン樹脂塗料
によるコーテイング層は優れた撥水性と耐汚染性
を有するので、サーミスタ表面は汚れにくく、か
つ結露した水分は高い表面張力により水玉状に分
散された状態で維持されるため、表面抵抗の低下
の防止を実現できる。また、コーテイング層には
耐熱性に優れた金属酸化物が分散しているので熱
劣化が抑制され高温雰囲気下でも安定している。 実施例 以下、本発明の一実施例を添付図面にもとづい
て説明する。 (1) 第1図は本発明の一実施例であるサーミスタ
の概略断面図である。同図において、1は硝子
管に封入、もしくは硝子コーテイング剤で被覆
された感温抵抗素子で、この感温抵抗素子1の
両端にはリード線2が取り付けられている。絶
縁基板6に挿入され固定された2個の端子5の
上部に前記感温抵抗素子1とリード線2が電気
的および機械的に接続支持されている。本発明
は、この構成に更に感温抵抗素子1、端子5、
無機接着剤3、絶縁基板6の表面に撥水性、耐
熱性に優れたコーテイング層7が形成される。 上記コーテイング層を形成するため、前記サ
ーミスタ構成材料の表面に、先ずプラマーとし
て4フツ化エチレン樹脂と金属酸化物を主成分
とするフツ素樹脂塗料(ダイキン工業社製ポリ
フロンEK−1918LG)をスプレーにより塗布
し、80〜90℃で10分乾燥し、その後、さらに上
塗りとして同じく4フツ化エチレン樹脂と金属
酸化物を主成分とするフツ素樹脂塗料(ダイキ
ン工業社製ポリフロンES−5109BK)をスプレ
ーにより塗布し、80〜90℃で30分乾燥、および
380℃で30分の焼成を行なつた。 通常の撥水性能の一つの目安である水滴の接
触角の測定では、80度以上が実測され良好なコ
ーテイング層が得られた。 〔試験1〕 水を鍋に入れて沸騰させ、本発明のサーミス
タを鍋の上部に放置しその時の抵抗を測定し
た。なお、比較のため、コーテイング処理のな
い同型のサーミスタについても同様な試験を行
なつた。その結果を次表に示す。
次に、しよう油、サラダ油、酒、酢のミツク
ス液を鍋に入れて沸騰させ、本発明のサーミス
タを鍋の上部に12時間放置し、さらに、空気中
300℃で12時間放置する汚染テストを10サイク
ル繰返し、その後〔試験1〕を実施したが、抵
抗値の変化率は±3%以内であり、良好な結果
を得た。 (2) 実施例1と同様な方法により、ポリボロシロ
キサン樹脂(昭和電線電纜社製SMR−301)
に、Fe、Mn、Cuの金属酸化物(大日精化社製
ダイピロキサイドカラー#9550)と、マイカ粉
末(日本マイカ社製B−1000)を分散混合した
塗料をスプレーで塗布し、400℃で1時間の焼
成を行なつた。なお、このコーテイング層上の
水滴の接触角は80度以上であつた。 このコーテイング層を形成したサーミスタの
性能は実施例1のフツ素樹脂塗料によるコーテ
イング層を形成したサーミスタとほぼ同等を示
し、優れた効果が確認された。 また、実施例1,2のサーミスタについて、空
気中300℃で1000時間の耐熱試験を行ない、その
後、実施例1で述べた〔試験1〕を実施したが、
両者ともに温度に対し正しい抵抗値を示し、本発
明が耐熱性にも優れていることが確認された。こ
の耐熱性に優れている理由は、両者のコーテイン
グ層中に分散している金属酸化物によるものとい
える。 なお、実施例2において、マイカ粉末を用いる
理由は以下の通りである。本来、ポリボロシロキ
サン樹脂は焼成すると有機分が一部分解するため
ポーラスな構造となる。しかし、用いるリン片状
のマイカ粉末がコーテイング層中で平行配列する
ことにより、表面が平滑になり、ポーラス化を防
止している。その結果、マイカ粉末が優れた撥水
性と耐汚染性の実現に寄与していると考えられ
る。 発明の効果 以上のように本発明によれば次の効果を得るこ
とができる。 (1) サーミスタに撥水性、耐汚染性に優れたコー
テイング層を形成しているので、結露現象によ
るサーミスタの動作不良を防止することができ
る。 (2) コーテイング層が耐熱性に優れているので、
長期にわたり、安定した性能を維持することが
できる。 (3) サーミスタ全体にコーテイング処理している
ので、大量の結露が発生しても端子間の絶縁抵
抗の低下を防止できる。 (4) 本サーミスタを使用することにより、安全な
温度制御器を設計することができる。
ス液を鍋に入れて沸騰させ、本発明のサーミス
タを鍋の上部に12時間放置し、さらに、空気中
300℃で12時間放置する汚染テストを10サイク
ル繰返し、その後〔試験1〕を実施したが、抵
抗値の変化率は±3%以内であり、良好な結果
を得た。 (2) 実施例1と同様な方法により、ポリボロシロ
キサン樹脂(昭和電線電纜社製SMR−301)
に、Fe、Mn、Cuの金属酸化物(大日精化社製
ダイピロキサイドカラー#9550)と、マイカ粉
末(日本マイカ社製B−1000)を分散混合した
塗料をスプレーで塗布し、400℃で1時間の焼
成を行なつた。なお、このコーテイング層上の
水滴の接触角は80度以上であつた。 このコーテイング層を形成したサーミスタの
性能は実施例1のフツ素樹脂塗料によるコーテ
イング層を形成したサーミスタとほぼ同等を示
し、優れた効果が確認された。 また、実施例1,2のサーミスタについて、空
気中300℃で1000時間の耐熱試験を行ない、その
後、実施例1で述べた〔試験1〕を実施したが、
両者ともに温度に対し正しい抵抗値を示し、本発
明が耐熱性にも優れていることが確認された。こ
の耐熱性に優れている理由は、両者のコーテイン
グ層中に分散している金属酸化物によるものとい
える。 なお、実施例2において、マイカ粉末を用いる
理由は以下の通りである。本来、ポリボロシロキ
サン樹脂は焼成すると有機分が一部分解するため
ポーラスな構造となる。しかし、用いるリン片状
のマイカ粉末がコーテイング層中で平行配列する
ことにより、表面が平滑になり、ポーラス化を防
止している。その結果、マイカ粉末が優れた撥水
性と耐汚染性の実現に寄与していると考えられ
る。 発明の効果 以上のように本発明によれば次の効果を得るこ
とができる。 (1) サーミスタに撥水性、耐汚染性に優れたコー
テイング層を形成しているので、結露現象によ
るサーミスタの動作不良を防止することができ
る。 (2) コーテイング層が耐熱性に優れているので、
長期にわたり、安定した性能を維持することが
できる。 (3) サーミスタ全体にコーテイング処理している
ので、大量の結露が発生しても端子間の絶縁抵
抗の低下を防止できる。 (4) 本サーミスタを使用することにより、安全な
温度制御器を設計することができる。
第1図は本発明の一実施例を示すサーミスタの
断面図、第2図、第3図は従来のサーミスタを示
す斜視図である。 1…感温抵抗素子、5…端子、6…絶縁基板、
7…コーテイング層。
断面図、第2図、第3図は従来のサーミスタを示
す斜視図である。 1…感温抵抗素子、5…端子、6…絶縁基板、
7…コーテイング層。
Claims (1)
- 1 硝子管に封入、もしくは硝子コーテイング剤
で被覆された感温抵抗素子、前記感温抵抗素子を
支持する端子と、前記端子を固定する絶縁基板と
を備え、前記感温抵抗素子、端子、絶縁基板の表
面に、4フツ化エチレンを主成分とするフツ素樹
脂ワニスと金属酸化物の混合物からなる塗料と、
ポリボロシロキサン樹脂ワニスとマイカ粉末と金
属酸化物よりなる塗料の少なくとも1種よりなる
コーテイング層を設けたサーミスタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10184685A JPS61259508A (ja) | 1985-05-14 | 1985-05-14 | サ−ミスタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10184685A JPS61259508A (ja) | 1985-05-14 | 1985-05-14 | サ−ミスタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61259508A JPS61259508A (ja) | 1986-11-17 |
JPH0378762B2 true JPH0378762B2 (ja) | 1991-12-16 |
Family
ID=14311414
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10184685A Granted JPS61259508A (ja) | 1985-05-14 | 1985-05-14 | サ−ミスタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61259508A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63318702A (ja) * | 1987-06-22 | 1988-12-27 | Hitachi Heating Appliance Co Ltd | サ−ミスタユニットの保護被覆層形成方法 |
JPH01146303A (ja) * | 1987-12-03 | 1989-06-08 | Hitachi Heating Appliance Co Ltd | サーミスタユニット |
US5256860A (en) * | 1993-01-22 | 1993-10-26 | Therm-O-Disc, Incorporated | Control for glass cooktops utilizing rod-shaped thermistor |
-
1985
- 1985-05-14 JP JP10184685A patent/JPS61259508A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61259508A (ja) | 1986-11-17 |
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