JPH0378693B2 - - Google Patents

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JPH0378693B2
JPH0378693B2 JP24511286A JP24511286A JPH0378693B2 JP H0378693 B2 JPH0378693 B2 JP H0378693B2 JP 24511286 A JP24511286 A JP 24511286A JP 24511286 A JP24511286 A JP 24511286A JP H0378693 B2 JPH0378693 B2 JP H0378693B2
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JP
Japan
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substrate
less
glass
polishing
coating film
Prior art date
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Application number
JP24511286A
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JPS6398836A (ja
Inventor
Toshiaki Wada
Shinji Tsujimoto
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Proterial Ltd
Original Assignee
Sumitomo Special Metals Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Special Metals Co Ltd filed Critical Sumitomo Special Metals Co Ltd
Priority to JP24511286A priority Critical patent/JPS6398836A/ja
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  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
利用産業分野 この発明は、表面が無研摩のセラミツクス材か
らなる磁気デイスク用基板の製造方法に係り、表
面が無孔・無歪表面ガラス層からなり、すぐれた
表面粗度を有する磁気デイスク用基板の製造方法
に関する。 背景技術 一般に、磁気デイスク用基板としては、次のよ
うな特性が要求される。 (1) 0.3μm以下の低い磁気ヘツド浮上高さに伴な
い磁気ヘツドの安定な浮上と記録特性の安定性
を得るため、研摩後の基板表面粗度がすぐれて
いること、 (2) 基板表面に形成される磁性薄膜の欠陥の要因
となる突起や孔状のへこみがないこと、 (3) 機械加工、研摩あるいは使用時の高速・回転
に十分耐える機械的強度を有すること、 (4) 耐食性、耐候性、及び耐熱性にすぐれるこ
と。 従来、磁気デイスク用基板には、アルミニウム
合金が使用されているが、アルミニウム合金基板
では、材料の結晶異方性、材料欠陥及び材料中に
存在する非金属介在物等のため、機械加工や研摩
加工において、非金属介在物が基板表面に突起と
して残存したり、あるいは脱落して凹みを生じ、
十分研摩を施しても精々200〓程度の表面粗度し
か得られず、突起や凹み、うねりのある表面状態
では、高密度磁気記録用磁気デイスク用基板材と
しては十分でない。 すなわち、磁気デイスク基板表面の加工の良否
が、そのまま、磁気デイスクのランアウト、加速
度成分、媒体の信号エラー等に影響するのであ
る。 ところで、アルミニウム合金の基板の場合、金
属材料のため、ビツカース硬度も100程度(セラ
ミツクの場合600以上)であり、曲げ強度も1000
Kg/cm2(セラミツクの場合4000Kg/cm2以上)であ
つて、高密度磁気記録となるに従つて、スクラツ
チ、疵、平坦度、うねりなどの形状精度も厳しく
なるため、加工は一層困難となつている。 また、アルミニウム合金基板の場合、砥粒加工
の際に、砥粒が表面凹みに埋め込まれやすく、欠
陥となり、さらに、表面の耐食性、耐候性を高め
て汚染を防ぐ上で、旋削工程、ポリツシング工
程、保管の際、清浄度、防錆、汚れ等には十分な
配慮が必要となる。 アルミニウム合金基板の改善のため、その表面
に高硬度の膜を形成する方法が提案されており、
例えば、アルミニウム合金基板表面にアルマイト
層を形成して硬度を増加させ、研摩加工性を向上
させる方法が取られるが、アルマイト形成中にア
ルミニウム合金中の微量不純物(Fe、Mn、Si)
が金属間化合物として析出するため、アルマイト
処理後、上記化合物部分が凹みの発生要因となつ
ている。 また、アルミニウム合金母材の高純度化を計る
ことは、製造工程上至難に近く、さらに、耐食
性、清浄度の面でも取り扱いが問題となる。 また、アルミニウム合金表面へのスパツタリン
グやメツキによつて薄膜磁性媒体を形成する場
合、該合金と磁性膜との化学反応や拡散の問題を
生じ、更に、磁性膜被着時の熱処理により、基板
の変形と共に基板回転時の面振れ、加速度が増加
する問題がある。 一方、アルミニウム合金基板上に、SiO2
Al2O3等の酸化物をスパツタリングによつて形成
する方法も提案されているが、該合金基板とスパ
ツタ形成後の被膜との密着力が弱いという欠点が
あつた。 今日、アルミナ系セラミツク材料が、アルミニ
ウム合金材料に比べて、耐熱性、耐摩耗性、耐候
性、絶縁性、及び機械的強度のすぐれているた
め、各種分野の広範囲な用途に利用されている
が、磁気デイスク用基板としては、基板表面に薄
膜磁性媒体を形成する必要、並びに媒体の薄膜
化、高密度化に伴ない、アルミナ系セラミツク基
板表面の無孔化・無歪化を計ることが切望されて
いる。 一般に、セラミツク基板の製造方法として、単
結晶法、金型成形、ラバープレス、ドクターブレ
ード法等により成形後に焼結する方法、さらに高
密度化のため、ホツトプレス法、熱間静水圧プレ
ス法が知られているが、単結晶化法では製造コス
トが高い上に、大口径基板の製造が困難であり、
その他の方法では、ホツトプレスや熱間静水圧プ
レスにより高密度化された基板であつても、5μ
m以下の微細孔が基板に存在するため、薄膜媒体
を被着する基板材としては不十分であつた。 そこで、セラミツクス材料からなる磁気デイス
ク用基板の欠点を解決し、すぐれた表面粗度を有
し、かつ無孔で無歪みの表面を有するセラミツク
ス系磁気デイスク用基板を目的とした結果、アル
ミナ系セラミツク材料表面に、ガラスコーテイン
グし、被着後に特定の条件のメカノケミカル研摩
を施し、すぐれた表面粗度で、かつ無孔・無歪の
ガラスコーテイング膜を設けた磁気デイスク用基
板が開発された。 しかし、ガラスコーテイング前のセラミツク材
料には、かなりの量のそりが存在する。例えば、
外径130mmφ×内径40mmφのデイスク板には40μ
m以上のそりが認められる。このそりを有したデ
イスク基板にガラスコーテイングを行なうと、ガ
ラスの表面形状が悪くなり、後工程の研摩に多大
な時間を要し、研摩量が増加するため、コーテイ
ング膜の厚みを大きくしなければならないという
問題があつた。 その問題を改善するために従来は、ガラスコー
テイング前にセラミツクデイスク基板表面を研摩
し、そりを20μm以下とし、その後にガラスコー
テイングを行なうが、無研摩のものに比べ表面欠
陥が増加するという問題があつた。 発明の目的 この発明は、上述の問題点に鑑み、セラミツク
ス材料からなる磁気デイスク用基板の欠点を解決
し、すぐれた表面粗度を有し、かつ無孔で無歪み
の表面を有するガラスコーテイング膜を有するセ
ラミツクス系磁気デイスク用基板、特にガラスコ
ーテイング前のセラミツクス基板のそりを、研摩
を用いないで小さくし、磁気デイスク使用時の信
頼性を向上させた磁気デイスク用基板の製造方法
を目的としている。 発明の構成 この発明は、磁気デイスク用基板として、要求
される無孔・無歪ですぐれた表面粗度を有するセ
ラミツクス系該基板を目的に種々検討した結果、
アルミナ系セラミツク材料を平坦台板で加圧及び
加熱を行ない、基板のそりを修正し、ガラスコー
テイングを行ない、 ついで特定の条件のメカノケミカル研摩を施
し、すぐれた表面粗度でかつ無孔・無歪・無気泡
のガラスコーテイング膜を設けることによつて、
前述した磁気デイスク用基板として要求される条
件を満足したアルミナ系磁気デイスク基板が得ら
れることを知見したものである。 すなわち、この発明は、 平坦度20μm以下の台板上にセラミツクス基板
を載置し、 前記セラミツクス基板表面上に、前記基板主面
の表面積と同等以上でかつ平坦度20μm以下の重
錘を載せて、 0.01Kg/cm2〜2.0Kg/cm2の圧力で加圧しながら、
950℃〜1700℃の温度にて、0.1hr〜5hr加熱して、
セラミツクス基板表面を平坦化矯正した後、前記
セラミツクス基板表面にガラスコーテイング被膜
を形成することを特徴とする磁気デイスク用基板
の製造方法である。 さらに詳述すれば、 5μm以下の微細孔を有し、相対理論密度が90
%以上のアルミナ系セラミツク材料からなる基板
を、20μm以下の平坦度を有する耐熱性セラミツ
クスの平坦台板上に置き、基板主面の表面積と同
等以上の20μm以下の平坦度を有する重錘を用い
て、0.01〜2.0Kg/cm2の圧力で加圧しながら、 950℃〜1700℃で0.1hr〜5hr加熱して、 前記基板表面を20μm以下に平坦化した後、 前記基板表面に、該基板との熱膨張係数差が2
×10-6/deg以下、軟化点が400℃以上のガラスコ
ーテイング膜を形成した後、 該コーテイング膜を、粒径1.0μm以下のAl2O3
SiO2、MgO、CeO2またはAl2O3微粉のうち少な
くとも1種を、0.1wt%〜50wt%純水中に懸濁し
た懸濁液で、0.05〜2Kg/cm2の相対的ラツプ荷重
で研摩加工し、 表面粗度が180Å以下でかつ無孔無歪表面を有
する0.3μm〜200μm膜厚みのガラスコーテイング
膜を設けることを特徴とする磁気デイスク用基板
の製造方法である。 この発明による磁気デイスク用基板は、研摩後
の基板表面粗度がすぐれているため、0.3μm以下
の浮上高さにおける磁気ヘツドの安定な浮上と記
録特性の安定性が得られ、また、ガラスコーテイ
ング膜に気泡がなく、基板表面に形成される磁性
薄膜の欠陥の要因となる突起や孔状の凹みがな
く、磁性薄膜の密着性、特性、信頼性が向上し、
さらに、機械加工、研摩あるいは使用時の高速・
回転に十分耐える機械的強度を有し、耐食性、耐
候性、及び耐熱性にすぐれており、該基板に要求
される条件をすべて満足する。 発明の限定条件 台板には、高温で強度及び硬度が劣化し難く、
また、耐酸化性及び耐熱性にすぐれた材質が好ま
しい。耐熱性のすぐれた金属材料も使用できる
か、耐熱性のよい、Al2O3、Si3N4、AIN、SiC等
のセラミツクが好ましい。 また、加圧用の重錘は、台板と同様に耐熱性等
の特性が必要であり、Al2O3、Si3N4、AIN、SiC
等のセラミツクスが好ましく、台板と同様材質を
用いるのが望ましい。また、寸法は基板全体を一
様に加圧する必要から、少なくとも基板の主表面
の表面積と同等以上の面積が必要である。 上記の台板及び重錘の主表面の平坦度は、基板
の平坦度を確保する上で、所望の平坦度以上の平
坦度が必要であり、20μm以下が望ましく、さら
に好ましくは10μm以下である。 また、加圧力は、0.01Kg/cm2未満では、20μm
以下の基板平坦度が得られず、また、2.0Kg/cm2
を超えると、基板を破壊する恐れがあるため、
0.01Kg/cm2〜2.0Kg/cm2の範囲が望ましいが、さ
らに好ましくは0.05〜0.25Kg/cm2とする。 平坦度矯正のための処理温度は、950℃未満で
は、所要の基板平坦度が得られず、また、1700℃
を超えると、得られる効果が飽和して処理に多大
のコストを要しすぎ好ましくないため、950℃〜
1700℃の範囲とする。さらに好ましくは1000℃〜
1300℃である。 また、処理時間は、0.1時間未満では、所要の
基板平坦度が得られず、また、5時間を超える処
理では、得られる効果が飽和して、コスト高とな
るため、0.1〜5hrとする。さらに好ましくは
0.5hr〜3hrである。 発明の好ましい実施態様 この発明において、アルミナ系セラミツク材
は、Al2O3を主成分とし、その他に金属酸化物を
含有するもので、金型成形、押出成形、射出成
形、シート成形等により成型され、焼成処理され
て得られるものである。また、アルミナ系セラミ
ツク材料の微細孔大きさが5μmを越えると、材
料表面にガラスコーテイングした際に、微細孔部
に気泡が発生して膜精度が劣化するため、微細孔
は5μm以下が望ましく、好ましくは3μm以下に
する必要がある。 さらに、アルミナ系セラミツク材料の相対理論
密度を90%以上としたのは、相対理論密度を90%
未満では、上記した微細孔の大きさが5μm以上
となり易いためである。 この発明におけるアルミナ系セラミツク材料の
組成は、スパツター法によりガラスコーテイング
膜を形成する場合には、Al2O3、Al2O3−TiC系、
Al2O3−TiO2系、Al2O3−Fe2O3−TiC系等、
Al2O3を主成分とし、そのほかに金属酸化物を含
有するアルミナ系セラミツクス材が好ましく、ま
た、グレージング法によりガラスコーテイング膜
を形成する場合には、Al2O3、Al2O3−TiO2
等、Al2O3を主成分とし、そのほかに金属酸化物
を含有するアルミナ系セラミツクス材が好まし
く、金型成形、ラバープレス、ドクターブレード
法等により成形され、さらに熱間成形法(HP
法)、熱間静水圧プレス法(HIP)にて加圧焼結
処理して得られるものが好ましい。また、該組成
にMgO、NiO、Cr2O3等の公知の粗成長抑制剤や
その他の焼結助剤を含有させることができる。 また、アルミナ系セラミツク基板材の平均結晶
粒径は、5μm以下が好ましく、相対理論密度90
%以上の一般市販規格品を用いることができる。 ガラスコーテイング膜に用いるガラスには、基
板との熱膨張係数差が2×10-6/deg以下、軟化
点が400℃以上を満足する、 ソーダ石灰ガラス(Na2O−CaO−SiO2系)、 鉛ガラス(PbO−SiO2系)、 バリウムガラス(BaO−Al2O3−SiO2系)、 ホウケイ酸ガラス(Na2O−B2O3−SiO2系)、 アルミナケイ酸ガラス(Al2O3−SiO2系)、 リチヤアルミナケイ酸ガラス(LiO2−Al2O3
SiO2系)等のケイ酸塩ガラス、 鉛ホウ酸ガラス(PbO−B2O3−SiO2)、 アルミナホウ酸ガラス(Al2O3−B2O3)等のホ
ウ酸塩ガラス、 アルミナリン酸ガラス(Al2O3−P2O3)、 などを用いることができる。 この発明におけるガラスの軟化点を400℃以上
としたのは、400℃未満では熱膨脹係数が大きく
なりすぎて、基板のそれに合致せず、化学的に安
定性を欠き、好ましくないためである。 このガラスコーテイング膜と前記基板との熱膨
張係数{20℃〜歪点(ガラスの粘度約1014.5ポイ
ズに相当する温度)}の差は、差が大きくなると
相互応力が増し、そりや破壊等の問題が生じるた
め、両者の熱膨張係数の相対差が2×10-6/deg
以下であることが必要であり、また、ガラスコー
テイング膜表面に圧縮応力が掛る方が好ましいた
め、コーテイング膜材料の熱膨張係数が、該基板
材料の熱膨張係数より小さいほうが望ましい。ま
た、ガラスコーテイング膜と前記基板との熱膨張
係数(20℃〜歪点)は、同一傾向を有するものが
最も好ましい。 この発明において、アルミナ系セラミツク基板
へのガラスコーテイング膜は、グレージング法、
スパツタ法、蒸着法、イオンプレーテイング法等
の被着方法で、均一な膜厚みを得て表面の研摩加
工を可能ならしめるが、コーテイング膜の形成に
際し、SiO2膜を先に形成したのち、所要のガラ
スコーテイングを行なうと、基板とコーテイング
ガラスとの接着密度及び濡れ性を改善することが
できる。 また、スパツタ用ガラスとしては、前述した
種々のガラスのうち軟化点が500℃以上の高融点
ガラスが、ターゲツト強度が高くなり、ターゲツ
トへの負荷電圧を高くできるため好ましく、グレ
ージング用ガラスとしては、軟化点が400℃〜750
℃のガラスが好ましく、400℃未満では熱膨脹係
数が大きくなりすぎて、基板のそに合致せず、化
学的に安定性を欠き好ましくなく、また、750℃
を越えると、熱処理温度が高くなりすぎるため好
ましくない。 また、ガラスコーテイング膜の研摩加工前の被
着膜厚みは、10μm〜220μmが望ましく、均一な
膜厚みを得て表面の研摩加工を可能ならしめるの
に必要な膜厚みであり、さらに熱膨張係数差に起
因して基板内に歪が発生するのを防止するためで
ある。 この発明によるガラスコーテイング膜の厚み
は、用途や使用する材質等に応じて種々選定され
るが、基板への被着方法としてグレージング法を
用いた場合は、膜厚みが10μm未満では、均一な
コーテイング膜とすることが困難であり、前述し
た条件のメカノケミカル研摩によつて所要の表面
粗度及び無孔化無歪化が得られず、また、220μ
mを越えると、基板との熱膨張係数差により生じ
る応力によつて基板内に大きな歪を発生させる恐
れがあるため、膜厚み10μm〜220μmとする必要
がある。 スパツタ法の場合は、膜厚みが5μm未満では、
均一なコーテイング膜とすることが困難であり、
前述した条件のメカノケミカル研摩によつて所要
の表面粗度及び無孔化無歪化が得られず、また、
220μmを越えると、基板との熱膨張係数差によ
り生じる応力によつて基板内に大きな歪を発生さ
せる恐れがあるため、膜厚みは5μm〜220μmと
する必要があり、さらに、膜形成速度の点から、
好ましくは15μm〜25μm厚みである。 基板表面にガラスコーテイング膜を設けたの
ち、ガラスコーテイング膜の研摩加工を行うが、
その加工条件は、粒径1.0μm以下のFe2O3
SiO2、MgO、CeO2またはAl2O3微粉のうち少な
くとも1種を、0.1wt%〜50wt%純水中に懸濁し
た懸濁液で、0.05Kg/cm2〜2Kg/cm2の相対的ラツ
プ荷重で研摩加工するのがよい。 前記微粉の粒径が1.0μmを越えるとコーテイン
グ膜表面に疵が発生し、表面粗度が劣化するため
好ましくなく、また、懸濁液の該微粉末含有量が
0.1wt%未満であると研摩効果が少なく、50wt%
を越えると微粉末による粘性の増加にともない、
研摩抵抗が増加するため、0.1wt%〜50wt%とす
る。 また、純水には、有機汚濁物や浮遊物を含まな
い水で、イオン交換水や蒸溜水がよく、ラツプ盤
には、Sn、はんだ合金、Pb等の軟質金属あるい
は硬質クロス等が適しており、ラツプ荷重は、
0.05Kg/cm2未満では所要の表面粗度が得られず、
かつ加工能率が悪く、また、2Kg/cm2を越える
と、加工能率の点では望ましいが、研摩精度が劣
化するため、0.05Kg/cm2〜2Kg/cm2の相対的ラツ
プ荷重とする。 メカノケミカル研摩後のガラスコーテイング膜
の厚みは、アルミナ基板が表面に露出せず、均一
にコーテイングされていることが必要でかつ研摩
精度考慮すると0.3μm以上の膜厚みが必要である
が、200μmを越えると、基板との熱膨張係数の
差によつて生じる応力が、基板内に大きな歪みを
もたらす恐れがあるため、0.3μm〜200μmとす
る。 また、ガラスコーテイング膜表面粗度(Rz)
を1800Å以下としたのは、180Åを越えるとデイ
スクの特性を劣化させるためである。 また、コーテイング膜のメカノケミカル研摩後
の厚みは、研摩精度を考慮して、被着方法がグレ
ージング法の場合は、3μm〜200μmであり、ス
パツタ法の場合は、0.3μm〜200μmであり、さら
に好ましくは20μm〜40μmである。 発明の効果 この発明による磁気デイスク用基板は、そりの
修正が従来法に比べて容易であり、ガラスコーテ
イング前のそり修正に研摩法を用いていないた
め、コーテイング後の基板表面に形成される磁性
薄膜の欠陥の要因となる突起や孔状凹み及びガラ
スコーテイング膜の気泡の発生が防止され、磁気
デイスクの特性並びに信頼性が大きく向上する。 この発明による磁気デイスク用基板は、研摩後
の基板表面粗度がすぐれているため、0.3μm以下
の浮上高さにおける磁気ヘツドの安定な浮上と記
録特性の安定性が得られ、また、基板表面に形成
される磁性薄膜の欠陥の要因となる突起や孔状の
凹み及びガラスコーテイング膜の気泡がなく、磁
性薄膜の密着性、特性、信頼性の向上が得られ、
さらに、機械加工、研摩あるいは使用時の高速・
回転に十分耐える機械強度を有し、耐食性、耐候
性、及び耐熱性にすぐれており、該基板に要求さ
れる条件のすべてを満足する。 また、この発明によるアルミナ系セラミツク基
板を、両面記録用磁気デイスクに用いる場合は、
該基板両面にガラスコーテイング膜を形成し、両
面を同時にメカノケミカル研摩加工することによ
り、両面の薄膜中の内部応力は相殺され、平坦度
がすぐれ、かつ表面粗度並びに無孔化無歪化のす
ぐれた基板が得られる。 また、従来のアルミニウム合金のものは、合金
の旋削加工した際に、表面に加工変質層が残存す
るのに対して、この発明によるアルミナ系セラミ
ツク基板は、メカノケミカル研摩仕上げによつ
て、表面にはバルクでの応力歪が生じることがな
く、基板に被着される磁性薄膜への歪みの転写が
生じない利点がある。 上述したように、この発明の磁気デイスク用基
板を用いることにより、信頼性が著しく向上した
高密度磁気デイスク記録媒体を製作することがで
き、また、アルミナ系セラミツク材料に相対理論
密度90%以上の規格品が使用でき、量産性にすぐ
れている。 実施例 実施例 1 基板には、組成がAl2O399.7%で、圧縮成形後、
HIP処理を施し、5μm以下の微細孔を有し、平均
結晶粒径が4.0μm有し、相対理論密度が97%で、
熱膨張係数が77×10-7/deg、寸法130mmφ×2mm
厚みのアルミナ系セラミツク基板を用いた。 平坦度を20μm以下としたアルミナからなる台
板上に、上記のアルミナ系セラミツクス基板を置
き、平坦度を20μm以下となしたアルミナ製の重
錘を載せて、第1表に示す種々条件にて、この発
明によるそり修正を行ない、第1表に示す平坦度
を得た。 つぎに、熱膨張係数(20℃〜歪点)が65×
10-7deg、軟化点565℃、平均粉末粒径が300メツ
シユスルーのPbO2−SiO2−B2O3系ガラスをペー
スト状にし、これを上記基板の研摩表面に、
100μm厚みで、回転数800rpmのスピンコーテイ
ングし、空気中、1050℃、4時間保持する条件で
ガラスコーテイングした。 コーテイング時の昇温速度は、500℃/hr、冷
却速度は歪点までは500℃/hrであり、歪点にて
1時間保持し歪取りを行なつてから徐冷した。ガ
ラスコーテイング膜の膜厚みは60μmであつた。 ガラスコーテイング後の表面欠陥数を調べたと
ころ、1μm以上の気孔の欠陥は、0.3個1枚であ
つた。 次に、該コーテイング膜を、粒径0.1μmの
CeO2微粉末を、純水中に10wt%懸濁した懸濁液
で、ラツプ盤にクロス盤を用い、0.5Kg/cm2の相
対的ラツプ荷重で研摩加工し、表面粗度(Rz)
を40Åに仕上げた。この際の研摩代は20μmで平
坦度は1μmであつた。また、ガラスコーテイン
グ膜には気泡が全く見られなかつた。
【表】 比較例 1 実施例1と同一素材、寸法の基板に、精密研摩
法を施して、平坦度を修正し、20μm以下の平坦
度となし、実施例1と同条件にてガラスコーテイ
ングし、その表面欠陥を調べたところ、1μm以
上の気孔の欠陥は、3.3個1枚であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 平坦度20μm以下の台板上にセラミツクス基
    板を載置し、 前記セラミツクス基板表面上に、前記基板主面
    の表面積と同等以上でかつ平坦度20μm以下の重
    錘を載せて、 0.01Kg/cm2〜2.0Kg/cm2の圧力で加圧しながら、
    950℃〜1700℃の温度にて、0.1hr〜5hr加熱して、
    セラミツクス基板表面を平坦化矯正した後、前記
    セラミツクス基板表面にガラスコーテイング被膜
    を形成することを特徴とする磁気デイスク用基板
    の製造方法。
JP24511286A 1986-10-15 1986-10-15 磁気デイスク用基板の製造方法 Granted JPS6398836A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24511286A JPS6398836A (ja) 1986-10-15 1986-10-15 磁気デイスク用基板の製造方法

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JP24511286A JPS6398836A (ja) 1986-10-15 1986-10-15 磁気デイスク用基板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6398836A JPS6398836A (ja) 1988-04-30
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