JP2000072453A - ガラスモールド成形用型及びその製造方法 - Google Patents

ガラスモールド成形用型及びその製造方法

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JP2000072453A JP10254658A JP25465898A JP2000072453A JP 2000072453 A JP2000072453 A JP 2000072453A JP 10254658 A JP10254658 A JP 10254658A JP 25465898 A JP25465898 A JP 25465898A JP 2000072453 A JP2000072453 A JP 2000072453A
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裕之 松尾
Hiroyuki Tsuto
宏之 津戸
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達也 塩貝
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 離型性が良好でガラス中にBやPbを含んで
も問題のないガラスモールド成形用型を提供し、その製
造方法をも提供すること。 【解決手段】 炭化けい素焼結体から成るガラスモール
ド成形用型において、該炭化けい素焼結体が、5μm以
上のポア数が光学顕微鏡観察で1mm2あたり20個以
下の平滑な研磨面を有する焼結体であり、該成形型内面
が、その焼結体研磨面に窒化けい素膜を形成して成る面
であることとしたガラスモールド成形用型。0.7μm
以下の平均粒径を有する炭化けい素粉末に、ほう素を
0.1〜0.5重量%、炭素を1〜5重量%添加し、混
合して成形し、それを1900〜2050℃で不活性ガ
ス中で常圧焼結した後、1000kg/cm2以上でH
IP処理し、得られた焼結体の表面を研磨し、その研磨
面にCVD法により窒化けい素膜を形成することことと
したガラスモールド成形用型の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラスモールド成
形用型及びその製造方法に関し、特に炭化けい素焼結体
から成るガラスモールド成形用型及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】光学機器に使用されるガラスレンズ等の
高精度ガラスの作製は、溶融したガラスをガラスモール
ド成形用型に投入し、それを加圧成形することで作製さ
れるが、その成形用型の内面は、極めて平滑でなければ
ならないため、微粒のダイヤモンド等の砥粒で平滑に研
磨している。その型材としては、高硬度、高剛性という
特性を有する炭化けい素焼結体が使用されるが、この焼
結体は、微粒のダイヤモンドで研磨してもポアが多数残
存し、このポアが成形した表面に転写され、高精度ガラ
スの成形には使い難いという問題があった。そのため、
型内面にCVD法で炭化けい素膜を形成し、その表面を
研磨することで対応していた。
【0003】しかし、この炭化けい素膜には、形成時の
残留応力があり、これと研磨時に掛かる機械的応力によ
り、炭化けい素膜が脆性材料(破壊靱性値:3前後)で
あることと相俟って、膜に微細な亀裂が入るという問題
があった。また、研磨していくうちにその膜の一部を削
り取ってしまい、ポアが多数存在する焼結体表面が露出
するという問題もあった。
【0004】そこで本発明者等は、平成10年特許願第
73048号により、これらの問題を解決する成形用型
とその製造方法を提案した。それは、極めて細かい炭化
けい素粉末を用い、この粉末に焼結助剤としてほう素と
炭素を添加して成形し、その成形体を従来より低温で焼
結し、それをさらにHIP処理することで、極めてポア
の少ない平滑な研磨面を有する炭化けい素焼結体が得ら
れるようになり、その研磨面を炭化けい素膜を形成する
必要なく、型内面とすることができる成形用型としたも
のである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この成
形用型であっても、作製するレンズの形状によってはレ
ンズとの離型性が十分でなく、特に曲率半径の小さなレ
ンズにおいては、離型不良となる場合があった。これに
対応するためには、成形面の表面に離型膜を形成すれば
よいが、その離型膜については、ガラスとの離型性は勿
論のこと、成形型との密着性、膜の耐酸化性、平滑性、
高硬度等の膜特性が要求され、その要求に満足できるよ
う種々の材料から成る離型膜が提案されている。例え
ば、窒化ホウ素膜(特公平3−61617)、硬質カー
ボンまたはダイヤモンドの膜(特開平2−12024、
特開平2−243523)などが提案されている。
【0006】しかし、上記の窒化ホウ素(BN)膜につ
いては、ホウ素(B)を含有しないガラスでは問題ない
が、Bを含むガラスでは、BN膜の表面に生成した酸化
ホウ素層とガラスとが反応し、そのガラスが離型膜に付
着して離型膜の表面粗さを低下させ、耐久性を著しく劣
化させるという問題があった。また、上記のカーボンま
たはダイヤモンドから成る離型膜については、鉛(P
b)を含有しないガラスでは問題ないが、Pbを含むガ
ラスでは、ガラス中の鉛がカーボン膜またはダイヤモン
ド膜の炭素により還元され、成形したガラスの表面にP
bが微少量ではあるが析出し、表面を白濁させ、表面粗
さを低下させるという問題があった。
【0007】本発明は、上述したガラスモールド成形用
型が有する課題に鑑みなされたものであって、その目的
は、離型性が良好でガラス中にBやPbを含んでも問題
のないガラスモールド成形用型を提供し、その製造方法
をも提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するため鋭意研究した結果、研磨した炭化けい素
焼結体の研磨面に窒化けい素膜を形成すれば、離型性が
良好でガラス中にBやPbを含んでも問題のないガラス
モールド成形用型が得られるとの知見を得て本発明を完
成した。
【0009】即ち本発明は、(1)炭化けい素焼結体か
ら成るガラスモールド成形用型において、該炭化けいそ
素焼結体が、5μm以上のポア数が光学顕微鏡観察で1
mm2あたり20個以下、好ましくは10個以下の平滑
な研磨面を有する焼結体であり、該成形型内面が、その
焼結体研磨面に窒化けい素膜を形成して成る面であるこ
とを特徴とするガラスモールド成形用型(請求項1)と
し、また(2)0.7μm以下、好ましくは0.5μm
以下の平均粒径を有する炭化けい素粉末に、焼結助剤と
してほう素またはその化合物をほう素換算で0.1〜
0.5重量%、炭素または焼成して炭素に変わる化合物
を炭素換算で1〜5重量%添加し、混合して成形し、そ
れを1900〜2050℃の不活性ガス雰囲気中で常圧
焼結した後、それをさらに1000kg/cm2以上の
圧力下で熱間等方圧プレス(HIP)処理し、得られた
焼結体の表面を研磨し、その研磨面に化学蒸着(CV
D)法により750〜850℃の温度で窒化けい素膜を
形成することを特徴とするガラスモールド成形用型の製
造方法(請求項2)とすることを要旨とする。以下さら
に詳細に説明する。
【0010】上記で述べたように、ガラスモールド成形
用型としては、該型を炭化けい素焼結体から成るものと
し、その焼結体を、5μm以上のポア数が光学顕微鏡観
察で1mm2あたり20個以下、好ましくは10個以下
の平滑な研磨面を有する焼結体とし、その焼結体研磨面
に窒化けい素膜を形成して成る面を成形面とするガラス
モールド成形用型とした(請求項1)。
【0011】高精度のガラスを作製するには、極めて平
滑な成形面を有する必要があるが、成形面に窒化けい素
膜を形成する場合には、その離型膜の厚さが0.5μm
程度の極めて薄い膜となるため、下地の炭化けい素焼結
体の平滑性がそのまま転写されるので、焼結体も平滑性
が必要となる。その平滑性の必要な度合いとしては、研
磨した面に残存する5μm以上のポア数が、1mm2
たり20個以下が好ましく、より精度の良いガラスを得
るためには10個以下がより好ましく、20個より多い
と高精度のガラスが得られない。このような平滑性を有
していれば、その研磨面に離型膜である窒化けい素膜を
形成しても、極めて平滑な成形面となる。そして、その
離型膜に窒化けい素膜としたのは、ガラスとの離型性が
良い上に膜中にBやカーボンを含まないため、ガラス中
にBやPbを含んでも問題ないからである。
【0012】その成形用型の製造方法としては、0.7
μm以下、好ましくは0.5μm以下の平均粒径を有す
る炭化けい素粉末に、焼結助剤としてほう素またはその
化合物をほう素換算で0.1〜0.5重量%、炭素また
は焼成して炭素に変わる化合物を炭素換算で1〜5重量
%添加し、混合して成形し、それを1900〜2050
℃の不活性ガス雰囲気中で常圧焼結した後、それをさら
に1000kg/cm2以上の圧力下で熱間等方圧プレ
ス(HIP)処理して炭化けい素焼結体を作製し、得ら
れた焼結体の表面を研磨し、その研磨面に化学蒸着(C
VD)法により750〜850℃の温度で窒化けい素膜
を形成する製造方法とした(請求項2)。
【0013】用いる炭化けい素粉末の細かさは、平均粒
径で0.7μm以下が好ましく、より緻密な焼結体を得
るためには0.5μm以下がより好ましい。細かさが
0.7μm以下であれば通常の焼結温度より低温で焼結
可能となり、その低温で焼結することにより十分な焼結
密度に到達しながら、かつ粒成長を抑制してポアの粗大
化を避けることができ、それをさらにHIP処理するこ
とにより、顕微鏡で観察されるポアを極めて少なくする
ことができる。細かさが0.7μmより粗いと低温易焼
結の性質が失われ、低温焼結できない。これを温度を上
げて焼結すると粒成長が生じ、ポアが粗大化してしま
う。
【0014】ポアを極めて少なくすることができる理由
は理論的には解明されていないが、通常の粗さでは、焼
結の進行に伴い粒界相にポアが集積、成長してポアが顕
在化するのに対し、十分に微細な粉末では、低温焼結と
相俟って結晶粒内に顕微鏡で観察不可能なほど径の小さ
いポア(ゴーストポアと呼ばれる)としてとどまり、結
晶粒界でポアが成長することがないためと思われる。
【0015】添加する焼結助剤には、ほう素、あるいは
その化合物と炭素、あるいは焼成して炭素に変わる化合
物とすることが好ましい。酸化物を用いると焼結助剤の
分解が生じ、ガスが発生し、ポアの原因となる。炭素
は、炭素そのものでもよいし、焼成して炭素に変わるも
のでもよく、焼結助剤として有効であれば特に限定する
ものではないが、例えば、液状のフェノール樹脂やター
ルピッチなどが均一に混合できるので、より望ましい。
そのフェノール樹脂等に硬化剤や触媒を添加しても差し
支えない。添加量としては、ほう素またはその化合物で
は、ほう素換算で0.1〜0.5重量%、炭素または焼
成して炭素に変わる化合物では、炭素換算で1〜5重量
%が好ましく、ほう素が0.1重量%より少ない、また
は炭素が1重量%より少ないと焼結し難く、ほう素が
0.5重量%より多いと、焼結時に粒成長が進行し、ポ
アが粗大化する。一方、炭素が5重量%より多いと、過
剰の炭素が焼結体中に残るため、緻密な焼結体が得られ
ない。
【0016】得られた成形体を焼結する方法としては、
アルゴン等の不活性ガス雰囲気中で1900〜2050
℃で常圧焼結することとした。この焼結温度は、通常の
焼結温度(2100〜2200℃)より低温であり、こ
の低温で焼結することにより前記したようにポアの粗大
化を抑制することができる。その温度が1900℃より
低いと緻密に焼結し難く、逆に2050℃より高くなる
と粒成長が著しく、ポアの粒界相への移動と粒成長に伴
うポアの粗大化が生じる。得られた焼結体をさらにアル
ゴン等の不活性ガス雰囲気中で1000kg/cm2
以上の圧力下でHIP処理する。このHIP処理でポア
をさらに少なくすることができる。HIP圧が1000
kg/cm2より低いとポアの減少効果が少なく好まし
くない。HIP処理温度は、粒成長によりポアの粗大化
を抑制するという点から焼結温度以下とすることが必要
である。
【0017】こうして得られた炭化けい素焼結体の成形
用型内面に該当する表面を研磨し、その研磨面にCVD
法により750〜850℃の温度で窒化けい素膜を形成
してガラスモールド成形用型を得る。750〜850℃
の温度で窒化けい素膜を形成するのは、750℃より低
いと、膜が十分形成されず、850℃より高いと、下地
との熱膨張率の違いにより、膜の剥離が生じ、好ましく
ないからである。その窒化けい素膜が極めて薄く、下地
の平滑性がそのまま転写されるので、膜を研磨する必要
はなく、また、下手に研磨すると下地が露出してしま
う。下地の研磨はどんな方法でも構わないが、炭化けい
素焼結体は高硬度材料であるため、ダイヤモンド以外の
砥粒による研磨は所要時間が長くなるので、ダイヤモン
ド砥粒により研磨することが望ましい。そのダイヤモン
ドの細かさは、平均粒径で2μm以下が好ましく、2μ
mより粗いと表面粗さが粗くなり、高精度のガラスに要
求される平滑性が得難い。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法をさらに詳しく
述べると、先ず平均粒径で0.7μm以下の炭化けい素
粉末を用意し、それに焼結助剤としてほう素またはその
化合物をほう素換算で0.1〜0.5重量%、炭素また
は焼成して炭素に変わる化合物を炭素換算で1〜5重量
%加え、混合して成形用型を成形する。成形はCIP
(冷間等方圧プレス)でブロックを形成し、そのブロッ
クから機械加工して成形用型の成形体を作製すればよ
い。
【0019】得られた成形体をアルゴン等の不活性ガス
雰囲気中で1900〜2050℃の温度で常圧焼結し、
その焼結体をさらにアルゴン等の不活性ガス雰囲気中で
1000kg/cm2以上の圧力下で常圧焼結温度より
低い温度でHIP処理し、得られた焼結体の成形用型内
面に該当する表面を平均粒径が2μm以下のダイヤモン
ド砥粒で研磨する。その研磨面にCVD法により750
〜850℃の温度で窒化けい素膜を形成する。
【0020】以上述べた方法でガラスモールド成形用型
を作製すれば、極めて平滑な成形面を有し、かつ離型性
に優れる炭化けい素焼結体から成るガラスモールド成形
用型を得ることができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と共に具体的
に挙げ、本発明をより詳細に説明する。
【0022】(実施例1〜6) (1)ガラスモールド成形用型の作製 平均粒径が0.5μmの炭化けい素粉末(スタルク製、
UF−15)100重量部にB4C及びフェノール樹脂
粉末を表1に示す量添加し、これにさらに結合剤として
PVBを2重量部、IPA(イソプロピルアルコール)
を300重量部加え、それを混合、乾燥した後、整粒し
た。この粉末を200kg/cm2の圧力でCIP成形
した後、それから機械加工によりφ20×t10mmの
大きさの成形用型が得られる成形体を作製し、それを真
空雰囲気中で450℃で脱脂し、アルゴン雰囲気中で表
1に示す温度で3時間常圧焼結した。その焼結体をさら
にアルゴン雰囲気中で1800℃の温度で1600kg
/cm2の圧力下でHIP処理した。得られた焼結体の
成形用型内面に該当する表面を2μmの平均粒径を有す
るダイヤモンド砥粒で研磨した後、CVD膜形成装置に
設置し、SiCl4とNH3を導入し、800℃で窒化け
い素膜を形成し、ガラスモールド成形用型を作製した。
【0023】(2)評価 研磨した焼結体表面を50倍の光学顕微鏡で観察し、1
mm2あたりの5μm以上のポア数を調べた。また、形
成した窒化けい素膜の表面をナノステップ(Rank
TaylerHobson製、接触式、差動変圧タイ
プ)で中心線平均粗さ(Ra)を求めた。なお、参考に
研磨した焼結体表面の表面粗さを同様にナノステップで
求め、また、アルキメデス法で焼結体の嵩比重を求め
た。それらの結果を表1に示す。
【0024】(比較例1〜10)比較のために、比較例
1では、炭化けい素粉末の細かさを本発明より粗くした
他は、比較例2、3では、B4C粉末の添加量を本発明
より少なくまたは多くした他は、比較例4、5では、フ
ェノール樹脂粉末の添加量を本発明より少なくまたは多
くした他は、比較例6、7では、常圧焼結温度を本発明
より低くまたは高くした他は、比較例8では、HIP処
理の圧力を本発明より低くした他は、比較例9、10で
は、膜の形成温度を本発明の範囲外にした他は実施例1
と同様にガラスモールド成形用型を作製し、評価した。
それらの結果も表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】表1から明らかなように、実施例において
は、いずれも焼結体研磨面の5μm以上のポア数が1m
2あたり20個以下と極めて少ないため、研磨面に形
成した窒化けい素膜の表面、すなわち成形面の表面粗さ
がRaで5nm以下と極めて平滑な成形面を有してい
た。このことは、ガラス中にBやPbを含んでも問題の
ない離型性に優れたガラスモールド成形用型が得られる
ことを示している。
【0027】これに対して、比較例1では、炭化けい素
粉末が粗すぎたため、比較例2では、B4Cの添加量が
少なすぎたため、比較例4では、フェノール樹脂の添加
量が少なすぎたため、比較例5では、それが多すぎたた
め、比較例6では、焼成温度が低すぎたため、いずれも
緻密に焼結できず、嵩比重が低くなり、焼結体の研磨面
に5μm以上のポア数が極めて多かった。また、比較例
3では、B4Cの添加量が多すぎたため、比較例7で
は、焼成温度が高すぎたため、いずれも緻密に焼結され
たものの、粒成長が進み、これも研磨面に5μm以上の
ポア数が極めて多かった。さらに、比較例8では、HI
P圧が低すぎたため、ポアの低減効果がみられず、これ
も研磨面に5μm以上のポア数が多かった。そのため、
これらの研磨面に形成した窒化けい素膜の表面粗さが大
きく、平滑性が悪かった。さらにまた、比較例9では、
CVDの温度が低すぎたため、膜が形成できず、比較例
10では、CVDの温度が高すぎたため、膜が剥離して
しまった。
【0028】
【発明の効果】以上の通り、本発明にかかる成形用型で
あれば、極めて平滑な成形面を有するガラスモールド成
形用型とすることができるようになった。このことによ
り、ガラス中にBやPbを含んでも問題のない平滑で離
型性に優れるガラスモールド成形用型を提供できるよう
になり、その製造方法をも提供できるようになった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化けい素焼結体から成るガラスモール
    ド成形用型において、該炭化けい素焼結体が、5μm以
    上のポア数が光学顕微鏡観察で1mm2あたり20個以
    下、好ましくは10個以下の平滑な研磨面を有する焼結
    体であり、該成形型内面が、その焼結体研磨面に窒化け
    い素膜を形成して成る面であることを特徴とするガラス
    モールド成形用型。
  2. 【請求項2】 0.7μm以下、好ましくは0.5μm
    以下の平均粒径を有する炭化けい素粉末に、焼結助剤と
    してほう素またはその化合物をほう素換算で0.1〜
    0.5重量%、炭素または焼成して炭素に変わる化合物
    を炭素換算で1〜5重量%添加し、混合して成形し、そ
    れを1900〜2050℃の不活性ガス雰囲気中で常圧
    焼結した後、それをさらに1000kg/cm2以上の
    圧力下で熱間等方圧プレス(HIP)処理し、得られた
    焼結体の表面を研磨し、その研磨面に化学蒸着(CV
    D)法により750〜850℃の温度で窒化けい素膜を
    形成することを特徴とするガラスモールド成形用型の製
    造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006188415A (ja) * 2004-12-06 2006-07-20 Kao Corp ガラス成形型用セラミックス
CN101454249B (zh) * 2006-05-31 2012-12-12 花王株式会社 玻璃制硬盘基板用成形模具

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CN101454249B (zh) * 2006-05-31 2012-12-12 花王株式会社 玻璃制硬盘基板用成形模具

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