JPH0377867B2 - - Google Patents

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JPH0377867B2
JPH0377867B2 JP5521285A JP5521285A JPH0377867B2 JP H0377867 B2 JPH0377867 B2 JP H0377867B2 JP 5521285 A JP5521285 A JP 5521285A JP 5521285 A JP5521285 A JP 5521285A JP H0377867 B2 JPH0377867 B2 JP H0377867B2
Authority
JP
Japan
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steel
toughness
machinability
drill collars
present
Prior art date
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Application number
JP5521285A
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English (en)
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JPS61213347A (ja
Inventor
Takeo Harada
Toshimichi Mori
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
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Publication of JPS61213347A publication Critical patent/JPS61213347A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は石油掘削装置の一部に使用されるドリ
ルカラー用鋼に関するものである。 (従来の技術) ドリルカラーはビツトを地層に喰い込ますため
の荷重を与える役目をするもので、外径、内径お
よび長さはA.P.I.規格に定められている通りそれ
ぞれ3 1/8″〜11″φ、1 1/4″〜3″φおよび10m程
度の太径厚肉かつ長尺材であり、通常15〜20本程
度接続して使用される。 ドリルカラー用素材としては通常棒鋼(一部鋼
管)が用いられ、次の工程を経て製造される。 棒鋼→焼入焼戻→表面手入→矯正→両端切捨加
工→芯部穴あけ→ネジ切り→塗装→ドリルカラー まず、強靭性付与のために焼入焼戻処理が行わ
れる。この場合、焼入時に両端の隅角部が割れる
ため、切捨加工が行なわれる。 次に、芯部はマツド注入用の孔あけ加工、接続
のためのネジ切り加工、外周部は掘削抵抗軽減の
ためのスパイラル加工が行われ、そのため被削性
に優れていることが重要である。 このような工程を経て製造されたドリルカラー
は、苛酷な条件下で使用されるため強度および靭
性が重視されるのは勿論であるが、高荷重の繰返
し応力が加わるためさらに疲労強度に優れている
ことが要求される。 このうち強度、靭性の規格の一例を第1表に示
す。引張強度は95〜100Kgf/mm2以上、シヤルピ
ー衝撃値が5.5Kgf−m以上の高い値が要求され
ている。
【表】 また、素材棒鋼として一般にAISI 4145相当の
Cr−Mo鋼が使用されている。第2表にその化学
組成を示す。
【表】 (発明が解決しようとする問題点) ドリルカラー用鋼に要求される諸特性のうち強
度および靭性はこの現用鋼によつて満足出来る。 しかし、噴射水により強い焼入を行うため、棒
鋼の隅角部に長さ数cmにわたり必らず割れが発生
する欠点を有している。このため、端面部の焼割
れを切除するための切断工程が避けられない。ま
た軸方向の縦割れが発生することもあり、この場
合は一本ごと廃棄しなければならない。従つて歩
留の低下も大きく、焼割れの発生しない棒鋼の開
発が強く望まれていた。 さらに、現用鋼の被削性はさほど良好でない。
このため工具寿命が短かく、またネジ部の摺合せ
不良等の問題を有しており、被削性の改善要求が
強かつた。 (問題点を解決するための手段、作用) 本発明の目的は、焼入焼戻後の強靭性および疲
労強度は現用鋼と同等以上のレベルを確保し、し
かも被削性に優れ、さらに焼割れの発生しないド
リルカラー用鋼を提供することであり、この目的
は以下に示す組成の鋼によつて達成できる。 すなわち、本発明の要旨は、C:0.20〜0.35
%、Si:0.15〜0.50%、Mn:1.30〜2.50%、P:
0.035%以下、S:0.010〜0.035%、Cr:0.80〜
1.50%、Mo:0.15〜0.35%、酸可溶性Al:0.010
〜0.050%を含有し、残部が鉄および不可避的不
純物から成るドリルカラー用鋼、および、C:
0.20〜0.35%、Si:0.15〜0.50%、Mn:1.30〜
2.50%、P:0.035%以下、S:0.010〜0.035%、
Cr:0.80〜1.50%、Mo:0.15〜0.35%、酸可溶性
Al:0.010〜0.050%、Nb:0.005〜0.100%含有
し、残部が鉄および不可避的不純物から成るドリ
ルカラー用鋼である。 次に、本発明の条件を定めた理由について述べ
る。 本発明者らは種々検討した結果、ドリルカラー
の焼割れは、鋼材の直径が非常に大きいため焼入
れの際に鋼材表面部と内部の温度にかなりの時間
差が生じ、表面部がMs点に達してマルテンサイ
ト変態で膨張する際内部はMs点に到達しておら
ず熱収縮中のため、表面と内部の間に大きな引張
応力が発生し、割れにつながることがわかつた。
したがつて、この割れが発生を防止するには表面
と内部のマルテンサイト変態の時間ずれを小さく
するような特殊な熱処理方法が考えられる。しか
し高価な熱処理設備を必要とし、しかも生産性も
大幅に低下することから、従来の熱処理方法によ
つて割れを防止する方法を検討した。その結果、
ドリルカラーの焼割れは素材のC量と非常に強い
相関があることが判明した(第1図参照)。 Cの上限を0.35%としたのは、0.35%を超える
と焼入時に棒鋼端面の隅角部に焼割れが発生する
ことを見い出したためであり、(第1図参照)、さ
らに切削抵抗が増加し、現用鋼以上に被削性の改
善が期待出来なくなるためである。また下限を
0.20%としたのは、これ未満では焼入性が不足
し、強度および靭性が劣化するためである。 Mnは、C、Crその他Mo等の元素と共に焼入
性を高める元素のひとつであるが、下限を現用鋼
より大幅に高め1.30%とした。これは、C量を低
減した場合、現用鋼と同等および同等以上の強靭
性および疲労強度を得るには焼入性を現用鋼以上
に高めることが必要であることが判明したためで
ある。また上限を2.5%としたのは、2.5%を超え
ると焼割れが発生するためおよび合金コストが高
くなるためである。 Siは脱酸剤として使用するもので、0.15%未満
では脱酸作用が不十分となり、また0.50%を超え
るとコスト高となるため、およびシリケート系介
在物が増加し、清浄度が悪化し、靭性が劣化する
ため、所要量を0.15%〜0.50%とした。 Pの上限を0.035%としたのは、0.035%を超え
ると結晶粒界の脆化となり、主に靭性が劣化する
ためである。 SはMnとの複合介在物を生成し、被削性を改
善する。このためには0.010%以上必要であるた
め下限を0.010%とした。また、0.035%を超える
と靭性が劣化するため上限を0.035%とした。 CrはMnと同様に焼入性を高め、強靭性および
疲労強度を高める元素として使用するが、0.80%
未満ではC、Mnとの組合せにおいて焼入不足と
なるため下限を0.80%とした。また上限を1.5%
としたのは、コストの点を考慮して決定した。 Moは焼入性向上元素および焼戻軟化を防止し
強靭性を高める元素のひとつであり、下限を0.15
%としたのはこれ以下では焼戻軟化抵抗が小さく
なり強靭性が劣化するためであり、また上限を
0.35%としたのは焼戻軟化抵抗効果がコストのわ
りに少なくなるためである。 酸可溶性Alは、棒鋼を焼入するに際しオース
テナイト域に加熱した場合、オーステナイト粒の
粗大化を防止する作用を有するもので、0.010%
未満では効果が小さく、また0.050%超では効果
が飽和するため、0.010〜0.050%とした。 Nbは酸可溶性Al同様オーステナイト結晶粒の
粗大化をさらに高温度まで防止する作用を有する
もので、0.005%未満ではその効果が小さく、ま
た0.100%を超えると効果は飽和するため、0005
〜0.100%の範囲とした。 (実施例) 次に本願発明の実施例を示す。 第3表に用いた供試材の化学組成を示す。
【表】 本発明鋼AおよびBは500Kg大気溶解炉で溶製
し、150φの丸棒に熱間鋳造した。また現用鋼は
転炉で溶製し、鋼塊を製造し、150φの棒鋼に熱
間圧延した。その後各供試材共2mの長さに切断
し、連続炉で880℃の温度まで昇温して同温度に
約10分間保持し、水噴射方式により焼入を行つ
た。引続き連続炉により本発明鋼A、Bおよび現
用鋼共650℃に10分間加熱して焼戻処理を行なつ
た。 現用鋼には割れが発生し、長さ約100mm程度に
わたり切断除去する必要があつたが、本発明鋼
A、Bには割れは発生しなかつた。これは、第1
図に成分の異なる種々の棒鋼を用いて実施した焼
割れ試験結果を示すように、C量が0.35%以下で
焼割れは発生しなくなるためである。 次に、本発明鋼A、Bおよび現用鋼共表面から
25mm内部に入つた位置からJIS4号引張試験片およ
び衝撃試験片を採取し、機械的性質を調査した。
第4表に機械試験結果を示す。
【表】 本発明鋼の引張特性はほゞ現用鋼と同等であ
り、A.P.I.およびドリルカラーメーカー規格を十
分満足する。また、本発明鋼の衝撃値は現用鋼に
比較して若干低下しているが、メーカーの規格値
(vE20≧5.5Kgf−m)を十分満足しており、ドリ
ルカラー用棒鋼として十分使用可能である。 次に、被削性および疲労特性の調査を行つた。 被削性は施盤およびボール盤を使用し、施削お
よびドリル穴あけ時の抵抗測定、および仕上面粗
さを測定することによつて評価した。第2図に抵
抗測定結果を示す。 本発明鋼A、Bは現用鋼に比較して切削抵抗が
小さく、また仕上面粗さも細かく、被削性に優れ
ている。 また、疲労特性の調査は150φ棒鋼の中間部位
から切欠き付きの試験片を採取し、小野式回転曲
げ疲労試験機を用いて行なつた。第3図に試験結
果を示す。 本発明鋼A、Bおよび現用鋼の疲労特性および
疲労限はほぼ同等である。すなわち、本発明鋼に
より疲労特性を劣化させることなく焼割れの発生
しない被削性の優れたドリルカラーが製造でき
る。 (発明の効果) (1) 現用鋼は焼入時に必らず端面の隅角部に焼割
れを生じ、このため切断除去工程が必要であ
り、製品歩留りも悪かつた。本発明鋼による棒
鋼は焼割れを生じないため切除工程の省略が可
能となり、また歩留も向上できる。 (2) ドリルカラー用棒鋼には種々の切削加工が行
なわれる。このため被削性に優れていることが
重要であるが、本発明鋼の使用により現用鋼に
比較して切削抵抗が軽減され、さらに仕上面粗
さも微細となり、被削性は大幅に改善できる。 本発明鋼による上記の効果は強靭性および疲
労特性を劣化させることなく達成出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は焼割れ試験結果を示す図、第2図は本
発明鋼A、Bおよび現用鋼による150φ棒鋼の切
削抵抗測定結果を示す図、第3図は同様に疲労特
性の調査結果を示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 C:0.20〜0.35%、 Si:0.15〜0.50%、 Mn:1.30〜2.50%、 P:0.035%以下、 S:0.010〜0.035%、 Cr:0.80〜1.50%、 Mo:0.15〜0.35%、 酸可溶性Al:0.010〜0.050% を含有し、残部が鉄および不可避的不純物から成
    るドリルカラー用鋼。 2 C:0.20〜0.35%、 Si:0.15〜0.50%、 Mn:1.30〜2.50%、 P:0.035%以下、 S:0.010〜0.035%、 Cr:0.80〜1.50%、 Mo:0.15〜0.35%、 酸可溶性Al:0.010〜0.050% Nb:0.005〜0.100% を含有し、残部が鉄および不可避的不純物から成
    るドリルカラー用鋼。
JP5521285A 1985-03-19 1985-03-19 ドリルカラ−用鋼 Granted JPS61213347A (ja)

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CN110714166B (zh) * 2019-11-13 2021-11-16 无锡双马钻探工具有限公司 一种合金钢及其制备方法和用途

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