JPH0377754A - 連鋳鋳型内に注入される溶鋼の偏流防止方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明はスライディングノズルを介してタンディツシュ
に取付けられた浸漬ノズルから連鋳鋳型内に注入される
溶鋼の偏流防止方法に関するものである。

〈従来の技術〉 従来より連続鋳造において、第６図に示すようにタンデ
ィツシュＩの上ノズルＨから鋳型２への溶鋼注入量制御
はタンディツシュｌの下部に設けた固定プレート３ａと
スライドプレート３ｂとを組み合わせたスライディング
ノズル３により行われており、浸漬ノズル４の下部側壁
に設けた左右一対の吐出孔５を介して鋳型２内へ注入さ
れる溶ｍ６の流速が左右で異なる偏流が生じることがあ
る。１８はスライディングノズル３の開度を制御する抽
圧シリンダを示す。

このような偏流が生じるのは、溶！ｇＩ６の注入量を制
御するためスライディングノズル３の開度を絞った状態
で注入することになるため、その構造上どうしても浸漬
ノズル４内を落下する溶鋼主流動６ａが左右で不均一と
なり、その影響で左右の吐出孔５から鋳型２内に注入さ
れる溶鋼６の一方の流速が大きく他方の流速が小さくな
るからである。

更に浸漬ノズル４の吐出孔５にアルミナ等が付着成長し
、吐出孔５の開口面積が左右でアンバランスを生し偏流
を助長する場合が多い。

前述のように浸漬ノズル４の吐出７Ｌ５から注入される
溶ｗ４流速が大きい側では鋳型２の短辺内壁面への衝突
力が大きく、溶鋼は短辺内壁面に沿って上方および下方
に勢いよく分流することになる。

かくして上昇流は鋳型２内の場面に盛り上がり６ｂを生
起して湯面上のパウダ７が鋳型２の短辺内壁面に供給さ
れるのを［害して供給不足となり凝固シェル８の形成が
不均一となり、鋳造される鋳片の湯しわや割れ発生の原
因になる。また下降流は溶鋼６の深くまで達するので非
金属介在物の浮上を妨げ鋳片の非金属介在物性欠陥をも
たらす原因となる。

一方、吐出孔５からの溶鋼吐出流速が小さい側あるいは
溶鋼吐出情景が急変する場合には吐出孔５内の溶鋼流に
よどみ部が発生し易くアル心す等の脱酸生成物の付着に
よりノズル閉塞を起こし多連々鋳造の実施を困テ１とし
生産性を害するばかりでなく耐火物コストの増加を伴う
。

このようにして−旦偏流が生しるとこれを解消すること
は仲々困難であり、偏流の程度が激しくなると、鋳型２
内で形成された凝固シェル８の再溶解によるブレークア
ウト等の操業トラブルや、鋳型２内の場面変動等による
鋳片表面欠陥が発生しやすく最悪の場合、鋳造を中止せ
ざるを得なくなる。

上記のようにイマージタンノズル４に生した偏流により
左右の吐出孔５からの溶鋼吐出流速に大小の差が生しる
と連続鋳造の操業に支障があるばかりでなく鋳片の品質
悪化を招き好ましくない。

そこで、連続鋳造におけるスライディングノズル３によ
る溶鋼の絞り注入において、浸漬ノズル４内の溶鋼偏流
を防止すべく実開昭５６−９５４６５号公報には浸漬ノ
ズルの外周に電ｍＰＡ拌装置を付設して溶鋼流の偏流に
対して逆方向の攪拌力を付与して偏流を相殺する技術が
開示されている。

しかるに上記公報に開示されている従来技術は浸漬ノズ
ルの耐火物を通して流下する溶鋼を電磁攪Ｉ↑するため
公立が大掛かりとなり設備費がｆ））かる、また鋳型内
ｔ８ｔ１４のメニスカスからの熱輻射に対処する防護手
段が必要であり、工程的な連続使用は非常に困難である
と共に電力消費量の増加にもつながるという問題点があ
る。

また特開昭６３−２９５０５６号公報には、浸漬ノズル
内に鉛直方向に板状部材を設け、内孔を区切ることによ
って吐出流の均等化を図るものが提案されているが、板
状部材の溶１員が著しく寿命が短いという欠点がある反
面では板状部材に付着物が成長し易く閉塞を生じ易いと
いう欠点を有している。

〈発明が解決しようとする課題〉 本発明は上記従来技術の問題点を解消し、タンディツシ
ュの下部に設けたスライディングノズルの開度を制ｉｎ
シ、浸漬ノズル下端部側壁に設けた左右一対の吐出孔を
介して鋳型内に溶鋼を注入するに際し、左右の吐出口よ
り注入される溶鋼流速をバランスさせることができる連
Ｖｔ　ＳＲ型内に注入される溶鋼の偏流防止方法を提（
Ｊｊすることを目的とするものである。

〈課題を解決するための手段〉 上記目的を達成するための本発明のｉ１鋳鋳型内に注入
される溶鋼の偏流防止方法は、タンディツシュ上ノズル
およびスライディングノズルを介して浸漬ノズルから鋳
型内に溶鋼を注入するに際し、前記浸漬ノズルに設けた
左右一対の吐出孔に対向する鋳型短辺内壁の左右の温度
をそれぞれ検出し、前記鋳型短辺内壁の左右の温度差を
解消するように前記のタンディツシュ上ノズルおよび／
またはスライディングノズルの内部に設けた左右一対の
半円状分割スリットにガス供給管からそれぞれ個別に不
活性ガスを供給し、前記半円状分割スリットの内側に設
けた通気性ポーラスれんがを介して左右から注入溶鋼中
に吹込まれる不活性ガスの供給量を独立に制ｊ″ｎする
ことを特徴とするものである。

また本発明ではクンデイツシュ上ノズルについては前記
左右一対の半円状スリットに連通させて内側に設けた複
数のガス吹込用細管を介して左右から注入溶鋼中に吹込
まれる不活性ガスの供給量を独立に制御するようにする
ことも可能である。

更には本発明ではスライディングノズルの実績開度面積
と理論開度面頂の差を鋳型内に持込まれる不活性ガス量
として、当該不活性ガス量が一定値となる範囲で不活性
ガス供給量をそれぞれ左右独立に制御するようにするこ
ともできる。

〈作　用〉 前記のように本発明では左右の鋳型短辺内壁の温度差が
解消されるようにタンディツシュ上ノズルおよび／また
はスライディングノズルに設は左右一対の半円状分割ス
リットに不活性ガスを個別にＩＪ（給し、注入溶鋼中に
左右からそれぞれ吹込まれる不活性ガスの供給量が独立
に制御されるので、スライディングノズルを通して注入
される溶鋼が浸漬ノズルの内孔中心部を流下する。この
ため溶鋼が左右の吐出孔にバランスして分配され、鋳型
内に注入される溶鋼の偏流が防止される。

〈実施例〉 以下本発明の実施例を第１ｒｆ！Ｊおよび第２図に基い
て説明する。なお、図中で前述第６図のものと同しもの
は同一符号を付して説明の簡略化を図ることにする。

鋳型２の浸漬ノズル４を境とする左右の短辺内壁には熱
電対９ａ、９ｂを埋設してあり、熱電対９ａ、９ｂによ
って検出された温度は温度監視装置ｌＯにより監視され
、鋳型２の左右内壁の温度差すなわち抜熱アンバランス
により左右の吐出孔５から注入された溶鋼６の不均一流
動つまり偏流が検知される。偏流により流速の大きい短
辺側内壁は他方に比べて新しい溶鋼流が多くなることか
ら温度測定値が高くなる。

クンデイツシュｌに設けられたクンデイツシュ上ノズル
１１の内部には左右一対の半円状分割スリ７Ｈ２ａ、１
２ｂ　（第２図参照）が設けてあり、半円状分割スリッ
目２ａ、１２ｂの内側には通気性ポーラスれんが１３が
設けである。

またスライディングノズル３の固定プレート３ａの内部
にも第２図に示すものに準じて左右一対の半円状分割ス
リット１４ａ、１４ｂが設けてあり、半円状分割スリ７
Ｈ４ａ、１４ｂの内側にも通気性ポーラスれんがＩＪが
設けである。

半円状分割スリンＨ２ａ、１２ｂならびに半円状分割ス
リット１４ａ、１４ｂにはそれぞれガス供給管ｔｓａ、
ｔｓｂが接続されると共に、ガス供給管１５ａ。

１５ｂには流量制御弁１６ａ、１６ｂが配設されていて
個別に制御されるようになっている。

制御装置１７は熱電対９ａ、９ｂの検出温度条件に基づ
く温度監視装置■０の指令によって流Ｎ（Ｍｍ弁１６ａ
、１６ｂの開度が制御され、ガス（Ｊｔ給管１５ａから
半円状分割スリンＨ２ａおよび１４ａに供給されるアル
ゴンガス等の不活性ガスと、ガス供給管＋５ｂから半円
状分割スリット１２ｂおよび１４ａに供給されるアルゴ
ンガス等の不活性ガスとの各ガス流量が独立に制を社さ
れ、通気性ポーラスれんが１３から吹込まれる左右の不
活性ガス流量が調整される。

前記の場合、タンディツシュ上ノズル１１に設けた半円
状分割スリンｌ−１２ａ、１２ｂの内側に通気性ポーラ
スれんが１３を設けるものについて説明したが、第３図
に示すように半円状分割スリッロ２ａ１２ｂに連通させ
て内側に複数のガス吹込用細管１９を配設して不活性ガ
スを吹込むようにしてもよい。

次に本発明の作用について説明すると、鋳型２の左右内
壁にそれぞれ埋設した複数の熱電対９ａ。

９ｂによって検出された温度が温度監視装置１０により
監視されるが、第６図に基づいて説明したようにスライ
ディングノズル３の開度が絞り状態で注入されるため浸
漬ノズル４内を落下する溶鋼主流動６ａが左右不均一と
なり、その影響で左右の吐出孔５から鋳型２内に注入さ
れた溶鋼６が偏流し、一方の流速が大きく、他方の流速
が小さくなるのは避けられない。

そこで本発明ではこのような鋳型２内の溶鋼偏流を温度
監視袋ＷＩＯにより監視し、左右の熱電対９ａ、９ｂが
検出した温度の差が所定のしきい値を超過したときには
偏流発生と判定する。かくして偏流発生と判定したら温
度監視袋Ｈ１０から制御装置１６に指令を発し、流量制
御ｎ弁１６ａ、１６ｂの開度を制御する。

かくして、ガス供給管１５ａから半円状スリット１２ａ
および１４ａに供給される不活性ガス量とガス供給管１
５ｂから半円状スリット１２ｂおよび１４ｂに（Ｊｊ給
される不活性ガス量を調整し、通気性ポーラスれんが１
３から吹込まれる左右の不活性ガス流量を変化させる。

例えば、浸漬ノズル４の左側の吐出孔５からの流速が右
側の吐出孔５よりも大きい場合、鋳型２の短辺内壁に埋
設された熱電対９ａの検出温度が高くなり、逆に熱電対
９ｂの検出温度が低くなるが、その温度差が所定のしき
い値を超えて偏流発生と判定したら流量制御弁１６ａの
開度を大きくし、逆に流量制御ｎ弁１６ｂの開度を小さ
くする。

このようにして、ガス供給管１５ａからｍ給される不活
性ガス供給量を増加させると同時にガス供給管１５ｂか
ら（」（給される不活性ガス量を減少させ、通気性ポー
ラスれんが３の左側から吹込まれる不活性ガス量を増量
し、右側から吹込まれる不活性ガス量を減量する。

前記のような操作を一定タイξングを置いて鋳型２の左
右短辺内壁の検出温度差がしきい値以下になるまで操り
返すと浸漬ノズル４内を落下する溶鋼主流動６ａが内孔
中心部を流下するようになり、溶鋼主流動６ａが左右の
吐出孔５に均等に分配され、鋳型２内に注入された溶鋼
６の偏流が解消される。

なお、ガス供給管１５ａおよび１５ｂから供給される不
活性ガスが浸漬ノズル４を通して溶鋼６中に持ち込まれ
るガス量を評価するためにはスライディングノズル３　
（Ｓ／Ｎ）の開度を用いて計算し、その時点でのスライ
ディングノズル３の開度に基づく溶鋼スループッ１−ｆ
ｆｉ（Ｌ／幽）から計算される理論開度面積（Ｓ、）と
実１開度面積（Ｓ）の差から求まる体積を鋳型２内に持
ち込まれる不活性ガス体積とする。

すなわち鋳型２内に持ち込まれる不活性ガス盪制御は、
実績Ｓ／Ｎ開度面積（Ｓ）−理論Ｓ／Ｎ開度面積（Ｓゆ
）≦−一定値なるように不活性ガス量が制御される。こ
こで、理論Ｓ／Ｎ開度面積は、その時点の溶鋼スループ
ッ）　ｆｉｔ　（Ｌ　／ｍ）、タンディツシュと鋳型と
の溶鋼ヘッド（ｈ）、重力加速度（ｇ）等から求めるこ
とができる。

理論Ｓ／Ｎ開度面積（Ｓ、） 一溶綱スループント量（Ｌ　／ｍ）十溶鋼比重（ｔ　／
　ｒｒｆ）　／　％　Ｘ　ｓ。

本発明法によれば第４図に示すように、従来法に比較し
て偏流発生指数を大幅に低下させることができ、その結
果、第５図に示すように偏流起因による鋳片表面欠陥発
生指数が半減され、熱鋳片直送率の向上環に寄与すると
ころが大きい。

さらに、不活性ガス量を一定値として制御ｎすることに
より、鋳型内に持ち込まれる不活性ガス気泡の増加を抑
制すれば、極低原調の製造に際し、フクレ欠陥の発生の
増加をまねくこともない。

〈発明の効果〉 以上説明したように本発明によれば、タンディツシュの
下部に設けたスライディングノズルの絞り注入により浸
漬ノズルの吐出孔を介して鋳型に注入された溶鋼の偏流
を容易に防止することができる。その結果、浸漬ノズル
のノズル詰りか半減して多連々鋳造の実施を可能とする
ばかりでなく欠陥のない鋳片を安定して製造することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す縦断面図、第２図は第１
図のＡ−Ａ矢視を示すタンディツシュ上ノズルの横断面
図、第３図はタンディツシュ上ノズルの他の例を示す横
断面図、第４図は偏流発生指数を従来法と本発明につい
て比較して示す棒グラフ、第５図は鋳片表面欠陥発生指
数を従来法と本発明法について比較して示す棒グラフ、
第６図は従来例を示す縦断面図である。 １８・・・抽圧シリンダ。 ｌ・・・タンディツシュ、　　　２・・・鋳　型、３・
・・スライディングノズル、 ４・・・浸漬ノズル、　　　　５・・・吐出孔、６・・
・溶　鋼、　　　　　　７・・・パウダ、８・・・凝固
シェル、　　　　９・・・熱電対、１０・・・温度監視
装置、 １１・・・タンディツシュ上ノズル、 １２・・・半円状分割スリット、 １３・・・通気性；！ｆ−ラスれんが、１４・・・半円
状分割スリット、 １５・・・ガスイＪ（給管、 １６・・・流量制御弁、

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　タンディッシュ上ノズルおよびスライディングノズ
   ルを介して浸漬ノズルから鋳型内に溶鋼を注入するに際
   し、前記浸漬ノズルに設けた左右一対の吐出孔に対向す
   る鋳型短辺内壁の左右の温度をそれぞれ検出し、前記鋳
   型短辺内壁の左右の温度差が解消されるように前記のタ
   ンディッシュ上ノズルおよび／またはスライディングノ
   ズルの内部に設けた左右一対の半円状分割スリットにガ
   ス供給管からそれぞれ個別に不活性ガスを供給し、前記
   半円状分割スリットの内側に設けた通気性ポーラスれん
   がを介して左右から注入溶鋼中に吹込まれる不活性ガス
   の供給量を独立に制御することを特徴とする連鋳鋳型内
   に注入される溶鋼の偏流防止方法。 ２　タンディッシュ上ノズルおよび／またはスライディ
   ングノズルの内部に設けた左右一対の半円状分割スリッ
   トにガス供給管からそれぞれ個別に不活性ガスを供給し
   、前記半円状分割スリットに連通させて内側に設けた複
   数のガス吹込用細管を介して左右から注入溶鋼中に吹込
   まれる不活性ガスの供給量を独立に制御する請求項１記
   載の方法。 ３　スライディングノズルの実績開度面積と理論開度面
   積の差を鋳型内に持込まれる不活性ガス量として、当該
   不活性ガス量が一定値となる範囲で不活性ガス供給量を
   それぞれ左右独立に制御する請求項１、２に記載の方法
   。