JP2749179B2 - 双ドラム式連続鋳造装置用注湯ノズル - Google Patents

双ドラム式連続鋳造装置用注湯ノズル

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JP2749179B2 JP9512590A JP9512590A JP2749179B2 JP 2749179 B2 JP2749179 B2 JP 2749179B2 JP 9512590 A JP9512590 A JP 9512590A JP 9512590 A JP9512590 A JP 9512590A JP 2749179 B2 JP2749179 B2 JP 2749179B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、双ドラム式連続鋳造装置の注湯ノズルに関
する。
〔従来の技術〕
双ドラム式(あるいは「双ロール式」等とも呼称され
る)連続鋳造装置は、ドラム面を対面させて平行に配置
した一対の冷却ドラムと、これら冷却ドラムの両端面に
押しつけた一対のサイド堰とで形成した底無し鋳型内
に、金属溶湯を注入して湯溜りを形成する連続鋳造装置
であり、連続鋳造鋳片から熱間圧延を経ずに冷延板を製
造するために製品厚さに近い厚さの薄肉鋳片を鋳造する
連続鋳造法として特に適している。
双ドラム式連続鋳造において冷却ドラム間の湯溜りに
溶湯を供給する際、湯溜りに浸漬した注湯ノズルから吐
出される強力な溶湯流が冷却ドラムのドラム面に直接あ
たると、ドラム面上で生成している凝固殻が再溶融して
不均一凝固が起こり、鋳片割れやブレークアウトの原因
になる。また、溶湯吐出流をドラム面に正対させないよ
うに下方に向けて吐出させると、両方のドラム面上で成
長した凝固殻が出会って鋳片全厚の凝固が完了する冷却
ドラム最近接点(いわゆるキッシング・ポイント)に高
温の溶湯流が直接当たって局部的不完全凝固あるいは不
均一凝固が起こり、やはり鋳片割れやブレークアウトの
原因になる。
これらの対策として、下方あるいは冷却ドラム面方向
へ溶湯を吐出する吐出口を多孔質耐火物等のフィルター
で覆うことにより、吐出溶湯流の流勢を緩和することが
提案されている(例えば特開昭63−207454、特開昭64−
11055)。
第4図(a)および(b)に上記従来の広幅ノズルの
例を示す。第4図(a)は注湯ノズル41を一対の冷却ド
ラム50間の鋳造実施位置に設置した状態を冷却ドラム50
の端面方向から見た図であり、第4図(b)は第4図
(a)の線A−Aに沿った断面を示す。注湯ノズル41
は、上部に溶湯流入口44および下部に溶湯流出口45を持
つ内ノズル42とそれを収容する外ノズル43とから成り、
外ノズル43の先端は同図(b)のように冷却ドラム50の
軸方向に長く拡がった偏平な溶湯流路断面になってお
り、この広範部分の溶湯流路の途中すなわち溶湯吐出口
48の手前に多孔質耐火物フィルター47が挿入されてい
る。内ノズル42の溶湯流出口45から流出した溶湯は外ノ
ズル43と内ノズル42の間の空間46内に入り、耐火物フィ
ルター47の貫通孔を通過して湯面Mより下方で下向きに
湯溜り52へと供給される。冷却ドラム50間の湯溜り52は
冷却ドラム50の両端面に押しつけられたサイド堰51によ
ってシールされている。両方の冷却ドラム50のドラム面
S上で成長した凝固殻が冷却ドラム50の回転(図中の矢
印R)に伴って下方へ進行し、キッシング・ポイントK
で合体して鋳片53全厚の凝固が完了する。
しかし、上記従来の方法では、耐火物フィルター47で
溶湯の流勢を弱めてはいるが、新たに供給された高温の
吐出溶湯流の全てが、下方あるいはドラム面に向けて流
出する状態は基本的に解消されておらず、その効果に限
界があった。
また、広幅冷延板の製造に対応できる広幅鋳片を鋳造
するには、冷却ドラム軸方向に長い溶湯吐出口48を持っ
た大型の広幅注湯ノズルを用いる必要があるが、長い溶
湯吐出口48を覆うためには大きくて高価な耐火物フィル
ター47が必要になり、注湯ノズルコストが上昇するとい
う問題があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、大型化を必要とせずに、湯溜り内注湯流に
よる凝固部の再溶解を防止できる双ドラム式連続鋳造装
置用注湯ノズルを提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的は、本発明によれば、ドラム面を対面させ
て平行に配置した一対の冷却ドラムと、これら冷却ドラ
ムの両端面に押しつけた一対のサイド堰とで形成した底
無し鋳型内に、金属溶湯を注入して湯溜りを形成する双
ドラム式連続鋳造装置の注湯ノズルにおいて、 上部に溶湯流入口および下部に溶湯流出口を有する内
ノズルと、 上記内ノズルの少なくとも上記溶湯流出口の部分を収
容し、この内ノズル溶湯流出口からの溶湯を受け入れる
注湯室を下端に有する外ノズルと、 上記外ノズルの下方に配置され、冷却ドラム軸方向に
溶湯を吐出する吐出口を有する溶湯流緩衝室とを有し、 上記外ノズルの注湯室と上記溶湯流緩衝室とが厚さ方
向の貫通孔を多数設けた耐火性仕切板を介して連通し、
且つ上記溶湯流緩衝室の吐出口が厚さ方向の貫通孔を多
数設けた耐火性仕切板で覆われていることを特徴とする
双ドラム式連続鋳造装置用注湯ノズルによって達成され
る。
非常に広幅の鋳片を鋳造する場合には、上記本発明の
注湯ノズルにおいて、請求項1記載の注湯ノズルにおい
て、上記溶湯流緩衝室と上記吐出口で連通する溶湯流補
助緩衝室であって、冷却ドラム軸方向に溶湯供給量の大
部分を吐出する、厚さ方向の貫通孔を多数設けた耐火性
仕切板で覆われた主吐出口と、下方および冷却ドラム面
の少なくとも一方に向けて溶湯供給量の残部分を吐出す
る補助吐出口とを有する溶湯流補助緩衝室を設けること
ができる。
〔作用〕
本発明の注湯ノズルにおいては、内ノズルの溶湯流入
口から内ノズル内に導入された溶湯が、内ノズルの溶湯
流出口から外ノズルの注湯室内に入り、注湯室から耐火
性仕切板の貫通孔を通って溶湯流緩衝室に入り、次に溶
湯流緩衝室から別の耐火性仕切板の貫通孔を通って吐出
される。溶湯流は上記進行過程で、先ず注湯室から緩衝
室へ流入する際に仕切板で流勢を緩和され、次に緩衝室
中を通過することにより流勢を緩和され、最後に緩衝室
から吐出される際に再び仕切板で流勢を緩和される。溶
湯流はこのように3段階の流勢緩和作用を受けた後、最
終的に冷却ドラム軸方向に、すなわちサイド堰に向けて
湯溜り内に吐出される。吐出された溶湯流は湯溜り内で
一旦サイド堰に当たった後、両サイドから冷却ドラム面
に沿って滑らかに進行するので、溶湯流が流勢の強いま
ま冷却ドラム面や下方のキッシング・ポイント直接当た
ることがない。
また、湯溜りへの溶湯供給を両サイドから行うので、
湯溜りへの吐出口自体を大きくすることなく広幅鋳片を
鋳造することができる。
本発明の一態様においては、上記3段階の緩和作用を
行った後、供給溶湯量の大部分については更に補助緩衝
室を通過することによる緩和作用と補助緩衝室から吐出
される際の仕切板による緩和作用とを付加し、合計5段
階の緩和作用を行って冷却ドラム軸方向に供給しなが
ら、残りの比較的少量の溶湯については上記3段階に補
助緩衝室通過による緩和作用を付加し、合計4段階の緩
和作用を行って下方および/または冷却ドラム面に向け
て供給することができるので、非常に広幅の鋳片を鋳造
する際にも、冷却ドラム面およびキッシング・ポイント
での凝固に悪影響を及ぼさずに十分な量の溶湯を供給す
ることができる。この場合にも、緩衝室の吐出口に補助
緩衝室を接続した形にすればよいので、湯溜りへの吐出
口自体を大きくする必要はない。
以下に、添付図面を参照し、実施例により本発明を更
に詳細に説明する。
〔実施例1〕 第1図(a)〜(d)に、本発明に従った注湯ノズル
の一例を示す。同図(a)は注湯ノズル11を冷却ドラム
50間の鋳造実施位置に配置した状態を冷却ドラム50の端
面方向から見た図、同図(b)は同図(a)の線B−B
に沿った断面図、同図(c)は同図(a)の矢印Cの方
向から見た図、および同図(d)は同図(a)、
(b)、および(c)のそれぞれ線D−D、D′−
D′、D″−D″に対応する注湯ノズル11の断面を下方
の冷却ドラム50、サイド堰51、冷却ドラム50表面S上の
湯面Mの輪郭線m、およびキッシング・ポイントKと共
に示す図である。
注湯ノズル11は、上部に溶湯流入口14および下部に溶
湯流出口15を持つ内ノズル12と、内ノズル12を上端のフ
ランジ部で保持し且つ内ノズル12のフランジ部より下方
部分を収容する外ノズル13と、外ノズル13の下方に配置
され、冷却ドラム50の軸方向に溶湯を吐出する吐出口18
を有する溶湯流緩衝室19とを有する。内ノズル12と外ノ
ズル13の間の空間は、内ノズル12の溶湯流出口15からの
溶湯を受け入れる注湯室16として機能する。外ノズル13
の注湯室16と溶湯緩衝室19とは多数の厚さ方向貫通孔を
設けた耐火性仕切板17を介して連通している。溶湯緩衝
室19の吐出口18は多数の厚さ方向貫通孔を設けた耐火性
仕切板で覆われている。
耐火性仕切板17および18は、厚さ方向に多数のスリッ
トを設けるように耐火煉瓦等を配置して組み立てたり、
厚さ方向に多数の一方向直線状の孔を設けた耐火煉瓦、
または多孔室(ポーラス)煉瓦等で作製する。ポーラス
煉瓦は高価なので、スリット形成または一方向直線孔煉
瓦を用いることが経済的である。第3図(a)および
(b)に厚さ方向に一方向直線状孔を多数設けた耐火煉
瓦の例を示す。同図(b)は同図(a)の折れ線I−I
に沿った断面を示す。同図の一方向直線孔煉瓦31は、煉
瓦素材を混練・成形した未焼成状態で剣山のような形の
道具を用いて厚さt方向に多数の貫通孔32を開け、その
状態で焼成することにより容易に作製できるので非常に
安価である。
第1図の注湯ノズル11は、溶湯流緩衝室19の吐出孔18
から冷却ドラム50の軸方向にのみ溶湯を吐出する。注湯
ノズル11への溶湯供給から鋳片53が形成されるまでの過
程は次の通りである。
鋳造開始に当たり、溶湯流緩衝室19が湯溜り52の所期
湯面Mの直下に位置するように注湯ノズル11を予め配置
する。このとき耐火性仕切板17が湯面Mよりも上方に位
置すると、溶湯流緩衝室19に気泡が溜まることがあるの
で、耐火性仕切板17は湯面Mと同じ高さか、またはそれ
よりもやや低い位置に配設することが好ましい。溶解・
精錬炉等から取鍋等により双ドラム式連続鋳造装置に搬
送された溶湯は、注湯ノズル11上に載置された図示しな
いタンディッシュにより、内ノズル12の溶湯流入口14に
供給される。内ノズル12の溶湯流出口15から流出した溶
湯は外ノズル13の注湯室16内に入り、耐火性仕切板17の
厚さ方向貫通孔(例えば第3図の32)を通って溶湯流緩
衝室19に入る。溶湯流は緩衝室19内で冷却ドラム50の軸
方向の2つの流れになって両側の吐出孔18から湯溜り52
へと供給される。冷却ドラム50間の湯溜り52は冷却ドラ
ム50の両端面に押しつけられたサイド堰51によってシー
ルされている。両方の冷却ドラム50のドラム面S上で成
長した凝固殻が冷却ドラム50の回転(図中の矢印R)に
伴って下方へ進行し、キッシング・ポイントKで合体し
て鋳片53全厚の凝固が完了する。
本実施例の注湯ノズル11を用いることにより、仕切板
17、18および緩衝室19による3段階の緩衝作用によって
流勢を非常に緩和した状態で且つ冷却ドラム50の軸方向
のみに、湯溜り52への溶湯供給を行うことができる。こ
れにより、冷却ドラム50のドラム面S上に形成される凝
固殻の再溶融とキッシング・ポイントKでの凝固完了部
の再溶融とを同時に防止することができる。
本実施例の注湯ノズル11は、冷却ドラム50の軸方向に
溶湯供給を行うので、連通部19も吐出口18も大きくする
ことなく広幅鋳片の鋳造を行える。したがって、連通部
19および吐出口18の耐火性仕切板として大きくて高価な
耐火物板を用いる必要がないため、注湯ノズルのコスト
を最小限に抑制できる。
〔実施例2〕 第2図(a)〜(e)に、非常に広幅の鋳片の鋳造に
適した本発明の注湯ノズルの一例を示す。同図(a)は
注湯ノズル201を冷却ドラム50間の鋳造実施位置に配置
した状態を冷却ドラム50の端面方向から見た図、同図
(b)は同図(a)の線E−Eに沿った断面図、同図
(c)は同図(a)の矢印Fの方向から見た図、同図
(d)は同図(a)、(b)、および(c)のそれぞれ
線G−G、G′−G′、G″−G″に対応する注湯ノズ
ル201の断面を下方の冷却ドラム50、サイド堰51、冷却
ドラム50表面S上の湯面Mの輪郭線m、およびキッシン
グ・ポイントKと共に示す図、および同図(e)は同図
(c)あるいは(d)の線H−Hあるいは線H′−H′
に沿った断面図である。
注湯ノズル201は、上部に溶湯流入口204および下部に
溶湯流出口205を持つ内ノズル202と、内ノズル202を上
端のフランジ部で保持し且つ内ノズル202のフランジ部
より下方部分を収容する外ノズル203と、外ノズル203の
下方に配置され、冷却ドラム50と軸方向に溶湯を吐出す
る吐出口208を有する溶湯流緩衝室209とを有し、更に、
この緩衝室209とその吐出口208で連通する補助緩衝室21
1であって、主吐出口210および補助吐出口212および213
を有する溶湯流補助緩衝室211が設けられている。補助
緩衝室211の主吐出口210は冷却ドラム50の軸方向に溶湯
供給量の大部分を吐出し、補助緩衝室211の補助吐出口2
12および213は溶湯供給量の残部分をそれぞれ冷却ドラ
ム50面に向けてまたは下方に吐出する。
内ノズル202と外ノズル203の間の空間は、内ノズル20
2の溶湯流出口205からの溶湯を受け入れる注湯室206と
して機能する。注湯室206と溶湯緩衝室209とは多数の厚
さ方向貫通孔を設けた耐火性仕切板207を介して連通し
ている。緩衝室209と補助緩衝室211とは、緩衝室209の
吐出口208を覆った厚さ方向貫通孔を多数設けた耐火性
仕切板を介して連通している。補助緩衝室211の主吐出
口210は厚さ方向貫通孔を多数設けた耐火性仕切板で覆
われている。耐火性仕切板207,208および補助吐出口21
2,213は、第3図(a),(b)のような厚さ方向貫通
孔32を多数設けた耐火性仕切板31を用いて形成すること
もできるが、第2図(b)および(c)のようなスリッ
ト状に形成することもできる。
耐火性仕切板207、208、および210は、実施例1と同
様に作製することができる。
第2図の注湯ノズル201は、補助緩衝室211の吐出孔21
0から冷却ドラム50の軸方向に溶湯供給量の大部分を吐
出し且つ補助緩衝室211の補助吐出口212および213から
それぞれ冷却ドラム50面に向けてまた下方に溶湯供給量
の残部分を吐出する。
注湯ノズル201への溶湯供給から鋳片53が形成される
までの過程は、溶湯流緩衝室209までの過程については
実施例1の溶湯流緩衝室19までの過程と同様であり、そ
れ以降は次の通りである。
緩衝室209内で冷却ドラム50の軸方向の2つの流れに
なった溶湯流は、両側の吐出孔208から耐火性仕切板の
厚さ方向貫通孔を通って隣接する補助緩衝室211内に流
入し、大部分はそのまま冷却ドラム50の軸方向に進行し
て主吐出口210の耐火性仕切板の厚さ方向貫通孔を通っ
て冷却ドラム50の軸方向に湯溜り52へと供給される。溶
湯の残部分は、下方および側方の補助吐出口212および2
13を通って下方または冷却ドラム50面に向けて湯溜り52
へと供給される。冷却ドラム50間の湯溜り52は冷却ドラ
ム50の両端面に押しつけられたサイド堰51によってシー
ルされている。両方の冷却ドラム50のドラム面S上で成
長した凝固殻が冷却ドラム50の回転(図中の矢印D)に
伴って下方へ進行し、キッシング・ポイントKで合体し
て鋳片53全厚の凝固が完了する。
本実施例の注湯ノズル201を用いることにより、仕切
板207、208および緩衝室209、補助緩衝室211による4段
階の緩衝作用に行った後、溶湯供給量の大部分について
は更に仕切板210の緩衝作用を付加して合計5段階の緩
衝作用を行った状態で冷却ドラム50の軸方向に、また溶
湯供給量の残部分については上記4段階の緩衝作用を行
った状態で下方および冷却ドラム50面に向けて、湯溜り
52への溶湯供給を行うことができる。補助吐出口212お
よび213からの吐出流は、4段階の緩衝作用を受けてお
り、また吐出流量も主吐出口210からの吐出流量よりも
かなり少なくすることができる。これにより、冷却ドラ
ム50のドラム面S上に形成される凝固殻の再溶融とキッ
シング・ポイントKでの凝固完了部の再溶融とを同時に
防止しながら、非常に広幅の鋳片を鋳造することができ
る。
本実施例の注湯ノズル201は、冷却ドラム50の軸方向
に溶湯供給量の大部分を吐出するので、連通部207、208
も吐出口210も大きくすることなく非常に広幅の鋳片を
鋳造できる。また、補助吐出口212、213は単なる開口と
すればよく、耐火性仕切板を用いる必要はない。したが
って、連通部207、208および吐出口210の仕切板として
大きくて高価な耐火物板を用いる必要がないため、注湯
ノズルのコストを最小限に抑制できる。
本発明の注湯ノズルにおいては、最終的に湯溜り52へ
溶湯流を吐出する吐出口(18、210)を覆う耐火性仕切
板の貫通孔は、その総断面積を出来るだけ大きくして、
吐出流の流速を遅くさせることが望ましい。
また、注湯室(16、206)と緩衝室(19、209)との間
の耐火性仕切板の連通孔総断面積は、内ノズル(12、20
2)の流出口(15、205)から注湯室(16、206)内への
溶湯落下による気泡を緩衝室(19、209)内へ巻き込ま
ないために、注湯室(16、206)内に適当な高さの湯面
が維持されるように設定することが望ましい。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の注湯ノズルによれば、
大型化を必要とせず、冷却ドラム面上およびキッシング
・ポイントでの凝固部の再溶解に起因する鋳片割れやブ
レークアウトを防止し、安定して双ドラム式連続鋳造を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)〜(d)は、本発明の注湯ノズルの一例を
鋳造実施時の配置状態において示す(a)側面図、
(b)断面図、(c)正面図、および(d)平面図(一
部断面図)、 第2図(a)〜(e)は、本発明の注湯ノズルの他の一
例を鋳造実施時の配置状態において示す(a)側面図、
(b)断面図、(c)正面図、 (d)平面図(一部断面図)、および(e)断面図、 第3図(a)および(b)は、本発明の注湯ノズルに用
いる耐火性仕切板を作製するための一方向直線孔煉瓦の
例を示す(a)斜視図および(b)一部切断した斜視
図、および 第4図(a)および(b)は、従来の注湯ノズルを鋳造
実施時の配置状態において示す(a)側面図および
(b)断面図である。 11,201,41:注湯ノズル、 12,202,42:内ノズル、 13,203,43:外ノズル、 14,204,44:内ノズルの溶湯流入口、 15,205,45:内ノズルの溶湯流出口、 16,206:注湯室、46:空間、 17,207:耐火性仕切板連通部、 47:耐火物フィルター、 18:耐火性仕切板吐出口、 208:耐火性仕切板連通部、 19,209:溶湯流緩衝室、 210:耐火性仕切板吐出口、 211:溶湯流補助緩衝室、 50:冷却ドラム、51:サイド堰、 52:湯溜り、53:鋳片、 S:冷却ドラム50のドラム面、 M:湯溜り52の湯面、 m:ドラム面S上の湯面Mの輪郭線、 K:キッシング・ポイント。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島尾 輝男 福岡県北九州市戸畑区大字中原46―59 新日本製鐵株式会社機械・プラント事業 部内

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ドラム面を対面させて平行に配置した一対
    の冷却ドラムと、これら冷却ドラムの両端面に押しつけ
    た一対のサイド堰とで形成した底無し鋳型内に、金属溶
    湯を注入して湯溜りを形成する双ドラム式連続鋳造装置
    の注湯ノズルにおいて、 上部に溶湯流入口および下部に溶湯流出口を有する内ノ
    ズルと、 上記内ノズルの少なくとも上記溶湯流出口の部分を収容
    し、この内ノズル溶湯流出口からの溶湯を受け入れる注
    湯室を下端に有する外ノズルと、 上記外ノズルの下方に配置され、冷却ドラム軸方向に溶
    湯を吐出する吐出口を有する溶湯流緩衝室とを有し、 上記外ノズルの注湯室と上記溶湯流緩衝室とが厚さ方向
    の貫通孔を多数設けた耐火性仕切板を介して連通し、且
    つ上記溶湯流緩衝室の吐出口が厚さ方向の貫通孔を多数
    設けた耐火性仕切板で覆われていることを特徴とする双
    ドラム式連続鋳造装置用注湯ノズル。
  2. 【請求項2】請求項1記載の注湯ノズルにおいて、上記
    溶湯流緩衝室と上記吐出口で連通する溶湯流補助緩衝室
    であって、冷却ドラム軸方向に溶湯供給量の大部分を吐
    出する、厚さ方向の貫通孔を多数設けた耐火性仕切板で
    覆われた主吐出口と、下方および冷却ドラム面の少なく
    とも一方に向けて溶湯供給量の残部分を吐出する補助吐
    出口とを有する溶湯流補助緩衝室に設けたことを特徴と
    する注湯ノズル。
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