JPH0377750B2

JPH0377750B2 -

Info

Publication number: JPH0377750B2
Application number: JP59133029A
Authority: JP
Inventors: Hideaki Sasaki
Original assignee: Sophia Co Ltd
Current assignee: Sophia Co Ltd
Priority date: 1984-06-29
Filing date: 1984-06-29
Publication date: 1991-12-11
Also published as: JPS6034479A

Description

【発明の詳細な説明】この発明は、特定入賞口に打球が入賞すると変
動入賞装置が遊技部を流下する打球が入り易い状
態に変換し、この状態で打球が変動入賞装置の継
続入賞口に入賞すると変動入賞装置が再度打球が
入り易い状態に変換する特別遊技状態を発生する
ようにしたパチンコ機に関する。

特定入賞口に打球が入賞すると変動入賞装置
が、打球を受け入れ難い状態から打球を受け入れ
易い状態に変換するパチンコ機は従来から知られ
ているが、遊技部内で変動入賞装置へのアウト、
セーフの入賞率を競うだけの遊技であつて、セー
フ球が短時間に連続的に発生するような特別遊技
は期待できない。まして、このセーフ球が連続し
て発生する大きな利益が得られる特別遊技を予め
設定された条件の達成により更に継続するという
こともなく、変動入賞装置が打球の受け入れ状態
を単に変換するだけで、遊技者が得られる大きな
利益への期待感もなく、単調な遊技となり易く、
パチンコ遊技の興趣を充分に高めるものではな
い。

本発明は上記に鑑み提案されたもので、第１特
定入賞口に入つた打球を検出する第１特定入賞検
出手段と、第２特定入賞口に入つた打球を検出す
る第２特定入賞検出手段と、電気的駆動手段の作
動により遊技部を流下する打球が入り難いか若く
は全く入らない第１状態と打球が入り易い第２状
態とに変換可能で、継続入賞口及び一般入賞口を
有する変動入賞装置と、上記継続入賞口に入つた
打球を検出する継続検出手段と、上記第１特定入
賞検出手段からの出力信号により遊技者にとつて
有利となる上記第２状態に変換する第１態様と、
第２特定入賞検出手段からの出力信号により遊技
者にとつて第１態様よりもさらに有利となる上記
第２状態に変換させる第２態様とを発生させ、該
第１態様或いは第２態様において上記継続検出手
段からの出力信号により変動入賞装置を特別条件
で規制された第２状態に変換する特別遊技を繰り
返すことが可能な特別遊技状態とするように駆動
制御する電気的制御装置とを備え、該電気的制御
装置は、第１特定入賞手段若くは第２特定入賞手
段からの信号を受付けた際に電気的駆動手段を一
定時間経過後に作動開始させる作動制御手段と、
上記第１特定入賞検出手段若くは第２特定入賞検
出手段からの出力信号を受付けて上記作動制御手
段に作動信号を送出するとともに、上記第１態様
発生中に第２特定入賞検出手段からの出力信号が
入力された場合にあつては該出力信号を受付けて
変動入賞装置を第２態様に移行させる特定遊技移
行制御手段とを有するパチンコ機を提供するもの
である。

以下本発明を実施例の図面にもとづいて説明す
る。

パチンコ機１は、第１図で示すように、額縁状
前面枠２の表面に球供給皿３、打球の発射操作部
４などを有し、前面枠２の窓部を後方から塞ぐよ
うにして設けた遊技盤５の表面にはガイドレール
６で囲まれた遊技部７を有し、該遊技部７には無
数の障害釘（図示せず）、変動入賞装置８、第１
特定入賞口９、第２特定入賞口１０などを有し、
遊技盤５の裏側には賞球を排出する賞球排出装置
（図示せず）や電気的制御装置１１などを有する。

そして遊技者が球供給皿３に球を供給し、発射
操作部４を操作すると、打球発射装置１２が作動
して球供給皿３から導いた球を１個宛ガイドレー
ル６を介して遊技部７内に発射する。

遊技部７内に発射された打球は、障害釘に当り
ながら流下し、流下する途中でいずれの入賞口に
入らなかつた場合には遊技部７の最下位置に開設
したアウトロ１３からアウト球として遊技盤５の
裏側に排出される。

一方、遊技部７内を流下する途中で打球が第１
特定入賞口９又は第２特定入賞口１０に入ると、
各特定入賞口９，１０の流路に臨ませた第１特定
入賞検出手段としての第１特定入賞検出器１４、
第２特定入賞検出手段としての第２特定入賞検出
器１５が該打球を検出し、該検出器１４，１５か
らの信号を受けた電気的制御装置１１が変動入賞
装置８を打球が入り難いか若くは全く入らない第
１状態から入り易い第２状態に変換する。

図面の実施例に示す変動入賞装置８は、遊技盤
５表面に取付ける基板１６表面の左右に可動部材
１７，１７を対向状に軸着し、両可動部材１７，
１７間に位置する基板１６のほぼ中央部分を窪ま
せて凹室１８を形成し、該凹室１８内には傾斜上
端が両可動部材１７，１７の間隙内に位置し、傾
斜下端が凹室１８の途中に位置する傾斜板１９を
設け、凹室１８の傾斜底面２０下端の下方には可
動部材１７，１７が受け入れた打球を入賞させる
ことができる継続入賞口２１と一般入賞口２２…
とを並べて開設する。

可動部材１７は、長さの途中に支軸２３をイン
サート成形し、該支軸２３により基板１６表面に
回動可能に軸着したもので、基板１６の裏側に突
出させた支軸２３の軸端２３′にリンク機構２４
を介して電気的駆動源、例えば電磁ソレノイド２
５を連結して電気的駆動手段を構成している。

したがつて電磁ソレノイド２５を消磁した状態
においては、電磁ソレノイド２５のスプリング２
６の付勢により両可動部材１７，１７が、図中実
線で示すように、直立状に停止する。この状態で
は基板１６上部に形成した鍔部２７が両可動部材
１７，１７の上端間隙を塞ぐので、変動入賞装置
８は、遊技部７を流下する打球が全く入らない第
１状態となる。

図面の実施例では、上記のように第１状態を打
球が全く入らない状態としているが、可動部材１
７，１７と鍔部２７との間隔を適宜に変更するな
どして、打球が入り難いが入ることが可能な第１
状態として構成することもできる。

一方、電磁ソレノイド２５が励磁すると、リン
ク機構２４が鉄芯２５′の移動を支軸２３に回転
力として伝導し、可動部材１７，１７を図中鎖線
で示すようにＶ字状に傾動し、遊技部７を流下す
る打球が入り易い第２状態に変換する。

変動入賞装置８が第２状態に変換すると可動部
材１７，１７が流下してくる打球を受け止め、傾
斜板１９上に案内する。傾斜板１９上に案内され
た打球は、上面の下り傾斜によつて一旦凹室１８
の奥へ転勤した後、傾斜板１９の傾斜下端と凹室
１８の内面との間隙から底面２０上に落下し、該
底面２０の下り傾斜によつて再び基板１６の表面
に出現し、底面２０の傾斜下端から継続入賞口２
１又は一般入賞口２２…に入る。

一般入賞口２２に入つた打球は、遊技盤５の裏
側に排出され、入賞球樋２８内を通つて入賞球と
なる。一方、継続入賞口２１に入つた打球は、遊
技盤５の裏側に排出されると継続球樋２９に設け
た継続検出手段としての継続検出器３０を作動し
た後、流下して入賞球となる。継続検出器３０が
作動すると該検出器３０と電気的に接続してある
電気的制御装置１１が変動入賞装置８を特別条件
で規制された第２状態に変換させる。この特別条
件で規制された第２状態とは、例えば繰り返し第
１状態から第２状態に変換したり、第２状態を所
定時間（例えば30秒間）継続するような状態であ
る。

図示の実施例においては、打球が第１特定入賞
口９に入ると第１特定入賞検出手段としての第１
特定入賞検出器１４が該打球を検出して電気的制
御装置１１に信号を送り、該信号を受けた電気的
制御装置１１が電磁ソレノイド２５を励磁するこ
とにより変動入賞装置８を１回だけ遊技者にとつ
て有利となる第２状態に変換する第１態様とな
る。変動入賞装置８が第２状態を維持する時間
は、電気的制御装置１１に予め設定した所定時間
（例えば0.7秒間）である。したがつてこの所定時
間が経過すると電磁ソレノイド２５が消磁し、ス
プリング２６の付勢により両可動部材１７，１７
が戻り回動し、変動入賞装置８は第１状態に復帰
するので第１態様が終了する。

一方、打球が第２特定入賞口１０に入ると第２
特定入賞検出手段としての第２特定入賞検出器１
５が該打球を検出し、該検出器１５からの信号に
より電気的制御装置１１が変動入賞装置８を前記
所定時間ずつ２回だけ遊技者にとつて上記第１態
様よりもさらに有利となる第２状態に変換する第
２態様となり、前記第１態様とは異なつた第２態
様となる。

この様に打球が第１及び第２特定入賞口９，１
０に入ると変動入賞装置８は、予め設定された条
件に基づいて時間や回数で規制された範囲におい
て遊技者にとつて有利となる第２状態に変換する
第１態様又は遊技者にとつて第１態様よりもさら
に有利となる第２態様を発生する。

変動入賞装置８が第１態様又は第２態様におけ
る第２状態となつているときに、打球が継続入賞
口２１に入ると、継続検出手段としての継続検出
器３０が該打球を検出し、該検出器３０からの信
号を受けた電気的制御装置１１が変動入賞装置８
を特別条件で規制された第２状態となる特別遊技
に変換する。この特別遊技は、図面の実施例では
前記した所定時間（0.7秒間）ずつ所定の回数
（例えば18回）だけ繰り返し可動部材１７，１７
が開閉動作する第２状態に変換する。そしてこの
所定回数が終了するまでの間に変動入賞装置８に
入つた打球が一般入賞口２２にのみ入つて継続入
賞口２１に入らなかつた場合には特別遊技を終了
し可動部材１７，１７を第１状態に戻す。しかし
所定回数を終了するまでの特別遊技中に打球が継
続入賞口２１に入つた場合には継続検出器３０か
らの信号により電気的制御装置１１が進行してい
る特別遊技を終了させ、次回の特別遊技に移行さ
せる。即ち、所定回数の途中で打球が継続入賞口
２１に入ると、所定回数（18回）の残り回数に拘
らず新たに特別遊技が開始し、所定回数（18回）
を１回、２回…とカウントする。換言すれば特別
遊技が終了するまでに打球が継続入賞口２１に入
賞する限り、変動入賞装置８は特別を繰り返すこ
とになる。この様にするとパチンコ機１は、短時
間のうちに予定数（打止め数）を排出して所謂打
止めになつてしまう。そこで本実施例では前記所
定回数（18回）だけ変換し得る状態を１特別遊技
とし、この特別遊技を繰り返すことが可能な特別
遊技状態の繰り返し回数を一定数（例えば８回）
に規制する。

以下第５図で示す電気的制御装置１１のブロツ
ク配線図にもとづき概要及び本発明のパチンコ機
の制御内容を詳細に説明する。

まず、概要においては、第１特定入賞口９に入
つた打球を検出する第１特定入賞検出手段として
の第１特定入賞検出器１４と、第２特定入賞口１
０に入つた打球を検出する第２特定検出入賞検出
手段としての第２特定入賞検出器１５を有し、上
記第１特定入賞検出手段若くは第２特定入賞検出
手段からの信号を受付けた際に、可動部材駆動用
の電気的駆動手段を一定時間T₂′の経過後に立ち
上がる発振器３１及び該発振器３１が発振するパ
ルス数をカウントするカウンタ３６より構成され
る作動制御手段と、上記第１特定入賞検出器若く
は第２特定検出器からの出力信号を受けるRS型
フリツプフロツプ３４，３８と、上記作動制御手
段に作動信号としての稼動信号及び停止信号を送
出するオアゲート３５及び上記第１態様発生中に
第２特定入賞検出器１０からの出力信号が発生し
た場合に、当該出力信号をRS型フリツプフロツ
プ３８で受付けられるようにこのRS型フリツプ
フロツプ３８をセツト可能状態に保つとともに、
上記出力信号が入力された場合にあつては、前記
変動入賞装置８を第２態様に移行させるカウンタ
３６とにより構成される特定遊技移行制御手段
と、継続入賞口２１に入つた打球を検出する継続
入賞検出手段としての継続検出器３０等により構
成される。

次に、本発明のパチンコ機の制御内容を更に詳
細に説明すると、可動部材駆動用の電気的駆動手
段としての電磁ソレノイド２５は、作動制御手段
としての発振器３１からの発振出力をスイツチン
グ回路３２を介して通電制御を受ける。図示の場
合はスイツチング回路３２としてnpnトランジス
タを用い、そのコレクタと電力源P_Bとの間に電
磁ソレノイド２５を挿入し、発振出力をそのベー
スに与えている。

従つて、作動制御手段としての発振器３１が発
振パルスを送り出す度にスイツチングトランジス
タ３２，３２がオンとなり、その都度電磁ソレノ
イド２５，２５を導通させ、可動部材１７，１７
を打球が入り易い第２状態に変換する。

そして、一回当たりの電磁ソレノイド２５，２
５の通電時間、即ち、一回当たりの可動部材１
７，１７の開放時間は一定時間T₂′経過後に立ち
上る発振パルスのパルス幅T₁により定まり、何
回か開閉を繰り返させる場合には、一旦閉じてか
ら再び開くまでの時間はパルス繰り返し周期T₂
により定まる。例えば一回当たり約0.7秒だけ可
動部材１７，１７を開きたい場合には、パルス幅
T₁＝0.7_secに選ぶ等する。同様に繰り返し時間間
隔T₂も設計的に定めれば良い。

なお、この実施例においては、１つの発振器３
１によりパルス幅T₁を定めているが、これに限
定されることなく、パルス幅の異なる発振器を複
数設けて１回当りの通電時間を適宜変えるように
構成してもよい。

本パチンコ機１では、第１、第２特定入賞口
９，１０に打球が入賞した場合には夫々所定のｎ
回、ｍ回、例えば１回（ｎ＝１）と２回（ｍ＝
２）、可動部材１７，１７を開き、その間に開い
た可動部材１７，１７を案内として入つた打球が
運良く継続入賞口２１に入つた場合には１回、例
えば18回（１＝18）、可動部材１７，１７を更に
開閉させて特別遊技としているが、このような回
数制御は、結局は作動制御手段としての発振器３
１の発振パルス数を夫々の場合に応じて１，２，
18個を上限とするように選択すれば良いことにな
る。

そしてまた、継続入賞口２１への打球の入賞に
関しては、最大１回、例えば上述のように最大18
回の可動部材１７，１７の開放動作を１特別遊技
として、更新回数をｑ回、即ちｑ特別遊技（例え
ば８回の特別遊技）を上限として特別遊技を設定
し、かつ、現特別遊技中に特別検出手段としての
継続入賞口２１への入賞があつた場合にはこの時
点で進行中の特別遊技を終了させ、次回の特別遊
技に移行するようにしている。もつとも、回路的
には特別遊技の移行が基本回路であつて、特別遊
技の移行回数制限は付帯的な回路となつている
が、この移行回数制限を設けることにより、遊技
店と遊技者のバランス調整を図ることができる。

発振器３１が発振を開始してから定められた個
数Ｎ（Ｎ＝ｎ or ｍ or １）のパルスを発振し
たら停止させるようにするためには、公知回路技
術をして様々な方法が考えられるが、この実施例
では稼動入力にデジタルレベルで高レベルＨ乃至
論理値“１”が加えられると一定時間T₂経過後
に発振を開始する発振器３１を用い、該発振器３
１が発振開始後のパルス数Ｎ（Ｎ＝ｎ or ｍ or
１）を作動制御手段としてのカウンタ３６により
計数し、該カウンタ３６が定められた個数Ｎ（Ｎ
＝ｎ or ｍ or １）に達したならば稼動入力を
低レベルＬにすることによりなしている。

Ｈレベルである時に有意の発振器稼動信号は、
第１、第２特定入賞口９，１０、及び継続入賞口
２１に入賞があると発せられる。各入賞口への入
賞はマイクロスイツチその他電子的なものも含め
て適当な検出スイツチ乃至検出器によりなすが、
この入賞球検出から始まる発振器制御に就き図示
実施例に即して説明する。

先づ、この場合、可動部材１７，１７を一回だ
け（Ｎ＝ｎ＝１）開閉するための第１特定入賞口
９に打球が入つたとすると、第１特定入賞検出手
段としての第１特定入賞検出器１４によりその旨
の検出信号が発せられる。この検出信号は一般に
インパルス的なので、適当な波形整形回路３３に
より有意のパルス幅のパルス波形に変換され、特
定遊技移行手段としてのRS型フリツプフロツプ
３４のセツト入力に加えられることにより、発振
器稼動信号S_1Hを発する。

フリツプフロツプ３４のセツト信号、即ちＱ出
力におけるＨレベルとしての発振器稼動信号S_1H
は、後述する第２特定入賞口１０及び継続入賞口
２１からの検出器を介しての発振器稼動信号S_2H，
S_3Hと並列的に、かつ、デジタル的にバツフアさ
れながら、これ等３信号が特定遊技移行制御手段
としてのオアゲート３５を介して作動制御手段と
しての発振器３１に稼動信号が送られる。

これにより、発振器３１は一定時間T₂経過後
にパルス発振し、スイツチング回路３２，３２を
介して既述のように電磁ソレノイド２５，２５を
通電し、可動部材１７，１７を開かせるが、この
発振器出力は同時にカウンタ３６に入力される。
図示の場合は、このカウンタ３６は並列出力を持
つシフトレジスタで構成され、桁数、即ち最大カ
ウント数は少なくとも既述のｎ，ｍ，１の中、最
大の数、この場合１（例えば18）個のパルスをカ
ウントできる容量を持つている。そして、各パル
スカウント数に対応する並列出力Q₁，Q₂，…Q_e
（Q₁₈）の中、Q₁出力が発振器稼動信号S_1Hを発し
たフリツプフロツプ３４のリセツト入力Ｒに接続
されている。

従つて、先のように発振器３１が一定時間T₂
経過後に発振して先づ一つのパルスを送出し、電
磁ソレノイド２５をそのパルス幅T₁に応じた時
間だけ通電させ、可動部材１７，１７を同じく時
間T₁だけ開く一方では、カウンタ３６はパルス
数「１」をカウントし、そのQ₁出力が論理“１”
乃至Ｈレベルになるため、フリツプフロツプ３４
はリセツトされる。これにより、そのＱ出力はそ
れ迄有意の稼動信号S_1HとしてＨレベルであつた
ものが論理“０”乃至Ｌレベルになるため、発振
器３１は停止する。つまり、一発のパルスを発振
させただけで発振を止めることができ、第１特定
入賞口９の入賞に就いては１回だけ可動部材１
７，１７を遊技者にとつて有利となる第２状態に
変換させるという目的が果たされる。

上記のように、作動制御手段としての発振器３
１は、第１特定入賞口９に打球が入ると、特定遊
技移行制御手段としてのオアゲート３５を介して
発振器稼動信号S_1Hを受け、一定時間T₂経過後に
パルスを発振し、電気的鼓動手段としての電磁ソ
レノイド２５，２５を通電して可動部材１７，１
７を開かせるように構成しているので、遊技者に
おいては第１特定入賞口９に打球が入つたことを
確認した上で、位置的に離れた変動入賞装置８に
確実に視線を移動させる余裕時間を与えることが
でき、可動部材１７，１７による打球の受け入れ
状態を期待感を持つて可視しすることができる。
また、後記する第２特定入賞口１０に打球が入つ
た場合にあつても、上記と同様の効果を遊技者に
与えることができる。

尚、上記から明らかなように、この実施例では
稼動信号＝停止信号であり、フリツプフロツプは
両信号の発生器を兼ねているが、回路によつては
別個に各信号が発生される場合もある。この実施
例では停止信号をS_1Lとし、他の稼動信号S_2B，
S_3Bに就いても_2H＝S_2L，S_3R ＝S_3Lである。

このように、作動制御手段としての発振器３１
が所期通り１個のパルスを発振した時点で停止信
号S_1Lが発せられると、カウンタ３６のインバー
タ入力として示したリセツト入力にこの信号が同
じくオアゲート３５を介して送られるので、カウ
ンタ３６は初期状態に復帰し、以後、第１特定入
賞口９に入賞のある度に上記動作を再現する。

第２特定入賞口１０に関する第２特定入賞検出
手段としての第２特定入賞検出器１５からの信号
処理も上記第１特定入賞口９に関する作動と原理
的には同じであり、波形整形回路３７から特定遊
技移行制御手段としてのRS型フリツプフロツプ
３８、オアゲート３５を介して作動制御手段とし
ての発振器３１の稼動入力に至る。

然し、フリツプフロツプ３８のリセツト入力
は、カウンタ３６のカウント数「２」に対応する
Q₂出力から導かれているため、一旦、稼動信号
S_2Hが発せられて発振器３１が発振すると、二個
のパルスが送り出されて電磁ソレノイド２５，２
５が二回通電されるまでは停止信号S_2Lは発せら
れない。

逆に言えば、このようにして、第２特定入賞口
１０に入賞があつた時には二回、可動部材１７，
１７を遊技者にとつて第１態様よりもさらに有利
となる第２状態に変換させるという所要の目的が
満たされる。

さらに、本発明のパチンコ機においては、第１
特定入賞口９に打球が入り、第１特定入賞検出手
段としての第１特定入賞検出器１４から検出信号
が特定遊技移行制御手段のRSフリツプフロツプ
３４のセツト入力に加えられ、オアゲート３５を
介して作動制御手段に稼動信号を送出し、電気的
駆動手段としての電磁ソレノイド２５，２５をパ
ルス幅T₁に応じた時間だけ通電させ、可動部材
１７，１７を開かせている第１態様発生中に第２
特定入賞検出手段としての第２特定入賞検出器１
５から検出信号が特定遊技移行制御手段としての
RS型フリツプフロツプ３８のセツト入力に加え
られた場合にあつては、特定遊技移行制御手段の
カウンタ３６により上記RS型フリツプフロツプ
３８がセツト可能状態に保たれているため、この
セツト信号を受付けることが可能となり、そのま
ま第２態様に移行することができる。

これにより、遊技者に対してせつかく発生した
第２態様を無効とするような不利益を与えること
がなく、可動部材１７，１７を第２状態に変換す
るチヤンスの増大を図りながら遊技を進行するこ
とができる。

しかして、こうした説明から明らかなように、
どの入賞口に入賞があつたなら可動部材１７，１
７を何回開かせるという要求には、カウンタ３６
の何番の出力に各稼動信号及び停止信号発生用の
フリツプフロツプのリセツト入力を接続するかと
いう選択で簡単に応えることができる。即ち、既
述のｎ，ｍ，ひいては後述の１は、夫々カウンタ
３６のｎ番目、ｍ番目、１番目の出力に対応させ
れば良い。

上述のようにして可動部材１７，１７が１回乃
至２回の開放動作をしている時に、該可動部材１
７，１７を案内として入賞した打球が継続入賞口
２１に入賞し、継続検出器３０にて検出された時
には最大18回までの開放動作をして特別遊技を行
なうための回路は次のようになつている。ここで
「最大」18回と記したのは、先にも少し触れたよ
うに、18回は１回の特別遊技における最大の開放
回数であつて、この特別遊技中に更に継続検出手
段としての継続検出器３０によつて打球が検出さ
れると、その特別遊技は18回の可動部材１７，１
７の開閉を待たずに終了し、次の特別遊技の１回
目が始まるようにしているからである。例えば７
回目の開放動作終了後に継続検出器３０が打球を
検出すると次の８回目の開放動作は前特別遊技の
８回目ではなく、新しい特別遊技の１回目とな
る。また、この特別遊技の数は最大８回迄許され
ているから１回の特別遊技当たり18回の最大開放
動作数が守られれば18×８回の開放動作が期待で
きるが、逆に最初の特別遊技であつてもその間に
継続入賞口２１に打球が入らなければその特別遊
技で終わつてしまうように図られている。したが
つて、特別遊技状態は継続入賞口２１への入賞を
条件に最大８回の特別遊技を繰り返すことが可能
である。

この特別遊技の終了、移行の概念、及び移行回
数の制限に就いては理解をた易くするため、一先
づここでは棚上げしておき、１特別遊技の開始か
ら終了までを説明する。

上記した第１又は第２特定入賞口９，１０に打
球が入つて変動入賞装置８が第１態様又は第２態
様のとき入賞した打球が継続検出手段としての継
続検出器３０にて検出されると、先と同様に波形
整形回路３９を介して発振器稼動信号S_3H発生用
のフリツプフロツプ４０がセツトされる。但し、
このセツト入力までの信号線路中にはアンドゲー
ト４１が挿入されていて、後述のように、最終の
特別遊技に至ると継続検出器３０からの信号を以
後は通過させないように図られている。即ち、後
に詳しいように、最終の特別遊技検出信号S_fHが
Ｈレベルとして発せられると、この信号がアンド
ゲート４１の一反転入力に加えられるために、ア
ンドが採れなくなるのであるが、それ以前では
S_fH＝S_fLであるので、アンドが採り得る状態とな
つているのである。

フリツプフロツプ４０に上述の如くセツト入力
が加えられると、Ｑ出力Ｈレベルとしての発振器
稼動信号S_3Hが生ずるが、この信号は直ぐには発
振器３１に送られることはないようになつてい
る。つまり、継続検出器３０からの検出信号は、
予定の時定数を持つ単安定マルチバイブレータ４
２にも加えられており、この出力を、セツト入力
にＨレベルが与えられると一定時間T₃の間だけ
Ｌレベルになる出力から採り出し、この出力
とフリツプフロツプ４０のＱ出力とのアンドをゲ
ート４３にて採つているためである。

従つて、検出信号の発生と同時にフリツプフロ
ツプ４０がセツトされるが、これと同時にマルチ
バイブレータ４２もセツトされるため、上記した
バイブレータセツト時間T₃を経過するまではア
ンドゲート４３は閉じており、オアゲート３５を
介して発振器３１へこの稼動信号S_3Hが送られる
ことはないのである。時間T₃経過後に始めて稼
動信号S_3Hが発振器３１に送られるが、このよう
に稼動信号の発生に時間遅れを持たしたのは、遊
技者にとつて変動入賞装置８の可動部材１７，１
７が所定の条件で規制された第２状態中に継続入
賞口２１へ打球が入賞したことを確認できるよう
に、特別の条件で規制した第２状態へ移行する間
にウエイトタイムをもたせたものである。遊技者
は、このウエイトタイムT₃の後に特別遊技が発
生することに伴ない、例えば打球の発射操作部４
の調整を修正して打球を変動入賞装置８にめがけ
て発射させ、多量の入賞球を発生させるための準
備を行なうことができるのである。

また、この単安定マルチバイブレータ４２は、
特別遊技移行の時にも重要な機能を持つが、これ
に就いては後述する。

とにかくも、一定時間T₃内にカウンタ３６が
リセツトされた後、稼動信号S_3Hが発振器３１に
送られると、再び発振器３１は発振を開始し、各
発振パルス毎に電磁ソレノイド２５，２５は通電
され、可動部材１７，１７の開閉動作を繰り返し
ていくことになるが、同時にこのパルス数Ｎ（ｔ）
はカウンタ３６にて計数されていく、そして、こ
のカウンタ３６の記述した１番目、この場合18番
目の出力Q₁₈にはフリツプフロツプ４０のリセツ
ト入力が接続しているため、結局、パルス数Ｎ
（ｔ）＝１＝18となつた所でフリツプフロツプ４０
はリセツトし、稼動信号S_3Hは停止信号S_3Lとな
る。

蓋し、18回の可動部材開閉を行なつて発振器３
１は予定通り停止し、回路は初期状態に戻る。

即ち、上述した18回を１単位としての１特別遊
技中に、それ以後の継続入賞口２１への入賞がな
ければ、本回路系は初期状態となり、以後または
第１、第２特定入賞口９，１０への打球の入賞か
らの作動を俟つ状態となる。

しかし、１特別遊技中で開放動作をしている可
動部材１７，１７を案内として再び幸運にも継続
入賞口２１への入賞球があると、事情は異なり、
新しい特別遊技に移行されていくことになる。

即ち、特別遊技中にて再び継続検出器３０が検
出信号を発すると、フリツプフロツプ４０、単安
定マルチバイブレータ４２の双方にセツト入力信
号が送られる。而して、当該特別遊技中ではフリ
ツプフロツプ４０は既にセツトされているからこ
こで再びセツト信号を受けても状態は変わらず、
Ｑ出力＝Ｈのままであるが、単安定マルチバイブ
レータ４２の方は、既述のように非セツト状態
（＝Ｈ）に戻つているため、このセツト信号で
状態を再び反転し、＝Ｌとなる。従つて、アン
ドゲート４３でのアンドが採れなくなり、発振器
３１への信号は停止信号S_3Lとなつて発振器３１
を停止させ、同時にカウンタ３６をリセツトす
る。その後、既述のバイブレータセツト時間T₃
が経過すると、再びアンドゲート４３が開き、発
振器３１に稼動信号S_3Hが送られて発振器を稼動
させると共に、カウンタ３６は内容「０」から再
び発振パルスＮ（ｔ）をカウントしていくことに
なる。

この新たな特別遊技中に再び継続検出器３０が
検出作動をすれば、上記と同じ動作でこの特別遊
技も次の特別遊技に移行されるし、そうでなけれ
ばカウンタ３６がパルス数「18」をカウントした
所で回路は既述のように１特別遊技終了に伴い初
期状態に戻る。

而して、このままでは、各特別遊技中において
継続検出器３０の検出作動に伴う特別遊技の移行
は無限回続き得る。そこで、これを有限の移行回
数ｑ回、例えば８回（ｑ＝８）に制限するために
は、次のような回路付帯構成によることができ
る。

ｑ個のパルスをカウントできる容量のカウン
タ、この場合はダウンカウンタ４４を用意し、こ
のダウンカウンタ４４のプリセツト入力に当該ｑ
に対応するバイナリコードを入力しておく。

ｑ＝８の場合は、二進化十進コードで示すとす
ると４ビツトのデジタルカウンタで最上位ビツト
（MSB）P₄から最下位ビツト（LSB）P₁に向け
て“1000”となる。

このカウンタ４４へのリセツト入力を継続検出
器３０に関するフリツプフロツプ４０からの出
力＝Ｈで採ると、以前において継続モードが起
き、その特別遊技が既述のようにして終了し、フ
リツプフロツプ４０が発振パルスカウンタ３６か
らのQ₁₈出力によりリセツトされ、出力が当該
Ｈレベルに戻つた時にこのダウンカウンタ４４も
リセツトされる。また、このリセツト信号は時定
数回路乃至タイマ回路４８を経ていくらか遅れて
プリセツトイネーブル入力にも加えられ、この時
点でプリセツト値がセツトされる。即ち、この時
点でのカウンタ４４の内容は“1000”であり、出
力Q₄〜Q₁（MSBから）にはその旨の出力が表れ
ている。

このカウンタ内容は可視表示されると遊技者に
とつては興味深いので、当該カウンタ出力を例え
ば遊技盤５の表面に設けた７セグメントデイスプ
レイ等に表示させるようにしておくと良い。従つ
て、上記時点ではこのデイスプレイ４５には数字
「８」が表示されている。勿論、カウンタの二進
化十進４ビツト出力と７セグメントデイスプレイ
４５との間には適当なインターフエース、たとえ
ばドライバを兼ねるデコーダ４６を介挿してお
く。

先の説明において、最初に継続検出器３０が検
出動作をなして継続モードになり、第１回目の特
別遊技が始まると、この特別遊技を始めさせた当
該検出器３０からの検出信号はダウンカウンタ４
４のクロツク入力にも与えられる。従つて、ダウ
ンカウンタ４４はその内容から「１」を減じて
「７」となり、その旨、また可視表示される。従
つて、この表示は特別遊技の移行可能な残り回数
を示すものとなる。

その後、継続検出器３０の検出作動毎に行なわ
れる特別遊技の移行と同時に、ダウンカウンタ４
４は漸次その内容を減じていく。

そして、残り回数が「０」となれば、ダウンカ
ウンタ４４の出力Q₄〜Q₁が“0001”となり、こ
の出力のQ₁がインバータで反転されるので、ノ
アゲート４７が“0000”を検出し、最終回検出信
号（現在進行中の特別遊技が最終回であることを
示す信号）S_fHを発生する。

従つて、先に触れたように、継続検出器３０の
出力線路中に介在しているアンドゲート４１は閉
じ、以後の信号の通過は阻止される。そのため、
この最終の特別遊技は18回の可動片開閉動作を全
うし、終了する。これに伴いダウンカウンタ４４
がリセツトされ、プリセツトされることにより、
ノアゲート出力もS_fLとなつてアンドゲート４１
を再び開き得る状態にし、全回路系は初期状態に
戻る。

勿論、上記した残り回数の表示に替えて、現在
進行中の特別遊技が残り何番目の特別遊技である
か或いは始めから何番目の特別遊技であるかを表
示させるようにしても良い。また特有の態様にお
ける第２状態での特別遊技回数は電気的に自由に
設定できるし、特別遊技にあつても、可動部材１
７，１７が所定回数（18回）開閉中に継続入賞口
２１への打球の入賞がなければ、その特別遊技を
終了するようにしているが、可動部材１７，１７
が所定回数（18回）に達する以前に所定個数（例
えば10個）の打球が入賞することにより、上記特
別遊技を終了させてもよい。

更に、変動入賞装置８の可動部材１７，１７
は、遊技部を流下する打球が入り難いか全く入ら
ない第１状態と、打球が入る第２状態とに変換す
ることができれば、どのような構成であつてもよ
く、たとえば形状、作動方向などを適宜に変更す
ることができる。

以上説明したように、本発明によれば、第１特
定入賞口或いは第２特定入賞口に入賞した場合に
あつては、電気的制御装置の作動制御手段によ
り、第１特定入賞検出手段或いは第２入賞検出手
段からの信号を受付けてから一定時間経過後に電
気的駆動手段を作動させる、つまり１呼吸おいて
から可動部材を第１状態から第２状態に変換する
ように構成しているので、遊技者にあつては特定
入賞口に入賞したことを確認したうえで該特定入
賞口から位置的に離れた変動入賞装置に確実に視
線を持つていく余裕時間を持つことができるとと
もに、変動入賞装置近傍の打球の流下状態を瞬時
に判断して、多数の打球が可動部材により受け入
れられるように発射操作部の発射勢を調整するこ
ともできる。これにより一定時間経過後に変換す
る可動部材による打球の受け入れ状態を期待感を
持つて確実に可視することができる。さらには、
電気的制御装置の特定遊技移行制御手段により、
第１態様発生中に第２特定入賞口に入賞し第２特
定入賞検出手段から信号が送られた場合にあつて
は、この信号を受付け可能とし、遊技者にとつて
さらに有利となる第２態様に移行可能としている
ので、可動部材を第２状態に変換するチヤンスの
増大を図すことができ、ひいては継続入賞口への
入賞に対するチヤンスの増大を図ることができい
る。したがつて、パチンコ遊技の興趣を十分に高
めることができるパチンコ機を提供することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、第１図は
正面図、第２図は変動入賞装置の正面図、第３図
は変動入賞装置の断面図、第４図は特定入賞口の
断面図、第５図は電気的制御装置のブロツク配線
図である。１はパチンコ機、７は遊技部、８は変動入賞装
置、１１は電気的制御手段、１４は第１特定入賞
検出手段、１５は第２特定入賞検出手段、１７は
可動部材、２１は継続入賞口、２２は一般入賞
口、２５は電気的駆動手段、３０は継続検出手
段、３１，３６は作動制御手段、３１，３４，３
６，３８は特定遊技移行制御手段。

Claims

【特許請求の範囲】１第１特定入賞口に入つた打球を検出する第１
特定入賞検出手段と、第２特定入賞口に入つた打球を検出する第２特
定入賞検出手段と、電気的駆動手段の作動により遊技部を流下する
打球が入り難いか若くは全く入らない第１状態と
打球が入り易い第２状態とに変換可能で、継続入
賞口及び一般入賞口を有する変動入賞装置と、上記継続入賞口に入つた打球を検出する継続検
出手段と、上記第１特定入賞検出手段からの出力信号によ
り遊技者にとつて有利となる上記第２状態に変換
する第１態様と、第２特定入賞検出手段からの出
力信号により遊技者にとつて第１態様よりもさら
に有利となる上記第２状態に変換させる第２態様
とを発生させ、該第１態様或いは第２態様におい
て上記継続検出手段からの出力信号により変動入
賞装置を特別条件で規制された第２状態に変換す
る特別遊技を繰り返すことが可能な特別遊技状態
とするように駆動制御する電気的制御装置とを備
え、該電気的制御装置は、第１特定入賞検出手段若
くは第２特定入賞検出手段からの信号を受付けた
際に電気的駆動手段を一定時間経過後に作動開始
させる作動制御手段と、上記第１特定入賞検出手
段若くは第２特定入賞検出手段からの出力信号を
受付けて上記作動制御手段に作動信号を送出する
とともに、上記第１態様発生中に第２特定入賞検
出手段からの出力信号が入力された場合にあつて
は該出力信号を受付けて変動入賞装置を第２態様
に移行させる特定遊技移行制御手段とを有するパ
チンコ機。