JPH037726Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案はライターケースの側部に燃料タンク
を嵌挿したガスライターに関するものである。

（従来の技術） ライターケースの側部を切開し、その切開部に
燃料タンクを嵌装したガスライターでは、燃料タ
ンクの上部に設けたバルブ装置のノズルを、その
まま火口ノズルとして使用していることから、燃
料タンクをライターケースに内設した通常のガス
ライターのノズルよりもノズルを長く形成してい
る。

（考案が解決しようとする問題点） このためライターケースに対して燃料タンクを
水平に嵌装しようとすると、ノズルがケース上部
の側壁に当つて、燃料タンクを切開部に嵌込むこ
とができず、嵌込みに際してはノズルを先に挿入
するために、燃料タンクを斜めにしている。この
ようなことは、切開部から燃料タンクを取外す際
にも行われ、この結果、燃料タンクの着脱に手間
を要するばかりか、押込んだだけで燃料タンクを
ライターケース内に固定することができず、他に
特別な固定手段を設けなければならなかつた。

（問題点を解決するための手段） この考案は上記従来の問題点を解決するために
考えられたものであつて、その目的は、燃料タン
クの着脱に特別な操作を要せず、また燃料タンク
の係脱もワンタツチで行うことができる新たな構
造のガスライターを提供することにある。

上記目的によるこの考案のガスライターは、ラ
イターケースの半部に所要形状の切開部を設け、
その切開部に燃料タンクを着脱自在に収めたガス
ライターにおいて、上記切開部の上部に火口ノズ
ルを函体に突設して固定するとともに、上記燃料
タンクの上部にケース壁部の一部をなすカバーを
延設し、そのカバーの内側に突設したバルブ装置
の開閉管に、先端が函体下部のパツキングを貫通
して火口ノズルとバルブ装置とを連通する継続管
を、上下動自在にばね部材を作用させて接続し、
その継続管のフランジ下側にバルブ操作板を嵌挿
してなる。

（作用） 上記構造では、ライターケースの切開部に燃料
タンクを横方向に押込んで、切開部に燃料タンク
を嵌装すると、継続管のフランジ下側にバルブ操
作板が嵌込まれ、また継続管の先端が火口ノズル
を突設した函体のパツキング下側に位置する。

また上記バルブ操作板の先端が上方へ動かされ
ると、継続管が押上げられて先端がパツキングに
接近し、更に継続管が開閉管を引上げてバルブ装
置を開弁するとともに、先端はパツキングを貫通
して函体内と連通し、燃料タンクの液化ガスを火
口バルブに導く。

これを放電式ガスライターを例とする図示の実
施例により詳説する。

（実施例） 図中１はライターケースで半部に切開部２を有
する。この切開部２は火口３を設けた側のケース
前後面と側面とを上部を残して、底板の一部と共
に切除して形成してある。

ライターケース１の内部中央には、上記切開部
２の形状に合わせて形成した燃料タンク４を係止
する隔壁５が設けてあり、その隔壁５とケース側
壁１ａとの間に圧電素子ユニツト６が収容してあ
る。

また火口３の下側のケース内には、火口ノズル
７がライターケース側に固定した函体８の上部に
突出させて設けられ、かつ函体８の下部開口に
は、中央に穴を有するパツキング９が嵌着してあ
る。

この函体８の下方には、先端部を二股に形成し
たバルブ操作板１０が下向きに斜めにピンをもつ
て可動自在に取付けてあり、また上記火口ノズル
７の先端側方には、上記圧電素子ユニツト６と接
続した放電電極１１が電極台１２に固定して配設
してある。

１３は着火用の押手で、ライターケース１の上
隅部に上下摺動自在に嵌挿して、圧電素子ユニツ
ト６の可動部材６ａに、ばね部材１４を介して載
置され、かつ下端に上記バルブ操作板１０の後端
が当接してある。

上記燃料タンク４は内側に係合用のフツク１５
を有する。このフツク１５は上記隔壁５に穿設し
た横孔５ａと嵌合するとともに、横孔下側にばね
部材１６をもつて上方へ弾圧した隔壁内の係合子
１７と係合する凹部１５ａを下側面に有する。

また燃料タンク４の上部にはケース壁部の一部
をなすカバー１８が内側面を残しい一体に延設し
てあり、そのカバー１８の内側に、上記火口ノズ
ル７と、燃料タンク４を設けたバルブ装置１９と
を連通する継続管２０を有する。

この継続管２０は、第３図に示すように、フラ
ンジ２０ａを一体形成した管体の下部を、バルブ
装置１９の開閉管２１の外側に嵌挿し、かつ開閉
管周囲の環状溝２２に移動間隙を設けて継続管外
側から嵌込んだ止板２３をもつて、開閉管２１に
接続してある。また止板２３と燃料タンク上の固
定部材２４との間には、継続管２０を常時下方へ
弾圧するばね部材２５が配設してある。

しかして、上記切開部２に対する燃料タンク４
の着脱は、燃料タンク４を水平に横方向に抜差し
することにより容易に行うことができる。また嵌
挿によつて予め位置決めされているバルブ操作板
１０の先端が継続管２０のフランジ下側に嵌り込
み、上記押手１３を押下げたとき、バルブ操作板
の先端によりばね部材２５に抗して継続管２０が
上方へ押上げられ、先端が上記パツキング９に接
近する。更に継続管２０が上方へ押上げられる
と、止板２３を介して開閉管２１が引上げられ、
バルブ装置１９を開弁するとともに、開弁前に継
続管２０の先端がパツキング９を貫通して函体８
内に突出し、火口ノズル７と連通する。この結
果、燃料タンク４の液化ガスは、開閉管２１及び
継続管２０と函体８とを経て火口ノズル７へと流
出する。

（考案の効果） この考案は上述のように、ライターケース１に
設けた切開部２の上部に、火口ノズル７を函体８
に突設して固定するとともに、切開部２に収まる
燃料タンク４の上部に、ケース壁部の一部をなす
カバー１８を延設し、そのカバー１８の内側に突
設したバルブ装置１９の開閉管２１に、先端が函
体８の下部開口のパツキング９を貫通して火口ノ
ズル７とバルブ装置１９とを連通する継続管２０
を、上下動自在にばね部材２５を作用させて接続
し、その継続管２０のフランジ２０ａ下側にバル
ブ操作板１０を嵌挿してなることから、上記切開
部に対する燃料タンクの着脱は、燃料タンク上に
障害となるものが突出していないので、横方向へ
の押込と引張りだけできわめて容易に行うことが
できる。

また火口バルブとバルブ装置とが別体であつて
も、着火操作時のバルブ操作板の作動によつて、
継続管により連通させることができるので、火口
ノズルへの液化ガスの流出も円滑に行われる。し
かも火口バルブを固定したことから、放電式ライ
ターの場合には、放電電極と火口ノズル先端との
間に形成される放電間隙が常に一定となり、着火
ミスが減少するなどの特長を有する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案に係るガスライターの１実施例
を示すもので、第１図は燃料タンクを取外した際
のライターの縦断正面図、第２図は燃料タンクを
装着した状態における要部縦断正面図、第３図は
着火操作状態を示す一部の縦断正面図である。 １……ライターケース、２……切開部、３……
火口、４……燃料タンク、７……火口ノズル、８
……函体、９……パツキング、１０……バルブ操
作板、１８……カバー、１９……バルブ装置、２
０……継続管、２０ａ……フランジ、２１……開
閉管、２５……ばね部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ライターケースの半部に所要形状の切開部を設
   け、その切開部に燃料タンクを着脱自在に収めた
   ガスライターにおいて、上記切開部の上部に火口
   ノズルを函体に突設して固定するとともに、上記
   燃料タンクの上部にケース壁部の一部をなすカバ
   ーを延設し、そのカバーの内側に突設したバルブ
   装置の開閉管に、先端が函体下部のパツキングを
   貫通して火口ノズルとバルブ装置とを連通する継
   続管を、上下動自在にばね部材を作用させて接続
   し、その継続管のフランジ下側にバルブ操作板を
   嵌挿してなるガスライター。