JPH037720Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えば湯沸器等の燃焼器の燃焼制御
回路に関する。

本出願人は、先に、押釦の非操作時に電源によ
り充電されるコンデンサを備え、該押釦の操作時
該コンデンサの放電電流をガス通路に介在させた
電磁安全弁のソレノイドに流してバーナユニツト
の副バーナに臨ませた熱電対の熱起電流が所定値
に達するまで該安全弁を開弁保持させる式の例え
ば湯沸器において、水圧応動弁に応動する常開ス
イツチ及び抵抗を介入させた前記コンデンサの副
放電回路を設けて、副バーナに着火しない状態で
熱交換器に通水したとき、コンデンサを副放電回
路を介して急速に放電させて電磁安全弁の開弁保
持を早急に解き、生ガスの放出を可及的に少なく
したものを提案した。

しかしこの回路は、前記常開スイツチが閉成し
たとき、熱電対の熱起電流が副放電回路にも流れ
るので、その分だけソレノイドに流れる電流が少
なくなり熱起電流の所定値への到達時間が長くな
る。したがつてその分をカバーするためにコンデ
ンサの容量を大きくしなければならず、また電池
の寿命が短くなる不都合が存した。

本考案は、かかる不都合を無くすことをその目
的とするもので、押釦１の非操作時電源２に接続
されて充電されるコンデンサ３と、該押釦１の操
作時に形成される該コンデンサ３の放電回路４に
介入された電磁安全弁５のソレノイド５ａ及び該
ソレノイド５ａに並列接続されバーナユニツト６
の副バーナ６₂に臨ませた熱電対７と、該バーナ
ユニツト６の主バーナ６₁のガス通路１２₁の開放
時に閉成されるスイツチ８及び抵抗２４が介入さ
れたコンデンサ３の副放電回路９とを備えるもの
において、該副放電回路９と前記ソレノイド５ａ
とにより形成される閉回路１０に、前記熱電対７
の熱起電流が副放電回路９に流れるのを阻止する
向きのダイオード１１を介入したことを特徴とす
る。

以下本考案の実施例を図面につき説明する。

第１図は本考案が適用される湯沸器の一部の截
断平面図、第２図はその燃焼制御回路を示す。

図面において、１２は主バーナ６₁と副バーナ
６₂と点火バーナ６₃とからなるバーナユニツト６
にガスを供給するガス通路で、該ガス通路１２に
は、電磁安全弁５、遮断弁１３及び水圧応動弁１
４が上流側から順次介設されており、該遮断弁１
３及び点火弁１５は釦杆１６に設けられて押釦１
の押動により開弁され、電磁安全弁５は押釦１の
終端位置への押動で押圧開弁されるようにした。

１７は押釦１の終端位置への押動で閉成される
点火スイツチで、該点火スイツチ１７の閉点で点
火器１８が作動するようにした。１９は押釦１の
押動でコンデンサ３を電源２の充電回路から放電
回路４に切換える切換スイツチ、２０はレバー２
２の操作により水バルブ２５が開弁し熱交換器２
３に通水した時、これを検出する通水検出器で、
該検出器２０の作動により水圧応動弁１４は開弁
して主バーナ６₁のガス通路１２₁を開放し、常時
スイツチ８は閉成されるようにした。

第２図に示す回路において、副放電回路９はコ
ンデンサ３の放電回路４に介入した電磁安全弁５
のソレノイド５ａに該常時スイツチ８及び抵抗２
４を介して並列接続され、熱交換器２３に通水さ
れ主バーナ６₁のガス通路１２₁を開放したときに
該常時スイツチ８の閉成により閉成されてコンデ
ンサ３を急速放電し、電磁安全弁５の開弁保持を
早急に解くようにしたものである。尚、同回路９
に介入した抵抗２４は、バーナユニツト６の副バ
ーナ６₂が点火器１８の作動で点火される点火バ
ーナ６₃から火移り点火して熱電対７の熱起電流
が未だ小さい時、副放電回路９にコンデンサ３の
放電電流が流れすぎて、ソレノイド５ａに殆ど流
れず、ソレノイド５ａに流れる熱電対７の熱起電
流とコンデンサ３の放電電流との重畳電流が保持
電流に対して不足して電磁安全弁５が閉弁しない
ようにするためのものである。

こゝで本考案において、電磁安全弁５のソレノ
イド５ａと副放電回路９とにより形成される閉回
路１０に、熱電対７の熱起電流が副放電回路９に
流れない向きにしてダイオード１１を介設させ
た。

次にその作動について説明するに、押釦１を終
端位置へ操作すると、スイツチ１７が閉成して点
火器１８が作動し、一方電磁安全弁５が押圧開弁
し、遮断弁１３及び点火弁１５が開弁してバーナ
ユニツト６の副バーナ６₂が点火バーナ６₃から火
移り点火する。押釦１を開位置に戻した時、電磁
安全弁５のソレノイド５ａにはコンデンサ３の放
電電流がダイオード１１を介してソレノイド５ａ
に流れていて電磁安全弁５は開弁状態に保持され
ている。次いでレバー２２を操作して熱交換器２
３に通水すれば、水圧応動弁１４が開弁してバー
ナユニツト６の主バーナ６₁のガス通路１２₁が開
放され、主バーナ６₁が副バーナ６₂から火移り点
火し、常時スイツチ８が閉成してコンデンサ３の
放電電流が副放電回路９に流れる。この時熱電対
７の熱起電流が増加していれば、この熱起電流は
副放電回路９へ流れようとするがダイオード１１
により阻止され、すべてソレノイド５ａに流れて
電磁安全弁５の開弁を保持する。副バーナ６₂が
点火しないまま熱交換器２３に通水した時は、バ
ーナユニツト６から生ガスが放出されるが、コン
デンサ３は副放電回路９の閉成により急速に放電
され、電磁安全弁５の開弁保持が早急に解かれ
る。

第３図は本考案が適用される湯沸器の他の例を
示す。

この湯沸器はガスの点火と熱交換器２３への通
水を共通の押釦１で操作するものである。このも
のの燃焼制御回路は第２図に示される。上記実施
例は、いずれも水圧応動弁を備える湯沸器である
が、水圧応動弁を備えないもの例えばガスコンロ
等にも適用できる。

このものの常時スイツチ８は図示しないが、押
釦を点火位置から開位置へ操作した時釦杆に設け
た突起で閉成されるものとした。

このように本考案によるときは、コンデンサの
放電により電磁安全弁を強制ホールドする燃焼制
御回路において、主バーナのガス通路の開放に閉
成されるスイツチ及び抵抗が介入されたコンデン
サの副放電回路を設け、該副放電回路と電磁安全
弁のソレノイドとにより形成される閉回路に副バ
ーナに臨ませた熱電対の熱起電流が副放電回路に
流れるのを阻止する向きのダイオードを介入して
前記スイツチが閉成したとき熱電対の熱起電流が
副放電回路に流れないようにしたもので、該熱起
電流の所定値への到達が早くなるから、コンデン
サは小容量ですみ電池の寿命が長くなる効果を有
する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案が適用される湯沸器の一例の
一部の截断平面図、第２図は本考案の一実施例の
電気回路図、第３図は湯沸器の他例の一部の截断
平面図を示す。 １……押釦、２……電源、３……コンデンサ、
４……放電回路、５……電磁安全弁、６……バー
ナユニツト、６₁……主バーナ、６₂……副バー
ナ、７……熱電対、８……スイツチ、９……副放
電回路、１０……閉回路、１１……ダイオード、
１２₁……主バーナのガス通路、２４……抵抗。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 押釦１の非操作時電源２に接続されて充電され
   るコンデンサ３と、該押釦１の操作時に形成され
   る該コンデンサ３の放電回路４に介入された電磁
   安全弁５のソレノイド５ａ及び該ソレノイド５ａ
   に並列接続されバーナユニツト６の副バーナ６₂
   に臨ませた熱電対７と、該バーナユニツト６の主
   バーナ６₁のガス通路１２₁の開放時に閉成される
   スイツチ８及び抵抗２４が介入されたコンデンサ
   ３の副放電回路９とを備えるものにおいて、該副
   放電回路９と前記ソレノイド５ａとにより形成さ
   れる閉回路１０に、前記熱電対７の熱起電流が副
   放電回路９に流れるのを阻止する向きのダイオー
   ド１１を介入したことを特徴とする燃焼器の燃焼
   制御回路。