JPH0374844B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、自動車にて衛星放送を受信するよう
な場合に用いることにできるパラボラアンテナに
関する。

従来例の構成とその問題点 従来より、自動車においてテレビジヨン放送を
受信する装置として、モノポールアンテナを組み
合わせて構成したダイバーシテイアンテナを自動
車のルーフサイドに取り付け、これによりVHF
帯のテレビジヨン放送を受信するものが用いられ
てきた。

ところが、かかる従来の装置においては、都会
地域や山岳地域ではゴースト妨害が多くて良好な
受信画像が得られず、また、放送アンテナから遠
く離れた地域や途中に山等があつて放送電波が届
かない地域へ移動したときには受信できなくなる
という不都合があつた。

そこで、その解決手段として、本発明に先立つ
て、自動車の屋根等の上にパラボラアンテナを起
倒自在かつ回転自在に設けておいて、このパラボ
ラアンテナにより放送衛星からのテレビジヨン放
送信号を直接受信するものが考えられた。これに
よると、日本国内のいずれの地域に移動しても直
接波をそのまま受信することができるので、常に
良好な画像で受信できるという利点がある。

第１図にそのような受信装置の一例を示す。図
において、１は自動車、２はその屋根に取り付け
たパラボラアンテナである。パラボラアンテナ２
は、ユニバーサルジヨイントのような、水平軸の
まわりには上方180度に回転自在で、垂直軸のま
わりには全周360度に回転自在な結合具３によつ
て屋根に取り付けている。結合具３の各回転部分
は、パラボラアンテナ２を任意の角度に充分安定
に支持することができるように充分な摩擦力を有
するものである。

かかる構成により、自動車１で走行するときに
はパラボラアンテナ２を屋根に沿わせるように倒
して風圧を少くし、自動車１を停車させたときに
パラボラアンテナ２を起し、放送衛星の方向に向
けるように角度を調整することによつて衛星テレ
ビジヨン放送信号を受信することができる。

ところが、このような従来の装置においては、
パラボラアンテナ２を倒すときにその一次放射器
およびコンバータ４が邪魔になり、自動車１の屋
根からの高さが高くなつてしまうという欠点があ
つた。また、パラボラアンテナ２のみを保管した
り運搬するときには、一次放射器およびコンバー
タ４をその都度取り外さなければ梱包が大きくな
つてしまい、組み立てが面倒であるという欠点が
あつた。

発明の目的 本発明は、かかる従来の不都合を解消して、パ
ラボラアンテナを倒したときに全体の高さを低く
することができ、また梱包時には一次放射器およ
びコンバータを外さなくても小形に梱包すること
のできるパラボラアンテナ装置を提供することを
目的とするものである。

発明の構成 本発明においては、パラボラアンテナの反射板
に対して起倒可能にアームを取付け、このアーム
の先端部に一次放射器およびコンバータを取り付
けるように構成し、使用時には一次放射器および
コンバータを反射板に対して所定の位置に対向さ
せるとともに、不使用時にはアームを倒して一次
放射器およびコンバータを反射板に収納すること
ができるようにしている。

実施例の説明 以下、本発明の一実施例について、第２図を参
照して説明する。

図において、５はパラボラアンテナの反射板で
あり、その一端部にカム板６を取り付け、支持台
７に回動自在に支持している。８は一次放射器お
よびコンバータで、２本のアーム９，１０によつ
て回動自在に支持し、そのアーム９，１０の他端
は支持台７に回動自在に支持し、スプリング１１
によつて起し方向に付勢している。また、支持台
７にはカム板６の係止用の爪１２とアーム１０の
起し角度規制用の突起１３を設けている。支持台
７はその中央部分を基台１４に回動自在に取り付
け、端部を基台１４に設けた孤孔１５に挿通した
ボルト１６によつて固定している。基台１４は支
柱１７に回動自在に取り付け、さらに自動車１の
屋根に固定する。

このような構成により、支持台７と一次放射器
およびコンバータ８と２本のアーム９，１０とに
よつてリンク機構を構成している。従つて、反射
板５を第２図中実線のように起したときには、爪
１２によつてカム板６の第１の段部１８を係止し
て反射板５の角度を固定するとともに、アーム
９，１０もスプリング１１の付勢力により起上つ
て突起１３により所定の角度に規制され、一次放
射器およびコンバータ８を所定の位置で反射板５
に対向させることができる。

次に、爪１２によるカム板６の係止を外して反
射板５を図中の２点鎖線のように倒すと、その途
中でカム板６の突起１９がアーム９に当接してア
ーム９，１０を共に倒してゆき、爪１２でカム板
６の第２の段部２０を係止したときに完全に倒れ
た状態となる。このとき、リンク機構により一次
放射器およびコンバータ８も倒れ、反射板５の中
に収納される状態となる。従つて、反射板５を倒
したときに一次放射器およびコンバータ８が自動
車１の屋根に当ることがなく、倒した状態での全
体の高さをきわめて低くすることができる。この
ため、自動車１に取り付けたときには、走行中の
風圧を少くすることができて好都合である。ま
た、この状態で梱包すれば、小さい梱包箱に収納
することができ、コストの低域と省スペース化を
図ることができる。

反射板５と一次放射器およびコンバータ８の全
体の仰角は、ボルト１６を緩めて基台１４に対す
る支持台７の角度を変えることにより調整でき、
全体の向きは、基台１４を支柱１７のまわりに回
転させることにより調整できる。

なお、アームと一次放射器およびコンバータを
反射板に対して回動自在に支持する手段は、上記
のようなリンク機構以外にも、各種の回動支持機
構を用いてよい。

発明の効果 このように、本発明によれば、パラボラアンテ
ナの一次放射器およびコンバータを回動自在なア
ームにより反射板に取り付けるようにしたので、
不使用時に一次放射器およびコンバータを反射板
に収納するようにすることができ、自動車等に起
倒自在に取り付けたときには倒した状態での高さ
を低くすることができて風圧を少くすることがで
き、また、梱包するときには小さい梱包箱に梱包
することができてコストの低減と省スペース化を
図ることができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例のパラボラアンテナ装置の斜視
図、第２図は本発明の一実施例におけるパラボラ
アンテナ装置の側面図である。 １……自動車、５……反射板、６……カム板、
７……支持台、８……一次放射器およびコンバー
タ、９，１０……アーム、１１……スプリング、
１２……爪、１３……突起、１４……基台。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 第１、第２の段部１８，２０、および突起１
   ９が形成されたカム板６を介して、係止用爪１２
   および角度規制用突起１３を有する支持台７に回
   動自在に取り付けられたパラボラアンテナの反射
   板５と、 前記支持台にアーム９，１０により回動自在に
   取り付けられ、かつスプリング１１により起し方
   向に付勢されているコンバータおよび一次放射器
   ８とを備え、 前記支持台が回動自在に取り付けられた基台１
   ４が、支柱１７を介して回動自在に自動車の屋根
   １に取り付けられたパラボラアンテナ装置であつ
   て、 前記第１の段部と前記係止爪とを係止し、かつ
   前記スプリングの付勢力を前記角度規制用突起で
   規制することにより、前記反射板の角度を固定し
   て受信可能状態にするとともに、 この第１の段部と係止用爪との係止を外し、前
   記突起と前記アームとを当接させて前記反射板を
   回動して前記第２の段部と前記係止用爪とを係止
   させることにより、前記パラボラアンテナの反射
   板が完全に倒れた梱包可能状態にするパラボラア
   ンテナ装置。