JPH0374330B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は搬送ライン上を間欠的に移送される物
品の重量を、該搬送ライン上で計算する計量装置
に関する。

搬送ライン上を移送される物品、例えば容器の
重量を搬送ライン上で測定することが望まれてい
る。しかしながら、単に計量器を搬送ライン上に
配置するだけでは良好な測定は望めない。即ち、
重量を精密に測定可能な計量器は、物品を載せて
重量を測定する計量台が極めて繊細にできてお
り、搬送中の物品がこれをこすつて通過するだけ
で狂いを生じてしまう。また、物品の重量測定に
当つては、その物品が他の部材例えばその物品を
移送させているコンベヤにわずかに接触している
のみで、測定誤差を生じてしまい正確な測定は望
めない。このような理由のため、今まで搬送ライ
ンに精密な計量器を組み込んだものは知られてい
なかつた。

本発明はこのような要望にもとづいてなされた
もので、搬送ラインの物品を、該搬送ライン上か
ら外すことなく、精密に重量測定しうる計量装置
を提供せんとするものである。

本発明によれば重量を測定されるべき物品を支
持する１対の移動レールと、該移動レールに沿つ
て設けられ、該移動レール上の物品の側面に係合
して該物品を前記移動レール上で走行させるコン
ベヤと、該コンベヤに向い合つてかつ該コンベヤ
との間に前記物品をはさむように配置された移動
ガイドと、該移動ガイドを前記物品から引き離す
ように動かすガイド移動装置と、前記１対の移動
レールの間に配置されかつ通常位置にある前記移
動レールの上面よりわずかに下方に位置する計量
台と、前記移動レールを前記コンベヤから離れる
方向に斜下方に、前記計量台上面よりわずかに下
方にまで移動させるレール移動装置とを有するこ
とを特徴とする計量装置が提供される。

以下、添付図面に示す本発明の実施例を説明す
る。添付図面に示すものは、本発明になる計量装
置を組込んだ薬剤分注選別装置である。

第１図において、全体を参照符号１で示す搬送
ラインは無端状に形成されており、左端に容器供
給装置２が配置されている。容器供給装置２は容
器洗浄乾燥装置（図示せず）からの容器３を搬送
ライン１に供給するように作用する。搬送ライン
１に沿つては第１測定位置、分注位置、第２測定
位置があり、それぞれ第１計量装置４、分注装置
５、第２計量装置６が設けられている。更に、そ
の下流にはゴム栓供給装置７、打栓機８及び選別
装置９が設けられている。選別装置９は後述する
制御装置からの信号に応じて、良品の容器を搬送
ラインから良品テーブル１０に押し出すよう作用
するプツシヤであり、不良品の容器は搬送ライン
１を下流に流れて不良品テーブル１１に排出され
るようになつている。選別装置９は図示のプツシ
ヤに限定されるものではなく、適宜公知のものを
使用可能である。分注装置５、ゴム栓供給装置
７、打栓機８は公知のものを適宜使用可能である
ので、詳細な説明は省略する。搬送ライン１は容
器の底部を支持し、容器がその上を滑つて移動す
るよう構成されたレール１２（第３図参照）を有
し、レール１２に沿つては、レール１２上の容器
の側面に係合して容器を移送させる無端コンベヤ
１３と、無端コンベヤ１３に向い合つて配置され
たガイド１４が設けられている。更に無端コンベ
ヤ１３には、無端コンベヤ１３を間欠的に駆動す
る駆動装置が連結されている。

第１計量装置４及び第２計量装置６は本発明に
係るものであるが、同じ構造のものであるので、
第１計量装置４についてのみ説明する。第３図、
第４図で示すように、第１計量装置４は、搬送ラ
イン１のレール１２の一部を構成する移動レール
１２Ａと、該移動レール１２Ａをボルト２１によ
る固定保持したブロツク２１と、移動レール１２
Ａの間に配置された計量台２２と搬送ライン１の
ガイド１４の一部を構成する移動ガイド１４Ａを
有している。計量台２２は定位置に固定して設け
られた計量器本体２３に保持されており、その上
端に容器３を載せて容器の重量を測定するもので
ある。図面に拡大して示すように、計量台２２の
上面は通常位置（図示の位置）にある移動レール
１２Ａの上面より僅かに下方に位置しており、従
つて容器３がレール１２Ａ上を滑つて移動する際
に、容器底部が計量台２２の上面に接触しないよ
うになつている。

ブロツク２０は固定スリーブ２４に案内された
ロツド２５に保持されており、ロツド２５はリン
ク２６、レバー２７を介して駆動源（図示せず）
によつて、第４図図示の位置から斜下方に矢印Ａ
で示す方向に移動させられ、次いでもとの位置に
戻されるようになつている。これらのブロツク２
０、ロルド２５、レバー２７及び駆動源は移動レ
ール１２Ａのためのレール移動装置を構成してい
る。レール１２Ａの通常位置からの移動方向（矢
印Ａ方向）はコンベヤ１３から離れる方向であ
る。更にレール１２Ａの移動量は第５図に示すよ
うレール１２Ａの上面が計量台２２の上面よりも
下方位置となり、計量台２２が容器３を保持して
その重量を測定しうるように、定められている。

コンベヤ１３は第４図に示すようにサポート３
０内を走行するように保持された可撓性のベルト
３１と、第３図に示すように、ベルト３１に固定
され容器３の側面に係合する円弧面３２Ａをもを
もつた係止片３２とからなつている。コンベヤ１
３に向い合つて設けられているガイド１４，１４
Ａは容器３がレール１２，１２Ａ上を滑つて移動
するように案内するものであるが、移動ガイド１
４Ａにはエアシリンダ３３のピストンロツド３４
が連結されている。エアシリンダ３３は移動ガイ
ド１４Ａを第１図図示の位置から右方に移動させ
るガイド移動装置を構成している。エアシリンダ
に代えて他の手段が移動ガイドを移動させるため
に用いられてもよい。

次に上記４第１計量装置による計量動作を説明
する。容器搬送時には移動レール１２Ａ、移動ガ
イド１４Ａとも第３図、第４図図示の位置にあ
る。コンベヤ１３の間欠移動により３個の新しい
容器がレール１２，１２Ａ上を滑つて移動し、そ
れぞれの計量台２２の上方で停止する。この時、
計量台２２の上面と容器底面とは離れており、計
量台２２には何ら負荷が加わつていない。従つ
て、容器の移動時に、容器が計量台に接触してト
ラブルを起すということがない。容器の移動中に
計量器の零点調整が行われ測定に備える。

次にエアシリンダ３３が作動されて移動ガイド
１４Ａが容器３から離れるとともに、ロツド２５
が矢印Ａ方向に動かされてレール１２Ａは斜下方
に移動する。この時レール１２Ａは容器３を支持
しているため、レール１２Ａの移動は第５図、第
６図に示すように、容器３を二点鎖線で示す位置
から実線位置にまで、横方向にずらすことにな
り、容器３の側面をコンベヤ１３の係止片３２か
ら引き離すとともに計量台２２上に載せることに
なる。かくして、容器３は他の部分に何ら接触す
ることなく、計量台２２の上に載せられ、正確に
重量の測定が行われる。重量測定後は、移動レー
ル１２Ａ、移動ガイド１４Ａが元の位置に戻り、
コンベヤ１３が動いて、計量を終つた容器を送り
出し、新しい容器を計量台上方に搬入する。以下
同様の操作が繰り返される。

次に、上記計量装置を用いた第１図の装置全体
の作動を第２図のブロツク線図を参照して説明す
る。コンベヤ１３は間欠駆動されている。まず３
個の容器がコンベヤ１３により第１計量装置４に
供給され停止する。ここで前述の手順により各容
器の重量即ち風袋が測定される。この測定値は制
御装置４０の演算器４１に入力される。次にこの
３個の容器がコンベヤ１３により分注装置５に供
給され停止する。ここで所定量の薬液が分注され
る。分注後、コンベヤ１３により３個の容器は第
２計量装置６に供給され停止する。ここで、分注
後の容器の全体重量が測定される。この測定値も
又演算器４１に入力される。演算器４１は風袋重
量及び全体重量から正味分注重量を演算し、判定
回路４２に出力する。判定回路４２は正味分注重
量が所定の許容範囲内にあるか否かを判定し、そ
の結果を制御回路４３に出力する。一方、第２計
量装置６で重量測定を終つた容器はコンベヤ１３
で間欠的に下流に送られ、ゴム栓を打栓されたあ
と選別装置９のところに送られる。この選別装置
は制御回路４３で制御されており、判定回路で良
と判定された容器は良品テーブル１０に取り出さ
れ、不良と判定された容器は下流に流れて不良品
テーブル１１に取り出される。

なお、以上の説明は簡便のため、同じ容器の経
時的な動作を説明したが、実際には各装置３，
４，５，６，７，８，９において同時に種々な動
作が行われている。即ち、第１計量装置４によつ
て最初の３個の容器の風袋が測定され、次いでこ
の容器が分注装置５に移された時には、同時に新
たな３個の容器が第１計量装置４に供給されてお
り、分注装置５による分注操作と同時に、第１計
量装置４において新たな容器の風袋測定が行われ
る。このようにして、搬送ライン１を通るすべて
の容器に対し、風袋測定、分注、全体重量測定、
正味分注重量演算、良否判定、選別が行われる。

なお、上記説明は搬送ライン１を通る全容器を
検査する場合のものであるが、搬送ライン１を通
る容器を間欠的に検査するようにしてもよい。即
ち、搬送ライン上を送られてくる容器のうち、適
当な時間間隔で到達する容器のみに、上記の手順
で検査を行うことも可能である。また通常は適当
な時間間隔で検査を行い、不良品を発見したあ
と、全数検査に切りかえるようにしてもよい。

以上説明した如く、本発明になる計量装置で
は、計量台が通常は移動レール上面より下方に位
置しているので、容器を移動レールを滑らせて、
計量台に何ら接触することなく該計量台上方に移
動させることができ、次いで該移動レールを斜下
方に移動させるのみで、容器を他の部材に何ら接
触させることなく計量台上に載置させることが可
能である。このため、計量台に何ら損傷を与える
ことがなく、かつ極めて高精度の重量測定が可能
である。しかも本発明の計量装置は搬送ライン内
に組み込まれているので大きなスペースを必要と
せず、かつ移動部分が少いため構造が簡単である
等の種々な利点を有している。本発明になる計量
装置は極めて高精度の計量が可能であるので、薬
品工業においてアンプル、バイアル等の重量を精
密に測定するのに極めて有益である。

なお、上記実施例では、容器について説明した
が、容器以外の他の品物に本発明を適用しうるこ
とは言うまでもない。また、容器の移送のための
コンベヤとして係止片３２をもつたベルト３１が
示されているが、この代りにスクリユーコンベヤ
を用いることも可能である。更に１対に移動レー
ル１２Ａ間に設けられる計量台の数は３個に限定
されず、適宜増減してもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の計量装置を組込ん
だ薬剤分注選別装置の概略平面図、第２図は第１
図の制御装置を示すブロツク線図、第３図は第１
計量装置の平面図、第４図は第３図の第１計量装
置の断面図、第５図は移動レール部の拡大断面図
で移動レール１２Ａが下方へ移動した状態を示し
ている。第６図は容器の重量測定時の拡大平面図
である。 １……搬送ライン、３……容器、４……第１計
量装置、５……分注装置、６……第２計量装置、
９……選別装置、１２……固定レール、１２Ａ…
…移動レール、１３……コンベヤ、１４……固定
ガイド、１４Ａ……移動ガイド、２２……計量
台、３３……エアシリンダ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 重量を測定されるべき物品を支持する１対の
   移動レールと、該移動レールに沿つて設けられ、
   該移動レール上の物品の側面に係合して該物品を
   前記移動レール上で走行させるコンベヤと、該コ
   ンベヤに向い合つてかつ該コンベヤとの間に前記
   物品をはさむように配置された移動ガイドと、該
   移動ガイドを前記物品から引き離すように動かす
   ガイド移動装置と、前記１対の移動レールの間に
   配置されかつ通常位置にある前記移動レールの上
   面よりわずかに下方に位置する計量台と、前記移
   動レールを前記コンベヤから離れる方向に斜下方
   に、前記計量台上面よりわずかに下方にまで移動
   させるレール移動装置とを有することを特徴とす
   る計量装置。