JPH0373878A - 船舶位置標定装置 - Google Patents

船舶位置標定装置

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JPH0373878A
JPH0373878A JP27349089A JP27349089A JPH0373878A JP H0373878 A JPH0373878 A JP H0373878A JP 27349089 A JP27349089 A JP 27349089A JP 27349089 A JP27349089 A JP 27349089A JP H0373878 A JPH0373878 A JP H0373878A
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JP
Japan
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ship
circuit
locating device
position locating
cylindrical body
Prior art date
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Application number
JP27349089A
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English (en)
Inventor
Kunihiko Mano
眞野 邦彦
Fumio Nakamura
文夫 中村
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野〉 本発明は、船舶からの水中放射音を探知し、その船舶ま
での距離等を測定する船舶位置標定装置に関するもので
ある。
(従来の技術〉 従来、このような分野の技術としては、例えば第2図及
び第3図に示すようなものがあった。以下、その構成を
説明する。
第2図は、従来の船舶位置標定装置を示す構成図である
この船舶位置標定装置は、電池で動作するものであり、
水中に設置されてブイの役割をなす缶体1と2個のセン
サアレイ2,3によって構成されている。各センサアレ
イ2,3は、ワイヤ4を介して缶体1と海底5に直列に
接続され、その缶体1の浮力によってほぼ鉛直方向に保
たれている。
各センサアレイ2,3間の距離Mは所定寸法、例えば1
00m程度に設定されている。
上方のセンサアレイ2は、鉛直方向に距離りをもって配
置された2個の受波器2a、 2bを有し、下方のセン
サアレイ3も同様に2個の受波器3a。
3bを有している、これらの受波器2a、 2b。
3a、3bにより、パッシブ音響センサが構成されてい
る。
また、缶体]内には図示しない信号処理部が内蔵され、
各センサアレイ2,3と電気的に接続されている。
以上のように7溝戒された船舶位置標定装置において、
例えば水中を航行する水中船6からの放射音は、水中を
伝mして各センサアレイ2,3に到達する。このとき上
方のセンサアレイ2は、受波器2a、2bが放射音を受
波して音響/電気変換を行い、その結果を缶体1内の信
号処理部へ出力する。
信号処理部では、受波器2a、2bの出力信号に対して
相互相関処理を行い、信号間の時間差△tを求める。こ
れにより、センサアレイ2と水中船6とのなす鉛直方向
の角度θ1は、音速をC1時間差Δtに対する距離差を
11、及び受波器2a、2b間の距離をLとすれば、下
式により求められる。
Δtxc=、l! 1 同様に、下方のセンサアレイ3も放射音を受波するので
、センサアレイ3と水中船6とのなす鉛直方向の角度θ
2は、時間差Δtに対する距離差を12とすれば、 となる。それ故、角度θ1.θ2の2直線の交点を求め
れば、船舶位置標定装置と水中船6との距離Rが得られ
る。ここで、R>Lである。
第2図の船舶位置標定装置は、電池で動作しているため
、常時、装置全体に電池電源が供給されると、電池寿命
が低下するので、省電力化のために、第3図のような船
舶位置標定装置が提案されている。
第3図は、従来の他の船舶位置標定装置を示す構成図で
あり、第2図中の要素と同一の要素には同一の符号が付
されている。
この船舶位置標定装置では、缶体1に被探知用のパッシ
ブ型音響センサ7が取付けられ、その音響センサ7が缶
体1内の信号処理部と電気的に接続されている。
以上の構成において、省電力化のために、常時は、音響
センサ7にだけ電源が入っている。そして、水中を航行
する水中船6からの放射音は、水中を伝搬して音響セン
サ7に到達する。このとき音響センサ7は、放射音を受
波して音響/電気変換を行い、その結果を缶体1内の信
@処理部へ出力する。信号処理部では、予め定めた閾値
レベルVOと今受波したレベルVとの比較を行う。
V<VOならば測距を行わず、V>VOならば測距を行
う。従って、水中放射音の大きい船舶は、遠距離にあっ
ても測距の対象となり、逆に低い船舶は、近距離になら
ないと測距しない。V>VOの場合、測距関連回路に電
源が供給され、第2図で説明したように、各センサアレ
イ2,3で受波した放射音に基づき、水中船6までの距
離Rを算出する。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記第2図及び第3図の船舶位@標定H
’FAでは、次のような課題があった。
(a)  センサアレイ2とセンサアレイ3が1直線上
になければ、水中船6との距離Rに大きな誤差を生じる
が、各センサアレイ2,3間の距離Mか極めて長い本装
置では、1直線上に保持することが困難である。即ち、
潮流や海流等によって各センサアレイ2.3は鉛直線に
対して傾斜する。
しかも、潮流や海流等は深度によってその流速が異なる
ため、各センサアレイ2,3の傾斜角度もそれぞれ異な
り、距離Rに対し大きな測定誤差が生じる。
例えば、センサアレイ2,3間の距離M=10Qm、受
波器2a、2b、3a、3b間ノ距離し=5m、測定す
べき水中船6との距離R=200Qmとした場合、セン
サアレイ2とセンサアレイ3の傾斜角度の差が数度あれ
ば、距離Rの誤差が±50%以上にも達してしまう。
(b)  水中船6との距離Rの測定精度を高めるため
には、本装置の測定原理上、センサアレイ2゜3間の距
離Mを十分長くとらなければならない。
従って、装置が大掛かりになり、その敷設作業も極めて
難しくなる。
(C)  水上船に対しても、水中船6と同様に距aN
tRを求めることができる。しかし、水中船と水上船6
とを明確に識別することは、水中船6がある深度以上に
深く潜航していない限り困難である。
(d)  第2図または第3図の装置のままでは、船舶
の水平方位を測定することができない。それ故、船舶の
絶対位置を標定することは不可能である。
(e)  第3図の装置では、省電力化を図るために、
常時は、音響センサ7にだ【ブ電池電源が入っている。
そして、測距を行うか否かは、音響センサ7の出力に基
づき、信号処理部により、レベル判定だ(ブで行う。そ
のため、ある範囲内にいる船舶だけを測距すればよい場
合でも、放射音の大きい船のときは、はるか遠くから受
波てきるので、測距に入ってしまい、電池を浪費するこ
とになる。
本発明は、前記従来技術がもっていた課題として、船舶
との高精度な距離測定が困難な点、装置が大規模になり
その敷設が難しい点、水上船と水中船の識別が困難な点
、船舶の絶対位置の標定が不可能な点、及び電池を浪費
する点について解決した船舶位置標定装置を提供するも
のである。
(課題を解決するための手段〉 前記課題を解決するために、第1の発明は、船舶までの
距離等を測定する船舶位置標定装置において、この装置
を少なくとも、水中に設置される筒状体に鉛直方向に直
線配置された複数の受波器を有し、船舶の放射音を受波
する受波器アレイと、前記各受波器にそれぞれ接続され
た複数の遅延回路を有し、その各遅延回路の遅延時間を
任意に設定できる整相処理器と、前記整相処理器の出力
信号を入力し、その出力信号に対して相関処理、レベル
差判定、前記放射音の受波角度判定及び前記船舶との距
離演算を行う演算回路部とで、構成したものである。
第2の発明では、第1の発明において、前記筒状体の周
囲に水平方向に設置された複数の他の受波器と、前記他
の受波器の受波レベルを判定するレベル判定回路とを、
設けたものである。
第3の発明では、第1の発明において、前記筒状体に設
けた初探知用の音響センサの出力信号を入力して設定範
囲内における前記船舶の放射音を識別し、その識別結果
に基づき前記整相処理器を活性化させる遠近識別回路を
設けたものである。
第4の発明では、第3の発明において、前記遠近識別回
路を、前記音響センサの出力信号を増幅する増幅器と、
前記増幅器の出力信号における特定周波数帯域の信号の
みを通過させるバンドパスフィルタと、前記バンドパス
フィルタの出力信号を検波した後積分する検波・積分回
路と、前記検波・積分回路の出力レベルに基づき特定放
射音のパターンを判定するパターン判定回路とで、構成
したものである。
(作 用) 第1の発明によれば、以上のように船舶位@標定装置を
構成したので、受波器アレイと整相処理器とは、指向性
マルチビームシステムを構成することにより、1個の筒
状体に設けられた受波器アレイで船舶放射音の直接波と
反射液の到来方向を判別せしめる動きをする。また演算
回路部は、整相処理器から入力された信号に対して相関
処理、レベル差判定及び受波角度判定を行うことにより
、同一船舶から放射された直接波及び反射液を判別し、
船舶との距離を算出すると共に、水上船及び水中船の識
別を行う動きをする。これらの動きにより、従来のよう
に2([!itのセンサアレイを設けることが不要とな
り、しかも水上船と水中船の識別が確実に行える。
第2の発明において、筒状体の周囲に水平方向に配置さ
れた他の受波器と、その受波器の受波レベルを判定する
レベル判定回路とは、受波音のピークを有する受波器を
判別することにより、船舶の水平方位を求める動きをす
る。
第3の発明において、遠近識別回路は、ある設定範囲内
における船舶の放射音のみを識別して整相処理器を動作
させ、設定範囲内の船舶だけを標定させて遠距離の高放
射音船舶を除去し、電池の消耗を低減する1f!lJき
がある。
第4の発明において、増幅器、バンドパスフィルタ、検
波・積分回路、及びパターンv11定回路は、設定範囲
内における船舶の放射音のみを簡単、かつ的確に識別し
て電池の消耗を低減する動きがある。
従って、前記課題を解決することができる。
(実施例〉 第1図は本発明の第1の実施例を示す船舶泣訴標定装置
の構成国、第4図は第1図の船舶位@標定装置のブロッ
ク図である。
第1図に示すように、この船舶位置標定装置は、例えば
海底10にワイヤ11を介して固定された1個の筒状体
20によって構成され、水中船12a等の船舶の標定を
行うものである。筒状体20は、例えば円筒形を成して
十分な浮力を有し、その高さ方向を鉛直にして水中に浮
いている。筒状体20の測面には、n個の受波器21−
1〜21−nが鉛直方向に直線配置され、パッシブ音響
センサとしての受波器アレイ21が形成されている。
また、筒状体20の下部には、水圧センサ22が設けら
れている。
第4図に示すように、筒状体20の内部には、信号処理
部30が収容されている。信号処理部30は、受波器ア
レイ21に接続された第1.第2の整相処理器40−1
.40−2と、その第1゜第2の整相処理器40−1.
40−2の出力側及び水圧センサ22に接続された演算
回路部50とで、構成されている。
第1の整相処理器40−1は、受波器21−1〜21−
nにそれぞれ接続されたn個の遅延回路41−1〜41
−nを有し、同じく第2の整相処理器40−2も、受波
器21−1〜21−nにそれぞれ接続されたn個の遅延
回路42−1〜42−nを有している。各遅延回路41
−1〜41−n、42−1〜42−nは、その遅延時間
を任意に設定できる可変構造になっている。そして、各
遅延回路41−1〜41−n、42−1〜42nに設定
する遅延時間によって、受波器アレイ21の指向角度を
変えることができる構成、即ち指向性マルチビームシス
テムを威している。これにより、どの角度に設定したと
きに受波レベルが最大になるかで、音波の到来方法を判
別することが可能となる。
演算回路部50は、相関処理器51、レベル差判定回路
52、及び距離演算回路53を有している。相関処理器
51は、第1及び第2の整相処理器40−1.40−2
に接続され、これから出力される2つの信号の相互相関
演算を行うためのものである。レベル差判定回路52は
、第1及び第2の整相処理器40−1.40−2に接続
され、2つの信号のレベル差を判定する機能を有してい
る。また、距離演算回路534よ、相関処理器51、レ
ベル差判定回路52及び水圧センサ22に接続され、こ
れらの出力信号から最終的に船舶との距離等を算出する
回路である。
以上のように構成される船舶位置標定装置の船舶位置測
定動作を説明する。
先ず第1図において、水中船12aから放出された放射
音には、矢印への如く直接受波器アレイ21に伝搬する
直接波Aと、矢印Bの如く1度水面で反則した後に受波
器アレイ21に到達する反射波Bとがある。ここに、直
接波Aは受波器アレイ21の鉛直方向に対して角度θ1
で入射し、反射波Bは角度θ2で入射するものとする。
このような放射音に対し、受波器21−1〜21−nか
ら成る受波器アレイ21と第1.第2の整相’II!!
埋器40−1.40−2は、指向性マルチビームCを形
成し、どのビームで受波されたかにより、音波の入射角
度θ1.θ2を求める。即ち、遅延回路41−1〜41
〜n、42−1〜42nに設定した遅延時間により、ど
の指向角度に設定したときに受波レベルが最大になるか
で、放射音の到来方向を判別する。
いま、第1の整相処理器40−1において角度θ1で音
波が受波され、第2の整相処理器402において角度θ
2で受波されたとする。この2つの音波が1隻の水中船
12aから放射された直接波Aと反則波Bであるかを次
の3つの方法(1)〜(3)で確認して行く。
(1〉 相互相関関数≧α 相関処理器51は、第1及び第2の整相処理器40−1
.40−2のそれぞれ角度θ1,02時の出力を入力し
、2つの信号の相互相関関数を行う。そして、相互相関
関数がある設定値αを越えているか否かを判定し、2つ
の信号が同種の音であることを確認する。即ち、音紋の
確認を行う。
(2〉 直接波受波レベル〉反射波受波レベルレベル差
判定回路52は、第1及び第2の整相処理器40−1.
40−2のそれぞれ角度θ1゜02時の出力を入力し、
2つの信号のレベル差を調べる。そして、レベルの大き
い方を直接波Aと判定する。
(3)直接波角度θ1〉反射波角度θ2レベル差による
直接波Aと反射波Bの判定を行った後、それぞれの角度
θ1.θ2の間に01〉θ2なる関係が成り立つか否か
確認する。
以上(1)〜(3〉の条件が成立したとき、1隻の水中
船12aから放射された直接波Aと反射波Bであると判
定する。この処理により、音源が多数あっても、正しい
直接波Aと反射波Bのペアを検出することができる。
次に距離演算回路53は、直接波A及び反則波Bのそれ
ぞれの角度θ1.θ2と水圧センサ22の深度データD
とから、筒状体20から水中船12aまでの距離Rを計
算する。距離Rは次式により求まる。
5in(θ1+02〉 また、水上船12bの場合は、第5図の距離測定図に示
すように、反射波がなく、直接波Aだけであることから
、水中船12aとの識別が確実になされ、その距離Rは
下式により求まる。
以上のようにこの第1の実施例では、アレイセンサ機能
を有する筒状体20を1個設置するだけでよいので、従
来のように2個のセンサアレイを100m程度離して設
置した場合の直線性保持の問題がなくなる。それ故、距
離測定精度を著しく高めることができる。また、筒状体
20の長さは約3m程度あればよいので、従来の船舶位
置標定装置と比較して、飛躍的に小型化が図れると共に
、その敷設作業も極めて容易になる。ざらに、放射音の
直接波へと反射波Bを識別することにより、水上船12
bと水中船12aを確実に判別することが可能になる。
第6図(a>、(b)は本発明の第2の実施例を示す船
舶位置標定装置の構成図であり、同図(a>はその平面
図及び同図(b)はその部分側面図である。
この第2の実施例が前記第1の実施例と異なるる点は、
筒状体20の例えば上部周囲に別途複数の受波器23を
水平方向に配置し、筒状体20の内部に各受波器23の
受波レベルを判定する図示しないレベル判定回路を設け
たことである。また、筒状体20には方位測定用の磁石
が内蔵されている。
このような構成とすれば、3600方向に渡ってヒーム
Eが形成され、どの方向の受波器23に直接波あるいは
反則波のピークがあるかによって、船舶12の水平方位
を求めることができる。実際には筒状体20は潮流や海
流等の影響により回転するが、内蔵された磁石によって
筒状体20の回転角度を把握し、水平方向の絶対方位を
算出することができる。
また、水平方向で捕えた船舶と鉛直方向で捕えた船舶が
同一のものであるか否かは、水平方向と鉛直方向の信号
の相互相関処理により確認することができる。このよう
にして、距離、鉛直角度及び水平角度から船舶の絶対位
置を標定することができる。
第7図は本発明の第3の実施例を示す船舶位置標定装置
の構成図、第8図は第7図の船舶位置標定装置のブロッ
ク図であり、第1図及び第2図中の要素と共通の要素に
は共通の符号が付されている。
第7図に示すように、この船舶位置標定装置では、筒状
体20の上部に、初探知用の音響センサ24が設けられ
ている点が、第1図の装置と異なっている。
さらに、第8図に示すように、筒状体20内に収容され
る信号処理部30Aは、第2図と同様の第1.第2の整
相処理器40〜1.40−2及び演算回路部5Qを有す
る他に、新たに遠近識別回路60が付加されている。
遠近識別回路60は、@響センサ24の出力から、設定
範囲内における水中船12a(あるいは水上船12b〉
の放射音を識別して第1及び第2の整相処理器40−1
.40−2を活性化(動作)させる回路である。この遠
近識別回路60は、増幅器61と、中心周波数f1.f
2.f3の3種のバントパスフィルタ62−1〜62−
3と、3個の検波・積分回路63−1〜63−3と、パ
ターン判定回路64とで、構成されている。
以上の構成において、第9図及び第10図(a)(b)
等を参照しつつ船舶位置標定動作を説明する。
第9図は第7図の船舶標定範囲を示す図、第10図(a
)、(b)は第9図の船舶水中伝搬特性図であり、同図
(a)は水中船(近距離)の音波レベル変化、同図(b
)は水上船(遠距離)の音波レベル変化をそれぞれ示し
ている。
第9図に示すように、筒状体20を中心に、半径Xに囲
まれた標定範囲Y内に存在する船舶(例えば、水中船1
2a〉に対してのみその位置を標定し、標定範囲Y外の
遠方の船舶(例えば、水上船12b)に対しては標定を
行わないで、電源用電池の消耗を抑えることを考える。
一般に、船舶から放射した音の伝搬は、次式によって減
衰する。
(伝搬損失〉=(拡散損失)+(吸収損失)TL=20
Iog1000−R+αR 但し、R:伝搬距離(km) α:吸収係数 吸収係数αは、音の周波数に依存し、周波数が高い程、
吸収損失が大きい。初探知用音響センサ24の水中船1
2aと水上船12bの受波レベルを比較すると、水中船
12aは近距離にいるため、拡散損失による減衰が大部
分である。これに対して水中船12aは、遠距離にいる
ため、拡散1員失と吸収損失両方の減衰がある。この特
性が第10このような第10図の物理現象をとらえるた
め、この第3の実施例では、船舶からの放射音を音響セ
ンサ24て受波して音響/電気変換した後、その出力を
遠近識別回路60へ送る。遠近識別回路60では、音響
センサ出力を増幅器61で増幅した後、中心周波数f’
l(例えば、0.1KHz)、f2(例えば、10KH
2)、f3 (例えば、20 K +−(Z )の各バ
ンドパスフィルタ62−1〜62−3を通し、検波・積
分回路63−1〜63−3へ送る。各検波・積分回路6
3−1〜63−3は、各バンドパスフィルタ62−1〜
62−3の出力をそれぞれ検波した後、ノイズによる検
出誤りを防止するため、検波結果を積分し、その積分結
果をパターン判定回路64へ与える。すると、パターン
判定回路64では、次のような判別を行う。
即ち、パターン判定回路64では、中心周波数f2.f
3の出力レベルを比較し、その差Δfが小さければ(例
えば、10dB以下〉、吸収による減衰はないとみて、
近距離目標とみる。そして、中心周波数flの出力の絶
対レベルが、ある閾埴VOを越えていれば、測距等の標
定動作に入る。
これに対して、中心周波11f2とf3の出力の差が大
きければ(例えば、30dB以上〉、吸収による減衰が
あるとみなし、中心周波数flの出力レベルによらず、
標定動作に入らない。
このような方法により、パターン判定回路64では、第
9図の水中船12aは近距離と判定して第1.第2の整
相処理器40−1.40−2を起動し、前記第1の実施
例で説明したように、信号処理部30Aでの測距等の標
定動作を開始させる。
この第3の実施例では、前記第1の実施例とほぼ同様の
利点を有する他に、次のような利点かある。
これまで、水中放射音の大きい船舶の場合は、遠くにあ
っても測距の対象となったので、電池の消耗が大きかっ
たが、遠近識別回路60により、船舶の水中放射音の伝
搬特性を調べて戦略距離を推定し、ある標定範囲Yに入
っている船舶だけを標定するので、電池の消耗を著しく
少なくできる。
また、遠近識別回路60では、音響センサ24の出力信
号のうち、特定周波数の信号を抽出して検波した後、パ
ターン判定を行うので、簡単、かつ的確に、標定範囲Y
内の船舶だけを標定できる。
なお、本発明は図示の実施例に限定されず、種々の変形
が可能である。その変形例としては、例えば次のような
ものがある。
(i)  第1図及び第7図では筒状体20の側面に受
波器アレイ21が1列形成されているが、実際には4列
以上とすることが望ましい。船舶位置標定装置の設置場
所及び設置方法等により、適切な列数を設定するとよい
(ii)  第1図及び第7図では筒状体20をワイヤ
11を介して海底10に設置するものとしたが、ワイヤ
11に代えてロッドや他の構造物を用いてもよい。また
、筒状体20の浮力を期待せずに、別途浮体を設けるこ
ともできる。
(iii )  第4図及び第8図では第1及び第2の
整相処理器40−1.40−2を用いるものとしたが、
F「丁を用いたスペクトル解析による相関処理で、音紋
識別等を行うものとすれば、整相処理器は1個のみ設け
ればよい。
(iv)  潮流や海流による筒状体20の傾斜に対処
するため、その筒状体20に傾斜計を内蔵し、これによ
って鉛直に対する補正を行うこともできる。
(V)  第1図及び第7図の水圧センサ22は、必ず
しも設けなくてもよい。例えば、船舶位置標定装置を設
置する海底の深さが明確な場合等には、設けなくてもよ
い。また、第2の実施例の磁石に代えて他の装置、例え
ばジャイロコンパス等を用いてもよい。
(■1)  信号処理部30.30Aは筒状体20内部
に設けるものとしたが、筒状体20とは別個に設けるこ
ともできる。
(via)  第7図の音響センサ24は、筒状体20
の上部以外の箇所に設けるか、あるいは第6図の受波器
23で代用して省略することも可能である。
(viii)  第8図の遠近識別回路60において、
バントパスフィルタ62−1〜62−3及び検波・積分
回路63−1〜63−3を各4個以上設けてもよく、そ
れにより、より識別精度が向上する。
また、この遠近識別回路60を図示以外の、F「下等の
回路で構成することもできる。
(発明の効果) 以上詳細に説明したように、第1の発明では、1個の筒
状体に鉛直方向に直線配置された受波器で受波器アレイ
を構成し、この受波器アレイに接続して信号処理部を設
け、指向性マルチビームシステムを構成したので、船舶
数fA音の直接波及び反射液を受波することにより、距
離測定を行うことができる。それ故、従来のように長い
距離をおいて2個のセンサアレイを設置する必要がなく
なるので、距離測定精度が著しく高められると共に、船
舶位置標定装置の敷設が極めて容易になる。しかも、水
上船と水中船の識別が確実に行えるようになる。
第2の発明では、筒状体の周囲水平方向に別途複数の受
波器を設け、これらに接続してレベル判定回路を設けた
ので、船舶の水平方位を求めることも可能になる。これ
により、船舶との距離、鉛直方位及び水平方位から、船
舶の絶対位置を標定することができる。
第3の発明では、遠近識別回路を設けたので、ある設定
範囲に入っている船舶の放射音を識別し、その船舶だけ
を標定することによって電力消費量を低減できる。
第4の発明では、増幅器、バンドパスフィルタ、検波・
積分回路、及びパターン判定回路により、遠近識別回路
を構成したので、簡単、かつ的確に、船舶が設定範囲内
にあるか否かを識別できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例を示す船舶位置標定装置
の構成図、第2図は従来の船舶位置標定装置の構成図、
第3図は従来の他の船舶位置標定装置の構成図、第4図
は第1図のブロック図、第5図は第1図の水上船に対す
る距離測定図、第6図(a>、(b)は本発明の第2の
実施例の船舶位置標定装置を示すもので、同図(a>は
その平面図及び同図(b)は部分側面図、第7図は本発
明の第3の実施例を示す船舶位置標定装置の構成図、第
8図は第7図のブロック図、第9図は第7図の船舶標定
範囲を示す図、第10図(a)。 (b)は第9図の船舶水中伝搬特性図であり、同図(a
>は水中船(近距離)の音波レベル変化図及び同図(b
)は水上船(遠距離)の音波レベル変化図である。 12a・・・・・・水中船、12b・・・・・・水上船
、20・・・・・・筒状体、21・・・・・・受波器ア
レイ、21−1〜21−n、23・・・・・・受波器、
22・・・・・・水圧センサ、24・・・・・・音響セ
ンサ、30.30A・・・・・・信号処理部、40−1
.40−2・・・・・・第1.第2の整相処理器、41
−1〜41−n、42−1〜42−n・・・・・・遅延
回路、50・・・・・・演算回路部、60・・・・・・
遠近識別回路、61・・・・・・増幅器、62−1〜6
2−3・・・・・・バンドパスフィルタ、63−1〜6
3−3・・・・・・検波・積分回路、64・・・・・・
パターン判定回路。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、水中に設置される筒状体に鉛直方向に直線配置され
    た複数の受波器を有し、船舶の放射音を受波する受波器
    アレイと、 前記各受波器にそれぞれ接続された複数の遅延回路を有
    し、その各遅延回路の遅延時間が任意に設定可能な整相
    処理器と、 前記整相処理器の出力信号を入力し、その出力信号に対
    して相関処理、レベル差判定、前記放射音の受波角度判
    定及び前記船舶との距離演算を行う演算回路部とを、 備えたことを特徴とする船舶位置標定装置。 2、請求項1記載の船舶位置標定装置において、前記筒
    状体の周囲に水平方向に配置された複数の他の受波器と
    、前記他の受波器の受波レベルを判定するレベル判定回
    路とを、設けた船舶位置標定装置。 3、請求項1記載の船舶位置標定装置において、前記筒
    状体に設けた初探知用の音響センサの出力信号を入力し
    て設定範囲内における前記船舶の放射音を識別し、その
    識別結果に基づき前記整相処理器を活性化させる遠近識
    別回路を設けた船舶位置標定装置。 4、請求項3記載の船舶位置標定装置において、前記遠
    近識別回路は、前記音響センサの出力信号を増幅する増
    幅器と、前記増幅器の出力信号における特定周波数帯域
    の信号のみを通過させるバンドパスフィルタと、前記バ
    ンドパスフィルタの出力信号を検波した後積分する検波
    ・積分回路と、前記検波・積分回路の出力レベルに基づ
    き特定放射音のパターンを判定するパターン判定回路と
    で、構成した船舶位置標定装置。
JP27349089A 1989-05-12 1989-10-20 船舶位置標定装置 Pending JPH0373878A (ja)

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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6225275A (ja) * 1985-07-26 1987-02-03 Oki Electric Ind Co Ltd ソ−ナ−におけるトラッキング方式
JPS6269175A (ja) * 1985-09-24 1987-03-30 Oki Electric Ind Co Ltd パツシブレンジング方式
JPS62240882A (ja) * 1986-04-11 1987-10-21 Hitachi Zosen Corp 飛行物体探知装置
JPH01118786A (ja) * 1987-10-31 1989-05-11 Nec Corp 水中雑音源探知装置

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