JP2755863B2 - 水中航走体の位置検出装置及びその位置検出方法 - Google Patents

水中航走体の位置検出装置及びその位置検出方法

Info

Publication number
JP2755863B2
JP2755863B2 JP4097587A JP9758792A JP2755863B2 JP 2755863 B2 JP2755863 B2 JP 2755863B2 JP 4097587 A JP4097587 A JP 4097587A JP 9758792 A JP9758792 A JP 9758792A JP 2755863 B2 JP2755863 B2 JP 2755863B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acoustic
acoustic sensor
pinger
transponder
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP4097587A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05297138A (ja
Inventor
正夫 五十嵐
彰夫 賀谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
Priority to JP4097587A priority Critical patent/JP2755863B2/ja
Publication of JPH05297138A publication Critical patent/JPH05297138A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2755863B2 publication Critical patent/JP2755863B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Details Of Aerials (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水中を高速で移動する
航走体の3次元位置をリアルタイムで音響計測する装置
及びその位置検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来水中で航走体の位置を音響計測する
方式としてLBL方式がある。LBL方式では、通常航
走体に装着した同期又は非同期の音響ピンガから信号を
送信し、その信号を計測エリア内に設置した複数個の音
響センサで受信し、音響ピンガと音響センサ間の距離を
計測して航走体の位置を求めるものである。音響ピンガ
には、同期ピンガと非同期ピンガとがある。同期ピンガ
の場合には、音響ピンガからの信号を受信する音響セン
サの個数は最低3個以上必要であり、測定した音響ピン
ガと音響センサ間の距離から球面法によって航走体の位
置を求めている。一方、非同期ピンガの場合には、音響
センサの個数は最低4個以上必要であり、測定した音響
ピンガと音響センサ間の距離から双曲面法によって航走
体の位置を求めている。
【0003】また、音響ピンガからの信号を受信する音
響センサの設置方法として(a)海底に設置したトラン
スポンダに音響センサを設ける方法と、(b)海面に浮
くフロートブイから音響センサを海中に吊下させる方法
とが採られている。以下に、前記の従来の2つの音響セ
ンサの設置方法による水中航走体位置検出装置及びその
位置検出方法ついて説明する。
【0004】始めに、従来の海底に設置したトランスポ
ンダに音響センサを設ける方法による水中航走体位置検
出装置及びその位置検出方法について説明する。この音
響センサの設置方法は、例えば「潜水調査船「しんかい
6500」潜航支援音響システムの開発」沖電気研究開
発第146 号Vol. 57 No.2(1990 年4 月)pp.87-94.」の文
献において知られている。図2は、従来の海底に設置し
たトランスポンダに音響センサを設ける方法による水中
航走体位置検出装置及びその方法の概略図である。この
場合では、同期ピンガを用いて海底に設置したトランス
ポンダ3を基準として航走体1の位置計測を行ってい
る。トランスポンダ3は海底においてほぼ同一平面上に
分布して配置されている。そのため、送受波器41〜4
3の間隔であるベースライン長に対して音響ピンガ11
とトランスポンダ31〜33の深度差が小さい場合に
は、音響ピンガ11の深度方向の位置計測の精度が低く
なる。このため、従来は航走体1に深度センサ12を装
着し、これによって音響ピンガ11の深度を計測してそ
の音響ピンガの深度情報を計測船2側に伝送し、この情
報から高度を求め、トランスポンダ3を基準とした音響
ピンガ11の3次元位置を求めている。
【0005】位置計測は次の手順によって行われる。 (1)海底に3本以上のトランスポンダ31〜33を係
留し、トランスポンダ31〜33の位置をキャリブレー
ションによって求める。図においてはトランスポンダ3
を3本設置した場合を示しており、前記キャリブレーシ
ョンによって求められたトランスポンダ31〜33の位
置は測定エリアに設定した基準座標系に対する位置とな
る。また、計測船1の船底に設置された受波器20とト
ランスポンダ31〜33の送受波器41〜43の間の距
離L1〜L3が別の手段によって適当な時間間隔で計測
されている。 (2)航走体1に同期ピンガによる音響ピンガ11を取
り付け、航走体1の深度センサ12からの深度情報に応
じてピンガ信号を変調して送信する。 3)航走体1の同期ピンガによる音響ピンガ11から
深度情報で変調したピンガ信号を各トランスポンダ31
〜33に対して一定間隔で送信する。送信されたピンガ
信号は図の経路I1 ,I2 ,I3 を経て送受波器41〜
43によって受信される。トランスポンダ31〜33
は、計測船2に対しそれぞれトランスポンダごとに固有
の周波数で応答信号を経路L1 ,L2 ,L3 によって送
信する。 (4)計測船2では、音響ピンガ11の送信時刻と各ト
ランスポンダ31〜33からの応答信号の受信時刻の時
間間隔によって、から、図2において経路I1 +L1
2 +L2 及びI3 +L3 で表される航走体1の音響ピ
ンガ11−各トランスポンダ31〜33の音響センサ4
1〜43−計測船2の船底受波器2経路の音波の伝搬
時間を計測する。この伝搬時間は図2においてそれぞれ
1 +L1,I2 +L2 及びI3 +L3 で表される経路
である。該音波の伝搬時間に水中音速値を掛けることに
よって経路I1 +L1 ,I2 +L2 及びI3 +L3 の距
離を求める。 (5)航走体1の音響ピンガ11−トランスポンダ31
〜33の送受波器41〜43−計測船2の船底受波器2
の経路長I1 +L1 ,I2 +L2 及びI3 +L3 から
計測船2の船底受波器2とトランスポンダ31〜33
の送受波器41〜43の間の経路長L1 ,L2 及びL3
を差し引くことによって、航走体1の音響ピンガ11か
ら各トランスポンダ31〜33の送受波器41〜43間
の距離I1,I2 及びI3 を求める。 (6)航走体1の音響ピンガ11から各トランスポンダ
31〜33の送受波器41〜43の間の距離からI1
2 及びI3 によって球面法を用いてトランスポンダ3
1〜33に対する航走体1の音響ピンガ11の2次元位
置を求める。一方、航走体1の音響ピンガ11の高度は
応答信号値中の深度情報を復調して求める。 (7)前記の基準座標系に対するトランスポンダ31〜
33位置と該トランスポンダ31〜33に対する航走体
1の音響ピンガ11の位置と航走体1の音響ピンガ11
の深度情報によって、航走体1の音響ピンガ11の基準
座標系に対する位置を求める。
【0006】次に、従来の海面に浮くフロートブイから
音響センサを海中に吊下させる方法による水中航走体位
置検出装置及びその位置検出方法について説明する。図
3は、従来の海面に浮くフロートブイから音響センサを
海中に吊下させる方法による水中航走体位置検出装置及
びその方法の概略図であり、ソノブイ技術から類推され
る構成例である。この構成例では前記の従来の海底に係
留した3本以上のトランスポンダ3の代わりに、3本以
上のフロートブイ5から海中に音響センサ6を吊下し、
フロートブイ5を基準として航走体1の位置計測を行っ
ている。前記のトランスポンダの場合と同様に、フロー
トブイ5は海面近傍においてほぼ同一平面上に分布して
配置されているため、音響センサ61〜63の間隔であ
るベースライン長に対して航走体1の音響ピンガ11の
深度が浅い場合には、音響ピンガ11の3次元位置のう
ち高度の計測精度が低くなる。このため、航走体1に深
度センサ12を装着し、これによって計測した航走体1
の音響ピンガ11の深度情報を計測船2側に伝送し、こ
の深度情報からフロートブイ51〜53を基準とした航
走体1の音響ピンガ11の3次元位置を求めている。
【0007】この構成では音響ピンガ11として同期ピ
ンガを用い、LBL方式によって航走体の位置計測を行
うものである。位置計測の手順は以下の通りである。 (1)3本以上(図1の例では3本)のフロートブイ5
から海中に単一の無指向性の音響センサ6を吊下し、レ
ーダなどにより測定エリアに設定した基準座標系におけ
るフロートブイの位置を適当な時間間隔で求める。 (2)航走体1に同期ピンガによる音響ピンガ11を取
り付け、航走体1の深度センサ12からの深度情報でピ
ンガ信号を変調し、送信する。 (3)航走体1の音響ピンガ11から深度情報で変調し
たピンガ信号を各フロートブイ51〜53の音響センサ
61〜63に対して経路M1 ,M2 及びM3 で送信し、
各フロートブイ51〜53は受信信号を無線データリン
ク71〜73を介して計測船2に伝送する。 (4)計測船2では、各フロートブイ51〜53からの
受信信号から航走体1の音響ピンガ11から各フロート
ブイ51〜53の音響センサ61〜63間の音波の伝搬
時間を計測し、該音波の伝搬時間に水中音速値を掛ける
ことによって経路M1 ,M2 及びM3 の距離を求める。 (5)航走体1の音響ピンガ11から各フロートブイ5
1〜53の音響センサ61〜63間の経路M1 ,M2
びM3 の距離から、球面法によって音響ピンガ11の2
次元位置を求める。一方、航走体1の音響ピンガ11の
高度はピンガ号中の深度情報を復調して求める。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法では以下のような問題点を有している。 従来の海底に設置したトランスポンダに音響センサを
設け、計測船の船底受波器によって受信する方法では、
航走体の同期ピンガ信号は、航走体−各トランスポンダ
−計測船の経路で伝送されるので、伝搬時間が長くな
り、高速のデータレートが得られない。 海面に浮くフロートブイから音響センサを海中に吊下
させる方法では、航走体−各フロートブイの経路となる
ためデータレートは高速となるが、フロートブイの位置
を計測する必要がある。該フロートブイの位置の計測も
レーダなどの電波による方法では高精度が期待できな
い。さらに、音響センサは海中に吊下れるため、海面付
近の流れなどによって音響センサの正確な位置が不明に
であり、これにより大きな音響測定誤差が生ずる。 LBL音響センサがほぼ同一平面に配置され、深度方
向の精度が悪いため、航走体の3次元位置を計測するた
めには、航走体に深度センサを取り付けておき、ピンガ
信号を変調するなどして深度情報を計測船に伝送する必
要がある。
【0009】本発明は以上述べた問題点を除去し、信号
の伝播時間を短縮して高速のデータレートが得られ、海
面付近の流れなどに影響を受けずに高精度の位置測定が
でき、また、高精度の深度方向の情報が得られる水中航
走体の位置検出装置及びその位置検出方法を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、水中航走体の位置検出装置において、航走
体に深度情報で変調したピンガ信号を同期又は非同期で
送信する音響ピンガを取付け、海底に複数個のトランス
ポンダを設置し、海面に複数個のフロートブイを置き、
水中を移動する航走体の3次元位置をLBL方式によっ
て音響計測する装置であり、測定エリアに設定した座標
系におけるトランスポンダの位置及び計測船の船底送波
器と各トランスポンダの送受波器との間の距離は別の計
測手段によって計測されているものである。
【0011】この装置において、航走体の音響ピンガか
らの深度情報で変調された同期又は非同期ピンガ信号を
送信し、該信号を海上にある同期方式では3個以上又
は、非同期方式では4個以上の複数個のフロートブイか
ら吊下げられた音響センサで受信し、受信時刻から音響
ピンガと各音響センサとの距離を求め、次に各音響セン
サの基準座標系における3次元位置を海底に設置したト
ランスポンダによってLBL方式で求め、これらの結果
から音響センサを基準とした座標系における音響ピンガ
の2次元位置を同期方式に場合には球面法で、非同期方
式の場合には双曲面法で求め、この結果及び音響ピンガ
を復調して得られる航走体の深度情報から、音響センサ
を基準とした座標系における音響ピンガの3次元位置を
求め、座標変換によって基準座標系における音響ピンガ
の3次元位置を求めるものである。
【0012】また、本発明は上記目的を達成するため
に、水中航走体の位置検出装置において、航走体に深度
情報で変調したピンガ信号を同期たは非同期で送信す
る音響ピンガを取付け、海底に少なくとも3本の複数個
のトランスポンダを設置し、海面に同期方式では3本以
上で非同期方式では4本以上の複数個のフロートブイを
置き、水中を移動する航走体の2次元の水平位置をLB
L方式によって音響計測するとともに、深度方向の位置
をSBL方式で音響計測する装置であり、測定エリアに
設定した座標系におけるトランスポンダの位置及び計測
船の船底送波器と各トランスポンダの送受波器との間の
距離は別の計測手段によって計測されているものであ
り、各フロートブイからは音響センサが海中に吊下げら
れ、複数個のフロートブイの内1本以上のフロートブイ
から吊下げられる音響センサは、2個以上の音響センサ
が深度方向に離れた位置に取り付けられた構造の音響セ
ンサアレイからなるSBL音響センサである。
【0013】この装置において、各音響センサの基準座
標系における3次元位置を海底に設置したトランスポン
ダによってLBL方式で求め、SBL音響センサを構成
する2つの音響センサのそれぞれでトランスポンダから
の信号を受信し、SBL音響センサへの信号の入射方向
をSBL方式により求め、この結果から基準座標系にお
けるSBL音響センサの傾斜を求め、次に、航走体の音
響ピンガから同期又は非同期ピンガ信号を送信し、この
信号を音響センサで受信し、受信時刻から音響ピンガと
各音響センサとの距離を求め、これらの結果から音響セ
ンサを基準とした座標系における音響ピンガの2次元位
置をLBL方式で求め、さらに、SBL音響センサでピ
ンガ信号を送信し、SBL音響センサを基準とした音響
ピンガの入射方向をSBL方式により求め、座標変換に
よって基準座標系における音響ピンガの3次元位置を求
めるものである。
【0014】また、本発明は上記目的を達成するため
に、水中航走体の位置検出装置において、航走体に深度
情報で変調したピンガ信号を同期又は非同期で送信する
音響ピンガを取付け、海底に少なくとも3本のトランス
ポンダを設置し、海面に同期方式では少なくとも3本で
非同期方式では少なくとも4本の複数個のフロートブイ
を置き、水中を移動する航走体の2次元の水平位置をL
BL方式によって音響計測するとともに深度方向の位置
を3次元のSSBL方式で音響計測する装置であり、測
定エリアに設定した座標系におけるトランスポンダの位
置及び計測船の船底送波器と各トランスポンダの送受波
器との間の距離は別の計測手段によって計測されている
ものであり、各フロートブイからは音響センサが海中に
吊下げられ、複数個のフロートブイの内1本以上のフロ
ートブイから吊下げられる音響センサは、2個以上の音
響センサが深度方向に離れた位置に取り付けられた構造
の音響センサアレイからなり、一方の音響センサはLB
L測位を行うものであり、他方の音響センサは3次元S
SBL測位を行うものである3次元SSBL音響センサ
である。
【0015】この装置において、各音響センサの基準座
標系における3次元位置を海底に設置したトランスポン
ダによってLBL方式で求め、3次元SSBL音響セン
サでトランスポンダからの信号を受信し、3次元SSB
L音響センサへの信号の入射方向をSSBL方式により
求め、この結果から基準座標系における3次元SSBL
音響センサの方向及び傾斜を求め、次に、航走体の音響
ピンガから同期又は非同期ピンガ信号を送信し、この信
号を音響センサで受信し、受信時刻から音響ピンガと各
音響センサとの距離を求め、これらの結果から音響セン
サを基準とした座標系における音響ピンガの2次元位置
をLBL方式で求め、さらに、3次元SSBL音響セン
サでピンガ信号を送信し、3次元SSBL音響センサを
基準とした音響ピンガの入射方向をSSBL方式により
求め、座標変換によって基準座標系における音響ピンガ
の3次元位置を求めるものである。
【0016】
【作用】本発明によれば、水中航走体の位置検出装置及
びその位置検出方法において、ピンガ信号をフロートブ
イから吊下した音響センサで受信し、その信号を無線デ
ータリンクを経て計測船に伝送するようにしたので、ピ
ンガ信号の海中伝搬距離が短くなり、データレートの高
速化が可能となり、また、海底に係留したトランスポン
ダにより、LBL音響センサの位置のキャリブレーショ
ンを行うようにしたので、高い精度で音響測位が可能と
なる。
【0017】また、最低1個以上のフロートブイでSB
L音響センサにより航走体の深度を検出するので、航走
体から深度情報を送ることなく3次元位置の検出が可能
である。さらに、最低1個以上のフロートブイで3次元
SSBL音響センサにより航走体の深度を検出するの
で、航走体から深度情報を送ることなく3次元位置の検
出が可能である。
【0018】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例について図を参
照しながら詳細に説明する。図1は航走体1の音響ピン
ガ11に同期ピンガを用いた場合の本発明の第1の実施
例を示す図である。本発明の第1の実施例の水中航走体
の位置検出装置は、航走体1と、海底に係留されている
トランスポンダ31〜33と、海上に浮遊しているフロ
ートブイ51〜53と、計測船2とから構成されてい
る。
【0019】本発明の水中航走体の位置検出装置におい
ては、3本以上のトランスポンダを海底に係留する。図
示の第1の実施例では3本のトランスポンダ31〜33
を海底に係留し、キャリブレーションにより測定エリア
に設定した基準座標系における3次元位置を測定してお
く。さらに、別の音響計測手段によって計測船2のイン
タロゲート送波器2と各トランスポンダの送受波器4
1〜43の距離L1 〜L3 を適当な時間間隔で計測して
おく。また、複数個のフロートブイ51〜53は測定エ
リア内の海上を適当な間隔で浮遊しており、海中には1
個の受波器から構成される音響センサ61〜63を海中
に吊下し、音響センサ61〜63の受信信号を空中部の
アンテナから無線データリンク71〜73を通して計測
船2に伝送する機能を有する。フロートブイ51〜53
は、航走体1の音響ピンガ11が同期ピンガの場合3
本、非同期ピンガの場合4本以上が使用される。本実施
例においては、トランスポンダ31〜33のベースライ
ン長に比べ、トランスポンダ31〜33とフロートブイ
51〜53の音響センサ61〜63の深度差は十分大き
く、LBL方式によりトランスポンダ31〜33を用い
て音響センサ61〜63の3次元位置が計測できる場合
を想定する。
【0020】以下、本発明の第1の実施例の動作を説明
する。まず、計測船2の船底に取り付けたインタロゲー
ト送波器22から周波数f1でインタロゲート信号を送
信する。この信号は、海底に設置した各トランスポンダ
31〜33の送受波器41〜43で受信される。トラン
スポンダ31では、経路L1 を経て計測船2からのイン
タロゲート信号を受信すると、直ちに周波数f2 で応答
信号を送信する。応答信号は経路J11を経てフロートブ
イ51から吊下した音響センサ61で受信される。ま
た、応答信号は、同様に、経路J12を経てフロートブイ
52の音響センサ62により受信され、経路J13を経て
フロートブイ53の音響センサ63でそれぞれ受信され
る。
【0021】トランスポンダ32及びトランスポンダ3
3についても、同様に、インタロゲート送波器22から
の周波数f1 のインタロゲート信号を受信し、それぞれ
直ちに各トランスポンダ固有の周波数f3 及び周波数f
4 で応答信号を送信する。トランスポンダ1の場合と同
様に、応答信号はフロートブイ51、フロートブイ52
及びフロートブイ53でおのおの受信される。したがっ
て、フロートブイ51の受信する応答信号は、経路J11
を経て送信される周波数f2 の信号と、経路J 21を経て
送信される周波数f3 の信号と、経路J31を経て送信さ
れる周波数f4の信号である。また、フロートブイ52
の受信する応答信号は、経路J12を経て送信される周波
数f2 の信号と、経路J22を経て送信される周波数f3
の信号と、経路J32を経て送信される周波数f4 の信号
である。
【0022】航走体1には、同期ピンガ又は非同期ピン
ガが取り付けてあり、各フロートブイ51〜53の音響
センサ61〜63に対し、経路M1 ,M2 及びM3 を経
て周波数f5 でピンガ信号を送信する。各フロートブイ
51〜53では、航走体1からのピンガ信号及びトラン
スポンダ31、トランスポンダ32並びにトランスポン
ダ33からの応答信号を音響センサ61〜63で受信
し、直ちにフロートブイ51〜53の空中部のアンテナ
から無線データリンク71〜73を通して計測船2に送
る。
【0023】計測船2は、各フロートブイ51〜53か
ら伝送された音響センサ61〜63の受信信号について
以下の処理を行う。まず、計測船2からのインタロゲー
ト信号に対する各トランスポンダからの応答信号のフロ
ートブイ51〜53の音響センサ61〜63における受
信時刻を計測する。この計測時間によって計測船2のイ
ンタロゲート送波器22−各トランスポンダ31〜33
の送受波器−各フロートブイ51〜53の音響センサ6
1〜63の経路、すなわち経路(L1 −J11)、(L1
−J12)、(L1 −J13)、経路(L2 −J21)、(L
2 −J22)、(L2 −J23)及び経路(L3 −J31)、
(L3 −J32)、(L3 −J33)のおのおのに沿った伝
搬時間を求め、この伝搬時間から各経路の距離を算出す
る。ここで、計測船2のインタロゲート送波器22−各
トランスポンダ31〜33送受波器の経路L1 、経路L
2 及び経路L3の距離は別の音響計測手段によって既知
である。したがって、前記の計測船2のインタロゲート
送波器22−各トランスポンダ31〜33の送受波器−
各フロートブイ51〜53の音響センサ61〜63の経
路、すなわち経路(L1 −J11)、(L1 −J12)、
(L1 −J13)、経路(L2 −J21)、(L2
22)、(L2 −J23)及び経路(L3 −J31)、(L
3 −J32)、(L3 −J33)の距離から前記既知の経路
1 、経路L2 及び経路L3 の距離を差し引くことによ
り、各トランスポンダ31〜33の送受波器−各フロー
トブイ51〜53の音響センサ61〜63の経路J11
12,J13、経路J21,J22,J23及び経路J31
32,J33の距離を算出することができる。
【0024】キャリブレーションにより、各トランスポ
ンダ31〜33の座標位置は既知であるから、これらの
結果と前記の経路J11,J12,J13、経路J21,J22
23及び経路J31,J32,J33の距離とから、球面法に
より基準座標系における各フロートブイ51〜53の音
響センサ61〜63の3次元位置が計算できる。また、
音響センサ61〜63に深度センサを内蔵させて計測船
から送信されるインタロゲート信号に対するトランスポ
ンダの応答信号を各音響センサで受信し、この応答信号
の受信時刻からトランスポンダと各音響センサ間の距離
を求め、該距離から球面法により2次元位置を求め、深
度方向の位置を内蔵深度センサの情報を求め、これらに
よってトランスポンダを基準とした座標系における音響
センサの3次元位置を求めることもできる。
【0025】この結果から、音響センサ61〜63を基
準とした座標系を設定する。次に、音響センサ61〜6
3を基準とした座標系における航走体1の音響ピンガ1
1の位置を求める。一般に、航走体の深度範囲は水面か
ら海底付近まで取り得るので、航走体1の音響ピンガ1
1と音響センサ61〜63の深度差が音響センサのベー
スライン長より小さくなることもある。この場合、音響
センサ61〜63を用いたLBL方式により航走体1の
音響ピンガ11の位置計測において深度方向の計測精度
は低くなる。このため、LBL方式により音響ピンガ1
1の2次元位置を求め、音響ピンガ11の深度方向の位
置は航走体1に取り付けた深度センサ12によって計測
した深度情報を別途伝送する方法が妥当である。
【0026】そこで、本実施例においては、ピンガ信号
を航走体1の深度情報で変調して送信する。音響ピンガ
11が同期ピンガの場合、まず、同期ピンガの受信時刻
から航走体1−各LBL音響センサ61〜63間の経
路、すなわち経路M1 、経路M 2 及びM3 の音波の伝搬
時間を求め、各経路の距離を算出する。この結果を用い
て球面法により音響センサ61〜63を基準とした座標
系における航走体1の2次元位置が決まる。さらに、ピ
ンガ信号を復調して航走体1の深度を求める。これらに
より、音響センサ61〜63を基準とした座標系におけ
る音響ピンガ11の3次元位置を導くことができる。
【0027】この結果を座標変換して、基準座標系にお
ける航走体1の音響ピンガ11の3次元位置を求める。
非同期ピンガの場合、4個以上の音響センサのおのおの
について、音響ピンガ−音響センサ間の距離差を求め、
双曲面法によって基準座標系における航走体1の位置を
算出する。
【0028】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。前記の本発明の第1の実施例においては、LBL
音響センサがほぼ同一平面に配置され、深度方向の精度
が悪いため、航走体の3次元位置を計測するためには、
航走体に深度センサを取り付けておき、ピンガ信号を変
調するなどして深度情報を計測船に伝送する必要がある
という解決すべき問題点のを依然として有している。
本発明の第2の実施例は問題点の、を解決するとと
もに、この問題点のをも解決するものである。
【0029】図4は航走体1の音響ピンガ11に同期ピ
ンガを用いた場合の本発明の第2の実施例を示す図であ
る。本発明の第2の実施例の水中航走体の位置検出装置
は、航走体1と、海底に係留されているトランスポンダ
31〜33と、海上に浮遊しているフロートブイ51〜
53と、計測船2とから構成され、各フロートブイ51
〜53からは音響センサ80、62、63が海中に吊下
げられ、複数本のフロートブイ51〜53のうち1本以
上のフロートブイからは2個以上の音響センサ81、8
2が深度方向に離れた位置に取り付けられた構造からな
る音響センサアレイが吊下げられている。この音響セン
サアレイをSBL音響センサ80と呼ぶ。
【0030】本発明の水中航走体の位置検出装置におい
ては、3本以上のトランスポンダを海底に係留する。図
示の第2の実施例では3本のトランスポンダ31〜33
を海底に係留し、キャリブレーションにより測定エリア
に設定した基準座標系における3次元位置を測定してお
く。さらに、別の音響計測手段によって計測船2のイン
タロゲート送波器2と各トランスポンダの送受波器4
1〜43の距離L1 〜L3 を適当な時間間隔で計測して
おく。また、複数個のフロートブイ51〜53は測定エ
リア内の海上を適当な間隔で浮遊しており、海中には1
個の受波器から構成される音響センサ62、63と音響
センサアレイのSBL音響センサ80を海中に吊下し、
音響センサ62、63とSBL音響センサ80の受信信
号を空中部のアンテナから無線データリンク71〜73
を通して計測船2に伝送する機能を有する。フロートブ
イ51〜53は、航走体1の音響ピンガ11が同期ピン
ガの場合3本、非同期ピンガの場合4本以上が使用され
る。フロートブイ51〜53のうち、最低1本以上のフ
ロートブイからは2個以上の音響センサが深度方向に離
れた位置に取り付けたアレイ構造の音響センサアレイが
吊下げられている。音響センサアレイの一方を音響セン
サ81、他方を音響センサ82によって構成し、SBL
音響センサ80と呼ぶ。本実施例においては、トランス
ポンダ31〜33のベースライン長に比べ、トランスポ
ンダ31〜33とフロートブイ51〜53の音響センサ
62、63とSBL音響センサ80の深度差は十分大き
く、LBL方式によりトランスポンダ31〜33を用い
て音響センサ62、63とSBL音響センサ80の3次
元位置が計測できる場合を想定する。
【0031】一般に、航走体1の深度範囲は水面から海
水付近まで取り得るので、航走体1の音響ピンガ11と
音響センサ62、63とSBL音響センサ80の深度差
が音響センサ62、63とSBL音響センサ80のベー
スライン長より小さくなることもある。この場合、音響
センサを用いたLBL方式によって航走体1の音響ピン
ガ11の位置計測において深度方向の計測精度が低くな
る。このため、本実施例では、LBL方式により音響ピ
ンガ11の2次元位置を求め、音響ピンガ11の深度方
向の位置はSBL音響センサ80を用いてSBL方式に
より航走体1の音響ピンガ11の俯仰方向を求め、両者
から音響ピンガ11の3次元位置を求める。
【0032】以下、本発明の第2の実施例の動作を説明
する。まず、計測船2の船底に取り付けたインタロゲー
ト送波器22から周波数f1でインタロゲート信号を送
信する。この信号は、海底に設置した各トランスポンダ
31〜33の送受波器41〜43で受信される。トラン
スポンダ31では、経路L1 を経て計測船2からのイン
タロゲート信号を受信すると、直ちに周波数f2 で応答
信号を送信する。応答信号は経路J11を経てフロートブ
イ51から吊下したSBL音響センサ80で受信され
る。また、応答信号は、同様に、経路J12を経てフロー
トブイ52の音響センサ62により受信され、経路J13
を経てフロートブイ53の音響センサ63でそれぞれ受
信される。トランスポンダ32及びトランスポンダ33
についても、同様に、インタロゲート送波器22からの
周波数f1 のインタロゲート信号を受信し、それぞれ直
ちに各トランスポンダ固有の周波数f3 及び周波数f4
で応答信号を送信する。トランスポンダ1の場合と同様
に、応答信号はフロートブイ51、フロートブイ52及
びフロートブイ53でおのおの受信される。したがっ
て、フロートブイ51の受信する応答信号は、経路J11
を経て送信される周波数f2 の信号と、経路J21を経て
送信される周波数f3 の信号と、経路J31を経て送信さ
れる周波数f4 の信号である。また、フロートブイ52
の受信する応答信号は、経路J12を経て送信される周波
数f2 の信号と、経路J22を経て送信される周波数f3
の信号と、経路J32を経て送信される周波数f4 の信号
である。
【0033】航走体1には、同期ピンガ又は非同期ピン
ガが取り付けてあり、各フロートブイ51〜53の音響
センサ62、63及びSBL音響センサ80に対し、経
路M 1 ,M2 及びM3 を経て周波数f5 でピンガ信号を
送信する。各フロートブイ51〜53では、航走体1か
らのピンガ信号及びトランスポンダ31、トランスポン
ダ32並びにトランスポンダ33からの応答信号を音響
センサ62、63及びSBL音響センサ80で受信し、
直ちにフロートブイ51〜53の空中部のアンテナから
無線データリンク71〜73を通して計測船2に送る。
【0034】計測船2は、各フロートブイ51〜53か
ら伝送された音響センサ62、63及びSBL音響セン
サ80の受信信号について以下の処理を行う。まず、計
測船2からのインタロゲート信号に対する各トランスポ
ンダ31〜33からの応答信号のフロートブイ51〜5
3の音響センサ81、62、63における受信時刻を計
測する。この計測時間によって計測船2のインタロゲー
ト送波器22−各トランスポンダ31〜33の送受波器
−各フロートブイ51〜53の音響センサ61〜63の
経路、すなわち経路(L1 −J11)、(L1 −J12)、
(L1 −J13)、経路(L2 −J21)、(L2
22)、(L2 −J23)及び経路(L3 −J31)、(L
3 −J32)、(L3 −J33)のおのおのに沿った伝搬時
間を求め、この伝搬時間から各経路の距離を算出する。
ここで、計測船2のインタロゲート送波器22−各トラ
ンスポンダ31〜33送受波器の経路L1 、経路L2
び経路L3 の距離は別の音響計測手段によって既知であ
る。したがって、前記の計測船2のインタロゲート送波
器22−各トランスポンダ31〜33の送受波器−各フ
ロートブイ51〜53の音響センサ81、62、63の
経路、すなわち経路(L1 −J11)、(L1 −J12)、
(L1 −J13)、経路(L2 −J21)、(L2
22)、(L2 −J23)及び経路(L3 −J31)、(L
3 −J32)、(L3 −J33)の距離から前記既知の経路
1 、経路L2 及び経路L3 の距離を差し引くことによ
り、各トランスポンダ31〜33の送受波器−各フロー
トブイ51〜53の音響センサ81、62、63の経路
11,J12,J13、経路J21,J22,J23及び経路
31,J32,J33の距離を算出することができる。
【0035】キャリブレーションにより、各トランスポ
ンダ31〜33の座標位置は既知であるから、これらの
結果と前記の経路J11,J12,J13、経路J21,J22
23及び経路J31,J32,J33の距離とから、球面法に
より基準座標系における各フロートブイ51〜53の音
響センサ81、62、63の3次元位置が計算できる。
【0036】また、音響センサ61〜63に深度センサ
を内蔵させて計測船から送信されるインタロゲート信号
に対するトランスポンダの応答信号を各音響センサで受
信し、この応答信号の受信時刻からトランスポンダと各
音響センサ間の距離を求め、該距離から球面法により2
次元位置を求め、深度方向の位置を内蔵深度センサの情
報を求め、これらによってトランスポンダを基準とした
座標系における音響センサの3次元位置を求めることも
できる。
【0037】この結果から、音響センサ81、62、6
3を基準とした座標系を設定する。上記の処理と並行し
て、SBL音響センサ80で、経路J11によってトラン
スポンダ1からの応答信号を受信し、SBL音響センサ
80を構成する音響センサ81A及び音響センサ82B
の間の受信信号の時間差から、SBL音響センサ80を
基準としたトランスポンダ1の俯仰方向をSBL方式で
算出する。同様に、経路J12及び経路J13によってトラ
ンスポンダ32及びトランスポンダ33から応答信号を
受信し、SBL音響センサ80を基準としたトランスポ
ンダ32及びトランスポンダ33の俯仰方向を算出す
る。各トランスポンダ31及び33の座標及びSBL音
響センサ80の座標は既知であるから、座標変換によっ
て基準座標系におけるSBL音響センサ80の傾斜を計
算する。
【0038】次に、経路M1 ,M2 及びM3 を経て受信
した音響ピンガ1からのピンガ信号の受信時刻から各経
路長を求め、球面法により音響センサ81、62、63
を基準とした座標系における航走体1の音響ピンガ11
の位置を求める。これらにより、音響センサ81、6
2、63を基準とした座標系における音響ピンガ11の
2次元位置が導ける。さらに、SBL音響センサ80で
音響ピンガ11からのピンガ信号を受信して、SBL方
式によりSBL音響センサ80を基準とした音響ピンガ
11の俯仰方向を算出し、この結果及び音響ピンガ11
の2次元位置から、音響センサ81、62、63を基準
とした座標系における音響ピンガ11の3次元位置が求
められる。既に、基準座標系における各音響センサ8
1、62、63の位置並びにSBL音響センサ80の位
置及び傾斜は求められているので、音響センサ81、6
2、63及びSBL音響センサ80を基準とした音響ピ
ンガ11の3次元位置を座標変換することにより、基準
座標系における航走体1の音響ピンガ11の3次元位置
が求められる。
【0039】非同期ピンガの場合、4個以上の音響セン
サのおのおのについて、音響ピンガ11−音響センサ間
の距離差を求め、双曲面法によって音響センサを基準と
した座標系における航走体1の音響ピンガ11の位置を
求める。この結果とSBL音響センサ80を基準とした
音響ピンガ11の俯仰方向の算出結果とから、基準座標
系における航走体1の3次元位置が算出できる。
【0040】次に、本発明の第3の実施例について説明
する。本発明の第3の実施例は、前記の本発明の第2の
実施例と同様に問題点の、及びを解決するもので
ある。図5は航走体1の音響ピンガ11に同期ピンガを
用いた場合の本発明の第3の実施例を示す図である。
【0041】本発明の第3の実施例の水中航走体の位置
検出装置は、航走体1と、海底に係留されているトラン
スポンダ31〜33と、海上に浮遊しているフロートブ
イ51〜53と、計測船2とから構成され、各フロート
ブイ51〜53からは音響センサ61、62、63が海
中に吊下げられ、さらに複数本のフロートブイ51〜5
3のうち1本以上のフロートブイからは3次元SSBL
音響センサ90が前記の音響センサと深度方向に離れた
位置に取り付けられている。一方の音響センサ61、6
2、63はLBL測位を行うためのものであり、他方の
3次元SSBL音響センサは3次元SSBL測位を行う
ものである。
【0042】本発明の水中航走体の位置検出装置におい
ては、3本以上のトランスポンダを海底に係留する。図
示の第2の実施例では3本のトランスポンダ31〜33
を海底に係留し、キャリブレーションにより測定エリア
に設定した基準座標系における3次元位置を測定してお
く。さらに、別の音響計測手段によって計測船2のイン
タロゲート送波器2と各トランスポンダの送受波器4
1〜43の距離L1 〜L3 を適当な時間間隔で計測して
おく。
【0043】また、複数個のフロートブイ51〜53は
測定エリア内の海上を適当な間隔で浮遊しており、海中
には1個の受波器から構成される音響センサ62、63
と音響センサ91と3次元SSBL音響センサ92を深
さ方向に離して構成して成る2種類の音響センサの組が
吊下げられている。音響センサ61、62、63と3次
元SSBL音響センサ90の受信信号は、空中部のアン
テナから無線データリンク71〜73を通して計測船2
に伝送される。フロートブイ51〜53は、航走体1の
音響ピンガ11が同期ピンガの場合3本、非同期ピンガ
の場合4本以上が使用される。
【0044】本実施例においては、トランスポンダ31
〜33のベースライン長に比べ、トランスポンダ31〜
33とフロートブイ51〜53の音響センサ61、6
2、63との深度差は十分大きく、LBL方式によりト
ランスポンダ31〜33を用いて音響センサ61、6
2、63の3次元位置が計測できる場合を想定する。一
般に、航走体1の深度範囲は水面から海水付近まで取り
得るので、航走体1の音響ピンガ11と音響センサ6
1、62、63の深度差が音響センサ61、62、63
のベースライン長より小さくなることもある。この場
合、音響センサを用いたLBL方式によって航走体1の
音響ピンガ11の位置計測において深度方向の計測精度
が低くなる。このため、本実施例では、フロートブイ5
1〜53の音響センサ61〜63を基準とした音響ピン
ガ11の位置を、まず、LBL方式により2次元位置を
求め、次に、深度方向の位置は3次元SSBL音響セン
サ90を用いてSSBL方式により航走体1の音響ピン
ガ11の3次元方向を求め、これらの結果から座標変換
により、基準座標系における音響ピンガ11の3次元位
置を求める。以下に本発明の第3の実施例の動作を説明
する。
【0045】LBL方式により音響ピンガ11の2次元
位置を求め、音響ピンガ11の深度方向の位置はSBL
音響センサ80を用いてSBL方式により航走体1の音
響ピンガ11の俯仰方向を求め、両者から音響ピンガ1
1の3次元位置を求める。以下、本発明の第2の実施例
の動作を説明する。まず、計測船2の船底に取り付けた
インタロゲート送波器22から周波数f1でインタロゲ
ート信号を送信する。この信号は、海底に設置した各ト
ランスポンダ31〜33の送受波器41〜43で受信さ
れる。
【0046】トランスポンダ31では、経路L1 を経て
計測船2からのインタロゲート信号を受信すると、直ち
に周波数f2 で応答信号を送信する。応答信号は経路J
11を経てフロートブイ51から吊下した音響センサ61
で受信される。また、応答信号は、同様に、経路J12
経てフロートブイ52の音響センサ62により受信さ
れ、経路J13を経てフロートブイ53の音響センサ63
及び3次元SSBL音響センサ90でそれぞれ受信され
る。
【0047】トランスポンダ32及びトランスポンダ3
3についても、同様に、インタロゲート送波器22から
の周波数f1 のインタロゲート信号を受信し、それぞれ
直ちに各トランスポンダ固有の周波数f3 及び周波数f
4 で応答信号を送信する。トランスポンダ1の場合と同
様に、応答信号はフロートブイ51、フロートブイ52
及びフロートブイ53でおのおの受信される。したがっ
て、フロートブイ51の受信する応答信号は、経路J11
を経て送信される周波数f2 の信号と、経路J 21を経て
送信される周波数f3 の信号と、経路J31を経て送信さ
れる周波数f4の信号である。また、フロートブイ52
の受信する応答信号は、経路J12を経て送信される周波
数f2 の信号と、経路J22を経て送信される周波数f3
の信号と、経路J32を経て送信される周波数f4 の信号
である。
【0048】航走体1には、同期ピンガ又は非同期ピン
ガが取り付けてあり、各フロートブイ51〜53の音響
センサ61、62、63及び3次元SSBL音響センサ
90に対し、経路M1 ,M2 及びM3 を経て周波数f5
でピンガ信号を送信する。各フロートブイ51〜53で
は、航走体1からのピンガ信号及びトランスポンダ3
1、トランスポンダ32並びにトランスポンダ33から
の応答信号を音響センサ61、62、63及び3次元S
SBL音響センサ90で受信し、直ちにフロートブイ5
1〜53の空中部のアンテナから無線データリンク71
〜73を通して計測船2に送る。
【0049】計測船2は、各フロートブイ51〜53か
ら伝送された音響センサ61、62、63及び3次元S
SBL音響センサ90の受信信号について以下の処理を
行う。まず、計測船2からのインタロゲート信号に対す
る各トランスポンダ31〜33からの応答信号のフロー
トブイ51〜53の音響センサ61、62、63におけ
る受信時刻を計測する。この計測時間によって計測船2
のインタロゲート送波器22−各トランスポンダ31〜
33の送受波器−各フロートブイ51〜53の音響セン
サ61〜63の経路、すなわち経路(L1 −J11)、
(L1 −J12)、(L1 −J13)、経路(L2
21)、(L2 −J22)、(L2 −J23)及び経路(L
3 −J31)、(L3 −J32)、(L3 −J33)のおのお
のに沿った伝搬時間を求め、この伝搬時間から各経路の
距離を算出する。ここで、計測船2のインタロゲート送
波器22−各トランスポンダ31〜33送受波器の経路
1 、経路L2 及び経路L3 の距離は別の音響計測手段
によって既知である。したがって、前記の計測船2のイ
ンタロゲート送波器22−各トランスポンダ31〜33
の送受波器−各フロートブイ51〜53の音響センサ6
1、62、63の経路、すなわち経路(L1 −J11)、
(L1 −J12)、(L1 −J13)、経路(L2
21)、(L2 −J22)、(L2 −J23)及び経路(L
3 −J31)、(L3 −J32)、(L3 −J33)の距離か
ら前記既知の経路L1 、経路L2 及び経路L3 の距離を
差し引くことにより、各トランスポンダ31〜33の送
受波器−各フロートブイ51〜53の音響センサ61、
62、63の経路J11,J12,J13、経路J21,J22
23及び経路J31,J32,J33の距離を算出することが
できる。
【0050】キャリブレーションにより、各トランスポ
ンダ31〜33の座標位置は既知であるから、これらの
結果と前記の経路J11,J12,J13、経路J21,J22
23及び経路J31,J32,J33の距離とから、球面法に
より基準座標系における各フロートブイ51〜53の音
響センサ61、62、63の3次元位置が計算できる。
【0051】また、音響センサ61〜63に深度センサ
を内蔵させて計測船から送信されるインタロゲート信号
に対するトランスポンダの応答信号を各音響センサで受
信し、この応答信号の受信時刻からトランスポンダと各
音響センサ間の距離を求め、該距離から球面法により2
次元位置を求め、深度方向の位置を内蔵深度センサの情
報を求め、これらによってトランスポンダを基準とした
座標系における音響センサの3次元位置を求めることも
できる。
【0052】この結果から、音響センサ61、62、6
3を基準とした座標系を設定する。上記の処理と並行し
て、3次元SSBL音響センサ90で、経路J11によっ
てトランスポンダ1からの応答信号を受信する。3次元
SSBL音響センサ90は互いに直交する3本のライン
アレイで構成され、ラインアレイを構成する音響センサ
素子間の受信信号の位相差から音波の到来方向を検出す
るものである。3本のラインアレイのおのおので受信音
信号の到来方向を検出することによって、信号の到来方
向が3次元で検出することができる。この3次元SSB
L音響センサによって、3次元SSBL音響センサ90
を基準としたトランスポンダ31の3次元方向をSSB
L方式で算出する。
【0053】同様に、経路J12及び経路J13によってト
ランスポンダ32及びトランスポンダ33から応答信号
を受信し、3次元SSBL音響センサ90を基準とした
トランスポンダ32及びトランスポンダ33の3次元方
向を算出する。この結果から、各トランスポンダ31及
び33の座標及び3次元SSBL音響センサ90の座標
は既知であるから、座標変換によって基準座標系におけ
る3次元SSBL音響センサ90の傾斜と方向を計算し
て3次元姿勢を求める。
【0054】次に、経路M1 ,M2 及びM3 を経て受信
した音響ピンガ1からのピンガ信号の受信時刻から各経
路長を求め、球面法により音響センサ61、62、63
を基準とした座標系における航走体1の音響ピンガ11
の位置を求める。これらにより、音響センサ61、6
2、63を基準とした座標系における音響ピンガ11の
2次元位置が導ける。さらに、3次元SSBL音響セン
サ90で音響ピンガ11からのピンガ信号を受信して、
SSBL方式により3次元SSBL音響センサ90を基
準とした音響ピンガ11の3次元方向を算出し、この結
果及び音響ピンガ11の2次元位置から、音響センサ6
1、62、63を基準とした座標系における音響ピンガ
11の3次元位置が求められる。既に、基準座標系にお
ける各音響センサ61、62、63の位置並びに3次元
SSBL音響センサ90の位置、傾斜及び方向は求めら
れているので、音響センサ61、62、63及び3次元
SSBL音響センサ90を基準とした音響ピンガ11の
3次元位置を座標変換することにより、基準座標系にお
ける航走体1の音響ピンガ11の3次元位置が求められ
る。
【0055】非同期ピンガの場合、4個以上の音響セン
サのおのおのについて、音響ピンガ11−音響センサ間
の距離差を求め、双曲面法によって音響センサを基準と
した座標系における航走体1の音響ピンガ11の位置を
求める。この結果と3次元SSBL音響センサ90を基
準とした音響ピンガ11の3次元方向の算出結果とか
ら、基準座標系における航走体1の3次元位置が算出で
きる。
【0056】なお、本実施例では3次元SSBL音響セ
ンサ90を、互いに直交する3本のラインアレイで構成
したが、互いの交差する角度が既知であれば3本のライ
ンアレイが直交していなくてもよい。また、ラインアレ
イの代わりに面アレイで構成することも可能である。さ
らに、フロートブイ1においてLBL測位を行う音響セ
ンサ61〜63と3次元SSBL音響センサ90を構成
する音響センサ素子の1個を共用することも可能であ
る。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、 (1)航走体の位置計測に、ピンガ信号をフロートブイ
から吊下した音響センサで受信し、その信号を無線デー
タリンクを経て計測船に伝送するようにしたので、ピン
ガ信号の海中伝搬距離が短くなり、データレートの高速
化が可能となる。 (2)従来のフロートブイ方式では、ブイ空中部の位置
をレーダなどで計測するため、流れのある海域では、水
中に吊下したLBL音響センサの位置は時間とともに変
動し、音響測位では大きな誤差要因となるが、本発明で
は、海底に係留したトランスポンダにより、LBL音響
センサの位置のキャリブレーションを行うようにしたの
で、高い精度で音響測位が可能となる。 (3)さらに、本発明の第2実施例によって、最低1個
以上のフロートブイでSBL音響センサにより航走体の
深度を検出できるようにしたので、航走体から深度情報
を送ることなく、3次元位置の検出が可能となる。 (4)また、本発明の第3実施例によって、最低1個以
上のフロートブイで3次元SSBL音響センサにより航
走体の深度を検出できるようにしたので、航走体から深
度情報を送ることなく、3次元位置の検出が可能とな
る。
【0058】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変化が可能で
あり、それらを本発明の範囲から排除するものではな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す図である。
【図2】従来の海底に設置したトランスポンダに音響セ
ンサを設ける方法による水中航走体位置検出装置及びそ
の方法の概略図である。
【図3】従来の海面に浮くフロートブイから音響センサ
を海中に吊下させる方法による水中航走体位置検出装置
及びその方法の概略図である。
【図4】本発明の第2の実施例を示す図である。
【図5】本発明の第3の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 航走体 2 計測船 3,31,32,33 トランスポンダ 11 音響ピンガ 12 深度センサ 2 船底波器 22 インタロゲート送波器 41,42,43 送受波器 51,52,53 フロートブイ 61,62,63,81,82 音響センサ 71,72,73 無線データリンク 80 SBL音響センサ 90 3次元SSBL音響センサ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01S 15/74,15/66 G01S 5/18 - 5/30

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)航走体に取り付けた音響ピンガ
    と、(b)前記航走体の深度を計測する深度計測手段
    と、(c)計測船に取り付けた音響インタロゲータと、
    (d)前記音響インタロゲータからのインタロゲート信
    号に対し、それぞれ異なる周波数で応答信号を送信する
    3個以上の海底設置位置が既知のトランスポンダと、
    (e)前記航走体からのピンガ信号及び前記各トランス
    ポンダからの応答信号を無線データリンクを通して前記
    計測船に伝送する複数のフロートブイと、(f)前記フ
    ロートブイから吊下げられ、前記ピンガ信号と前記応答
    信号とを受信する音響センサとよりなり、(g)前記航
    走体の3次元位置を前記ピンガ信号と前記応答信号と前
    記深度とからLBL方式で音響計測する水中航走体の位
    置検出装置。
  2. 【請求項2】 前記深度計測手段は、前記水中航走体に
    内蔵され、該深度計測手段の信号によって前記ピンガ信
    号が変調される請求項1記載の水中航走体の位置検出装
    置。
  3. 【請求項3】 前記深度計測手段は、2個以上の音響セ
    ンサを深度方向に離れて取り付けられてなる音響センサ
    アレイである請求項1記載の水中航走体の位置検出装
    置。
  4. 【請求項4】 前記深度計測手段は、SSBL方式によ
    って信号の到来方向を3次元で検出する3次元SSBL
    音響センサである請求項1記載の水中航走体の位置検出
    装置。
  5. 【請求項5】 前記音響センサは該音響センサの深度を
    検出する深度センサを内蔵する請求項1、2、3又は4
    記載の水中航走体の位置検出装置。
  6. 【請求項6】 航走体に取り付けた音響ピンガと、計測
    船に取り付けた音響インタロゲータと、該音響インタロ
    ゲータからのインタロゲート信号に対し、それぞれ異な
    った周波数で応答信号を送信する3個以上の海底設置位
    置が既知のトランスポンダと、前記航走体からのピンガ
    信号及び各トランスポンダからの応答信号を無線データ
    リンクを通して計測船に伝送する複数のフロートブイ
    と、該フロートブイに吊下げられた音響センサよりな
    り、前記航走体の3次元位置をLBL方式で音響計測す
    る水中航走体の位置検出方法において、(a)前記イン
    タロゲート信号に対する前記トランスポンダの応答信号
    を前記音響センサで受信し、(b)前記応答信号の受信
    時刻から前記トランスポンダと音響センサとの距離を求
    め、該距離から球面法によって前記トランスポンダを基
    準とする座標系における音響センサの3次元位置を求
    め、(c)音響ピンガから深度センサ情報で変調したピ
    ンガ信号を同期ピンガで送信し、(d)前記ピンガ信号
    を前記音響センサで受信し、(e)該ピンガ信号の前記
    トランスポンダでの受信時刻から前記音響ピンガと前記
    音響センサ間の距離を求め、(f)該距離から球面法に
    よって前記音響センサを基準とした座標系における前記
    航走体の2次元位置を求め、(g)前記航走体の2次元
    位置と前記深度センサ情報とから前記音響センサを基準
    とした座標系における前記航走体の3次元位置を求め、
    (h)前記航走体の3次元位置を前記トランスポンダを
    基準とした座標系における前記航走体の3次元位置に座
    標変換して前記航走体の3次元位置を求めることを特徴
    とする水中航走体の位置検出方法。
  7. 【請求項7】 航走体に取り付けた音響ピンガと、計測
    船に取り付けた音響インタロゲータと、該音響インタロ
    ゲータからのインタロゲート信号に対し、それぞれ異な
    った周波数で応答信号を送信する3個以上の海底設置位
    置が既知のトランスポンダと、前記航走体からのピンガ
    信号及び各トランスポンダからの応答信号を無線データ
    リンクを通して計測船に伝送する複数のフロートブイ
    と、該フロートブイに吊下げられた音響センサよりな
    り、前記航走体の3次元位置をLBL方式で音響計測す
    る水中航走体の位置検出方法において、(a)前記イン
    タロゲート信号に対する前記トランスポンダの応答信号
    を前記音響センサで受信し、(b)前記応答信号の受信
    時刻から前記トランスポンダと音響センサとの距離を求
    め、該距離から球面法によって前記トランスポンダを基
    準とする座標系における音響センサの3次元位置を求
    め、(c)音響ピンガから深度センサ情報で変調したピ
    ンガ信号を非同期ピンガで送信し、(d)前記ピンガ信
    号を前記音響センサで受信し、(e)該ピンガ信号の前
    記トランスポンダでの受信時刻から前記音響ピンガと前
    記音響センサ間の距離を求め、(f)該距離から双曲面
    法によって前記音響センサを基準とした座標系における
    前記航走体の2次元位置を求め、(g)前記航走体の2
    次元位置と前記深度センサ情報とから前記音響センサを
    基準とした座標系における前記航走体の3次元位置を求
    め、(h)前記航走体の3次元位置を前記トランスポン
    ダを基準とした座標系における前記航走体の3次元位置
    に座標変換して前記航走体の3次元位置を求めることを
    特徴とする水中航走体の位置検出方法。
  8. 【請求項8】 航走体に取り付けた音響ピンガと、計測
    船に取り付けた音響インタロゲータと、該音響インタロ
    ゲータからのインタロゲート信号に対し、それぞれ異な
    った周波数で応答信号を送信する3個以上の海底設置位
    置が既知のトランスポンダと、前記航走体からのピンガ
    信号及び各トランスポンダからの応答信号を無線データ
    リンクを通して計測船に伝送する複数のフロートブイ
    と、該フロートブイに吊下げられた音響センサ及び音響
    センサアレイよりなり、前記航走体の3次元位置をLB
    L方式で音響計測する水中航走体の位置検出方法におい
    て、(a)前記インタロゲート信号に対する前記トラン
    スポンダの応答信号を前記音響センサ及び音響センサア
    レイで受信し、(b)前記応答信号の受信時刻から前記
    トランスポンダと音響センサとの距離を求め、該距離か
    ら球面法によって前記トランスポンダを基準とする座標
    系における音響センサの3次元位置を求め、(c)前記
    応答信号の受信時刻から音響センサアレイを基準とした
    前記トランスポンダの俯仰方向を求め、該俯仰方向から
    座標変換によりトランスポンダを基準とする座標系にお
    ける音響センサアレイの傾斜を求め、(d)音響ピンガ
    から深度センサ情報で変調したピンガ信号を同期ピンガ
    で送信し、(e)前記ピンガ信号を前記音響センサ及び
    音響センサアレイで受信し、(f)該ピンガ信号の前記
    トランスポンダでの受信時刻から前記音響ピンガと前記
    音響センサ間の距離を求め、(g)該距離から球面法に
    よって前記音響センサを基準とした座標系における前記
    航走体の2次元位置を求め、(h)前記ピンガ信号の受
    信時刻から音響センサアレイを基準とした音響ピンガの
    俯仰方向を求め、(i)前記音響センサを基準とした座
    標系における前記航走体の2次元位置と前記音響センサ
    アレイを基準とした音響ピンガの俯仰方向から、音響セ
    ンサを基準とした座標系における航走体の3次元位置を
    求め、(j)前記航走体の3次元位置を前記トランスポ
    ンダを基準とした座標系における前記航走体の3次元位
    置に座標変換して前記航走体の3次元位置を求めること
    を特徴とする水中航走体の位置検出方法。
  9. 【請求項9】 航走体に取り付けた音響ピンガと、計測
    船に取り付けた音響インタロゲータと、該音響インタロ
    ゲータからのインタロゲート信号に対し、それぞれ異な
    った周波数で応答信号を送信する3個以上の海底設置位
    置が既知のトランスポンダと、前記航走体からのピンガ
    信号及び各トランスポンダからの応答信号を無線データ
    リンクを通して計測船に伝送する複数のフロートブイ
    と、該フロートブイに吊下げられた音響センサ及び音響
    センサアレイよりなり、前記航走体の3次元位置をLB
    L方式で音響計測する水中航走体の位置検出方法におい
    て、(a)前記インタロゲート信号に対する前記トラン
    スポンダの応答信号を前記音響センサ及び音響センサア
    レイで受信し、(b)前記応答信号の受信時刻から前記
    トランスポンダと音響センサとの距離を求め、該距離か
    ら球面法によって前記トランスポンダを基準とする座標
    系における音響センサの3次元位置を求め、(c)前記
    応答信号の受信時刻から音響センサアレイを基準とした
    前記トランスポンダの俯仰方向を求め、該俯仰方向から
    座標変換によりトランスポンダを基準とする座標系にお
    ける音響センサアレイの傾斜を求め、(d)音響ピンガ
    から深度センサ情報で変調したピンガ信号を非同期ピン
    ガで送信し、(e)前記ピンガ信号を前記音響センサ及
    び音響センサアレイで受信し、(f)該ピンガ信号の前
    記トランスポンダでの受信時刻から前記音響ピンガと前
    記音響センサ間の距離を求め、(g)該距離から双曲面
    法によって前記音響センサを基準とした座標系における
    前記航走体の2次元位置を求め、(h)前記ピンガ信号
    の受信時刻から音響センサアレイを基準とした音響ピン
    ガの俯仰方向を求め、(i)前記音響センサを基準とし
    た座標系における前記航走体の2次元位置と前記音響セ
    ンサアレイを基準とした音響ピンガの俯仰方向から、音
    響センサを基準とした座標系における航走体の3次元位
    置を求め、(j)前記航走体の3次元位置を前記トラン
    スポンダを基準とした座標系における前記航走体の3次
    元位置に座標変換して前記航走体の3次元位置を求める
    ことを特徴とする水中航走体の位置検出方法。
  10. 【請求項10】 航走体に取り付けた音響ピンガと、計
    測船に取り付けた音響インタロゲータと、該音響インタ
    ロゲータからのインタロゲート信号に対し、それぞれ異
    なった周波数で応答信号を送信する3個以上の海底設置
    位置が既知のトランスポンダと、前記航走体からのピン
    ガ信号及び各トランスポンダからの応答信号を無線デー
    タリンクを通して計測船に伝送する複数のフロートブイ
    と、該フロートブイに吊下げられた音響センサ及び3次
    元SSBL音響センサよりなり、前記航走体の3次元位
    置をLBL方式で音響計測する水中航走体の位置検出方
    法において、(a)前記インタロゲート信号に対する前
    記トランスポンダの応答信号を前記音響センサ及び3次
    元SSBL音響センサで受信し、(b)前記応答信号の
    受信時刻から前記トランスポンダと音響センサとの距離
    を求め、該距離から球面法によって前記トランスポンダ
    を基準とする座標系における音響センサの3次元位置を
    求め、(c)前記応答信号の受信時刻から3次元SSB
    L音響センサを基準とした前記トランスポンダの3次元
    方向を求め、該3次元方向方向から座標変換によりトラ
    ンスポンダを基準とする座標系における3次元SSBL
    音響センサの傾斜及び方向の3次元姿勢を求め、(d)
    音響ピンガから深度センサ情報で変調したピンガ信号を
    同期ピンガで送信し、(e)前記ピンガ信号を前記音響
    センサ及び3次元SSBL音響センサで受信し、(f)
    該ピンガ信号の前記トランスポンダでの受信時刻から前
    記音響ピンガと前記音響センサ間の距離を求め、(g)
    該距離から球面法によって前記音響センサを基準とした
    座標系における前記航走体の2次元位置を求め、(h)
    前記ピンガ信号の受信時刻から3次元SSBL音響セン
    サを基準とした音響ピンガの3次元方向を求め、(i)
    前記音響センサを基準とした座標系における前記航走体
    の2次元位置と前記3次元SSBL音響センサを基準と
    した音響ピンガの3次元方向方向から、音響センサを基
    準とした座標系における航走体の3次元位置を求め、
    (j)前記航走体の3次元位置を前記トランスポンダを
    基準とした座標系における前記航走体の3次元位置に座
    標変換して前記航走体の3次元位置を求めることを特徴
    とする水中航走体の位置検出方法。
  11. 【請求項11】 航走体に取り付けた音響ピンガと、計
    測船に取り付けた音響インタロゲータと、該音響インタ
    ロゲータからのインタロゲート信号に対し、それぞれ異
    なった周波数で応答信号を送信する3個以上の海底設置
    位置が既知のトランスポンダと、前記航走体からのピン
    ガ信号及び各トランスポンダからの応答信号を無線デー
    タリンクを通して計測船に伝送する複数のフロートブイ
    と、該フロートブイに吊下げられた音響センサ及び3次
    元SSBL音響センサよりなり、前記航走体の3次元位
    置をLBL方式で音響計測する水中航走体の位置検出方
    法において、(a)前記インタロゲート信号に対する前
    記トランスポンダの応答信号を前記音響センサ及び3次
    元SSBL音響センサで受信し、(b)前記応答信号の
    受信時刻から前記トランスポンダと音響センサとの距離
    を求め、該距離から球面法によって前記トランスポンダ
    を基準とする座標系における音響センサの3次元位置を
    求め、(c)前記応答信号の受信時刻から3次元SSB
    L音響センサを基準とした前記トランスポンダの3次元
    方向を求め、該3次元方向方向から座標変換によりトラ
    ンスポンダを基準とする座標系における3次元SSBL
    音響センサの傾斜及び方向の3次元姿勢を求め、(d)
    音響ピンガから深度センサ情報で変調したピンガ信号を
    非同期ピンガで送信し、(e)前記ピンガ信号を前記音
    響センサ及び3次元SSBL音響センサで受信し、
    (f)該ピンガ信号の前記トランスポンダでの受信時刻
    から前記音響ピンガと前記音響センサ間の距離を求め、
    (g)該距離から双曲面法によって前記音響センサを基
    準とした座標系における前記航走体の2次元位置を求
    め、(h)前記ピンガ信号の受信時刻から3次元SSB
    L音響センサを基準とした音響ピンガの3次元方向を求
    め、(i)前記音響センサを基準とした座標系における
    前記航走体の2次元位置と前記3次元SSBL音響セン
    サを基準とした音響ピンガの3次元方向方向から、音響
    センサを基準とした座標系における航走体の3次元位置
    を求め、(j)前記航走体の3次元位置を前記トランス
    ポンダを基準とした座標系における前記航走体の3次元
    位置に座標変換して前記航走体の3次元位置を求めるこ
    とを特徴とする水中航走体の位置検出方法。
  12. 【請求項12】 前記音響センサの深度方向の位置を前
    記音響センサに内蔵した深度センサによって求める請求
    項6、7、8、9、10又は11記載の水中航走体の位
    置検出方法。
JP4097587A 1992-04-17 1992-04-17 水中航走体の位置検出装置及びその位置検出方法 Expired - Lifetime JP2755863B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4097587A JP2755863B2 (ja) 1992-04-17 1992-04-17 水中航走体の位置検出装置及びその位置検出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4097587A JP2755863B2 (ja) 1992-04-17 1992-04-17 水中航走体の位置検出装置及びその位置検出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05297138A JPH05297138A (ja) 1993-11-12
JP2755863B2 true JP2755863B2 (ja) 1998-05-25

Family

ID=14196375

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4097587A Expired - Lifetime JP2755863B2 (ja) 1992-04-17 1992-04-17 水中航走体の位置検出装置及びその位置検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2755863B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4830269B2 (ja) * 2004-06-07 2011-12-07 日本電気株式会社 係留センサ測位方法および装置
JP5076653B2 (ja) * 2007-06-07 2012-11-21 日本電気株式会社 通信システム、通信方法および基地局装置
KR101252192B1 (ko) * 2010-12-22 2013-04-05 서울과학기술대학교 산학협력단 수중이동체 및 이의 운용시스템
KR101145772B1 (ko) * 2011-06-30 2012-05-16 엘아이지넥스원 주식회사 부착형 음향 발신 장치 및 이를 이용한 수중 이동체 탐지 방법
CN109490927B (zh) * 2018-12-26 2024-04-09 天津水运工程勘察设计院 一种水下整平架定位系统及其定位方法
RU2724300C1 (ru) * 2019-10-30 2020-06-22 Акционерное общество "Концерн "Центральный научно-исследовательский институт "Электроприбор" Способ осуществления гидроакустической связи между автономными подводными аппаратами
CN118330650B (zh) * 2024-06-12 2024-08-30 青岛哈尔滨工程大学创新发展中心 一种水下大型平台声学就位系统及就位方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05297138A (ja) 1993-11-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3561881B2 (ja) 水中移動体の測位装置
US4992990A (en) Method for determining the position of seismic streamers in a reflection seismic measuring system
US4635236A (en) Submerged marine streamer locator
CA1195762A (en) Submerged marine streamer locator
CN110703203A (zh) 基于多声学波浪滑翔机的水下脉冲声定位系统
CN110294080B (zh) 一种利用超短基线实现水下精确作业的方法
JPS60500383A (ja) 海洋地震探査用水中聴音器ケ−ブルにおける装置
US4555779A (en) Submerged marine streamer locator
CN112068078A (zh) 一种组合长基线深海水声定位方法
CN110703202A (zh) 基于多声学波浪滑翔机和水面无人艇的水下脉冲声定位系统
JP2755863B2 (ja) 水中航走体の位置検出装置及びその位置検出方法
CN111504253A (zh) 一种波浪滑翔机的水下三维声学立体阵确定方法
JP2002250766A (ja) 水中曳航体測位方法及びシステム
US5027333A (en) Acoustic locator for elements of a flexible sonar array
US4924446A (en) Navigation system and method for determining the position of a relatively noisy platform using underwater transponders
JP2004245779A (ja) 水中航走体の位置決定システムおよびソノブイ
RU2691217C1 (ru) Способ позиционирования подводных объектов
CN111537946A (zh) 水下信标定向定位系统及方法
CN113608168B (zh) 水面活动平台用的水声接收器位置实时自校准系统和方法
JP4830269B2 (ja) 係留センサ測位方法および装置
CN114018224A (zh) 一种海图水深数据检核系统和方法
JP2001151195A (ja) 水中航走体用音響測位システム
JPH07270519A (ja) 水中作業機等の位置出し方法
JPS6336174A (ja) 水中位置計測用ブイ
CN114578361B (zh) 水下无人平台集群水声定位导航方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19980224