JPH0373675B2 - - Google Patents

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JPH0373675B2
JPH0373675B2 JP57008865A JP886582A JPH0373675B2 JP H0373675 B2 JPH0373675 B2 JP H0373675B2 JP 57008865 A JP57008865 A JP 57008865A JP 886582 A JP886582 A JP 886582A JP H0373675 B2 JPH0373675 B2 JP H0373675B2
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JP
Japan
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rope
strength
draw ratio
knot
polyester fiber
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP57008865A
Other languages
English (en)
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JPS58126313A (ja
Inventor
Kazuhiko Saito
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP886582A priority Critical patent/JPS58126313A/ja
Publication of JPS58126313A publication Critical patent/JPS58126313A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明はロープ強力および耐疲労性が共に優れ
たポリエステル繊維ロープの製造方法に関する。 (従来の技術) 従来からポリエステル繊維は温度や湿度等の環
境変化に対する寸法安定性、耐光性、耐摩耗性が
良く高比重であることから、延縄、底引用グラン
ドロープ、係留ロープ等の船舶資材、タイヤコー
ド、シートベルトなど各種分野のロープ材として
使われている。しかしながら、従来のポリエステ
ル繊維はナイロンなどと比べて強力面で劣るう
え、耐疲労性も必ずしも十分でない。 これに対してポリエステル繊維ロープの強力を
向上させる試みとして引張強度と引張伸度の積を
大きくすると共に繊維間摩擦係数が小さくするこ
と等が、特開昭54−64129号により提案されてい
る。 (発明が解決しようとする課題) しかしながら、この提案のように引張強伸度積
を大きくすると、ロープ強力は大きくなるが、耐
疲労性は低下してくる。一方では、ロープ強力お
よびロープの耐疲労性向上には、繊維間摩擦係数
が小さいことが十分条件でないことも判明した。 本発明者らは、かかる在来技術の現状に鑑み、
その改善策につき鋭意検討の結果、特定な方法で
製糸されたポリエステル繊維が優れた強力と耐疲
労性を同時に有することを究明し、本発明に到達
したのである。 (課題を解決するための手段) 本発明は上記目的を達成するために、次のよう
な構成を採用する。 すなわち、本発明のポリエステル繊維ロープの
製造方法は、エチレンテレフタレートを主たる繰
返し単位とするポリエステルを、(A)2000m/min
以上で高速紡糸し、かつ延伸可能倍率の94%以下
に延伸倍率を抑えて延伸するか、または、(B)400
〜700m/minで低速紡糸し、延伸可能倍率の90
%以下に延伸倍率を抑えて延伸するかの、いずれ
かの方法で製糸した後、弛緩率を5%以内に抑
え、200℃未満では熱固定して得られるポリエス
テル繊維を原糸として用いることを特徴とするも
のである。 かかるロープの製造方法において、さらに弛
緩、熱セツト後のポリエステル繊維が、結節強度
4.70g/d以上で、かつ結節強度と結節伸度の積
が30以上となる条件を洗濯するのが好ましい。 本発明に使用されるポリエステルは、テレフタ
ル酸とエチレングリコールとからなるものが主体
であるが、テレフタル酸の一部(通常15モル%以
下)を他の二官能性カルボン酸成分で置きかえて
もよく、またエチレングリコール成分の一部(通
常10モノ%以下)を他のグリコールで置きかえた
ものでもよい。かかる共重合成分としては、例え
ばイソフタル酸、アジピン酸、ナフタリンジカル
ボン酸、ヒドロキシメトキシ安息香酸、およびジ
エチレングリコール、テトラメチレングリコール
等を使用することができる。また、かかるポリエ
ステルには必要に応じて着色材、安定剤などの添
加剤および他のポリマーを含有させることもでき
る。 本発明のロープは、かかるポリエステルを特定
な方法で製糸して得られるポリエステル繊維を原
糸とするものであるが、通常のタイヤヤーンやロ
ープ等の産業用繊維を紡糸する場合のように紡出
糸の配向度を抑え、この紡出糸を高倍率で延伸し
た後、200℃以上(通常220〜260℃)の高温で弛
緩熱処理する方法では、強力と耐疲労性が共に優
れたロープを製造することはできない。 まず、ロープの原糸であるポリエステル繊維の
製造法については、(A)2000m/min以上で高速紡
糸し、かつ延伸可能倍率の94%以下に延伸倍率を
抑えて延伸する方法か、または、(B)400〜700m/
minで低速紡糸し、延伸可能倍率の90%以下に延
伸倍率を抑えて延伸する方法の、いずれを採用し
てもよい。上述の高速紡糸および低速紡糸での延
伸倍率を越える条件で延伸したのでは、十分に耐
疲労性の高いロープを得ることはできない。 つぎに、かかる延伸糸は、引続き弛緩、熱固定
処理される。 この場合、熱固定温度を200℃未満にすること
が極めて重要であり、好ましくはかかる条件に加
えて、弛緩、熱固定後のポリエステル繊維の極限
粘度を0.70以上、さらに好ましくは0.80以上にす
ることの2つの条件を満足することである。 すなわち、熱固定温度を200℃以上にすると、
ロープ強力の高いものを与えるが、耐疲労性は低
下し、また、極限粘度が0.70より低いと、ロープ
強力は高くなるが耐疲労性が低下する傾向を示
す。 なお、本発明において極限粘度とは、溶剤とし
てオルソクロロフエノール溶液を使用し、25℃で
測定して得た粘度より求めたものである。 かかるロープの製造方法において、さらに弛
緩、熱固定後のポリエステル繊維として、結節強
度4.70g/d以上で、かつ結節強度と結節伸度の
積が30以上である物性を有するのが、最もロープ
特性のよいものを与えるので、かかる物性を有す
る繊維を製造すべき製糸条件を調整するのが好ま
しい。 たとえば、結節伸度だけが大きいポリエステル
繊維を製造しても耐疲労性は向上しないし、結節
強度ならびに結節強度と結節伸度の積の両方の特
性を上述のレベル以上にすることが、耐疲労性を
改善する上で好ましい。 また、本発明のロープを製造する方法におい
て、引張強度や引張伸度は、必須の要件ではない
が、これらの特性が劣るよりも、たとえば、引張
強度8.00g/d以上、特に8.20g/d以上、ま
た、引張伸度14%以上であるポリエステル繊維で
ロープを製造する方が好ましい。 引張強度は、JIS L1070の5.1.1の方法のよるも
ので、結節伸度は、JIS L1070の5.2.1の方法によ
り測定したものである。 つぎに、本発明のロープは、かかるポリエステ
ル繊維を必要本数引揃えて、芯鞘構造ロープ、撚
糸構造ロープなど公知の構造のロープに形成す
る。たとえば、ポリエステル繊維を合糸しながら
撚糸して、2子、3子、さらには3×3子などの
通常のロープ構造のものに形成する。撚糸構造ロ
ープの場合は、合糸して下撚りをかけ、この下撚
り糸を合糸して上撚りをかけて製造する。 下撚りの撚係数Kは2000〜4000程度であり、硬
くて腰のあるロープが必要な場合は、撚係数を大
き目に、また、柔軟なロープが必要な場合は、撚
係数を小さ目に設定する。上撚り数は、下撚り数
により略決定され、通常下撚り数×0.4〜0.6程度
であるが、ロープに高さや耐摩耗性などを付与し
たい場合には上撚り数を多くすることができる。
本発明のロープは、下撚り、中撚り、上撚りとい
う工程からなる再撚り方式のロープ構造のもので
もよい。かかるロープは、一般に合撚糸機、スト
ランダー、レヤークローサー、リング撚糸機、張
り撚り機などの装置で製造することができる。 かくして得られるロープは、必要により、さら
に乾熱ヒーター、高周波セツター、遠赤外線セツ
ターなどの加熱装置によりヒートセツトしてもよ
い。かかる処理により、ロープに形態および寸法
の安定性を付与することができる。 かかるロープは、延縄などには2mmφ、構造物
や船舶を係留するには100mmφの直径のものが使
用され、用途によつて各種のものを使用すること
ができる。 本発明において、ロープの耐疲労性は次のよう
にして測定する。 すなわち、繊維を合糸して8000デニールとし、
この合糸に撚係数K=2000の下撚りをかけた後、
3本合せて上撚りをかけ(上撚数=下撚数×1/
2)、約2.0mm径のロープ状物をつくる。このロー
プ状物に水中で50Kgの荷重を繰り返しかけてこの
ロープ状物が切断するまでの回数を読み取る。耐
疲労性が良いものはこの繰り返し切断回数が大き
い値のものである。 また、本発明のポリエステル繊維ロープにおい
ては、繊維の糸−糸動摩擦係数(JIS規格L1074
−1965−5−12)は小さい方が耐疲労性の点から
は好ましい。 本発明によつて製造されるポリエステル繊維ロ
ープは、たとえば延縄、底曳用グランドロープ、
定置網、施網などの漁業用ロープ、係留ロープ等
の船舶用ロープ、牽引ロープなどとして有用であ
る。 (実施例) 以下実施例をあげて本発明を説明する。 実施例1〜4、比較例1〜4 ポリエチレンテレフタレートを孔数192Hの紡
糸口金を用いて紡温295℃、紡速560m/min、同
一油剤を用いて溶融紡糸し、それを2段で、かつ
延伸可能倍率の82%に抑えた延伸倍率で加熱延伸
し、熱固定温度190℃で、かつリラツクス率3%
の条件で熱固定処理して、4種の極限粘度、結節
強度、結節伸度の異なる1000デニールの延伸糸を
得た(実施例1〜4)。 比較例として、上記実施例に対して、熱固定温
度を220℃(比較例1、2)、延伸倍率を延伸可能
倍率の94%(比較例3)、熱固定温度を220℃、延
伸倍率を94%(比較例4)とする以外は同一方法
によつて、4種の極限粘度、結節強度、結成伸度
の異なるポリエステル繊維を製造した(比較例1
〜4)。 これらの各延伸糸の特性を第1表および第2表
に示す。 なお、各延伸糸の糸−糸動摩擦係数(JIS
L1074)はいずれも約0.25であつた。 次に、かかる各延伸糸をそれぞれ8本合糸して
224T/mの下撚りをかけ、その後この下撚糸を
3本合糸して112T/mの上撚撚りをかけ、直径
2mmのロープをつくつた。 これらのロープの強力および繰返し疲労特性を
第1表および第2表に示す。 表中、ロープの強力および繰返し疲労特性は、
次のようにして測定した。 すなわち、上記各延伸糸をそれぞれ合撚糸し
て、直径2mmφのロープと直径10mmφのロープを
作り、水中で、2mmφのロープには水中で50Kgの
荷重を、また、10mmφのロープには160Kgの荷重
を、それぞれ一定の周期で繰返しかけて、ロープ
が切断するまでの回数を、試料3本の平均値で表
わした。 また、ロープとしての実用性能(耐久性)は、
浮魚礁の保留ロープとして1年間使用後のロープ
の強力保持率で、次のように評価した。 ◎:98%以上のもの ○:92〜97%のもの △:87〜91%のもの ×:86%以下のもの
【表】
【表】 第1表および第2表から明らかなように、本発
明により得られる実施例1〜4のポリエステル繊
維ロープは、比較例1、2の熱固定温度(220℃)
のみが相違するポリエステル繊維ロープに比較し
て、強力および耐疲労寿命が大巾に向上し、さら
に浮漁礁の係留ロープとして1年間使用後での強
力保持率も極めて高いことがわかる。 なお、この傾向は、延伸倍率(94%)のみが相
違する比較例3のロープ、ならびに、延伸倍率
(94%)も熱固定温度(220℃)も相違する比較例
4のロープにも略同じであるが、延伸倍率も熱固
定温度も相違する比較例4が最も悪い傾向を示す
ことがわかる。 (発明の効果) 本発明の製造方法によれば、通常の産業資材用
の繊維の製造工程ならびにロープの製造工程を単
に条件を変更するだけで、そのまま利用するだけ
で、ロープ強力ならびに耐疲労性の極めて優れた
ロープが簡単、かつ安定して製造することができ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 エチレンテレフタレートを主たる繰返し単位
    とするポリエステルを、(A)2000m/min以上で高
    速紡糸し、かつ延伸可能倍率の94%以下に延伸倍
    率を抑えて延伸するか、または、(B)400〜700m/
    minで低速紡糸し、延伸可能倍率の90%以下に延
    伸倍率を抑えて延伸するかの、いずれかの方法で
    製糸した後、弛緩率を5%以内に抑え、200℃未
    満で熱固定して得られるポリエステル繊維を用い
    ることを特徴とするポリエステル繊維ロープの製
    造方法。 2 熱固定後のポリエステル繊維が、結節強度
    4.70g/d以上で、かつ結節強度と結節伸度の積
    が30以上である特許請求の範囲第1項記載のポリ
    エステル繊維ロープの製造方法。
JP886582A 1982-01-25 1982-01-25 ポリエステル繊維ロープの製造方法 Granted JPS58126313A (ja)

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