JPH0372732B2 - - Google Patents

Description

請求の範囲 １ 弾性的に戻されるヘルド１と関連したブレー
ド５を選択する機構を備えた型式の、パターンカ
ードまたは同様なものからの情報に基づいてヘル
ド１によりひ口の開口を行うために織機でたて糸
を制御する装置であつて、ブレード５が、棒１０
を備えた第一の板９および孔１１ａを有する第二
の板１１を通つており、これらのブレード５は
各々シユー６とフツク７を担持しており、シユー
６は第二の板１１に当接することにより板１１が
並進運動すると、ヘルド１が下降すると共に、第
一の板９の棒１０が選択されたブレードのフツク
７を把持し、また選択されなかつたブレード５の
フツク７を逃がすための付勢手段が設けられてい
る装置において、すべての棒を担持する第一の板
９と第二の板１１が互いに反対方向に移動可能に
配置され、前記ブレード５は、第二の板１１と固
定側板８を通つてこれらの部材により自由に摺動
可能に保持されるように延びていて、かつこれら
の部材の間で前記付勢手段としての電磁石２０に
より弾性変形可能であることを特徴とする装置。

２ 電磁石２０は、第一の板９が移動し始めた
後、選択されなかつたヘルド１のブレード５を解
放するようになつている請求の範囲第１項記載の
装置。

３ ブレード５は、電磁石２０が取りつけられて
いる有孔側板８により案内されている請求の範囲
第１項または第２項に記載の装置。

４ ブレード５により横切られている板２３が、
ブレードを電磁石２０に当てるために電磁石の近
くに設けられていることにより、電磁石が加える
必要のある力を、ブレード５を保持するために必
要な力に減らすようにした請求の範囲第３項記載
の装置。

５ 板９，１１の動きがそれらの始めの位置に対
し平行でなく、従つて斜めの開口を形成できる請
求の範囲第４項記載の装置。

６ 第一と第二の板９，１１および板２３が垂直
に配置され、ブレード５が水平であり、一方ハー
ネストリング３が適当な変向手段４により一部水
平３ｂでありかつ一部垂直３ａであり、それらの
垂直部分３ａはヘルド１と関連している請求の範
囲第５項記載の装置。

７ 装置が、並んで配置された構成部分単位で作
られている請求の範囲第１項から第６項までのう
ちのいずれか一つに記載の装置。

８ 各ブレード５に突起５ａが設けられ、この突
起は、ブレード５の軸方向並進のときに、第一の
板９の対応する棒１０に当接してこのブレード５
を電磁石２０の上に当てることにより、電磁石が
加える必要のある力をブレードを保持するのに必
要な力に減らした請求の範囲第３項記載の装置。

明細書 本発明は、変り織用織機、および専用ではない
が特に絹織物用織機の開口装置の改良に関する。

絵、タペストリー作品または他の図のように、
非常に大きなパターンや大きい密度のたて糸を有
する織物を実現するために、これまで手織機が用
いられたことは知られている。この製造方法は、
明らかに相当な労働費用や非常に長い製造時間を
要する。

このような織物を機械化された織機で作ること
が所望な場合には、よこ糸を通すためにひ口をつ
くることができる多数の普通のジヤカードまたは
ベルドールジヤカードを設けることが必要であ
る。140cmの幅を有する織機に対し10000本のたて
糸を含む織物を作ろうとすれば、ひ口をつくるよ
うに適合されたヘルドの作用を、８と１０の間で
変化するいくつかのジヤカードにより行わなけれ
ばならないだろう。そのようないくつかのこれら
の装置は140cmの幅の織機の上で利用できる空間
と両立できないし、またさらにこれらのジヤカー
ドの同期駆動を複雑な設備でしか得られないこと
が容易に理解される。最後に、そのような工場の
費用は莫大になるだろう。

本発明の対象を形成する改良は、紋紙、磁気バ
ンドまたは同様なものから引出された情報から出
発してひ口の形成を操作する目的で織機のたて糸
作用装置を実現し、その装置により製造費用がむ
しろ低いままで、互に近くに垂直に配置された非
常に多数のヘルドを制御するようにその煩わしさ
を減らすことができることを目標としている。

本発明は、さらに、織物のたて糸の密度を減ら
す場合に、ハーネス全部を分解せずに一定数の基
本単位体を除去することができるように互に分解
可能な基本単位体に分割できる当面の種類の装置
に関する。例えば、各２つの基本単位体のうちの
１つを分解するか、または少なくとも除去すると
きに、ヘルドが全部垂直な配向をもたないで、反
対に若干斜めであり、しかもこの傾斜は開口位置
でひ口に関して不利な影響をもたない。

本発明により、ヘルドと関連した軸が、小さな
棒を備えた第１の板および孔を有する第２の板を
通り、これらの軸がそれぞれシユーとフツクを担
持し、このシユーが常に第２の板に支持されてい
ることにより、それが第１の板の対応する小さな
棒により作用されないときを除いて、第２の板の
移行によりヘルドの下方への運動を惹起し、一方
選択されたヘルドを上昇させるために第１の板を
変位さたときに第１の板の小さな棒が選択された
軸のフツクを捕えるようになつており、またブレ
ードを側方へ変位させることにより、フツクを選
択されなかつた軸から逃がすようにする手段が設
けられている。

機械的な方法で製造しようと企画される変り編
生地は通常細い糸および絹のような弱い材料から
定められるので、ひ口の形成時にこれらの糸の引
張りを最大限に減少させて永久的な変形を避ける
ことが必要である。この目的のために、上昇およ
び下降システムが用いられる。すなわち、１シー
トのたて糸を上昇させると共に、他の糸をひ口の
高さの半分に等しい同一の量だけ下降させる。こ
のようにして、下降および上昇行程が等しく、全
ての糸が同じ引張りを受けることにより、高品質
の変り編生地を得ることができる。

例として与えられた添附図面により、本発明
と、本発明が有する特性および本発明が与える利
点とをいつそう良く理解できるだろう。

第１図は、本発明により定められる制御装置の
概略図である。

第２図から第６図までは、好ましい変更された
実施例に対応する作動段階を含む本発明による装
置の主作動段階を示す。

第７図は第１図と類似した図であるが、全開口
位置にある装置を示す図である。

第８図と第９図はそれぞれ一様なかつ斜めのひ
口のための板の種々の位置を示す。

第１０図から第１２図までは本発明の別の実施
例を示す。

第１図には、ひ口の閉鎖位置にある本発明によ
る装置を示してある。この装置は、いくつかのヘ
ルド１で形成されたハーネスを含み、各ヘルド１
の綜目１ａにたて糸２を通してある。各ヘルド１
の上端がハーネスストリング３と関連しているの
に対し、その下端が０の参照符号をつけてある弾
性コードまたは同様な装置を介してフレームと連
結されている。考慮中の図に示してあるように、
ハーネスストリングは変向プーリー４があるため
垂直部分３ａと水平部分３ｂを含む。各ハーネス
ストリングの水平部分３ｂの端部が、シユー６と
フツク７を担持する弾性的な金属ブレード５と関
連している。ハーネスストリングと連結された端
部に対向した各ブレードの端部は自由であるが、
有孔側板８により支持されており、その有孔側板
を通つてブレードが自由に摺動する。各ブレード
がさらに、小さい棒１０を備えた第１の板９を貫
通しており、このときブレードが棒の下側に支え
られている。これらのブレードはまた第２の板１
１の孔１１ａを自由に貫通している。このことは
以下にいつそう良く説明されるように、第１の板
がヘルド１を上昇させるために使われるのに対
し、第２の板１１はヘルドを下降させることがで
きるように意図されている。第１の板９が軸受１
３により案内される作用ロツド１２を含み、これ
らの作用ロツドが一端で前記板に枢着され、一方
反対端がローラ１５を介してカム１４と関連して
おり、ローラ１５はこのカムの溝１４ａ内を走
る。このカムは、カムが回転すると、板９を第１
図の右の方へＸだけ変位させるように配置されて
いる。

同様にして、板１１が、案内装置１７を通る作
用ロツド１６と関連しており、作用ロツドの一端
が考慮中の板に枢着されていると共に他端がロー
ラ１８を担持している。ローラ１８は、カム１９
に設けられた溝１９ａと協働する。このカム１９
を回転させると板１１が左の方へｙだけ並進す
る。その理由については以下にいつそう良く説明
する。有利な仕方でおよび上に説明した理由のた
めにｘ＝ｙを選択する。

側板８が、直線をなす支持体２１の端部に配置
された電磁石２０を支持していることが注目され
る。

その配置は、初めに、各ブレードが各小さい棒
１０の下側に弾性的にもたれるように各ブレード
に若干の上向きの曲率をつけてあるような配置で
ある。

第１図ではひ口が閉じられ、すなわちヘルド１
の全ての綜目１ａが同じ水平面に位置しており、
このとき種々のたて糸２が全て前記平面に含まれ
ることが認められる。ヘルドの弾性的な下向きの
附勢のためにシユー６が第２の板１１の右側に支
えられているが、これはまた、ブレードが通るこ
の板の孔１１ａの横断面より大きい横断面をシユ
ー６が有するからでもある。そのとき、フツク７
が各小さい棒１０の斜面１０ａの若干右側に配置
されている。

上記の説明からその作用は次のようになる。

紋紙または磁気バンドまたは他のシステムから
得られる選択に従つていくつかの電磁石２０に電
流を加える。これを第２図に示したように、フツ
ク７を今や板９の小さい棒１０の下に配置するよ
うに、関係した電磁石２０に対応するブレード５
を下方へ変形させる。反対に、電流を受けない電
磁石に対応するブレードが所定の位置にとどまつ
ている。カム１４と１９の回転を同期させると、
前述したように、板９と１１がそれぞれ右の方と
左の方へ変位する。云うまでもないが、電磁石に
より吸引されなかつたブレードに対応するヘルド
は板９の変位と関係がない。板１１が並進する
と、確実にこれらのヘルドが弾性的なコード０の
作用により下方へ変位する。というのは、ブレー
ドのシユーが、当面の並進中この板と接触したま
まであるからである。反対に、電磁石により引付
けられなかつたブレードは、棒１０の斜面端部１
０ａとフツク７との協働により右の方へ変位す
る。電磁石にできるだけ少ない時間の間電圧をか
けるようにするために、板９が右の方へその変位
を開始するや否や電流供給が自動的にしや断され
るので、この供給をやめたときに、フツク７がこ
の棒により捕えられないで第３図に示したように
その下側に当接することになる。

ユニツトの全体作動を改良するために、第４図
〜第６図に示したように、全てのブレード５が板
２３の長方形の孔２３ａを通るようにし、このと
きこれらの孔の高さは、ブレードの高さがその自
由位置から、ブレードを電磁石２０に当てる位置
まで変位する量よりも実質的にいつそう大きい。
第４図は板２３の作用を示す。電磁石に電流を供
給する時点のちようど前に、孔２３ａの上縁が全
てのブレードに作用してブレードを電磁石と接触
させるように板の下降を機構を介して行う。これ
らの電磁石のいくつかが電流を受けると、対応す
るブレードが電磁石により保持されるが、他のブ
レードは単に電磁石に載つているだけである。そ
の後、板２３を上方へ戻すことにより、電磁石に
より保持されないブレードが第５図に示した位置
に戻る。板２３のおかげで、もはやブレードの吸
引を実施する必要がなく、ただブレードを保持す
るだけで良く、電磁石の動力を減少させることが
できる。その上、これは重要な安全要素を構成す
る。

２枚の板９と１１がそれらの逆の運動により、
定められた選択に従つて第７図に示したようにひ
口の形成を行つてよこ糸を挿入できるようにす
る。これらの板はその後第１図に示した初めの位
置を再び占め、そのときひ口が再び閉じられる。
得ようとするパターンに対応する限定された選択
についてそのたびごとにサイクルをくり返す。板
２３を第７図に示してあるのが認められる。

弾性的なブレードの運動を確保する上昇板９と
下降板１１を、一様にしたひ口を得る目的で第８
図に示したようにそれらの板自体に対して平行に
変位させることができるし、またこれらの板を、
ひ口が斜めになる、第９図に示した末端位置に位
置させることもできる。

例えばカム１４と１９を変えることにより、板
の行程を変更してひ口の高さを変えることもでき
る。

これまで述べた図示の例では、近接しやすさに
関する理由のために板を垂直に設けてある。なぜ
なら、この配置によれば、使用者がハーネス全部
を分解せずに欠陥のあるブレードまたはハーネス
ストリングを容易に交換することができるからで
ある。問題の板を水平に設けることができること
は自明であり、この水平な位置を用いるとプーリ
ー４がいらなくなる。

この明細書の始めに指摘したように、装置を分
割することができる。すなわち、板９，１１、板
２３および側板８が、スライダに装着された小さ
な幅の基本単位体の形態で実現されるだろう。そ
のとき、たて糸の密度を減らす場合には若干の基
本単位体とハーネスの対応する部分を除去するこ
とができるだろう。

第１０図〜第１２図に示したように、および運
動する部品の数を減少させるために、第４〜６図
に示した板２３を抑制して非常に簡単な手段によ
りブレード５を電磁石２０に当てることが実現で
きるだろう。この目的のために、第１０〜１２図
に示したように、各ブレードには、第１の板９の
対応する小さな棒１０に当接するボス５ａの突起
を形成する。この方法では、板１１がその末端位
置（考慮中の図面で右の方へ）にあるときに、ボ
ス５ａを棒１０と接触させてブレードを電磁石２
０に当てる。なぜなら、前記の板がシユー６を右
の方へ連行するからである。

この配置によれば、少しの変化も起さずにはる
かにいつそう高い速度を得ることができる。

かくして、非常にこまかなパターンを持つ変り
編生地を得ることができかつ著しい信頼性を含
む、織機のひ口をつくる装置が実現された。

なお、以上の記載は例として示したにすぎず、
決して本発明の範囲を制限するものではなく、そ
の範囲からは前述の構造的細部を他のどんな均等
物により置きかえても逸脱してはならないことを
理解しなければならない。