JPH0372127B2 - - Google Patents
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- JPH0372127B2 JPH0372127B2 JP31285586A JP31285586A JPH0372127B2 JP H0372127 B2 JPH0372127 B2 JP H0372127B2 JP 31285586 A JP31285586 A JP 31285586A JP 31285586 A JP31285586 A JP 31285586A JP H0372127 B2 JPH0372127 B2 JP H0372127B2
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21B—MANUFACTURE OF IRON OR STEEL
- C21B13/00—Making spongy iron or liquid steel, by direct processes
- C21B13/0006—Making spongy iron or liquid steel, by direct processes obtaining iron or steel in a molten state
- C21B13/0013—Making spongy iron or liquid steel, by direct processes obtaining iron or steel in a molten state introduction of iron oxide into a bath of molten iron containing a carbon reductant
- C21B13/002—Reduction of iron ores by passing through a heated column of carbon
-
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- C21B13/0026—Making spongy iron or liquid steel, by direct processes obtaining iron or steel in a molten state introduction of iron oxide in the flame of a burner or a hot gas stream
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
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- Organic Chemistry (AREA)
- Manufacture Of Iron (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は溶融還元炉の操業方法に関し、金属酸
化物を含有する粉粒状鉱石ならびに塊状鉱石から
溶融金属を製造する方法に関する。 〔従来の技術〕 上下2段に羽口を有する炭素系固体還元剤を充
填した竪型炉において、高温空気と共に少なくと
も上段羽口より粉粒状鉱石およびフラツクスを吹
込むことにより、溶融金属を製造する技術が開示
されている。(特開昭57−198205) このような充填層型溶融還元炉において、上下
段羽口より高温空気を吹込み、少なくとも上段羽
口から粉粒状鉱石とフラツクスを吹込むことによ
り溶融金属を製造する場合、吹込んだ鉱石および
フラツクスは送風により形成される上段羽口前の
レースウエイ空間で溶融され、さらにこの溶融物
が下段羽口まで滴下する間に下段羽口前での炭素
系固体還元剤の燃焼熱により還元され、その結果
炉床に溶融金属とスラグが滞留する。 また、上段羽口に吹込まれた金属酸化物は、羽
口前の送風によつて形成されるレースウエイ空間
で溶融されるため、レースウエイ空間容積は、吹
込まれる金属酸化物およびフラツクスの容量に対
し適切な容積になるように吹込み条件を決定する
ことが必要である。 以上の技術における問題点として以下が挙げら
れる。 1 粉粒状鉱石の吹込可能粒径は−5mm程度が上
限とされ、+5mmの鉱石は破砕する必要がある。 2 上段羽口より上方の炉内は、炭素系固体還元
剤の充填層のみが存在し、炉内で発生する高温
かつ高還元性のガスは装入炭素系固体還元剤の
昇温のみにしか利用されない。 3 生産量を増加するには、上段羽口での吹込鉱
石の溶融能力を上昇させるため、レースウエイ
容積ならびに羽口先燃焼温度を上昇させる必要
があり、送風量ならびに送風富化酸素量を増加
させなければならない。これによりさらに高温
かつ高還元性のガスが大量に発生する。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は上記問題点を解決するためになされた
もので、その課題とするところは次の通りであ
る。 (1) 従来、溶融還元炉で還元する対象鉱石を全量
粉粒状鉱石に限定しているため、塊鉱石(+5
mm)を使用する場合は破砕する必要がある等、
通常入手される粉塊が混合した鉱石を使用する
には、鉱石処理が複雑となる問題を解決する。 (2) 上段羽口より上方で発生する高温かつ高還元
性のガスが単に炉頂から装入される炭素系固体
還元剤の昇温のみに利用されるだけで、高温、
高還元性の発生ガスが有効に利用されないので
これを改善する。 (3) 溶融金属の生成量を増加させるには、送風量
および富化酸素量を増大させる必要があり、炭
素系固体還元剤の吹抜け流動化を抑えるために
必要な速度まで炉内のガス流速を下げるため
に、炉内径を大きくする必要があるが、このよ
うなことを避けながら生産量を増加させる。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、上下2段の羽口を有する炭素系固体
還元剤充填層型溶融還元炉を用いて、上段羽口か
ら鉱石、フラツクスを吹込み、溶融還元を行つて
溶融金属を製造する場合に、羽口より吹込むこと
が不可能な塊鉱石、例えば+5mmの鉱石を炉頂よ
り炭素系固体還元剤と混合するかまたは炭素系固
体還元剤と成層させて炉内に装入することによ
り、溶融還元炉内で発生する高温かつ高還元性ガ
スを塊鉱石の予熱および還元に利用し、排ガスの
顕熱、還元性能を有効に活用する。 炉頂より装入する塊鉱石とフラツクスの合計重
量は装入鉱石と装入フラツクスの全合計重量の10
〜85%とする。 〔作用〕 炭素系固体還元剤充填層型溶融還元炉を用い
て、鉱石類を炉内へ装入して溶融金属を製造する
場合、上下2段に設置した上段羽口から粉粒状鉱
石を吹込む設備を設置し、また炉頂より装入され
る炭素系固体還元剤に任意の比率で塊状鉱石を混
合するかまたは、炉内に成層して装入することが
可能な機構を設置し、羽口より吹込む粉粒状鉱石
と、炉頂より装入する塊状鉱石を任意に調整する
ことによつて、炉内で発生する高温、高還元性ガ
スを有効に利用することができる。また入手でき
る鉱石の粒径を−5mmと+5mm程度に分離するだ
けでよく、鉱石を粉砕または塊成化する等の前処
理を施すことなく使用することができる。 また粉粒状鉱石と塊鉱石の装入比率を鉱石の溶
融性、還元性によつて決定する場合は、実験的に
定めることができ、装入比率は、実炉の操業条
件、例えば、送風条件、生産量または発生ガス温
度、潜熱と共に個別のシユミレーシヨンによつて
定めることができる。 炉頂から装入される鉱石とフラツクスの重量割
合を全装入鉱石とフラツクスの重量の10〜85%と
規定するのは以下に理由による。 すなわち、塊部分の重量割合が10%未満の場合
には、本発明を実施しても炉頂排ガス温度を下
げ、また排ガスの環元力を利用する効果もすくな
く、さらに塊部分は5mm以下の粉に混合されて羽
口から炉内に吹込むことが可能となるため、従来
法でも塊部分を敢えて粉砕する必要がなくなり、
本発明の効果を余り期待することができないため
である。 一方、塊部分の重量割合が85%を越えるような
場合は敢えて5mmで分級して粉部分のみを羽口か
ら吹込まなくても、全装入物を炉頂から装入して
高炉で操業することが可能となり、溶融還元炉を
用いる必要がない。 本発明による溶融還元炉の操業のため、羽口か
ら吹込む粉粒体鉱石およびフラツクスの吹込み量
ならびに炉頂から装入する塊鉱石およびフラツク
スの装入量を測定し、単位時間に炉内に装入され
る粉粒状鉱石と塊鉱石の比率設定を行う。 本発明は従来の高炉の操業とは根本的に異な
る。従来の高炉操業では、羽口から吹込み可能な
鉱石とフラツクスの量は最大で全装入量の約10%
とされている。従つて高炉では90%以上の鉱石を
炉頂から装入する。その理由としては、高炉で
は、シヤフト部での還元、鉱石類の昇温、溶融に
炉内発生ガスの顕熱、還元能を有効に利用される
ものとして設計されているからである。 このため、炉頂から装入する鉱石量を減少し、
羽口から吹込む鉱石量を増加した場合、羽口先で
溶融、還元を全て行えるだけの熱量を供給するこ
とができず、冷込みなどの重大事故に結びつくた
めである。 本発明では、上段羽口から吹込む鉱石およびフ
ラツクス量を全体の鉱石およびフラツクス量の10
%以上にしても、溶融還元炉の上段羽口より上方
での昇温、還元、溶融を上段羽口先における熱供
給によつて行わせることができ、高炉羽口と同様
な働きをする下段羽口に対しては何ら熱的な負荷
を与えない。 従つて、本発明では、上段羽口からの吹込み量
を増加させる場合には上段羽口先での発生熱量を
増加させるだけで対処することができ、また炉頂
装入量を増加させシヤフト部での反応により発生
ガスを有効に利用した場合には、上段羽口先での
熱供給を減少させればよい。 以上のように、溶融還元炉は、高炉と比較し
て、鉱石およびフラツクスの装入方法に対する自
由度が著しく大である。 〔実施例〕 第1図に示した竪型溶融還元炉を用いて銑鉄の
製造およびクロム含有銑鉄の製造試験を、本発明
により実施した。 炭素系固体還元剤充填層型溶融還元炉1は上段
羽口5と下段羽口6を備え、炉上方の塊状鉱石類
供給装置10から塊状鉱石類と炭素系固体還元剤
を任意の比率で供給し、炉内に充填層を形成して
いる。 送風機2、高温発生装置3により高温ガスが供
給され、送風分配装置4はこれを上下段羽口5,
6に分配する。粉体吹込装置7は、粉体供給装置
11から粉体の供給を受けて粉体輸送装置12を
経て羽口より炉内へ粉体を吹込む。溶融還元炉1
から排出される排ガスは排ガス処理設備9を経て
系外に導かれる。炉底に溜つた溶融金属およびス
ラグはそれぞれ出銑口13および出滓口14から
取出される。 試験に供した溶融還元炉の仕様は以下の通りで
ある。 炉内径:1200mmφ 炉 高:5000mm 充填層高:3000mm 羽口数: 上段3本 下段3本 (1) 従来技術による操業 第1表に示す粒径分布の鉱石とフラツクスを全
量5mm以下の粒度に粉砕後、上段羽口から鉱石を
吹込んだ。条件は以下の如く設定した。 送風量:1650Nm3/h 富化酸素:170Nm3/h 上段風量:910Nm3/h 下段風量:910Nm3/h 鉱石吹込量:180Kg/h クロム鉱石吹込量:290Kg/h 石灰石:290Kg/h 珪 砂:110Kg/h 以上の条件で7t/dの30%クロム含有銑鉄を製
造することができた。この操業時の炉頂排ガス温
度は900℃で、排ガス中のCO2濃度は0%であつ
た。 (2) 本発明による操業 第1表に示す粒径分布の鉱石とフラツクスを全
量5mmで篩分け5mm以上の塊部分は炉上部より、
5mm未満の粉は上段羽口から炉に供給して30%
Cr含有溶銑を製造した。 条件は以下の如く設定した。 送風量:1650Nm3/h 富化酸素:140Nm3/h 上段風量:850Nm3/h 下段風量:940Nm3/h 炉頂部から供給した鉱石とフラツクス 鉱石吹込量:180Kg/h 石灰石:145Kg/h 珪 石:55Kg/h 上段羽口から供給した鉱石とフラツクス クロム鉱石吹込量:290Kg/h 石灰石:145Kg/h 珪 石:55Kg/h 炉頂から装入された鉱石およびフラツクスの重
量割合は、全装入鉱石と全フラツクスの合計重量
の43.7%である。 以上の条件で7t/dの30%クロム含有銑鉄を製
造することができた。この操業時の炉頂排ガス温
度とCO2濃度はそれぞれ720℃と7%であつた。 以上のように、従来と同一の炉において本発明
により30%Cr含有溶銑を製造した結果、従来法
に比べ、炉頂排ガスにより炉外に排出されるガス
の顕熱を下げて炉内で熱を有効利用することが可
能となり、さらに排ガス中のCO2を増加させるこ
とで排ガスの還元力を有効に利用できた結果、高
価な富化酸素を低減することが可能となつた。
化物を含有する粉粒状鉱石ならびに塊状鉱石から
溶融金属を製造する方法に関する。 〔従来の技術〕 上下2段に羽口を有する炭素系固体還元剤を充
填した竪型炉において、高温空気と共に少なくと
も上段羽口より粉粒状鉱石およびフラツクスを吹
込むことにより、溶融金属を製造する技術が開示
されている。(特開昭57−198205) このような充填層型溶融還元炉において、上下
段羽口より高温空気を吹込み、少なくとも上段羽
口から粉粒状鉱石とフラツクスを吹込むことによ
り溶融金属を製造する場合、吹込んだ鉱石および
フラツクスは送風により形成される上段羽口前の
レースウエイ空間で溶融され、さらにこの溶融物
が下段羽口まで滴下する間に下段羽口前での炭素
系固体還元剤の燃焼熱により還元され、その結果
炉床に溶融金属とスラグが滞留する。 また、上段羽口に吹込まれた金属酸化物は、羽
口前の送風によつて形成されるレースウエイ空間
で溶融されるため、レースウエイ空間容積は、吹
込まれる金属酸化物およびフラツクスの容量に対
し適切な容積になるように吹込み条件を決定する
ことが必要である。 以上の技術における問題点として以下が挙げら
れる。 1 粉粒状鉱石の吹込可能粒径は−5mm程度が上
限とされ、+5mmの鉱石は破砕する必要がある。 2 上段羽口より上方の炉内は、炭素系固体還元
剤の充填層のみが存在し、炉内で発生する高温
かつ高還元性のガスは装入炭素系固体還元剤の
昇温のみにしか利用されない。 3 生産量を増加するには、上段羽口での吹込鉱
石の溶融能力を上昇させるため、レースウエイ
容積ならびに羽口先燃焼温度を上昇させる必要
があり、送風量ならびに送風富化酸素量を増加
させなければならない。これによりさらに高温
かつ高還元性のガスが大量に発生する。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は上記問題点を解決するためになされた
もので、その課題とするところは次の通りであ
る。 (1) 従来、溶融還元炉で還元する対象鉱石を全量
粉粒状鉱石に限定しているため、塊鉱石(+5
mm)を使用する場合は破砕する必要がある等、
通常入手される粉塊が混合した鉱石を使用する
には、鉱石処理が複雑となる問題を解決する。 (2) 上段羽口より上方で発生する高温かつ高還元
性のガスが単に炉頂から装入される炭素系固体
還元剤の昇温のみに利用されるだけで、高温、
高還元性の発生ガスが有効に利用されないので
これを改善する。 (3) 溶融金属の生成量を増加させるには、送風量
および富化酸素量を増大させる必要があり、炭
素系固体還元剤の吹抜け流動化を抑えるために
必要な速度まで炉内のガス流速を下げるため
に、炉内径を大きくする必要があるが、このよ
うなことを避けながら生産量を増加させる。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、上下2段の羽口を有する炭素系固体
還元剤充填層型溶融還元炉を用いて、上段羽口か
ら鉱石、フラツクスを吹込み、溶融還元を行つて
溶融金属を製造する場合に、羽口より吹込むこと
が不可能な塊鉱石、例えば+5mmの鉱石を炉頂よ
り炭素系固体還元剤と混合するかまたは炭素系固
体還元剤と成層させて炉内に装入することによ
り、溶融還元炉内で発生する高温かつ高還元性ガ
スを塊鉱石の予熱および還元に利用し、排ガスの
顕熱、還元性能を有効に活用する。 炉頂より装入する塊鉱石とフラツクスの合計重
量は装入鉱石と装入フラツクスの全合計重量の10
〜85%とする。 〔作用〕 炭素系固体還元剤充填層型溶融還元炉を用い
て、鉱石類を炉内へ装入して溶融金属を製造する
場合、上下2段に設置した上段羽口から粉粒状鉱
石を吹込む設備を設置し、また炉頂より装入され
る炭素系固体還元剤に任意の比率で塊状鉱石を混
合するかまたは、炉内に成層して装入することが
可能な機構を設置し、羽口より吹込む粉粒状鉱石
と、炉頂より装入する塊状鉱石を任意に調整する
ことによつて、炉内で発生する高温、高還元性ガ
スを有効に利用することができる。また入手でき
る鉱石の粒径を−5mmと+5mm程度に分離するだ
けでよく、鉱石を粉砕または塊成化する等の前処
理を施すことなく使用することができる。 また粉粒状鉱石と塊鉱石の装入比率を鉱石の溶
融性、還元性によつて決定する場合は、実験的に
定めることができ、装入比率は、実炉の操業条
件、例えば、送風条件、生産量または発生ガス温
度、潜熱と共に個別のシユミレーシヨンによつて
定めることができる。 炉頂から装入される鉱石とフラツクスの重量割
合を全装入鉱石とフラツクスの重量の10〜85%と
規定するのは以下に理由による。 すなわち、塊部分の重量割合が10%未満の場合
には、本発明を実施しても炉頂排ガス温度を下
げ、また排ガスの環元力を利用する効果もすくな
く、さらに塊部分は5mm以下の粉に混合されて羽
口から炉内に吹込むことが可能となるため、従来
法でも塊部分を敢えて粉砕する必要がなくなり、
本発明の効果を余り期待することができないため
である。 一方、塊部分の重量割合が85%を越えるような
場合は敢えて5mmで分級して粉部分のみを羽口か
ら吹込まなくても、全装入物を炉頂から装入して
高炉で操業することが可能となり、溶融還元炉を
用いる必要がない。 本発明による溶融還元炉の操業のため、羽口か
ら吹込む粉粒体鉱石およびフラツクスの吹込み量
ならびに炉頂から装入する塊鉱石およびフラツク
スの装入量を測定し、単位時間に炉内に装入され
る粉粒状鉱石と塊鉱石の比率設定を行う。 本発明は従来の高炉の操業とは根本的に異な
る。従来の高炉操業では、羽口から吹込み可能な
鉱石とフラツクスの量は最大で全装入量の約10%
とされている。従つて高炉では90%以上の鉱石を
炉頂から装入する。その理由としては、高炉で
は、シヤフト部での還元、鉱石類の昇温、溶融に
炉内発生ガスの顕熱、還元能を有効に利用される
ものとして設計されているからである。 このため、炉頂から装入する鉱石量を減少し、
羽口から吹込む鉱石量を増加した場合、羽口先で
溶融、還元を全て行えるだけの熱量を供給するこ
とができず、冷込みなどの重大事故に結びつくた
めである。 本発明では、上段羽口から吹込む鉱石およびフ
ラツクス量を全体の鉱石およびフラツクス量の10
%以上にしても、溶融還元炉の上段羽口より上方
での昇温、還元、溶融を上段羽口先における熱供
給によつて行わせることができ、高炉羽口と同様
な働きをする下段羽口に対しては何ら熱的な負荷
を与えない。 従つて、本発明では、上段羽口からの吹込み量
を増加させる場合には上段羽口先での発生熱量を
増加させるだけで対処することができ、また炉頂
装入量を増加させシヤフト部での反応により発生
ガスを有効に利用した場合には、上段羽口先での
熱供給を減少させればよい。 以上のように、溶融還元炉は、高炉と比較し
て、鉱石およびフラツクスの装入方法に対する自
由度が著しく大である。 〔実施例〕 第1図に示した竪型溶融還元炉を用いて銑鉄の
製造およびクロム含有銑鉄の製造試験を、本発明
により実施した。 炭素系固体還元剤充填層型溶融還元炉1は上段
羽口5と下段羽口6を備え、炉上方の塊状鉱石類
供給装置10から塊状鉱石類と炭素系固体還元剤
を任意の比率で供給し、炉内に充填層を形成して
いる。 送風機2、高温発生装置3により高温ガスが供
給され、送風分配装置4はこれを上下段羽口5,
6に分配する。粉体吹込装置7は、粉体供給装置
11から粉体の供給を受けて粉体輸送装置12を
経て羽口より炉内へ粉体を吹込む。溶融還元炉1
から排出される排ガスは排ガス処理設備9を経て
系外に導かれる。炉底に溜つた溶融金属およびス
ラグはそれぞれ出銑口13および出滓口14から
取出される。 試験に供した溶融還元炉の仕様は以下の通りで
ある。 炉内径:1200mmφ 炉 高:5000mm 充填層高:3000mm 羽口数: 上段3本 下段3本 (1) 従来技術による操業 第1表に示す粒径分布の鉱石とフラツクスを全
量5mm以下の粒度に粉砕後、上段羽口から鉱石を
吹込んだ。条件は以下の如く設定した。 送風量:1650Nm3/h 富化酸素:170Nm3/h 上段風量:910Nm3/h 下段風量:910Nm3/h 鉱石吹込量:180Kg/h クロム鉱石吹込量:290Kg/h 石灰石:290Kg/h 珪 砂:110Kg/h 以上の条件で7t/dの30%クロム含有銑鉄を製
造することができた。この操業時の炉頂排ガス温
度は900℃で、排ガス中のCO2濃度は0%であつ
た。 (2) 本発明による操業 第1表に示す粒径分布の鉱石とフラツクスを全
量5mmで篩分け5mm以上の塊部分は炉上部より、
5mm未満の粉は上段羽口から炉に供給して30%
Cr含有溶銑を製造した。 条件は以下の如く設定した。 送風量:1650Nm3/h 富化酸素:140Nm3/h 上段風量:850Nm3/h 下段風量:940Nm3/h 炉頂部から供給した鉱石とフラツクス 鉱石吹込量:180Kg/h 石灰石:145Kg/h 珪 石:55Kg/h 上段羽口から供給した鉱石とフラツクス クロム鉱石吹込量:290Kg/h 石灰石:145Kg/h 珪 石:55Kg/h 炉頂から装入された鉱石およびフラツクスの重
量割合は、全装入鉱石と全フラツクスの合計重量
の43.7%である。 以上の条件で7t/dの30%クロム含有銑鉄を製
造することができた。この操業時の炉頂排ガス温
度とCO2濃度はそれぞれ720℃と7%であつた。 以上のように、従来と同一の炉において本発明
により30%Cr含有溶銑を製造した結果、従来法
に比べ、炉頂排ガスにより炉外に排出されるガス
の顕熱を下げて炉内で熱を有効利用することが可
能となり、さらに排ガス中のCO2を増加させるこ
とで排ガスの還元力を有効に利用できた結果、高
価な富化酸素を低減することが可能となつた。
本発明によれば、粉粒体鉱石を上段羽口から吹
込むと共に、塊鉱石を炉頂より炭素系固体還元剤
と混合するかまたは成層させて炉内に装入するこ
とにより、2段羽口を有する炭素系固体還元剤充
填層型溶融還元炉において、粉粒体鉱石のみでは
なく、塊状鉱石も合わせて使用し溶融金属を製造
することが可能である。また塊状鉱石の予熱、還
元反応によつて炉内の発生ガスの顕熱と還元能を
有効に利用することができ、炭素系固体還元剤の
消費量の減少と、排ガスの有効利用ができる。 さらに送風量と富化酸素または炉体の容積の拡
大なしに生産量を増加することが可能である。
込むと共に、塊鉱石を炉頂より炭素系固体還元剤
と混合するかまたは成層させて炉内に装入するこ
とにより、2段羽口を有する炭素系固体還元剤充
填層型溶融還元炉において、粉粒体鉱石のみでは
なく、塊状鉱石も合わせて使用し溶融金属を製造
することが可能である。また塊状鉱石の予熱、還
元反応によつて炉内の発生ガスの顕熱と還元能を
有効に利用することができ、炭素系固体還元剤の
消費量の減少と、排ガスの有効利用ができる。 さらに送風量と富化酸素または炉体の容積の拡
大なしに生産量を増加することが可能である。
第1図は本発明の構成を示すブロツク図であ
る。 1…溶融還元炉、2…送風機、3…高温発生装
置、4…送風分配装置、5…上段羽口、6…下段
羽口、7…粉体吹込装置、8…塊状鉱石類装入装
置、9…排ガス処理設備、10…塊状鉱石類供給
装置、11…粉体供給装置、12…粉体輸送装
置、13…出銑口、14…出滓口。
る。 1…溶融還元炉、2…送風機、3…高温発生装
置、4…送風分配装置、5…上段羽口、6…下段
羽口、7…粉体吹込装置、8…塊状鉱石類装入装
置、9…排ガス処理設備、10…塊状鉱石類供給
装置、11…粉体供給装置、12…粉体輸送装
置、13…出銑口、14…出滓口。
Claims (1)
- 1 炭素系固体還元剤の充填層が形成され、下部
に高温空気を吹込む、少なくとも上下2段の複数
の羽口を有する竪型炉を用いて、金属酸化物を含
有する鉱石から溶融金属を製造する方法におい
て、前記上下2段の複数の羽口の少なくとも上段
から粉粒状鉱石を吹込むと共に、充填層上部か
ら、塊状鉱石を炭素系固体還元剤と混合するかま
たは成層させて炉内へ装入し、かつ炉頂から装入
される鉱石とフラツクスの重量の割合を全装入鉱
石とフラツクスの合計重量の10%〜85%にするこ
とを特徴とする溶融還元炉の操業方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31285586A JPS63166920A (ja) | 1986-12-26 | 1986-12-26 | 溶融還元炉の操業方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31285586A JPS63166920A (ja) | 1986-12-26 | 1986-12-26 | 溶融還元炉の操業方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63166920A JPS63166920A (ja) | 1988-07-11 |
JPH0372127B2 true JPH0372127B2 (ja) | 1991-11-15 |
Family
ID=18034244
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31285586A Granted JPS63166920A (ja) | 1986-12-26 | 1986-12-26 | 溶融還元炉の操業方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63166920A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5038940A (en) * | 1989-04-08 | 1991-08-13 | Okabe Engineering Kabushiki Kaisha | Collective packing box separable |
-
1986
- 1986-12-26 JP JP31285586A patent/JPS63166920A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63166920A (ja) | 1988-07-11 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
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S533 | Written request for registration of change of name |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
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