JPH0726161B2 - ステンレス鋼製造時の副生物からの有価金属回収方法 - Google Patents

ステンレス鋼製造時の副生物からの有価金属回収方法

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JPH0726161B2
JPH0726161B2 JP7515988A JP7515988A JPH0726161B2 JP H0726161 B2 JPH0726161 B2 JP H0726161B2 JP 7515988 A JP7515988 A JP 7515988A JP 7515988 A JP7515988 A JP 7515988A JP H0726161 B2 JPH0726161 B2 JP H0726161B2
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正人 河野
文秋 下茂
義明 西本
尚志 梶間
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Nisshin Steel Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電力を製錬用エネルギーとして使用すること
なく、しかも、塊成化処理することなくステンレス製造
工程で発生するダクト,スラッジおよび転炉スラグ有価
金属を還元回収する方法に関するものである。
〔従来の技術とその問題点〕
ステンレス鋼の製造にさいして含クロム溶銑を脱炭精錬
する過程では溶鋼中のクロムの一部は不可避的に酸化さ
れる。したがってステンレス精錬工程で発生するスラグ
中にはクロム酸化物が含有している。従来より,同クロ
ム酸化物含有スラグからのクロムの回収法としては,ス
ラグがステンレス溶鋼と同一炉で共存している状態で,
スラグ上部よりフエロシリコンを添加して,スラグ中の
酸化クロムを還元回収する方法が主流を占めていた。こ
の場合には当然のことながら酸化クロムの還元に要する
だけのフエロシリコン(電力を多量消費して製造される
合金鉄)の消費を伴うと共にそのための還元期を製錬操
作に加えなければならない。
特開昭51−28502号は,電極加熱機能を有した特殊な取
鍋に前記のような脱炭精錬で発生したスラグを取り出
し,電極加熱によりスラグを溶融状態に保持したまま,
含クロム溶銑を溶製している電気炉に装入することによ
って該溶銑中のシリコンを利用してスラグ中の金属酸化
物を回収する方法を開示する。この場合にも電力を消費
して溶解した熔融金属と接触させており,電力が不可欠
なエネルギーとなっている。
一方,上記のスラグの他にも,ステンレス鋼製造過程で
は,ダスト,酸洗スラッジ,スケール等が不可避的に発
生するが,これら副生物中にもクロム,鉄,ニッケル等
の有価金属が含まれており,その有価金属を回収するこ
とは省資源の立場から重要である。このため従来よりス
テンレス鋼製造工程で発生するかような副生物類から有
価金属を回収する方法や設備が種々提案されている。
特開昭51−28515号公報および特公昭62−2013号公報に
は,酸洗スラッジを脱水乾燥したものとダクト類および
スケール類をバインダーと共に十分混錬して圧力成形機
でブリケットを製造し,このブリケットを炭素質還元
材,造滓材とともに電気炉に投入して還元精錬すること
により有価金属を回収する方法が開示されている。
また,ダスト類をブリケット状に成形する代わりに,炭
材を内装したペレットを作り,そのペレットを回転炉内
で予備還元した後に,電気炉に投入して,有価金属を回
収する方法がProceedings of the 44th Electric Furna
ce Conference,ISS−AIME, December,1986に報告されて
いる。
さらに,ダスト類を塊成化せずに,粉状のまま製錬炉に
投入して還元製錬する方法も,同じく,Proceedings of
the 44th Electric Furnace Conference,ISS−AIME, De
cember,1986に報告されている。これは,ダスト類と炭
材およびフラックスを混合し,この混合物をスクリュー
フィダーでプラズマを熱源として製錬炉に供給して還元
製錬する方法,或いは,コークスを充填したシャフト炉
の下部にプラズマトーチを有した羽口を設け,その羽口
からダスト類をプラズマを利用してシャフト炉に吹込ん
でダストを還元製錬しようとするものである。
しかし,これら従来提案されたいずれの方法も製錬用エ
ネルギーとして高価な電力を使用する点において共通し
ている。
電力エネルギーを使用せずにダスト類に含まれる有価金
属を回収する方法も幾つか提案された。
例えば,粉状の炭材と,Cao,Sio2を含んだダストペレッ
トとをオートクレーブ内で養生してペレット強度を向上
させた後,ロータリキルンで該ペレット中の金属酸化物
を還元し,次いで,そのペレットをキュポラで溶解する
方法が同じくProceed−ings of the 44th Electric Fur
nace Conference,ISS−AIME, December,1986に示されて
いる。しかし,この場合には省電力は図れるものの,ダ
ストを塊成化する工程が複雑となり,しかも高圧容器で
あるオートクレーブを使用する点において実操業上の問
題を有している。
このように,ステンレス鋼製造時に発生するダスト,ス
ラッジ,スケール等の形態が不定粒子状の,場合によっ
ては湿分の多い,副生物からの有価金属の回収には様々
な問題が付随したものであり,またスラグからの有価金
属の回収においても多量の電力の消費を伴うという問題
があった。
本発明者らは,このような問題を解決することを目的と
して,先に特願昭63−32384号において上下2段の羽口
を備えたシャフト炉と一連の付帯設備からなる有価金属
回収設備を提案し、また昭和63年3月18日付け特許願
(未番)においてこの設備を用いた有利な金属回収方法
を提案した。
〔発明の目的〕
本発明は、ステンレス鋼製造時に発生する有価金属含有
物質であれば,ダスト,スラッジ,スケール,スラグ,
その他,その発生源や形態を問わずそれら全てを処理対
象とし且つ電力を全く消費しないでこれら副生物から含
有金属類のフエロメタルの溶湯を一括して収率よくしか
も熱経済的に回収することを目的としたものであり,特
に先に提案した前記特許出願による方法の一層の改善を
目的としたものである。
〔目的を達成する手段〕
前記の目的を達成せんとする本発明の要旨とするところ
は,ステンレス鋼精錬時に発生する有価金属含有スラグ
を塊状物と粉状物に分別し,ステンレス鋼製造時に副生
するダスト,スラッジ,スケールその他の粉状物と前記
のスラグ粉状物とからなる粉状副生物質を収集し、上下
二段に羽口を備えたシャフト炉の炉頂部から前記の塊状
スラグを少なくとも炭材および鋼屑と共に該シャフト炉
内に装填し,上段羽口から高温酸素富化空気を炉内に送
気しながら前記の収集した乾燥粉状副生物質をこの高温
酸素富化空気によって炉内にインジェクションし,そし
て該高温酸素富化空気よりも酸素富化率の低い高温酸素
富化空気または酸素富化しない高温空気を下段羽口から
吹込む操業を行なって,シャフト炉の炉底からフエロメ
タル溶湯を取り出すことを特徴とするステンレス鋼製造
時の副生物からの有価金属回収方法である。
先の該特許出願で提案した設備と方法ではシャフト炉の
上段羽口および下段羽口の両者から酸素富化率の高い高
温酸素富化空気を導入するものであったが,下段羽口か
ら吹込む高温酸素富化空気はその酸素富化率を上段羽口
のそれよりも低くすることができること,場合によって
は,酸素を富化しない高温空気を吹込むだけで良好な操
業成績が得られることが今回明らかにされ,この点にお
いて本発明は該先願の発明と区別される改善点を有する
ものである。
本発明法の実施にあたり,スラグを塊状物と粉状物に分
別するさいに,平均粒径が5mm以上のものを塊状物,5mm
未満のものを粉状物として分別し,5mm以上の塊状物,好
ましくは10mm以上の塊状物をシャフト炉の炉頂部から炉
内に装入するようにする。また,上下二段の羽口から炉
内に供給する空気源を,シャフト炉から発生する廃ガス
を熱源の一部または全部として昇温処理することもでき
る。
本発明においては,ステンレス鋼製造時に不可避的に副
生する有価金属含有副生物質をその形態や発生源を問わ
ずに一括して処理対象とし,これらから,その発生形態
のまま,つまり特別な塊成化処理や特別な選鉱操作など
を行わずに,粒径の大きなものと小さなものに分別して
集荷し,同じ処理炉(シャフト炉)にその装入位置を変
えるだけで同時処理を行って各種の有価金属が溶鉄中に
溶解したフエロメタル溶湯を得るものであり,該副生物
中のダストやスラッジは通常は粒径の小さな粒子からな
り,またステンレス鋼製造所の各所で発生するスケール
類も粉状のものが多いので前記の分別操作は実質上スラ
グだけについて行えばよい。このスラグも実際は転炉ス
ラグがメインとなる。集荷した粉状副生物質は特にスラ
ッジを対象とする場合に含水している。本発明では処理
対象シャフト炉の廃ガスを利用してこれの乾燥処理を行
い,シャフト炉への装入操作のトラブルを回避すると同
時に炉況の安定と粉状副生物質中の有価金属酸化物の溶
融還元を効率よく行わせる。
〔発明の詳述〕
以下に図面を参照しながら本発明の内容を具体的に説明
する。
第1図は本発明法を実施するのに好適な設備の全体を示
したものである。第1図において,1はシャフト炉本体を
示す。このシャフト炉本体1は炉底部に出銑口2,その上
部に出滓口3を有し,この出滓口3よりも上方の中腹下
部に下段羽口群4,その上部に上段羽口群5を有してい
る。炉頂部は材料装入口6となる開口を有しており,こ
の材料装入口6にバケット7によって塊状スラグを含む
塊状の装入材料がこの材料装入口6の近辺にまで装填さ
れる。そして,材料装入口6よりもかなり下方の中腹上
部に廃ガス取出口8が設けてある。つまり,炉内装入物
の装填高さよりも低い位置から炉内ガスをこの廃ガス取
出口8より強制的に吸引するのであり,炉内で生成する
燃焼ガス中のCOが酸化しない間に且つ低温にまで冷却さ
れる前に炉中腹上部から強制的に炉外に吸引する。
このような上下二段羽口をもつシャフト炉自身について
は,これと類似の炉が従来より知られており,例えば特
開昭57−198205号公報,特公昭59−18453号公報,特開
昭60−162718号公報,特開昭62−167808号公報および特
開昭62−167809号公報等に示されている。しかしこれら
はいずれも鉱石(鉄鉱石またはクロム鉱石)を装入原料
としてその溶融還元を図るものであった。したがって,
本発明のようにステンレス鋼製造時に発生するダスト,
スラッジ,スケール,スラグといった形態不定の複雑物
質を処理対象とするものではなく,鉄鉱石やクロム鉱石
からいかに高い還元率で効率よく溶融還元を図るかとい
ったことに主眼をおいたものであった。なお、これら公
報のうち特開昭62−167808号公報と特開昭62−167809号
公報では、上段羽口から吹込む粉状クロム鉱石に粉状ス
ラグを含有随伴させる方法が示されているが,ここで使
用する粉状スラグはクロム鉱石を溶融還元するための造
滓材として利用されるものであり、スラグ自体が製錬対
象物質ではない。
本発明においては、シャフト炉本体1の材料装入口6か
らは,秤量器9によって秤量されつつ鋼屑,合金鉄,炭
材が塊状転炉スラグと共にバケット7によって装填さ
れ,炉の稼働中に下降する材料層分を随時補って炉の稼
働中は実質上炉頂部まで材料層が常に存在するようにす
る。一方,上段羽口群5から昇温された酸素富化空気が
炉内に導入され,同時に,上段羽口群5からは乾燥され
た粉状の物質(ステンレス鋼製造時に発生したダスト,
スラッジ,スケール,粉体スラグ等:これらを総称して
粉状副生物質と呼ぶ)が該酸素富化空気に随伴して炉内
に導入される。なお下段羽口群4からはこのようなイン
ジェクションは行わず,上段羽口よりも酸素富化率の低
い昇温された酸素富化空気または空気だけが炉内に供給
される。
このシャフト炉本体1のほかに,次のような付帯設備が
設置される。先ず、前記の中腹上部の廃ガス取出口8か
らCOリッチで高温の炉内ガスを強制的に抜き出すための
廃ガス送風機10が設置される。この廃ガス送風機10と廃
ガス取出口8との間には除塵機11が設置され,この除塵
機11で除塵された炉内ガスが廃ガス送風機10に吸引さ
れ,高圧ガスとして吐出される。得られるCOリッチの高
圧ガスは,上段羽口群に供給される粉状副生物質の一次
乾燥と二次乾燥,そして上下段羽口群に供給する酸素富
化空気の昇温に供される。このために,このガスを熱源
の一部または全部として含水粉状物質を乾燥する粉体乾
燥炉12と,このガスを熱源の一部または全部とする熱風
発生炉13が設置される。
粉体乾燥炉12は,バーナー14の燃焼ガスによって含水粉
状物質を乾燥する炉である。このバーナー14の燃料の一
部または全部として前記廃ガス送風機10から吐出するガ
スが管路15を経て供給される。この炉の形式としては流
動炉や回転炉が使用できるが,図示のようにバーナー14
の燃焼ガスと含水粉状物質とを接触させる乾燥炉本体部
16にホッパー17から該物質を連続供給し,処理済粉体を
連続的に集粉容器18に排出すると同時に,排ガス中に同
伴する微粒子を補集するためのサイクロン19を備えた装
置として構成したものがよい。該乾燥炉ホッパー17に
は,本発明設備の処理原料であるダスト,スラッジ,ス
ケール,粉状スラグなどの水分を含有した粉状副生物質
が供給され,ここで一次乾燥される。一次乾燥という意
味は,水分が零になるまで完全乾燥しないで若干の水分
が残存するように乾燥するという意味である。完全乾燥
すると,乾燥排ガスに随伴する微粒子が多くなると共に
上段羽口群5にまで輸送する過程でも発塵のために処理
が煩雑となりまた歩留りの低下を招くので好ましくな
い。完全乾燥は,後述のように上段羽口近傍に設けられ
た第二ホッパー(38)内で行なうのである。
一方,上段羽口群5および下段羽口群4への送風は,大
気を吸引する送風機21から上下段羽口に通ずる送風管路
22において,除湿器23と熱風発生炉13が介装される。こ
れによって,送風管路22には高温高圧の除湿空気が送気
され,分岐管路Aを通じて上段羽口用の送風ヘッダー32
Aに供給されると共に,分岐管路Bを通じて下段羽口用
の送風ヘッダー32Bに供給される。分岐管路AとBには
それぞれ風量調整ダンバー29Aと29Bが介装されており,
これらの調節によって上下段羽口への送風量(圧)を調
整する。また,分岐管路AとBには純酸素源から酸素供
給管24Aと24Bが接続され,これらの酸素供給管にはそれ
ぞれ制御弁VA,VBが介装されている。この制御弁VA,VB
を調整することによって、上下段羽口へ送風空気の酸素
富化率を調整する。本発明法による場合には,上段羽口
への酸素富化率を高くし,下段羽口への酸素富化率はこ
れより低く,場合によっては酸素富化率を零にした空気
だけにする点に特徴がある。
熱風発生炉13の熱源の一部または全部として,廃ガス送
風機10で得られた高温のCOリッチのガスを利用すること
ができる。その利用にあたっては該ガス中のCOを燃焼し
てその発熱量を利用すると同時に該ガスの有する顕熱を
も利用する形態と,ガスの有する顕熱だけを利用する形
態とがあるが前者の方がより有効である。このため、該
ガスを一たん燃焼させたうえその燃焼ガスと空気とを熱
交換するようにした熱風発生炉を使用するのが有利であ
る。この熱交換に当たっては,図示のように,ガスバー
ナー25で当該ガスを燃料の一部として燃焼させて得た燃
焼ガス通路26内に,空気通路27を,熱伝導性材料からな
る隔壁28を介して配設してなる間接熱交換方式を採用す
ることが便宜である。なお,この間接熱交換方式に代え
て,燃焼室と蓄熱室を備えた通常の熱風炉を使用するこ
ともでき,その燃焼室の燃料ガスの一部または全部とし
て該高温のCOリッチの廃ガスを利用すればよい。
上段羽口群5は当該粉状副生物質を各羽口に分配しなが
ら高温酸素富化空気によってインジェクションするもの
であり,このためにいずれもノズル口30の背後に風函部
31を有した構造を有している。この風函部31には,ノズ
ル口30から離れた位置で,シャフト炉を取り巻く送風ヘ
ッダー管32が接続され,この送風ヘッダー管32が既述の
送風管路22に接続されている。また,風函部31の上面に
は粉体供給管33が接続されている。これにより,送風ヘ
ッダー管32から風函部31内に導入された高温酸素富化空
気の噴射流に粉体供給管33から供給される粉体が風函内
で混合分散されてからノズル口30より炉内に噴射され
る。
粉体供給管33の上端は第一ホッパー34に接続される。ま
た粉体供給管33の途中には定流量調節弁35が介装され
る。第一ホッパー34は閉鎖容器からなっており,その上
面には,開閉弁36を介装した連通管37の下端が接続さ
れ,この連通管37の上端は第二ホッパー38の下部に接続
されている。第二ホッパー38は圧力調整弁39を有した密
閉容器であり,この第二ホッパー38には,既述の乾燥炉
12で一次乾燥された粉状副生物質が,管路40および分岐
管41を経て供給される。分岐管41には粉体の切出し弁42
が取付けてある。この第二ホッパー38の内部には熱交換
器43が設置されており,この熱交換器43には廃ガス送風
機10から供給される高温高圧の廃ガスの一部が通気さ
れ,該廃ガスの顕熱を利用して第二ホッパー38内の粉状
副生物質を最終的に加熱乾燥(二次乾燥)する。該熱交
換器43で顕熱の一部を粉状副生物質に付与したあとの廃
ガスは乾燥炉12のバーナー14または熱風発生炉13のバー
ナー25に供給して燃料として再利用できる。
このようにして,乾燥炉12において発塵が生じない程度
の含水率にまで一次乾燥されてから,第二ホッパー38内
において再度加熱され,付着していた水分の実質上全て
が第二ホッパー38内空気に放出されて湿分が実質上零に
なるまで二次乾燥された粉状副生物質は,第一ホッパー
34をいったん介してから風函部31に供給される。その動
作は次のようにして行なう。先ず,第一ホッパー34と第
二ホッパー38の間の開閉弁36を閉成したままで,第二ホ
ッパー38の圧力を大気圧に開放する。この大気圧に開放
された第二ホッパー38内に,粉体の切出し弁42を開いて
所定量の粉状副生物質を装填する。次いで,切出し弁42
を閉じこのホッパー38の内圧を風函部31の高温酸素富化
空気の内圧に等しくなるまで昇圧する。その間,熱交換
器43によってホッパー38内の粉状副生物質を加熱し,付
着していた水分をホッパー内空気に移行させる。一方,
第一ホッパー34は,開閉弁36が閉じた状態では,粉体供
給管33および定流量調節弁35を通じて風函部31に連通し
ているので,風函部31の内圧と等しく圧力に維持されて
いる。この状態で,開閉弁36を開くと,第二ホッパー38
および第一ホッパー34は共に同じ高圧に維持された状態
で(したがって風函部31内の高温酸素富化空気が逆流す
ることなく),加熱乾燥された粉状副生物質が第一ホッ
パー34内に重力で流れ込む。所定量の粉状副生物質を第
一ホッパー34に供給したら開閉弁36を閉じ,第二ホッパ
ー38を大気に開放して,前段回の湿分を含んだ高圧空気
を系外に排出し,次の粉状副生物質供給動作を行ない,
以後,前記の動作を繰り返す。第二ホッパー38で完全乾
燥された粉状副生物質は,粉体供給管33および定流量調
節弁35において目詰りを起こすことなく良好に風函部31
に導入され,高温酸素富化空気と良好に混合してノズル
口30より炉内に連続的にインジェクションされる。粉状
副生物質の形態が複雑で且つその時の事情によって形状
が経時変化しやすいので,この完全乾燥がなされていな
いと良好なインジェクションが行えないこともある。し
かしこの完全乾燥を前記の乾燥炉12で行なうと前述のよ
うに発塵の問題が生じてこれまたトラブルの原因とな
る。本発明に従って第一ホッパー34と第二ホッパー38を
設け且つ第二ホッパー38内で最終的な二次乾燥を行なう
と,かようなトラブルが回避できることがわかった。
なお、図示の例では下段羽口群4も上段羽口群5と同様
に風函部を設けた構造のものが使用されているが,下段
羽口群4は上段羽口群5のように粉状副生物質をインジ
ェクションするのには使用せず,高温酸素低富化空気ま
たは高温空気の炉内への噴射だけに供される。
以上のようにしてステンレス鋼製造時に発生する副生物
のうち転炉スラグのような塊状物は炉頂の材料装入口6
から鋼屑および炭材(コークス),さらに場合によって
合金鉄および造滓材と共にシャフト炉本体に装填し,粉
状副生物質は上段羽口群5からインジェクションする操
業を行うのであるが,そのさい,上段羽口群5と下段羽
口群4との垂直距離並びに全羽口のノズル口面積を適正
範囲に設定して行なう。
上段羽口群5および下段羽口群4からシャフト炉内に吹
込まれた高温酸素富化空気によってシャフト炉内に存在
する炭材が次式に示すような反応で燃焼する。
2C+O2=2CO 燃焼ガスは2000℃以上の高温であり、それがシャフト炉
上部へ流通する過程で炉頂から投入された炭材等を加熱
する。したがって上段羽口および下段羽口の各々の前に
は高温(赤熱状態)のコークスが存在する。ダスト,ス
ラッジおよび転炉スラグ粉末等からなる乾燥された粉状
副生物質が上段羽口群5から連続的に吹込まれると,羽
口前に存在する赤熱コークスと接触して急速に溶融し且
つ粉体中のNi,Cr,Fe等有価金属の酸化物は還元される。
同様なことは炉頂より装入されている塊状スラグについ
ても起こる。金属酸化物の還元反応は吸熱を伴いながら
進行するが,その反応熱は炭材の燃焼熱によって賄なわ
れる。生成した有価金属の融液はスラグと共にシャフト
炉の炉底部へ滴下する。
一方,本発明設備の稼働において,上段羽口前および下
段羽口前で生成する燃焼ガスは2000℃を上まわる高温で
あり,そのガスの顕熱はきわめて大である。上段羽口か
ら吹込んだ粉状副生物質の溶解ならびにその酸化物の還
元反応に,燃焼ガスの顕熱の一部が消費されるものの,
その消費量は燃焼ガスが有する顕熱量に比べて小さい。
したがって,シャフト炉の熱効率を向上させるためには
燃焼ガスの顕熱を有効に回収する必要がある。上段羽口
や下段羽口から吹込まれる高温酸素富化空気によって燃
焼する炭材は,シャフト炉炉頂部から炉下部へ降下する
過程で燃焼ガスにより予め加熱され,その分燃焼ガスの
顕熱回収ができるが,炭材の加熱のみでは燃焼ガスの顕
熱回収は不十分である。シャフト炉炉頂部より炭材とと
もに転炉スラグ,鋼屑,合金鉄等を装入すれば,燃焼ガ
スの顕熱回収が図れると共にこれら転炉スラグ,鋼屑な
らびに合金鉄は炉内を降下するに従って高温となり溶解
し,且つ転炉スラグは溶解して炭材層内を滴下する過程
で同スラグ中のCr,Fe等の有価金属酸化物は還元され
る。そのさい,炉頂部より装入する転炉スラグは5mm未
満の粒子であるとダストロスとなって廃ガス取出口8か
ら廃ガス中に移行しやすくなるので,5mm以上,好ましく
は10mm以上の塊状スラグのものを使用する。還元回収さ
れた有価金属類は,鋼屑や合金鉄の溶融物とともに,炉
下部へ滴下し,炉底部にフエロメタル溶湯として溜ま
り,出湯口2からフエロメタル溶湯として回収すること
ができる。また,また転炉スラグ,ダスト,スラッジ中
のCaO,SiO2等を主成分とする溶融スラグは出滓口3から
炉外へ排出される。
このようにして,塊状の転炉スラグも本発明設備におい
て塊状のまま処理対象物として使用することができ,炭
材の燃焼によって発生する燃焼ガスの顕熱がこの塊状ス
ラグ並びにフエロメタル溶湯を得るための鉄源などの溶
解熱に有効に利用できるが,シャフト炉の中腹上部に設
けた廃ガス取出口8より炉内ガスを強制的に炉外に取り
出すことによって,COを約30%以上含有し且つ高温を維
持したCOガスリッチの高温ガスを得ることができる。す
なわち,炉頂部からではなく炉中腹部上部より炉内ガス
を強制吸引することによってCOの酸化反応がほとんど進
行しないままの高温ガスを取り出すことができる。この
ガスは鉄溶鉱炉やキュポラの廃ガスに比べて燃料ガスと
しての有用性が高く,約1000kcal/Nm3の発熱量を有して
いる。本発明では,この廃ガスを既に説明したように乾
燥炉12,熱交換器43,熱風発生炉13での熱源ガスに利用す
ることによって,設備全体として熱とCOガスの完全有効
利用を図りながらステンレス鋼製造時に発生する取り扱
い難い各種の副生物からの有価金属の回収を合理的に行
えるようにしたものであり,従来のように電力を消費す
る方法に比べて非常に経済的に処理目的が達成できる。
ここで,本発明者らの度重なる試験研究の結果,上段羽
口から吹き込む乾燥粉体の流量に対して高温酸素富化空
気の流量が不足すると,粉体の半溶融状態のまま羽口近
傍に滞留し,粉体の安定吹込みが不能になる事,ならび
に,上段羽口から吹き込む高温酸素富化空気の酸素富化
率が高いほど,粉体の流量に対する高温酸素富化空気の
流量を低減できる事が知見できた。すなわち,乾燥粉体
の流量と高温酸素富化空気の流量に応じて上段羽口から
吹き込む高温酸素富化空気の酸素富化率を設定すれば,
粉体の安定吹込みは可能であることが判った,ただし酸
素富化率を増大するほど粉体吹込み量当り高温酸素富化
空気の流量を低減でき,設備はコンパクトなものにする
ことができるが,その反面,酸素の使用量が増大し,か
つ,上述したように熱効率が低下するため,上段羽口か
ら吹き込む高温酸素富化空気の酸素富化率は10%以下が
望ましい。ここで酸素富化率とは次式で示されるもので
ある。
一方,下段羽口から吹き込む高温酸素富化空気の酸素富
化率については以下の知見を得た。すなわち,第2図に
示すように,下段羽口から吹き込む高温酸素富化空気の
酸素富化率に対する下段羽口から吹き込む高温酸素富化
空気の酸素富化率の比を1から0.1まで下げ,酸素の使
用量をその分低減しても,粉体に含まれる有価金属酸化
物の中で最も還元しにくいCr酸化物の還元回収率はほと
んど低下しない事が判明した。
したがって,有価金属酸化物の還元回収率を低下させず
且つ酸素の使用量を低減するためには,上段羽口から吹
き込む高温酸素富化空気の酸素富化率は乾燥粉体の流量
と高温酸素富化空気の流量に応じて設定し,その設定値
よりも低い値(設定値の1/10以上,設定値未満の範囲)
に下段羽口から吹き込む高温酸素富化空気の酸素富化率
を管理するばよい。
また一方,第3図に示すように,下段羽口から吹き込む
高温空気には酸素富化をおこなわずにその分酸素の使用
量を低減しても,粉体に含まれる有価金属酸化物の中で
最も還元しにくいCr酸化物の還元回収率は,酸素富化率
が上段羽口から吹き込む高温酸素富化空気の酸素富化率
と等しい高温酸素富化空気を下段羽口から吹き込んだ場
合と比べて,ほとんど低下しない事が判明した。
したがって,有価金属酸化物の還元回収率を低下させず
且つ酸素の使用量を低減するためには,上段羽口から吹
き込む高温酸素富化空気の酸素富化率は乾燥粉体の流量
と高温酸素富化空気の流量に応じて設定し,一方,下段
羽口から吹き込む高温空気には酸素富化を行わない方法
を採用すればよい。
次に,本発明の実施例をあげる。
〔実施例1〕 第1図に示したような炉内径が0.6mφであって,下部に
2本の上段羽口と2本の下段羽口を取り付けたシャフト
炉1へ,第1表に示したようなダスト,スラッジおよび
転炉スラグを供給して,以下のように有価金属を回収し
た。なお,第1表中の転炉スラグ粉は,転炉スラグを冷
却後,塊状に破砕する際に生じた−5mmの転炉スラグを
−2mm粒度まで再粉砕して得たものである。
送風機21で0.8kgf/cm2に昇圧した流量4.7Nm3/minの空気
を除湿装置23を通過させて,湿分5g/Nm3にした後,ステ
ンレス鋼管を伝熱管とした熱風発生炉13で加熱して,温
度600℃の高温空気を得た。これを分岐管路Aと分岐管
路Bにそれぞれ2.3Nm3/minと2.4Nm3/minに分配した後,
酸素供給管24Aよび酸素供給管24Bからそれぞれ純酸素を
0.2Nm3/minおよび0.1Nm3/min添加して,酸素富化率を上
段羽口系;6.3%,下段羽口系;3.2%とした。
酸洗スラッジ,転炉ダスト,電気炉ダストおよび転炉ス
ラグは,第2表に示した供給量(ドライベース)で,そ
れぞれ加熱乾燥炉12に供給して粉体の水分が3%になる
まで乾燥した。その後,ホッパー38内で,水分0.5%に
なるまで粉体を乾燥した後,その粉体をホッパー34に供
給した。ホッパー34からは,粉体を60kg/Hの流量で切り
出して上段羽口からシャフト炉へ吹き込んだ。シャフト
炉炉頂からは,第3表に示すような配合条件の炭材,合
金鉄,鋼屑,転炉スラグを装入した。
シャフト炉廃ガスは,毎分6.5Nm3発生し,その発熱量は
1050kcal/Nm3であった。廃ガスは熱風発生炉13へ2.3Nm3
/min供給し,そして,加熱乾燥炉12とホッパー38へは合
計0.7Nm3/min供給した。
酸洗スラッジ,転炉ダスト,電気炉ダストおよび転炉ス
ラグからの有価金属の回収率は,Fe;99.3%,Ni;99.5%,C
r;97.5%,Mn;97.2%であった。
〔比較例1〕 上段羽口群5および下段羽口群4に酸素富化率6.3%の
高温酸素富化空気をそれぞれ等流量で2.5Nm3/min供給し
た以外は,実質的に実施例1と同一条件で,酸洗スラッ
ジ,転炉ダスト,電気炉ダストおよび転炉スラグからの
有価金属の回収を行った。発熱量が1080kcal/Nm3のシャ
フト炉廃ガスが毎分6.8Nm3発生した。同廃ガスを熱風発
生炉13へ2.3Nm3/min,加熱乾燥炉12とホッパー38へは合
計0.6Nm3/min供給した。
本例では実施例1よりも酸素を1時間当り4.7Nm3多量に
使用したことになった。有価金属の回収率は,Fe;99.5
%,Ni;99.5%,Cr;97.8%,Mn;97.4%であり,実施例1と
大差なかった。
〔比較例2〕 上段羽口群5および下段羽口群4に酸素富化率1.0%の
高温酸素富化空気をそれぞれ2.5Nm3/min供給して,第2
表に示した供給量(ドライベース)で水分0.5%以下の
粉体を上段羽口から吹き込んだ以外は実施例1と実質上
同じ条件で操業した。この場合には,上段羽口前で粉体
の溶融不良が発生し,粉体の安定吹込が不能となった。
〔実施例2〕 上段羽口群5および下段羽口群4にそれぞれ2.3Nm3/min
および2.5Nm3/minの高温空気を分配し,上段羽口群5の
みに純酸素を0.2Nm3/min添加して酸素富化率を6.3%と
した。下段羽口系には酸素富化は実施しなかった。
酸洗スラッジ,転炉ダスト,電気炉ダストおよび転炉ス
ラグからの有価金属の回収率は,Fe;99.3%,Ni;99.5%,C
r;97.5%,Mn:97.2%であった。
〔比較例3〕 上段羽口群5および下段羽口群4に酸素富化率6.3%の
高温酸素富化空気をそれぞれ2.5Nm3/min供給した以外
は,実質的に実施例2と同一条件で酸洗スラッジ,転炉
ダスト,電気炉ダストおよび転炉スラグからの有価金属
の回収を行った。発熱量が1080kcal/Nm3のシャフト炉廃
ガス毎分6.6Nm3発生した。該廃ガスを熱風発生炉13へ2.
2Nm3/min加熱乾燥炉12とホッパー38へは合計0.6Nm3/min
供給した。
その場合には実施例2よりも酸素を1時間当り6Nm3
量に使用したことになった。有価金属の回収率は,Fe;9
9.7%,Ni;99.8%,Cr;97.8%,Mn:97.4%であり,実施例
2と大差なかった。
〔比較例4〕 上段羽口群5および下段羽口群4に酸素富化しない温度
600℃の高温空気をそれぞれ2.5Nm3/min供給して,第2
表に示した供給量(ドライベース)で水分0.5%以下の
粉体を上段羽口から吹き込んだ以外は実施例2と同様の
操業を行った。この場合には上段羽口前で粉体の溶融不
良が発生し,粉体の安定吹込が不能となった。
以上のように本発明によると,形状不定の且つ場合によ
っては水分を多量に含むステンレス鋼製造時の各種副生
物を処理対象としてこれから電力を消費することなく有
価金属がフエロメタル溶湯として純酸素使用量を低減し
ながら回収することができ,本発明法で回収されたフエ
ロメタル溶湯をステンレス鋼精錬のための粗溶湯として
再利用ができる。特に転炉スラグは塊状物は塊状物のま
ま,また各種の粉状物は粉状の発生形態のまま処理対象
とすることが出来ると共に廃ガスを処理のために有効に
利用できるので非常に経済的且つ操業性よく有価金属の
回収が達成され,その回収率も純酸素使用量が少ないに
もかかわらず非常に高い。したがって,既述の目的が効
果的に達成される。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明法を実施するのに好適な設備の機器配置
を略断面で示した系統図である。第2図は上下段羽口か
ら吹込む高温酸素富化空気の酸素富化率の比とCrの還元
回収率の関係を示したものである。第3図は下段羽口か
ら吹込む高温高気の酸素富化の有無とCr還元回収率との
関係を示した図である。 1……シャフト炉本体,2……出湯口,3……出滓口,4……
下段羽口群,5……上段羽口群,6……炉頂部の材料装入
口,7……装入バケット,8……廃ガス取出口,10……廃ガ
ス送風機,11……除塵機,12……粉状副生物質の乾燥炉,1
3……熱風発生炉,14……乾燥炉のバーナー,21……羽口
用送風機,22……高温空気の送気管路,23……除湿器,24
……酸素供給管路,25……熱風発生炉のバーナー,30……
羽口のノズル口,31……上段羽口の風函部,33……粉体供
給管,34……第一ホッパー,35……定流量調整弁,36……
開閉弁,38……第二ホッパー,39……圧力調整弁,43……
熱交換器。
フロントページの続き (72)発明者 西本 義明 広島県呉市昭和町11番1号 日新製鋼株式 会社呉研究所内 (72)発明者 梶間 尚志 広島県呉市昭和町11番1号 日新製鋼株式 会社呉研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステンレス鋼精錬時に発生する有価金属含
    有スラグを塊状物と粉状物に分別し,ステンレス鋼製造
    時に副生するダスト,スラッジ,スケールその他の粉状
    物と前記のスラグ粉状物とからなる粉状副生物質を収集
    し,上下二段に羽口を備えたシャフト炉の炉頂部から前
    記の塊状スラグを少なくとも炭材および鋼屑と共に該シ
    ャフト炉内に装填し,上段羽口から高温酸素富化空気を
    炉内に送気しながら前記の収集した乾燥粉状副生物質を
    この高温酸素富化空気によって炉内にインジェクション
    し,そして該高温酸素富化空気よりも酸素富化率の低い
    高温酸素富化空気を下段羽口から吹込む操業を行って,
    シャフト炉の炉底からフエロメタル溶湯を取り出すこと
    を特徴とするステンレス鋼製造時の副生物からの有価金
    属回収方法。
  2. 【請求項2】ステンレス鋼精錬時に発生する有価金属含
    有スラグを塊状物と粉状物に分別し,ステンレス鋼製造
    時に副生するダスト,スラッジ,スケールその他の粉状
    物と前記のスラグ粉状物とからなる粉状副生物質を収集
    し,上下二段に羽口を備えたシャフト炉の炉頂部から前
    記の塊状スラグを少なくとも炭材および鋼屑と共に該シ
    ャフト炉内に装填し,上段羽口から高温酸素富化空気を
    炉内に送気しながら前記の収集した乾燥粉状副生物質を
    この高温酸素富化空気によって炉内にインジェクション
    し,そして酸素富化しない高温空気を下段羽口から吹込
    む操業を行って,シャフト炉の炉底からフエロメタル溶
    湯を取り出すことを特徴とするステンレス鋼製造時の副
    生物からの有価金属回収方法。
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