JPH0371953B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0371953B2 JPH0371953B2 JP61206748A JP20674886A JPH0371953B2 JP H0371953 B2 JPH0371953 B2 JP H0371953B2 JP 61206748 A JP61206748 A JP 61206748A JP 20674886 A JP20674886 A JP 20674886A JP H0371953 B2 JPH0371953 B2 JP H0371953B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- titanium
- transformation point
- temperature
- clad steel
- steel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
- 239000010936 titanium Substances 0.000 claims description 78
- 229910052719 titanium Inorganic materials 0.000 claims description 78
- RTAQQCXQSZGOHL-UHFFFAOYSA-N Titanium Chemical compound [Ti] RTAQQCXQSZGOHL-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 77
- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 33
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 claims description 29
- 239000010959 steel Substances 0.000 claims description 29
- 230000009466 transformation Effects 0.000 claims description 22
- 238000001816 cooling Methods 0.000 claims description 7
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 claims description 6
- 238000001953 recrystallisation Methods 0.000 claims description 5
- 239000013078 crystal Substances 0.000 claims description 4
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 4
- 239000002585 base Substances 0.000 claims description 2
- 239000000126 substance Substances 0.000 claims description 2
- 238000007789 sealing Methods 0.000 claims 1
- 238000003466 welding Methods 0.000 claims 1
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 22
- 238000000034 method Methods 0.000 description 13
- 238000002474 experimental method Methods 0.000 description 8
- OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N Carbon Chemical compound [C] OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 229910052799 carbon Inorganic materials 0.000 description 4
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 description 3
- CSCPPACGZOOCGX-UHFFFAOYSA-N Acetone Chemical compound CC(C)=O CSCPPACGZOOCGX-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 229910000975 Carbon steel Inorganic materials 0.000 description 2
- 229910001069 Ti alloy Inorganic materials 0.000 description 2
- 239000010953 base metal Substances 0.000 description 2
- 239000010962 carbon steel Substances 0.000 description 2
- 238000012733 comparative method Methods 0.000 description 2
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 2
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 238000004880 explosion Methods 0.000 description 2
- RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N Copper Chemical compound [Cu] RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910045601 alloy Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000000956 alloy Substances 0.000 description 1
- 150000001722 carbon compounds Chemical class 0.000 description 1
- 238000005253 cladding Methods 0.000 description 1
- 239000002131 composite material Substances 0.000 description 1
- 229910052802 copper Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000010949 copper Substances 0.000 description 1
- 239000006185 dispersion Substances 0.000 description 1
- 230000005611 electricity Effects 0.000 description 1
- 238000000605 extraction Methods 0.000 description 1
- 238000001125 extrusion Methods 0.000 description 1
- 238000005242 forging Methods 0.000 description 1
- 238000005098 hot rolling Methods 0.000 description 1
- 230000002401 inhibitory effect Effects 0.000 description 1
- 229910000765 intermetallic Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000005304 joining Methods 0.000 description 1
- 238000001556 precipitation Methods 0.000 description 1
- 230000000171 quenching effect Effects 0.000 description 1
- 239000002904 solvent Substances 0.000 description 1
- 230000000087 stabilizing effect Effects 0.000 description 1
Landscapes
- Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明はチタンクラツド鋼の製造法に関するも
のである。 チタンクラツド鋼はチタンまたはチタン合金を
合せ材とし、鋼を母材とし、両者が接合したもの
で、板、管、棒あるいは複雑な形状のものを含
む。 (従来の技術) チタンクラツド鋼は従来、爆着法あるいは爆着
圧延法によつて製造されており、高価であり、ま
たその形状が製法上限定されていた。 チタンクラツド鋼を塑性加工により製造しよう
とする場合には、従来法の熱間加工では鋼中の炭
素が接合界面でTiCとなり、接合部が脆化した。 これを軽減するために例えば、特開昭59−
220293号公報に示されるように接合予定面に酸化
スケール膜を生成させておき400〜750℃の比較的
低温で圧延接合する法や、特公昭59−15306号公
報のようにチタンと鉄系母材の一方の面もしくは
両面に銅メツキを施す案が提案されている。しか
しながら、これらの方法によつてもチタンクラツ
ド鋼に熱処理を施す場合には接合性能、特にせん
断値が低下し、一層の技術向上が望まれていた。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明はチタンクラツド鋼の機械的性質、特に
せん断強さを安定させる方法を提供することを目
的とする。またチタンクラツド鋼の母材および合
せ材の材質を調整することを目的とする。 (問題点を解決するための手段) 本発明の要旨とするところは、母材、チタン、
覆い材、覆い材、チタン、母材の順に重ね、チタ
ンは覆い材と母材間の接合阻害物質を排除して周
囲を溶接して減圧密閉した素材を用い、該素材を
チタンの変態点以下の温度に加熱して塑性加工を
加えて両者を接合してチタンクラツド鋼とした
後、チタンの変態点以上、かつチタンの変態点よ
り100℃以上は高くない温度域に加熱して接合界
面のTiCをチタン結晶粒内に分散或は固溶させ、
少なくともチタンの再結晶温度まで水シヤワーに
よつて強制冷却することを特徴とするチタンクラ
ツド鋼の製造法にある。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明者らはチタンと鋼を同じ環境で同時に加
熱すると、鋼中に存在した炭素によつてチタン表
面に必然的にTiCが生成することを見出した。ま
た、チタンがアセトン等の溶剤によつて洗滌すれ
ば、チタンの表面に炭素あるいは炭素化合物が吸
着され、加熱によつてチタン表面に必然的にTiC
が生成することも見出した。さらに塑性加工によ
つてチタンと鋼が一旦接合すると、鋼中の炭素が
拡散してチタンの表面でTiCとなるが、この量は
前記2者に対してむしろ小さいことを見出した。
そして、このTiCはチタンクラツド鋼の機械的性
質、特にせん断強さを低位にばらつかせる原因と
なり、2次加工時の破壊の起点となることも見出
した。 加熱中にチタン表面に生成するTiCの量は、加
熱温度が高いほど増大し、特にチタンのβ変態
点、すなわち、純チタンで約880℃、Ti−6Al−
4V合金で、約1090℃を超えると急速に増大する。
そしてその時のTiCは、チタンの表面はもちろ
ん、チタンの内部にも多量に分布するようにな
る。従つてチタンと鋼を重ね合わせて加熱する場
合には、熱源が電気であり、チタンが鋼中に真空
密閉されていても、チタン昇温時の変態点を越え
て加熱することは好ましくなく、本発明法ではこ
の変態点以下の温度に加熱し、塑性加工により接
合する。 このようにして接合したチタンクラツド鋼でも
チタンまたは鋼の材質を調整するために、チタン
の再結晶温度(約600℃)または鋼の再結晶温度
(約700℃)よりわずかに高い温度で熱処理するこ
とが考えられるが、このような温度で熱処理すれ
ば、せん断強さは塑性加工ままに対しかなり悪化
する。そしてこの加熱温度を750℃、800℃、850
℃と次第に上昇するにともないせん断強さの低下
は著るしくなる。 以上の知見によれば、接合済のチタンクラツド
鋼でも、チタンの変態点以上の温度で熱処理すれ
ばTiCの増大は避けられず、せん断値は一層低下
するように思える。しかしながら、発明者らはチ
タンの変態点以上の温度で接合済のチタンクラツ
ド鋼を熱処理すると、せん断強さのばらつきが小
さくなり、かつ、十分な水準のせん断強さを得る
ことができることを見出した。このとき、接合前
の加熱温度がチタンの変態点以上である場合や、
接合後の熱処理温度がチタンの変態点より100℃
以上高い場合にはこの効果が得られない。 (実施例) 表1に実験条件と実験結果を示す。また第1
図、第2図に実験結果を示す。 素材構造は鉄と鋼第72年(1986)第6号138頁
に示すサンドイツチ構造で、母材、チタン、覆い
材、覆い材、チタン、母材の順に重ね、チタン
(JIS 1種)は覆い材(鋼板)と母材(0.18%炭
素鋼板)間に周囲を溶接して減圧密閉されてい
る。 素材はチタンの変態点以下の800℃またはチタ
ンの変態点以上の950℃に設定した電気炉内で約
6時間加熱したのち、ただちに圧延し、全厚30mm
まで圧延し、空冷している。その後、熱処理を行
なわない場合(実験番号1、5)、チタンの変態
点より低い800℃または850℃で熱処理を行なう場
合(実験番号2、3、6)、チタンの変態点より
100℃以上高い1000℃で熱処理を行なう場合(実
験番号4)を実験している。 また、チタンの変態点より低い温度800℃に炉
温を設定して加熱圧延しチタンの変態点より高い
900℃あるいは950℃で熱処理を行なう場合(それ
ぞれ実験番号7または9(比較法))や900℃また
は950℃から550℃まで水シヤワーにより水冷した
のち空冷する場合(それぞれ実験番号8または10
(本発明法))を実験している。 せん断値は8個の実験データの最小値と最大値
を示しており、JIS G 360のチタンクラツド鋼
のせん断値14.0Kgf/mm2をすべて満足するものは
○印、満足しないものを一部含むものを△印、ほ
とんどが満足しないものを×印で判定を示した。
実験番号1は極めて高いせん断値を示すこともあ
るが、ばらつきが大きく、8個中2個のデータは
14Kgf/mm2未満である。 本発明法および比較法ではデータのばらつきが
小さくなつており、14Kgf/mm2以上の値を示して
いる。また、本発明法において、チタンの再結晶
温度より低い550℃まで水シヤワーにより強制冷
却することによつて、せん断値は向上している。 なお、加熱炉抽出時のチタンの接合予定部の温
度は加熱炉温度より約40℃低いと推定され、接合
境界の温度は熱処理炉温度より約5℃低いと推定
される。 本発明法において、せん断値が高位に安定する
原因は、圧延ままではチタンの表面、すなわち接
合界面に膜状に存在するTiCが、チタンの変態点
以上の温度で熱処理することによつて、チタン結
晶粒内に分散あるいは固溶されることによる。熱
処理温度がチタンの変態点以下の場合、例えば実
験番号2と3の場合にはTiCはチタンの結晶粒界
に沿つてチタン側へ侵入し、チタンの結晶粒界を
著るしく脆化させる。また、熱処理温度がチタン
の変態点より100℃を超える程度に高い場合には
TiとFeの金属間化合物が接合境界付近に発達し
著るしく脆化する。 本発明にしたがい、熱処理に際して強制冷却す
ることによつて、冷却過程におけるチタン結晶粒
界へのTiCの析出を防止あるいは減少させ、かく
してせん断値を一層高位に安定させることができ
る。
のである。 チタンクラツド鋼はチタンまたはチタン合金を
合せ材とし、鋼を母材とし、両者が接合したもの
で、板、管、棒あるいは複雑な形状のものを含
む。 (従来の技術) チタンクラツド鋼は従来、爆着法あるいは爆着
圧延法によつて製造されており、高価であり、ま
たその形状が製法上限定されていた。 チタンクラツド鋼を塑性加工により製造しよう
とする場合には、従来法の熱間加工では鋼中の炭
素が接合界面でTiCとなり、接合部が脆化した。 これを軽減するために例えば、特開昭59−
220293号公報に示されるように接合予定面に酸化
スケール膜を生成させておき400〜750℃の比較的
低温で圧延接合する法や、特公昭59−15306号公
報のようにチタンと鉄系母材の一方の面もしくは
両面に銅メツキを施す案が提案されている。しか
しながら、これらの方法によつてもチタンクラツ
ド鋼に熱処理を施す場合には接合性能、特にせん
断値が低下し、一層の技術向上が望まれていた。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明はチタンクラツド鋼の機械的性質、特に
せん断強さを安定させる方法を提供することを目
的とする。またチタンクラツド鋼の母材および合
せ材の材質を調整することを目的とする。 (問題点を解決するための手段) 本発明の要旨とするところは、母材、チタン、
覆い材、覆い材、チタン、母材の順に重ね、チタ
ンは覆い材と母材間の接合阻害物質を排除して周
囲を溶接して減圧密閉した素材を用い、該素材を
チタンの変態点以下の温度に加熱して塑性加工を
加えて両者を接合してチタンクラツド鋼とした
後、チタンの変態点以上、かつチタンの変態点よ
り100℃以上は高くない温度域に加熱して接合界
面のTiCをチタン結晶粒内に分散或は固溶させ、
少なくともチタンの再結晶温度まで水シヤワーに
よつて強制冷却することを特徴とするチタンクラ
ツド鋼の製造法にある。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明者らはチタンと鋼を同じ環境で同時に加
熱すると、鋼中に存在した炭素によつてチタン表
面に必然的にTiCが生成することを見出した。ま
た、チタンがアセトン等の溶剤によつて洗滌すれ
ば、チタンの表面に炭素あるいは炭素化合物が吸
着され、加熱によつてチタン表面に必然的にTiC
が生成することも見出した。さらに塑性加工によ
つてチタンと鋼が一旦接合すると、鋼中の炭素が
拡散してチタンの表面でTiCとなるが、この量は
前記2者に対してむしろ小さいことを見出した。
そして、このTiCはチタンクラツド鋼の機械的性
質、特にせん断強さを低位にばらつかせる原因と
なり、2次加工時の破壊の起点となることも見出
した。 加熱中にチタン表面に生成するTiCの量は、加
熱温度が高いほど増大し、特にチタンのβ変態
点、すなわち、純チタンで約880℃、Ti−6Al−
4V合金で、約1090℃を超えると急速に増大する。
そしてその時のTiCは、チタンの表面はもちろ
ん、チタンの内部にも多量に分布するようにな
る。従つてチタンと鋼を重ね合わせて加熱する場
合には、熱源が電気であり、チタンが鋼中に真空
密閉されていても、チタン昇温時の変態点を越え
て加熱することは好ましくなく、本発明法ではこ
の変態点以下の温度に加熱し、塑性加工により接
合する。 このようにして接合したチタンクラツド鋼でも
チタンまたは鋼の材質を調整するために、チタン
の再結晶温度(約600℃)または鋼の再結晶温度
(約700℃)よりわずかに高い温度で熱処理するこ
とが考えられるが、このような温度で熱処理すれ
ば、せん断強さは塑性加工ままに対しかなり悪化
する。そしてこの加熱温度を750℃、800℃、850
℃と次第に上昇するにともないせん断強さの低下
は著るしくなる。 以上の知見によれば、接合済のチタンクラツド
鋼でも、チタンの変態点以上の温度で熱処理すれ
ばTiCの増大は避けられず、せん断値は一層低下
するように思える。しかしながら、発明者らはチ
タンの変態点以上の温度で接合済のチタンクラツ
ド鋼を熱処理すると、せん断強さのばらつきが小
さくなり、かつ、十分な水準のせん断強さを得る
ことができることを見出した。このとき、接合前
の加熱温度がチタンの変態点以上である場合や、
接合後の熱処理温度がチタンの変態点より100℃
以上高い場合にはこの効果が得られない。 (実施例) 表1に実験条件と実験結果を示す。また第1
図、第2図に実験結果を示す。 素材構造は鉄と鋼第72年(1986)第6号138頁
に示すサンドイツチ構造で、母材、チタン、覆い
材、覆い材、チタン、母材の順に重ね、チタン
(JIS 1種)は覆い材(鋼板)と母材(0.18%炭
素鋼板)間に周囲を溶接して減圧密閉されてい
る。 素材はチタンの変態点以下の800℃またはチタ
ンの変態点以上の950℃に設定した電気炉内で約
6時間加熱したのち、ただちに圧延し、全厚30mm
まで圧延し、空冷している。その後、熱処理を行
なわない場合(実験番号1、5)、チタンの変態
点より低い800℃または850℃で熱処理を行なう場
合(実験番号2、3、6)、チタンの変態点より
100℃以上高い1000℃で熱処理を行なう場合(実
験番号4)を実験している。 また、チタンの変態点より低い温度800℃に炉
温を設定して加熱圧延しチタンの変態点より高い
900℃あるいは950℃で熱処理を行なう場合(それ
ぞれ実験番号7または9(比較法))や900℃また
は950℃から550℃まで水シヤワーにより水冷した
のち空冷する場合(それぞれ実験番号8または10
(本発明法))を実験している。 せん断値は8個の実験データの最小値と最大値
を示しており、JIS G 360のチタンクラツド鋼
のせん断値14.0Kgf/mm2をすべて満足するものは
○印、満足しないものを一部含むものを△印、ほ
とんどが満足しないものを×印で判定を示した。
実験番号1は極めて高いせん断値を示すこともあ
るが、ばらつきが大きく、8個中2個のデータは
14Kgf/mm2未満である。 本発明法および比較法ではデータのばらつきが
小さくなつており、14Kgf/mm2以上の値を示して
いる。また、本発明法において、チタンの再結晶
温度より低い550℃まで水シヤワーにより強制冷
却することによつて、せん断値は向上している。 なお、加熱炉抽出時のチタンの接合予定部の温
度は加熱炉温度より約40℃低いと推定され、接合
境界の温度は熱処理炉温度より約5℃低いと推定
される。 本発明法において、せん断値が高位に安定する
原因は、圧延ままではチタンの表面、すなわち接
合界面に膜状に存在するTiCが、チタンの変態点
以上の温度で熱処理することによつて、チタン結
晶粒内に分散あるいは固溶されることによる。熱
処理温度がチタンの変態点以下の場合、例えば実
験番号2と3の場合にはTiCはチタンの結晶粒界
に沿つてチタン側へ侵入し、チタンの結晶粒界を
著るしく脆化させる。また、熱処理温度がチタン
の変態点より100℃を超える程度に高い場合には
TiとFeの金属間化合物が接合境界付近に発達し
著るしく脆化する。 本発明にしたがい、熱処理に際して強制冷却す
ることによつて、冷却過程におけるチタン結晶粒
界へのTiCの析出を防止あるいは減少させ、かく
してせん断値を一層高位に安定させることができ
る。
【表】
(発明の効果)
以上述べたように本発明によればチタンクラツ
ド鋼の仕上熱処理によつて、圧延ままの材料より
もせん断強さ値のばらつきを小さくし、その最小
値を引き上げることができる。そして熱処理によ
つてTiCをチタン結晶粒内に分散あるいは固溶さ
せることによつて、接合部近傍の強度を向上させ
ることができる。 以上の説明は工業用純チタンJIS 1種と、0.18
%炭素鋼によりチタンクラツド鋼板を圧延によつ
て製造する例であるが、チタンがチタン合金であ
る場合や、形状が管、棒あるいは複雑なものであ
る場合や、塑性加工法が押出、鍛造あるいは転造
である場合にも本発明は同様に適用できる。
ド鋼の仕上熱処理によつて、圧延ままの材料より
もせん断強さ値のばらつきを小さくし、その最小
値を引き上げることができる。そして熱処理によ
つてTiCをチタン結晶粒内に分散あるいは固溶さ
せることによつて、接合部近傍の強度を向上させ
ることができる。 以上の説明は工業用純チタンJIS 1種と、0.18
%炭素鋼によりチタンクラツド鋼板を圧延によつ
て製造する例であるが、チタンがチタン合金であ
る場合や、形状が管、棒あるいは複雑なものであ
る場合や、塑性加工法が押出、鍛造あるいは転造
である場合にも本発明は同様に適用できる。
第1図はせん断強さおよびそのばらつきに及ぼ
す熱処理炉温度の影響を示す図、第2図は本発明
の熱処理時における急冷効果を示す図である。
す熱処理炉温度の影響を示す図、第2図は本発明
の熱処理時における急冷効果を示す図である。
Claims (1)
- 1 母材、チタン、覆い材、覆い材、チタン、母
材の順に重ね、チタンは覆い材と母材間の接合阻
害物質を排除して周囲を溶接して減圧密閉した素
材を用い、該素材をチタンの変態点以下の温度に
加熱して塑性加工を加えて両者を接合してチタン
クラツド鋼とした後、チタンの変態点以上、かつ
チタンの変態点より100℃以上は高くない温度域
に加熱して接合界面のTiCをチタン結晶粒内に分
散或は固溶させ、少なくともチタンの再結晶温度
まで水シヤワーによつて強制冷却することを特徴
とするチタンクラツド鋼の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20674886A JPS6363585A (ja) | 1986-09-04 | 1986-09-04 | チタンクラツド鋼の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20674886A JPS6363585A (ja) | 1986-09-04 | 1986-09-04 | チタンクラツド鋼の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6363585A JPS6363585A (ja) | 1988-03-19 |
JPH0371953B2 true JPH0371953B2 (ja) | 1991-11-15 |
Family
ID=16528444
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20674886A Granted JPS6363585A (ja) | 1986-09-04 | 1986-09-04 | チタンクラツド鋼の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6363585A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114273832B (zh) * | 2022-01-20 | 2023-05-12 | 广东省科学院中乌焊接研究所 | 一种焊接设备及焊接方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS605867A (ja) * | 1983-06-25 | 1985-01-12 | Nippon Steel Corp | チタンクラツド材の熱処理法 |
-
1986
- 1986-09-04 JP JP20674886A patent/JPS6363585A/ja active Granted
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS605867A (ja) * | 1983-06-25 | 1985-01-12 | Nippon Steel Corp | チタンクラツド材の熱処理法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6363585A (ja) | 1988-03-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5516375A (en) | Method for making titanium alloy products | |
CN107847993B (zh) | 热轧用钛坯料 | |
CN106514033A (zh) | 铝合金、热交换器、铝合金复合材料及其制备方法 | |
TWI632959B (zh) | Titanium composite and titanium for hot rolling | |
JP3047752B2 (ja) | チタンクラッド鋼板の製造方法 | |
JP6787428B2 (ja) | 熱間圧延用チタン材 | |
US3966506A (en) | Aluminum alloy sheet and process therefor | |
JPH0371953B2 (ja) | ||
JP2003183730A (ja) | 表層超微細粒材料 | |
JPH06264233A (ja) | Tft製造用スパッタリングタ−ゲット | |
JP4179080B2 (ja) | 高Nb合金の熱間加工方法 | |
JPS59110486A (ja) | Tiクラツド線材の製造方法 | |
TWI617671B (zh) | Titanium for hot rolling | |
JP6690288B2 (ja) | チタン内包構造体およびチタン複層材の製造方法 | |
TWI626093B (zh) | Titanium composite and titanium for hot rolling | |
JP3017236B2 (ja) | 磁気特性の優れたFe―Al合金軟磁性薄板の製造方法 | |
JP6848991B2 (ja) | 熱間圧延用チタン材 | |
JPS6350113B2 (ja) | ||
JPH0446644B2 (ja) | ||
JP3489860B2 (ja) | Fe−Co−V合金の線材製造方法 | |
JPH0135915B2 (ja) | ||
JPS6323263B2 (ja) | ||
JP2711956B2 (ja) | アプセットバット溶接用アルミニウム合金材 | |
JPH0373624B2 (ja) | ||
JPS6293090A (ja) | チタンクラツド鋼の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |