JPH0370767A - 難燃性ポリエステル組成物 - Google Patents

難燃性ポリエステル組成物

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JPH0370767A
JPH0370767A JP20901089A JP20901089A JPH0370767A JP H0370767 A JPH0370767 A JP H0370767A JP 20901089 A JP20901089 A JP 20901089A JP 20901089 A JP20901089 A JP 20901089A JP H0370767 A JPH0370767 A JP H0370767A
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大多和 英俊
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興田 清己
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、成形性、機械的性質、耐トラツキング性など
の電気特性および広い温度領域における耐熱性が著しく
改良された難燃性ポリエステル組成物に関するものであ
る。
〈従来の技術〉 ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレ
ートに代表される芳香族ポリエステルは、その優れた緒
特性を利用してt気・電子部品、機械機構部品および自
動車部品などに広く利用されている。それらのうち、特
にこれらの芳香族ポリエステルの電気特性を生かした用
途はエレクトロニクス産業の発展とともに今後ますます
増加するものと考えられる。
ところで、電気・電子部品に対して樹脂材料を使用する
際にはtJL規格に規定される難燃性を満足することが
必要であり、さらに電子コネクターなどの分野において
は、難燃性を付与した際にも良好な機械的性質を保有し
ているとともに難燃剤が成形品表面にブリードアウトし
ないことはもちろん成形品から絶縁不良を生ずるガスを
発生しないことが要求されている。
そして、このような多様な要求に対応する芳香族ポリエ
ステル用の難燃剤としては、デカブロモジフェニルエー
テルなどの低分子量型の有機臭素化合物に代わり、比較
的低分子量の高い臭素化ポリカーボネートや臭素化エポ
キシなどがその主体になりつつある。
しかし、これらのオリゴマ型の難燃剤はブリードアウト
はしないものの、例えば臭素化ポリカーボネートは芳香
族ポリエステルとの間にエステル交換反応を起こし、芳
香族ポリエステルの機械的性質を低下させること、成形
時の粘度低下が大きいことおよび成形品の熱処理時に電
気絶縁性のガスを発生しやすいことなどの問題があり、
また臭素化エポキシについてもその末端エポキシ基の存
在により成形滞留時に増粘して流動性が不良となること
および成形時に接点不良につながるようなガスを発生し
やすいことなどの問題があった。
そこで、難燃剤を高分子量化することによってこれらの
問題を解決しようという試みが種々なされており、例え
ば特開昭54−83053号公報には高重合度臭素化ポ
リカーボネートを用いる方法が、特開昭58−1188
49号公報には高重合度の臭素化エポキシ化合物を用い
る方法が開示されている。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、前記の難燃剤を高重合度化する方法は若
干低ガス化などの効果が認められるものの、満足のいく
レベルになく、また耐トラツキング性などの電気特性が
低下しやすいという問題があった。
従って本発明の課題は、上述した従来の難燃性ポリエス
テル組成物が有する問題点を解消することにある。
く課題を解決するための手段〉 そこで本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した
結果、芳香族ポリエステルに対して特定分子量の有機臭
素化合物、アンチモン化合物および特定粒径の微粒子炭
酸カルシウムを特定量含有せしめることによって、難燃
性、機械的性質および難燃剤のノンブルーミング性を満
足するのみでなく、成形時および成形品からのガス発生
量が少なく、耐トラツキング性や耐アーク性などの電気
特性に優れ、しかも成形滞留安定性などの成形性、耐熱
性なども良好なポリエステル組成物が得られることを見
出し本発明に到達した。また、さらに特定のヒンダード
フェノール化合物および/または無機スズ化合物の併用
により成形時の流動性が向上するとともに、ガス発生量
を一層低減できることも同時に見出した。
すなわち、本発明は、(A)芳香族ポリエステル100
重量部に対して、(B)平均分子量3,000以上の有
機臭素化合物1〜60重量部、(C)アンチモン化合物
1〜50重量部および(D)平均粒子径が1.〇四以下
の微粒子炭酸カルシウム0.01〜10重量部を含有せ
しめてなる難燃性ポリエステル組成物を提供するもので
ある。
本発明で用いる(^)芳香族ポリエステル樹脂とは芳香
環を重合体の連鎖単位に有するポリエステルであり、具
体的には芳香族ジカルボン酸(あるいはそのエステル形
成性誘導体)とジオール(あるいはそのエステル形成性
誘導体)とを主成分とする縮合反応により得られる重合
体なしは共重合体である。
ここでいう芳香族ジカルボン酸としてはテレフタル酸、
イソフタル酸、オルトフタル酸、1゜5−ナフタレンジ
カルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6
−ナフタレンジカルボン酸、4.4′−ビフェニルジカ
ルボン酸、3.3′−ビフェニルジカルボン酸、4.4
′−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4.4′−ジフ
ェニルメタンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルスル
ホンジカルボン酸、4.4′−ジフェニルイソプロピリ
デンジカルボン酸、1.2−ビス(フェノキシ)エタン
−4,4′−ジカルボン酸、2,5−アントラセンジカ
ルボン酸、2.6−アントラセンジカルボン酸、4.4
′−p−ターフェニレンジカルボン酸および2,5−ビ
リジンジカルボン酸などが挙げられ、なかでもテレフタ
ル酸が好ましく使用できる。
これらの芳香族ジカルボン酸は2種以上を混合して使用
してもよい、なお少量であれば、これらの芳香族ジカル
ボン酸とともにアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸
およびドデカンジオン酸などの脂肪族ジカルボン酸およ
びシクロヘキサンジカルボン酸なとの脂環族ジカルボン
酸を1種以上混合使用することができる。
またジオール成分としては、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ネオペンチルグリコール、2−メチ
ル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール
およびトリエチレングリコールなどの脂肪族ジオール、
1.4−シクロヘキサンジメタノール、1.3−シクロ
ヘキサンジメタノールなどの脂環族ジオールなとおよび
それらの混合物などが挙げられる。なお少量であれば、
分子量400〜6.000の長鎖ジオール、すなわちポ
リエチレングリコール、ポリ−1,3−プロピレングリ
コールおよびポリテトラメチレグリコールなどを1種以
上共重合せしめてもよい。
芳香族ポリエステル樹脂(A)の具体例としてはポリエ
チレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート
、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキシレンテレフ
タレート、ポリーl。
4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエ
チレンナフタレート、ポリブチレンナフタレートおよび
ポリエチレン−1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4
,4′−ジカルボキシレートなどのほか、ポリエチレン
イソフタレート/レテフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート/イソフタレートおよびポリブチレンテレフタ
レート/デカンジカルボキシレートなどのような共重合
ポリエステルが挙げられる。これらのうち機械的性質お
よび成形性などのバランスのとれたポリブチレンテレフ
タレート、ポリエチレンテレフタレートおよびポリ−1
,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレートが特に
好ましく使用できる。
本発明において使用する芳香族ポリエステル樹脂(^)
は0.5%の0−クロルフェノール溶液を250℃で測
定した相対粘度が1.15〜2.0、特に1.3〜1.
85のものが好適である。
本発明において(6)成分として用いられる平均分子量
3,000以上の有機臭素化合物とは、分子中に臭素原
子を有し、平均分子量が3.000以上、好ましくは5
.000以上であり、特に臭素含有130重量%以上の
ものが好ましい。
具体的には臭素化ポリカーボネート(例えば臭素化ビス
フェノールAを原料として製造されたポリカーボネート
オリゴマ)、臭素化エポキシあるいは臭素化フェノキシ
化合物(例えば臭素化ビスフェニールとエピクロルヒド
リンとの反応あるいは臭素化エポキシ化合物と臭素化ビ
スフェノールとの反応によって製造されるジェポキシ化
金物や臭素化エポキシオリゴマ、臭素化エポキシポリマ
、臭素化フェノキシポリマ)、ポリ(臭素化ベンジルア
クリレート〉、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化
ビスフェノールA/塩化シアヌル/臭素化フェノールの
縮合物および臭素化ポリエチレン(線状タイプおよび架
橋タイプ)などのハロゲン化されたポリマやオリゴマあ
るいはこれらの混合物で平均分子量3,000以上のも
のが挙げられる。なかでも臭素化エポキシオリゴマおよ
びポリマ、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレン
エーテル、臭素化ポリカーボネートおよび塩化シアヌル
/臭素化ビスフェノール/臭素化フェノールの重縮金物
が好ましく、特にp−tert−ブチルフェノール、ト
リブロムフェノールなど1価のフェノールで末端封鎖し
たテトラブロモビスフェノールAを原料とする臭素化ポ
リカーボネートあるいはそのビスフェノールAポリカー
ボネートとの共重合体および臭素化フェノキシ樹脂が好
ましく使用できる。
これらの分子量3. OO0以上の有機臭素化合物(B
)の添加量は、芳香族ポリエステル(A)1oo*iあ
たり1〜60重量部、好ましくは5〜30重量部である
。添加量がljl量部未満では難燃性が十分でなく、6
0重量部を越えると組成物の物質が低下するため好まし
くない。
本発明において使用する(C)アンチモン化合物は(B
)平均分子量3,000以上の有機臭素化合物と併用添
加することにより相乗的に難燃性を向上せしめるととも
に、(D)f1粒子炭酸カルシウムと併用添加せしめる
ことによりガス発生量を大幅に低下せしめる作用を奏す
る。
かかるアンチモン化合物としては各種のものが使用でき
る。具体的には二酸化アンチモン、五酸化アンチモンな
どの酸化アンチモン、リン酸アンチモン、アンチモン酸
ソーダ、KSb(OH)e、酒石酸アンチモニルカリウ
ム、Sb (OCH2CH3)3 、Sb (OCH(
CH3)CH2CH3)3およびトリフェニルスチビン
などが挙げられ、なかでも酸化アンチモンが好ましく使
用できる。
本発明における(C)アンチモン化合物の添加量は芳香
族ポリエステル(^)100重量部に対し1〜50重量
部、好ましくは3〜30重量部であり、1重量部未満で
はアンチモン化合物の併用添加による難燃性改良効果が
十分ではなく、50ff1量部を越えると芳香族ポリエ
ステルの機械的性質が損なわれる。さらに好ましくは添
加した難燃剤中の臭素2〜5原子に対しアンチモン化合
物中のアンチモン原子1の割合で加えるのがよい。
本発明で使用する[D)平均粒子径1.0IJio以下
の微粒子炭酸カルシウムとしては種々の結晶形態のもの
が使用可能である。一般にはカルサイト結晶のものが使
用されるが、アラゴナイト結晶やバテライト結晶のもの
およびそれらの混合物からなるものも使用可能である。
製造方法は特に限定されないが、石灰石を乾式または湿
式法で粉砕後、分級する粉砕法、石灰石を焼成後、水酸
化カルシウムとし、炭酸ガスと反応させる炭酸ガス化合
法および塩化カルシウムと炭酸ナトリウムと反応させる
可溶性塩化合法(塩化カルシウム−ソーダ法)などが挙
げられる。特に合成法の場合には生成時の反応条件をコ
ントロールすることによって種々の粒子径のものが得ら
れるため有利である。
微粒子炭酸カルシウムの平均粒子径は1.01m以下で
あることが必要であり、好ましくは0.5四以下、より
好ましくは0.311I11以下である。また、炭酸カ
ルシウムはBET法で測定した比表面積が5 rd /
 を以上、好ましくは10rd/を以上、より好ましく
は20rd/lr以上、特に好ましくは30rrr/を
以上であることがガス発生量低減効果が大きくなるため
望ましい、さらに炭酸カルシウムは酸化鉄の含有量が0
.2%以下、好ましくは0.1%以下であることがガス
発生量の低減および電気特性改良面から望ましい。
微粒子炭酸カルシウム(D)の添加量は芳香族ポリエス
テル100重量部に対して0.01〜10重量部、好ま
しくは0,05〜5重量部、より好ましくは0.1〜3
重量部である。
添加量が0.01重量部未満の場合には低ガス化および
電気特性向上の効果が小さく、一方101i量部を越え
た場合には機械的物性が低下する傾向がありいずれも好
ましくない。
本発明において特に必須ではないが、(E)分子!50
0以上のヒンダードフェノール化合物および/または無
機スズ化合物をさらに添加することによってガス発生量
を一層低減し、電気特性を向上させることが可能である
本発明において使用する(E)分子量500以上のヒン
ダードフェノール化合物とは、下記−般弐〇 1 (式中、R1は、メチル、エチル、プロピル、第3ブチ
ルなどの炭素数1〜10のアルキル基である。) で表わされる構造単位を含有するもののうち分子!50
0以上の化合物であり、分子量500〜5.000のも
のが好ましく、分子量600〜2.000のものが特に
好ましい、具体的にはトリス(β−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシーフェニル〉プロピオニル−オ
キシエチル〉イソシアヌレート、2.4−ジ−t−ブチ
ル−フェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シベンゾエート、1.1.3−トリス(2−メチル−4
−ヒドロキシ−5−t−ブチル−フェニル)ブタン、2
,2′−メチレン−ビス(4−メチル−6−ブチル−フ
ェノール)、1,3.5−トリス(3’ 、5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシベンゾイル)イソシアヌレー
ト、テトラキス(メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシ−フェニル)10ビオネート〉メタ
ン、2.2−チオ−(ジメチル−ビス−3(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネ
ート)、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−
3′ 5−ジ−t−ブチルフェノール)プロピオネート
、N、N−へキサメチレン−ビス(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンアミド)、ビス(3
,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾイルホス
ホリックアシッド)モノメチルエステルのニッケル塩、
1,3.5−トリーメチル−2,4,6−トリス(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジル〉ベン
ゼンおよび下記構造の化合物 m=5〜15 などが挙げられ、なかでもテトラキス(メチレン−3(
3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)
プロピオネート)メタンおよび1.3.5−トリーメチ
ル−2,4,6−1リス−(3゜5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシ−ベンジル)ベンゼンなどが好ましく使
用できる。これらは単独もしくはエステルの型で用いて
もよい。
上記分子量500以上のヒンダードフェノール化合物(
E)を添加する際の添加量は、芳香族ポリエステル(A
)100重量部に対して0.005〜5重量部、好まし
くは0.01〜3重量部である。
本発明において、[E)成分として用いる無機スズ化合
物とはスズ酸化物、スズ酸、メタスズ酸およびそれらの
金属塩から選択された少なくとも1種である。
スズ酸化物としては酸化スズ(SnO)、二酸化スズ(
Sn02)、三酸化スズ(Sn203)および四酸化ス
ズ(Sn3il)が挙げられる。
スズ酸とは4価の酸化スズの水和物であり、αスズ酸と
βスズ酸の両者とも使用することができる。また、メタ
スズ酸も4価の酸化スズの水和物である。これらの製法
としては、例えばαスズ酸はスズ酸アルカリ水溶液に希
酸を作用させる方法、βスズ酸およびメタスズ酸は酸化
スズに濃硝酸を作用させる方法が挙げられる。
さらにスズ酸およびメタスズ酸の金属塩としてはカリウ
ム、ナトリウムなどのアルカリ金属塩、マグネシウム、
カルシウム、ストロンチウムなどのアルカリ土類金属塩
、亜鉛塩、コバルト塩、鉛塩などが挙げられる。
これらスズ化合物のうち、酸化スズ、スズ酸およびメタ
スズ酸が好ましく、なかでもメタスズ酸が特に好ましく
使用できる。
(E)分子量500以上のヒンダードフェノール化合物
および/または無機スズ化合物を添加する場合の添加量
は単独もしくは両者を併用した場合ともに芳香族ポリエ
ステル100重量部に対して0.005〜5重量部、好
ましくはo、01〜3!量部、より好ましくは0.02
〜2重量部である。
本発明においてはさらにリン酸、亜リン酸およびそれら
のエステルから選択される1種以上のリン化合物を併用
添加することもガス発生量の一層低下が可能となり好ま
しい。
このようなリン化合物としては、リン酸、リン酸ジメチ
ル、リン酸トリメチル、リン酸トリメチルエステル、リ
ン酸メチルジエチル、リン酸トリエチル、リン酸トリイ
ソプロピル、リン酸トリブチル、リン酸トリフェニル、
リン酸トリベンジル、リン酸トリシクロヘキシル、亜す
ン酸、亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリエチル、亜リ
ン酸トリブチル、亜リン酸トリ(ヒドロキシブチル)、
亜リン酸トリフェニル、ビス(2,4−ジ−t−ブチル
フェニル〉ペンタエリスリトール−シフオスファイト、
ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)
ペンタエリスリトール−ジホスファイトおよびトリス(
2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトなどが
挙げられ、なかでもリン酸トリメチルやリン酸トリフェ
ニルなどが好ましく用いられる。これらのリン化合物は
1種のみならず、2種以上を用いることもできる。
上記リン酸、亜リン酸およびそれらのエステルから選択
される1種以上のリン化合物を添加する場合の添加量は
、芳香族ポリエステル100重量部に対して0.01〜
51ii部、好ましくは0.05〜1重量部である。
なお、特に必須ではないが本発明の組成物に対してさら
に繊維状および/または粒状の充填剤を添加した場合、
他の特性を低下させずに剛性を大幅に向上させることが
できる。このような充填剤としてはガラス繊維、炭素繊
維、金属繊維、アラミド繊維、セラミック繊維、アスベ
スト、チタン酸カリウィスカ、ワラステナイト、石コウ
繊維、セピオライト、ガラスピーズ、カラスフレーク、
タルク、マイカ、クレー、炭酸カルシウム、vA酸バリ
ウム、酸化チラシおよび酸化アルミニウムなどが挙げら
れ、なかでもチヲップドストランドタイプのガラス繊維
が好ましく使用できる。これらの添加量は通常芳香族ポ
リエステル100重量部に対して3〜80重量部である
さらに本発明の組成物は、本発明の目的を損なわない範
囲で、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、離
型剤、染料、顔料などの着色剤および核剤などの通常の
添加剤を1種以上含有することができる。また少量の他
の熱可塑性樹脂(例えばポリカーボネート、ポリアミド
、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン/プロピレ
ン共重合体、エチレン/ブテン−l共重合体、エチレン
/プロピレン/非共役ジエン共重合体、エチレン/アク
リル酸エチル共重合体、エチレン/メタクリル酸グリシ
ジル共重合体、エチレン/酢酸ビニル/メタクリル酸グ
リシジル共重合体およびエチレン/プロピレン−g−無
水マレイン酸共重合体など〉を含有することもできる。
本発明の組成物の製造方法は特に制限されるものではな
いが、(A)芳香族ポリエステル、(B)平均分子量3
. OO0以上の有機臭素化合物、(C)アンチモン化
合物および(D)平均粒子径1.0四以下の微粒子炭酸
カルシウム、さらに必要に応じて特定のヒンダードフェ
ノール化合物、無機スズ化合物、リン化合物、ガラス繊
維などの他の添加剤を押出機を使用して溶融混練する方
法が好ましく挙げられる。
本発明組成物は射出成形、押出成形、ブロー成形など種
々の成形方法によって容易に成形することができる。
〈実施例〉 以下に実施例を挙げて本発明の効果をさらに詳述する。
なお、以下に記載する部および%はいずれも重量基準で
ある。
実施例1〜7、比較例1〜6 相対粘度1.64のポリブチレンテレフタレート100
部に対し、三酸化アンチモン8部、下記の有機臭素化合
物および炭酸カルシウムを表1に記載した量ヘンシルミ
キサーで混合後、ベント付き40m++φ押出機を用い
て250 ’Cで溶融混練−ベレット化した。このベレ
ットを130℃×4時間乾燥後、パーフェクトオーブン
中り80℃×30分熱処理し揮発分量を求めた。
また、250℃に設定した5オンスのスクリューインラ
イン型射出成形機を使用して金型温度80℃、成形サイ
クル(射出時間/冷却時間)(イ)10秒/15秒で成
形し、ASTMI号ダンベル、3 txa t X 8
0 Bφ内円板1/8“tアイゾツト衝撃試験片および
燃焼試験片(l/16″×1/2″×5″)を各々得た
。この時金型を完全に充填するに必要な最小圧力である
成形下限圧(ゲージ圧)をASTMI号ダンベル成形時
に求めるとともに成形サイクル(ロ)10秒/60秒に
した場合の成形下限圧も求めた。
これらの試験片について、UL−94規格に従い、垂直
燃焼試験を行うとともに、オーブン中180℃×500
時間熱処理した試験片と未処理の試験片についてAST
M  D635に従い各々の引張試験を、さらにはAS
TM  D256に従いノツチなしアイゾツト1il撃
試験を行った。また成形サイクル(イ)で成形した3 
tm t×80圓φ円板を用いてI E CP++bl
ication12に従い耐トラツキング性(比較トラ
ッキング指数、CTI値)を測定した。
これらの結果を表1に併せて示す。
く難燃剤〉 B−1: p=10 B−2=上記B−1の一般式においてp=3B−3: 5=1 B−4二上記B−3の一般式において5=18B−5= 表1の結果から明らかなように本発明の特定分子量の有
機臭素化合物、アンチモン化合物および特定の炭酸カル
シウムを併用した本発明の組成物は成形時の滞留安定性
および低ガス性に優れるのみならず、得られた成形品は
耐熱性が良好でしかも電気特性、特に耐トラツキング性
の著しい改良された樹脂成形品を与えることができる。
実施r’A 8、比較例6 相対粘度1.43のポリブチレンテレフタレート100
重量部、チョツプドストランドタイプのガラス繊維(径
13−1長さ3+m)50重量部、二酸化アンチモン8
重量部、前記の有機臭素化合物および炭酸カルシウムに
対して、スズ化合物、ヒンダードフェノール化合物およ
びリン化合物から適宜選択した添加剤を表2に記載した
1用いる他は、実施例1と同じ方法を用いて配合・押出
し後成形、評価した。
結果を表2に示す。
くヒンダードフェノール化合物〉 E−1=テトラキス(メチレン−3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシ −フェニル)プロピオネート)メタ ン くスズ化合物〉 E−2=メタスズ酸 くリン化合物〉 E−3=リン酸トリメチル 表2の結果らか明らかなように、ガラス繊維を配合した
ときにおいても、本発明組成物は難燃性、成形性、機械
的性質および電気特性に優れていることがわかる。さら
に、特定のヒンダードフェノール化合物、スズ化合物お
よびリン化合物などを併用添加せしめた際には、ガス発
生量の低減、耐熱性などに相乗的な改良効果が得られる
〈発明の効果〉 芳香族ポリエステルに対して、特定分子量の有機臭素化
合物、アンチモン化合物および微粒子炭酸カルシウムを
特定の割合で含有せしめてなる本発明の難燃性ポリエス
テル組成物は、成形性、機械的性質、電気特性および耐
熱性が優れるため、電気・電子機器部品、自動車部品な
どの用途に好適である。
特許出願大東し株式会社

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(A)芳香族ポリエステル100重量部に対して
    、(B)平均分子量3,000以上の有機臭素化合物1
    〜60重量部、(C)アンチモン化合物1〜50重量部
    および(D)平均粒子径が1.0μm以下の微粒子炭酸
    カルシウム0.01〜10重量部を含有せしめてなる難
    燃性ポリエステル組成物。
  2. (2)(A)芳香族ポリエステル100重量部に対し、
    上記(B)〜(D)成分とともにさらに(E)分子量5
    00以上のヒンダードフェノール化合物および/または
    無機スズ化合物0.005〜5重量部を含有せしめてな
    る請求項(1)に記載の難燃性ポリエステル組成物。
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