JPH0370503B2 - - Google Patents

Description

請求の範囲 １ 人体又は動物の身体用の穿刺兼カテーテル挿
入装置であつて、金属製の穿刺針と、該穿刺針を
その先端と後端部との間の範囲において取り囲ん
でいるカニユーレとを有しており、穿刺針の引抜
き後にカニユーレを通して長い誘導線が身体に導
入されるようになつていて、次いで行なわれるカ
ニユーレの引抜き後に誘導線が、設置すべきカテ
ーテルのための案内として働く形式のものにおい
て、穿刺針３，３′がその先端１から、カニユー
レ９から突出している後端部まで導電性に構成さ
れていて、該後端部に電気的な接続部分５；３
１，３３を有していることを特徴とする、人間又
は動物の身体用の穿刺兼カテーテル挿入装置。

２ 穿刺針が自体公知のように中空に構成されて
いて、電気的な接続部分５の後端部が、液体が妨
げられることなく穿刺針を貫流できるように構成
されている、請求の範囲第１項記載の穿刺兼カテ
ーテル挿入装置。

３ 電気的な接続部分が、穿刺針３の後端部に差
込み可能な金属製の中空の針によつて形成されて
いて、該針に電気的なリード線７が接続されてい
る、請求の範囲第２項記載の穿刺兼カテーテル挿
入装置。

４ 導電体３１が穿刺針３の後端部における進出
箇所において、外から接近可能な電気的なリード
線の上に引き延ばされる襞付チユーブ３５によつ
て取り囲まれている、請求の範囲第１項から第３
項までのいずれか１項記載の穿刺兼カテーテル挿
入装置。

技術分野 本発明は、人間又は動物の身体用の穿刺兼カテ
ーテル挿入装置であつて、金属製の穿刺針と、該
穿刺針をその先端と後端部との間の範囲において
取り囲んでいるカニユーレとを有しており、穿刺
の引抜き後にカニユーレを通して長い誘導線が身
体に導入されるようになつていて、次いで行なわ
れるカニユーレの引抜き後に誘導線が、設置すべ
きカテーテルのための案内として働く形式のもの
に関する。

先行技術 このような形式の穿刺兼カテーテル挿入装置は
静脈用カテーテルを挿入するための装置として公
知である。しかしながらこの公知の装置は神経索
への穿刺及びカテーテル挿入のためには適してい
ない。それというのは神経索への穿刺及びカテー
テル挿入を行なう場合、穿刺針を神経鞘の内部に
ないしは神経鞘と神経との間の中間室に正しく導
入することは極めて困難だからである。

神経索のために穿刺針と注射針とが組み合わさ
れた針が公知であり、この針は神経鞘と神経との
間の中間室に差し込むのにも適しており、その後
端部にフレキシブルなチユーブとの接続部を有し
ている。この接続部は一端に注射器のための接続
管片を有し、かつさらに、神経探査過程時に使用
されるパルス発信器（ニユーロトレーサ）を接続
するための電気的なリード線を有している。しか
しながらこの公知の装置では穿刺針を通して薬剤
を直接注入することしかできず、穿刺針を神経鞘
と神経との間の中間室に導入した後で長いカテー
テルを導入すること及びこのカテーテルを長い時
間にわたつて設置しておくことは不可能である。

発明の詳細 本発明の課題は、冒頭に述べた形式の穿刺兼カ
テーテル挿入装置を改良して、神経索への穿刺及
びカテーテル挿入にも使用できるようにすること
である。

この課題を解決するために本発明の構成では、
穿刺針がその先端から、カニユーレから突出して
いる後端部まで導電性に構成されていて、該後端
部に電気的な接続部分を有している。

このように構成された穿刺兼カテーテル挿入装
置では神経用カテーテルを著しく容易に設置する
ことができる。穿刺針の電気的な接続部分には、
ニユーロトレーサ（Neurotracer）という名で販
売されている電気的なパルス発信器が接続可能で
あり、このパルス発信器によつて、穿刺針及び該
穿刺針を取り囲むカニユーレによつて神経鞘の内
部を正確に探り出すことができ、非所望のずれを
ただちに認めることができる。つまり非所望のず
れが生じた場合には、入力された電流パルスもは
や神経に到達しないので、治療を行なつている医
師は患者の反応を見て、針を別の方向に案内しな
くてはならないことを確認することができる。

第１図は電気式のパルス発信器を接続するため
の接続部分を備えた、人体用の穿刺兼カテーテル
挿入装置を拡大して示す図であつて、この場合穿
刺針と該穿刺針を取り囲むカニユーレとは中断さ
れて示されている。

第１Ａ図は第１図に示された装置のカニユーレ
の一部と該カニユーレを貫通していて神経用カテ
ーテルを設置するために役立つ誘導線（マンドリ
ン）とを概略的に示す図である。

第１Ｂ図は誘導線によつて人体に導入される神
経用カテーテルの一部を概略的にかつ拡大して示
す図である。

第２図は第１図に示された穿刺兼カテーテル挿
入装置とは別の実施例を示すものであつて、第１
図の実施例とは異なつた電気的なリード線と、該
リード線を無菌状態でおおう襞付チユーブとを備
えた穿刺兼カテーテル挿入装置を概略的に示す図
である。

図面に示された穿刺兼カテーテル挿入装置は神
経を受容する神経鞘内室を周囲と接続させるため
に用いられる。医学的な治療に際して行なわれる
このような接続は、例えば神経鞘内室にカテーテ
ルを挿入するため、治療薬を注入するため又はこ
れに類した目的のためのものである。このような
目的を達成するには場合によつては静脈用カテー
テルを挿入する場合がそうであるように長いカテ
ーテルが身体の深い箇所に導入されねばならな
い。

図示の穿刺兼カテーテル挿入装置は先端１を備
えた穿刺針３を有しており、この穿刺針３を例え
ば長さ60mmであり、注射針のように身体に差し込
むのに適している。

穿刺針３は導電性の材料から成つていて、その
後方部分に後で詳しく述べる電気的な接続部分１
５を有しており、この接続部分１５には電気的な
リード線７が設けられている。

このリード線７を介して穿刺針３は、例えばニ
ユーロトレーサという名で販売されている電気式
のパルス発信器（図示せず）に接続され得る。治
療を行なう医師はこのパルス発信器から送られる
パルスによつて、穿刺針３を神経鞘の内部におい
て前進運動させることができる。穿刺針３が該穿
刺針を取り囲む絶縁性のカニユーレ９と共に人体
に差し込まれて神経鞘に押し込まれるやいなや、
導入された電流パルスは神経に作用し、相応な身
体部分例えば手の、外から見える運動反応を惹起
する。

穿刺針３が神経鞘内にある限り、穿刺針３を介
して入力される電気的なパルスは、身体部分の運
動反応をトリガするために有効である。そしてこ
の運動反応が可視である限り、治療を行なう医師
は穿刺針３及びカニユーレ９を神経と神経鞘との
間の中間室内を該中間室に沿つて正しく案内する
ことができる。

この場合通常穿刺針３は神経鞘内を短い区間だ
け該神経鞘に沿つて案内されるだけでよく、これ
だけでカニユーレ９のための十分な案内が既に与
えられ、次いでカニユーレ９は操作突設部１１に
よつて穿刺針３に対して相対運動せしめられて神
経鞘内を押し進められ得る。

図面からわかるようにカニユーレ９の長さは穿
刺針３よりも幾分短いので、穿刺針３の先端１は
絶縁性のカニユーレ９から前方に向かつて突出し
ている。この絶縁性のカニユーレ９は適当なプラ
スチツク材料から成つていて、神経鞘への導入を
可能ならしめるために相応に細く構成されてい
る。

まず第１に必要なことである、穿刺針３とカニ
ユーレ９とを一緒に導入することを可能ならしめ
るために、穿刺針３の後端部に設けられた操作突
設部１３はカニユーレ９の後端部に設けられたス
リーブ１７に箇所１５においてテレスコープ状に
嵌め合わせられている。この場合この嵌合結合は
容易に解離可能なので、上述のようにカニユーレ
９を穿刺針３に対して相対運動させながら前方に
押し出すことができる。

さらに治療が続く場合カニユーレ９のスリーブ
１７は穿刺針３を引き抜いた後で、第１Ａ図にお
いてカニユーレ９のなかに略示されている誘導線
１９を導入するためにも役立つ。マンダリンと呼
ばれているこの誘導線１９はカニユーレ９を人体
から引き抜いた後で、第１Ｂ図に略示されている
ように神経用カテーテル２１を導入するために役
立つ。誘導線１９及び神経用カテーテル２１の長
さは例えば25cmである。

第１図に示された電気的な接続部分５は金属製
の針２３を有しており、この針２３は穿刺針１の
後端部に差し込まれていて、つまり導電結合され
ている（図示の中間室は単に針２３をより明瞭に
示すためのものであり、決して絶縁性の中間室で
はない）。

第１図の実施例では金属製の針２３も中空針と
して構成されていて、後端部に接続管片２５を有
している。このようになつていると、電気的な接
続が行なわれている場合にも注入又はこれに類し
たことを行なうことができる。

金属製の針２３は接続栓体２７によつて取り囲
まれており、この接続栓体２７は穿刺針３後端部
の操作突設部１３に設けられた接続ブシユ２９に
嵌め合わせられるようになつている。この場合接
続栓体２７は同時に、電気式のパルス発信器に通
じるリード線７を固定するためにも役立つ。

自明なことではあるが、接続栓体２７の凸形の
コーンは接続ブシユ２９の凹形のコーンに密に嵌
め込まれているので、接続管片２５に装着された
注射器によつて穿刺過程中に吸込みを行なうこと
もできる。

第２図からわかるように、穿刺針３′の後端部
への電気的な接続は、穿刺針３′の接続ブシユ２
９′を貫いて側部から導電体３１が導入されてい
て、この導電体３１が箇所３３において穿刺針
３′と電気的に接続されていることによつても簡
単に得られる。この実施例においても電気式のパ
ルス発信器との接続はリード線７′を介して容易
に行なわれ得る。

第２図にはさらに襞付チユーブ３５が略示され
ているが、この襞付チユーブ３５は、接続ブシユ
２９から進出している導電体３１を特にその進出
箇所において密に取り囲んでいる。このように構
成されていると、穿刺兼カテーテル挿入装置への
導電体３１及びリード線７′のような電気的な接
続部分の長さを短くすることができ、その代わり
に襞付チチユーブ３５を相応に長く構成するとパ
ルス発信器から延びているリード線７′を穿刺兼
カテーテル挿入装置のすぐ近くまで無菌状態で導
くことができる。この穿刺兼カテーテル挿入装置
は大量生産品として無菌状態で製造することがで
き、使用時にはただ襞付チユーブ３５がパルス発
信器から延びているリード線７′の上に引き延ば
されるだけでよく、これによつて周囲の無菌性が
リード線７′によつて損われることは回避される。

穿刺兼カテーテル挿入装置の後端部における電
気的な接続部分は、ここでは図示及び記載されて
いない別の種種様様な形式において実現可能であ
る。

例えば、穿刺ニードルの後端部に片持ち式に設
けられた接続部材とこの接続部材をはさむわに口
形端子とによつて電気的な接続を行なうこともで
きる。