JPH036962B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH036962B2 JPH036962B2 JP61052967A JP5296786A JPH036962B2 JP H036962 B2 JPH036962 B2 JP H036962B2 JP 61052967 A JP61052967 A JP 61052967A JP 5296786 A JP5296786 A JP 5296786A JP H036962 B2 JPH036962 B2 JP H036962B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- powder
- magnetic
- magnetic powder
- torque
- spherical
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
- 239000000843 powder Substances 0.000 claims description 40
- 239000006247 magnetic powder Substances 0.000 claims description 35
- 239000012535 impurity Substances 0.000 claims description 6
- 238000000889 atomisation Methods 0.000 claims description 3
- 230000004907 flux Effects 0.000 description 12
- 239000000463 material Substances 0.000 description 8
- 230000035699 permeability Effects 0.000 description 8
- 238000000034 method Methods 0.000 description 7
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 6
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 6
- 230000003647 oxidation Effects 0.000 description 6
- 238000007254 oxidation reaction Methods 0.000 description 6
- 229910045601 alloy Inorganic materials 0.000 description 5
- 239000000956 alloy Substances 0.000 description 5
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 5
- 238000009689 gas atomisation Methods 0.000 description 5
- 239000002245 particle Substances 0.000 description 5
- 229910000599 Cr alloy Inorganic materials 0.000 description 4
- 239000010935 stainless steel Substances 0.000 description 4
- 229910001220 stainless steel Inorganic materials 0.000 description 4
- 239000011248 coating agent Substances 0.000 description 3
- 238000000576 coating method Methods 0.000 description 3
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 3
- 238000005260 corrosion Methods 0.000 description 3
- 230000007797 corrosion Effects 0.000 description 3
- 230000006872 improvement Effects 0.000 description 3
- 239000003831 antifriction material Substances 0.000 description 2
- 238000001816 cooling Methods 0.000 description 2
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 2
- 230000008569 process Effects 0.000 description 2
- -1 Furthermore Substances 0.000 description 1
- 229910018072 Al 2 O 3 Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910017060 Fe Cr Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910002544 Fe-Cr Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910008458 Si—Cr Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000005299 abrasion Methods 0.000 description 1
- 230000008859 change Effects 0.000 description 1
- 239000003795 chemical substances by application Substances 0.000 description 1
- UPHIPHFJVNKLMR-UHFFFAOYSA-N chromium iron Chemical compound [Cr].[Fe] UPHIPHFJVNKLMR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 1
- 230000008878 coupling Effects 0.000 description 1
- 238000010168 coupling process Methods 0.000 description 1
- 238000005859 coupling reaction Methods 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 230000005284 excitation Effects 0.000 description 1
- 230000005281 excited state Effects 0.000 description 1
- 230000007774 longterm Effects 0.000 description 1
- 230000001050 lubricating effect Effects 0.000 description 1
- 238000007747 plating Methods 0.000 description 1
- 230000009467 reduction Effects 0.000 description 1
- 230000004043 responsiveness Effects 0.000 description 1
- 238000005245 sintering Methods 0.000 description 1
- 238000004381 surface treatment Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は磁性粉体に関する。更に詳細に説明す
ると、本発明は、磁性粉体を励磁コイルによつて
磁化することにより、その磁性粉体粒子間に働く
磁気的結合力を利用して回転力を伝達させる、い
わゆる電磁クラツチに用いて好適な磁性粉体に関
する。
ると、本発明は、磁性粉体を励磁コイルによつて
磁化することにより、その磁性粉体粒子間に働く
磁気的結合力を利用して回転力を伝達させる、い
わゆる電磁クラツチに用いて好適な磁性粉体に関
する。
(従来の技術)
電磁クラツチ用磁性粉体としては、クラツチの
特性を良好ならしめ或いは優れた機能を発揮させ
るため、種々の特性を備えていなければならな
い。中でも、高透磁率、高飽和磁束密度を有する
ことが重要であると共に、耐酸化性、耐摩耗性に
優れることが不可欠であるとされている。
特性を良好ならしめ或いは優れた機能を発揮させ
るため、種々の特性を備えていなければならな
い。中でも、高透磁率、高飽和磁束密度を有する
ことが重要であると共に、耐酸化性、耐摩耗性に
優れることが不可欠であるとされている。
特に、近年粉体を使用した電磁クラツチの小型
化の要求が強く出されており、より飽和磁束密度
の高い粉体、すなわち同一電流を流したときによ
り高いトルクの得られる粉体が求められている。
化の要求が強く出されており、より飽和磁束密度
の高い粉体、すなわち同一電流を流したときによ
り高いトルクの得られる粉体が求められている。
粉体の飽和磁束密度を高めるためには合金成分
中のFeの比率を高めれば良い。
中のFeの比率を高めれば良い。
そこで従来は、この種の磁性粉体としては、
Fe−Al−Cr系合金(特公昭38−23558号公報)
や、Fe−Cr系ステンレススチイール等の粉体、
更にこれらに耐摩耗性を向上させる目的で潤滑成
分や減摩剤を添加したり、若しくは鍍金ないしコ
ーテイング等の表面処理を施した粉体が用いられ
ている。
Fe−Al−Cr系合金(特公昭38−23558号公報)
や、Fe−Cr系ステンレススチイール等の粉体、
更にこれらに耐摩耗性を向上させる目的で潤滑成
分や減摩剤を添加したり、若しくは鍍金ないしコ
ーテイング等の表面処理を施した粉体が用いられ
ている。
(発明が解決しようとする問題点)
しかしながら、このような磁性粉体の使用によ
つても、依然として粉体の微細粉化や摩滅が発生
し、電磁クラツチの伝達トルクの低下を防止する
ことはできず、いずれも不完全で満足に至つてい
ないのが現状である。各種滅摩材の添加、被覆又
は適当な抗焼結剤の添加では、重負荷高頻度の使
用に対しては完全に磁性粉体の酸化・微細化等を
除くことができないからである。また、粉体表面
にAl2O3の酸化皮膜を生成して耐蝕性を向上する
Fe−Al−Cr系合金磁性粉体の場合、硬度が向上
しないため耐摩耗性の点で劣り、長期使用におけ
る伝達トルク効率を抑制することが難しい。
つても、依然として粉体の微細粉化や摩滅が発生
し、電磁クラツチの伝達トルクの低下を防止する
ことはできず、いずれも不完全で満足に至つてい
ないのが現状である。各種滅摩材の添加、被覆又
は適当な抗焼結剤の添加では、重負荷高頻度の使
用に対しては完全に磁性粉体の酸化・微細化等を
除くことができないからである。また、粉体表面
にAl2O3の酸化皮膜を生成して耐蝕性を向上する
Fe−Al−Cr系合金磁性粉体の場合、硬度が向上
しないため耐摩耗性の点で劣り、長期使用におけ
る伝達トルク効率を抑制することが難しい。
そこで、本発明は、電磁クラツチに組込んだ場
合、磁気特性に優れ、かつ長期に亙つて微細化す
ることがないと共に耐摩耗性にも優れた磁性粉体
を提供することを目的とする。
合、磁気特性に優れ、かつ長期に亙つて微細化す
ることがないと共に耐摩耗性にも優れた磁性粉体
を提供することを目的とする。
発明の構成
(問題点を解決するための手段)
斯かる目的を達成するため、本発明者は種々の
検討の結果、従来より使用されているCr系ステ
ンレススチールおよびFe−Al−Cr系合金にSiを
添加することにより透磁率および耐摩耗性が著し
く改善されることを見出した。
検討の結果、従来より使用されているCr系ステ
ンレススチールおよびFe−Al−Cr系合金にSiを
添加することにより透磁率および耐摩耗性が著し
く改善されることを見出した。
本発明の電磁クラツチ用磁性粉体は、かかる発
見に基づき為されたものである。
見に基づき為されたものである。
本発明の第1の要旨は、重量比でCr1〜8%、
Al:0.5〜9%、Si0.5〜5.5%及び不可避的不純物
を含み残部Feより成る電磁クラツチ用磁性粉体
に存在する。
Al:0.5〜9%、Si0.5〜5.5%及び不可避的不純物
を含み残部Feより成る電磁クラツチ用磁性粉体
に存在する。
本発明の第2の要旨は、重量比でCr1〜8%、
Al:0.5〜9%、Si0.5〜5.5%及び不可避的不純物
を含み、C、N、Ti、Zr、Ruの中から選ばれる
うちのいずれか1つを0.5重量%以下の範囲で選
択的に添加し、残部Feより成る電磁クラツチ用
磁性粉体に存在する。
Al:0.5〜9%、Si0.5〜5.5%及び不可避的不純物
を含み、C、N、Ti、Zr、Ruの中から選ばれる
うちのいずれか1つを0.5重量%以下の範囲で選
択的に添加し、残部Feより成る電磁クラツチ用
磁性粉体に存在する。
即ち、磁気特性はAl−Si−Crの組合せにより
複雑に変化する。そこで、表1に示す各種成分の
アトマイズ粉末を作製し、充填率70%の状態での
飽和磁束密度Bと透磁率μの計測を行つた。一
方、電磁クラツチに用いられる磁性粉体には充填
率70%の状態で飽和磁束密度Bが10000G以上、
透磁率μについては磁界Hが1000Oeにおいて5
以上の値が要求される。そこで、これらの要求を
満たしかつ特に透磁率μの改善の著しい成分範囲
として、Cr1〜8重量%、Al0.5〜9重量%、
Si0.5〜5.5重量%で選択される。
複雑に変化する。そこで、表1に示す各種成分の
アトマイズ粉末を作製し、充填率70%の状態での
飽和磁束密度Bと透磁率μの計測を行つた。一
方、電磁クラツチに用いられる磁性粉体には充填
率70%の状態で飽和磁束密度Bが10000G以上、
透磁率μについては磁界Hが1000Oeにおいて5
以上の値が要求される。そこで、これらの要求を
満たしかつ特に透磁率μの改善の著しい成分範囲
として、Cr1〜8重量%、Al0.5〜9重量%、
Si0.5〜5.5重量%で選択される。
上記範囲内においても、特に、重量比でCr2〜
8%、Al2〜9%、Si0.5〜4.5%が好ましい。
8%、Al2〜9%、Si0.5〜4.5%が好ましい。
Siは硬度を上昇させ耐摩耗性の向上に著しい効
果がある。Siは0.5%以上の添加で合金の硬度は
大きく上昇する。添加量を増して行くと硬度は
徐々に上昇するが5.5%を超えた添加では粉体が
脆くなり使用中に粉体の割れが認められる様にな
り好ましくない。
果がある。Siは0.5%以上の添加で合金の硬度は
大きく上昇する。添加量を増して行くと硬度は
徐々に上昇するが5.5%を超えた添加では粉体が
脆くなり使用中に粉体の割れが認められる様にな
り好ましくない。
AlおよびCrは耐酸化性の改善に効果があるが、
それぞれ0.5%、1%未満ではほとんど効果が認
められず、またそれぞれ9%、8%を超えて添加
すると飽和磁束密度の低下が著しくなる。
それぞれ0.5%、1%未満ではほとんど効果が認
められず、またそれぞれ9%、8%を超えて添加
すると飽和磁束密度の低下が著しくなる。
尚、C:0.5%以下、N:0.5%以下、Ti:0.5%
以下、Zr:0.5%以下、Ru:0.5%以下のいずれか
を選択的に添加した場合、いずれも飽和磁束密度
の顕著な向上が認められた。特に成分組成をほぼ
同じくしたサンプルA12〜A14において明らかな
ように、上述の合金成分の添加による効果はほぼ
同一であり、0.5%以下の添加において有効であ
る。
以下、Zr:0.5%以下、Ru:0.5%以下のいずれか
を選択的に添加した場合、いずれも飽和磁束密度
の顕著な向上が認められた。特に成分組成をほぼ
同じくしたサンプルA12〜A14において明らかな
ように、上述の合金成分の添加による効果はほぼ
同一であり、0.5%以下の添加において有効であ
る。
ただし、表1中、サンプルA1〜A16は本発明
材、B1〜B2は比較材、C1及びC2は従来材であ
る。尚、C1はFe−Al−Cr系合金、C2は12Cr系ス
テンレススチイールである。
材、B1〜B2は比較材、C1及びC2は従来材であ
る。尚、C1はFe−Al−Cr系合金、C2は12Cr系ス
テンレススチイールである。
(実施例)
実施例 1
表1に示す成分につき磁性粉体を作製し飽和磁
束密度B、磁界1000Oeにおける透磁率μ、硬度
Hvを測定したところ、表1右欄に示すように比
較材、従来材に比べ実施例材は優れた値を示し
た。表1の中のA3とA9につき以下に詳説する。
束密度B、磁界1000Oeにおける透磁率μ、硬度
Hvを測定したところ、表1右欄に示すように比
較材、従来材に比べ実施例材は優れた値を示し
た。表1の中のA3とA9につき以下に詳説する。
重量比でCr4.0%、Al4.5%、Si2.5%及び不可避
的不純物を含み残部Feより成る合金からガスア
トマイズ法によつて常法に従つて球状の磁性粉体
(表1サンプル番号A3)を得た。
的不純物を含み残部Feより成る合金からガスア
トマイズ法によつて常法に従つて球状の磁性粉体
(表1サンプル番号A3)を得た。
本実施例(A3)に係る球形磁性粉体の使用前
の粒子構造を第1図に示す。
の粒子構造を第1図に示す。
重量比でCr7.2%、Al8.5%、Si0.7%及び不可避
的不純物を含み残部Feより成る合金からガスア
トマイズ法によつて常法に従つて球状の磁性粉体
(表1サンプル番号A9)を得た。
的不純物を含み残部Feより成る合金からガスア
トマイズ法によつて常法に従つて球状の磁性粉体
(表1サンプル番号A9)を得た。
A3、A9のいずれの磁性粉体も、電磁クラツチ
に使用した場合、透磁率及び飽和磁束密度が極め
て大きいことから、応答性に極めて優れていると
共に、Al、Cr、Siの適量の添加により強い耐蝕
性皮膜と硬さを有することから、耐久性に富む。
特にガスアトマイズ法によつて球状に成形された
上記組成の磁性粉体の場合、励磁状態での占積率
が大きくかつ流動性が良いため安定したトルク伝
達特性が得られるし、また粉体間の接点が多く伝
達トルクが適宜分散され過大な摩擦力の発生を回
避するため合金自体の耐摩耗性、耐酸化性とも相
まつて粉体の耐久性も良好である。
に使用した場合、透磁率及び飽和磁束密度が極め
て大きいことから、応答性に極めて優れていると
共に、Al、Cr、Siの適量の添加により強い耐蝕
性皮膜と硬さを有することから、耐久性に富む。
特にガスアトマイズ法によつて球状に成形された
上記組成の磁性粉体の場合、励磁状態での占積率
が大きくかつ流動性が良いため安定したトルク伝
達特性が得られるし、また粉体間の接点が多く伝
達トルクが適宜分散され過大な摩擦力の発生を回
避するため合金自体の耐摩耗性、耐酸化性とも相
まつて粉体の耐久性も良好である。
なお、ガスアトマイズ法による球状粉には、第
2図に示すごとくいくつかの球状粉同士が冷却過
程で凝着した。すなわち球状粉同士がくつついた
一種の不安定形粉の存在が避けられない。しかし
ながらこれらの不安定形粉の存在は、クラツチの
特性を何ら損なうことはなく実用上全く問題とは
ならない。
2図に示すごとくいくつかの球状粉同士が冷却過
程で凝着した。すなわち球状粉同士がくつついた
一種の不安定形粉の存在が避けられない。しかし
ながらこれらの不安定形粉の存在は、クラツチの
特性を何ら損なうことはなく実用上全く問題とは
ならない。
このことを、従来のFe−Al−Cr系合金C1及び
Cr系ステンレスC2の磁性粉体との4000時間使用
耐久試験によつて比較すると、表2に示す如く、
伝達トルクの低下率に違いが認められる。即ち、
本発明の実施例に係る磁性粉体は、摩耗による微
粉の発生が従来の磁性粉体と比べて非常に少な
く、伝達トルクの低下も1/3程度に抑えられてい
る。また、本発明の実施例に係る磁性粉体にあつ
ては、4000時間使用後の粉体表面には使用前と同
じように酸化膜は認められず、耐酸化性も極めて
良好である。
Cr系ステンレスC2の磁性粉体との4000時間使用
耐久試験によつて比較すると、表2に示す如く、
伝達トルクの低下率に違いが認められる。即ち、
本発明の実施例に係る磁性粉体は、摩耗による微
粉の発生が従来の磁性粉体と比べて非常に少な
く、伝達トルクの低下も1/3程度に抑えられてい
る。また、本発明の実施例に係る磁性粉体にあつ
ては、4000時間使用後の粉体表面には使用前と同
じように酸化膜は認められず、耐酸化性も極めて
良好である。
実施例 2
表3に示す成分につき磁性粉体を作製し飽和磁
束密度B、硬度Hvを測定したところ、表3右欄
に示すように比較材、従来材に比べ実施例材は優
れた値を示した。表3の中のA32、A33、A35、
A37につき以下に詳説する。
束密度B、硬度Hvを測定したところ、表3右欄
に示すように比較材、従来材に比べ実施例材は優
れた値を示した。表3の中のA32、A33、A35、
A37につき以下に詳説する。
表3のA32、A33の成分系につきガスアトトマ
イズ法により球状粉を作製し、電磁クラツチに使
用して電流−トルク特性および4000時間耐久試験
を行なつた。
イズ法により球状粉を作製し、電磁クラツチに使
用して電流−トルク特性および4000時間耐久試験
を行なつた。
なお、本実施例におけるガスアトマイズ法によ
る球状粉にも第2図に示すようないくつかの粒子
が冷却過程で凝着した、すなわち球状粉同士がく
つついた一種の不定形粉の存在がさけられない。
しかしながら本実施例においてこれらの不定形粉
の存在はパウダークラツチの特性を何ら損なうこ
となく、実用上全く問題とはならない。
る球状粉にも第2図に示すようないくつかの粒子
が冷却過程で凝着した、すなわち球状粉同士がく
つついた一種の不定形粉の存在がさけられない。
しかしながら本実施例においてこれらの不定形粉
の存在はパウダークラツチの特性を何ら損なうこ
となく、実用上全く問題とはならない。
A32の粉体につき電流−トルク特性を計測した
結果を第3図に示す。第3図中には比較のため従
来より使用されているB31の結果も合わせて示
す。
結果を第3図に示す。第3図中には比較のため従
来より使用されているB31の結果も合わせて示
す。
この試験を行なつたクラツチは定格電流1.5A
で定格トルク10KgmのものでありB31粉は定格電
流にて10.8Kgmのトルクを示す。これに対しA32
粉は定格電流にて15.4Kgmのトルクを示し、飽和
磁束密度の改善がトルクの大きな上昇となつて現
われている。
で定格トルク10KgmのものでありB31粉は定格電
流にて10.8Kgmのトルクを示す。これに対しA32
粉は定格電流にて15.4Kgmのトルクを示し、飽和
磁束密度の改善がトルクの大きな上昇となつて現
われている。
定格電流を流した時の定格トルクに対する割合
を表4に示す。いずれも定格トルクの150%前後
の値を示しており、小型で高トルクのクラツチ用
として最適の粉体である。
を表4に示す。いずれも定格トルクの150%前後
の値を示しており、小型で高トルクのクラツチ用
として最適の粉体である。
4000時間耐久試験の結果を表4に合わせて示
す。伝達トルクの低下率も従来粉に比較して小さ
く、摩耗による微粉の発生が低くおさえられてい
る効果が顕著である。
す。伝達トルクの低下率も従来粉に比較して小さ
く、摩耗による微粉の発生が低くおさえられてい
る効果が顕著である。
また本発明の粉体は4000時間使用後も粉体の表
面に酸化膜は認められず、耐酸化性もきわめて良
好である。
面に酸化膜は認められず、耐酸化性もきわめて良
好である。
表3中A35、A37、A38〜A42の成分系につき
REP(回転陰極法)により球状粉を作製し、実施
例1と同じくクラツチ特性の試験を行なつた。結
果を表4に合わせて示す。
REP(回転陰極法)により球状粉を作製し、実施
例1と同じくクラツチ特性の試験を行なつた。結
果を表4に合わせて示す。
定格電流でのトルク特性、および伝達トルクの
低下率も従来粉に比較して著しく改善されてい
る。
低下率も従来粉に比較して著しく改善されてい
る。
発明の効果
以上の説明より明らかなように、本発明の磁性
粉体は、重量比でCr:1〜8%、Al:0.5〜9
%、Si:0.5〜5.5%及び不可避的不純物を含み残
部Feより構成したので、飽和磁束密度及び透磁
率に優れると共に耐摩耗性、耐蝕性に優れる。し
たがつて、電磁クラツチ用磁性粉体として使用す
る場合、磁気特性に優れかつ長期に亙つて微細化
することがなく、従来に比べ40%以上の高伝達ト
ルク効率を発生させることができ、かつ、伝達ト
ルク効率の低下も少ない電磁クラツチを構成する
ことができる。
粉体は、重量比でCr:1〜8%、Al:0.5〜9
%、Si:0.5〜5.5%及び不可避的不純物を含み残
部Feより構成したので、飽和磁束密度及び透磁
率に優れると共に耐摩耗性、耐蝕性に優れる。し
たがつて、電磁クラツチ用磁性粉体として使用す
る場合、磁気特性に優れかつ長期に亙つて微細化
することがなく、従来に比べ40%以上の高伝達ト
ルク効率を発生させることができ、かつ、伝達ト
ルク効率の低下も少ない電磁クラツチを構成する
ことができる。
第1図は本発明の磁性粉体の一例を示す粒子構
造の写真である。第2図はガスアトマイズ法によ
る球状粉の粒子構造を示す写真である。第3図は
励磁電流とトルクの関係を示すグラフである。
造の写真である。第2図はガスアトマイズ法によ
る球状粉の粒子構造を示す写真である。第3図は
励磁電流とトルクの関係を示すグラフである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量比でCr:1〜8%、Al:0.5〜9%、
Si:0.5〜5.5%及び不可避的不純物を含み残部Fe
より成る電磁クラツチ用磁性粉体。 2 重量比でCr:2〜8%、Al:2〜9%、
Si:0.5〜4.5%及び不可避的不純物を含み残部Fe
より成る特許請求の範囲第1項に記載の電磁クラ
ツチ用磁性粉体。 3 粉体は球状である特許請求の範囲第1項又は
第2項に記載の電磁クラツチ用磁性粉体。 4 粉体はアトマイズ法により得られた粉体であ
る特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれか1
項に記載の電磁クラツチ用磁性粉体。 5 重量比でCr:1〜8%、Al:0.5〜9%、
Si:0.5〜5.5%及び不可避的不純物を含み、C、
N、Ti、Zr、Ruの中から選ばれるうちのいずれ
か1つを0.5重量%以下の範囲で選択的に添加し、
残部Feより成る電磁クラツチ用磁性粉体。 6 粉体は球状である特許請求の範囲第5項に記
載の電磁クラツチ用磁性粉体。 7 粉体はアトマイズ法により得られた粉体であ
る特許請求の範囲第5項又は第6項に記載の電磁
クラツチ用磁性粉体。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17992385 | 1985-08-15 | ||
JP60-179923 | 1985-08-15 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62124202A JPS62124202A (ja) | 1987-06-05 |
JPH036962B2 true JPH036962B2 (ja) | 1991-01-31 |
Family
ID=16074283
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61052967A Granted JPS62124202A (ja) | 1985-08-15 | 1986-03-10 | 電磁クラツチ用磁性粉体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62124202A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7314678B2 (ja) * | 2019-07-23 | 2023-07-26 | 新東工業株式会社 | 軟磁性合金粉末及びそれを用いた電子部品 |
-
1986
- 1986-03-10 JP JP61052967A patent/JPS62124202A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62124202A (ja) | 1987-06-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US3864093A (en) | High-temperature, wear-resistant coating | |
JPH01247503A (ja) | 磁性粒子およびその製造方法 | |
JP4907259B2 (ja) | Crを添加したFeCoB系ターゲット材 | |
JPH036962B2 (ja) | ||
JPS6117895B2 (ja) | ||
CN1086923A (zh) | 基于硼化钕铁的生产永久磁铁的方法 | |
JP4215016B2 (ja) | 強磁性粉末およびそれを用いたパウダクラッチ又はパウダブレーキ | |
TWI679291B (zh) | 濺鍍靶、積層膜之製造方法、積層膜及磁記錄媒體 | |
JPS609849A (ja) | 高強度で高耐酸化性の超硬合金 | |
JPS61119648A (ja) | 焼結複合タ−ゲツト材 | |
JPS63233507A (ja) | 電磁クラツチ用磁性粉体 | |
JPS6326431A (ja) | 耐久性に優れた電磁クラツチ用磁性粉体及びその製造方法 | |
JPH02250901A (ja) | 電磁クラッチ用磁性粉体 | |
JP5418897B2 (ja) | Co−Fe系合金スパッタリングターゲット材の製造方法 | |
JPS602651A (ja) | 磁性合金 | |
JPH0116906B2 (ja) | ||
JPS6328801A (ja) | 電磁クラツチ用磁性粉体 | |
JPS62260001A (ja) | 電磁クラツチ用磁性粉体 | |
JPH0711008B2 (ja) | 電磁クラツチ用磁性粉体 | |
JPS5949306B2 (ja) | 耐摩耗性溶射層形成用微細複合粉末 | |
JPS6326430A (ja) | 耐久性に優れた電磁クラツチ用磁性粉体及びその製造方法 | |
JP3799537B2 (ja) | 電磁パウダークラッチ | |
JPS58130258A (ja) | 耐摩耗性及び耐食性にすぐれたFe基焼結合金 | |
JPS6154855B2 (ja) | ||
JPS58130259A (ja) | 耐摩耗性および耐食性にすぐれたFe基焼結合金 |