JPH036962B2 - - Google Patents

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JPH036962B2
JPH036962B2 JP61052967A JP5296786A JPH036962B2 JP H036962 B2 JPH036962 B2 JP H036962B2 JP 61052967 A JP61052967 A JP 61052967A JP 5296786 A JP5296786 A JP 5296786A JP H036962 B2 JPH036962 B2 JP H036962B2
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JP
Japan
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powder
magnetic
magnetic powder
torque
spherical
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Expired
Application number
JP61052967A
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English (en)
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JPS62124202A (ja
Inventor
Tsukasa Yuri
Kazuo Yoshikawa
Rikuro Ogawa
Masanori Azuma
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Publication of JPS62124202A publication Critical patent/JPS62124202A/ja
Publication of JPH036962B2 publication Critical patent/JPH036962B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は磁性粉体に関する。更に詳細に説明す
ると、本発明は、磁性粉体を励磁コイルによつて
磁化することにより、その磁性粉体粒子間に働く
磁気的結合力を利用して回転力を伝達させる、い
わゆる電磁クラツチに用いて好適な磁性粉体に関
する。
(従来の技術) 電磁クラツチ用磁性粉体としては、クラツチの
特性を良好ならしめ或いは優れた機能を発揮させ
るため、種々の特性を備えていなければならな
い。中でも、高透磁率、高飽和磁束密度を有する
ことが重要であると共に、耐酸化性、耐摩耗性に
優れることが不可欠であるとされている。
特に、近年粉体を使用した電磁クラツチの小型
化の要求が強く出されており、より飽和磁束密度
の高い粉体、すなわち同一電流を流したときによ
り高いトルクの得られる粉体が求められている。
粉体の飽和磁束密度を高めるためには合金成分
中のFeの比率を高めれば良い。
そこで従来は、この種の磁性粉体としては、
Fe−Al−Cr系合金(特公昭38−23558号公報)
や、Fe−Cr系ステンレススチイール等の粉体、
更にこれらに耐摩耗性を向上させる目的で潤滑成
分や減摩剤を添加したり、若しくは鍍金ないしコ
ーテイング等の表面処理を施した粉体が用いられ
ている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、このような磁性粉体の使用によ
つても、依然として粉体の微細粉化や摩滅が発生
し、電磁クラツチの伝達トルクの低下を防止する
ことはできず、いずれも不完全で満足に至つてい
ないのが現状である。各種滅摩材の添加、被覆又
は適当な抗焼結剤の添加では、重負荷高頻度の使
用に対しては完全に磁性粉体の酸化・微細化等を
除くことができないからである。また、粉体表面
にAl2O3の酸化皮膜を生成して耐蝕性を向上する
Fe−Al−Cr系合金磁性粉体の場合、硬度が向上
しないため耐摩耗性の点で劣り、長期使用におけ
る伝達トルク効率を抑制することが難しい。
そこで、本発明は、電磁クラツチに組込んだ場
合、磁気特性に優れ、かつ長期に亙つて微細化す
ることがないと共に耐摩耗性にも優れた磁性粉体
を提供することを目的とする。
発明の構成 (問題点を解決するための手段) 斯かる目的を達成するため、本発明者は種々の
検討の結果、従来より使用されているCr系ステ
ンレススチールおよびFe−Al−Cr系合金にSiを
添加することにより透磁率および耐摩耗性が著し
く改善されることを見出した。
本発明の電磁クラツチ用磁性粉体は、かかる発
見に基づき為されたものである。
本発明の第1の要旨は、重量比でCr1〜8%、
Al:0.5〜9%、Si0.5〜5.5%及び不可避的不純物
を含み残部Feより成る電磁クラツチ用磁性粉体
に存在する。
本発明の第2の要旨は、重量比でCr1〜8%、
Al:0.5〜9%、Si0.5〜5.5%及び不可避的不純物
を含み、C、N、Ti、Zr、Ruの中から選ばれる
うちのいずれか1つを0.5重量%以下の範囲で選
択的に添加し、残部Feより成る電磁クラツチ用
磁性粉体に存在する。
即ち、磁気特性はAl−Si−Crの組合せにより
複雑に変化する。そこで、表1に示す各種成分の
アトマイズ粉末を作製し、充填率70%の状態での
飽和磁束密度Bと透磁率μの計測を行つた。一
方、電磁クラツチに用いられる磁性粉体には充填
率70%の状態で飽和磁束密度Bが10000G以上、
透磁率μについては磁界Hが1000Oeにおいて5
以上の値が要求される。そこで、これらの要求を
満たしかつ特に透磁率μの改善の著しい成分範囲
として、Cr1〜8重量%、Al0.5〜9重量%、
Si0.5〜5.5重量%で選択される。
上記範囲内においても、特に、重量比でCr2〜
8%、Al2〜9%、Si0.5〜4.5%が好ましい。
Siは硬度を上昇させ耐摩耗性の向上に著しい効
果がある。Siは0.5%以上の添加で合金の硬度は
大きく上昇する。添加量を増して行くと硬度は
徐々に上昇するが5.5%を超えた添加では粉体が
脆くなり使用中に粉体の割れが認められる様にな
り好ましくない。
AlおよびCrは耐酸化性の改善に効果があるが、
それぞれ0.5%、1%未満ではほとんど効果が認
められず、またそれぞれ9%、8%を超えて添加
すると飽和磁束密度の低下が著しくなる。
尚、C:0.5%以下、N:0.5%以下、Ti:0.5%
以下、Zr:0.5%以下、Ru:0.5%以下のいずれか
を選択的に添加した場合、いずれも飽和磁束密度
の顕著な向上が認められた。特に成分組成をほぼ
同じくしたサンプルA12〜A14において明らかな
ように、上述の合金成分の添加による効果はほぼ
同一であり、0.5%以下の添加において有効であ
る。
ただし、表1中、サンプルA1〜A16は本発明
材、B1〜B2は比較材、C1及びC2は従来材であ
る。尚、C1はFe−Al−Cr系合金、C2は12Cr系ス
テンレススチイールである。
(実施例) 実施例 1 表1に示す成分につき磁性粉体を作製し飽和磁
束密度B、磁界1000Oeにおける透磁率μ、硬度
Hvを測定したところ、表1右欄に示すように比
較材、従来材に比べ実施例材は優れた値を示し
た。表1の中のA3とA9につき以下に詳説する。
重量比でCr4.0%、Al4.5%、Si2.5%及び不可避
的不純物を含み残部Feより成る合金からガスア
トマイズ法によつて常法に従つて球状の磁性粉体
(表1サンプル番号A3)を得た。
本実施例(A3)に係る球形磁性粉体の使用前
の粒子構造を第1図に示す。
重量比でCr7.2%、Al8.5%、Si0.7%及び不可避
的不純物を含み残部Feより成る合金からガスア
トマイズ法によつて常法に従つて球状の磁性粉体
(表1サンプル番号A9)を得た。
A3、A9のいずれの磁性粉体も、電磁クラツチ
に使用した場合、透磁率及び飽和磁束密度が極め
て大きいことから、応答性に極めて優れていると
共に、Al、Cr、Siの適量の添加により強い耐蝕
性皮膜と硬さを有することから、耐久性に富む。
特にガスアトマイズ法によつて球状に成形された
上記組成の磁性粉体の場合、励磁状態での占積率
が大きくかつ流動性が良いため安定したトルク伝
達特性が得られるし、また粉体間の接点が多く伝
達トルクが適宜分散され過大な摩擦力の発生を回
避するため合金自体の耐摩耗性、耐酸化性とも相
まつて粉体の耐久性も良好である。
なお、ガスアトマイズ法による球状粉には、第
2図に示すごとくいくつかの球状粉同士が冷却過
程で凝着した。すなわち球状粉同士がくつついた
一種の不安定形粉の存在が避けられない。しかし
ながらこれらの不安定形粉の存在は、クラツチの
特性を何ら損なうことはなく実用上全く問題とは
ならない。
このことを、従来のFe−Al−Cr系合金C1及び
Cr系ステンレスC2の磁性粉体との4000時間使用
耐久試験によつて比較すると、表2に示す如く、
伝達トルクの低下率に違いが認められる。即ち、
本発明の実施例に係る磁性粉体は、摩耗による微
粉の発生が従来の磁性粉体と比べて非常に少な
く、伝達トルクの低下も1/3程度に抑えられてい
る。また、本発明の実施例に係る磁性粉体にあつ
ては、4000時間使用後の粉体表面には使用前と同
じように酸化膜は認められず、耐酸化性も極めて
良好である。
実施例 2 表3に示す成分につき磁性粉体を作製し飽和磁
束密度B、硬度Hvを測定したところ、表3右欄
に示すように比較材、従来材に比べ実施例材は優
れた値を示した。表3の中のA32、A33、A35、
A37につき以下に詳説する。
表3のA32、A33の成分系につきガスアトトマ
イズ法により球状粉を作製し、電磁クラツチに使
用して電流−トルク特性および4000時間耐久試験
を行なつた。
なお、本実施例におけるガスアトマイズ法によ
る球状粉にも第2図に示すようないくつかの粒子
が冷却過程で凝着した、すなわち球状粉同士がく
つついた一種の不定形粉の存在がさけられない。
しかしながら本実施例においてこれらの不定形粉
の存在はパウダークラツチの特性を何ら損なうこ
となく、実用上全く問題とはならない。
A32の粉体につき電流−トルク特性を計測した
結果を第3図に示す。第3図中には比較のため従
来より使用されているB31の結果も合わせて示
す。
この試験を行なつたクラツチは定格電流1.5A
で定格トルク10KgmのものでありB31粉は定格電
流にて10.8Kgmのトルクを示す。これに対しA32
粉は定格電流にて15.4Kgmのトルクを示し、飽和
磁束密度の改善がトルクの大きな上昇となつて現
われている。
定格電流を流した時の定格トルクに対する割合
を表4に示す。いずれも定格トルクの150%前後
の値を示しており、小型で高トルクのクラツチ用
として最適の粉体である。
4000時間耐久試験の結果を表4に合わせて示
す。伝達トルクの低下率も従来粉に比較して小さ
く、摩耗による微粉の発生が低くおさえられてい
る効果が顕著である。
また本発明の粉体は4000時間使用後も粉体の表
面に酸化膜は認められず、耐酸化性もきわめて良
好である。
表3中A35、A37、A38〜A42の成分系につき
REP(回転陰極法)により球状粉を作製し、実施
例1と同じくクラツチ特性の試験を行なつた。結
果を表4に合わせて示す。
定格電流でのトルク特性、および伝達トルクの
低下率も従来粉に比較して著しく改善されてい
る。
発明の効果 以上の説明より明らかなように、本発明の磁性
粉体は、重量比でCr:1〜8%、Al:0.5〜9
%、Si:0.5〜5.5%及び不可避的不純物を含み残
部Feより構成したので、飽和磁束密度及び透磁
率に優れると共に耐摩耗性、耐蝕性に優れる。し
たがつて、電磁クラツチ用磁性粉体として使用す
る場合、磁気特性に優れかつ長期に亙つて微細化
することがなく、従来に比べ40%以上の高伝達ト
ルク効率を発生させることができ、かつ、伝達ト
ルク効率の低下も少ない電磁クラツチを構成する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の磁性粉体の一例を示す粒子構
造の写真である。第2図はガスアトマイズ法によ
る球状粉の粒子構造を示す写真である。第3図は
励磁電流とトルクの関係を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量比でCr:1〜8%、Al:0.5〜9%、
    Si:0.5〜5.5%及び不可避的不純物を含み残部Fe
    より成る電磁クラツチ用磁性粉体。 2 重量比でCr:2〜8%、Al:2〜9%、
    Si:0.5〜4.5%及び不可避的不純物を含み残部Fe
    より成る特許請求の範囲第1項に記載の電磁クラ
    ツチ用磁性粉体。 3 粉体は球状である特許請求の範囲第1項又は
    第2項に記載の電磁クラツチ用磁性粉体。 4 粉体はアトマイズ法により得られた粉体であ
    る特許請求の範囲第1項乃至第3項のいずれか1
    項に記載の電磁クラツチ用磁性粉体。 5 重量比でCr:1〜8%、Al:0.5〜9%、
    Si:0.5〜5.5%及び不可避的不純物を含み、C、
    N、Ti、Zr、Ruの中から選ばれるうちのいずれ
    か1つを0.5重量%以下の範囲で選択的に添加し、
    残部Feより成る電磁クラツチ用磁性粉体。 6 粉体は球状である特許請求の範囲第5項に記
    載の電磁クラツチ用磁性粉体。 7 粉体はアトマイズ法により得られた粉体であ
    る特許請求の範囲第5項又は第6項に記載の電磁
    クラツチ用磁性粉体。
JP61052967A 1985-08-15 1986-03-10 電磁クラツチ用磁性粉体 Granted JPS62124202A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

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JP17992385 1985-08-15
JP60-179923 1985-08-15

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JPS62124202A JPS62124202A (ja) 1987-06-05
JPH036962B2 true JPH036962B2 (ja) 1991-01-31

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JP61052967A Granted JPS62124202A (ja) 1985-08-15 1986-03-10 電磁クラツチ用磁性粉体

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JPS62124202A (ja) 1987-06-05

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