JPH0369345A - 複合部材の製造方法 - Google Patents

複合部材の製造方法

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JPH0369345A
JPH0369345A JP1206233A JP20623389A JPH0369345A JP H0369345 A JPH0369345 A JP H0369345A JP 1206233 A JP1206233 A JP 1206233A JP 20623389 A JP20623389 A JP 20623389A JP H0369345 A JPH0369345 A JP H0369345A
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JP
Japan
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outer circumferential
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peripheral layer
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Application number
JP1206233A
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English (en)
Inventor
Shoji Suzuki
昭司 鈴木
Mototoshi Yamato
大和 元亨
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0369345A publication Critical patent/JPH0369345A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、機械的強度に優れ、かつ軽量な繊維補強され
た複合部材を、きわめて容易に製造するための方法に関
する。
発明の技術的背景 従来では、特に応力を強く受ける機械部品あるいは構造
材は、機械的強度および加工性に優れた金属で構成され
ることが多い。ところが近年では、装置全体あるいは構
造物全体の軽量化の要請等から、金属に比べて軽量な合
成樹脂または繊維強化合成樹脂(PRP)で構成された
各種機械部品および構造材が開発されている。
本発明者等は、複合部材の一部となる部材を金型として
用いて反応射出成形等により自由な形状に成形すること
ができる新規な複合部材を開発し、先に出願した(特願
昭133−172 、298号明細書および特願平1−
184594号明細書)。この新規な複合部材は、軽量
でありながら機械的強度にも優れ、種々の用途に用いら
れることが期待されている。
しかしながら、このような新規な複合部材を製造する際
に、強度向上のために補強用繊維を用いることがあるが
、この補強用繊維間に重合体形成用原液が十分に回り込
まない場合があり、このような場合には、得られる製品
の断面に空隙が生じる虞があった。製品に空隙が生じる
と機械的強度が低下する虞があった。
特に、補強用繊維が縦、横、斜に編みこまれていたり、
クロスヤーンのように織ってあったりする場合や、これ
らが積層しである場合には、重合体形成用原液が補強用
繊維間に特に回り込み難くなることから、上述したよう
な不都合が発生する虞が大きかった。
発明の目的 本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり
、補強用の繊維間に樹脂が良好に充填され、しかもきわ
めて自由な形状に成形することが可能であり、機械的強
度に優れ、きわめて軽量な複合部材を、きわめて容易に
製造する方法を提供することを目的としている。
発明の概要 このような目的を達成するために、本発明に係る複合部
材の製造方法は、高分子材料で形成された外周層内に、
編組した繊維状補強材を充填した後、前記外周層内を減
圧し、その後重合体形成用原液を供給し、この原液を外
周層内で重合させて芯体層を形成することを特徴として
いる。
また本発明に係る複合部材の製造方法は、内周層の外周
に繊維状補強材を編組または巻回した後、この繊維状補
強材を有する内周層を外周層内に挿入し、これら外周層
と内周層との間を減圧し、ここに重合体形成用原液を供
給し、この原液を外周層内で重合させて、前記外周層と
内周層との間に中間層を形成することことを特徴として
いる。
このような本発明に係る複合部材の製造方法によれば、
外周層内あるいは外周層と内周層との間を減圧した後に
、この部分に重合体形成用原液を供給するようにしてい
るため、原液が繊維状補強材の間に都合良く充填され、
外周層ないし内周層と一体化された空隙(ボイド)の少
ない繊維補強重合体を得ることができる。したがって、
得られる複合部材の機械的強度が向上する。
しかも本発明では、重合体が硬化する前に外周層ないし
内周層の形状を秤々に変化させることができるため、た
とえばスプリング等の複雑な形状の複合部材を得ること
ができる。
また、本発明では、複合材の一部となる外周層ないし内
周層を型として用いているため、通常の金型が不要であ
る。しかも金型内を減圧する場合に比較して、外周層内
を減圧するのは容易であり作業性も向上する。
発明の詳細な説明 以下、本発明を図面に示す実施例を参照にしつつ、具体
的に説明する。
第1図は本発明の一実施態様に係る複合部材の製造方法
を示す要部断面図、第2図は本発明の一実施例に係る複
合部材の斜視図、第3図は本発明の他の実施態様に係る
複合部材の製造方法の一例を示す要部断面図、第4図は
第3図に示す実施態様に係る製造方法で得られる複合部
材の横断面図、第5図は本発明の他の実施例によって得
られる複合材の斜視図である。
第1図に示すように、本発明の一実施態様に係る複合部
材の製造方法では、まず高分子材料で形成された外周層
1内に、繊維状補強材2を充填する。
次に本実施態様では、この外周層1の両端開口部に、そ
れぞれ弁11.12が装着されたゴム栓13.14を、
締付具15.15で取付ける。
方の弁12は、三方弁であり、原液供給管16及び不活
性ガス供給兼用減圧管17と接続されている。他方の弁
11は、吐出管18に接続され、外周層1内部の気体等
を適宜排出するようになっている。
まず、弁11を開くと共に、三方弁12によって不活性
ガス供給兼用減圧管17内と外周層1内とを連通させ、
外周層1内を、たとえばN2等の不活性ガスで置換する
次に、弁11を閉じると共に、減圧管17を真空ポンプ
等に連結し、外周層1内を減圧する。減圧時の外周層内
圧力は100++nlHg以下、好ましくは50m循H
g以下、特に好ましくは10+u+Hg以下である。
次に外周層1を所定の温度、例えば40〜100℃で加
熱した後、予め調整した重合体形成用原液を、三方弁1
2を開いて供給管16を通して外周層1内に供給する。
外周層1の材質が充分な耐熱性を有していないときには
、外周層1の温度が適度に高くならないように空冷、水
冷等の適当な手段で冷却することが好ましい。
外周層1が可撓性を有する場合には、この外周層1内部
に原液を充填することにより、容積比率で約1〜3%程
度膨らませることが好ましい。もちろん必要によりそれ
以上膨らませてもよい。原液の重合反応により、外周内
に形成される芯体層は収縮するので、この収縮に追随し
て外周層1が収縮し、所定の寸法を確保すると共に、芯
体層と外周層1との間に隙間が生じないようにするため
である。
外周層1の形状は、後述するように、円筒形状に限らな
いが、第1図に示す例では円筒形状のものを用いている
。外周層1を構成する高分子材料としては、原液の重合
過程で所定の形状を保持できるものであれば同でもよく
、好ましくは適度な弾力性を有する。弾力性を有するこ
とが好ましいのは、複雑な形状の中空複合部材を得るた
めの成形性が良好になるためである。
4+pカ性を有する外周層1を構成する高分子材料の具
体例として、天然ゴム、ポリブタジェンゴム、スチレン
−ブタジェンゴム、アクリロニトリル−ブタジェンゴム
、アクリロニトリル−ブタジェンゴムの水素化物、ブチ
ルゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム
、エチレン−ブテン−1ゴム、エチレンープロピレンー
ジエンターボリマーゴム、アクリルゴム、エピクロルヒ
ドリンゴム、シリコンゴム、チオコールゴム、クロルス
ルフォン化ポリエチレンなどのごときエラストマーの架
橋ポリマー;スチレン−ブタジェンブロック共重合体、
スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−イ
ソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタ
ジェン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプ
レン−スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合
体、これらの水素化物、部分架橋したエチレン−プロピ
レンゴムやエチレンープロピレンージエンターボリマー
ゴムとポリエチレンやポリプロピレンとの混合物などの
ごとき熱可塑性エラストマー;軟質ポリ塩化ビニル、軟
質エチレン−酢酸ビニルコポリマー、軟質ポリウレタン
などのごとき軟質プラスチック;これらの発泡体などが
例示される。これらは適宜混合して用いてもよい。
また、弾力性が必ずしも要求されない外周層1を構成す
る高分子材料の具体例として、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ABS樹脂、
エチレン−酢酸ビニルコポリマー ポリウレタン、塩素
化ポリエチレン、架橋ポリエチレン、ポリエチレンテレ
フタレート、ナイロン6などのごとき各種熱可塑性樹脂
;エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、シリコ
ン樹脂などのごとき熱硬化性樹脂などが例示される。こ
れらは適宜混合して用いてもよく、エラストマーとエラ
ストマー、熱可塑性樹脂と熱可塑性樹脂というような同
種のポリマー同士の混合物の他、エラストマーと熱可塑
性樹脂との混合物の形で用いることもできる。その具体
例として、たとえば上記熱可塑性エラストマーとポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなどのごとき炭
化水素系熱可塑性樹脂との混合物などが例示される。
本発明では、外周層自体の成形性や外周層との間に空隙
がない成形品を得るという観点がらは、高分子材料が可
撓性を有するものであることが望ましく、この点でエラ
ストマーの架橋ポリマー熱可塑性エラトマーおよび軟質
系熱可塑性樹脂が賞用される。
この外周層は上記のごとき高分子材料をベースとするも
のであれば、カーボンブラック、ガラスファイバーなど
のごとき所定の配合剤を含むものであってもよい。
また外周層の形状は円筒状、角筒状、平板形状などのよ
うにそれ自体でモールドの機能を有するものであればよ
く、その表面形状は平面のみでなく凹凸があるものでも
よい。
外周層1内に配置される繊維状補強材2としては、ガラ
ス繊維や炭素繊維を初めとする無機質繊維、アラミド繊
維等の有機繊維などが単独または組合わせて用いられる
。繊維状補強材2としては、特に限定されないが、ガラ
スクロスを45°角のバイアスにカットして円柱状に巻
いたものなどが用いられる。ガラスクロスを45°角の
バイアスにカットして円柱状にするのは、得られる複合
部材の許容剪断応力を大きくするためである。また、補
強材の充填量は、芯体層の全重量に対して、20〜70
重量%、好ましくは30〜50重量%である。
重合体形成用原液としては、外周層1内で、外周層を型
として、硬化して芯体層を形成することのできる合成樹
脂形成用のものであれば何でも良い。
原液が硬化することによって形成される合成樹脂の具体
例として、たとえばポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、
ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂、ノルボルネン系モノ
マー(例えばノルボルネン、ジシクロペンタジェン、テ
トラシクロドデセン、トリシクロペンタジェン、これら
の置換体など)の開環重合体等が例示される。原液の粘
度は補強材の充填量にもよるが、30℃で1000 c
ps以下、好ましくは300 cps以下、特に好まし
くは50 cps以下がよい。
また芯体層を構成する合成樹脂中には酸化防止剤、可塑
剤、充填剤、顔料、着色剤、耐衝撃性改良剤など種々の
添加剤を配合してもよい。
反応原液の供給は、芯体層をノルボルネン系モノマーの
開環重合体で成形する場合には、ノルボルネン系モノマ
ーを二液に分けて別の容器に入れ、一方にはメタセシス
触媒を、他方には活性剤を添加し、二種類の安定な反応
溶液をまず調整し、この二種類の反応溶液を混合して、
反応原液供給管16を通して外周層1内に供給すること
により行う。もちろん、必要に応じて三液以上に分けて
もよい。また反応原液の供給は、通常、二液の混合俊速
やかに行われるが、ポットライフが短いと注入が終らな
いうちに硬化しはじめるので、30℃で3分以上、特に
5分以上のポットライフを有することが好ましい。その
意味で本発明の反応射出成形とは注形成形をも含むもの
である。
また外周層1内に反応原液を供給する前工程では、外周
層1と芯体層の接着性を向上させるために、外周層1の
内周面に硬化型接着剤で構成される接着層を形成するこ
とが好ましい。
硬化型接着剤は架橋により溶剤不溶性となるものであれ
ばよく、その具体例としては、たとえば、フェノール系
(レゾルシノールを含む)、ユリア系、メラミン系、フ
ラン系、エポキシ系、不飽和ポリエステル系、イソシア
ネート系、アクリル系、シリコーン系、アクリル酸ジエ
ステル系などの接着剤が例示される。なかでもフェノー
ル系の接着剤が好ましい。接着層の形成は常法に従えば
よく、予め接着剤を塗布したのち、接着剤が溶剤を含む
場合には溶剤を除去し、かつ少なくとも部分的に架橋さ
せて接着層を形成しておくことが必要である。また接着
層は必ずしも内周面全体に設ける必要はなく、所望の部
分に設けるだけでもよい。また、各補強用繊維2の外周
を接着剤で被覆するようにしても良い。
なお、芯体層が外周層との接着性をさほど要求していな
い場合や外周層の材質が中間層との接着性に優れている
場合には、必ずしも接着層の形成を必要とするものでは
ない。極性基をもたないノルボルネン系モノマーから得
られる芯体層との接着性に優れた材質としては、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなどの炭化水素
系熱可塑性樹脂、スチレン−イソプレン−スチレンブロ
ック共重合体、スチレン−ブタジェン−スチレンブロッ
ク共重合体、部分架橋したエチレンープロピレンージェ
ンターボリマーとポリプロピレンとの混合物などのごと
き熱可塑性エラストマー熱可塑性エラストマーと炭化水
素系熱可塑性樹脂との混合物などがある。
外周層1内に原液を供給すると、原液は、外周層1内で
硬化し、第2図に示すように重合体から成る繊維補強さ
れた芯体層3が外周層1内に密着して一体に形成された
複合部材10が得られる。
本発明方法によって得られる複合材の形状としては、種
々のものが考えられ、たとえば、外周層を中空板状に形
成すると共に、その内部に芯体層を形成しても良い。こ
のような複合部材にあっても、上述した実施例と同様な
方法で製造することが可能であると共に、同様な作用を
有する。
しかも、このように板状に形成することで、板状の構造
材料として用いることもできる。また、特に外周層1を
可撓性材料で構成した場合には、防音壁や消音壁として
の利用も可能である。
また本発明によれば、外周層をL字状のパイプ形状に形
成すると共に、その内部に芯体層を形成することもでき
、このような複合部材にあっても、上述した実施例と同
様な方法で製造することが可能であると共に、同様な作
用を有する。
しかも、このようなL字形状の複合部材は、従来このよ
うな1字形状構造材を得るためには棒材を接合する必要
があり、製造が困難であるばかりか、得られた構造材の
強度にも難があったが、本発明によればL字形状を一体
として成形できるので操作上容易であり、かつ物性上も
良好である。
これらは各種構造材料として好ましく用いられることが
期待される。
次に、本発明の他の実施態様について説明する。
本発明の他の実施態様に係る製造方法で製造される複合
部材10aは、たとえば第4図に示すように中空部24
を有する。中空部24は、内周層22に予め形成しであ
る。第4図に示す外周層1は、第1.2図に示す外周層
1と同様な材質で構成される。また、外周層1と内周層
22との間に形成される中間層3aは、第1.2図に示
す芯体層3と同様な材質で構成される。
第4図に示す例では、外周層1および内周層22の横断
面は円形状にしであるが、本発明はこれに限定されず、
三角、四角等の多角形状、または楕円形状等のあらゆる
形状であっても良い。しかも、内周層22と外周層1と
は、必ずしも同様な横断面形状を有していなくとも良い
。また、場合によっては、中空部24を有さない内周層
22を用いても良い。
また、内周層22および外周層1は、同一軸芯を有する
径の異なるパイプ、チューブ、ホースなど(以下、「管
体」という)で構成されることが好ましいが、管体以外
のものであっても良い。なお管体は必ずしも長手方向に
同一断面である必要はなく、たとえば蛇腹状、あるいは
スパイラル状の凹凸を有する管体であっても良い。
内周層22は、中空部24の横断面形状を保持しつつ、
変形可能な管体で構成されることが好ましい。中空複合
部材10aの製造に際し、これを複雑な形状に成形する
場合に、中空部24が潰れてしまうのを防止するためで
ある。ただし、得ようとする中空複合部材10aが単純
な形状であれば、内周層22は必ずしも変形可能な材質
で構成される必要はなく、あらゆる種類の材質で構成さ
れる。
中空部24の横断面形状を保持しつつ、変形可能な管体
の例としては、スパイラル状の凹凸が内外周面に形成さ
れた波付フレキシブル管、スパイラル状に硬質塩化ビニ
ル線を巻いた形状に、軟質塩化ビニル等を複合したルー
プホース、伸縮アルミニウムダクトホース等が例示され
る。このような管体の材質としては、外周層と同じ高分
子材料であっても良いが、その他の例として、アルミニ
ウムなどの金属、またはFRPなどの複合部材が例示さ
れる。
このような中空複合材10aを製造するには、第3図に
示すように、まず内周層22を構成するための内周履用
管体を準備し、この管体の外周に補強用の繊維2を配設
する。配設の具体的手段としては、編組あるいは巻回が
例示される。あるいは予め筒状に配設された繊維2内に
内周履用管体を通すようにしてもよい。補強用の繊維は
、特に限定されず、第1図に示したものと同様な材質の
ものを用いても良い。このような補強用繊維の配設方向
は特に限定されないが、外周層1の長手方向に対して、
好ましくは20〜80度、特に好ましくは45度付近と
なるように、編組あるいは巻回等の手段で配設されてい
ることが望ましい。また、補強材の充填量は、得られる
中間層の全重量に対して、20〜70重量%、好ましく
は30〜50重量%である。
次に、繊維が外周に位置する内周雇用管体を、外周層1
を溝底するための外周層用管体内に挿通する。その後、
中空部24内に合成樹脂が流入するのを防止するために
、内周雇用管体および外周層用管体の両開口端に栓体1
3a、14aを取付け、第1図に示す例と同様にして中
間層3aとなるべき空間26をN2パージして減圧した
後に、合成樹脂を充填し硬化させれば、中間層3aが都
合良く形成できる。その際に、外周層用管体と内周雇用
管体との間の空間26には補強用繊維2が配置しである
ことから、内周層22と外周層1とは略同芯状態を保持
しつつ、中間層3aの形成が可能となる。
空間26への合成樹脂の充填硬化前に、内外周雇用管体
を所望の形状に成形することも可能である。たとえば、
木枠等に、中間層形成前の管体をコイル状に巻き付け、
その後、中間層形戊用合戒樹脂を硬化させ、木枠を取除
けば、第5図に示すようなコイル状バネ10bが得られ
る。その際には、内周雇用管体は、コイル状の変形によ
っても中空部横断面形状が変化しないフレキシブル管等
で構成されることが好ましい。また外周層用管体は蝉カ
性を有する高分子材料で構成されることが好ましい。こ
のような場合には、コイル径りが小さい場合でも、中空
部24の潰れ等を引き起すことなく、高性能かつ軽量の
コイル状バネ10bを成形できる。バネ定数にはコイル
径りの三乗に反比例することから、バネ定数比を向上さ
せるためには、コイル径りを小さくすることが重要であ
る。
また、コイル状バネを成形する場合には、補強用繊維2
は、内周雇用管体の長手方向に対して約45度付近で傾
斜するように編組または巻回されていることが好ましい
。得られる線材の横押性係数Gを上げることができるか
らである。バネ定数には弾性係数Gに比例するからでも
ある。
中間層3aを構成する合成樹脂は原料が低粘度で成形し
やすいこと、高いガラス転移温度(Tg)を有する樹脂
が容易に得られること、耐水性や耐薬品性に優れること
などからノルボルネン系モノマーの開環重合体、特に1
00℃以上のTgを有する開環重合体が好ましい。
このようにして得られた複合部材(中空の複合部材を含
む)は、たとえば各種構造材あるいは機械部品などに用
いられる。構造材料として用いる具体的な用途としては
、たとえば、仮設テントのボール、トラックの幌の支柱
、ゴルフ練習用ネットの支柱、手摺り、フェンス等があ
る。特に、外周層をゴム等の可撓性材料で構成した場合
には、表面が柔かく、暖かい感じがすると共に、すべり
難く、たとえば手摺り等として用いて最適である。
また、本発明に係る複合部材を機械部品として用いる具
体的な用途としては、プロペラシャフト、アーム、自転
車に代表されるフレーム、ステアリングホイール、コイ
ル状バネがある。
発明の詳細 な説明してきたように、本発明に係る複合部材の製造方
法によれば、外周層内あるいは外周層と内周層との間を
減圧した後に、この部分に重合体形成用原液を供給する
ようにしているため、原液が繊維状補強材の間に都合良
く充填され、外周層ないし内周層と一体化された空隙(
ボイド)の少ない繊維補強重合体を得ることができる。
したがって、得られる複合部材の機械的強度が向上する
しかも本発明では、重合体が硬化する前に外周層ないし
内周層の形状を種々に変化させることができるため、た
とえばスプリング等の複雑な形状の複合部材を得ること
ができる。
また、本発明では、複合材の一部となる外周層ないし内
周層を型として用いているため、通常の金型が不要であ
る。しかも金型内を減圧する場合に比較して、外周層内
を減圧するのは容易であり作業性も向上する。
特に中空部を有する複合部材を製造する本発明によれば
、高性能かつ軽量のコイル状バネ等の複雑形状の複合部
材を成形することが可能である。
[実施例] 以下にさらに具体的な実施例に基づき、本発明をさらに
具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定
されるものではない。なお、部および%は、特に断わり
のない限り重量基準である。
実施例1 ガラスファイバー(日本電気硝子側型)を外径21開φ
、角度45″、厚さ2 mmの円筒状に左右両方から編
み上げた紐を長さ0.8mに切り、方の端より、ポリエ
チレン製の波付きフレキシブル管(ブラフレキCD−1
6、古河電気工業■製、外径21 mmφ、内径16間
φ)を抑大し、この管の両端をゴム栓で封じた。
このガラスファイバーで被覆されたフレキシブル管の一
方の端にガイド用の針金を巻き付けて固定し、ガイド線
の一方を内径25開φ、外径35mmφのオレフィン系
熱可塑性エラストマー(ミラストマー803ON、三井
石油化学工業■製、ショアー硬度85)製の長さ1.0
mの外周層形成用バイブに入れて、他の一方より引き抜
く方法で、バイブ内にガラスファイバーで被覆されたフ
レキシブル管を挿入した。
このパイプの一方に三方コックをつけ、他の一方には三
方コックをつけた栓をはめ込んで固定した。三方コック
の一方をN2ガス管に接続し、もう一方を反応原液の注
入管に接続させた。
まずN ガスを流入させてゴム管内をN2ガスで置換し
た後、このゴム管を70℃の恒温ボックス中で加熱後、
N2ガス管をはずし、真空ポンプの減圧ホースをはめて
、三方コックをしめて系内を3++nHgに減圧してか
ら、コックを切り換え反応原液を注入した。反応原液を
完全に充填し、管内を0.1〜2.0kg/c−に加圧
してから三方コックを閉じた。反応原液の注入は、きわ
めて順調に行われた。
なお、反応原液としては、ジシクロペンタジェン70%
とシクロペンタジエン3量体(非対称型3量体約80%
と対称型3量体約20%の混合物)30%から成る混合
物をモノマー成分とする下記組成のA液とB液を1:1
で混合して用いた。粘度は30℃で20 cps 、ポ
ットライフは5分であった。
A液:モノマー フェノール系酸化防止剤(イルガノックス259、チバ
ガイギー社製)(2%)ジエチルアルミニウムクロライ
ド(40ミリモル濃度) n−プロパノール(44ミリモル濃度)四塩化ケイ素(
20ミリモル濃度) B液:モノマー トリ(トリデシル)アンモニウムモリブテンド(10ミ
リモル濃度) 反応原液の重合反応が完了し、冷却した後、このパイプ
を縦に半割に切断し、ガラスファイバー層に充填された
樹脂を層(中間層)観察すると、減圧しない場合は、フ
ァイバーの交差するところに点々と空隙が見られたが、
減圧した場合はほとんど見られなかった。
実施例2 実施例1のうち、ガラスファイバーはウレタン用に処理
されたものを使うこと、ゴム管内をN2ガスで置換する
ことが不要であること、注入する反応原液として硬質ポ
リウレタン樹脂(フィンネート 999、日本ゼオン■
製、粘度25℃で430cps、ポットライフ4分)を
用いたこと、重合時間は約5分であること、および減圧
は1m+iHgであること以外は、実施例1と同様にし
て、中空複合部材を得た。この実施例にあっても、反応
原液の注入は良好に行われ、得られた中空複合部材にお
ける中間層にも空隙は見られなかった。
実施例3 ガラスクロスを45@角のバイアスにカットして円柱状
に巻いたものを外周層形成用パイプ内に充填した。外周
層形成用パイプとしては、実施例1と同様なものを用い
た。すなわち、本実施例では、実施例1,2と異なり、
中空部を有する内周層を用いなかった。
次に、実施例1と同様にして、外周層形成用管体内をN
2ガス置換した後に減圧した。外周層内の圧力は3Il
lIIHgであった。次に、実施例1と同様にして反応
原液をガラスクロスが充填された外周層形成用バイブ内
に注入し、パイプ内を0,1〜2.0kg/c−に加圧
してから重合反応させた。
重合反応用の反応原液は実施例1と同様であった。
冷却後に円柱を縦に半割に切断し、ガラスクロスが充填
された樹脂層(芯体層)を観察すると、減圧しない場合
に比べて空隙がほとんど観察されなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施態様に係る複合部材の製造方法
を示す要部断面図、第2図は本発明の一実施例に係る複
合部材の斜視図、第3図は本発明の他の実施態様に係る
複合部材の製造方法の一例を示す要部断面図、第4図は
第3図に示す実施態様に係る製造方法で得られる複合部
材の横断面図、第5図は本発明の他の実施例によって得
られる複合材の斜視図である。 2・・・補強用繊維 3a・・・中間層 3・・・芯体層

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)高分子材料で形成された外周層内に、繊維状補強材
    を充填した後、前記外周層内を減圧し、その後重合体形
    成用原液を供給し、この原液を外周層内で重合させて芯
    体層を形成することを特徴とする複合部材の製造方法。 2)内周層の外周に繊維状補強材を配設した後、この繊
    維状補強材を有する内周層を外周層内に挿入し、これら
    外周層と内周層との間を減圧し、ここに重合体形成用原
    液を供給し、この原液を外周層内で重合させて、前記外
    周層と内周層との間に中間層を形成することを特徴とす
    る複合部材の製造方法。 3)前記内周層が、中空部横断面形状を保持しつつ、変
    形可能な管体で構成される請求項第2項に記載の複合部
    材の製造方法。
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