JPH0369309A - 軽量気泡コンクリート成形物の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ 本発明は横断面が略り字形をなす軽量気泡コンクリート
（以下、ＡＬＣという。〉成形物の製造方法に関するも
のである。

［従来の技術］ ＡＬＣパネルで建築物の外壁を構成する場合、その隅角
部には横断面が略り字形のＡＬＣ成形物を使用している
。このＡＬＣ戒形成形製造方法としては、例えば特公昭
５７−１６８８５号公報に示された製造方法がある。こ
れは、型枠内に複数の補強鉄筋を配置し、該型枠内に原
料スラリーを打設して発泡及び硬化させることにより半
硬化状態のグリーンケーキを得た後、このグリーンケー
キを複数の四角柱体に切断し、この四角柱体を養生して
から、その一つの稜部を矩形に切削して横断面が略り字
形をなすように加工するものである。

しかし、この製造方法では切削により除去すべき部分が
多いため、原料の無駄が生じて生産コストが上昇すると
いう問題があった。

そこで本出願人は先に、補助型を使用して行うＡＬＣ戒
形成形製造方法の発明について特許出願した。これは、
型枠内にさらに補助型を配置することにより、予め、横
断面が最終形状である略り字形に近いＬ型成形体を成形
することで、切削により除去されるべき部分を減少させ
るものである。

［発明が解決しようとする課題］ ところが、本出願人が先に出願したＡＬＣ戒形成形製造
方法は、一対又は二対以上のＡＬＣ成形物を各対におい
て互いに向き合った状態で成形しようとする場合に、各
対の間に一体物の補助型を配置して成形しているので、
この補助型を付けたままではグリーンケーキを切断して
分割することができない。従って、該切断前には必ず補
助型を取り外さなければならなかった。

しかし、グリーンケーキはまだ軟らかさの残っている半
硬化状態において、脱型、移動及び切断が行われるから
、前記補助型を取り外すと途端に強度が低下し、不意の
外力により容易に変形して製品不良になるおそれがあっ
た。特に、補助型の側面が接していたグリーンケーキの
立上り部分は、補助型による側方支持作用を失うから変
形しやすかった。さらに、１サイクルで複数個の成形を
すると、補助型の取り外しによってできる空間が多くな
り、グリーンケーキの全体の形態保持力が低下して変形
し易くなることから、大量生産が困難であった。

本発明の目的は、上記課題を解決し、製造途中における
グリーンケーキの変形を防止することができ、もって製
品不良のないＡＬＣ戒形成形大量生産することができる
ＡＬＣ戒形成形製造方法を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本発明のＡＬＣ戒形成形製
造方法においては、型枠内に横断簡略り字形の一対又は
二対以上の補強鉄筋を各対の内側が相対峙した状態で上
下方向多段に配置する工程と、前記相対峙した補強鉄筋
の内側に熱可塑性の発泡合成樹脂からなり切れ目を有す
るか又は有しない補助型を上下方向多段に配置する工程
と、前記型枠内に原料スラリーを打設して発泡及び凝固
させることにより前記補助型が没した半硬化状態のグリ
ーンケーキを得る工程と、前記グリーンケーキを補助型
が没した状態のまま前記型枠から取り外して切断装置に
移動する工程と、該切断装置により前記グリーンケーキ
を切断する工程と、前記グリーンケーキを高温高圧蒸気
下で養生し次いで該グリーンケーキから横断簡略り字形
のＬ型成形体を得る工程と、前記り型成形体を切削する
工程とから構成した。

［作用］ 補強鉄筋と補助型を配置した形枠内に原料スラリーを打
設することによりグリーンケーキを得るが、このグリー
ンケーキはまだ軟らかさの残っている半硬化状態なので
、これを型枠から取り外して移動及び切断を行う前に該
グリーンケーキから補助型を取り外してしまうと該グリ
ーンケーキは途端に強度が低下する。

しかし、本発明に使用する補助型は発泡合成樹脂からな
るので、グリーンケーキの切断装置でも十分に切断する
ことができる。また、補助型の切断箇所に予め切れ目を
入れておけば、該切れ目に沿ってさらに小さい抵抗で容
易に切断することができる。従って、グリーンケーキを
該補助型が没した状態のまま型枠から取り外して切断機
に移動し、該補助型とともに切断することが可能となる
。

このとき、補助型がグリーンケーキを内部から支えて補
強するため、該グリーンケーキの変形を防止することが
できる。

次いで、前記補助型は熱可塑性の発泡合成樹脂からなる
ので、前記養生時の蒸気熱で収縮する。

従って、補助型を取り出す作業も要らなくなる。

［実施例］ 以下、本発明を具体化した実施例について、第１図〜第
５図を参照して説明する。

まず、本実施例により製造されるＡＬＣ成形物について
第５図面の簡単な説明しておくと、このＡＬＣ戒形成形
は建築物の外壁の隅角部を構戒するものであって横断面
が略り字形の柱状をなす。

同ＡＬＣ成形物■の内部には、略り字形に屈曲された複
数本の横鉄筋２ａに複数本の縦鉄筋２ｂが溶接されてな
る補強鉄筋２が配されている。

さて次に、前記ＡＬＣ成形物１の製造方法について工程
順に説明する。

■　まず、型枠３内の中央部及び下部の所定位置に横断
簡略り字形の二対の補強鉄筋２を各対の内側が相対峙し
た状態で上下方向多段に配置する。

本実施例では、上下方向四段に配置した例を図示する。

ここで、型枠３の上面には支持バー４が横架され、該支
持バー４には補強鉄筋支持ロッド５が貫通されて型枠３
内に垂下するとともに、該補強鉄筋支持ロッド５はその
上端部において該支持バー４に着脱可能に掛止されてい
る。各補強鉄筋支持ロッド５の中央部及び下部には四個
の補強鉄筋２がその横鉄筋２ａを上下の向きを交互にし
て着脱可能に取り付けられるとともに、隣り合った補強
鉄筋支持ロッド５間に取り付けられた補強鉄筋２同志が
その内側を向き合わせて対に設けられている。なお、図
においては左右に二対の補強鉄筋２が型枠３内に配置さ
れ、隣接する他の補強鉄筋が示されていないがこれ以上
の補強鉄筋を同時に配置してもよい。

■　前記相対峙した補強鉄筋２の内側に例えば発泡スチ
ロール等の熱可塑性の発泡合成樹脂からなり切れ目を有
するか又は有しない補助型６を上下方向多段に配置する
。本実施例では切れ目を有しない補助型６を上下方向四
段に配置した例を図示する。

ここで、各補助型６は前記支持バー４から垂下する補助
型支持ロッド７により上端部から下部まで挿通され各々
着脱可能に係止されている。該補助型６は横断面四角形
の膨出部６ａとくびれ部６ｂとを交互に連続させて全体
として板状に形成されており、該膨出部６ａが前記補強
鉄筋２の内側に来るように配置する。補助型支持ロッド
７は上部の太軸部７ａと中央部から下部にかけての細軸
部７ｂとの二段に形成され、該２太軸部７ａの下端の縁
部により補助型６の上端部を押圧して補助型６が原料ス
ラリーの打設の際に浮き上がらないように形成されてい
る。なお、補助型支持ロッド７は上下動不能かつ着脱可
能に該支持バー４に掛止されている。

また、切れ目を入れる場合は、例えばミシン目のような
切れ目や切断箇所の全体に亘った切れ目を入れることが
できる。

■　前記型枠３内に原料スラリーを打設する。

原料スラリーは無数の気泡を発生しながら彫版し、液面
を上昇させて前記補助型６が没した状態で前記型枠３内
に略充満し、凝固してやがて気泡を含んだ半硬化状態の
グリーンケーキ８となる。

この半硬化状態において、前記補強鉄筋支持ロッド５と
補助型支持ロッド７を抜き去る。

■　前記グリーンケーキ８を前記補助型６が没した状態
のまま型枠３から取り外して切断装置９に移動する。

すなわち、型枠３の側壁部を開くことによりグリーンケ
ーキ８から該型枠３を取り外す。次に、第２図に示すよ
うに、前記グリーンケーキ８を移動させて切断装置９の
搬送テーブル１０に載置する。このとき、グリーンケー
キ８を前記補助型６が没した状態のまま型枠３から取り
外して切断機に移動するので、外力が加わっても補助型
６がグリーンケーキ８をその内部から支えて補強するた
め、グリーンケーキ８が変形することはなく製品不良を
防止することができる。特に、従来変形し易かったグリ
ーンケーキ８の下部及び上部の立上り部分についても、
補助型６による側方支持作用を受けるので、側方へ撓み
変形するおそれがなくなる。

ここで、搬送テーブル１０はくし歯状に並ぶ支持ロッド
１１から構成され、該搬送テーブル１０は紙面と直交方
向にスライドするようになっている。切断装置９には複
数本の例えばピアノ線を用いた垂直ツイヤ１２が該支持
ロッド１１の間を通過するように張設されるとともに水
平方向に三本の水平ワイヤ１３が張設されている。

■　前記切断装置によりグリーンケーキを切断する。

すなわち、前記切断装置９の搬送テーブル１０を搬送さ
せ、両ワイヤ１２．１３によりグリーンケーキ８を切断
する。ここで、側端部の垂直ワイヤ１２によりグリーン
ケーキ８の側端部が切断され、補助型６の中心を横切る
垂直ワイヤ１２により補助型６の中央部が左右対称に切
断され、左右に隣接する補強鉄筋２間の中心を横切る垂
直ワイヤ１２により該補強鉄筋２間の中心が切断される
。

グリーンケーキ８に没した補助型６は発泡スチロールか
らなり垂直ワイヤ１２により十分切断可能なので、該垂
直ワイヤ１２はグリーンケーキ８と該補助型６とを各々
切断する。

このとき、グリーンケーキ８は該補助型６により内部か
ら支えられることによって補強され、切断時の抵抗によ
るグリーンケーキ８の変形が防止できる。

一方、前記三本の水平ワイヤ１３は、上下に隣接する補
強鉄筋２間の中心を、各々上側の補強鉄筋２側と下側の
補強鉄筋２側とに分離するように切断する。補助型６は
前記同様に水平ワイヤ１３により切断可能なのでグリー
ンケーキ８と一緒に切断される。なお、前記補助型６に
、例えばミシン目のような切れ目を予め入れておいた場
合は、さらに容易に切断することができ、それに伴って
グリーンケーキ８の変形も重ねて防止できる。

■　次に、このグリーンケーキ８を高温高圧蒸気下で養
生するとともに前記補助型６をその蒸気熱で収縮して該
グリーンケーキ８から横断面路り字形のＬ型成形体１４
を得る。

すなわち、このグリーンケーキ８を周知のオートクレー
ブ装置に移し、高温蒸気内で養生する。

この養生によって、グリーンケーキ８は完全に硬化する
とともに、前記補助型６が熱可塑性の発泡合成樹脂より
なり蒸気の熱により収縮するので、横断面り字形のＬ型
成形体１４が得られる。この場合、大型のＬ型成形体１
４であっても、横断面が略り字形なので該り型成形体１
４の内部を均等に加熱し易く、養生時間の短縮が図れる
。ここで、型抜きの勾配等を考慮して補助型６を作る必
要がないので、初めから最終形状に近い精密なＬ型成形
体１４を得ることができる。

■　次に、このＬ型成形体１４を切削する。

すなわち、成形時において型枠３の内部で成形されたＬ
型成形体１４は第３図に示される斜線を付した内側部分
を切削し、該型枠３の上部又は下部で成形されたＬ型成
形体１４は第４図に示される斜線を付した内側部分と端
部とを切削により除去し、仕上げ加工して最終形状の横
断面路り字形のＡＬＣ成形成形金工る。このとき、既に
Ｌ型成形体１４は、横断面が最終形状に近い略り字形状
に成形されているので、切削により除去すべき部分及び
仕上げすべき部分が少なく、生産コストの低減を図るこ
とができる。

以上のように、補助型６と、対となった補強鉄筋２とを
上下方向多段に配置して成形しても、グリーンケーキ８
の移動時及び切断時の変形が防止されるので、１サイク
ルに多数のＡＬＣ戒形成形の製造が可能となり、大量生
産を図ることができる。

なお、本発明は前記実施例の構成に限定されるものでは
なく、例えば以下のように発明の趣旨から逸脱しない範
囲で任意に変更して具体化することもできる。

（１）補助型６の形状は、養生後の切削により除去すべ
き部分を減少させることができる形状であればよく、適
宜変更することができる。

（２）補助型６は、養生の際の蒸気の熱で収縮するか溶
融する発泡合成樹脂材であればよい。

（３）補助型支持ロッド７は、第６図に示すようにバネ
１５により押圧板１６を下方に付勢することにより補助
型６の浮き上がりを防止する構成でもよい。

（４〉補助型６の支持手段は補助型支持ロッド７以外で
もよく、適宜変更することができる。

（５）補助型６の切れ目は、ミシン目や切断箇所の全体
に亘る切れ目には限定されず補助型６の切断を容易にす
るものであればよい。

［発明の効果］ 本発明は、上記の通り構成されているので、製遣途中に
おけるグリーンケーキの変形を防止することができ、も
って製品不良のないＡＬＣ成形物の大量生産を図ること
ができるという優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のＡＬＣ戒形成形製造方法に使用する成
形型と成形工程を示す断面図、第２図は同じく切断装置
と切断工程を示す断面図、第３図及び第４図はＬ型成形
体の斜視図、第５図はＡＬＣ戒形成形斜視図である。第
６図は他の実施例を示す断面図である。 ２・・・補強鉄筋、　　３・・・型枠、６・・・補助型
、　　　８・・・グリーンケーキ、９・・・切断装置、
　　１４・・・Ｌ型成形体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、型枠（３）内に横断面略Ｌ字形の一対又は二対以上
   の補強鉄筋（２）を各対の内側が相対峙した状態で上下
   方向多段に配置する工程と、前記相対峙した補強鉄筋（
   ２）の内側に熱可塑性の発泡合成樹脂からなり切れ目を
   有するか又は有しない補助型（６）を上下方向多段に配
   置する工程と、前記型枠（３）内に原料スラリーを打設
   して発泡及び凝固させることにより前記補助型（６）が
   没した半硬化状態のグリーンケーキ（８）を得る工程と
   、前記グリーンケーキ（８）を補助型（６）が没した状
   態のまま前記型枠（３）から取り外して切断装置（９）
   に移動する工程と、該切断装置（９）により前記グリー
   ンケーキ（８）を切断する工程と、前記グリーンケーキ
   （８）を高温高圧蒸気下で養生し次いで該グリーンケー
   キ（８）から横断面略Ｌ字形のＬ型成形体（１４）を得
   る工程と、前記Ｌ型成形体（１４）を切削する工程とか
   らなる軽量気泡コンクリート成形物の製造方法。