JPH0368698B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は寝たきり老人、身体障害者等を対象と
した病人用ベツド装置に関するものである。

〔従来技術〕

一般に失禁状態にある寝たきり老人や身障者等
の排泄物処理はおむつを着装して行なつている。

しかしながら、排泄のたびに看病人が、病人か
ら脱がして洗わなければならず、大変手間がかか
る問題点を有し、また病人にとつても看病人が気
づかなければいつまでもそのままの状態で着用さ
せられ続け、不衛生でもあつた。

そこで、便器に、コントローラに各々連係され
且つセンサーによる排泄物検知で順次作動する洗
浄部、温風噴射部を装備して、局部の洗浄と乾燥
とを自動的に行うことが提案される。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところで、洗浄部、温風噴射部の作動が無秩序
では、落下する排泄物に洗浄水が噴出されそれに
より打砕、飛散された排泄物が便器全域やベツト
本体へ付着して看病人による後処理の面倒さを煩
わせたり、用便、用水行為とは無関係に局部に洗
浄水、乾燥風を吹き付け、不経済、不快感を惹起
させてしまう。さりとて、重度の病人ではスイツ
チ操作が行えない為、人為的手段も採用できな
い。

本発明は上記従来事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、手作業を要せず、用
便、用水行為後のみに局部を確実に洗浄、乾燥す
ることができる病人用ベツド装置を提供せんとす
るものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために講じた技術的手段
は、ベツド本体上に臥せた人の腰回りを被塞する
位置に設けた離被架と、ベツド本体の排泄口を介
して離被架内部と連通状に配備した便器と、排泄
物の落下を検知するセンサーと、離被架及び便器
から局部に向けて上下方向に洗浄水を噴射する洗
浄部と、離被架内を乾燥する温風噴射部と、上記
センサーと洗浄部、温風噴射部とに連係されその
センサー検知で洗浄部、温風噴射部を順次作動さ
せる制御部とで構成した病人用ベツド装置であつ
て、上記制御部内には、センサー検知後用便時間
終了まで所定時間上記洗浄部の作動を遅延させる
待機手段を組み込んでいることを要旨とする。

〔作用〕

上記技術的手段によれば、待機手段の働きによ
つてセンサー検知後、すぐさま上記洗浄部、温風
噴射部が作動することを阻止し、用便行為が終了
する所定時間後に洗浄部を作動させる。

〔発明の効果〕

本発明は以上のように構成したので、用便、用
水終了後のみに局部を、確実に自動洗浄、自動乾
燥することができる。

〔実施例〕

次に本発明の実施例を図面に基いて説明する。

ベツド本体Ａはフツトフレームa₁とヘツドフレ
ームa₂とに渡つて床フレームa₃を架設固定し、そ
の床フレームa₃内に敷板a₄を介しておしりが当接
する部分に排泄口a₅を有してマツトa₆を敷設した
ものであり、このベツド本体Ａに離被架Ｃを載置
し、洗浄部ＥセンサーＤ付き便器Ｂ、温風噴射部
Ｆを夫々制御部Ｇを介して連係させて装備する。

便器Ｂは洗浄、暖房機能部b₂付きの周知のもの
で、ボール部b₁を排泄口a₅下に位置させてベツド
本体Ａの敷板a₄下に設けてなり、落下する大便や
小便が通過する部分にセンサーＤを配備してい
る。

また便器Ｂは汚物槽１と汚物搬出ポンプ２を連
結接続する。

センサーＤは落下した大便、小便によつて光が
遮断されることにより作動する光電センサーで、
制御部Ｇに電気的に連係する。

離被架Ｃは寝たきり老人等の腰回りを上方から
被塞できるように腰部、太もも部と相対する部分
に嵌め合い用の開口を有して耐水性の部材で形成
したもので、腰部、太もも部に対応する部分にそ
の腰部、太ももに密接する弾性部材（図示せず）
を添着してなり、病人の腰部をカバーするように
ベツド本体Ａのマツトa₆上に載承する。

洗浄部Ｅは、大便、小便を排泄後、離被架Ｃの
内面や着用者に付着した大便、小便を洗浄するた
めのもので、便器Ｂの機能部b₂から突出状に装備
したものと、離被架Ｃ上面に装備したものとがあ
り、センサーＤの感知を受信した後制御部Ｇを介
して自動的に一定時間洗浄水（温水）を離被架Ｃ
内に噴出して局部を洗浄する。

尚、洗浄部Ｅにおいて離被架Ｃ上面に装備した
ものは集合本管から分岐する給水枝管３からの冷
水が直接噴射するのを避ける為、ヒーター４を介
して設ける。

温風噴射部Ｆは、洗浄部Ｅからの洗浄水噴射終
了後、温風を吹き出して離被架Ｃ内面や着用者に
付着した水滴を乾燥除去するためのもので、便器
Ｂの機能部b₂内に装備した周知のもので、洗浄部
Ｅでの洗浄水噴射終了後制御部Ｇを介して一定時
間離被架Ｃ内に温風を噴出する。

制御部ＧはセンサーＤでの受信回路g₁、温水供
給回路g₃、温風供給回路g₄、便器洗浄回路g₅、及
び汚物排出回路g₆を順次電気的に連係して内蔵す
る。

また、制御部Ｇには、受信回路g₁と、温水供給
回路g₃との間に待機手段g₂として遅延回路（下記
では符号g₂を附して説明する）を内蔵しており、
この待機手段g₂は最初の排泄物を検知してから所
定時間、例えば３分及至５分上記温水供給回路g₃
の作動を遅延させ、停止されておく働きをもつ。
この３分及至５分は、平均的大人の用便時間を基
準として決定しており、３分から５分の間でその
遅延時間を各人に合わせて調節できるようにして
もかまわない。

尚、便器Ｂは、制御部Ｇ内の便器洗浄回路g₅に
よつて電磁弁を自動開閉する電磁弁式の便器洗浄
用ロータンク５を接続している。

次に本発明ベツド装置の作用について説明す
る。

まず、排泄口a₅を通過する最初の大便、小便が
センサーＤで自動的に検知され制御部Ｇ内の遅延
回路g₂が受信回路g₁を介して作動する。この遅延
回路g₂は上記のように用便終了後まで洗浄部Ｅが
始動しないように規制する為のもので、設定時間
（例えば３〜５分間）の経過後初めて温水供給回
路g₃に信号を送り、離被架Ｃ内に洗浄部Ｅを介し
て温水を噴出する。然る後予め設定していた洗浄
時間、例えば２分〜４分間が過ぎると制御部Ｇ内
の温風供給回路g₄が作動し温風噴射部Ｆから一定
時間温風を噴出して離被架Ｃ内面及び着用者に付
着した水滴を乾燥除去する。ちなみに温風供給回
路g₄が作動すると共に便器洗浄回路g₅が作動して
自動的に便器Ｂも洗浄する、また汚物槽１内に貯
められた排泄物は一定時間間隔毎に汚物搬出ポン
プ２を作動する汚物排出回路g₆により排便管６を
介して排出される。

尚、離被架Ｃと便器Ｂとの間の排泄口a₅は第２
図、第３図、第５図に示すように上位から防水シ
ーツ７、ビーズマツト８、便器ガイド９を重ね合
せて形成する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明病人用ベツド装置の実施例を示
し、第１図は正面図で一部切欠して示す、第２図
は腰部の拡大断面図、第３図は３−３断面図、第
４図はコントローラー内の回路の連係関係を示す
ブロツク図、第５図は排泄口を形成する便器ガイ
ド、ビーズマツト、防水シーツ、離被架の分解斜
視図である。 尚図中、Ｃ：離被架、Ｂ：便器、Ａ：ベツド本
体、Ｄ：センサー、Ｅ：洗浄部、Ｆ：温風噴射
部、Ｇ：制御部、g₂：待機手段。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ベツド本体上に臥せた人の腰回りを被塞する
   位置に設けた離被架と、ベツド本体の排泄口を介
   して離被架内部と連通状に配備した便器と、排泄
   物の落下を検知するセンサーと、離被架及び便器
   から局部に向けて上下方向に洗浄水を噴射する洗
   浄部と、離被架内を乾燥する温風噴射部と、上記
   センサーと洗浄部、温風噴射部とに連係されその
   センサー検知で洗浄部、温風噴射部を順次作動さ
   せる制御部とで構成した病人用ベツト装置であつ
   て、上記制御部内には、センサー検知後用便時間
   終了まで所定時間上記洗浄部の作動を遅延させる
   待機手段を組み込んでいること特徴とするを病人
   用ベツド装置。