JPH036811B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は管路内に付着した汚物などを洗浄し
たのち、その洗浄液を圧縮空気によつて除去する
管路の洗浄方法に関する。

たとえば、内視鏡は使用することによつてその
外表面だけでなく吸引用、送気送水用あるいは鉗
子チヤンネルなどの管路も汚染されるので、使用
後にその内視鏡を洗浄するときには外表面だけで
なく上記管路も洗浄しなければならない。

従来、内視鏡の洗浄装置においては、送液ポン
プによつて洗浄液を内視鏡の外表面に噴射させる
とともにに管路内にも供給して、これらを同時に
洗浄するようにしている。しかしながら、管路内
に洗浄液を送液ポンプによつて単に流がすだけで
は、管路内面に強く付着している汚物などを確実
に洗浄することができず、十分な洗浄効果が得ら
れないばかりか、その洗浄を長時間にわたつて行
なわなければならないため、作業性が悪いととも
に洗浄液を多量に消費するという問題があつた。

そこで、上記管路内の洗浄を短時間で確実に行
なえるようにするため、未公開ではあるが特願昭
57−38292号に示されているように上記管路に洗
浄液と圧縮空気とを混合した気液二相流体を流が
すことが考えられている。管路に気液二相流体を
流がせば、液相と気相との境界部が管路内面に大
きな衝撃力を与えるため、洗浄効果を高めること
ができる。

ところで、このようにして管路を洗浄したなら
ば、内に残留した気液二相流体を除去する、いわ
ゆる水切りを行なわなければならない。この水切
りは、上記管路に圧縮空気を流がして吹き飛ばす
ようにしている。しかしながら、第１図ａに示す
ように管路ａに残留した液相ｂと気相ｃとからな
る気液二相流体を上記管路ａに圧縮空気を流がし
て吹き飛ばそうとしても、この圧縮空気の圧力に
よつて第１図ｂに示すように気相ｃが圧縮される
ため、液相ｂを管路ａから効率よく良好に除去す
ることができない。しかも、内視鏡の管路ａは細
長くて流路抵抗が大きいので、このこととも相俟
つて液相ｂの管路ａからの除去を難かしくすると
いうことがあつた。

この発明は上記事情にもとづきなされたもの
で、その目的とするところは、管路を気液二相流
体で洗浄したのち、この管路から洗浄液を良好に
除去することができるようにした管路の洗浄方法
法を提供することにある。

以下、この発明の一実施例を第２図と第３図を
参照して説明する。第２図中１は洗浄装置の本体
である。この本体１内には送液ポンプ２と送気ポ
ンプ３とが設けられている。送液ポンプ２の吸入
側は洗浄液を収容した図示せぬタンクに接続さ
れ、吐出側は２つに分岐されてその一方は本体１
内に設けられたノズル４に接続されている。ま
た、送液ポンプ２の吐出側の他方は、第１の逆止
弁５を介して混合部である混合ヘツダ６に接続さ
れている。上記送気ポンプ３の吸入側は大気に連
通し吐出側は第２の逆止弁７を介して上記混合ヘ
ツダ６に接続されている。この混合ヘツダ６には
複数の接続口８……が設けられ、これら接続口８
……には内視鏡９の管路１０である送気チユーブ
１１、送液チユーブ１２、吸引チユーブ１３およ
び鉗子チヤンネル１４がそれぞれ接続チユーブ１
５……によつて接続されている。すなわち、内視
鏡９の管路１０のうち、送気チユーブ１１、送液
チユーブ１２および吸引チユーブ１３は内視鏡９
の操作部１６においてシリンダ１７に弁体（図示
せず）を収容してなる切換操作弁１８がそれぞれ
設けられ、この切換操作弁１８のシリンダ１７か
ら弁体を外したのち、そのシリンダ１７に口金１
９を介して上記接続チユーブ１３を接続してい
る。

なお、上記内視鏡９は本体１内に設けられた図
示せぬ洗浄槽内に設置され、また上記ノズル４は
上記洗浄槽に対向して配置されている。

一方、上記送液ポンプ２と送気ポンプ３とは、
本体１に設けられた図示せぬ制御部によつて第３
図に示すように制御される。すなわち、洗浄開始
の信号によつて送液ポンプ２と送気ポンプ３との
運転が開始される。これによつて洗浄液と圧縮空
気とが混合ヘツダ６に供給され、ここで混合され
て気液二相流体となる。そして、この気液二相流
体は内視鏡９の送気チユーブ１１、送液チユーブ
１２、吸引チユーブ１３および鉗子チヤンネル１
４に流がれ、これらの管路１０を洗浄する。この
気液二相流体による管路１０の洗浄が所定時間
T₁行なわれると、その後、送気ポンプ３が停止
し、送液ポンプ２だけが所定時間T₂だけ運転さ
れる。これによつて上記各管路１０からは洗浄液
によつて気液二相流体が排出され、洗浄液が充満
することになる。

送液ポンプ２だけの運転が所定時間T₂行なわ
れると、つぎに送液ポンプ２が停止し、送気ポン
プ３だけが運転され、これによつて各管路１０が
圧縮空気によつて加圧される。このとき、各管路
１０には非圧縮性流体である洗浄液が充満してい
るので、この洗浄液は圧縮空気の圧力によつて各
管路１０から良好に排出されることになる。すな
わち、各管路１０に洗浄液を充満させてから、こ
の洗浄液を圧縮空気で加圧するようにしたため、
圧縮性流体である気液二相流体を圧縮空気で加圧
する場合に比べて上記洗浄液の管路１０からの排
出である水切りを良好に行なうことができる。

なお、上記一実施例では管路に洗浄液を充満さ
せてから圧縮空気を供給するのに送液ポンプと送
気ポンプを交互に運転したが、これら送液ポンプ
と送気ポンプの吐出側にそれぞれリリーフ回路と
電磁開閉弁を設け、この電磁開閉弁を開閉制御す
ることにより、上記各ポンプを運転したままで管
路への洗浄液あるいは圧縮空気の供給を制御する
ようにしてもよい。

以上述べたようにこの発明は、管路を気液二相
流体で洗浄したならば、この管路に液体を充満さ
せ、ついで圧縮空気を流がすようにした、したが
つて、上記圧縮空気は非圧縮性流体である液体を
加圧することになるので、管路から液体を良好に
排出除去するとができる。すなわち、管路を気液
二相流体で洗浄したのちに、この管路の水切りを
効率よく良好に行なうことができるという利点が
ある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の一実施例を示し、第１図ａ，
ｂは管路内の気液二相流体が圧縮空気によつて加
圧されるときの説明図、第２図はこの発明の一実
施例を示す全体の概略的構成図、第３図は同じく
送液ポンプと送気ポンプとの制御説明図である。 ２……送液ポンプ、３……送気ポンプ、６……
混合ヘツダ（混合部）、１０……管路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 送液ポンプからの洗浄液と送気ポンプからの
   圧縮空気とを混合部で混合して気液二相流体と
   し、この気液二相流体を上記混合部に接続された
   管路に流がしたのち、上記送液ポンプからの液体
   を管路に充満させ、ついで送気ポンプの圧縮空気
   を管路に流がすことを特徴とする管路の洗浄方
   法。