JPH0367628B2 - - Google Patents

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JPH0367628B2
JPH0367628B2 JP61186985A JP18698586A JPH0367628B2 JP H0367628 B2 JPH0367628 B2 JP H0367628B2 JP 61186985 A JP61186985 A JP 61186985A JP 18698586 A JP18698586 A JP 18698586A JP H0367628 B2 JPH0367628 B2 JP H0367628B2
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film
carbon black
polyester
layer
polyester film
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JP61186985A
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Shigeyoshi Masuda
Atsushi Yamamoto
Hideo Kato
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0367628B2 publication Critical patent/JPH0367628B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は磁気記録用二軸延伸積層ポリエステル
フイルムに関し、更に詳しくは優れた電磁変換
性、表面平坦性及び走行性に加え、光透過率の低
い磁気記録用二軸延伸積層ポリエステルフイルム
に関する。 従来技術 ポリエステルフイルムは、磁気テープ用途、電
気用途など種々な用途に用いられる。磁気テープ
用途、就中ビデオテープ用途においては、近年、
高密度記録に向い、電磁変換特性を向上させるた
めに平滑なフイルム表面が要求されると共に、デ
ツキにおけるテープの走行性、耐摩耗性及び耐久
性の向上のために摩擦係数の低いことが要求され
ている。これと同時に、これら磁気テープに用い
る強磁性粉末はますます微粉末化している。磁性
粉が微粉末化されると、波長の長い光は磁性粉に
よつて散乱されにくくなり光透過率が高くなる。
このため、非磁性支持体と磁気記録層の光透過率
の差を利用して終端検出を行なう磁気記録媒体で
は、光透過率を下げる必要がある。従来、磁気記
録層中に帯電防止剤、研磨剤等の有色の無機微粉
末を含有させて、光透過率を下げていたが、この
方法は他方で電磁変換特性、ヘツド摩耗等の面で
限界があつた。 そこで、ベースフイルムの光透過率を下げるこ
とが検討され、ポリエステルフイルムにカーボン
ブラツク等の遮光剤を含有させることが提案され
ている。しかし、光透過率を低くするのに充分な
量のカーボンブラツクを用いるとポリエステルフ
イルムの表面が粗面化し、該粗面化に起因して磁
気塗料を塗布後の表面が粗れ、電磁変換特性が悪
化する傾向がある等の問題が新たに生じる。この
問題を改善する方法として、特開昭56−83841号
公報には、遮光材を混入せしめたポリエステルフ
イルムの少なくとも片面に、遮光材を混入しない
ポリエステルフイルムを積層せしめることが開示
され、その具体例としてカーボンブラツクを混入
せしめたポリエステルフイルムの厚みが積層フイ
ルムの総厚みに対し40〜73%を占める積層フイル
ムが記載されている。しかし、本発明者の研究に
よれば、上記積層フイルムは粗面化の点で更に改
善を要することが明らかとなつた。 発明の目的 本発明者は、表面平坦性の更に改善された積層
フイルムを得るべし研究した結果、本発明に到達
した。 本発明の目的は、優れた電磁変換特性、表面平
坦性及び走行性に加え、光透過率の低い磁気記録
用二軸延伸積層ポリエステルフイルムを提供する
ことにある。 発明の構成・効果 本発明の目的は、本発明によれば、平均粒径
0.02〜1μmのカーボンブラツクを3〜20重量%分
散含有せしめたポリエステルフイルムBの両面に
カーボンブラツクを含有しないポリエステルフイ
ルムA,Cを積層せしめた、積層フイルムの総厚
みが9〜22μmでありかつ波長900nmにおける光
線透過率が30%以下である二軸延伸積層ポリエス
テルフイルムであつて、該ポリエステルフイルム
Bの厚みが1〜7μmでかつ総厚みに対して5〜35
%を占め、更に該ポリエステルフイルムA,Cの
露出面の表面粗さがそれぞれ0.004〜0.014μmであ
ることを特徴とする磁気記録用二軸延伸積層ポリ
エステルフイルムによつて達成される。 本発明におけるポリエステルとは芳香族ジカル
ボン酸を主たる酸成分とし、脂肪族グリコールを
主たるグリコール成分とするポリエステルであ
る。かかるポリエステルは実質的に線状であり、
そしてフイルム形成性特に溶融成形によるフイル
ム形成性を有する。芳香族ジカルボン酸として
は、例えばテレフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、イソフタル酸、ジフエニルエタンジカルボン
酸、ジフエニルジカルボン酸、ジフエニルエーテ
ルジカルボン酸、ジフエニルスルホンジカルボン
酸、ジフエニルケトンジカルボン酸、アンスラセ
ンジカルボン酸等をあげることができる。脂肪族
グリコールとしては、例えばエチレングリコー
ル、トリメチレングリコール、テトラメチレング
リコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメ
チレングリコール、デカメチレングリコールの如
き炭素数2〜10のポリメチレングリコールあるい
はシクロヘキサンジメタノールの如き脂環族ジオ
ール等をあげることができる。 本発明において、ポリエステルとしては例えば
アルキレンテレフタレート及び/又はアルキレン
ナフタレートを主たる構成成分とするものが好ま
しく用いられる。 かかるポリエステルのうちでも例えばポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート
はもちろんのこと、例えば全ジカルボン酸成分の
80モル%以上がテレフタル酸及び/又はナフタレ
ンジカルボン酸であり、全グリコール成分の80モ
ル%以上がエチレングリコールである共重合体が
特に好ましい。その際全酸成の20モル%以下のジ
カルボン酸は上記芳香族ジカルボン酸であること
ができ、また例えばアジピン酸、セバチン酸の如
き脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサン−1,4
−ジカルボン酸の如き脂肪族ジカルボン酸等であ
ることができる。また、全グリコール成分の20モ
ル%以下は、エチレングリコール以外の上記グリ
コールであることができ、あるいは例えばハイド
ロキノン、レゾルシン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフエニル)プロパンの如き芳香族ジオー
ル;1,4−ジヒドロキシメチルベンゼンの如き
芳香族を含む脂肪族ジオール;ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコールの如きポリアルキレングリコ
ール(ポリオキシアルキレングリコール)等であ
ることもできる。 また、本発明におけるポリエステルには、例え
ばヒドロキシ安息香酸の如き芳香族オキシ酸;ω
−ヒドロキシカプロン酸の如き脂肪族オキシ酸等
のオキシカルボン酸に由来する成分を、ジカルボ
ン酸成分およびオキシカルボン酸成分の総量に対
し20モル%以下で含有するものも包含される。さ
らに本発明におけるポリエステルには実質的に線
状である範囲の量、例えば全酸成分に対し2モル
%以下の量で、3官能以上のポリカルボン酸又は
ポリヒドロキシ化合物、例えばトリメリツト酸、
ペンタエリスリトール等を共重合したものも包含
される。 かかるポリエステルとしては、O−クロロフエ
ノール中の溶液として35℃で測定して求めた固有
粘度0.4〜0.8のものが好ましい。 本発明において積層フイルムのフイルムB(芯
層)を形成するポリエステル中には平均粒径(一
次粒径)0.02〜1μmのカーボンブラツクを3〜
20wt%均一に分散含有させる。 このカーボンブラツクは、特に限定はされない
が、ケツチエンブラツク、サーマルブラツク、チ
ヤンネルブラツク、フアーネスブラツク、アセチ
レンブラツク等が好ましい。また、カーボンブラ
ツクは凝集が起き易いので分散剤を添加し、ボー
ルミル、サンドミル等により均一分散させて用い
ることが好ましい。分散剤としてはポリビニルピ
ロリドンが好ましく用いられる。 カーボンブラツクの平均粒径が1μmを越える
と、カーボンブラツクによる凹凸の影響が積層フ
イルムの最外表面にまで出てきて該表面が粗れる
ようになり、好ましくない。またカーボンブラツ
クの平均粒径が0.02μmより小さくなると、分散
剤を使用しても凝集が起き易くなり、これによる
凹凸が発生して好ましくない。これらの点から、
カーボンブラツクの平均粒径は0.04〜0.6μmであ
ることが好ましく、0.06〜0.2μmであることが特
に好ましい。 また、カーボンブラツクの添加量が3wt%より
少なくなると遮光性が不充分となり、また20wt
%を越えると、大凝集が発生するようになり、更
にまた製膜・延伸時に不均一な延伸を起すように
なり易いので、好ましくない。これらの点から、
カーボンブラツクの添加量は3〜12wt%が好ま
しく、4〜9wt%が特に好ましい。 本発明において積層フイルムのフイルムA,C
(最外層:露出面を形成するフイルム)を形成す
るポリエステル中にはカーボンブラツクを含有さ
せないが、カーボンブラツク以外の不活性粒子を
含有させることが好ましい。該不活性粒子は平均
粒径0.1〜1.2μmのものが好ましく、この量は0.03
〜1wt%が好ましい。 ここで言う“不活性粒子”はカーボンブラツク
以外の常温で固体のもの、例えば有機酸の金属
塩、無機物等を意味する。好ましい不活性粒子と
しては、二酸化ケイ素(水和物、ケイ藻土、ケ
イ砂、石英等を含む)、アルミナ、SiO2分を
30重量%以上含有するケイ酸塩(例えば非晶質或
は結晶質の粘土鉱物、アルミノシリケート化合物
(焼成物や水和物を含む)、温石綿、ジルコン、フ
ライアツシユ等)、Mg,Zn,Zr及びTiの酸化
物、Ca及びBaの硫酸塩、Li,Na及びCaの
リン酸塩(1水素塩が2水素塩を含む)、Li,
Na及びKの安息香酸塩、Ca,Ba,Zn及びMn
のテレフタル酸塩、Mg,Ca,Ba,Zn,Cd,
Pb,Sr,Mn,Fe,Co及びNiのチタン酸塩、
Ba及びPbのクロム酸塩、Ca及びMgの炭酸塩、
ガラス(例えばガラス粉、ガラスビーズ等)、
MgCO3、ホタル石、およびZnSが例示さ
れる。特に好ましくは用いられるものとして、無
水ケイ酸、含水ケイ酸、酸化アルミニウム、ケイ
酸アルミニウム(焼成物、水和物等を含む)、燐
酸1リチウム、燐酸3リチウム、燐酸ナトリウ
ム、燐酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタ
ン、安息香酸ナトリウム、これらの化合物の複塩
(水和物を含む)、ガラス粉、粘土(カオリン、ベ
ントナイト、白土等を含む)、タルク、ケイ藻土
等が例示される。 不活性粒子、カーボンブラツクの含有は、それ
ぞれ従来から微粒子の含有法として知られている
方法によつて行なうことができる。例えば不活性
粒子、カーボンブラツクをそれぞれのポリエステ
ル製造の反応系例えば反応前、反応中または反応
後に添加することができる。 本発明における積層フイルムはカーボンブラツ
クを分散含有せしめたポリエステルフイルムBを
芯層とし、この両面にカーボンブラツクを含有し
ないポリエステルフイルムA,Cを最外層として
積層せしめたものであり、この総厚みは9〜
22μmである。更にポリエステルフイルムA,B,
Cの厚み構成では、ポリエステルフイルムBの厚
みが1〜7μmでありかつ積層フイルム総厚みに対
して5〜35%を占める必要がある。ポリエステル
フイルムB(芯層)の厚み比率が薄すぎる場合に
は、カーボンブラツク含有量を高くしても遮光特
性が不足となり、カーボンブラツク含有量が高く
なり過ぎると大凝集が発生するので、好ましくな
い。一方ポリエステルフイルムB(芯層)の厚み
比率が厚すぎる場合には、最外層が薄くなり、該
フイルムB中のカーボンブラツクの影響で積層フ
イルムの表面の平坦性が悪くなり、好ましくな
い。これらの点から、カーボンブラツクを分散含
有せしめたポリエステルフイルムBの厚み比率は
10〜30%が好ましく、15〜30%がさらに好まし
く、20〜30%が特に好ましい。 本発明の二軸延伸積層フイルムにおいて、最外
層の露出する面の表面粗さRaA,RaCは、それ
ぞれ0.014μm以下0.004μm以上であるのが好まし
い。この表面粗さ(RaA,RaC)が0.014μmを越
えると、磁気テープとした際の電磁変換特性が悪
化するのて好ましくなく、一方0.004μmより小さ
くなると、平坦になり過ぎて滑り性が悪く、ベー
スフイルムの巻取時および加工時にシワが発生し
たりするので好ましくない。これらの点から、表
面粗さは0.012μm以下0.004μm以上がさらに好ま
しく、0.010μm以下0.006μm以上が特に好ましい。
これらRaA,RaCは同じであつても良く、また
異なつてもよい。RaAとRaCとが異なる場合に
は、より平坦な面に磁性層を形成する方が、良好
な電磁変換特性が得られるので好ましい。 二軸延伸積層フイルムにおいて、更に、ポリエ
ステルフイルムBの厚みTB(μm)とカーボンブ
ラツク含有量DB(wt%)とが、また該DBとポリエ
ステルフイルムA,Cの厚みTA,TC(μm)とが
それぞれ特定の範囲にある場合に、特に充分な遮
光性と露出する面(A面層、C面層)の平坦性と
を兼ね備えることができる。 すなわち、ポリエステルフイルムBの厚みTB
(μm)と該フイルムB内のカーボンブラツク含有
量DB(wt%)との積(TB×DB)が8以上30以下
であり、カーボンブラツクを含有しないフイルム
A,Cの厚みTA(μm),TC(μm)とフイルムB内
カーボンブラツク含有量DB(wt%)とがそれぞれ 0.2≦(√B/TA)≦0.7 0.2≦(√B/TC)≦0.7 なる式の範囲にあることが好ましい。TB×DB
8より小さい場合には遮光性が不充分となり、一
方TB×DBが30を越えると、ポリエステルフイル
ムB内のカーボンブラツクに起因する凹凸が、カ
ーボンブラツクを含有しないポリエステルフイル
ム層の露出する表面に浮き出し、表面粗となり、
磁気テープとした場合の電磁変換特性が悪くな
り、好ましくない。 更に説明すると、積層フイルムのポリエステル
フイルムB(芯層)に遮光性の点から多量のカー
ボンブラツクを分散含有させると、カーボンブラ
ツクを含有しないポリエステルフイルム層(A
層、C層)が薄いとき、該芯層のカーボンブラツ
クに起因する凹凸(浮き出し現象)がA層、C層
の露出する表面に生じ、平坦性が損われる。一
方、芯層のカーボンブラツクに起因する凹凸(浮
き出し現象)を少なくするためにカーボンブラツ
クを含有しないポリエステルフイルム層(A層、
C層)を厚くしようとすると、相対的に芯層の厚
みを薄くする必要がある。この場合、同等の遮光
性を得ようとする芯層中のカーボンブラツク含有
量をさらに高くせねばならず、その場合には、カ
ーボンブラツクの大凝集が発生しやすくなり、こ
れに起因する凹凸が生じ、電磁変換特性、D/O
特性が悪くなる。この点から、TB×DBは10以上
24以下がさらに好ましく、12以上18以下が特に好
ましい。また、√B×TA,√B/TCは0.3以上
0.6以下がさらに好ましく、0.3以上0.5以下が特に
好ましい。 本発明の積層フイルムの製造は、従来から蓄積
された積層フイルムの製造法で製造することがで
きる。例えば表面Aを形成するポリエステル層と
カーボンブラツクを分散含有する芯層(B層)を
形成するポリエステル層と表面Cを形成するポリ
エステル層とを、溶融状態又は冷却固化された状
態で積層することができる。更に具体的には、例
えば共押出・エクストル−ジヨンコーテイング等
の方法で製造できる。上述の方法で積層されたフ
イルムは従来から蓄積された二軸延伸フイルムの
製造法に順じた方法で逐次二軸延伸または同時二
軸延伸され、更に熱処理される。その際、フイル
ム表面特性は、固体微粒子の形状、粒径、量等に
よつて、また延伸条件によつて変化するので従来
の延伸条件から適宜選択する。例えば、延伸温度
は1段目延伸温度(例えば縦方向延伸温度:T1
が(Tg−10)〜(Tg+45)℃の範囲(但し、
Tg:ポリエステルのガラス転移温度)から、2
段目延伸温度(例えば横方向延伸温度:T2)が
(T1+15)〜(T1+40)℃の範囲から選択すると
よい。また、延伸倍率は一軸方向の延伸倍率が
2.5以上、特に3倍以上でかつ面積倍率が8倍以
上、特に10倍以上となる範囲から選択するとよ
い。更にまた、熱固定温度は180〜250℃、更には
200〜230℃の範囲から選択するとよい。 本発明による二軸延伸積層ポリエステルフイル
ムは磁気記録媒体用、特に高級磁気テープ用とし
て優秀な特性を有する。 実施例 以下、実施例を掲げて本発明を更に説明する。 なお、本発明における種々の物性値および特性
は以下の如くして測定されたものであり且つ定義
される。 (1) 不活性固体粒子の平均粒径 島津製作所CP−50型セントリフユグル パー
テイクル サイズ アナライザー(Centrifugal
Particle Size Analyser)を用いて測定した。得
られた遠心沈降曲線を基に算出した各粒径の粒子
とその存在量との累積曲線から、50マスパーセン
ト(mass percent)に相当する粒径を読み取り、
この値を上記平均粒径とした(「粒度測定技術」
日刊工業新聞社発行、1975年、頁242〜247参照)。 (2) 光透過率 島津マルチパーパス自記分光光度計(MPS−
5000)を用い、ベースフイルムの波長900nmにお
ける光透過率を測定した。 (3) フイルム表面粗さ(Ra) 中心線平均粗さ:Ra(単位μm)としてJIS−
B0601で定義される値である。(株)小坂研究所の触
針式表面粗さ計(SURFCORDER SE−30C)を
用いて、触針半径:2μm、測定圧:0.03g、カツ
トオフ値:0.25mmの条件下にフイルム表面粗さ曲
線をかかせ、該フイルム表面粗さ曲線からその中
心線の方向に測定長Lの部分を抜き取り、この抜
き取り部分の中心線をX軸とし、縦倍率の方向を
Y軸として、粗さ曲線をY=f(x)で表わした
とき、次の次式で与えられる値(Ra:μm)をフ
イルム表面粗さとして定義する。 Ra=1/L∫L O|f(x)|dx 本発明では、基準長を2.5mmとして5個測定し、
値の大きい方から1個除いた4個の平均値として
Raを表わした。 (4) 磁気コーテイングフイルムの電磁変換特性
(クロマS/N) フイルム上に、下記組成 Co含有酸化鉄粉末 100重量部 エスレツクA(積水化学製塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体) 10重量部 ニツポラン2304(日本ポリウレタン製ポリウレ
タンエラストマー) 10 〃 コロネートL(日本ポリウレタン製ポリイソシ
アネート) 5 〃 レシチン 1 〃 メチルエチルケトン 75 〃 メチルイソブチルケトン 75 〃 トルエン 75 〃 添加剤(潤滑剤、シリコン樹脂) 0.15 〃 を持つ磁性粉末塗料をグラビアロールにより塗布
し、ドクターナイフにより磁性塗料層をスムージ
ングし、磁性塗料の未だ乾かぬ間に常法により磁
気配向させ、しかる後オーブンに導いて乾燥キユ
アリングする。更にカレンダー加工して塗布表面
を均一にし、スリツトして約5μの磁性層を形成
した1/2インチ巾の磁気コーテイングテープを作
成する。この磁気コーテイングテープの電磁変換
特性(クロマS/N)を下記の方法にて測定す
る。 市販の家庭用VTRを用いて50%白レベル信号
(100%白レベル信号はピーク;ツー;ピークの電
圧が0.714ボルトである)に、100%クロマレベル
信号を重した信号を記録し、その再生信号をシバ
ソクノイズメーター:タイプ925Rを用いて測定
を行う。クロマS/Nの定義はシジソクの定義に
従い次の通りである。 クロマS/N(dB)=20log{ES(p−p) /EN(rms)} ここでES(p−p)は白レベル信号の再生信号
のピーク ツ ピークの電圧差(p.p)である。 ES(p−p)=0.714V(p−p) また、EN(rms)はクロマレベル信号の再生信
号のピークの電圧の平方根値である。 EN(rms)=AMノイズ実効値電圧(V) (5) ドロツプアウト 上記(4)にて磁性粉末塗料を塗布処理したテープ
(1/2インチ巾)を市販のドロツプアウトカウンタ
ー(例えばシバソクVH01BZ型)にて5μsec×
10dBのドロツプアウトをカウントし1分間のカ
ウント数を算出した。 (6) 信号トラブル ポリエステルフイルムをベースとし、常法によ
り磁気テープ化し、市販のVHSビデオレコーダ
により信号、検知トラブル発生の有(〇)、無
(×)で評価した。 実施例 1 エチレングリコール(以下EGと略称する)85
重量部に平均粒径0.58μmの炭酸カルシウム15重
量部を添加した後、混合攪拌を行ないスラリーを
得た。 次にジメチルテレフタレート100重量部とEG70
重量部を酢酸マンガン4水和物0.035重量部を触
媒として常法通りエステル交換を行つた。その
際、上記で得られた炭酸カルシウムのスラリーを
攪拌下添加した。エステル交換反応終了後、エチ
レングリコール共存下加熱還流されたトリメチル
ホスフエートをジメチルテレフタレートに対し
0.015モル%添加し、さらに、三酸化アンチモン
をジメチルテレフタレートに対し0.030モル%添
加し、1Torr以下の高真空下で重縮合反応を行つ
た。重縮合反応終了後ポリマーを水冷、切断し
て、炭酸カルシウム粒子が分散含有されたポリエ
チレンテレフタレートペレツトを得た[以下、ポ
リエステルという]。 また、炭酸カルシウム粒子のエチレングリコー
ルスラリーの代りに前以つて調製しておいた二酸
化チタン粒子のエチレングリコールスラリーを添
加する以外は上記と同様にエステル交換反応及び
重縮合反応を行い、二酸化チタン粒子が分散され
たポリエチレンテレフタレートペレツトを得た
[以下、ポリエステルという]。 更にまた、ポリエステルの製法において不活
性粒子を添加せずにエステル交換反応及び重縮合
反応を行い、外部不活性粒子の添加されていない
ポリエチレンテレフタレートペレツトを得た[以
下、ポリエステルという]。 更にまた、炭酸カルシウムのエチレングリコー
ルスラリーの代りに、平均粒径0.1μmのカーボン
ブラツクのエチレングリコールスラリーを添加す
る以外は上記と同様にエステル交換反応および重
縮合反応を行ない、カーボンブラツク粒子が分散
されたポリエチレンテレフタレートペレツトを得
た[以下、ポリエステルという]。 ポリエステル、ポリエステルおよびポリエ
ステルを炭酸カルシウム粒子含量が0.30重量%
に、かつ二酸化チタン粒子含量が0.15重量%にな
るように、混合してブレンド物Aを得、またポリ
エステルおよびポリエステルを二酸化チタン
粒子の含量が0.30重量%となるように混合してブ
レンド物Cを得た。さらにポリエステル及びポ
リエステルをカーボンブラツク粒子含量が8重
量%となるように混合してブレンド物Bを得た。 そして、ブレンド物AがA面を形成する層とな
るように、ブレンド物CがC面を形成する層とな
るように、さらにブレンド物BがA層とC層との
中間を形成する層(芯層)となるように、製膜機
の別々の押出機に供給し、各層の厚み比がA:
B:C=5:4:5となるように、ダイから押出
して積層された未延伸フイルムを得た。 この未延伸フイルムを縦延伸温度105℃、縦延
伸倍率3.4倍、横延伸温度110℃、横延伸倍率3.6
倍で逐次二軸延伸を行ない、さらに215℃で熱処
理を施した。 このようにして得られた厚み14μmの積層ポリ
エステルフイルムの特性を表−1に示す。なお記
号AはA面を、記号CはC面を意味する。 この積層ポリエステルフイルムは表裏差フイル
ムであり、易滑面(A面)の削れ性も良好であり
スリ傷も少なく、平坦面(C面)に磁性層塗布後
のテープの電磁変換特性、スクラツチ性も良好で
あつた。またベースフイルムの900nmでの光透過
率が低く、テープ化後の信号検知トラブルも発生
しなかつた。 実施例 2 実施例1において、ブレンド物CがA面を形成
する層と、C面を形成する層との両方の層になる
ようにし、さらにブレンド物BがA面層とC面層
との芯層を形成する層となるように製膜機の別々
の押出機に供給し、各層の厚み比がA:B:C=
5:4:5となるように、ダイから押出する以外
は実施例1と同様にして厚み14μmの二軸延伸積
層ポリエステルフイルムを得た。 さらにこのフイルムのC面に実施例と同様の磁
性層を塗布し、またA面には走行性を改善するた
めに常法に従つて下記塗布液を塗布して厚み
0.8μmバツクコート層を設け、磁気記録テープを
得た。 バツクコート層の塗布液: カーボンブラツク(平均粒径60μm) 25重量部 ニトロセルロース 40 〃 ポリウレタン樹脂 30 〃 ポリイソシアネート(商品名:コロネートL)
30 〃 メチルエチルケトン 600 〃 この積層ポリエステルフイルムの特性およびテ
ープの特性を表−1に示す。またベースフイルム
は900nmでの光透過率が9%と低く、またその表
面も平坦であつた。テープとしての電磁変換特性
は良好であり、信号検知トラブルもなく良好であ
つた。 比較例 1 実施例2において芯層を形成するB層にもブレ
ンド物Cを供給する以外は実施例2と同様の方法
で厚み14μmの実質的には単層である二軸延伸ポ
リエステルフイルムを得た。さらに実施例2と同
様の方法で磁気テープを得た。 この特性を表−1に示すが、二軸延伸ポリエス
テルフイルムはその表面は平坦であるが光透過率
が高かつた。このため、テープとしては電磁変換
特性は良好であつたが、信号検知トラブルが発生
し、使用に耐えなかつた。 比較例 2 実施例1におけるポリエステル及びポリエス
テルをカーボンブラツク粒子含有量が3.1wt%
となるように混合してブレンド物Dを得た。 そして、このブレンド物Dが芯層(B層)およ
びA面を形成する層となるように、またブレンド
物CがC面を形成する層となるように、製膜機の
別々の押出機に供給し、実施例1と同様な方法で
厚み14μmの二軸延伸積層ポリエステルフイルム
を得た。この積層フイルムは実質的には二層の積
層フイルムである。 この二層積層フイルムのC面側(平坦面)に磁
性層を塗布して磁気テープを得た。 この積層フイルムおよびテープの特性を表−1
に示す。この積層フイルムの光透過率は低いが、
カーボンブラツクを分散含有する層により形成さ
れるA面は表面粗さが高く、粗れたフイルムであ
る。 また得られたテープは信号検知トルブルはなく
良好であつたが、A面の裏写りの影響で磁性層表
面が粗くなり、電磁変換特性が悪かつた。 比較例 3,4 実施例1および2おいてポリエステル、ポリ
エステルをカーボンブラツク含有量が3.1wt%
となるようにブレンド物Dを得ること、各層の厚
み構成比がA:B:C=2:10:2となるように
積層すること以外は、実施例1および2と同様の
方法で厚み14μmの二軸延伸積層ポリエステルフ
イルムを得、さらに磁気記録テープを得た。 これらのベースフイルムおよびテープの特性を
表−1に示す。 ベースフイルムは光透過率は低いが、A面層、
C面層の厚みが薄いために、芯層のカーボンブラ
ツクによる凹凸の影響でC面、A面の表面が粗く
なつた。テープは信号検知トラブルはなく良好で
あるが、電磁変換特性が悪化した。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 平均粒径0.02〜1μmのカーボンブラツクを3
    〜20重量%分散含有せしめたポリエステルフイル
    ムBの両面にカーボンブラツクを含有しないポリ
    エステルフイルムA,Cを積層せしめた、積層フ
    イルムの総厚みが9〜22μmでありかつ波長
    900nmにおける光線透過率が30%以下である二軸
    延伸積層ポリエステルフイルムであつて、該ポリ
    エステルフイルムBの厚みが1〜7μmでかつ総厚
    みに対して5〜35%を占め、更に該ポリエステル
    フイルムA,Cの露出面の表面粗さがそれぞれ
    0.004〜0.014μmであることを特徴とする磁気記録
    用二軸延伸積層ポリエステルフイルム。 2 ポリエステルフイルムBはフイルム厚み
    (TB:μm)とカーボンブラツク含有量(DB:wt
    %)との積(TB×DB)が8〜30の範囲にあるも
    のである特許請求の範囲第1項記載の磁気記録用
    二軸延伸積層ポリエステルフイルム。 3 ポリエステルフイルムBのカーボンブラツク
    含有量(DB:wt%)をポリエステルフイルムA,
    Cの厚み(TA,TC:μm)とがそれぞれ下記式 0.2≦(√B/TA)≦0.7, 0.2≦(√B/TC)≦0.7 を満足する特許請求の範囲第1項又は第2項記載
    の磁気記録用二軸延伸積層ポリエステルフイル
    ム。
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