JPH0367036B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (a) 発明の技術分野 本発明は、印字ヘツドが両終端部にある時だけ
赤黒リボン切り替えができるワイヤードツトプリ
ンタ等のシリアルプリンタ装置に係り、特に赤黒
印字を行う時に印字速度を速めることができるス
ペース制御方式に関す。

(b) 技術の背景 近来、コンピユータ端末機及びワードプロセツ
サ等の事務機としてシリアルプリンタが開発、実
用化されている。特にコンピユータ端末機として
の用途が拡大している為、印字の高速化が要請さ
れている。この為コンピユータ等のアウトプツト
データを印字するプリンタやワードプロセツサの
プリンタでは、印字ヘツドの正逆両方向駆動で往
復印字を行つて印字速度を高めている。

小型簡易型のプリンタにおいても同様に往復印
字が行われており、特に赤黒印字を行う場合に印
字駆動の両終端部だけで２色インクリボンの上下
の切り替えを行うプリンタでは、切り替えに時間
が掛り、印字速度が遅くなるので、その解決が望
まれている。

(c) 従来技術と問題点 以下、ワイヤードツトプリンタを例にとつて従
来方法について第１図、第２図ａ及びｂを参照し
て説明する。第１図は本発明が適用されるワイヤ
ードツトプリンタの概要を例示する平面図、第２
図ａ及びｂは従来方法の説明図である。

第１図に示すように、サイドフレーム１にはプ
ラテン２が回転自在に支持されている。プラテン
２には印字用紙３が巻掛けられており、印字用紙
３は用紙移送部４のトラクタ４ａ，４ｂ等により
図中矢印Ａ方向に送られる。

一方プラテン２の前面、即ち図中下方には、キ
ヤリア５がプラテン２と平行に設けられたガイド
シヤフト６に摺動自在に嵌合しており、またキヤ
リア５は同様にプラテン２と平行に設けられた送
りネジ７と螺合している。

送りネジ７はベルト８等を介してモータ９に接
続されており、従つて送りネジ７はモータ９の正
逆回転によつて、キヤリア５を図中矢印Ｃ，Ｄ方
向に移動させることができる。

キヤリア５にはインクリボンカセツト１０が搭
載されており、インクリボンカセツト１０には無
端状のインクリボン１０ａがその一部をプラテン
２側に露出させた形で内蔵されている。インクリ
ボン１０ａはリボンを上下に２分して赤，黒イン
クを含浸させた２色リボンである。

またキヤリア５には印字ヘツド１１がインクリ
ボンカセツト１０に囲まれた形で設置されてお
り、印字ヘツド１１にはドツトによつて印字を形
成させる為に、印字ワイヤーを有する複数個の印
字マグネツトが設けられている。

またインクリボン１０ａは常態では黒印字する
位置、即ち、下の位置にあり、赤印字する時は図
示省略したリフト機構の駆動によつて上の位置に
リフトされる。そしてこのリフト動作可能位置は
印字ヘツド１１の往復移動の両終端部、即ち、ホ
ームポジシヨン及びエンドポジシヨンに限定され
ている。

このような構成及び作用を有するので、印字ヘ
ツド２１が作動すると、プラテン１０上の印字用
紙１１にインクリボン１０ａを介して印字マグネ
ツトの印字ワイヤーが衝突して印字が行われ、印
字ヘツド１１はキヤリア５と共に、矢印Ｄ方向に
移動しながら、印字用紙１１に印字を行う。１行
分の印字が終了すると、改行の為に用紙移送部４
が駆動して所定の送り量だけ印字用紙１１を送る
と、印字された印字用紙１１は矢印Ａ方向に移送
される。

そして印字ヘツド１１は矢印Ｃ方向に移動しな
がら印字を継続する。

ここにおいて、赤黒の印字方法について従来方
法を説明すると、第２図ａに示すように、赤又は
黒の何れか１色だけを印字しながら行のホームポ
ジシヨンよりエンドポジシヨンまで正方向に印字
ヘツド１１を移動させ、つぎにインクリボン１０
ａを他の色に切り替え、改行せずに逆方向に印字
を行つてホームポジシヨンで停止する。つまり１
往復で赤黒印字を行う。即ち、ラインモードで印
字する方法である。

或いは第２図ｂに示すように、赤又は黒の何れ
か１色だけを印字しながら正逆何れかの方向に印
字して、１行中のその色の印字が終了したら行の
途中で停止し、つぎにその位置からホームポジシ
ヨンかエンドポジシヨンの近い方に移動して、イ
ンクリボン１０ａを他の色に切り替え、改行せず
にその行の他の色の印字を行う。即ち、最短印字
モードで印字する方法である。

しかしながら従来方法によると、 ラインモードによる方法では、印字ヘツド１
１を印字量の如何に関わらず、赤黒印字に１往
復させる必要があり、ホームポジシヨン或いは
エンドポジシヨンまで移動する時間及びオーバ
ーランに要する時間が掛る。

最短印字モードによる方法では、インクリボ
ン１０ａの色の切り替えの為に、ホームポジシ
ヨン或いはエンドポジシヨンに印字ヘツド１１
を戻す制御が必要である。

従つて印字速度が遅くなるという欠点がある。

(d) 発明の目的 本発明の目的は、上記の欠点を解決する為のも
ので、赤黒印字を行う時の印字速度を高めること
ができるスペース制御方式を提供するにある。

(e) 発明の構成 本発明は、印字量の多い色と印字量の少ない色
の色指令データに基いて、プラテンと、プラテン
に対向する印字ヘツドを含む印字部と、印字部を
プラテンに対して平行に移動する駆動部と、印字
媒体を移送する媒体移送部とから成り、駆動部に
よつて印字部を往復移動させて、通常は印字ヘツ
ドにセツトされた２色のインクリボンのうちの１
色を使用して印字すると共に、必要に応じて往復
移動の両終端部でインクリボンを上下に切り替え
て印字媒体に２色印字を行うプリンタであつて、
１行分の印字データ中における印字量の多い色と
印字量の少ない色の色指令データに基いて、印字
量の少ない色の指定がある文字の印字を優先して
行い、往復移動の両終端部の何れかで印字ヘツド
を停止せしめ、印字量の多い色の印字をする時
は、その色による１行内の印字データの終了時点
において印字ヘツドを停止せしめるように駆動部
を制御する制御手段を備えたことを特徴とするプ
リンタであり、かくすることにより目的を達成す
ることができる。

即ち、通常のプリンタの使用では、例えば赤印
字の頻度が黒印字の頻度に比較して非常に少ない
点に着目して、行内で優先して印字させる赤印字
をラインモードで印字し、黒印字では最短印字モ
ードで印字するものである。

(f) 発明の実施例 以下本発明の一実施例について、第３図，第４
図，第５図ａ及びｂを参照して説明する。第３図
は本発明による実施例を示すブロツク図、第４図
は第３図のフローチヤート、第５図ａ及びｂは第
３図の説明図である。全図を通じて同一符号は同
一対象物を示す。

第３図において、１２はデータ判別部、１３は
リボン状態指示レジスタ、１４は１行印字データ
バツフア、１５はデータ左端桁レジスタ、１６は
データ右端桁レジスタ、１７は印字ヘツド制御
部、１８はスペースモータ制御部、１９はリフト
機構を示す。

データ判別部１２はデコーダで構成されてお
り、１行分の印字データを１行印字データバツフ
ア１４へ、リボン状態指示コードをリボン状態指
示レジスタ１３へ、また印字起動信号を印字ヘツ
ド制御部１７及びスペースモータ制御部１８へ送
る機能を有している。

リボン状態指示レジスタ１３はフリツプフロツ
プで構成され、印字データのリボンの色指示をす
るもので、コードを認識して指令信号を出す機能
を有している。なお、リボン状態指示レジスタ１
３に入力されるコードは、１行分の印字データ中
に赤印字がある時は、赤指示コードが優先して送
られてくる。

１行印字データバツフア１４は１行分の印字デ
ータを保持するものである。

データ左端桁レジスタ１５及びデータ右端桁レ
ジスタ１６は夫々左右両端スペース、即ち、印字
始め位置、印字終り位置から両端部までのスペー
スの桁を算出して、これをカツトする機能を有し
ている。

印字ヘツド制御部１７はデータ判別部１２及び
１行印字データバツフア１４から入力によつて印
字ヘツド１１を印字駆動させるものである。

スペースモータ制御部１８はスペースモータ９
の起動及びリフト機構１９の動作を制御すると共
に、リボン状態指示レジスタ１３からの色指令信
号に基ずいて、赤リボン指示の時は、赤印字後ス
ペースモータ９をホームポジシヨン或いはエンド
ポジシヨンで停止せしめるラインモードで制御
し、黒リボン指示の時は、黒印字後スペースモー
タ９をその印字終了点で停止せしめる最短距離印
字モードで制御する機能を有している。

リフト機構１９はインクリボン１０ａを常態で
は黒リボンで印字するように位置せしめ、赤印字
する時は上にリフトして赤リボンに切り替え、再
び黒印字する時は元に戻る切り替えをするもの
で、このリボン切替え動作の可能位置はヘツド１
１のホームポジシヨン及びエンドポジシヨンに限
定されている。

なお、特許請求範囲の〓制御手段〓は、印字デ
ータからリボン状態指示コードをリボン状態指示
レジスタ１３へ送るデータ判別部１２、リボン状
態指示コードを認識して印字データのリボンの色
指示をスペースモータ制御部１８へ指示するリボ
ンリボン状態指示レジスタ１３、及び色指示、デ
ータ左端桁レジスタ１５、データ右端桁レジスタ
１６からの左右両端スペースの桁に基いて、ライ
ンモード或いは最短距離印字モードを選択してス
ペースモータ９を制御するスペースモータ制御部
１８に対応している。

このような構成及び機能を有するので、赤黒印
字を行う時は、印字ヘツド１１が前の行の印字を
終了して停止しているとし、第４図に示すよう
に、次の行の１行分の印字データ、リボン状態指
示データ及び印字起動データが受信されて、制御
が開始される。

まずリボン切り替えが必要であれば、ホームポ
ジシヨンかエンドポジシヨンの何れか近い距離の
方へ移動してリボン切り替えを行い、それが赤リ
ボン指示であれば、印字方向を判定してラインモ
ードで印字を行う。

黒リボン指示であれば、印字データの左端、右
端桁を算出して、印字方向を判定し、必要な移動
動作をして最短印字モードで印字を行う。

この印字例を第５図ａ及びｂに示している。即
ち、第５図ａは赤印字と黒印字が混ざつている場
合を示し、第５図ｂは黒印字のみの場合を示して
いる。図中矢印実線は印字ヘツド１１の印字方向
及び印字距離、矢印破線は印字ヘツド１１の空送
り方向及びその距離、三角印は印字ヘツド１１の
停止位置を示す。

第５図ａにおいて、前の行の黒印字が逆方向送
りで印字が終了しており、ホームポジシヨンが近
いので、そのまま移動して改行し、これから印字
する行に赤印字があるので、リボン切り替えを行
つてからスタートして、赤印字だけを印字してエ
ンドポジシヨンに至り、ここでリボン切り替えを
行つて、逆方向印字によつて黒印字が行われる。

次の行に行の途中から黒印字が必要ならば、ホ
ームポジシヨンに戻らずに改行して最短距離で正
方向に印字する。

また第５図ｂにおいて、まずホームポジシヨン
よりスタートして黒印字が行の途中で終了する
と、改行して次の行の印字先端位置まで戻り、再
び正方向に印字を行う。このように最短印字モー
ドで印字される。

このようにして黒印字では最短印字モードで印
字して、ホームポジシヨン或いはエンドポジシヨ
ンまで移動する頻度を減らし、且つオーバーラン
に要する時間を不要とし、頻度の少ない赤印字で
はラインモードで印字することにより、印字速度
を高めることができる。

(g) 発明の効果 以上説明したように本発明によれば、２色イン
クリボンを切り替えて２色印字を行う時に、印字
量の少ない色の印字はラインモードによつて印字
し、印字量の多い色の印字は最短印字モードで印
字することができるので、印字ヘツドの移動距離
等を短縮でき、印字速度を高めることができると
いう効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明が適用されるワイヤードツトプ
リンタの概要を例示する平面図、第２図ａ及びｂ
は従来方法の説明図、第３図は本発明による実施
例を示すブロツク図、第４図は第３図のフローチ
ヤート、第５図ａ及びｂは第３図の説明図であ
る。 図において、９はスペースモータ、１０ａはイ
ンクリボン、１１は印字ヘツド、１２はデータ判
別部、１３はリボン状態指示レジスタ、１４は１
ライン印字データバツフア、１５はデータ左端桁
レジスタ、１６はデータ右端レジスタ、１７は印
字ヘツド制御部、１８はスペースモータ制御部を
示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ プラテンと、 該プラテンに対向する印字ヘツドを含む印字部
   と、 該印字部を前記プラテンに対して平行に移動す
   る駆動部と、 印字媒体を移送する媒体移送部とから成り、 前記駆動部によつて印字部を往復移動させて、
   通常は前記印字ヘツドにセツトされた２色のイン
   クリボンのうちの１色を使用して印字すると共
   に、必要に応じて前記往復移動の両終端部でイン
   クリボンを上下に切り替えて印字媒体に２色印字
   を行うプリンタであつて、 １行分の印字データ中における印字量の多い色
   と印字量の少ない色の色指令データに基いて、印
   字量の少ない色の指定がある文字の印字を優先し
   て行い、往復移動の両終端部の何れかで前記印字
   ヘツドを停止せしめ、前記印字量の多い色の印字
   をする時は、該色による１行内の印字データの終
   了時点において前記印字ヘツドを停止せしめるよ
   うに前記駆動部を制御する制御手段を備えたこと
   を特徴とするプリンタ。