JPH0366004B2 - - Google Patents

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JPH0366004B2
JPH0366004B2 JP60090430A JP9043085A JPH0366004B2 JP H0366004 B2 JPH0366004 B2 JP H0366004B2 JP 60090430 A JP60090430 A JP 60090430A JP 9043085 A JP9043085 A JP 9043085A JP H0366004 B2 JPH0366004 B2 JP H0366004B2
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Description

【発明の詳細な説明】
(発明の技術分野) 本発明は、濃度が比較的高くかつ夾雑物中に粒
径の細かい粒子を多く含む流体を、効果的に液体
分と固形分とに分離するための固液分離装置に関
する。 (発明の技術的背景とその問題点) 切削機、研磨機等から排出される切削油の廃
液、研磨廃液等は含有される夾雑物の濃度が比較
的高く、かつ粒径の細かい粒子が多く含まれてい
ることが多い。そのため、従来の一般的な濾過装
置は適用し得ず、各種の固液分離装置が使用され
ているが、これ等は装置全体が複雑で大がかりな
ため、機台毎あるいは系列毎に備えられるという
ようなものではなく、工場全体で1台というよう
な使われ方が一般的であつた。 機台毎又は系列毎に備える装置としては、遠心
分離機や磁力を利用した分離機、あるいはこれ等
と従来の濾過機を組合わせたものが使用されてい
たが、夾雑物の含有率が1000ppmを超すような原
液に対しては処理能力が低く、また分離能力も不
十分なものであつた。特に高価な切削油、研磨液
を回収して再利用するというような目的に対して
は極めて不十分なものであり、回収液中には粒径
の細かい粒子が尚100ppm以上のオーダーで存在
し、再利用するためには更に精密濾過を必要とす
るようなものであつた。 このような目的のために、従来よりたとえばオ
リヴアー濾過機と称されるような回転濾過機があ
る。これは濾面を回転し、濾料の供給、濾液の除
去並びに濾塊の生成、洗浄、脱水、放出を連続的
に行なうものであり、濾面の形状は円筒形のもの
が一般的で、通常は真空濾過である。回転濾過機
は操作条件を調整すれば、その後は濾過洗浄、脱
水、放出の諸行程を全て連続的に進行させること
が出来、近年の化学工業におけるラツピング廃
液、青化法による金鉱石、パルプの濾過、湿式法
のセメント泥漿、澱粉、アスベスト、紙料パルプ
の脱水等に幅広く使用されている。そして、この
種の回転濾過機用の濾材としては、木製又は金属
製の円筒殻によるドラム及び濾布で成り、その構
造としては外周面に孤状室を仕切り区画し、孤状
室格子表面を濾布又は細かい金網で包み、必要に
応じてその上に針金をらせん状に巻いたものであ
る。また、各孤状室はそれぞれ独立の濾過器の作
用をなすもので、各室から数個の吸引管が円筒ド
ラムの軸上に向つて出ているものである。 しかしながら、その濾材としては濾布や焼結体
を使用しており、高密度の濾過が不可能であり、
構造が複雑で高価なものとなると共に、濾布交換
等のメインテナンスが容易でないといつた欠点が
ある。また、濾材が一体成型ものでなく、格子や
金網等を必要とするため、濾面の平滑さを得るこ
とが困難であり、濾塊の掻き取りが均一に行なえ
ず、構造が複雑である欠点を有している。さら
に、濾布保持用ドラム、格子を有しているために
濾過面積を大きくとることができず、装置自体を
コンパクトにしにくいといつた欠点がある。 (発明の目的) 本発明は上述のような事情からなされたもので
あり、本発明の目的は、コンパクトで液体分及び
固形分の分離能力に優れ、寸法安定性が良好で、
表面の再生という点でも問題のない固液分離装置
を提供することにある。 (目的を達成するための手段) 上述の本発明の目的は、夾雑物を多く含む固液
混合流体から液体分を除去して固形分との分離を
行なう固液分離装置において、液状フエノール樹
脂プレポリマーを原料としたフエノール系樹脂と
ポリビニルアルコール水溶液を原料としたポリビ
ニルアセタール系樹脂との混合系の網目状連続気
孔を有する多孔質体であり、前記フエノール系樹
脂に対する前記ポリビニルアセタール系樹脂の重
量混合比が1/40〜1/2で、気孔率が67〜90%
の多孔質体素材である硬質多孔質体より成り、少
くともその表層に継ぎ目を有さない一体成型品で
ある円筒形の濾材の両端を、回転軸と連結するフ
ランジでシールし、内部を減圧状態に保ちつつ前
記濾材を回転させ、その表面に前記夾雑物を含む
前記固液混合流体を散布し、圧力差により液体分
を吸引除去することによつて前記固形分を前記濾
材表面に層状に滞積せしめ、側面部に沿つて設け
た掻き取り装置によつて滞積層を掻き取ることで
前記固形分及び前記液体分を分離せしめるように
することによつて達成し得る。 (発明の実施例) 本発明の固液分離装置は、濾材の性質を硬質の
ものに限定しており、これにより従来の固液分離
装置のもつ欠点を除去している。即ち従来の多孔
質体を利用した固液分離装置は、軟質の例えばベ
ルト状の多孔質体を濾材として用い、圧搾あるい
は圧着等の手段をもつて液体分を除去し、含有さ
れた固形分を分離するタイプのものであるため、
装置が極めて大がかりでかつ効率の悪いものであ
り、コンパクトで高効率のものは得にくかつた。
また、本発明の如く差圧を利用して液体分を除去
するタイプの装置に、軟質の濾材を使用する場合
は、中芯として金属あるいはプラスチツク製の有
孔円筒枠を用い、その外周に濾材を巻層する必要
があり、準備に手間を要するものである。 しかし、本発明の如く硬質のものを用いる場合
は、例えば一体成型のものを用いれば中芯を必要
とせず、そのままで着脱が可能となり、また濾材
を作成する場合も巻層、貼付けという煩雑さを省
くことが可能である。更に軟質濾材の場合は、使
用時の吸引による変形、目つぶしといつた寸法安
定性に関係する問題もあり、また濾材表面に形成
される層状の滞積物の掻き取りも十分でなく、従
つて長期間の連続運転には耐えられないものであ
つたが、本発明のように硬質濾材を使用すればそ
の問題は完全に解消され得るものである。更に素
材自体の損傷も少なく、その使用期間も格段に延
長し得るものである。ここで言う連続気孔を有す
る硬質の多孔質体とは、例えば外層から内層に直
線的に連続する細孔を無数に有するハニカム状の
如き構造体のものであつても良いが、3次元の網
状構造組織を有し、各細孔が不規則に連続したも
のが更に好適である。またその材質は、多孔質セ
ラミツクス、焼結金属多孔質体、金属製金網の積
層体、焼結樹脂多孔質体、硬質の樹脂多孔質体、
あるいは不織布や糸条を積層した繊維多孔質体を
熱硬化性樹脂で処理し硬化したもの等で良いが、
孔径のコントロールのし易さ、軽量性等から見て
硬質の樹脂多孔体が特に好適である。硬質の樹脂
多孔質体とは、例えばウレタン樹脂の硬化体、ポ
リビニルホルマール樹脂の多孔質体を熱硬化性樹
脂で処理し硬化したもの、熱硬化型樹脂を多孔質
体にしたもの等が挙げられ、特に限定はされな
い。これら濾材に関しては更に詳細に後述する。 夾雑物を多く含む固液混合流体(以下、原液と
略記する)が特に粒径の細かい粒子を1000ppm以
上の濃度で含む場合は固液分離が難しく、細かい
粒子は濾材を通過してしまつたり、あるいは濾材
内部に捕捉されたりして、本来の固液分離の目的
を達成し得ないことがある。しかし、本発明の固
液分離装置は回転する円筒形濾材の上に原液を散
布し、圧力差により液体分のみが内部に吸引さ
れ、固形分は濾材上にケーキ状に積層されるよう
になつており、更にそのケーキ状物質を掻き取り
手段によつて除去しつつ連続的に分離を行なうも
のであるから、原液中に含まれる夾雑物は全て濾
材表面に残らねばならない。上述の如く夾雑物が
濾材を通過してしまうと、分離された液(濾液)
中に夾雑物が混入し、清浄な濾液は得られない。
また、夾雑物が濾材を通過しなくとも、濾材中に
捕捉されると濾材が徐々に閉塞され、液の円滑な
通過を阻害して処理能力を低減させるという幣害
がある。夾雑物が濾材を通過せず、かつ濾材表面
に安定なケーキ状固形分を形成させるためには、
濾材の孔径を夾雑物の粒径に合せる必要があり、
濾材選定にあたつては原液の性質を十分に把握し
ておくことが必要である。ここで言う安定なケー
キ状固形分とは、液体含有量50重量%前後でかつ
流動性を持たず、いわば湿潤粉体として容易に処
理し得るものを言う。 濾材の表層に気孔径の細かい、即ち高精度のも
のを用い、内層に気孔径の粗いものを使用すると
いつた多層構造の濾材を使用した場合は、濾材表
面でのケーキ状固形分の形成能力がすぐれ、尚か
つ液体分の通過性がすぐれたもの、つまり圧力損
失が少いものとなり得る。即ち、夾雑物の粒径が
細かい原液であつても分離能力が良く、処理能力
も大きいものとなり得るのである。具体的には多
種の濾材を内外径を変えて成型にはめ込み、積層
することにより複合化した一体ものの濾材とすれ
ば、この場合内層に位置するものの材質として、
セラミツク多孔質体あるいは焼結金属多孔質体等
の機械的強度にすぐれたものを使用することも、
全体的な機械的強度の向上につながるものであ
る。 次に、本発明の実施例を図面をもつて具体的に
説明する。 第1図は本発明の一実施例を示す斜視図であ
る。この図において、1は円筒形濾材でその外周
面に直径0.1〜200μmの細孔(濾過孔となる)を
有している。円筒形濾材1は軸方向の端面を円板
状の側板5A,5Bで密封されており、その中心
穴内を中空回転軸4が挿通している。濾材1は連
続気孔を有しかつ親水性であるため、原液中の液
成分が毛管現象により内部に円滑に浸透する。そ
の結果濾過抵抗が小さくなり、円筒形濾材1の内
部圧力をそれ程小さくしなくとも、原液中の液成
分を円筒形濾過体1の円筒室内に容易に吸引でき
るようになる。また、円筒型濾材1は他端で回転
支軸2を介して本体に結合されており、中空回転
軸4の途中部にプーリ11が設けられており、減
速機構13の駆動輪14との間にベルト14Aが
巻回されており、減速機構13にはモータ12が
連結されている。円筒型濾材1は原液槽7内にほ
ぼ下半分が埋設するように設けられており、第2
図及び第3図に示す如く濾材1の表面上に長形パ
イプの排液孔30より原液31が排出されて散布
され、吸引されなかつた原液31が原液槽7内に
受収されるようになつている。そして、濾材1の
反対側には、濾材1の表面にケーキ状に形成され
た固形分18を掻き落すための掻き取り手段とし
てのスクレイパ17が、スプリング20を介して
その先端が濾材1の表面に圧接するようにして設
けられており、スクレイパ17の下方には掻き取
つた固形分18を受収する容器19が設置されて
いる。また、中空回転軸4の端部には、パイプ1
6を介して吸引ポンプ15が接続されると共に、
濾材1の円筒室内から吸引した液体分を図示しな
い容器に貯溜するようになつている。さらに、円
筒形濾材1は第4図に示す如く、側板5A及び5
Bの対向面に突設されたフランジ3A及び3Bの
外周面に接するように取付けられ、フランジ3A
及び3Bが濾材1の芯出しを行なうようになつて
いる。 このような固液分離装置での濾過の概略を説明
すると、原液槽7上に排液孔30より原液31が
供給されると、吸引ポンプ15の吸引力によつ
て、そのうちの液体分が円筒形濾材1の円筒室内
に吸込まれ、固形分18が円筒形濾材1の外周面
に層状に滞積する。円筒形濾材1内に吸込まれた
液体分はパイプ16を経て外部容器へ排出され、
円筒形濾材1の外周面に滞積した固形分18は側
面に沿つて設けられたスクレイパ17により容器
19内に掻き落され、これによつて固液分離がな
される。すなわち、切削機あるいは研磨機等の排
液管に連結された排液孔30より原液31が排出
され、濾材1の上部表面に散布される。濾材1は
自吸能力の高い送液ポンプ、真空ポンプあるいは
エジエクター等の吸引ポンプ15をもつて、パイ
プ16及び中空回転軸4を介して内部が減圧状態
に保たれ、かつモータ12の駆動によつて矢印A
方向に緩やかに回動されているため、濾材1の表
面に散布された原液は吸引作用により液体分が濾
材1を通過し、吸液孔としての中空回転軸4を通
してパイプ16より系外へ排出され、固形分は表
面に残留し安定なケーキ状の層を形成する。ケー
キ状の層である固形分18はスクレイパ17によ
り掻取られて除去され、同時に濾材1の表面はこ
の部分で更新される。原液槽7は余剰の原液31
を受収する槽であり、円筒形濾材1の下部が収容
される構造となつており、この部分に原液31が
存在する場合には同様の作用にて吸引、分離が行
なわれる。 なお、原液槽7の底部に自動バルブ(図示せ
ず)を設け、過剰原液31を元に戻すようにして
もよい。側板5A,5Bのフランジ3A,3Bへ
の装着方法は圧着螺着あるいは接着剤を用いた接
着等があげられ、特に限定はされない。また、リ
ークを防止するために、フランジ3A,3Bと濾
材1との間にパツキングを設けても良い。 ところで、濾材1はフエノール系樹脂とポリビ
ニルアセタール系樹脂の混合系の網目状連結気孔
の多孔質体で、ポリビニルアセタール系樹脂に対
するフエノール系樹脂の重量比がポリビニルアセ
タール系樹脂/フエノール系樹脂=1/40〜1/
2の範囲にある。この混合樹脂系の多孔質体の構
造が平均気孔径0.1〜500ミクロン、気孔率67〜90
%であれば更に好適である。フエノール系樹脂多
孔質体、あるいはポリビニルアセタール系樹脂を
含むフエノール系樹脂多孔質体の製造方法(例え
ば特開昭60−1238号、特開昭60−152550号、特開
昭60−151002号)は、濾過性能、寸法安定性、耐
水性、耐化学薬品性、機械的強度において良好な
濾材を提供するものである。即ち、網目状の連続
気孔を有するフエノール樹脂多孔質体は、その構
造の故にこれまでの濾布や焼結体では不可能であ
つた高気孔率、連続気孔性を保持したまま高精度
な濾材を得ることができ、強度及び剛性において
秀れ、また熱硬化性樹脂という点と相まつて水液
に対する寸法安定性、熱変化に対する寸法安定性
にも秀れている。そして、前述の如く高気孔率、
連続気孔性を有しているため、濾材の補強及び保
持機構を必要としない一体成型物の濾材として使
用することができる。また、フエノール系樹脂に
少量のポリビニルアセタール系樹脂を添加するこ
とにより、ポリビニルアセタール系樹脂の特性で
ある親水性を濾材自体に付与することが出来、そ
の結果、特に水系のスラリーにおいては濾材の吸
水速度が著しく高まる結果、濾過速度も大きい濾
材が得られる。 フエノール系樹脂のポリビニルアセタール系樹
脂を含有する比率が1/40を下まわると、吸水速
度はポリビニルアセタール系樹脂を含有しないも
のと大差はなく、また、素材自体脆くなつて、硬
度も上がるため、加工性が悪くなる。逆に上記比
率が1/2を越えると、耐水性がなくなり、湿潤
時に膨潤軟化が起こり濾材としては用をなさな
い。 ポリビニルアセタール系樹脂とフエノール系樹
脂は、後述の如く製造時にその前駆体あるいはプ
レポリマーの状態で均一に混合されるものである
が、共重合あるいは重縮合という形で均一な高分
子体を形成するものではなく、各々が極めてミク
ロな状態で混合されているものである。平均気孔
径が0.1ミクロンを下回るものは製造が極めて困
難であり、経済性を失なう。逆に500ミクロンを
上回ると平滑な濾面を得にくくなり、掻取り方式
の回転濾過機用濾材としては適さなくなる。ま
た、気孔率が67%を下回ると連続気孔を形成し得
ず、濾過時の圧損も大きくなり濾材ライフも短か
くなるため、濾材として供し得ず、逆に90%を上
回ると強度が著しく低下して真空濾過時の圧力差
に耐えず、この方式の濾材には好適でない。 回転濾過機用の濾材は、その使用時に常に水
(又は油)と空気にさらされるため、特に湿潤時
の寸法安定性、耐酸化劣化が要求される。また、
濾過時に濾材を介する2系の圧力差は最大で
1Atmに達するため、一体成型濾材として真空式
の回転濾過に供するためには、一定水準以上の機
械的強度が必要となる。これらを満足するには、
ポリビニルアセタール系樹脂、フエノール系樹
脂、混合樹脂系の一体成型濾材が適切であると述
べたが、さらに上述の寸法安定性、耐酸化劣化及
び機械的強度などにおいて秀れた濾材を得る目的
で、混合樹脂系多孔質体を非酸化性雰囲気で熱処
理することも効果がある。 本発明に用いる回転濾過機用濾材は、次の方法
により製造される物である。 即ち、所定量の液状フエノール樹脂プレポリマ
ー及びポリビニルアルコール水溶液を混合した液
の中に、気孔生成剤としての澱粉あるいは澱粉変
性体の水分散液及びポリビニルアルコールの架橋
剤としてのアルデヒド類、フエノール樹脂、プレ
ポリマーの硬化剤としての酸類を各々必要量だけ
加えて均一に撹拌混合し、反応原液とする。又他
の添加剤を入れる場合には、この反応原液に該当
物質を適量加える。この反応原液を必要な型枠に
注型し、40〜80℃にて10〜20時間反応硬化した後
に水洗乾燥する。また、必要に応じて120〜200℃
にて10〜100時間キユアリングを行ない、目的と
する濾材用素材を得る。 この様にして得られたブロツク状あるいは円筒
状の素材は、円筒濾材機、円盤濾過機等のそれぞ
れの用途に応じた成型加工を施し、本発明の目的
とするところの回転濾過機用濾材を得ることがで
きる。 上述のようにして得られる回転濾過機用濾材
は、従来の回転濾過機に用いられる濾布プラス補
強、保持材タイプの濾材に比べ、製造法が簡易で
任意な形状が作れ、濾過面積が大きいことから、
濾過システム自体の小型化、低コスト化も図れ
る。また、一体成型ものであるため、濾材の変換
もフランジ部でのパツキングを介してのシーリン
グのみで行なえるという作業性の向上も挙げられ
る。 次に、実施例に従い、本発明の濾材の実施態様
を具体的に説明する。 実施例 1 固液分離装置の円筒形濾材を本発明及び比較例
の夫々について取替え、濾過試験を行なつた結果
を表1及び表2に示す。濾過原液としてはGC
#3000砥粒で構成される湿式砥石を用いたラツピ
ングマシーンにて、アルミデイスクを研磨した際
に生じる研削廃液(粒径4〜5μ、濃度約
2000ppm)を用い、濾材サイズは外周300mmφ、
円筒長350mmのもので統一した。
【表】 た。
表2に、実施例1に用いた濾材例1、9の成分
組成を示す。なお、単位は全てKgである。
【表】 以下製造方法について詳細に説明する。表2に
は最終液量100としてあるが、実際は必要サイ
ズの濾材を得るための液量で換算すれば良い。 まず、最初にポリビニルアルコールを30の水
にて分散した後、95±5℃で1時間加熱し完全に
溶解する。次に澱粉を25の水にて分散し、前記
ポリビニルアルコール水溶液と混合する。そし
て、フエノール樹脂(液状水溶性レゾール等)及
びホルマリンをポリビニルアルコール、澱粉の混
合液中に入れて均一混合した後、液温50±5℃に
調整し、最後に硫酸を混合して液量を所定量に合
わせ均一混合し、型に注入する。反応は型ごとに
50±2℃の循環式恒温槽もしくは循環式恒温チエ
ンバー等で15時間反応硬化させる。反応終了後離
型し、水シヤワー等で脱酸して後、循環式恒温チ
エンバーで75±3℃で48時間乾燥する。乾燥終了
後、所定サイズに成型して最終製品を得る。 実施例 2 上記実施例1で使用した濾過原液を用いて、次
の3種の濾過システムで濾過試験を行なつた。 (1)濾布(帝人ユーネツクス)+円筒を用いた遠
心分離機(平均気孔径5μm、気孔率49%)(比較
例1)、(2)濾紙を用いた真空(比較例2)濾過機、
(3)本発明の濾材(平均気孔径10μm、気孔率73%)
を用いた固液分離機(本発明例)。濾過試験結果
及び各濾過システム(濾材)の総合評価を表3に
示す。なお、平均流量[/min]は、濾過面積
[m2]で割りかえしてある。
【表】 第5図は多層構造の濾材1を用いた例であり、
1Aは外層を構成する濾材で気孔径の細かいも
の、1Bは内層を構成する濾材で気孔系が1Aよ
り粗いものとなつている。また、第6図は濾材1
の円筒室内を連通した回転軸6を設け、この回転
軸6が液吸引例のパイプ8を兼用するようにした
例を示している。 (発明の作用) 本発明の固液分離装置はコンパクトサイズが可
能であり、また分離性能にすぐれたものであるた
め、例えば精密研磨(鏡面仕上げ)用の研磨機の
廃液等、高価な研磨液を用いかつ夾雑物の粒径が
極めて細かいものの処理にすぐれ、研磨液はリタ
ーン装置を介してそのまま再利用が可能な純度ま
で再生可能であり、また固形分も相当の再生装置
を用いれば、容易に砥粒として回収再生、再利用
が可能なレベルまで戻すことが可能である。即ち
本発用の固液分離装置を用いれば、例えば数千
ppmの濃度の原液が高々10ppm以下のレベルま
で、つまり外見的にも性能的にも使用前の研磨
液、あるいは切削液と全く変わらぬレベルのもの
を得ることが可能である。また、作用の継続性も
良好で濾材の閉室による交換ということも余り頻
繁でなく、適宜洗浄等の手段を講ずれば、濾材の
ラインは数ケ月以上に及ぶことも可能である。 (発明の効果) 本発明の固液分離装置によれば、例えば各研磨
機、切削機に付属する小型の装置としての適用が
可能であり、高価な研磨液、切削液をそのまま廃
液として処理することなく、直ちに再利用するこ
とが可能である。このため、極めて経済的であ
り、運転に関する経費を低減し得るのみならず、
端末の廃水処理装置に対する負荷を著しく軽減せ
しめるため、その効果の程は計り知れないものが
ある。また、原液の濃度、粒径分布等の変動に対
しても敏感でなく、極めて柔軟に対応し得るもの
であるため汎用性にすぐれ、例えば当該研磨機の
条件あるいは目的の変更に対しても何の障害もな
く対応し得るものである。さらに、パーツとして
の濾材の交換に際しても機台の分解等の大がかり
な作業を要せず、高々10分程度の時間内で交換再
稼動可能であり、そのために本体である研磨機、
切削機の停台をほとんど要せず、生産効率を阻害
する等の弊害は全くないものである。 一方、回転式濾過用濾材としては、これまで濾
布プラス補強保持材タイプのものが多く用いられ
て来たが、濾過精度、処理能力、コスト、メイン
テナンスの面で満足の得られるものではなかつ
た。 本発明の濾材を使用した回転濾過機を用いるこ
とにより、多くの濾過原液から清浄な濾過液が低
コストで、尚且つ大量の処理量にて得られること
になる。現在研磨廃液の固液分離、あるいは放電
加工機で使用される油の濾過等の単位操作が問題
となつているが、本発明の濾材を利用することに
より固液分離及び濾過に要するコストの大幅低減
を実現し得るものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の固液分離装置の一実施例を示
す斜視構成図、第2図はその固液分離装置の斜視
図、第3図は第2図の円軸直交方向の断面図、第
4図は円軸方向の断面を示す図、第5図及び第6
図はそれぞれ本発明の濾材の他の例を示す図であ
る。 1……円筒濾材、2……回転支軸、4……中空
回転軸、5A,5B……側板、7……原液槽、1
1……プーリ、12……モータ、13……減速機
構、14……駆動輪、15……吸引ポンプ、16
……パイプ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 夾雑物を多く含む固液混合流体から液体分を
    除去して固形分との分離を行なう固液分離装置に
    おいて、液状フエノール樹脂プレポリマーを原料
    としたフエノール系樹脂とポリビニルアルコール
    水溶液を原料としたポリビニルアセタール系樹脂
    との混合系の網目状連続気孔を有する多孔質体で
    あり、前記フエノール系樹脂に対する前記ポリビ
    ニルアセタール系樹脂の重量混合比が1/40〜
    1/2で、気孔率が67〜90%の多孔質体素材であ
    る硬質多孔質体より成り、少くともその表層に継
    ぎ目を有さない一体成型品である円筒形の濾材の
    両端を、回転軸と連結するフランジでシールし、
    内部を減圧状態に保ちつつ前記濾材を回転させ、
    その表面に前記夾雑物を含む前記固液混合流体を
    散布し、圧力差により液体分を吸引除去すること
    によつて前記固形分を前記濾材表面に層状に滞積
    せしめ、側面部に沿つて設けた掻き取り装置によ
    つて滞積層を掻き取ることで前記固形分及び前記
    液体分を分離せしめるようにしたことを特徴とす
    る固液分離装置。 2 前記濾材が、表層部分が気孔径の細かい硬質
    多孔質体で、内層がそれよりも気孔径の粗い硬質
    の多孔質体より構成された多層構造体で成る特許
    請求の範囲第1項に記載の固液分離装置。
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JPS5614505A (en) * 1979-07-14 1981-02-12 Supeishii Chem Kk Highly hydrophilic porous sintered product based on thermoplastic acrylonitrile resin
JPS5929013A (ja) * 1982-08-11 1984-02-16 Kanebo Ltd 固液分離装置

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