JPH0365203A - 濾過層の洗浄方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水処理における濾過処理に用いられる濾過層
の洗浄方法に関し、特に上水処理、工業用水処理あるい
は各種廃水処理において行われる清澄濾過方法に使用さ
れた濾過層の洗浄方法に関する。

〔従来の技術〕

従来、水処理においては汚濁物質などを含有する水から
その懸濁する物質を除くために濾過手段が多く用いられ
、その操作により清澄な処理水を得ている。しかし、濾
過を継続していくと、液の流通抵抗が次第に増大し、つ
いには濾過を継続することができなくなるので、通常は
濾過層の流通抵抗がある程度まで大きくなった時点で濾
過を中止し、濾過層を洗浄することにより、濾過層の表
面に形成された懸濁物質の層や濾過層内の濾過材粒子間
にたまった懸濁物質を排除して、濾過層の濾過能力を再
生する。

この洗浄操作が十分に行われなければ濾過操作を反復し
て行うことができないから、水の濾過処理における洗浄
技術は極めて重要な技術である。

従来用いられていた洗浄技術は水逆洗や空気洗浄を主体
としたものであり、状況に応じて表面洗浄なども行われ
る。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかし、従来の洗浄技術においては、次のような問題点
があった。

（１）スライム等の有機性物質による濾過層のマッドボ
ール化。

（２）濾過層、特に活性炭層内や下部支持床、集水装置
に繁殖した微生物の処理系へのリーク。

これらの問題は、通水抵抗の増大や処理水水質の悪化を
もたらすものであり、従来の物理的洗浄方法だけでは十
分に解決し得ないものであった。

本発明は、濾過層内を殺菌し、常に清浄な状態に維持す
ることにより、濾過層内におけるスライムや藻類、バク
テリア、細菌類の繁殖を防止し、濾過層のマッドボール
化や処理水系への微生物のリークを防止することを目的
とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、水処理における濾過処理に用いられる濾過層
の洗浄方法において、洗浄工程での空気洗浄用空気源と
してオゾン含有空気を用いることを特徴とする濾過層の
洗浄方法によって上記目的を達成した。

本発明は、濾過層を洗浄する際に使用する空気洗浄用空
気にオゾンを含有させるものであり、そのオゾン含有空
気を用いる洗浄方法は水逆洗との同時洗浄操作によって
もよいし、あるいは空気洗浄後水逆洗を行う逐次洗浄操
作によって行ってもよい。

このオゾン含有空気による洗浄は、濾過工程の間、定期
的に行ってもよいし、不定期に実施しても良く、また何
回かの空気洗浄の中の１回をオゾン含有空気による空気
洗浄を行うようにしてもよい。洗浄空気中のオゾン濃度
は特にある範囲に規定されるものではないが、濾過層上
部から系外へのリークや、濾過材として生物活性炭を用
いた場合におけるその生物活性炭処理工程の付着有用微
生物へ与える影響、その他経済性及び清浄効果を考える
と、ｌＯ〜５００ｐｐｍ　（容積基準）の範囲が有効で
ある。

濾過材として砂を用いる砂濾過の場合には、系外へのオ
ゾンリークを抑制するため、洗浄空気中のオゾン濃度は
低くする必要があるが、層内でのオゾン消費量は少ない
ため、層内は十分清浄な状態に回復される。

濾過材として活性炭を用いる活性炭吸着濾過の場合は、
活性炭自体がオゾン分解剤であるため、砂濾過の場合よ
りもオゾン濃度は高くする必要がある。しかし、この場
合も濃度が高過ぎると活性炭が消耗されるため、あるい
は特にその活性炭に生物を坦持させて生物活性炭処理を
する場合にはその生物処理機能に障害を与えるため、オ
ゾン濃度を５００ｐｐｍ前後とすることが一応の目安と
なる。

この程度のオゾン濃度であれば最も大きな微生物リーク
の原因となっている濾過層下部及び支持・集水部を完全
に清浄化することができ、かつ、吸着や生物酸化が進行
している層の中〜上部へオゾンがリークすることなく、
効果的な処理と微生物リークの防止が達成される。

また、空気洗浄用オゾンガスの供給源として、専用のオ
ゾンガスを用いても良いが、処理系のオゾン酸化槽から
の排ガスを利用することも有効な手段である。特に、高
度処理分野においてはオゾン処理と活性炭処理を併用す
る場合が多いため、前記の排ガスの有効利用は経済的で
ある。

本発明は、従来公知の洗浄を行う充填槽タイプならばい
かなる形式でも採用できる。

Ｃ作　用） 本発明は、濾過槽の洗浄操作のさいに空気洗浄用空気と
してオゾン含有空気を用いることにより、濾過層の濾過
材がオゾンにより酸化、殺菌されるので、常に清浄な状
態に維持される。濾過層に滞留した微生物が殺菌される
ので、藻類、バクテリア、細菌類の繁殖が防止される。

〔実施例〕

以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。ただ
し、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものでは
ない。

実施例１ 上水高度処理分野において生物活性炭濾過層の洗浄工程
で本発明を適用した例を第１ａ図に示す。

第１ａ図は、空気洗浄と水逆洗の同時洗浄を行う、第１
ｂ図に示す従来法に対して、その空気洗浄用空気にオゾ
ン酸化槽からの排ガスを混入した例である。

各方式の具体的な洗浄条件は第１表の通りである。

第１表　洗浄条件 行う、第２ｂ図に示す従来法に対して、オゾン酸化工程
に用いるオゾン発生器からのオゾン化ガスを一部分岐し
て洗浄用空気に混合した例を示すものである。

両方式の具体的な洗浄条件は第２表の通りである。

第２表　洗浄条件 第４図にこの例における本発明法と従来法の活性炭吸着
塔からリークする動物プランクトンの量を示す。また、
第５図に本発明法（第１ａ図）により活性炭層をオゾン
含有空気で洗浄した場合の層内での残留オゾン濃度分布
を示す。

実施例２ 清涼飲料水製造間工業用水処理の活性炭吸着濾過層の洗
浄工程に本発明を適用した例を第２ａ図に示す。第２ａ
図は、空気洗浄と水道浄の同時洗浄を第６図に、この例
における本発明法と従来法の活性炭吸着濾過塔からリー
クする細菌の量を処理経過日数との関係で示す。また、
第５図に本発明法（第２ａ図）により活性炭層をオゾン
含有空気で洗浄した場合の層内での残留オゾン濃度分布
を示す。

実施例３ し尿高度処理向砂濾過層の洗浄工程において、本発明を
適用した例を第３ａ図に示す、第３ａ図は、空気洗浄後
水逆洗を行う、第３ｂ図に示す従来法に対して、オゾン
酸化槽からの排ガスを混合する例を示すものである。

具体的な洗浄条件は第３表の通りである。

第３表　洗浄条件 第７図に、この例における本発明法と従来法の砂濾過層
の損失水頭（通水抵抗）の経時変化を示す。本発明によ
れば、損失水頭の増加割合が従来法に比してかなり小さ
いので、１回の濾過操作を行う時間を長くすることがで
きる。また、このように損失水頭の増加が小さいという
ことは、濾過層内においてスライム等の有機性物質がた
まり方が少ないことを意味するものである。

〔発明の効果〕

本発明によれば、水処理における濾過処理を行う濾過層
において微生物の繁殖が防止、あるいは減少されて、濾
過層から処理系へ微生物のリークがなくなるか、あるい
は減少させることができる。

また、濾過層内での有機性物質によるマッドボール化の
発生を防止できるか、あるいは減少させることができる
。そして、このため濾過操作における濾過層の通水抵抗
の増加を少なくすることができるので、１回の濾過操作
で行うことができる濾過時間を長くすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１ａ図は、活性炭濾過工程の洗浄に本発明を適用した
上水高度処理のフローシートを示し、第１ｂ図は、第１
ａ図のフローシートに対応する従来法のフローシートを
示し、第２ａ図は、活性炭吸着濾過工程の洗浄に本発明
を適用した清涼飲料製造向工業用水処理のフローシート
を示し、第２ｂ図は、第２ａ図のフローシートに対応す
る従来法のフローシートを示し、第３ａ図は、活性炭濾
過工程の洗浄に本発明を適用したし尿高度処理のフロー
シートを示し、第３ｂ図は、第３ａ図に対応する従来法
のフローシートを示し、第４図は、実施例１における本
発明と従来法の活性炭吸着塔からリークする動物プラン
クトンの量を表わす図を示し、第５図は、本発明法によ
り活性炭層をオゾン含有空気で洗浄した場合の層内での
残留オゾン濃度分布を表わす図を示し、第６図は、実施
例２における本発明法と従来法の活性炭吸着濾過塔から
リークする細菌の量を処理経過日数との関係を表わす図
を示し、第７図は、実施例３における本発明法と従来法
の砂濾過層の損失水頭の経時変化を表わす図を示す。 妊直Ｂ数 （Ｂ）

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）水処理における濾過処理に用いられる濾過層の洗
   浄方法において、洗浄工程での空気洗浄用空気源として
   オゾン含有空気を用いることを特徴とする濾過層の洗浄
   方法。
2. （２）前記オゾン含有空気としてオゾン酸化槽からの排
   ガスを用いることを特徴とする請求項（１）記載の濾過
   層の洗浄方法。