JPH0365075A - 超音波モータ - Google Patents

超音波モータ

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JPH0365075A
JPH0365075A JP1200993A JP20099389A JPH0365075A JP H0365075 A JPH0365075 A JP H0365075A JP 1200993 A JP1200993 A JP 1200993A JP 20099389 A JP20099389 A JP 20099389A JP H0365075 A JPH0365075 A JP H0365075A
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JP
Japan
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vibrator
bending
vibration
longitudinal
ultrasonic motor
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JP1200993A
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English (en)
Inventor
Sumio Kawai
澄夫 川合
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野〕 本発明は、屈曲振動を利用して移動体を正逆方向に駆動
し得る超音波モータに関する [従来の技術] 超音波モータをその駆動可能方向の観点から分類すると
、移動体を一方向にしか駆動できないタイプと、移動体
を正逆方向に駆動し得るタイプとに大別される。
そして、移動体を一方向にしか駆動できないタイプとし
ては、例えば ■特開昭55−125052号公報に開示されているよ
うな定在波を利用したいわゆるキラツキ型の超音波モー
タ ■特開昭60−207466号公報に開示されているよ
うな屈曲定在波を利用した超音波モータ■特開昭61−
49670号公報に開示されているような、ねじり結合
子型の超音波モータ等が知られており、また、移動体を
正逆方向に駆動し得るタイプとしては、例えば ■特開昭59−86016号公報に開示され、既に商品
化されている進行波型の超音波モータ■特開昭62−2
13584号公報に開示されているような、ねじり結合
子と縦振動子とを結合させた複合振動子型の超音波モー
タ 等が知られている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、前者の■〜■のタイプの超音波モータは
、いずれも移動体を一方向にしか駆動できないために、
移動体の位置制御を行うような用途には使用することが
できないという問題があり、また、後者の■、■のタイ
プの超音波モータには、それぞれに以下に述べるような
問題がある。
すなわち、■項の進行波型超音波モータでは、振動子に
進行波振動を発生させているため、振動子自身が振幅の
零である振動の節を持たず、その結果、振動子の振動を
阻害せずにそれを支持することが難しく、モータとして
の効率が比較的低いレベルでしか実現できないという問
題を有している。
また、■項の複合振動子型超音波モータでは、駆動効率
を高くするため、振動子を共振させることが必要で、振
動子の駆動方向と直角な方向の高さを確保する必要があ
る。
これは、もし振動子の高さを低くすると、高い周波数で
共振させなければならなくなり、その結果、モータの駆
動効率の低下を招くという問題を生じるからである。
それは、高い周波数の場合には、低い周波数のときと同
じ入力エネルギーを与えても、低い周波数の場合よりも
振幅が小さくなるからであり、そのため、現在までに発
表されている、このタイプの超音波モータは、いずれも
軸方向に長い円柱の形状となっている。
一方、これらの問題を解決するため、定在波振動子を用
いて移動体を正逆方向に駆動すると共に、形状的にも比
較的薄くできるものとして、特開昭63−69472号
公報に開示された超音波モータがある。これは、円板屈
曲振動子の屈曲振動の節に、屈曲振動の振幅の方向に振
動する縦振動子を設けたものである。
この場合、円板屈曲振動子の支持方法については、屈曲
振動の中立面で且つ節の部分を支持するようにするのが
、効率を損なわずに支持し得る最良の方法である。
しかし、支持するといっても完全に固定化してしまうと
、屈曲振動の節の周りに発生している移動体の駆動に寄
与する回転振動が阻害され、移動体を駆動することがで
きなくなるか、または、駆動できたとしても、モータの
駆動効率が低いものとなってしまう。
従って、この従来例の技術を使用して駆動効率のよい超
音波モータを得るには、屈曲振動を阻害しない何等かの
屈曲振動子の支持構造を用いることが必要になる。
また、縦振動子の固着についても、その固着が屈曲振動
子の屈曲振動の節に限られることから、その固着する数
や位置に制限が生じる等の問題があった。
また、この従来例の技術では、屈曲振動子によって生じ
る移動体圧着方向の振動を全く使っておらず、この点に
おいて、従来例の技術は、屈曲振動子の発生エネルギを
有効に利用してはいないと言い得る。
換言すれば、この特開昭63−69472号公報に開示
された超音波モータも、前述した特開昭60−2074
66号公報に開示された超音波モータも、それらの出力
に殆ど変るところがないのは、特開昭63−69472
号公報の超音波モータが、縦振動子の駆動に大きなエネ
ルギを消費する分だけ、エネルギをロスしているからで
あると言える。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、こ
れら従来の超音波モータの持つ欠点を除去し、屈曲定在
波の節を確実に支持することが可能で、且つ、性能を安
定した高効率の超音波モータを提供することを目的とす
る。
[課題を解決するための手段] この目的を達成するための本発明の超音波モータの構成
は、板状または棒状の弾性体と、この弾性体の裏面に固
定されて厚み方向に分極された圧電素子とからなり、こ
の圧電素子に交流電圧を印加することにより定在波型の
屈曲振動を起こす屈曲振動子と、上記弾性体の表面にお
ける上記屈曲振動の節と腹との間に設けられており、こ
の屈曲振動により先端面を回動され、且つ、交流電圧を
印加されることにより上記弾性体の厚み方向に伸縮する
縦振動子と、この縦振動子の先端面に圧接された移動体
と、を具備し、前記屈曲振動に同期して上記縦振動子を
伸縮させるようになしたことを特徴とする。
[作 用コ この構成に基づく本発明の作用は、超音波モータにおい
て、屈曲振動子を構成する弾性体に固着された圧電素子
に高周波電圧を印加することにより、屈曲振動子に屈曲
定在波を励起させ、この屈曲定在波の節と腹の間に、端
面が移動体に圧接し且つ移動体を屈曲振動子の振動面の
法線方向に駆動する少なくとも1個の縦振動子を設置し
て、屈曲振動子の屈曲振動により生じる縦振動子端面の
往復振動のうち、往振動あるいは後振動のいずれか一方
の振動を、縦振動子の運動を介して移動体に選択的に作
用させるように構成して、高効率で性能の安定した、し
かも、印加する交流電圧信号の切換え操作だけで移動体
の正・逆方向への駆動を切換え得るようになしたことに
ある。
[実 施 例] 以下、図示の実施例に基づいて本発明の超音波モータを
説明する。
第1図は、本発明の第1実施例を示す超音波モータの概
略正面図、第2図は第1図の超音波モータの側面図であ
る。
第1図および第2図に示す第1実施例は、1個の縦振動
子を用いて移動体を駆動する場合の実施例である。
両図中、符号1は屈曲振動子13を構成する一方の部材
である弾性体で、例えばステンレス、アルミニウム、リ
ン青銅等の材料によって矩形平板状に形成されている。
上記屈曲振動子13を構成する他方の部材である圧電素
子2は、弾性体1と同様に矩形平板状に構成され、例え
ばエポキシ系の接着剤により弾性体1の下面(裏面)に
固定されている。また、この圧電素子2は、第1図に示
す矢印「イ」の方向(厚み方向)に分極された圧電体で
形成されている。
そして、弾性体1と圧電素子2とから構成された屈曲振
動子13には、定在波型の屈曲振動を起こすように、発
振器11で発生した高周波電圧信号、すなわち屈曲振動
子13が屈曲共振を起こすような周波数の高周波電圧信
号が、圧電素子2の分極方向に印加されるように構成さ
れている。
従って、屈曲振動子13に高周波電圧信号が印加される
と、屈曲振動子13自身に屈曲定在波が励起されて、こ
の第1実施例の場合には、第3図に見られるような基本
の屈曲定在波が発生する。
この場合、屈曲振動の節となる屈曲振動子の節線13a
は2つ存在し、そのいずれもが、第1図上において、紙
面に対して垂直方向に延びる屈曲振動の中立面13b内
に位置する直線となる。このwJ線13aは、屈曲振動
の節の面13cの交線でもある。
そして、屈曲振動子13の節線13a上における質点は
、振幅が零でしかも節線13aの回りの回転往復振動と
なり、また、屈曲振動子13の振動面13d上における
屈曲振動の振幅は、中立面13bに対して垂直で、しか
も、節の面13cと振動面13dとの交線において最小
となる。
なお、後述する縦振動子3の固着部分における屈曲振動
子13の長手方向の幅は、できる限り小さく構成するよ
うにすることが望まれる。それは、もしこの幅が大きく
なると、屈曲振動子13の屈曲振動が阻害され、さらに
は、屈曲振動によって生じる大きな応力が屈曲振動子1
3と縦振動子3との固着部分に作用して、この部分に破
損を生じさせる虞れがあるからである。
ところで、屈曲振動子13の節の面13cと屈曲振動の
最大振幅が生じる腹の面13eとの間のほぼ中間位置上
には、第1図で矢印「口」方向に分極された四角柱状の
縦振動子3が、振動面13dに対して垂直に固着されて
いる。
この縦振動子3は、その上端面に後述の移動体6に接触
し摩擦作用で移動体6を駆動するスライダ4を備え、屈
曲振動子13の屈曲振動によって生じるスライダ4の回
転往復振動のうち、往振動または後振動のいずれか一方
のみを移動体6に作用させることにより、移動体6をい
ずれかの方向に駆動し得るように構成される。
そのため、この縦振動子3に対しては、発振器11で発
生した高周波電圧信号を移相器12により所定の位相角
だけ移相された形の高周波電圧信号が、分極の向きに印
加される。
これは、縦振動子3への高周波信号と前述の屈曲振動子
13への高周波信号との信号印加のタイミングを変化さ
せるためである。
さて、縦振動子3の上端面に固着されたスライダ4は、
その移動体6の接触面に対向する部分が、静摩擦係数0
.1〜0,3の耐摩耗性材料で作られている。これは、
スライダ4が摩耗したりすると、移動体6とスライダ4
との接触界面の状態が変化して、超音波モータの特性が
著しく変化したり、または、特性および作動が不安定に
なることを防ぐためである。
このため、スライダ4の材料としては、例えば超硬材料
、熱処理を施したステンレス材料、ハードアルマイト処
理を施したアルミ系材料、セラミックス材料、セラミッ
クスコーティングを施した材料等を用いるのが好ましい
符号5は、下側の固定枠10上において超音波モータ(
具体的には、屈曲振動子13)を支持する支持体で、そ
の上端面は、屈曲振動子13の節の面13cと振動面1
3dとの交線の位置に設定され、その下端面(裏面)は
下側の固定枠10に固着されている。
この支持体5の材料としては、シリコンゴム、フェルト
等の防振性のある材料が好ましく、しかも、構造的には
、節の面13cに垂直な方向の幅が可能な限り狭いこと
が好ましい。これは、支持体5が支持している屈曲振動
子13の振動面13dの部分では、屈曲振動子13の長
手方向の振動振幅が零でないので、これを防振する必要
があるためと、節の面13c以外の振幅を持った振動面
13dの振動を、可能な限り阻害しないようにするため
である。
一方、板状部材として構成された移動体6は、縦振動子
3が作用する面の反対側の面(上面)に、後述する抑圧
機構のボール7を圧接的に保持し得るボール保持溝6a
が形成されている。
また、移動体6のスライダ4との接触面は、スライダ4
の使用材料よりも軟質で且つ耐摩耗性を有する材料、例
えば、ポリアミド、ポリイミド等の耐熱合成樹脂にカー
ボン粉体とカーボン繊維を混入して耐摩耗性・摺動性を
改善した材料や、テフロンを含有したポリアミド、ポリ
イミド等の耐熱合成樹脂材料から構成されるのが好まし
い。
符号14は、この移動体6に対する押圧機構で、ボール
7、ボール抑え板8.押圧バネ9から成り、上側の固定
枠15に固着された押圧バネ9の付勢力により、ボール
7を介して移動体6を縦振動子3に押圧し得るように構
成されている。この場合、移動体6の上方に位置するボ
ール抑え板8には、ボール7を紙面と垂直な方向および
左右方向に保持するボール保持溝8aが形成されている
が、このボール保持溝8aと移動体6のボール保持溝6
aの満面は、ボール7との間に求心作用が働くようにそ
れぞれの断面形状が部分円柱形として形成されている(
第2図参照)。そのため、屈曲振動子13に対する移動
体6の位置は、この求心作用の働きにより、高精度に且
つ特別なガイド機構を用いることなく決定し得ることに
なる。
また、押圧バネ9は、逆台形状の板バネとして形成され
、上側の固定枠15に対するボール抑え板8の保持機能
をも兼ね備えるように構成されている。なお、バネ9を
逆台形状の板バネとして形成することにより、押圧方向
へのバネ設置のスペースを最小にすることが可能となり
、さらには、バネの面方向に高い剛性を持たせることが
できるようになる。
次に、第3図(A)〜(H)を用いて上記第1実施例の
超音波モータの作動を説明する。
この第3図(A)〜(H)は、超音波モータの一定時間
毎の屈曲振動子13と縦振動子3の状態の推移を示すも
ので、屈曲振動子13および縦振動子3は、第3図のア
ルファベット順の動作を繰返すように構成されている。
なお、図では、両方の振動子3,13の振幅を拡大表示
(実際の振幅は十分の数μmの値である)しである。
先ず、屈曲振動子13および縦振動子3に、第4図に示
すような電圧信号が印加されると、第3図の(A)〜(
C)の区間においては、屈曲振動子13から縦振動子3
に作用する力が縦振動子3を移動体6へ圧接する方向と
なり、しかも、縦振動子3が縮み方向に動作しながら移
動体6に作用し、移動体6を図上で右から左へと駆動す
る。
次に、(C)〜(G)の区間においては、屈曲振動子1
3から縦振動子3に作用する力の方向が(A)〜(C)
区間のそれとは逆になり、縦振動子3と移動体6との間
は非接触状態または圧接力(摩擦力)が殆ど作用しない
状態となる。
さらに、(G)〜(A)の区間では、縦振動子3は伸び
方向に動作しながら、再び移動体6を図上で右から左へ
と駆動する。
第4図は、第3図における(A)〜(H)段階での両振
動子3,13の動作に対応して印加される、高周波の電
圧信号の推移を示す電圧信号波形で、縦軸に印加電圧を
、横軸に時間をそれぞれ設定すると共に、時間軸の下側
には、第3図での(A)〜(H)段階に対応する各時点
(A)〜(H)を表示しである。
この電圧波形から判るように、本実施例では、縦振動子
3に印加される信号電圧を、屈曲振動子13に印加され
る信号電圧に対し、その移相が90度遅れるように設定
しである。この場合、第3図および第4図では、屈曲振
動子13および縦振動子3はともに非共振として示され
ているが、実際には、屈曲振動子13は共振点付近で駆
動されるので、この屈曲振動子13に印加される電圧の
初期移相は0度にはならない。
従って、屈曲振動子13への印加電圧の初期移相は、駆
動点の共振点に対する位置等によって変化させる必要が
あるが、両振動子3.13間の相対的な印加電圧の移相
差をほぼ90度に設定しておけば、第3図に見られるよ
うな動作を行なわせることが可能になる。
また、移動体6を逆方向に駆動する場合には、屈曲振動
子13または縦振動子3に印加する電圧のうち、いずれ
か一方の移相を180度変化させることによって実現す
ることができる。
この第1図〜第4図に示す実施例では、移動体6が可動
のリニア型超音波モータとして構成されているが、例え
ば屈曲振動子13を円環状に構成することにより円環の
回転型超音波モータを構成することもできる。
さらに、前述の後動体6を固定すると共に、押圧機構1
4を支持体5の下面に設けることにより、縦振動子3と
屈曲振動子13が一体化した振動子を駆動する形式の超
音波モータを実現することも可能である。
また、上記第1実施例では、縦振動子3の高さが比較的
高く構成されているが、これを積層型の振動子にすれば
、駆動電圧を下げることができ、しかも、高さの低い縦
振動子3を構成することができる。
第5図および第6図は、本発明の第2実施例を示す超音
波モータの正面図および側面図である。
この実施例は、例えば4個の縦振動子23a〜23dを
用い、この縦振動子23a〜23dと屈曲振動子13と
により振動子(以下、総合振動子という)16を構成し
、屈曲振動子13および縦振動子23a〜23dへの電
圧信号の印加によって、この総合振動子16をレール2
1に対して移動させるように構成した超音波モータであ
る。
この実施例では、総合振動子16を構成する一方の部材
である′屈曲振動子13は、図示のように矩形板状の弾
性体1の下面に、同じく矩形板状の図のように分極され
た圧電素子2が接着固定された構成となっている。
この弾性体1には、屈曲振動子13の節線13aに沿っ
た4箇所に支持体25が固着され、この4本の支持体2
5にフランジ状のガイド25aが形成されている。これ
は、このガイド25aと後述の移動体26の脚部26b
とによって、図示しない固定枠に固定されたレール21
と屈曲振動子13との幅方向の位置を定めるためである
なお、4個の支持体25は、弾性体1と同一材料を使用
して一体的に設けてもよいし、また、弾性体1の材料よ
りも剛性のある材料を用い、その形状をも含めてより小
型に形づくることも可能である。
また、圧電素子2は、その分極の境界面が基本の屈曲振
動の節を含む節の面13cと一致するように構成され、
屈曲振動子13が屈曲共振を励起するように、板厚方向
に高周波電圧信号が印加されるように構成されている。
そして、この圧電素子2の場合も、励起される励起振動
は基本の屈曲振動となる。
なお、このように圧電素子2を分極すれば、基本の屈曲
振動を最も効率よく励起することが可能となり、前述の
第1実施例のものよりも、さらに高効率の超音波モータ
を実現することができるようになる。
さて、総合振動子16を構成する他方の部材である縦振
動子は、本実施例では4個の縦振動子23a〜23dと
して構成され、各縦振動子23a〜23dは、例えばグ
リーンシートを用いた積層圧電体で構成しである。そし
て、各々の縦振動子23a〜23dの上端面には、前述
のレール21に圧着するスライダ4が固着される。これ
らの縦振動子23a〜23dは、屈曲振動の腹の面13
eと節の面13cのほぼ中間の4箇所に固着的に設けら
れているが、この実施例では駆動に寄与する縦振動子の
数が増加するため、第1実施例よりも高出力の超音波モ
ータを得ることができる。
また、この第2実施例では、屈曲振動子13と移動体2
6とが、図上において、上下方向には相対運動可能に、
しかも、左右方向には両者13゜26が一体となって運
動し得るように構成されている。
この移動体26は、本体部26aと4本(各側2本)の
脚部26bとから構成され、しかも、それぞれの脚部2
6bには直線状の溝26cが穿設されていて、溝内には
、前述の4本の支持体25がそれぞれ嵌合するように構
成されている。
符号7は前述のレール21の上面と移動体26の本体部
26aとの間に介在設置されたボールで、ボール7の上
部は、移動体26の本体部26aに形成されたボール保
持部26dにより保持され、ボールの下部は、ボール保
持部26dに対向して形成されたレール21上の部分円
弧状の溝21aによって保持されている。
そのため、屈曲振動子13と移動体26との間に、後述
する引張りコイルバネ29の付勢作用が働くと、その作
用によりボール7と縦振動子23a〜23dとでレール
21を上下の方向から圧着的に挾み込み、しかも、移動
体26.ボール7、レール21との間に求心作用が働い
て、移動体26とレール21との幅方向の位置を正確に
定めるようになる。
この引張りコイルバネ2つは、移動体26の直線状溝2
6c毎に4本設けられ、その付勢力が移動体26と屈曲
振動子13とを互いに接近させる方向に作用するように
、各コイルバネ29の一端は移動体26の各脚部26b
のバネ掛け26eに、各々の他端は支持体25にそれぞ
れ係止されている。なお、コイルバネは、バネ定数を小
さく設定することが可能で、しかも、バネ付勢力の調整
が比較的容易にできるので、第2実施例の場合には極め
て適切である。
次に、第7図(A)〜(H)を用いて本実施例の超音波
モータの作動を説明する。
この第7図(A)〜(H)は、超音波モータの一定時間
毎の屈曲振動子13と縦振動子23a〜23dの状態の
推移を示すもので、屈曲振動子13および縦振動子23
a〜23dは、第7図のアルファベット順の動作を繰返
すように構成されている。
なお、図では、第3図の場合と同様に、両方の振動子1
3.23a〜23dの振幅を拡大表示しである。
先ず、屈曲振動子13および4個の縦振動子23a〜2
3dへの電圧信号の印加であるが、屈曲振動子13には
、第1実施例の場合と同様に、基本の屈曲共振振動が励
起されるような電圧信号が印加される。
また、4個の縦振動子23a〜23dのうち、左側に位
置する2個の縦振動子’)3a、23bには、前記屈曲
振動子13への電圧信号と90度位相の異なる電圧信号
を印加し、右側に位置する2個の縦振動子23c、23
dには、前記23a。
23bへの電圧信号と180度位相の異なる電圧信号を
印加する。
なお、右側に位置する2個の縦振動子23C123dの
分極方向を他の2個の縦振動子23a。
23bの分極方向と逆方向に設定した場合には、前記2
個の縦振動子23a、23bへの電圧信号と同じものを
印加するようにしてもよい。
このように電圧信号を印加すると、第7図の(A) 、
 (B)の区間では、左側に位置する2個の縦振動子2
3a、23bが縮みながらレール21の下面に作用し、
屈曲振動子13と縦振動子23a〜23dとから成る総
合振動子16は、レール21に対して図上で左から右へ
と移動させられる。このとき、最も左側に位置する縦振
動子23aは、(A) 、 (B)区間の途中でレール
21に対して作用しなくなる。
次の(B) 、 (C)の区間では、左から2番目の縦
振動子23bがレール21に対して作用して、総合振動
子16をレール21に対して左から右へと移動させる。
そして、(C)、(D)の区間では右から2番目の縦振
動子23cが、(D) 、 (E)の区間では、右側の
2個の縦振動子23c、23dがいずれも伸びながらレ
ール21に作用して、総合振動子16を左から右へと移
動させる。
次の(E) 、 (P)の区間では、この2個の縦振動
子23c、23dが縮みながらレール21に作用し、ま
た、(F) 、 (G)の区間では、最も右側の縦振動
子23dが縮みながらレール21に作用して、それぞれ
総合振動子16を左から右へと移動させる。
そして、(G) 、 (H) 、 (A)の区間では、
左側の縦振動子23a、23bが伸びながらレール21
に作用して、総合振動子16を左から右へと移動させる
このように第2実施例では、それぞれの縦振動子23a
〜23dが次々とレール21に作用して総合振動子16
を駆動するため、第1実施例よりも安定した高い出力を
得ることができる。
また、この実施例では、4個の縦振動子23a〜23d
の縦振動の振幅を、屈曲振動子13の振幅よりも大きく
なるように設定しである。
これは、第7図(A)〜(H)からも分るように、もし
、縦振動子23a〜23dの振幅が屈曲振動子13の振
幅よりも小さくなると、先に説明したような総合振動子
16の動作が得られず、超音波モータが作動しなくなる
からである。
このように構成した第2実施例の超音波モータでは、モ
ータの駆動部分を総合振動子16と同程度の大きさに構
成することが可能になり、その結果、モータ全体を非常
に小型に設計・製作することができるようになる。
なお、別の駆動方法として、縦振動子23a。
23bまたは23c、23dのいずれか一方の組の縦振
動子のみに直流電圧を印加することで、屈曲振動子13
の駆動力を取り出すことも可能であることを付記する。
第8図は、本発明の第3実施例を示す超音波モータにお
ける総合振動子部の部分構成図である。
この実施例は、上記第5図の総合振動子16を構成する
屈曲振動子13と縦振動子23a〜23dとの固着部分
を改良したものである。
この実施例においては、屈曲振動子13′および積層圧
電素子から成る縦振動子23a′〜23d′の構造が、
上記第5図のそれと異なるように構成されている。
すなわち、弾性体1′の上面には、紙面に対して垂直な
方向に延びる支持溝1a′が縦振動子の数(図では4個
)だけ形成されている。
この場合、支持溝1a′の溝幅Wは、屈曲振動子13′
の屈曲振動を妨げないように可能な限り狭くするのが好
ましいが、余り狭くすると、後述のT字型支持体30の
支持部30aにモータの駆動力が加わったときに破損し
たり、また、不要な左右方向の屈曲振動が生じてモータ
の作動が不安定になったり、また、その効率が低下した
りするおそれを生じる。そして、これらの支持?M1a
’内には、圧入・接着・溶着等の手段を用いて、縦振動
子23a′〜23d′と一体的に固着されたT字型の支
持体30が固定されている。
このT字型支持体30は、剛性が高く且つ軽量の材料、
例えば、鋼、アルミニウム、チタン、セラミックス、炭
素繊維等で強化されたポリイミド、ポリアミド、フェノ
ール等の複合樹脂等の材料で作られている。
このT字型支持体30の台部30bの下面と弾性体1′
の上面との間には、間隙tが設けられている。この間隙
tは、屈曲振動の際に、台部30bと弾性体1′の上面
とが接触しない程度であれば足りるので、その最小値は
屈曲振動の振幅程度以上(1μm程度)であればよいが
、実際の機械加工精度のことを考えると、1−0゜1肝
にするのが最も好ましい。
一方、台部30bの上面には、前述の縦振動子23a′
〜23d′がエポキシ系接着剤等で固着され、また、縦
振動子23a′〜23d′の上端面には、第1および第
2実施例の場合と同様にスライダ4が固着される。
この実施例の場合には、T字型支持体30は弾性体1′
とは別体の部材として作られているが、もちろん、両者
一体的に作ってもよい。一体的に作る場合には、T字型
支持体30の支持部30aに対する屈曲振動の影響はさ
らに小さなものとなり、より高効率の総合振動子を構成
することが可能になる。なお、支持部30aの形状につ
いては、円柱状、外角柱状、複数の柱状など種々の形状
を用いることができる。
また、台部30bは、T字型支持体30の支持部30a
に対して幅広く構成し得るので、縦振動子23a′〜2
3d′を構成するfi1層圧電素子を自由に設計するこ
とが可能となり、性能の安定した超音波モータを製作す
ることができる。
ところで、屈曲振動子13’ と縦振動子23a′〜2
3d′とから成る総合振動子を第8図のように構成した
場合、その状態では、スライダ4のレール21への接触
面を平面度がよく、且つ高精度に設定することがかなり
困難となる。
そこで、第8図の第3実施例では、屈曲振動子13′と
縦振動子238′〜23d′とを所定の形に結合した後
、スライダ4のレール21への接触面に研削加工または
ラッピング加工を施して、高精度な面を形成するように
している。
第9図は、弾性体1′とT字型支持体30との固着構造
とスライダ4の変形例を示したものである。この変形例
の固着手段と上記第8図の固着手段との相違点は、第8
図のT字型支持体30の台部30bと弾性体1′との間
の間隙tに、防振体31を取り付けた点にある。
この防振体31は、粘着材とかゴム材とかの粘着性を持
つ防振性の高い材料で形成するのが好ましい。具体的に
は、シリコン系の充填材料等を用いると組立て作業が行
い易く、シかも、防振効果も高くなる。
この変形例のように構成した場合には、スライダとレー
ル21との間の滑り等に起因して発生する不要な振動を
、屈曲振動子13′に伝えることがなくなり、モータの
作動が不安定になったり、また、モータの作動中におけ
る不快な可聴音を発生させることもなくなる。
一方、この変形例におけるスライダ4′と前記実施例の
第1図、第5図、第8図で示されたスライダ4との相違
点は、レール21への接触面の形状にある。即ち、第9
図に示すようにスライダ4′では、そのレール21への
接触面を部分円柱体の円弧面に形成している。これは、
両者4′21の接触部分を、部分円柱体上の成る幅を持
った面範囲内で接触位置を変化させながら線接触させる
意図によるものである。
このように構成したので、スライダ4′とレール21と
の接触は常に線接触となり、摩耗に対して強い構造とな
る。その結果、両者の安定した接触状態を確保すること
が可能になって、モータの作動がより安定したものとな
る。
これに対し、前記第1図、第5図、第8図の実施例で示
されたスライダ4では、それらのレール21への接触面
がいずれも平面に形成されているため、屈曲振動子13
等の屈曲振動により縦振動子3等が振子運動を行った際
には、スライダ4の角部がレール21に対して線接触す
ることになる。
従って、角部に摩耗が生じ易くなって耐久性に乏しいも
のとなる。
なお、第9図中に符号34で示す部材は電極板である。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、■ 正逆方向の
駆動の切換えが電気信号の切換えだけの簡単な操作で行
うことができる。
■ 移動体の駆動に屈曲定在波振動を利用する関係で薄
型に構成することが可能である。
■ 屈曲振動は定在波振動における振動の節を支持する
ことで確実に振動子の固定が可能で、高効率で可聴音の
発生しない性能の安定した超音波モータを得ることがで
きる。
■ 縦振動子を屈曲定在波の節と腹の間に設けられるの
で、縦振動子の固定位置を広く設定することが可能とな
り、その結果、設計の自由度が大きくなる。
■ 屈曲振動の節のみに固定する場合に比べて、縦振動
子の設置数を従来のものよりも増加することが可能とな
り、従来の超音波モータに比べてその駆動力を著しく増
大させることが可能になる。
■ 屈曲振動子に生じる駆動方向の振動だけでなく、そ
れと垂直に働く移動体への圧着方向の力も有効に利用す
ることが可能になったため、駆動力を著しく増加するこ
とができ、しかも、モータとしての効率を高めることが
できる。
■ 形状自由度も高く小型化の達成も容易に行うことが
でき、必要に応じて、回転駆動型・直線駆動型のいずれ
をも容易に構成することが可能となる。
等の種々の効果を発揮することができる。
また、上記の説明は、複数の実施例について述べたが、
本発明はこれに限定されることなく、その要旨を変更し
ない範囲内で、種々に変形実施することが可能である。
例えば、前述の結合子に対しても適切な材料を用いるこ
とにより、振動子全体の長さ(高さ)をより小さくする
ことが可能であり、また、第1図のタイプとは異なった
タイプの超音波モータ、例えば実開昭64−12493
号公報に開示された複合振動子型超音波モータのような
超音波モータにも応用可能であることを付記する。
従って、本発明によれば、従来の超音波モータの持つ欠
点を除去し、屈曲定在波の節を確実に支持することが可
能で、且つ、性能の安定した高効率の超音波モータを提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1実施例を示す超音波モータの概
略構成図、 第2図は、第1図の超音波モータの側面図、第3図は、
第1図および第2図に示す超音波モータの一定時間毎の
屈曲振動子と縦振動子との作動を示す状態推移図、 第4図は、屈曲振動子と縦振動子とにそれぞれ印加され
る高周波電圧の波形図、 第5図は、本発明の第2実施例を示す超音波モータの正
面図、 第6図は、上記第5図の超音波モータの側面図、第7図
は、上記第5図および第6図に示す超音波モータの一定
時間毎の屈曲振動子と縦振動子の動作を示す状態推移図
、 第8図は、本発明の第3実施例を示す超音波モータにお
ける総合振動子部の部分構成図、第9図は、弾性体とT
字型支持体との固着構造とスライダの変形例を示す部分
構成図である。 1.1′・・・・・・・・・弾性体 2・・・・・・・・・・・・・・・・・・圧電素子3.
23a 〜23d、23a’ 〜23d’・・・・・・
・・・縦振動子 6.26・・・・・・・・・移動体 11・・・・・・・・・・・・・・・発振器12・・・
・・・・・・・・・・・・移相器13.13’・・・屈
曲振動子

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)板状もしくは棒状の弾性体と、該弾性体の裏面に
    固定されて厚み方向に分極された圧電素子とからなり、
    該圧電素子に交流電圧を印加することにより定在波型の
    屈曲振動を起こす屈曲振動子と、上記弾性体の表面の、
    上記屈曲振動の節と腹との間に設けられており、該屈曲
    振動により先端面を回動され、かつ交流電圧を印加され
    ることにより上記弾性体の厚み方向に伸縮する縦振動子
    と、この縦振動子の先端面に圧接された移動体と、を具
    備し、上記屈曲振動に同期して上記縦振動子を伸縮させ
    ることを特徴とする超音波モータ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001286164A (ja) * 2000-03-31 2001-10-12 Seiko Instruments Inc 超音波モータ、及び超音波モータ付電子機器
WO2013023689A1 (en) * 2011-08-16 2013-02-21 Piezomotor Uppsala Ab Noiseless electromechanical motor

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