JPH036161B2 - - Google Patents

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JPH036161B2
JPH036161B2 JP61250952A JP25095286A JPH036161B2 JP H036161 B2 JPH036161 B2 JP H036161B2 JP 61250952 A JP61250952 A JP 61250952A JP 25095286 A JP25095286 A JP 25095286A JP H036161 B2 JPH036161 B2 JP H036161B2
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JP
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chitosan
carboxymethyl
slurry
chitin
caustic
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JP61250952A
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Aaru Heezu Aanisuto
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NOBA KEMU Ltd
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NOBA KEMU Ltd
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Publication date
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Publication of JPH036161B2 publication Critical patent/JPH036161B2/ja
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23BPRESERVING, e.g. BY CANNING, MEAT, FISH, EGGS, FRUIT, VEGETABLES, EDIBLE SEEDS; CHEMICAL RIPENING OF FRUIT OR VEGETABLES; THE PRESERVED, RIPENED, OR CANNED PRODUCTS
    • A23B7/00Preservation or chemical ripening of fruit or vegetables
    • A23B7/16Coating with a protective layer; Compositions or apparatus therefor
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B37/00Preparation of polysaccharides not provided for in groups C08B1/00 - C08B35/00; Derivatives thereof
    • C08B37/0006Homoglycans, i.e. polysaccharides having a main chain consisting of one single sugar, e.g. colominic acid
    • C08B37/0024Homoglycans, i.e. polysaccharides having a main chain consisting of one single sugar, e.g. colominic acid beta-D-Glucans; (beta-1,3)-D-Glucans, e.g. paramylon, coriolan, sclerotan, pachyman, callose, scleroglucan, schizophyllan, laminaran, lentinan or curdlan; (beta-1,6)-D-Glucans, e.g. pustulan; (beta-1,4)-D-Glucans; (beta-1,3)(beta-1,4)-D-Glucans, e.g. lichenan; Derivatives thereof
    • C08B37/00272-Acetamido-2-deoxy-beta-glucans; Derivatives thereof
    • C08B37/003Chitin, i.e. 2-acetamido-2-deoxy-(beta-1,4)-D-glucan or N-acetyl-beta-1,4-D-glucosamine; Chitosan, i.e. deacetylated product of chitin or (beta-1,4)-D-glucosamine; Derivatives thereof

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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はキトサンの誘導体、より詳細にはそ
のカルボキシメチル誘導体、とくにN,O−カル
ボキシメチルキトサンとして表わされる誘導体に
関する。
〔発明の背景〕
キチン(多糖類)は生体重合体で、セルロース
以外のあらゆる生体重合体よりも多量に現存する
ものである。ごく普通には、甲殻類、たとえば、
カニ、小エビ及びイセエビなどの甲殻中にあつ
て、一般に鉱質とタンパク質との混合物となつて
いる。基本的には、キチンはN−アセチルグルコ
サミン単量体の重合体である。ただしその構造
中、若干の単量体にはアセチル置換分がないの
で、キチンを正しく言うと、N−アセチルグルコ
サミンとグルコサミン単量体との共重合体という
ことになる。このグルコサミン単量体の存在する
割合は一定でなく、単量体の12ないし20パーセン
トが普通で、通常、凡そ16ないし17パーセントで
ある。
キトサンはキチンから共重合のアセチル置換分
の大部分を除去することによつて得られる。通常
加水分解によつて、N−アセチルグルコサミン単
量体の13ないし17パーセントを除いて、その構造
を87ないし83パーセントのグルコサミン単位体の
ものとする。
天然に得られるキチンは無機塩類、極く普通に
は炭酸カルシウムの形のもの、および各種のタン
パク質によつて汚染されているので、これを工業
的または商業的に使用する以前に、その汚染物の
全部とは言わないまでも、大部分を除去するよう
な手段を講ずる必要がある。キチンを単に脱アセ
チル化してキトサンとするには、天然源から得ら
れる「原料」すなわち「粗」キチンを、加水分解
して使用可能のキトサンにする以前に、「精製」
する必要がある。キチンとキトサンの有用で有益
な応用に当つては数多くの問題がある。これら問
題中の最も肝要な点はキチン及びキトサンと呼ぶ
ことができる標準の一定の物質が必要なことであ
る。(「ケミカル・アンド・エンジニアリング・ニ
ユース」、1984年5月14日号、第42−45頁中、と
くに第45頁参照)。したがつて、現行技術におい
てはキチン及びキトサンは純粋または一定の物質
ではなく、同じ2種の基本的単量体の共重合体と
して、その組成は、たとえば2種の単量体の相互
の割合、重合の度合(分子量)、それからつくら
れる数多くの誘導体の置換度などの変量に関連し
ているものであるとされている。組成についての
こうした変量は物質の性質についての変化に関連
するものであつて、どうすれば一定の組成の物質
を得るのに都合が良いかということは、すぐに判
ることであつて、一定した性質の物質ならば各種
の工業的および商業的応用に役立つわけである。
キチンとキトサンの両方のカルボキシメチル誘
導体については、文献として、米国特許第
3911098号、第4欄第27−37行目に、ポリ〔N−
アセチル−6−0−(カルボキシメチル)−D−グ
ルコースアミン〕として示されている。これは、
(共)重合体チエーン中に、現在ある割合のグル
コースアミン単位体(この単位体は窒素原子につ
いてのアセチル置換分でない)が存在しているこ
とが判つているが、これを完全に無視しているか
ら、単なる近似構造である。前記米国特許はアセ
チル基でブロツクされた共重合体中の凡ゆるアミ
ン窒素原子を得ようとするもので、6−0位置に
凡ゆるカルボキシメチル置換基が付加するものを
得ようとするものであることが明らかである。し
かし、前記米国特許の第5欄第7−9行目におい
て、若干といつても極めて僅少なカルボキシメチ
ル置換基が3−0位置に生ずることを認めている
が、アセチル基でブロツクされていない2−N位
置にカルボキシメチル基が付加するであろうもの
については全く考えに入れていないのである。キ
チンのカルボキシメチル誘導体の製法について
は、例えば、R.ツルジロ(Trujiro)、「カルボヒ
ド」Res.7483−485(1968);R.H.ハツクマン
(Hackman)及びM.ゴルドベルグ(Gordberg)、
前掲書38、(1974)35−45;ダニロフ(Danilov)
及びプリスコ(Plisko)、「ツアーナル、オブシエ
イ、キーミイ」(Zhurnal Obschei Khimii)第31
巻第2号、469−473(1961年2月);およびE.ハル
チン(Hultin)「アクタ、ケム、スカンド」
(Acta Chem Scand)9(1955)第1号、第102
−103頁などの文献がある。しかし、これら文献
はキトサンのカルボキシメチル誘導体について
は、何等の指てきがない。
キチンの場合には、そのアミノ基中の大部分が
アセチル基によつて窒素位置をブロツクしている
ために発生する可能性のあるアルキル化を阻止し
ているが、キトサンにおいては、ヒドロキシ基に
加えてアルキル化(およびカルボキシアルキル
化)を阻止することのない多くの遊離アミノ基を
備えている。このことは、ソ連のジヤーナル、オ
ブ、ジエネラル、ケミストリーに、L.A.ナツド
ガ(Nud'ga)、E.A.プリスコ(Plisko)、S.N.ダ
ニロフ(Danilov)はO−カルボキシメチルキト
サンの製法を開示している。特別のO−アルキル
化を行うには、例えばサリチルアルデヒドを用い
て、キトサンのシツフ塩基を形成させ、この塩基
をアルカリ性の媒質中でモノクロール酢酸ナトリ
ウムと作用させ、O−カルボキシメチルキトサン
をシツフ塩基から再生して回収しているが、その
生成物の性質と性状とについては殆んど示されて
いない。
該当するN−置換誘導体、すなわちN−カルボ
キシメチルキトサンを製造するため、R.A.A.ム
ツアレリイ(Muzzarelli)外(カルボハイドレ
イト、リサーチ(Carbohydrate Research、107
(1982)199−214)はキトサンをグリオキシル酸
を作用させ可溶性ゲル形成イミン(シツフ塩基)
をつくり、これを適当な還元剤、たとえばシアノ
ボロヒドライドを用いて還元して所望のN−カル
ボキシメチルキトサンを得ている。この方法によ
れば、カルボキシメチル置換分は専らN−原子の
ところにあつて、O−置換は行なわれない。以上
の研究者たちは、各種のアセチル化およびN−カ
ルボキシメチル化を行い、或る程度の特徴、たと
えば粘度および赤外線分光光度法による分析結果
に特徴のある幾つかの生成物を製造している。こ
れら生成物は金属イオンについてキレート化する
作用があることを述べている。
〔発明の目的〕
グルコースアミン単位の水酸基酸素原子の若干
と窒素原子の若干とにカルボキシメチル置換分を
有するカルボキシメチル置換キトサンをつくるこ
とができ、N,O−カルボキシメチルキトサンと
名付けたこの置換キトサンは水溶性で、選択的に
透過できるフイルム或は膜を構成するのに有用な
新規な性質を有するものであることを見出したの
である。その選択的透過性であるが故に、これら
フイルムは食品の保存に特別の効果がある。
したがつて、この発明はN,O−カルボキシメ
チルキトサンとして同定される置換キトサン生成
物にある。さらに、この発明は各種のガスを選択
的に透過することができて、N,O−カルボキシ
メチルキトサンから成る重合体フイルムに関す
る。また、この発明はN,O−カルボキシメチル
キトサンの製法であつて、その製法は次の諸過程
から成るものである。即ち、 1 イソプロピルアルコール、n−ブタノール、
イソブタノール、メチルエチルケトン、トルエ
ン及びトルエンを少くとも72(モル)パーセン
ト含有するエタノール−トルエン混合物から成
る部類の液体媒質中に固体キトサンを分散して
スラリーにすること、 2 キトサンのグルコースアミン単量体1モル当
り3ないし8モルのカセイソーダの割合をもつ
て、スラリーに強カセイソーダ溶液を添加し、
0.5ないし1.0時間カセイ媒質中にキトサンを分
散するように撹拌してカセイ媒質中にキトサン
を浸漬すること、 3 次で、カセイ媒質についてカセイソーダ1.8
ないし2.2モルに対し凡そ1モルの酸を含む割
合で、モノクロル酢酸をカセイ媒質に添加し、
次にスラリーを撹拌しながら凡そ40℃から凡そ
70℃の反応温度に加熱すること、 4 撹拌スラリーを2ないし12時間の反応時間反
応温度に保ちキトサンとモノクロル酢酸ナトリ
ウムとの反応が完了してN,O−カルボキシメ
チルキトサンとなるようにすること、 5 懸濁液のPHを測定するために必要僅少量の水
を添加し、次でそのPHが約7.0に低下するまで
スラリーに氷酢酸を添加すること、 6 スラリー中からその固体分を分離し、溶剤を
用いて生成物を溶解させることなく異質の塩類
を除去しN,O−カルボキシメチルキトサン生
成物を回収することから成るものである。
この明細書および特許請求の範囲において、特
に指定しない限り、割合、パーセンテイジ、比率
など、すべて重量を基準とする。
この発明の重合体を製造する方法はセルロー
ス、キチン及びキトサンのカルボキシメチル化の
技術に用いる置換反応に類似の反応をは用いるも
のである。しかしながら、前述したように、キチ
ンとキトサンとは、例えば単量体の分子量と相互
の比率など組成および性質について一定でないか
ら、所望の均等で一定した生成物を得るために、
反応条件を慎重に制御することが重要である。
次に、食品の保存として有用な特徴のある生成
物を製造するための好ましい実施例を説明する。
例 1 日本から入手した20.0gのキトサン生成物に、
200mlのイソプロピルアルコールを添加し、でき
たスラリーを1リツトルのフラスコ中で25℃にて
かきまぜた。撹拌したスラリーに、50.4mlの
10NNaOH溶液を6等分して、20分かけて、4分
間隔で添加した。アルカリ性スラリーをさらに45
分間かきまぜて、24.0gの固形モノクロル酢酸を
5等分して、20分かけて、5分間隔で添加した。
反応混合物が60℃に達するまで加熱し、この温度
における撹拌を3時間つづけた。次に、17mlの冷
却した蒸留水を混合物に添加して、PH計を用いて
そのPHを測定し、氷酢酸を添加してPHを7.0に調
節した。次いで、反応混合物を濾過し、固体生成
物に300mlの70%v/vメタノール・水混合物を
添加し、その混合物中で撹拌して生成物を洗浄し
た。再び、固体生成物を濾過して、300mlの無水
メタノール中に分散させ、かきまぜて生成物を洗
浄した。洗浄生成物を最後に濾過し、集めて60℃
の炉内で一晩かわかした。こうして出来たN,O
−カルボキシメチルキトサン生成物の収量は30g
であつた。
カーボン−13(carbon−13)と付箋のあるモノ
クロル酢酸を用いた外は、前述の方法によつて、
N,O−カルボキシメチルキトサンを核磁気共鳴
分光学用に製造した。C−13と名付けた生成物の
核磁気共鳴吸収(NMR)スペクトルによつて、 −NH13CH2COONa基と −O13CH2COONa基と の両方が存在することが確認され、後の方の基の
ピークの方が前者のものよりも相当に大きいもの
であつた。
前記例1に述べたようにして製したN,O−カ
ルボキシメチルキトサンの試料は水にすぐに溶け
て、1%溶液になる。この溶液は基体に塗布で
き、乾燥すると重合体フイルムになる。このフイ
ルムは各種のガスについて選択的透過性があり、
前記の1%溶液は、例えば果物、野菜、孵化用の
タマゴ及び生タマゴなど、数多くの鋭敏な生成物
に塗布することによつて、すばらしい保存効果の
あるフイルムを形成する。この効果の証拠とし
て、貯蔵熟成するリンゴを前述の通りにして製し
たN,O−カルボキシメチルキトサンの1%溶液
に浸漬し、またはこの溶液をスプレーして、リン
ゴにほどこしたフイルムは二酸化炭素、エチレ
ン、酸素ガスを選択的に透過した。リンゴ内に二
酸化炭素を保有するフイルムは酸素を中に入れな
かつたが、エチレンをフイルムを介してリンゴか
ら逃がし、通常の低貯蔵温度で保存した前記塗布
リンゴの有用寿命を数カ月も伸ばした。前述した
ようにリンゴを1%溶液に浸たして形成させたフ
イルムを電子顕微鏡写真で調べた。その写真の結
果から、そのフイルムは連続フイルムとしてリン
ゴの形に従つてリンゴの表皮によく付着し、凡そ
1ないし4ミクロンの均等な厚みのものであるこ
とがわかつた。このようにして被覆したリンゴを
通常の消費にまわしてみたところ、その被覆によ
る支障は全くなかつた。
1ないし10ミクロンの厚さのあるフイルムであ
れば、以上に述べた通りのリンゴを所望通りに保
存するのに十分である。前述したリンゴと同様に
貯蔵前に、バートレツト種の西洋ナシにN,O−
カルボキシメチルキトサンのフイルムを塗布した
ところ、数カ月に亘つてその保存寿命をのばすこ
とができたというリンゴの場合と同様のすばらし
い効果をあげることができた。他の生成物、たと
えば、コシヨウ科の植物、トマト、カリフラワ
ー、芽キヤベツ、イチゴ、カボチヤ、生タマゴな
どにN,O−カルボキシメチルキトサンを塗布す
ると、その保存性を高めるものである。
この発明の生成物のフイルムを用いて被覆した
孵化用のタマゴは、それを孵化するのに先立つ
て、たとえば遠隔地の孵化場に輸送するために3
週間も貯蔵しなければならないようなタマゴであ
つても、その孵化率を高めるものであることが判
つた。このような被覆をほどこすことによつて、
孵化したヒヨコの生長度もすぐれ、しかもこの方
法においては人間の日常の飲食物に被覆物質が入
りこむことがないから、それを応用するに当つて
食品および健康上の監督機関の認可などを必要と
しない。
各種のガスについてフイルムが選択的透過性が
あることに加えて、この発明の生成物はその使用
に当つて極めて有意義な利用性を呈するものであ
る。たとえば、N,O−カルボキシメチルキトサ
ンは数多くの重合属元素のイオンとある種の化学
結合をするものであり、こうした結合すなわちそ
の水溶液についての封鎖は、金属元素が水溶液中
にきわめて希薄な濃度、たとえば10ないし
1000ppmで存在しても作用するものであることが
判つた。これら金属元素の濃度が、たとえば100
ないし10000ppmの高濃度の場合には、N,O−
カルボキシメチルキトサンの1%溶液は次第にど
ろどろとしたゲルになり、さらに水を添加しても
溶解することのないものになる。この性質はN,
O−カルボキシメチルキトサン水溶液を石油及び
ガス井の穿くつ場に隣接する多孔性の地下の地層
に詰めることによつて穿孔内または噴射井内に圧
力を押えこむのに利用できる。重金属元素のイオ
ンがN,O−カルボキシメチルキトサン水溶液を
ゲル化するものの例を挙げれば、鉄、銅、水銀、
ニツケル、銀、亜鉛およびカルシウムで、その他
の重金属イオンもまた、そうした特性に寄与する
が、バリウム、バナジウム、スズ、カドミウム、
アルミニウム、マグネシウムには不適切である。
この発明の生成物のまた別個の有意義な性質は
水溶液において交さ結合化合物、たとえばグリオ
キサールその他のジアルデヒド類、キヤプタンそ
の他のジケトン類と反応する性能があるというこ
とで、交さ結合化合物の存在割合が少い場合(た
とえば重合体の5(重量)%)には、これがN,
O−カルボキシメチルキトサンと交さ結合して
徐々にゲルになる。また、これらがN,O−カル
ボキシメチルキトサンの水溶液に対して高比率
(たとえば重合体の重量比で0.5−1:1)で存在
する場合には、ほとんどすぐに固いゲルになる。
水溶液からゲルになる速度がすこぶる早いので、
反応物質を溶液に均等に分布させようとして、こ
れを撹拌すれば、溶液の表面下に気泡が停滞し、
その気泡はゲル中に永久に留まる。溶液がゲル化
すると、その流動性を失い、撹拌できなくなり、
溶液は動かすことができなくなる。こうしたゲル
形成の特性は水を有機溶剤から分離するのに役立
ち、前述したように油井に圧力を閉じこめるのに
も役立つのである。
したがつて、この発明はN,O−カルボキシメ
チルキトサンの水溶液から、この溶液を、鉄、
銅、水銀、ニツケル、銀、亜鉛、カルシウムから
成る部類の金属のイオンの溶液と反応させて、或
いは前記N,O−カルボキシメチルキトサン溶液
を交さ結合ジアルデヒド類と交さ結合ジケトン類
の交さ結合化合物と反応させ耐水性ゲルを製造す
ることにある。
なお、既に述べたように、所望の均等で一定の
生成物を得るためには反応条件を慎重に制御する
ことが重要である。これらのうち最も重要な点に
ついて説明する。
最初に、精製される「原料」すなわち「粗」キ
チンを一般的にきびしい条件、たとえば強酸およ
び高温度で炭酸カルシウム不純物を除かなくては
ならない。こうした条件下ではキチンの重合体チ
エーンの分子量を具体的に減じ、低分子量の「精
製」生成物とする。この生成物の誘導体は単にそ
の低分子量のものと同様のものである。同様に、
キチンをキトサンにするには、激烈な条件下、た
とえば強いカセイソーダ溶液に浸漬することによ
つてもおこなえる。この場合にも重合体の分子チ
エーンの長さが減少する。従つて、均等で一定の
性質のN,O−カルボキシメチルキトサンを得る
ためには、 (a) 相当均等な性質の「精製された」キチン出発
物質を得ること、 (b) それによつて製したキトサンを均等で一定の
条件のもとで製造すること、 (c) キトサンをカルボキシメチル化してこの発明
の生成物とするには慎重に制御した条件のもと
でおこなうこと、 が大切である。
前項(a)と(b)の要件は従来技術における条件をも
つて満たすことができるので、項目(c)についての
条件を示す。
固体ビオ重合体として、キトサンは不規則に巻
き込み、からませ、組み合わせた重合体鎖状分子
をなすものと理解される。これら重合体チエーン
の分子中の所望の部位の組合せに置換分を挿入す
るためには、固体重合体を膨潤してチエーンの巻
かれて組み合わされたものをゆるめる必要があ
る。また固体重合体が適当な液体のスラリーとな
つているときにはカセイソーダを分散液に添加し
て強いカセイ溶液とする。カセイ溶液は、例えば
25%ないし50%カセイ度のものに濃縮して、加え
る水の割合を少くし重合体チエーンの結合への浸
透を効果的にする。有効に用いられるべきカセイ
ソーダの割合は反応すべきキトサンのグルコース
アミン単量体の1モル当り凡そ3ないし8モルの
範囲とする。カセイ溶液中のカセイソーダに随伴
する水は少くとも或る程度キトサンによつて吸収
されるので、水の浸透がおこなわれるときカセイ
ソーダの最も好ましい浸透がなされるようにカセ
イ溶液は濃度(25%ないし50%)のものとする。
水およびカセイソーダの浸透は瞬間的ではなく、
たえず撹拌しながら少くとも半時間浸漬すると浸
透する。この膨潤作用についてキトサンをスラリ
ーにするのに適当な液体は、n−ブタノール、イ
ソブタノール、メチルエチルケトン、トルエン及
び少くとも72(モル)パーセントのトルエンを含
有するエタノール・トルエン混合物である。一般
に、これらはキトサンを溶解したり軟化したりす
ることがなくスラリー中のキトサンの粒子間にカ
セイ溶液を効果的に分布させる液体といえる。こ
れら以外の液体もためしてみたが、カセイ液をキ
トサン粒子に均等に浸透させるには不適切または
全く不適当であることが判つた。たとえば、メタ
ノール、エタノール、アセトン、ジメチルスルホ
キシド、及びジメチルホルムアミドなどは全く適
切でなく、それらのうちのあるものはカセイソー
ダの溶剤としての効果が大きく、水性相を以て固
体キトサン粒子中に浸透するというのではなくて
溶液中にとどまる傾向がある。
キトサンの膨潤浸透が達成したときに、固体モ
ノクロル酢酸をスラリーに、浸漬媒質中のカセイ
ソーダ1.8ないし2.2モルについてモノクロル酢酸
1モルの割合で添加する。撹拌をつづけながら、
スラリーを40℃ないし70℃の範囲の温度に加熱し
て、さらにキトサンとモノクロル酢酸との反応が
完了するまでこの温度に保つてカセイソーダとモ
ノクロル酢酸を形成させる。キトサンの反応はす
こぶる緩漫で、一般に完了するのに2ないし12時
間かかる。これは相当に反応温度によつて異なる
もので、高温度ほぼ反応がはやい。一般に、反応
は60℃では3時間、70℃だと2時間で完了する。
反応が終つたならば、余分のカセイソーダを中
和し、関係のない塩類を生成物から洗い去る必要
がある。これを行うには、例えばPH計を用いて、
スラリーのPHが凡そ7.0になるのに充分な量の氷
酢酸を添加する。スラリーに極くわずか水を添加
する必要がある。モノクロル酢酸とキトサンとが
反応する副生成物として塩化ナトリウムを生じ余
分のカセイ中和によつて酢酸ナトリウムを生ず
る。これら塩類、とくに塩化ナトリウムはスラリ
ー液に僅かに溶けるだけであるから、溶解し洗い
去るには水を使用しなくてはならない。メタノー
ル対水の比が70:30の混合物が有効な洗浄液で、
水の割合は少くしてキトサン誘導体生成物が膨潤
または溶解しないようにする。最後には無水メタ
ノールを用いて洗浄すると、その後での生成物の
乾燥に好都合である。生成物から無関係の塩類を
洗い去るのに適当な別の液体としては、たとえ
ば、イソプロパノール、エタノール及びアセトン
がある。しかし、費用の点からすると、前記メタ
ノールの方が有用である。
カーボン−13と付箋を施した生成物の核磁気共
鳴分光析によつて、この発明の生成物がN−とO
−との位置だけに置換分を有し、他の位置には置
換分のないカルボキシメチル置換キトサンである
と同定されている。キトサンについて従来公にさ
れている文献よりも、さらに極く最近開発された
別の分析方法が分析熱分解法から生れている。こ
の分析熱分解法は、「ピロライザ」と呼ぶ加熱装
置を使用する。この加熱装置内の温度を制御し
て、試料を分解温度にする。この方法によつて熱
分解した試料をピロライジズといい、気相のピロ
ライジズはクロマトグラフイによつて分析でき
る。その特性を表わすものを「ピログラム」とい
う。この方法は合成および天然の巨大分子構造体
についての重合体分析に貴重な情報を提供するも
のであつて、例えば、粉末、フイルム、ペレツ
ト、繊維、および大きな物質の種々の形体の試料
を熱処理する熱分解装置は、この試料を多数の低
分子量の断片にする。これら断片を集めて各種の
クロマトグラフ検定法に用いるものに分ける。こ
うした分析での熱分解において、何らかの組成の
重合体でできた熱分解物は、クロマトグラフイに
よつて分離できるそれぞれのスペクトロをつくり
出し、組成物を同定し積極的に区別するのに役立
つ特性すなわちピログラムをつくり出す。こうし
て、キトサンのピログラムによつてキチンとその
ピログラムからの物質をはつきりさせる。事実、
N−カルボキシメチルキトサン、O−カルボキシ
メチルキトサン、及びN,O−カルボキシメチル
キトサンの誘導体がそのピログラムによつて判別
できるのである。前記ムツアレリ外の記載の方法
およびヌツドガ外の記載の方法で製したカルボキ
シメチルキトサン生成物の研究室での試料をこの
熱分解分析法を用いてこの発明のN,O−カルボ
キシメチルキトサンの試料と比較し、これら3種
の各々のピログラムの相違点をたしかめた。
次で、N,O−カルボキシメチルキトサンのフ
イルムの選択的透過性について述べる。ガスにつ
いての選択的透過性は、薄いフイルムで混合物と
なつている2種のガスを分離するために、或は少
くともガス混合物から2種のガスに相互の濃度を
変えようとする時に望ましい性質である。ガスの
透過についての研究の結果、N,O−カルボキシ
メチルキトサンのフイルムは、例えばアセチレン
ガスとエチレンガスとを混合させているとき、ア
セチレンの方をエチレンよりも凡そ8倍以上も透
過する。したがつて、これら2種のガスについて
のフイルムに選択的透過性によつて、このフイル
ムを透過するガスの混合物中のエチレンについて
アセチレンの濃度を高めることができる。さらに
フイルムの二酸化炭素と酸素についての透過性は
低い。エチレンについての透過性は有意義なもの
であるから、こうした選択的透過性を組み合わせ
は、N,O−カルボキシメチルキトサンのフイル
ムで新鮮な果実や野菜を被覆して保存するのに理
想的な性質なのである。
N,O−カルボキシメチルキトサンのフイルム
の数多くのガス及びガスの混合物についての相対
透過性は、物質を他の類似の物質と同定もしくは
区別するための特性として役立つものである。核
磁気共鳴分析法および熱分解分析ピログラムもこ
の発明の生成物の同定または区別に利用できるこ
とは前述した。ところでキトサンのカルボキシメ
チル誘導体の組成の同定または区別にガスの透過
性、核磁気共鳴分析法、熱分解分析法を利用する
ことはこれまで公にされた文献には全く記載され
ていない。溶解性、粘性、置換度などの特性や性
質は従来技術において利用されているが、これら
の性質はこの発明の生成物の同定または区別につ
いてここで述べた方法よりもはるかに劣るものな
のである。
溶解度、粘度、置換度などの性質が測定または
区別づけについて精密さを欠くにもかかわらず、
N,O−カルボキシメチルキトサンについてはあ
る程度有意義である。キトサン自体は純粋の水に
溶けないが、(キチンと違つて)弱酸性液体媒質
には溶けて酸性塩として存在する。キトサンのカ
ルボキシメチル誘導体は、それが専らN−置換誘
導体であろうと、O−置換誘導体であろうと、あ
るいはこの発明のN−及びO−置換誘導体であろ
うとの如何を問うことなく、独特の水溶性ガム
で、第一アミン(−NH2)として、あるいは第
二アミン(−NHCH2COOH)としてアミノ基を
含有する。これら誘導体、とりわけこの発明のN
−及びO−置換生成物の水溶度は不定であつて、
その物質の分子量ならびに置換度によつて変わる
のである。なる物質では、水溶度は、その物質が
部分的に観察可能の別個のゲル相を呈し、部分的
に水に溶解する点に制約されている。こうした水
溶度の変動は物質の溶液の粘度にも変化を及ぼし
ている。この発明の完全に水に溶解するN,O−
カルボメチルキトサンの1パーセント水溶液の粘
度は例えば15ないし1000センチポイズの範囲であ
る。こうした理由からして、溶解度、粘度、置換
度は物質を固定したり区別するためには不適切な
特性であることが明白である。1パーセント溶液
とするために水に分解させたN,O−カルボキシ
メチルキトサンの試料の一部で別個のゲル相が形
成することは試料の置換が変わりやすいこと、お
よびその分子量が大きく違うことを示すものであ
る。水溶液と共にゲルが存在することで溶液の粘
度が異常に高くなり、基体、例えばリンゴに完全
に平滑なフイルムを形成させることが困難もしく
は不可能になる。それゆえ、こうした商業的応用
に当つては、ゲルを含まない溶液とすることが最
も望ましいことであるが、その他の応用、例えば
孵化用タマゴの被覆のためには、フイルムが平坦
であつても別に意義のあることではない。多くの
場合、ゲルは溶液を加熱すると溶解する。ゲルを
溶かすために加熱した溶液は最初のものよりも粘
度が低いが、最初にゲルを含まないものとした溶
液よりも粘度が高い。
キトサンのカルボキシメチル基の置換度はその
水溶液についてある程度重要なものであるから、
この点について述べる。カルボキシメチルキトサ
ンについて、1.0の置換度は、通常、キトサンの
グルコースアミン単量体1単位当りカルボキシメ
チル基が1個であるが、置換位置を示すものでは
ない。置換度(D.S.)はキトサン重合体分子につ
いて平均のものであるから、1より小さい値は単
位体のすべてが置換されていないことを示す。理
論的に各単重体はキトサンのN−位置と2つの水
酸基のO−位置(3 O−位置と6 O−位置)
の各々とに置換を有するが、本来、立体因子によ
り、−NH2基と、6位置の水酸基とが置換反応に
有意義に作用するとされている。したがつて、2
以下の最小D.S.になる。D.S.が1と2との間であ
れば6 O−位置とN−位置もしくは3 O−位
置のいずれかとに、少なくとも置換基があること
を示している。D.S.が1以下であると、置換基が
60−位置だけ、あるいはN−位置だけにあること
を示し、例えば前述したL、A.ナツトガ外およ
びR、A、A.ムツアレリイ外の生成物O−カル
ボキシメチルキトサンがこれに該当する。ナツド
ガ外は、とくに次のように述べている。すなわ
ち、その生成物O−カルボキシメチルキトサンに
ては、置換度が1.0、すなわちD.S.が1.0以下のも
のが得られないならば、水溶性のものは得られな
いと。これと対照的に、ムツアレリイ外による白
色の自由に流動する粉末として得られるN−カル
ボキシメチルキトサンは、PHの如何にかかわら
ず、また0.25ないし1.0にわたす置換度であるが、
水い溶解する。この発明のN,O−カルボキシメ
チルキトサンは、これを前述した方法によつてキ
トサンから製造したときには、D.S.はおよそ0.4
とおよそ0.8との間、すなわち1.0以下である。そ
の反応条件がN−位置とO−位置との両方の位置
に同時にカルボキシメチル置換基を形成させるも
のであれば、置換度は1.0以下のものとなり、同
時に反応物キトサンとは極めて相違し、また先行
技術の生成物、すなわちN−位置だけあるいはO
−位置だけが置換しているものとは全く相違する
性質の水溶性の生成物であることがわかる。
さきに、この発明の生成物の実験的製法につい
て述べたが、これと同じ方法をもつて、さきのも
ののおよそ2000倍も拡大するようにした装置を用
いて同じ生成物をつくつた。生成物の1%溶液の
置換度と粘度とは実験例と全く同じで、その生成
物は実験生成物の試料と同じ性質のものであつ
た。
N,O−カルボキシメチルキトサンの前述した
製法の最も不利益な点は、最初のキトサン反応物
質の値段である。キチンからこれを製造するには
従来技術として、数多くの異なる方法があるが、
そのすべての方法が、カセイ物質、通常、カセイ
ソーダまたは水酸化カリウムを液体または溶解媒
質として用いて脱アセチル化することを含んでい
る。初期段階としてキチンを脱アセチル化してキ
トサンとするのに、前述したキトサンのカルボキ
シメチル化手段を組み合わせて、キトサンを脱ア
セチル化反応混合物と分離することなしに行なう
ことができることを見出したのである。したがつ
て、この発明は、これまでに述べたN,O−カル
ボキシメチルキトサンの製造法において、イソプ
ロピルアルコール、n−ブタノール、イソブタノ
ール、メチルエチルケトン、トルエン、および少
なくともトメエンを72(モル)パーセント含有す
るエタノール・トルエン混合物から成る部類の液
体媒質中に分散したキトサンの次の方法によつて
最初につくることから成る。即ち、その方法は(a)
粒状のキチンを前記液体媒質に分散してキチンの
スラリーをつくること、(b)10ないし30分の時間を
かけて撹拌したスラリーに、キチンのN−アセチ
ルグリコースアミン1モル当りおよそ5ないし9
モルのカセイソーダの割合となるようにした強い
カセイソーダ溶液をゆつくりと添加すること、(c)
撹拌スラリーを75℃ないし100℃の範囲内の温度
に加熱し、この範囲内の温度に2.5ないし3.5時間
保つこと、(d)スラリーを周囲室温に冷却し、キチ
ンがほとんど脱アセチル化してキトサンになるま
で浸漬し、キトサンを短時間、主として0.5ない
し1.0時間カセイ媒質中に浸漬しておくことであ
る。
次に、以上に述べた諸段階を組合わせてキチン
からはじめて、N,O−カルボキシメチルキトサ
ンを製造する好ましい実施例を説明する。
例 2 ニユー、ブラウンシユワイク、リサーチ、アン
ド、プロダクテイビテイ、カウンシル(New
Brunswick Research and Productivity
Council)によつて提供されたカニの甲殻の廃棄
物からつくられた20.0gのキチン生成物に、200
mlのイソプロピルアルコールを添加し、できたス
ラリーを1リツトルのフラスコ中で25℃にして撹
拌した。20分間撹拌したスラリーに、56.0mlの
16Nカセイソーダ溶液を添加した。反応混合物の
温度が80℃になるまで加熱し、撹拌しながら3時
間その温度に維持した。次でスラリーを最小限
0.5時間浸漬し、それによつて得たキトサンのス
ラリーを例1に述べた方法で反応させた。40.4g
の固体モノクロル酢酸を、20分にわたつて5分間
隔で撹拌スラリーに添加した。次で、反応混合物
が60℃になるように加熱し、撹拌しながら3時
間、その温度に保つた。酸性度を知るためにPH計
を使用して、スラリーのPHを7.0にするため氷酢
酸を添加した。反応混合物を濾過し、固形生成物
を500mlの70%v/vメタノール・水混合物で2
回洗浄した。再び、固形生成物を濾過し、乾燥器
内で60℃において一晩乾燥した。N,O−カルボ
キシメチルキトサン生成物の収量は27.0gであつ
た。この生成物の性質は例1による生成物と類似
であつたが、キチン出力物質の分子量が低かつた
ために分子量と溶液の粘度とが相当に低かつた。
例2においては、最初の段階において、キチン
を適当な液体媒質中のカセイソーダでキトサンに
脱アセチル化し、カセイソーダが既にキトサンに
浸入し、それによつてキトサンが膨潤されるの
で、最初に液体脱アセチル化媒質から分離したり
回収したりすることなく、モノクロル酢酸と反応
させることができる。このことが、キチンをN,
O−カルボキシメチルキトサンにする手段を簡易
化するのである。さらにこれを簡易化する因子と
しては、脱アセチル化に当つて、キチンについて
のアセチル基に対してカセイ媒質(カセイソー
ダ)の割合を少なくすることができることであ
る。以上に述べた方法では、そのモル比は9:1
以下であるが、カセイ媒質を用いてキチンを脱ア
セチル化する従来技術では一般に18:1、24:
1、さらに、140:1のモル比としている。さら
に別の因子はその脱アセチル化温度が低温である
ことである。以上に記載の方法では、その温度は
75℃ないし100℃で十分であるが、先行技術の方
法では、通常、たとえば115℃ないし180℃の範囲
の高温度を必要とする。低温度であると特に有利
であつて、高温度であると脱アセチル化時にアル
カリ媒体に生ずる酸化による減成率が高いのに、
これを低減する。特に、反応を窒素その他の不活
性ガスでブランケツトしなければ、こうした減成
率を低下する。キチン脱アセチル化してキトサン
にする場合に窒素ブランケツトをしないキトサン
生成物の分子量が減ずることは従来公知である。
この明細書中の記載において、N,O−カルボ
キシメチルキトサンの1%溶液が数多くの目的に
利用できることを述べた。この溶液は一般に粘度
が好都合である。しかし、できた溶液の粘度が適
当であるか都合のよいものならば、濃度がそれ以
上またはそれ以下の溶液でも使用できるものであ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 カルボキシメチル基をキトサンのグルコース
    アミン単量体の水酸基の酸素原子において置換
    し、カルボキシメチル基をキトサンのグルコース
    アミン単量体の窒素原子において置換して成るキ
    トサンについてグルコースアミン単量体1モル当
    りのカルボキシメチル基の置換度を1.0以下とす
    るN,O−カルボキシメチルキトサン。 2 (a) イソプロピルアルコール、n−ブタノー
    ル、メタルエチルケトン、トルエン及びトルエ
    ンを少なくとも72(モル)パーセント含有する
    エタノール−トルエン混合物から成る部類の液
    体媒質中に固体キトサンを分散してスラリーと
    すること、 (b) キトサンのグルコースアミン単量体1モル当
    り3ないし8モルのカセイソーダの割合をもつ
    て、スラリーに強カセイソーダ溶液を添加し、
    0.5ないし1.0時間カセイ媒質中にキトサンを分
    散するように撹拌してカセイ媒質中にキトサン
    を浸漬すること、 (c) 次で、カセイ媒質についてカセイソーダ1.8
    ないし2.2モルに対して1モルの酸を含む割合
    で、モノクロル酢酸をカセイ媒質に添加し、次
    にスラリーを撹拌しながら、凡そ40℃から凡そ
    70℃の反応温度に加熱すること、 (d) 撹拌スラリーを2ないし12時間の反応時間反
    応温度に保ちキトサンとモノクロル酢酸ナトリ
    ウムとの反応が完了してN,O−カルボキシメ
    チルキトサンとなるようにすること、 (e) 懸濁液のPHを測定するために必要僅少量の水
    を添加し、次でそのPHが約0.7に低下するまで
    スラリーに氷酢酸を添加すること、 (f) スラリー中からその固体分を分離し、溶剤を
    用いて生成物を溶解することなく異質の塩類を
    除去して、N,O−カルボキシメチルキトサン
    生成物を回収すること、 から成るN,O−カルボキシメチルキトサンの製
    法。 3 前記媒質に分散し浸漬しているキトサンの最
    初の製造段階に、 (a) 液体媒質に粒状キチンを分散させてキチンの
    スラリーをつくること、 (b) 10ないし30分の時間をかけて撹拌したスラリ
    ーにキチンのN−アセチルグルコースアミン1
    モル当り5ないし9モルのカセイソーダとなる
    割合で、強カセイソーダ溶液をゆつくりと添加
    すること、 (c) 撹拌スラリーを75℃ないし100℃の範囲内の
    温度に加熱し、2.5ないし3.5時間この温度範囲
    に保つこと、 (b) スラリーを周囲室温に冷却して浸漬しキチン
    を脱アセチル化してキトサンにし、このキトサ
    ンを極く短時間カ性媒質中に浸漬すること、 を含ませて成る特許請求の範囲第2項に記載の方
    法。 4 前記短時間を0.5ないし1.0時間とする特許請
    求の範囲第3項に記載の方法。 5 カルボキシメチル基をキトサンのグルコース
    アミン単量体の水酸基の酸素原子において置換
    し、カルボキシメチル基をキトサンのグルコース
    アミン単量体の窒素原子において置換して成るキ
    トサンについてグルコースアミン単量体1モル当
    りのカルボキシメチル基の置換度を1.0以下とす
    るN,O−カルボキシメチルキトサンから成る選
    択的ガス透過用剤。 6 前記選択的ガス透過用剤をフイルム状のもの
    とした特許請求の範囲第5項に記載の選択的ガス
    透過用剤。 7 前記選択的ガス透過用剤をフイルム状のもの
    として基体に被覆した特許請求の範囲第6項に記
    載の選択的ガス透過用剤。 8 前記基体を新鮮な果実、新鮮な野菜、新鮮な
    生タマゴとした特許請求の範囲第7項に記載の選
    択的ガス透過性用剤。 9 厚さを1ないし10ミクロンのフイルムとした
    特許請求の範囲第8項に記載の選択的ガス透過用
    剤。
JP61250952A 1984-12-24 1986-10-23 新規なキトサン誘導体とその製法 Granted JPS63110201A (ja)

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