JPH0359055B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0359055B2
JPH0359055B2 JP62060277A JP6027787A JPH0359055B2 JP H0359055 B2 JPH0359055 B2 JP H0359055B2 JP 62060277 A JP62060277 A JP 62060277A JP 6027787 A JP6027787 A JP 6027787A JP H0359055 B2 JPH0359055 B2 JP H0359055B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
norbaryl
fluorovinylglycine
chlorovinylglycine
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62060277A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62226951A (ja
Inventor
Taubu Deiuitsudo
Etsuchi Aberesu Robaato
Ee Pachetsuto Aasaa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Merck and Co Inc
Original Assignee
Merck and Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Merck and Co Inc filed Critical Merck and Co Inc
Publication of JPS62226951A publication Critical patent/JPS62226951A/ja
Publication of JPH0359055B2 publication Critical patent/JPH0359055B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K5/00Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • C07K5/04Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof containing only normal peptide links
    • C07K5/08Tripeptides
    • C07K5/0827Tripeptides containing heteroatoms different from O, S, or N
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K5/00Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • C07K5/04Peptides containing up to four amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof containing only normal peptide links
    • C07K5/06Dipeptides
    • C07K5/06191Dipeptides containing heteroatoms different from O, S, or N
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は抗菌活性を示す新規の3−ハロビニル
グリシン及びそのアミノ酸ジペプチド及びオリゴ
ペブチドに関する。 アラニンラセマーゼは細菌に独特に存在するピ
リドキサールを要求する酵素であつて細菌細胞壁
のD−アラニン成分の生合成に必須であり、これ
が新規で有効な抗菌剤としての特異な阻害剤の計
画の主要な標的である。一般に、そのような阻害
剤の効力は細菌細胞質への有効な輸送に影響を及
ぼし、抗菌活性と関連することができる。 公知のアラニンラセマーゼの阻害剤にはサイク
ロセリン、1−アミノエチルホスホン酸、及び特
に活性部位を指向する(殺菌型)不可逆的阻害剤
であるβ置換アラニンが含まれる。最近の文献に
ついては、ニユーハウス・エフ・シー
(Neuhaus、F.C.)及びヘームス・ダブリユー・
ピー(Hammes、W.P.)、フアーマコル・テル
(Pharmacol.Ther.)1981年、14巻、265〜319ペ
ージ、ウオルシユ・シー・テイー(Walsh、C.
T.)、テトラヘドロン(Tetrahedron)1982年、
38巻、871〜909ページ、及びウオルシユ・シー・
テイー・アニユアル・レビユー・オブ・バイオケ
ミストリー(Ann.Rev.of.Biochemistry)1984
年、53巻、493〜535ページを参照。β置換アラニ
ンによる阻害は高い分配比(約800)、すなわち不
可逆的に不活性化された酵素に導かれる各致死反
応毎に800回の阻害剤からピルビン酸への変換と
活性酵素の再構成によつて特徴付けられる。ワ
ン・イー(Wang E.)及びウオルシユ・シー・
テイー、バイオケミストリー(Biochemistry)
1978年、17巻、1313〜1321ページ参照。 3−ハロビニルグリシンも、またアラニンラセ
マーゼの不可逆的阻害剤であり、又そのように細
菌細胞壁生合成を阻害する。その上、それらは低
い分配比(D−3−クロロビニルグリシンの分配
比は約1)を示し、β置換アラニンに比較してよ
り大きい致死効果を持つことを示している。 文献では、新規化合物について不断に酵素阻害
剤としての可能性が精査されており、例えばラセ
ミ性3−クロロビニルグリシン又は2−アミノ−
3−クロロ−3−ブテン酸がセリンからシスタチ
オニンの合成におけるシスタチオニン合成酵素の
不活化剤ではないとしてアーカイブス・オブ・バ
イオケミストリー・アンド・バイオフイジクス
(Archives of Biochemistry and Biophysics)、
213巻、No.2、2月、695〜707ページ、1982年に
記述されている。しかしながら、光学的活性異性
体又はそれらのアラニンラセマーゼ阻害剤として
の活性については論じられていない。 抗菌剤の分野においては、新規化合物及び新し
い種類の化学薬剤についてより有効、より広範囲
の抗菌スペクトルを持ち、且つより副作用の少い
抗菌剤を得るための絶えざる研究が成されてい
る。 特に望まれ、又本発明の目的でもあるものは、
感染性グラム陽性及び種々のグラム陰性菌に対し
て特に有効な新しい種類の抗菌剤である。 3−ハロビニルグリシンはアラニンラセマーゼ
の有効な阻害剤であり、又それら及び特にそれら
のアミノ酸結合体は特にグラム陽性菌及び種々の
グラム陰性菌に対して抗菌活性を示す。 本発明により、次の式 (式中、Xはハロゲン(特にF.ClまたはBr)で
あり、R1はH、ノルバリル(2−アミノ−n−
ペンタノイル)基、ノルロイシル(2−アミノ−
n−ヘキサノイル)基、メチオニル基、バリル
基、ロイシル基、2−アミノ−n−ブタノイル
基、アルギニル基、リジル基、フエニルアラニル
基、セリル基、トリプトフアニル基、3−フルオ
ロビニルグリシル基、3−クロロビニルグリシル
基、ノルバリル−ノルバリル基、メチオニル−ノ
ルバリル基、ノルロイシル−3−クロロビニルグ
リシル基、並びにそれらのD,L立体異性体及び
ラセミ体から選ばれ、化合物がセラミ体の場合X
はCl(X=Cl)、R1がHの場合を除く。)の抗菌活
性を持つ化合物が提供される。R1=Hの場合、
双生イオン構造Iaが適用される。 受容し得る医薬担体中に次の式 (式中、Xはハロゲン(特にF.ClまたはBr)、R1
はH、ノルバリル(2−アミノ−n−ペンタノイ
ル)基、ノルロイシル(2−アミノ−n−ヘキサ
ノイル)基、メチオニル基、バリル基、ロイシル
基、2−アミノ−n−ブタノイル基、アルギニル
基、リジル基、フエニルアラニル基、セリル基、
トリプトフアニル基、3−フルオロビニルグリシ
ル基、3−クロロビニルグリシル基、ノルバリル
−ノルバリル基、メチオニル−ノリバリル基、ノ
ルロイシル−3−クロロビニルグリシル基、並び
にそれらのD、L立体異性体及びラセミ体から選
ばれ、化合物がラセミ体の場合XはCl(X=Cl)、
R1がHの場合を除く。)の抗菌活性を持つ化合物
を含有する抗菌性医薬組成物が提供される。 又、本発明の医薬組成物の治療的有効量を単独
又はサイクロセリン(ペンチジドン)、ホスホマ
イシン、又はアンピシリン、セフアレキシン、セ
フオキシチン、ノカルジシン及びイミペネムのよ
うなβ−ラクタム抗菌剤と組み合わせて哺乳動物
患者に投与する段階から成る細菌感染(特にグラ
ム陽性菌感染)を治療する方法が提供される。 上記の構造式Iは、ハロゲン置換基であるX
は、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基
から選ばれる3−ハロ置換基を含む。好ましいハ
ロゲン置換基はフルオロ基又はクロロ基であり、
より好ましくはクロロ基である。 R1は、構造式のα−アミノ基上の置換基で
あり、水素、ノルバリル基、ノルロイシル基、メ
チオニル基、バリル基、ロイシル基、2−アミノ
−n−ブタノイル基、アルギニル基、リジル基、
フエニルアラニル基、セリル基、トリプトフアニ
ル基、3−フルオロビニルグリシル基、3−クロ
ロビニルグリシル基、ノルバリル−ノルバリル
基、メチオニル−ノルバリル基、ノルロイシル−
3−クロロビニルグリシル基など、並びにそれら
のD,L立体異性体及びラセミ体である。構造式
の好ましいR1置換基はノルバリル基及び3−
クロロビニルグリシル基であり、特に好ましいの
はL−ノルバリル基である。 構造式の立体化学はα位の不斉炭素原子の存
在により生じ、不斉炭素原子は構造式中に*印で
表示している。これにより、化合物はD又はL体
若しくはラセミ体として存在することができる。
構造式の化合物の好ましい立体化学的配置は、
R1がHでない場合L体である。R1がHの場合、
D体が好ましい。 ラセミ体の場合、Xがクロロ基、R1が水素で
ある構造は、特に構造式で表される化合物の範
囲からは除外される。 式の異なる種類の化合物、それらの立体異性
体及びラセミ体の混合物は本発明の範囲に含まれ
る。 構造式の範囲に含まれる化合物の代表例はD
−3−フルオロビニルグリシン、L−3−クロロ
ビニルグリシン、L−3−フルオロビニルグリシ
ン、DL−3−フルオロビニルグリシン、D−3
−クロロビニルグリシン、D−3−ブロモビニル
グリシン、L−ノルバリル−D,L−3−フルオ
ロビニルグリシン、L−ノルバリル−L−3−フ
ルオロビニルグリシン、L−ノルバリル−D−3
−フルオロビニルグリシン、L−ノルバリル−
D、L−3−クロロビニルグリシン、L−ノルバ
リル−L−3−クロロビニルグリシン、L−ノル
バリル−D−3−クロロビニルグリシン、L−3
−クロロビニルグリシル−L−3−クロロビニル
グリシン、L−メチオニル−L−3−クロロビニ
ルグリシンなどである。構造式に含まれる好ま
しい化合物はノルバリルクロロビニルグリシン化
合物であり、特に好ましいのはL−ノルバリル−
L−クロロビニルグリシンである。 Xは特にクロロ基であり、Zはベンジルオキシ
カルボニル基である式の範囲に含まれる化合物
を作る方法を次工程図に示す。 D,L及びDL−3−クロロビニルグリシン
(工程図)は相当するN−ベンジルオキシカル
ボニルビニルグリシンメチルエステルから合成
することができ、前記エステルはアフザリーアル
ダカニ・エー(Afzali−Ardakani、A)及びラ
ポポルト・エツチ(Rapoport、H)、ジヤーナ
ル・オブ・オルガニツク・ケミストリー(J.Org.
Chem)1980年、45巻、4817〜4820ページに記載
の公知の方法により、相当するD、L又はDL−
メチオニンより得ることができる。ハロゲン化ビ
ニル官能基を導入する方法は、エス・ローチヤー
(S.Raucher)、テトラヘドロン・レタース
(Tetrahedron Lett.)1977年、3909〜3912ペー
ジに記載の単純な1−アルケンを2−ブロモ又は
2−クロロ−1−アルケンに変換する方法に基づ
く。上記の二つの方法はこの特別な目的のための
参考に合体する。 の二重結合を横断するフエニルセレネニルク
ロリドの部分特異的な付加反応(φSeCl/
CH3CN、0〜25゜、2時間)により付加物を好
収率で得ることができる。数段階の酸化工程
(NaIO4、H2O2、O3)オゾン化(CCL4、−20℃)
により最も精製された結果が得られる。1当量の
ピリジンを含む還流CCl4にオゾン化反応混合物
を含む)を添加することにより、熱脱離が行
われる。熱分解生産物は脱保護してクロロビニ
ルグリシンを塩酸塩として得ることができる。
遊離のアミノ酸はメタノール溶液をプロピレン
オキシドで処理するか、又はダウエツクス
(Dowex)50(H+)によりイオン交換樹脂クロマ
トグラフを行い、3%ピリジン水溶液で遊離する
ことにより得ることができる。 をO−ニトロベンゼンセレネニルブロミドで
同様に処理し、のように処理することによ
りD,L及びDL3−ブロモビニルグリシンが得ら
れる。 Xがフルオロ基である構造式Iの化合物を製造
する方法は次の工程図の通りである。 DL3−フルオロビニルグリシン(工程図)
はα,β−不飽和アルデヒドをβ,γ−不飽和ア
ミノ酸に変換するグリンリー(Greenlee)の条
件を利用するストレツカー(Strecker)反応によ
り、2−フルオロアクロレインから25〜30%の
収率で得ることができる。バドラス・ジエー
(Buddrus、J.)、ナーデル・エフ(Nerdel、F.)、
ヘンチエル・ピー(Hentschel、P.)、クレーマ
ン・デイー(Klamman、D.)、テトラヘドロ
ン・レタース、1966年、5379〜5383ページ、及び
グリーンリー・ダブリユー・ジエー(Greenlee、
W.J.)、ジヤーアル・オブ・オルガニツク・ケミ
ストリー、1984年、49巻、2632〜26346ページを
参照。 を4,4′−ジメトキシベンズヒドリルアミン
(4A分子ふるい/CH2Cl2)と反応し、次いでト
リメチルシリルシアニドの付加を主に、1,2形
式で生起させ、アミノニトリルに導かれる。6
規定塩酸で加水分解(100゜/2時間)するとアミ
ノ酸塩酸塩が得られ、これをダウエツクス50
(H+)クロマトグラフと3%水性ピリジンで溶離
することにより精製し、DL−3−フルオロビニ
ルグリシンを収得することができる。 工程図はR1が水素以外(例えばR1がノルバ
リル基)である構造式の化合物の合成を示して
おり、これは3−ハロビニルグリシン(塩酸塩又
は遊離酸)をN−t−ブチルオキシカルボニルノ
ルバリン−N−ヒドロキシスクシンイミド10と反
応させ、次いで脱保護して所望のペプチド生産物
11を得ることにより達成される。立体化学はL−
又はD−3−ハロビニルグリシン及びL−又はD
−ノルバリル化合物を使用することにより管理す
ることができ、最終分子中に所望の立体化学を得
ることができる。 工程図をDL−フルオロビニルグリシン(工
程図の生産物)をそれぞれD−及びL−フルオ
ロビニルグリシンへの変換を図示している。 D−及びL−フルオロビニルグリシン(工程図
)はL−ノルバリル−DL−フルオロビニルグ
リシン(工程図、XはF)を個々のL,L−及
びL,D−ジペプチドにHPLC分離(ゾルバツク
ス(Zorbax)ODS、水溶離)により得ることが
できる。これらの各々を加水分解(6規定HCl、
100゜、24時間)し、相当するL−又はD−フルオ
ロビニルグリシンをシリカゲル上の調製用薄層ク
ロマトグラフによりL−ノルバリンから分離する
ことができる。他の標準のペプチド生成工程を工
程図の工程を実施するのに利用することができ
る。R1成分のカルボキシル基は、例えばアジド、
p−ニトロフエニルエステル、エチルカルボネー
トとの混合無水物などとして予め活性化されてい
るのが好ましく、R1のアミノ基の保護は、tert−
ブチルオキシカルボニル基又はベンジルオキシカ
ルボニル基が好ましい。 本発明()の化合物はR1がHの場合のアミ
ノ官能基及び官能基化されたR1を持つのある
種の化合物のアミノ基について広範囲の医薬的に
受容し得る塩を形成することができる。そのよう
な医薬的に受容し得る酸付加塩はHCl、HBr、ク
エン酸、酒石酸などのような有機及び無機酸から
得ることができる。 本発明の塩は適当な単位投与製剤形体中で活性
成分として利用することができる医薬的に受容し
得る無毒の誘導体である。又それらは他の薬剤と
組み合わせて活性の広範囲のスペクトルを持つ組
成物を、作ることもできる。 本発明の新規化合物は種々のグラム陽性及びグ
ラム陰性病原菌に対して活性を有する有用な抗菌
物質である。それ故、遊離酸及び特にHCl、
HBr、クエン酸、酒石酸などのような有機及び
無機酸から得られるその酸付加塩は有用な殺菌剤
であり、歯科及び医科設備から感受性病原菌を除
去するため、微生物を分離するため、及び人間及
び動物の治療用途のために使用することができ
る。これらの塩は医薬的に受容し得る液体及び固
体賦形剤と組み合わせてピル、錠剤、カプセル、
坐薬、シロツプ、エリキシル等の単位投与形体と
することができ、それらは、当該技術分野で公知
の方法により製造することができる。 新規化合物は種々のグラム陽性及びグラム陰性
の細菌に対して活性のある有用な抗生物質であ
り、従つて人間及び動物用医薬としての用途が見
出される。それ故、本発明の化合物はグラム陽性
又はグラム陰性の細菌、例えば、スタフイロコツ
カス・アウレウス(Staphylococcus aureus)、
ストレプトコツカス・フエカリス
(Streptococcus faecalis)、エシエリキア・コリ
(Escherichiacoli)、及びクレブシエラ・ニユー
モニエー(Klebsiella pneumoniae)、サルモネ
ラ・チフイムリウム(Salmonella
typhimurium)及びプロテウス・ブルガリス
(Proteus vulgaris)によつて引き起こされる感
染を治療する抗菌剤として使用することができ
る。更に本発明の抗菌剤は動物飼料への添加剤と
して、食糧を保存する目的又殺菌剤として利用す
ることができる。例えば、それらは水性組成物中
で、溶液100万部当り抗生物質0.1ないし100部の
濃度で歯科又は医科設備上の有害細菌の増殖を阻
止するために、又工業的用途としての殺菌剤、例
えば水性塗料及び製紙工程の白水中で有害細菌の
増殖を阻止するために使用することができる。 本発明の生産物は単独で若しくはサイクロセリ
ン(ペンチジドン)、ホスホマイシン、又はアン
ピシリン、セフアレキシン、セフオキシチン、ノ
カルジシン及びイミペネムのようなβ−ラクタム
との組合せで又種々の医薬製剤中の活性成分とし
て使用することができる。これらの抗生物質及び
それらの相当する塩はカプセル形体又は錠剤とし
て、粉末又は溶液若しくは懸濁液又はエリキシル
として使用することができる。それらは経口、静
脈内又は筋肉内に投与することができる。 経口投与のための錠剤及びカプセルは単位投与
形体とすることができ、結合剤例えばシロツプ、
アカシアゴム、ゼラチン、ソルビトール、トラガ
カントゴム、又はポリビニルピロリドン、希釈
剤、例えば乳糖、砂糖、コーンスターチ、リン酸
カルシウム、ソルビトール又はグリシン、滑沢
剤、例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、
ポリエチレングリコール、シリカ、崩壊剤、例え
ばポテトスターチ又はラウリル硫酸ソーダのよう
な湿潤剤のような通常の賦形剤を含むことができ
る。錠剤は当該技術分野で公知の方法によりコー
テイングすることができる。経口用液体製剤は水
性又は油性懸濁液、溶液、エマルジヨン、シロツ
プ、エリキシルなどとすることができ、又は水は
他の適当な賦形剤で再構成するために乾燥物とし
て提供することもできる。そのような液体製剤は
ソルビトールシロツプ、メチルセルロース、グリ
コース/砂糖シロツプ、ゼラチン、ヒドロキシエ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
ステアリン酸アルミニウムゲルのような懸濁剤、
アーモンド油、分画したココナツツ油のような水
素添加した食用油、油性エステル、プロピレング
リコール、又はエチルアルコール、p−ヒドロキ
シ安息香酸メチル又はプロピル又はソルビン酸の
ような通常の添加剤を含むことができる。坐薬は
通常の坐薬用基剤、例えばココアバター又は他の
グリセリドを含むことができる。 注射用組成物はアンプルに入れた単位投与形体
又は、防腐剤を添加した多投与容器として提供す
ることができる。組成物は懸濁液、溶液、又は油
性、又は水性賦形剤中でのエマルジヨンの形とす
ることができ、又は懸濁剤、安定化剤及び/又は
分散剤のような処方化剤を含むことができる。代
りに、活性成分又はその混合物を適当な賦形剤、
例えば無菌無パイロジエン水で再構成するために
粉末の形体とすることができる。 又、組成物は鼻及び咽喉の粘膜又は気管支組織
を通しての吸収に適当な形体で製造することがで
き、又好便に粉末又は液体スプレー又は吸入剤、
ロゼンジ、咽喉塗布剤の形体を得ることができ
る。目又は耳へ投与するために液体又は半固体形
体で個々のカプセルとして提供することができ、
又は点滴剤などとして使用することができる。局
所適用は、軟膏、クリーム、ローシヨン、塗布
剤、粉末等として疎水性又は親水性基剤中に処方
することができる。 又、担体の外に本組成物は、安定化剤、結合
剤、抗酸化剤、防腐剤、滑沢剤、懸濁剤、増粘剤
又は香味剤などのような他の成分を含むこともで
きる。更に抗菌活性のより広範囲のスペクトルを
付与する他の活性成分を組成物中に含ませること
もできる。 動物用製剤として、組成物は例えば、長期持続
性又は迅速排泄性基剤中での乳腺用製剤として処
理することもできる。 投与すべき量は治療を受ける患者の状態、及び
患者の体重、投与経路及び頻度に大きく、依存す
るが、一般的感染には非経口投与が、消化管感染
は経口投与が好ましい。一般に毎日の経口投与は
患者の体重Kg当り活性成分の約5ないし約600mg
を1日当り一回又はそれ以上投与することから成
る。成人の好ましい毎日の投与量は体重Kg当り活
性成分約10ないし120mgの範囲にある。 本発明の組成物は数種の単位投与形体、例え
ば、固体又は液体の経口摂取可能な投与形体で投
与することができる。単位投与当りの組成物は液
体又は固体が0.5%ないし99%の活性物質を含み、
好ましい範囲は約10〜60%である。一般に組成物
は15mgないし約1500mgの活性成分を含むことがで
きるが、しかしながら一般に約250mgないし1000
mgの範囲の投与量を使用するのが好ましい。非経
口的投与では単位投与は、わずかに酸性にした無
菌水溶液又は溶液として使用する可溶性粉末形体
にある純粋化合物である。 実施例 1 2−(D)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3
−クロロ−4−フエニルセレネニル酪酸メチル
エステル アセトニトリル(10ml)中、エー・アフザリ−
アルダカニ及びエツチ・ラポポルト、ジヤーナ
ル・オブ・オルガニツク・ケミストリー45巻、
4817ページ、1980年に記載の方法により製造した
(D)−N−ベンジルオキシカルボニルビニルグリ
シンメチルエステルの2.55g(10.2ミリモル)
の溶液を、アセトニトリル(15ml)中、98%純度
のフエニルセレネニルクロリド(2.23g、11.4ミ
リモル)の撹拌している溶液に0〜5℃で15分間
にわたつて滴下添加した。冷却浴を除き、混合物
を1時間撹拌した。次いで反応混合物を真空下で
濃縮し、残留物をクロロホルムと水の間で分配し
た。クロロホルム層を希重炭酸カリウム水溶液、
次いで飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸
ナトリウム上で乾燥し、濃縮乾燥して3−クロロ
−4−フエニルセレネニル付加物(4.5)gを
得た。 tlc−シリカゲル、ヘキサン:酢酸エチル4:
1、Rf0.43;nmr(CDCl3) δ3.53(r−CH 2、β−C)、3.80(s、0C
)、5.10(s、Ph−C 2)、5.2(d、α−C)、
5.5(d、N)、7.30(s、Ph−CH2)、7.5(m、
PhSe). (L)形及び(DL)形の対応する付加物は、
(L)−N−ベンジルオキシカルボニルビニルグリ
シンメチルエステル及び(DL)−N−ベンジルオ
キシカルボニルビニルグリシンメチルエステルを
出発物質とする以外同一の方法、上記エー・アフ
ザリーアルダカニ及びエツチ・ラポポルトの方法
により製造した。 保持時間(tlc)及びnmrスペクトル値は下記
の通りである。 (L)、tlc−シリカゲル、ヘキサン:酢酸
エチル4:1、Rf=0.43;nmr(CDCl3)δ3.53
(m)、3.80(s)、5.10(s)、5.2(d)、5.5(d
)、
7.3(s)、7.5(m). (DL)、tlc−シリカゲル、ヘキサン:酢酸
エチル4:1、Rf=0.43;nmr(CDCl3)δ3.53
(m)、3.80(s)、5.10(s)、5.2(d)、5.5(d
)、
7.3(s)、7.5(m). 又、実施例1の方法においてビニルグリシン出
発物質はウレタン形〔4−メトキシベンジルオキ
シカルボニル、2−クロロベンジルオキシカルボ
ニル、t−ブトキシカルボニル〕、ホルミル基、
トリフルオロアセチル基などのようなアミノ酸化
学で利用される他のアシル形保護基によるN保護
体とすることもできる。又、カルボキシル基はア
ルキル(エチル、プロピル、t−ブチルなど)又
はアラルキル(ベンジル、4−メトキシベンジ
ル、3,4−ジメトキシベンジル、ベンズヒドリ
ル)エステルとして保護することもできる。 フエニルセレネニルクロリドの代りに2−、3
−、又は4−ニトロフエニル又は、2−、3−、
又は4−クロロフエニルセレネニルクロリドのよ
うな電子吸引性基を含む他のアリールセレネニル
クロリドを利用することもできる。 反応はクロロホルム、二塩化メチレン、酢酸エ
チル、テトラヒドロフラン及びジエチルエーテル
のような二つの反応体が少なくとも部分的に溶解
するような不活性溶媒中、−78゜ないし40℃で10分
ないし20時間、行うことができる。 実施例 2 (D)−3−クロロ−N−ベンジルオキシカル
ボニルグリシンメチルエステル 四塩化炭素(35ml)中実施例1からの付加物
(4.5g)の撹拌している溶液を−25℃に冷却し
た。ウエルスバツハ(welsbach)オゾン発生器
から発生した酸素中オゾンを上記溶液中に−20℃
で50分間に亘つて静かにバブリングし、次いでオ
ゾンを窒素で置き換えた。混合物を2.0℃に加温
し、滴下ロートに移し、四塩化炭素(50ml)及び
ピリジン(0.93ml)の撹拌し静かに還流している
溶液に30分間に亘つて滴下添加した。更に1時間
還流後混合物を冷却し、希重炭酸カリウム水溶
液、希塩酸、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄
し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮乾燥した。
残留物をシリカゲル(300g)上でクロマトグラ
フし、ヘキサン:酢酸エチル4:1で溶離して
743mgの生産物に富む分画を得た。再クロマト
グラフして純粋な(325mg)を得た。tlc−シリ
カゲル、ヘキサン:酢酸メチル4:1、Rf
0.47;αD−39.4゜(c=2.33、CH3OH);nmr
(CDCl3)δ3.77(s、0CH3)、5.07(d、Cα−H)、
5.10(s、CH 2Ph)、5.47(d、d、J=2、8、
CH2=C)、5.73(m、NH)、7.27(s、PhCH2);
ms、M+283、285. (L)形及び(D、L)形の対応する化合物
は、(L)形又は(DL)形の出発材料を用い、実
質的に、同一方法で作られた。 (L)、αD+39.3゜(C=3.67、CH3OH)、
tlc、ヘキサン:酢酸エチル4:1、Rf=0.47;n.
m.r(CDCl3)δ3.77(s)、5.07(d)、5.10(s)、
5.47(d、d)、5.73(m)、7.27(s);ms、
M+287、285. (DL)、tlc、ヘキサン:酢酸エチル4:
1、Rf=0.47;nmr(CDCl3)δ3.77(s)、5.07
(d)、5.10(s)、5.47(d、d)、5.73(m)、7.
27
(s);ms、M+283、285. オゾン化反応は二塩化メチレン、クロロホル
ム、1,2−ジクロロエタン、酢酸エチルのよう
な他の相溶性溶媒中で、−78℃〜0゜の温度範囲で
実施した。 アリールセレノキシドを形成するために、オゾ
ンの代りに他の酸化剤を使用することができる。
これらには水メタノール中過ヨーソ酸ナトリウ
ム、水性アセトン又は水性テトラヒドロフラン中
過酸化水素、二塩化メチレン、クロロホルム、又
はテトラヒドロフラン中m−クロロ過安息香酸が
含まれる。 酸化セレン(オレフイン形成)反応は1,2−
ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、酢酸エチ
ルのような四塩化炭素以外の不活性溶媒中、60℃
ないし、100℃、好ましくは80゜±10゜の温度で実
施することができる。 実施例 3 (D)−3−クロロビニルグリシン塩酸塩 6規定塩酸(13ml)中化合物(320mg)の撹
拌している溶液を1時間にわたつて撹拌しながら
静かに還流した。混合物を冷却し、クロロホルム
で抽出した。水相を活性炭で処理し、無色の濾液
を濃縮乾燥した。残留物を水に溶解し、再濃縮乾
燥し、アセトンですりつぶしてを無色の結晶性
固体物(154mg、78%)として得、m.p.>250゜、
αD−114゜(C=1.80、H2O)であつた。 nmr(D20)δ4.88(S、Cα−H)、5.71(d、d、
J=3,6、CH2=C)、ms(TMS)、M+279、
281;tlc、シリカゲル、酢酸エチル:n−ブタノ
ール:酢酸:水1:1:1:1、Rf=0.52. 元素分析C4H6NO2Cl.HClとして計算 計算値:C:27.93;H、4.10;N;8.14. 実測値:C:28.07;H、4.12;N;8.29. (L)形及び(D、L)形の対応する化合物
は実質的に同一方法で作られた。 (L)5、m.p.>250゜、αD+110゜(C=1.80、
H2O);nmr(D2O)δ4.88(s)、5.17(d、d、J
=3.6)、ms(TMS)279、281. tlc−シリカゲル、酢酸エチル:n−ブタノー
ル:酢酸:水1:1:1:1、Rf=0.52; 元素分析C4H6NO2HClとして計算 計算値:C:27.93;H、4.10;N;8.14. 実測値:C:28.07;H、4.12;N;8.29. (L)形及び(D、L)形の対応する化合物
は実質的に同一方法で作られた。 (L)、m.p.>250°、αD+110°(C=1.80、
H2O);nmr(D2O)δ4.88(s)、5.17(d、d、J
=3.6)ms(TMS)279、281. tlc−シリカゲル、酢酸エチル:n−ブタノー
ル:酢酸:水1:1:1:1、Rf=0.52; 元素分析C4H6NO2HClとして計算 計算値:C、27.93;H4.10;N、8.14 実測値:C、28.47;H、4.10;N、8.31 (DL)、nmr(D2O)δ4.88(s)、5.71(d、
d、J=3、6)ms(TMS)M+279、281;tlc−
シリカゲル、酢酸エチル:n−ブタノール:酢
酸:水1:1:1:1、Rf=0.52. 遊離アミノ酸(D、L及びDL)はメタノー
ル(4ml)中塩酸塩(100mg)の溶液にプロピ
レンオキシド(1ml)を添加することにより得ら
れ、20〜25℃に1時間後濃縮乾燥して白色固形残
留物としてを得る。 又、保護基の除去は臭化水素を飽和した酢酸又
はトリフルオロ酢酸又は3〜6規定臭化水素水溶
液に20゜〜50゜で1〜24時間保つことにより行われ
る。 実施例 4 (DL)N−(1−シアノ−2−フルオロアリ
ル)−4,4′−ジメトキシベンズヒドリルアミ
二塩化メチレン(1ml)中2−フルオロアクロ
レイン(ジエー・ブドラス(J.Buddrus)、エ
フ・ナーデル(F.Nerdel)、ピー・ヘンチエル
(P.Hentschel)、デイー・クラマン(D.
Klamman)、テトラヒドロン・レタース、5379
ページ、1966年に記載の方法で製造)の溶液を二
塩化メチレン(8ml)中4,4′−ジメトキシベン
ズヒドリンアミン(2.025g、9.25ミリモル)の
撹拌している溶液に添加した。新しく粉砕した
4A分子ふるい(1.6g)を添加し、混合物を室温
で1時間撹拌した。トリメチルシリルシアニド
(1.15g、11.6ミリモル)を添加し、混合物を2.5
時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮乾燥
してを粘稠な黄色油状物(3g)として得た
(tlc−シリカゲル、二塩化メチレン中1%アセト
ン、Rf=0.66)。 二塩化メチレンの代りに、クロロホルム、1,
2−ジクロロエタン、テトラヒドロフランのよう
な他の適当な溶媒、4,4′−ジメトキシベンズヒ
ドリルアミンの代りにベンズヒドリル−又は3,
4−ジメトキシベンジルアミンのような他の酸水
解可能なアミンを利用することができる。反応温
度は0ないし40゜、反応時間は1ないし24時間の
範囲にある。 実施例 5 (DL)−3−フルオロビニルグリシン 6規定塩酸(33ml)中化合物(2.7g)の溶
液を2.5時間にわたつて撹拌し静かに還流した。
混合物を冷却し、水を添加し、得られる混合物を
二塩化メチレンで抽出した。水層を活性炭で処理
し、無色の濾液を濃縮乾燥した。アセトンで磨砕
してクリーム色固形物(750mg)を得た。7mlの
水を添加した一部分500mgをダウエツクス50W×
4(H+サイクル)イオン交換樹脂のカラム(2×
12cm)にかけた。水(500ml)次いで水中3%ピ
リジン(375ml)溶離し、濃縮乾燥してフルオロ
ビニルグリシン(265mg)を白色固形物として
得、tlc、酢酸エチル:n−ブタノール:酢酸:
水1:1:0.5:0.5、Rf=0.38(単一スポツト)で
あつた。アセトン:水から再結して190mgの透明
な長斜方形板状昆を得、m.p.210゜(分解)であつ
た。 nmr(D2O)δ4.50(d、JHF=26、Cα−H)、4.74
(d、d、JHH=4、JHF=25、トランスCH=CF)、
5.28(d、d、JHH=4、JHF=8、シスCH=CF)
ms(TMS)M+=263. 元素分析、C4H6NO2Fとして計算 計算値:C、40.34;H、5.08;
N:11.76;F:15.95. 実測値:C、40.38;H、5.06;
N:11.72;F:16.02. 他の脱保護の条件は酢酸又はトリフルオロ酢酸
中飽和臭化水素若しくは3〜6規定臭化水素、20
〜50℃で1〜24時間を含む。 実施例 6 (L,L)−ノルバリル3−クロロビニルグリ
シントリフルオロアセテート アセトニトリル(1.5ml)及び水(1.5ml)中
(L)−N−t−ブチルオキシカルボニルノルバリ
ンN−ヒドロキシスクシンイミドエステル10
(100mg)(シー・ダブリユー・アンダーソン(C.
W.Anderson)、ジエー・イー・ジンマーマン(J.
E.Zimmerman)及びエフ・エム・カラハン(F.
M.Callahan)、ジヤーナル・オブ・アメリカン・
ケミカル・ソシエテイー(J.Am Chem.Soc)86
巻、1839ページ、1964年に記載の方法により製
造)及び(L)3−クロロビニルグリシン塩酸
(55mg)の20〜25℃で撹拌している溶液に80mgの
粉末重炭酸ナトリウムを添加した。混合物を2時
間撹拌し、濃縮してアセトニトリルを除去した。
飽和リン酸二水素ナトリウム水溶液(20ml)を添
加し、混合物を酢酸エチルで5回抽出した。酢酸
エチル抽出液を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で
洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮乾燥し
て、(L、L)N−t−ブチルオキシカルボニル
ノルバリル3−クロロビニルグリシン(115mg)
を得、tlc−シリカゲル、クロロホルム:アセト
ン:酢酸85:15:5、Rf=0.43であつた。後者に
4mlの1:1トリフルオロ酢酸:二塩化メチレン
を0゜で添加した。5分後冷却浴を除き、40分後、
混合物を乾燥した。残留物を水に溶解し、後者溶
液を活性炭処理し、無色濾液を凍結乾燥して
(L,L)−ノルバリル3−クロロビニルグリシン
トリフルオロアセテート11(80mg)を白色粉末と
して得、tlc−シリカゲル、n−ブタノール:酢
酸エチル:酢酸:水1:1:0.5:0.5、Rf=0.53
であつた。 nmr(D2O)δ0.97(t、J=6、C 3−CH2
−)、1.40(m、CH3 CH 2−)、1.82(m、CH3CH2
CH 2−)、4.00(t、J=6、−CH2−C−)、
5.22(s、−C−−C−Cl)、5.45(d、JHH=2、
トランスCH=C Cl)、5.55(d、JHH=2シス
CH=C Cl)、ms(FAB)M++H=235、237. 実質的に同一の方法を用いて(D)−3−クロ
ロビニルグリシン及び(DL)−3−クロロビニル
グリシンの(L)ノルバリルペプチドが製造さ
れ、これらは(L,L)ジペプチドと同じ質量フ
ペクトルを持つ。それぞれのnmrスペクトルは
(L,D)ジペプチドではδ5.27にに単一線5.22の
代りであり、(L,DL)ジペプチドでは5.22及び
5.27単一線であるのを除いて同一である。(L,
D)ジペプチドの上記溶媒系におけるtlcの保持
時間は0.47であり、(L,DL)ジペプチドは、Rf
=0.47及び0.53の2成分を示した。 (L,D)11(X=Cl)、tlc−シリカゲル、n
−ブタノール:酢酸エチル:酢酸:水1:1:
0.5:0.5、Rf=0.47、nmr(D2O)δ0.97(t)、1.40
(m)、1.82(m)、4.00(t)、5.27(s)、5.45(
d)、
5.55(d)、ms(FAB)M++H=235、237. (L,DL)11(X=Cl)、tlc−シリカゲル、
n−ブタノール:酢酸エチル:酢酸:水1:1:
0.5:0.5、Rf=0.47、0.53. nmr(D2O)δ0.97(t)、1.40(m)、1.82(m)、
4.00(t)、5.22(s)、5.27(s)、5.45(d)、5.
55
(d)、ms(FAB)M++H=235、237. 又上記方法により(D)、(L)及び(DL)3
−フルオロビニルグリシン及び(D)、(L)及び
(DL)3−ブロモビニルグリシンの(L)ノルバ
リルプペチドが製造され、以下に記述する。 (L,D)11(X=F)、tlc−シリカゲル、n
−ブタノール:酢酸エチル:酢酸:水1:1:
0.5:0.5、Rf=0.48、m.s(FAB)M++H=219. (L,DL)11(X=F)、tlc−同一系、Rf
0.48、0.51ms(FAB)m++H=219 実施例 7 (L,L)−ノルバリル−3−フルオロビニル
グリシントリフルオロアセテート(L,D)−
ノルバリル−3−フルオロビニルグリシントリ
フルオロアセテート (L,DL)−ノリバリル−3−フルオロビニル
グリシントリフルオロアセテート(106mg)をゾ
ルバツクス(Zorbax)ODSカラムのHPLCと水
で溶離することにより、(L,L)及び(L,D)
ジアステレオマーに分離した。(L,L)ジアス
テレオマーは3分の保持時間を持つ。(L,D)
ジアステレオマーは4分の保持時間を持つ。立体
化学的検討課題は(L,L)及び(L,D)−ノ
ルバリル−3−クロロビニルグリシンの類似性に
基づいていた。 (L,L)ジアステレオマーはtlc(シリカゲ
ル、酢酸エチル:n−ブタノール:酢酸:水1:
1:0.5:0.5)上でわずかにより移動し易く、寒
天希釈法での抗菌活性がより強い。(実施例11参
照) 実施例 8 L−フルオロビニルグリシン及びD−フルオロ
ビニルグリシン (L,L)−ノルバリル−3−フルオロビニル
グリシン(50mg)を6規定塩酸(4ml)中、110
℃で24時間撹拌し、混合物を濃縮乾燥した。残留
物、(L)−ノルバリン及び(L)−3−フルオロ
ビニルグリシンをシリカゲル上の調製用薄層クロ
マトグラフ(溶媒系、酢酸エチル:n−ブタノー
ル:酢酸:水1:1:1:1)によりその成分に
分離した。より極性のバンド(UV可視度)を掻
き取り、80%アセトニトリル:水で吸着剤から溶
離し、濾液を減圧下で濃縮乾燥した。残留物を水
に溶解した。溶液を活性炭で処理し濾過し、濾液
を凍結乾燥して(L)−3−フルオロビニルグリ
シンを無色固形物として得、tlc、酢酸エチル:
n−ブタノール:酢酸:水1:1:1:1、Rf
=0.52及びms(TMS)M+=263であつた。 (L,D)−ノルバリル−3−フルオロビニル
グリシンを同様に処理してD−3−フルオロビニ
ルグリシルを得、Rf=0.52(同一系)及びms
(TMS)M+=263であつた。 実施例 9 (D)−3−ブロモビニルグリシン 実施例1の方法により(D)−N−ベンジルオ
キシカルボニルグリシンメチルエステルを0−ニ
トロフエニルセレネニルブロミドと反応させるこ
とにより、(D)−2−ベンジルオキシカルボニル
アミノ−3−ブロモ−4−0−ニトロフエニルセ
レネニル酪酸メチルエステルを得る。この中間体
を実施例2及び3の方法により処理してD−3ブ
ロモビニルグリシン塩酸塩を得る。 (L)−及び(D,L)−3−ブロモビニルグリ
シン塩酸塩は同様に製造される。 実施例 10 エム・ボダンスキー(M.Bodansky)、ワイ・
エス・クラウスナー(Y.S.Klausner)及びエ
ム・エー・オンデテイ(M.A.Ondetti)、ヘプチ
ド・シンセシス(Peptide Synthesis)、ジエー・
ウイリー・アンド・サンス(J.Wiley and Sons)
(ニユー・ヨーク(New YORK))1976年刊に記
載の適当な標準のペプチド合成法を利用し、次の
代表的な(L)、(D)及び(DL)3−クロロビ
ニルグリシン、3−フルオロビニルグリシン及び
3−ブロモビニルグリシンのペプチドが製造され
る。 L−メチオニル−3−ハロビニルグリシン L−アラニル−3−ハロビニルグリシン L−バリル−3−ハロビニルグリシン L−ロイシン−3−ハロビニルグリシン L−ノルロイシル−3−ハロビニルグリシン L−2−アミノn−ブタノイル−3−ハロビニ
ルグリシン L−アルギニル−3−ハロビニルグリシングリ
シル−3−ハロビニルグリシン L−ノルバリル−L−ノルバリル−3−ハロビ
ニルグリシン L−アラニル−L−ノルバリル−3−ハロビニ
ルグリシン L−メチオニル−L−ノルバリル−3−ハロビ
ニルグリシン 実施例 11 代表的な3−ハロビニルグリシン及びそのアミ
ノ酸結合体につき、寒天希釈法(アンチミクロビ
アル・エージエンツ・アンド・ケモテラピー
(Antimicrobial Agents and Chemotherapy)
1979年(5月)、677〜683ページ及び、684〜695
ページに記載の桔抗物質無添加培地測定法の変法
により抗菌活性を試験した。測定した化合物には
(L)及び(D)−3−クロロビニルグリシン
(HCl塩)、(L)ノルバリル−(L)、(D)及び
(DL)−3−クロロビニルグリシン(CF3COOH
塩)、及び(L)ノルバリル−(L)、(D)及び
(DL)−3−フルオロビニルグリシン
(CF3COOH塩)が含まれる。 11株の病原細菌の代表的株に対する代表的な構
造式の化合物の抗菌活性を次の第1表に示す。
最も活性のある化合物はL−ノルバリル−L−3
−クロロビニルグリシン及びL−ノルバリル−3
−フルオロビニルグリシンであり、それぞれ試験
菌11株中8株及び11株中9株に対して活性を示し
た。 又D−3−クロロビニルグリシンはスタフイロ
コツカス・アウレウス、ストレプトコツカス・フ
エカリス、エシエリキア・コリ及びクレブシエ
ラ・ニユーモニエーに対して抗菌活性を示し、又
エシエリキア・コリのアラニンラセマーゼに対し
て分配比がに近い強力な不可逆的阻害剤であ
る。 又、L−3−クロロビニルグリシンはスタフイ
ロコツカス・アウレウス、ストレプトコツカス・
フエカリス及びクレブシエラ・ニユーモニエーに
対して抗菌活性を示し、又エシエリキア・コリの
アラニンラセマーゼを阻害する。 【表】 【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 次の式 (式中、Xはハロゲン、R1はH、ノルバリル基、
    ノルロイシル基、メチオニル基、バリル基、ロイ
    シル基、2−アミノ−n−ブタノイル基、アルギ
    ニル基、リジル基、フエニルアラニル基、セリル
    基、トリプトフアニル基、3−フルオロビニルグ
    リシル基、3−クロロビニルグリシル基、ノルバ
    リル−ノルバリル基、メチオニル−ノルバリル
    基、又はノルロイシル−3−クロロビニルグリシ
    ル基、並びにそのD,L立体異性体及びラセミ体
    から選ばれ、化合物がラセミ体の場合XがClであ
    り、R1がHの場合を除く。) の化合物。 2 R1は水素であり、不斉炭素原子はD配置で
    ある特許請求の範囲第1項記載の化合物。 3 XはClである特許請求の範囲第2項記載の化
    合物。 4 R1はノルバリル基、ノルロイシル基、メチ
    オニル基、バリル基、ロイシル基、2−アミノ−
    n−ブタノイル基、アルギニル基、リジル基、フ
    エニルアラニル基、セリル基、トリプトフアニル
    基、3−フルオロビニルグリシル基、3−クロロ
    ビニルグリシル基、ノルバリル−ノリバリル基、
    メチオニル−ノルバリル基、又はノルロイシル−
    3−クロロビニルグリシル基であり、不斉炭素原
    子はL配置である特許請求の範囲第1項記載の化
    合物。 5 R1はL−ノルバリル基である特許請求の範
    囲第4項記載の化合物。 6 XはClまたはFである特許請求の範囲第5項
    記載の化合物。 7 R1はL−ノルバリル基、XはClであり、ま
    た不斉炭素原子はL配置である特許請求の範囲第
    4項記載の化合物。
JP62060277A 1986-03-17 1987-03-17 3−ハロビニルグリシン抗菌剤 Granted JPS62226951A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US06/840,254 US4727062A (en) 1986-03-17 1986-03-17 3-Halovinylglycine antibacterial agents
US840254 1986-03-17

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62226951A JPS62226951A (ja) 1987-10-05
JPH0359055B2 true JPH0359055B2 (ja) 1991-09-09

Family

ID=25281860

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62060277A Granted JPS62226951A (ja) 1986-03-17 1987-03-17 3−ハロビニルグリシン抗菌剤

Country Status (5)

Country Link
US (1) US4727062A (ja)
EP (1) EP0238245B1 (ja)
JP (1) JPS62226951A (ja)
CA (1) CA1306580C (ja)
DE (1) DE3763309D1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
PL144744B1 (en) * 1984-10-16 1988-06-30 Politechnika Gdanska Method of obtaining novel derivatives of l-2,3-diaminopropanic acid exhibiting dipeptide structure
US5096700A (en) * 1990-09-28 1992-03-17 The Procter & Gamble Company Halogenated aminohexanoates and aminobutyrates antimicrobial agents
US7750030B2 (en) 2001-03-29 2010-07-06 Michael Davis Acute pharmacologic augmentation of psychotherapy with enhancers of learning or conditioning

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3960927A (en) * 1975-03-18 1976-06-01 Richardson-Merrell Inc. Olefinic derivatives of amino acids
JPS60102193A (ja) * 1983-10-12 1985-06-06 メルク エンド カムパニー インコーポレーテツド 新規抗菌剤,r‐(z)‐4‐アミノ‐3‐クロロ‐2‐ペンテン二酸
JPS60163899A (ja) * 1984-02-03 1985-08-26 Sankyo Co Ltd レニン阻害ペプチド類

Also Published As

Publication number Publication date
US4727062A (en) 1988-02-23
JPS62226951A (ja) 1987-10-05
DE3763309D1 (de) 1990-07-26
CA1306580C (en) 1992-08-18
EP0238245A1 (en) 1987-09-23
EP0238245B1 (en) 1990-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106661084B (zh) 大环广谱抗生素
US4730006A (en) Derivatives of 2,6-diamino-3-haloheptanedioic acid
JP6138243B2 (ja) 置換ピペリジノアセトアミドおよびその使用
US5041644A (en) Peptide derivatives of β-chloro-L(Z)-dehydro-glutamic acid
JP7280273B2 (ja) 細菌感染を治療するための単環β-ラクタム化合物
JPH09500356A (ja) 新規なペプチド誘導体
HU219768B (hu) Citokintermelést kiváltó uretánok és karbamidok
JP2003513889A (ja) ノイラミニダーゼの阻害剤
CN108884058B (zh) 大环广谱抗生素
EP2155776A2 (en) Quaternary alkyl ammonium bacterial efflux pump inhibitors and therapeutic uses thereof
FR2723373A1 (fr) Forme purifiee de streptogramines, sa preparation et les compositions pharmaceutiques qui la contiennent
CA3105940A1 (en) C-mannoside compounds useful for the treatment of urinary tract infections
TW200524578A (en) Protease inhibitors
JPH05505820A (ja) 新規化合物
JP4094061B2 (ja) シス置換アミノシクロプロパン誘導体
JPH0528720B2 (ja)
EP0247431A1 (de) Substituierte 6-Hydroxymethylcarbapenem-Antibiotika, Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre Verwendung
JPH0359055B2 (ja)
US4806680A (en) 3-halovinylglycine antibacterial agents
JPH10287669A (ja) 置換アミノメチルピロリジン誘導体
IL118869A (en) Antimicrobial mixtures containing a - amino acids and cyclopentane - b - amino acids and pharmaceutical preparations containing them
US4100275A (en) Compositions having antibiotic properties
US4127649A (en) Compositions having antibiotic properties
EP2343285B1 (en) Peptoid compounds useful as antibiotics
WO2020025543A1 (en) Heterocyclic compounds and their use in preventing or treating bacterial infections