JPH0358719B2 - - Google Patents

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JPH0358719B2
JPH0358719B2 JP59020407A JP2040784A JPH0358719B2 JP H0358719 B2 JPH0358719 B2 JP H0358719B2 JP 59020407 A JP59020407 A JP 59020407A JP 2040784 A JP2040784 A JP 2040784A JP H0358719 B2 JPH0358719 B2 JP H0358719B2
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JP
Japan
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peptide
amino acid
protease
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reaction
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JP59020407A
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JPS60164496A (ja
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Hachiro Ozaki
Yoshiteru Hirose
Koji Kubota
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Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
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  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は蛋白質を酵素的に加水分解し、平均ア
ミノ酸鎖長2ないし5のペプチドを主成分とする
低分子ペプチド組成物の製造方法に関するもので
ある。 一般にプロテアーゼを用いて蛋白質を加水分解
することは食品加工分野で広く実施されている
が、目的は例えば肉の軟化、蛋白の可溶化等素材
として良好な性質を得るために行われたり、不要
な蛋白部分を除去するための処理などが多い。又
醤油製造に於いては出来るだけアミノ酸にまで分
解する条件が研究され応用されている。最近、ア
ミノ酸とペプチドの腸管における消化吸収に関す
る研究が進み、アミノ酸よりも低分子ペプチドの
方が腸管吸収が良いとの結果が得られつつある。
すなわち、ジペプチド、トリペプチドの吸収速度
は遊離アミノ酸よりも速い。またこれらの低分子
ペプチドはアミノ酸吸収疾患の処置に有用である
という証明もある。 本発明者等はこの様な低分子ペプチドを主成分
とする加水分解物を得る条件を種々検討した結果
アルカリ側に至適PHを有するプロテアーゼをアル
カリ性の水性媒体中で、蛋白質に作用させるとす
みやかに蛋白質が加水分解され、平均アミノ酸鎖
長6〜10のペプチドが生成されるが、その後の長
時間の作用にもかかわらず、これ以上低分子のペ
プチドを生成することはない。従つて、目的とす
る平均アミノ酸鎖長2〜5のペプチドを高収率で
得ることはできない。しかし、該プロテアーゼを
酸性から中性範囲の水性媒体中で蛋白質に作用さ
せると、平均アミノ酸鎖長6〜10のペプチドでと
どまらず、さらに低分子化されて目的とする平均
アミノ酸鎖長2〜5のペプチドまでに加水分解さ
れ、かつ遊離アミノ酸生成量は極めて少ないため
高収率でアミノ酸鎖長2〜5のペプチドが生成さ
れることを見い出した。 本発明はこの知見に基づいて完成されたもので
ある。即ち本発明はアルカリ側で至適PHを有する
プロテアーゼを酸性から中性の水性媒体中で蛋白
質に作用させ平均アミノ酸鎖長2〜5のペプチド
を主成分とする低分子ペプチド組成物を製造する
ことを特徴とする低分子ペプチド組成物の製造方
法に関する。 本発明に用いることのできるアルカリ性側に至
適PHを有するプロテアーゼは主として細菌及び真
菌由来のものである。 これらのアルカリ性側に至適PHを有するプロテ
アーゼは蛋白質の加水分解活性においてはPH8〜
11に至適PHを有するプロテアーゼであり、一般に
アルカリ性プロテアーゼと呼ばれている。このよ
うなアルカリ性プロテアーゼとしては例えばバチ
ルス、ズブチリス(Bacillus subtilis)由来のア
ルカリ性プロテアーゼである「プロリシン」(上
田化成)があり、該アルカリ性プロテアーゼはPH
9〜10に最適PHを有する。又特公昭50−7157記載
のバチルス属のアルカリ性プロテアーゼ(S.
Tobe,T.Takami,Y.Hirose and K.Mitsugi,
Agr.Biol Chem.,39,1749,1975)はPH11に最
適PHを有する。さらに、バチルス・リケニホルミ
ス(Bacillus licheniformis)のアルカリプロテ
アーゼであるアルカラーゼ(Alcalase0.6L)
(Novo Industri A/S Bagsvaerd Denmark)
はPH8.0に最適PHを有する。本発明で使用するア
ルカリ性プロテアーゼは上記のプロテアーゼに限
らず、他のアルカリ性プロテアーゼも使用でき
る。 本発明において使用する蛋白質は一般に入手可
能な蛋白質であればどのような蛋白質でも使用で
きる。例えばミルクカゼイン、ラクトアルブミン
又は卵白アルブミンなどの動物性蛋白質、ないし
大豆蛋白又は小麦グルテンなどの植物性蛋白など
がある。 本発明で使用する蛋白質の濃度は2〜30%であ
るが、使用する蛋白質の種類及びプロテアーゼ添
加量によりその濃度は異なる。また反応液のPHは
NaOH又はHClを用いて調整し、酸性側で等電点
沈澱を起す場合は中性(PH6.8〜7.0)で反応を開
始し、蛋白質がある程度加水分解させた後であれ
ばPHを酸性側に低下させることができる。 反応温度は使用するプロテアーゼの至適反応温
度が好ましい。通常使用されているプロテアーゼ
では30℃〜70℃、好ましくは40℃〜60℃で行な
う。 反応時間は使用する蛋白質及びプロテアーゼの
量及び性質によつて異なるが8時間から48時間、
好ましくは16時間から24時間である。 本発明の方法で反応を行うと蛋白質はアミノ酸
鎖長が2〜5のペプチドに加水分解され、それ以
上に加水分解されないために反応を停止する目的
のためにプロテアーゼを失活させる操作は必要と
せず、工程管理は極めて容易である。目的とする
ペプチドを水溶性媒体中から取上げる工程でプロ
テアーゼを失活させる必要がある場合には、80℃
以上の温度で5分以上の熱処理を行うか酸又はア
ルカリなどを添加する等の通常の酵素失活処理を
施せば良い。目的とするペプチドを水溶性媒体中
から取げる工程でプロテアーゼを失活させない場
合には限外過等により除去させることができ
る。 反応は静置又は撹拌のどちらの条件でも良い
が、水溶性媒体に溶けにくい蛋白質を使用する場
合には撹拌を行うことにより、反応が著しく促進
されるので撹拌することが好ましい。但し、高速
度で撹拌すると水溶性媒体中に微生物が存在する
場合には、該微生物の増殖が活発になり目的とす
るペプチドの生成量を低下させる恐れがあるので
蛋白質が均一に懸濁できる程度の低速撹拌が望ま
しい。 本発明において水性媒体中に生成した目的とす
るペプチドを取り上げる方法は下記によれば良
い。即ち、水性媒体中に不溶物が混在する場合は
遠心分離又は過等の不溶物除去処理を施した後
に、目的とするペプチドを取り上げれば良い。水
性媒体中に不溶物質が混在しない場合はそのまま
目的とするペプチドを取上げることが可能であ
る。目的とするペプチドの取上げ法は凍結乾燥法
又はスプレードライ法などの通常の乾燥法が使用
される。 上記の方法で得られた生成物の分析方法は次の
通りである。 (1) 生成物の収率(Y) Y=生成物中の全窒素量/使用蛋白中の全窒素量×10
0 全窒素はケールダール法によつて分析した。 (2) 生成物の平均ペプチド鎖長(L) L=生成物の完全加水分解物中の遊離アミノ基−遊離
アミノ酸相当のアミノ基/生成物中の遊離アミノ基−遊
離アミノ酸相当のアミノ基 アミノ基の定量はTNBS(Trinitrobenzene
sulfonic acid)法により、完全加水分解は
6NHCl中で110℃、24時間加水分解によつて行
つた。遊離アミノ酸の定量はアミノ酸自動分析
機で行つた。 (3) 分子量分布 ペプチド組成物の分子量分布は次の3手段に
よつて測定した。Sephadex G−50カラム
(15×45mm)を使用し、0.01M Na2HPO4を平
衡・溶出液として用いてゲル過した。
Showdex OH Pack B−804カラム8mmφ×
500mmを使用し、0.02MNa2HPO4を溶出液とし
て用い高速液体クロマトグラフイーを行つた。
検出は高感度示差屈折計Shodex R1,Model
SE−11を用いた。TSK GEL G−2000SW
カラム、8mmφ×500mm溶出液0.01Mリン酸バ
ツフアー(PH6.8)を用いて高速液体クロマト
グラフイーを行つた。検出は示差屈折又は
UV210nmで行つた。 本発明の方法は一般にバチルス属等の細菌より
容易に単離精製でき、また市販品としても容易に
入手できるアルカリ性プロテアーゼを使用するも
のであり、また反応のPHを酸性〜中性に調整する
ことは容易であり、更にこれらの酵素は比較的高
温に耐え50℃以上でも使用出来、短時間で目的と
するペプチドを得ることが出来るので工業的に大
変有利なアミノ酸鎖長2〜5のペプチドを得る方
法と云える。 次に本発明の詳細を実施例を挙げて説明する。 実施例 1 カゼインオーストラリアソジウムカゼイネート
(Australian Sodium Caseinate)5gを水又は
必要があれば熱水に溶解させた後、50℃で
NaOH又はHClによつてPHを5〜11に、全容量を
100mlに調整し、「プロリシン」(上田化成)0.2g
を添加しPHをスタートのPHに維持しつつ50℃で低
速で撹拌しながら24時間反応させた。反応後、反
応液を100℃で10分間加熱して反応を停止させた
後、12000rpm(15000g)で15分間遠心分離し不
溶物を除去し上清画分を凍結乾燥した。この標品
の遊離アミノ酸含量と平均ペプチド鎖長(構成す
るアミノ酸の数)の結果を第1表に示した。
【表】
【表】 第1表が示す如く、反応のPHを5〜7に維持す
ることにより、平均ペプチド鎖長はアルカリ側で
の反応の場合よりも短かくなり、平均ペプチド鎖
長が2.6〜2.8個のペプチドが4.5g得られた。 実施例 2 実施例1の條件のうちプロリシンの代りにアル
カラーゼ(Alcalase 0.6L,Nove社)0.4gを5
gのカゼインにPH6.0、50℃で、48時間作用させ、
実施例1に従つて4.4gのペプチドを得た。この
標品の平均ペプチド鎖長は2.4、遊離アミノ酸含
量は6.5%であつた。 実施例 3 実施例1の條件でプロリシンの代りに長瀬産業
製のアルカリ性プロテアーゼである「ビオプラー
ゼコンク」0.1gを5gのカゼインにPH6.0で16時
間作用させた結果4.3gのペプチド組成物が得ら
れた。この標品の平均ペプチド鎖長は3.5、遊離
アミノ酸含量は6.5%であつた。 実施例 4 カゼインの代りにラクトアルブミン(オースト
ラリア製)、卵白アルブミン(東京化成)及び大
豆蛋白(アジプロンE2当社製)にプロリシンを
PH6.0で作用し実施例1に従つてペプチド組成分
を調製した。これらのペプチド標品の平均鎖長、
遊離アミノ酸含量及び収率の値を第2表に示し
た。
【表】 これらの蛋白質より4.2〜4.4gのペプチドが得
られ、ラクトアルブミン、卵白アルブミン、大豆
蛋白質の平均鎖長はそれぞれ2.8,2.7,4.5であ
り、遊離アミノ酸含量は、それぞれ6.1,7.2,3.5
%であつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 PH8ないしPH11.0のアルカリ側に至適PHを有
    するプロテアーゼをPH5.0ないしPH7.0の酸性から
    中性の水性媒体中で蛋白質に作用させ平均アミノ
    酸鎖長2ないし5のペプチドを主成分とする低分
    子ペプチドを製造することを特徴とする低分子ペ
    プチドの製造方法。
JP59020407A 1984-02-07 1984-02-07 低分子ペプチドの製造方法 Granted JPS60164496A (ja)

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JPS62198398A (ja) * 1986-02-26 1987-09-02 Shokuhin Sangyo Baioriakutaa Syst Gijutsu Kenkyu Kumiai 固定化プロテア−ゼによるたんぱく質の分解方法
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