JPH0356835A - トルクセンサの製造方法 - Google Patents

トルクセンサの製造方法

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JPH0356835A
JPH0356835A JP19118689A JP19118689A JPH0356835A JP H0356835 A JPH0356835 A JP H0356835A JP 19118689 A JP19118689 A JP 19118689A JP 19118689 A JP19118689 A JP 19118689A JP H0356835 A JPH0356835 A JP H0356835A
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冨田 貞美
Takao Nakanishi
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野) 本発明は、ソレノイドコイルを有する検出回路により磁
気歪みを検出する非接触型のトルクセンサに関するもの
であり、特に高感度かつ高信頼性などを得ることができ
るトルクセンザ、およびその製造方法に関する。
(従来の技術〉 従来より、例えば自動車をはじめ工作機械,ロボット等
の各種の技術分野において、回転軸にかかるトルクを正
確に検出したいというニーズが多くある。
このような場合の検出体すなわちトルクセンサは、原理
的には、周知のように回転軸にトルクが力旧つると回転
軸の外周−4二などに設けられた磁性材f゛}にも回転
方向に対して45゜の方向に歪みが発生し、それが磁気
的な異方性となって磁束検出方向による透磁率の差を生
ずるため、磁気ヘッド等の磁束検出器を用いてその透磁
率の変化を検出することにより、回転軸にかかったトル
クを検出するものである。
しかして、この種のトルクセンサとしては、回転軸にト
ルクセンサが接触しない非接触型のものが適しており、
中でもソレノイドコイルを用いるトルクセンサが優れて
いるとされている。
すなわち、回転軸上の磁歪祠料部分を覆うソレノイドコ
イルのインダクタンスの変化を検知して行なうものであ
り、ソレノイドコイルには交流電流が流され、電流値,
コイル巻数,周波数などによって、回転軸に与えられた
トルクに依存した電気信号出ノノが得られる。
また、正逆トルクの判別のために、回転軸に2枚の磁歪
月料を貼り付けるとともに、この磁歪祠料の一方には予
め+45゜方向,他方には−45゜方向の一軸異方性を
付与しておき、トルクによる歪みの影響が互いに逆に変
化するようにし、それぞれの磁歪祠料に設けた検出巻線
を逆直列に結合して、トルクの方向も識別できるように
構成される。
このように、ソレノイドコイルを用いるトルク検出法は
、回転軸」二の磁性体と局部的な磁気回路を構成する磁
束検出磁路を持たず、回転軸上の磁性体全体の平均的な
透磁率を検出するのが特徴で、軸の回転に伴う磁路空隙
の変動の影響を避けた回転変動のない優れた検出方法で
あり、上記したように非接触型のトルクセンサとして好
適な構成のものであるが、この場合、回転軸上に設けら
れる磁性体の形成用磁性材料の選択が著しく重要となる
〈発明が解決しようとする課題) 従来、係る場合の磁性材料として、例えば特開昭59−
166827号公報などにより、磁歪係数が大きく,透
磁率も大きい鉄系アモルファス合金の薄帯を用いたもの
が開示されているが、本発明者らの研究によれば、アモ
ルファス磁性合金の薄帯はヒステリシスおよび熱的安定
性に問題を有している。
また、アモルファス合金以外で従来多用されてきた磁性
材料、例えば鉄系合余材料では磁歪係数が小さく充分な
出力特性が得られない。
さらに磁区構造が制御されていない普通のニッケル系合
金では、磁歪係数は大きいが出力の再現性および熱的安
定性が得られないなどの問題点を有している。
このため、本発明者らは、ソレノイドコイル状の検出巻
線を用いてトルクを検出する非接触型の1・ルクセンサ
に適した磁性材料として、メッキ法による鉄一ニッケル
合金よりなるパーマロイ膜が最適であることを先に提案
した(特開昭62−206421号公報参照)。
しかしながら、このトルクセンサにあっても、その一軸
異方性は円周方向を磁化容易軸とし、かつ軸方向を磁化
困難軸とするものであるため、出力の直線性,正逆トル
クの判別などの点て解決すべき課題を残している。
このように、従来よりソレノイドコイルを有する検出回
路により磁気歪みを検出するトルクセンサは、適切な磁
歪材料と適切な一軸異方性および異方性付与方法が見出
だされていなかったために、その感度および信頼性に欠
け、また正逆トルクの判別性およびトルク変換出力の直
線性などの面において改善の余地を有していた。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであ
り、その目的とするところは、ソレノイドコイルを有す
る検出回路により磁気歪みを検出するトルクセンサにお
いて、高感度かつ高信頼性で正逆トルクの判別とトルク
変換出力の直線性の良好なトルクセンサ、およびその製
造方法を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、上記のような目的を達成するために、回転軸
にかかったトルクを電気信号として検出するトルクセン
サとして、その磁気歪み検出体が請求項1記載の発明の
如く、回転軸の外周」二に鉄とニッケルの合金によるメ
ッキ磁性膜を形成し、かつ該メッキ磁性膜は磁化容易軸
方向が円周方向より+15゜〜+40゜の範囲内にある
領域と−15゜〜−40゜の範囲内にある領域とよりな
る1・ノレクセンサをI是イ共する。
また、請求項2記載の発明の如く、回転袖の外周上に設
けられるメッキ磁性膜は、上記回転軸に挿嵌されるパイ
プ状の非磁性金属基台」二に層形成されてなるトルクセ
ンサを提供する。
さらに、上記請求項1又は2記載の如きトルクセンサの
最適な製造方法として請求項3記載の発明の如く、メッ
キ磁性膜における磁化容易軸の好適な傾斜付与を行ない
得る製造方法を提供する。
すなわち、本発明は特にトルクセンサの磁気歪み検出体
の磁性材料の選択と上記検出体に付与される磁気異方性
を最適化することによって、この抑センサの有する各種
問題点を解決せんとするものである。
磁性体に応力が作用した場合においてその磁化特性が変
化する現象は、次のように考えられている。
まず、磁性体は多くの磁区より形成されるが、個々の磁
区は自発磁化を持つとともに、この自発磁化は異方性磁
界Kuで糊付けされている。
この異方性磁界Kuの原因は、結昂異方性,誘導磁気異
方性,形状磁気異方性など様々であるが、応力が作用す
ると応力誘導磁気異方性が加わりこれによって異方性磁
界Kuにおける糊付けが変わってくる。
このような磁気歪み効果は、10−6オーダという非常
に小さな寸法の変化に伴う現象であって、外力に対し著
しく敏感であるので}・ルク等の外力によって変化する
従って、磁歪式のトルク検出においては、磁気歪み検出
体を形成する磁性制料の選択とその構戊が著しく重要と
なる。
本発明のトルクセンサに用いる確性制料は、歪みに敏感
な材料として一般に知られている磁性相f゛ト、例えば
ニッケル,ニッケルと鉄の合金,ニッケルとコバルトの
合金,コバルl・と鉄の合金,鉄とアルミニウムの合金
,鉄とニッケルとコバルトの合金などの結晶質材料、お
よび鉄とニッケルとボロンとシリコンを含むアモルファ
ス合金などをいずれも用いることができる。
また、メッキにより作られた磁性膜は、歪みに対する磁
気感応特性が非常に良好であり、トルクセンサ用磁性膜
として最も好適であるが、メッキ磁性膜の中では鉄とニ
ッケルの合金特にパーマロイを川いたものが磁性材料と
して最も好ましいため、本発明にあってはこの磁性材料
が選択される。
さらに、磁性膜を例えば左右側の領域1.  2に分け
て一軸異方性を付与する方法は種々考えられるが、形状
磁気異方性を用いるのが最も一般的である。
すなわち、薄い磁性材料を細長い形状に形成し、長さ方
向を磁化容易軸方向とするとともに、幅方向を磁化困難
軸方向とする原理の応川として、例えば一方の領域には
左向きのストリップを、また他方の領域には右向きのス
トリップとなる磁性体を用いれば実現可能となる。
その際、ストリップの傾きか磁気異方性の方向を、また
その長さと幅が磁気異方性の大きさを決めることになる
ので、実用上は使用目的や使川対象物等の構造に適した
形状磁気異方性を付与する必要がある。
なお、この場合にはパーマロイ膜をストリップ状に加工
することによって磁区構造が変化し、特にストリップ端
部の磁区構造は、反磁界の発生によってトルク検出に作
用する磁束を著しく減少させるので注意が必要である。
トルクセンサの磁気歪み検出体として要求される主な事
項を列記すると、次の通りである。
(1)感度が高いこと。
感度に対しては、磁性材料の磁歪係数と磁区構造が関係
し、また磁性祠料の動作磁束のレベルが関係する。
さらに、励磁周波数を最適化することによって磁気歪み
感度を高めることができるので、これらを選択すること
が大切となる。
(2)正逆1・ルクが判別できること。
正逆トルクの1’++別に関しては、特開昭62−20
6421号に開示されたような方法での単独の異方性膜
では、トルク変換出力の直線性が劣りトルク検出範囲が
狭いのが欠点である。
また、電気的な手段でバイアス磁界を操作して正逆トル
クを判別することも原理的に可能であるが、電気回路が
高価となり実用的でない。
従って、先述したように異方性の傾きが+とーに分けら
れた2つの領域を設けて、それぞれを覆うソレノイドコ
イルの変換出力を電気的なブリッジ回路で比較すること
により、正逆トルクを判別するのが実際的となる。
この場合、領域1と領域2に付与する一軸異方性の大き
さと方向は、磁気歪み検出体の性能に関侍するので最適
条件を選ぶことが大切となる。
(3)トルク変換特性が直線的であること。
変換特性の直線性に関しては、感度と同様に磁性桐f4
の磁歪係数と磁区構造が関係する。
磁励における磁化機構が磁壁移動型であるか、磁区回転
形であるかによってトルク変換特性は異なり、励磁電流
,励磁周波数が関係するのでこれらを選択することが大
切である。
(4)ヒステリシスが小さいこと。
このためには、外部からの応力に対して磁化が可逆的に
変化することが要求される。
一軸異方性を有する磁性材料を、磁化困難軸方向および
それに近い方向で励磁すると可逆的な回転磁化が優勢で
、これは同時に外部η)らの応力に対しても可逆的に変
化することが知られているので、磁化困難軸に近い励磁
が好ましい。
(5)温度変化の小さいこと。
磁性材料の磁気特性の温度特性と磁気歪み検出体を形成
する金属材料の機械的性質の温度特性が関係するので、
これらの選択が大切である。
しかして、本発明による磁気歪み検出体は、鉄とニッケ
ルの合金によるメッキ磁性膜として形成されるとともに
、2つの領域における磁気異方性の向きを磁化容易軸が
一方は円周方向から+15〜+40゜、また他方は−1
5゜〜−40゜の範囲内(特に最適方向としては±30
゜)に傾けられており、トルクセンサの磁気歪み検出体
として要求される上記5つの事項を全て具備することが
知見された。
(作用) 請求項1または2記載の発明に係るトルクセンサは、磁
性膜としてメッキバーマロイ膜を用い、かつ該磁性膜は
2つの領域に分けられるとともに、各領域には円周方向
からそれぞれ+とーの方向に15゜〜40゜の角度だけ
傾いた異方性が付与されているので、正逆トルクの判別
が可能であり、かつ可逆回転磁界に適したトルクセンサ
を得ることができる。
この場合、トルクと電気信号出力との関係で、特に感度
,直線性,ヒステリシス,検出範囲,混度を含む使用環
境に対しての信頼性の向上など多くの効果が得られる。
また、2つのソレノイドコイルによる出力の差動検出に
より、正逆1・ルクに対して正負の電気出力を得ること
ができる。
従って、上記の如きトルクセンサを使用する場合には、
従来のものに比べて全体構成を著しく簡単にすることが
できるとともに、高性能のトルク検出を行なうことがで
きる。
また、特に請求項2記載の発明によれば、回転軸に対す
る磁気歪み検出体の形成が挿嵌作業によって行なえるの
で、」二記効果を有するトルクセンサをより一層容易に
作製することができる。
さらに、請求項3記載の発川によれば、メッキ磁性膜を
一旦拡径した後固定化しつつ捩じり加工するので、従来
のように拡径せず単に捩じった場合には円周方向に対す
る異方性の方向は45゜角度にのみ付与されてしまうが
、種々の方向付けを行ない得る製造方法を提供すること
ができる。
《実施例〉 以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。
第1図は本発明に係わるトルクセンサの一例における概
略構成を示す断面図である。
図中1は回転軸2にかかったトルクを電気信号として検
出するトルクセンサの磁気歪み検出体である。
なお、検出体1は非磁性金属の回転軸2上に直接形成し
ても良いか、説明の都合上図示したような構戊の検出体
(以下、MSパイプという)として説明する。
しかして、このMSパイプ1は、非磁性金属棒を切削,
研磨してパイプ状の金属基台1aを作製し、これを洗浄
してメッキ前処理を行ない、しかる後にスルファミン酸
などを用いたメッキ液で上記金属基台1aの外周に鉄と
ニッケルの合金による厚さ1 0 Ilm程度のメッキ
磁性膜1bを形成した。
次いで、金属基台1aとメッキ磁性膜1bの界面の整合
とメッキ磁性膜1bの残留応力の緩和を図るために熱処
理を施し、金属基台1aである不銹鋼とメッキ磁性膜1
bとの密着を完全なものとなし、繰り返しの回転応力に
対する剥離性の防止を図るとともに、メッキ磁性膜1b
に残留する内部応力を低減化して歪みに対する磁気感応
特性の向上を図る。
しかるのち、エッチングの手法により上記メッキ磁性膜
1bにスリットを入れて形状磁気異方性を付与するが、
このメッキ磁性膜1bは磁化容易軸方向が円周方向より
+15゜〜+45゜の範囲内にある領域と、−15゜〜
−45゜の範囲内にある領域を有するように形成される
最後に、耐湿などの環境条件を考慮してメッキ磁性膜1
b上に保護膜を塗布する。
なお、このような1・ルクセンサは、駆動源と負荷との
間を継ぐシャフトの一部に組み込まれて使用されるのが
普通であり、トルクセンサにおけるMSパイプ1は回転
軸2の外周に固定して用いるのが一般的であるが、構造
によっては回転軸2の内部にトーションバーとして設け
ることも可能である。
ここで、本発明にかかわるトルクセンサのほ略構戊を説
明する。
回転軸2は、軸受6,6′を介して枠5で支えられてお
り、この回転軸2にかかったトルクは機械的結合により
MSバイプ1に伝達され、さらにMSパイプ1の表面の
メッキ磁性膜1bに伝達される。
3.3−はソレノイドコイルであり、第2図に示すよう
なMSパイブ1の磁気異方性の方向が互いに異なる領域
1および領域2の磁束と鎖交する。
また、4,4′はソレノイドコイル3,3′の,1−ド
線であり、このトルクセンサに用いる電気回路は、第3
図のブロック図に示すように人力回路9,ブリッジ回路
10,出カ回路11からなる。
人力団路9はソレノイドコイル3,3′に電力を供給す
るためのもの、ブリッジ回路1oはコイル3と3′の差
動出力を取り出すためのもの、出力回路11は差動出力
を変換しかつ同期整流して笛流出力を得るためのもので
ある。
なお、ブリッジ回路1oにおける8,8′はトルク負荷
がないときブリッジ回路1oの電流の平衡をとるための
抵抗である。
以下、上記MSパイプ作製の実施例を説明する。
実施例−1 第4図はメッキ磁性膜作製用装置のほ略構成図である。
同装置において12はメッキ層、12aはメッキ液の循
環方向、13はメッキ液貯層、14は温度コントローラ
、15はポンプ、16はフィルタ、1−7は流量計であ
る。
また、18はメッキされる陰極で試籾となるステンレス
管である。
1つはステンレス管1.8を取り囲むように配置された
陽極でニッケル板である。
20は被メッキ物であるステンレス管18を回転する歯
車であり、21はそのモータである。
22は通電用導体であり、ステンレス管18の部分に円
周方向の磁界を発生するための銅棒である。
磁性合金メッキは、上記装置によりステンレス管18の
円周方向に磁界を与えながら、かつその方向の回転を与
えながら電気メッキによって作製される。
具体的には、外径25mm,内径19mm,長さ70m
mのステンレス管18(材料JIS規格SUS32)の
外周面を機械加工によって平滑に仕上げ、その後アルカ
リ脱脂洗浄液に浸漬し、続いて第4図に示した装置のメ
ッキ槽12内でステンレス管18に回転を与えながら磁
性合金を電気メッキした。
使用したメッキ戚を第1表に示す。
第1表 (メッキ条件としては、電流密度5A/dm2, 濡度
50゜Cである。) 次いで、これを水素雰囲気中で300℃×30分の熱処
理を行なってから、エッチングマスクとして不溶性のワ
ックスを用い、エソチング加工した。
第5図にエッチング用のマスクパターンの展開図の一例
を示す。
使凡したエッチング液は、塩化第二鉄40%の水溶ll
l lこ少量の塩酸を加えたもので、エッチング温度6
0℃,エッチング時間2分で所望のパターンを得た。
なお、ステンレス管18の表面に残されたメッキパーマ
ロイのストリップは、その幅aと間隔bおよび傾斜角ψ
て規定される。
また、実験に用いるために磁性膜のパターン寸法ψ,a
およびbを変えて、第2表のように10通りの試料(N
o.1〜No.10)を作製した。
第2表 磁性膜のパターン寸法 (幅aと長さlの比a / bはほぼ一定になるように
した。) 次いで、ポリイミド樹脂のコーティングを行ない、15
0℃で乾燥してから各試料を第1図に示したトルクセン
サに組み込んだ。
以一Lのようにして作製したトルクセンサを、第6図に
示すようなトルクセンサ性能試験装置にセツトし、検出
範囲,検出感度,直線性,ヒステリシス,回転変動,温
度特性などを調べた。
なお、トルクセンサ性能試験装置は、同図に示すように
試料であるMSパイプが組み込まれたトルクセンサ装着
箇所31は、カップリング37を介してロータリモータ
駆動装置32に供給され、またカップリング38を介し
てロータリモータ負荷装置33に結合されている。
ロータリモータ駆動装置32の回転軸は、ベアリング3
5により、ロータリモータ負荷装置33の回転軸はベア
リング36により、またトルクセンサ装着箇所31の回
転軸2はベアリング34.34′により、それぞれ架台
3つに回転可能に支持されている。
以上のようなトルクセンサ試験装置をmいて、回転数6
0Orpm,負荷を0〜20NIlの範囲に変えて測定
した。
なお、第1図に示すトルクセンサの構造で回転紬2と試
料が分担するトルク比は2:1にとったので、試料にか
かるトルクは全トルクの1/2であり、0〜10Nmの
範囲で測定したことに相当する。
一方、トルクセンサのソレノイドコイル3.3′に流す
電流は、ほぼ半波の正弦波でその実効値は約100mA
,励磁周波数は10 0 Kllzとした。
実験の結果、各試料のトルクー出力電圧特性は、第7図
に示すようにほぼ同じ原点を中心に上下左右対象の特性
を示し、10Nm以下のトルクでの直線性は良好である
第8図に示すグラフは、スリットの傾斜角ψを+M?i
bに、トルクT=10hを与えたときの出力電圧を縦軸
にとって整理した結果である。
このグラフからも明らかなように、試料の表面に形或し
たメッキ磁性膜のストリップパターンの傾斜fitψを
、円周方向から軸方向へ傾けることによって出力電圧が
変化することが判る。
しかして、出力電圧は傾斜角15゜〜40゜の範囲で大
きく、特に30゜付近で大きい出力電圧が得られる。
この理由は、傾斜角ψが小さいときには2コイル差動方
式のトルク変換出力は傾斜角slnψにほぼ比例するこ
とと、他方傾斜角ψが45゜に近づくとス1・リップ状
のメッキ磁性膜の有する反磁界が磁区構造の乱れを生み
、実効的な透磁率が大中品に低下するためである。
ψ=15゜〜40゜の範囲で出力電圧が大きく、特に3
0゜付近で最大であるが、そこでは試料の軸方向の励磁
で回転磁化が優勢で2コイル差動方式の出力電圧が大き
く、トルクセンザ用磁性体として格好のものであること
を示している。
実施例−2 外径25mm,内径21mlI1の無酸素銅パイプの表
面に厚さQO1mmのNi−Fe合金膜を幅70mmに
亘って一様にメッキした。
使用したメッキ磁性膜作製用装置,メッキ液,メッキ条
件などは−L記実施例−1で用いたものと同じである。
次いで、300℃で熱処理を行なってから以下に述べる
実験に供した。
まず、試料に円周方向を磁化容易軸方向とする異方性を
付与するために、押し込みプラグで内径を拡径する拡管
加工を施した。
拡管による残留歪みをストレンゲージで測定し、01%
〜05%の範囲で調整した歪み率ε,を試料に与えた。
次いで、異方性の方向を傾けるために上記各試料を第9
図(a).  (b)に示すようなMSパイプの応力誘
起異方性を調整するための異方性調整用具にセットした
同図(a)は上記治具の概略構戊を示す正断面図であり
同図(b)はその側面図を示す。
この異方性調整具を使用する目的は、無酸素銅パイプ上
に施したNi−Fe合金によるメッキ磁性膜の中央部を
境として、左右の領域1.2に円周方向に対してそれぞ
れ+とーに傾いた応力誘起異方性を容易に付与するため
のものである。
その付与方法は、試料の両端を固定し、中央部を強く捩
ることによって達戊される。
なお、試料を拡管せずに捩った場合には、その異方性は
45゜方向に付与されてしまう。
上記異方性調整治具の構成は、試料の保持台となる円柱
棒41と、それを支持するための枠42、および試料の
中央部を挾んで試料全体を捩るためのチャック式のフラ
ンジ43からなる。
しかして、試料はその両端が円柱棒41と枠42と一緒
に固定ビン44で止められており、チャック式フランジ
43は強いトルク力が与えることができる構造とされて
いる。
これにより、試料には、中央部を境にして左右別々の領
域1.2に1回の捩じり操作で十と一の方向が異なりか
つ大きさの等しい歪みを与えることができる。
すなわち、無酸素銅の弾性限を越えて捩じりトルクを与
えてから、トルクを解放するとわずかな変化が残り、そ
の変形は試料の主応力の方向である+45゜方向に伸び
、それと直角な−45゜方向に縮む。
このような変形量を、ストレンゲージ法で確認し、01
〜05%の歪みを与える条件を見出だし、これに基づい
て試料のメッキ磁性膜に調整した歪み率ε2を与えた。
第3表は実験に用いた試料のε,,ε2の組み合わせを
示す。
以」二の方法で、最初の拡管加工で与えた円周方向の歪
みε1と後加工で与えた±45゜方向の歪みε2で、試
料のメッキ磁性膜には円周方向から一定9+度たけ傾い
た応力誘起磁気異方性すなわち15゜〜45゜の傾斜を
与えることができる。
この場合、応力誘起磁気異方性Kuは、最初の拡管加工
により付与された円周方向の異方性K,と、後加工で付
与された45゜方向の異方性K2のベクトル和であって
、 K+I=kλεI+  tK2  1=kλε2,ta
nψ=K2/J丁Y,+K2の関係がある。
ここでkは常数,λはメッキ磁性膜の磁歪係数,ε,,
ε2は変形率,ψは応力誘起磁気異方件の円周となす角
度で、ψはtanψ=ε2//丁T1+ε2の関係があ
るので、第3表にこれらの値で俳記して示した。
次いで、ポリイミド樹脂のコーティングを行ない、15
0゜Cて乾燥してから実施例−1と同じ要領でトルクセ
ンサ性能試験を行なった。
第10図はこの実施例に係る試料のトルクー出力電圧特
性の一例を示す。
ほほ原点を中心に上下左右対象の特性を示し、↓ONm
以下の1・ルクでの直線性は良好である。
なお、本実施例に示す試料では、試料とトルクセンサの
回転軸が分担するトルク比率は1:5であり、試料に係
るトルクはO〜2Nmの範囲で測定したことに相当する
第3表 第11図は、応力誘起磁気異方性の傾斜角ψをtM?d
lに、またトルクT=10Nmを与えたときの出力電圧
を縦軸にとって整理した結果である。
実験結果が示すように、試料の表面に形成したメッキ磁
性膜の応力誘起異方性の傾斜角ψを、円周方向から軸方
向へ傾けることによって出力電圧が変化し、特に傾斜角
が30゜で大きい出力電圧が得られることが明らかであ
る。
この理山は、傾斜角ψが小さいときは、2コイル差動方
式のトルク変換出力は傾斜角sinψにほぼ比例するこ
とと、他方傾斜角が45゜に近づくとメッキ磁性膜の磁
区構造に90゜磁区が発生するようになり、高周波励磁
における透磁率が大幅に低下するためである。
ψ=15゜〜40゜の範囲で出力電圧が大きく、特に3
0゜近辺で最大であるが、そこでは回転磁化による透磁
率が大きく、かつ一軸磁気異方性の傾斜角ψに依存する
2コイル差動方式の出力電圧が大きくとれることにあり
、トルクセンサ用磁性体として恰好のものであることを
示している。
(発明の効果) 以上説叩したように、請求項1記載の発明によれば、回
転軸の外周上に形成される磁性膜は、鉄とニッケルの合
金によるメッキ磁性膜により形成され、かつ該メッキ磁
性膜は磁化容易軸方向が円周方向より+l5゜〜+40
゜の範囲内にある領域と−15゜〜−40゜の範囲内に
ある領域とよりなるように形成されているので、トルク
対電気信号出力との関係で直線性,感度,ヒステリシス
,トルク検出範囲などに優れた高感度かつ高信頼性を何
ずるトルクセンザを得ることかできる。
また、2つのソレノイドコイルによる出力の差勤倹出に
より、正逆l・ルクに対して正工′{の電気出力を得る
ことかできる。
従って、上記の如きトルクセンサを使用する場合には、
従来のものに比べて全体構成を著しく簡l1iにするこ
とかできるとともに、高性能のトルク検出を行なうこと
ができる。
また、請求項2記載の発明によれば、特に回転軸に対す
る磁気歪み検出体の形成を挿嵌作業によって行なえるの
で、上記請求項1記載の発門と同様の効果を有するトル
クセンサをより一層容易に作製することができる。
さらに、請求項3記載の発門によれば、メッキ磁性膜を
一旦拡径した後固定化しつつ捩じり加工するので、従来
のように拡iソせず単に捩じった場合には円周方向に対
する異方性の方向は45゜fQ度にのみ付与されてしま
うが、種々の方向付けを行ない得る製造方法を提供する
ことかできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係わるl・ルクセンサの概略構戊を示
す断面図、第2図は同トルクセンサにおけるメッキ磁性
膜の異方性を示す説明用斜視図、第3図は同1・ルクセ
ンサの電気信号検出回路を示すブロック図、第4図は同
メッキ磁性膜作製用装置の皿略構成図、第5図は本発川
に係わるトルクセンザにおけるメッキ磁性膜の異方性付
与パターンの作製を示す平面展開図、第6図はトルクセ
ンサ性能試.験装置を示す{既略構成図、第7図は本発
門に係るトルクセンサのトルクー出力電圧特性を示すク
゛ラフ、第8図は同トルクセンサの異方性角度と出力電
圧との関係を示すグラフ、第9図(a),(b)は異方
性調整治具の概略構成を示す説叩用断面図およびその側
面図、第10図は本発明の他の実施列におけるトルクー
出力電圧特性を示すグラフ、第11図は同実施例におけ
る異方性角度と出力電圧との関係を示すグラフである。 1・・・・・・MSパイプ 1a・・・金属基台 1b・・・メッキ磁性膜 第 I 図 第2 図 頭麗1 頌22 第3 図 第4 図 lr 16 11 第5 図 f (傾斜角) 第6図 32 第7 図 第8 図 傾斜角 ψ(度) 第9 図 第10図 第11図 傾き角ψ(度)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 回転軸の外周上に磁性膜を設けるとともに、該磁性
    膜の磁気特性の変化をソレノイドコイルを有する検出回
    路により非接触的に検出し、上記回転軸に加わるトルク
    を検出するトルクセンサにおいて、 上記磁性膜は鉄とニッケルの合金によるメッキ磁性膜に
    より形成され、かつ該メッキ磁性膜は磁化容易軸方向が
    円周方向より+15゜〜+40゜の範囲内にある領域と
    −15゜〜−40゜の範囲内にある領域とよりなること
    を特徴とするトルクセンサ。 2 回転軸の外周上に設けられるメッキ磁性膜は、上記
    回転軸に挿嵌されるパイプ状の非磁性金属基台上に層形
    成されていることを特徴とする請求項1記載のトルクセ
    ンサ。 3 メッキ磁性膜に設けられる磁化容易軸方向は、少な
    くとも回転軸上に設けられるメッキ磁性膜層を一旦拡径
    した後、固定化しつつ捩じり加工して付与されることを
    特徴とする請求項1又は2記載のトルクセンサの製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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