JPH0356512B2

JPH0356512B2 -

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Publication number: JPH0356512B2
Application number: JP59264359A
Authority: JP
Priority date: 1983-12-14
Filing date: 1984-12-13
Publication date: 1991-08-28
Also published as: EP0146344B1; CA1219352A; KR850005207A; EP0146344A3; EP0146344A2; HK24696A; KR960004003B1; US4549203A; JPS60146591A; DE3484128D1

Description

【発明の詳細な説明】この発明は、一般にカラーテレビジヨン受像機
で使用される直流安定化装置に関し、特にカラー
映像管のバイアスを自動制御する装置を備えた形
式の受像機のカラー映像管の各色駆動信号の直流
レベルを安定化する装置に関する。

〔発明の背景〕

カラーテレビジヨン受像機のカラー映像管バイ
アスの自動制御回路の一例が米国特許第4263622
号明細書に記載されている。この回路では、各垂
直ブランキング期間内の連続する数本の水平線走
査期間を占める制御期間が、基準信号状態におい
て電子銃によつて生成される黒レベル電流を監視
し、所要の電流レベルからの偏移を検知し、不所
望な偏移を阻止するように電子銃バイアスを再調
節するために取られている。この制御期間の一部
において、カラー映像管のグリツドに導通を増す
極性のパルスが供給され、このグリツドのパルス
付勢により誘起される陰極電流レベレの変化を表
わすように取出された情報によつてバイアスが制
御される。上記米国特許の方法を用いて（寿命そ
の他の要因の変動に対して）カラー映像管の３電
子銃の間に適正なバイアス関係を維持する有利な
方式が米国特許第4484228号明細書に記載されて
いる。

上記２つの米国特許の回路により例示されるよ
うに自動映像管バイアス（AKB）制御をうまく
用いるために、1983年12月14日付米国特許願第
561176（特開昭60−145787号公報対応）には、信
号情報を処理してこれを周期的に繰返す映像管バ
イアス生後期間の相互間に挟まつた期間中にカラ
ー映像管に供給するためのルミナンス・クロミナ
ンス信号処理回路では、電流監視機能およびバイ
アス調整機能が無用に擾乱または汚染を受けるこ
とを防ぐために、映像管バイアス制御期間中適当
な形式の調整をする必要がある旨が説明されてい
る。

カラーテレビジヨン受像機のルミナンスおよび
クロミナンス信号処理回路は、通常受信された合
成カラーテレビジヨン信号のルミナンス成分とク
ロミナンス成分とを処理して、これらの成分から
１組の３式信号を取出し、これをカラー映像管に
供給してカラー画像を発生する。この取出された
色信号の直流レベルの安定度は再生画像の発色を
忠実にするために重要である。この発明の目的
は、特にこの直流レベルを安定化し、しかも受像
機に内蔵されたAKB制御回路の正確な動作を保
証する装置を提供することにある。

〔発明の概要〕

この発明の原理によるカラーテレビジヨン受像
機には、共に色信号の組の形式に寄与するルミナ
ンス信号の直流レベルを調節するように作用する
１対の制御ループを具備した直流安定化装置が設
けられている。その制御ループの一方は、映像管
バイアス制御期間外の線走査期間の水平ブランキ
ング部内のゲート期間中だけ付勢される第１のキ
ード比較器を含み、該第１のキード比較器はその
ゲート期間中に１つの色信号が呈する電圧を基準
電圧と比較する働きをする。この第１の比較器の
出力は受像機のルミナンスチヤンネルに印加され
て、上記色信号電圧が基準電圧と実質的に等しい
状態から偏移するのを防止する。上記１対の制御
ループの他方は上記各映像管バイアス制御期間だ
け付勢されて、そのバイアス制御期間中に上記１
つの色信号が呈する電圧を上記基準電圧と比較す
る第２のキード比較器を含み、この第２の比較器
の出力は受像機のルミナンスチヤンネルに印加さ
れて、上記色信号の電圧が基準電圧と実質的に等
しい状態から偏移するのを防止する。

以下に説明する実施例では、第１のキード比較
器の出力を連続する各ゲート期間の相互間に挟ま
れた期間中コンデンサに蓄積するようにする。そ
のコンデンサの値は、水平並びに垂直のシエージ
ング効果を実質的になくすように第１の制御ルー
プに対して線走査期間より長い実効時定数を与え
るように選定されている。これに対し、第２の制
御ループの実行時定数は線走査期間に比して短か
い。

上記米国特許願第561176号明細書記載のよう
に、AKB動作を受信信号成分による擾乱から保
護するために、各映像管バイアス制御期間中ルミ
ナンス増幅器の利得を（視聴者によるコントラス
トまたは画像制御器の調節と無関係な）最小値に
設定することが望ましいが、AKB動作の完全な
保護は最小利得状態でルミナンス増幅器に生ずる
例えばVITS信号成分の信号漏洩により悪影響を
受けることがある。上述の急速動作する第２制御
ループは、映像信号周波数において有効な負帰還
を与えることによつて、このような信号漏洩の悪
影響をすべて低減する機能を行なう。

色信号出力の形成に寄与するルミナンス信号の
直流レベルを調節する上述の２ループ回路は、色
信号の形成に寄与する色差信号の直流レベルを調
節する制御ループを追加することにより構成され
る。

受信したクロミナンス信号の同期検波によつて
Ｉ、Ｑの色差信号を回復し、これをマトリツクス
処理して１組の色差信号Ｒ−Ｙ、Ｂ−Ｙ、Ｇ−Ｙ
を形成するカラーテレビジヨン受像機に用いられ
るこの発明の１実施例では、直流安定化装置がそ
のマトリクス動作に対するＩ信号入力の直流レベ
ルを調節する第３の制御ループと、Ｑ信号入力の
直流レベルを調節する第４の制御ループとを含
む。この第３および第４の制御ループが第１の制
御ループの時定数に匹敵する長い実効時定数を有
し、それぞれ第１のキード比較器の動作に関連す
るゲート期間に対応するゲート期間中付与される
第３および第４のキード比較器を含んでいる。第
３のキード比較器は例えばゲート期間中に赤の色
信号が呈する電圧を上記基準電圧と比較し、第４
のキード比較器は例えばゲート期間中に緑の色信
号が呈する電圧を上記基準電圧と比較する。この
ような状態で第１および第２のキード比較器は青
の色信号に応動するようになつている。

〔詳細な説明〕

以下、図を参照してこの発明の直流安定化装置
を説明する。

第１図のカラーテレビジヨン受像機の部分には
利得制御ルミナンス信号増幅器４０が含まれてい
る。増幅器４０はこれに供給される合成カラー映
像信号のルミナンス信号成分を処理するもので、
この回路（一部だけ図示）はコレクタ電極が負荷
抵抗４２を介して動作電位源の正端子＋V_ccに接
続されたnpnトランジスタ４１を含んでいる。増
幅器４０の負荷抵抗４２の両端間に生ずるルミナ
ンス信号出力は増幅器出力端子Ｌに現れる。

この増幅器出力端子Ｌは、コレクタ電極を＋
V_cc電源端子に直接接続してエミツタホロワ型に
配置されたnpnトランジスタ４３のベース電極に
直接接続されている。トランジスタ４３のエミツ
タ電極は抵抗４４を介してnpn電流源トランジス
タ４６のコレクタ電極に接続され、トランジスタ
４６のエミツタ電極は抵抗４７を介して動作電位
源の負端子（接地点）に接続されている。トラン
ジスタ４３，４６は抵抗４４と共同して下述のよ
うに制御されるレベルシフト形ルミナンス信号変
換回路を形成する。

トランジスタ４６のコレクタ電極に生ずるレベ
ルシフトされたルミナンス信号は、npnエミツタ
ホロワトランジスタ４５のベース・エミツタ電路
を経てルミナンス信号出力端子Ｙに供給される。
トランジスタ４５のコレクタ電極は＋V_cc端子に
直接接続され、このトランジスタ４５の電流源と
して働らくnpnトランジスタ４８はコレクタ電極
が端子Ｙに直接接続され、エミツタ電極が抵抗４
９を介して接地され、ベース電極が適当なバイア
ス電位源の正端子＋V_bに接続されている。

端子Ｙに生ずるルミナンス信号は３つの信号合
成器２５，２７，２９の各入力に供給される。信
号合成器２５，２７，２９は受信した合成カラー
映像信号のクロミナンス成分から取出された各色
差信号とルミナンス信号とを合成して、各出力端
子Ｇ、Ｂ、Ｒに１組の緑、青、赤の色信号を発生
する。

このカラーテレビジヨン受像機のクロミナンス
信号チヤンネルには、受信クロミナンス成分から
信号を回復するための１対の色復調器１１，１３
が設けられている。通常の同期検波法によつてＱ
色差信号を回復する復調器１１の出力はＱ濾波器
１５によつて適当に濾波された後、差動増幅器１
９にその入力信号として供給される。また通常の
同期検波法によつてＩ色差信号を回復する復調器
１３の出力はＩ濾波器１７によつて適当に濾波さ
れた後、差動増幅器２１にその入力信号として供
給される。差動増幅器１９，２１にはまた下述の
装置から制御入力信号が供給される。差動増幅器
１９の各出力端子＋Ｑ、−Ｑに生ずるプツシユプ
ル型のＱ色差信号と、差動増幅器２１の各出力端
子＋Ｉ、−Ｉに生ずるプツシユプル型のＩ色差信
号はマトリクス回路２３にその入力として供給さ
れる。

マトリクス回路２３は例えば米国特許第
4272778号明細書に開示された形式のもので、入
力信号を適当に組合せて出力端子Ｇ−Ｙ、Ｂ−
Ｙ、Ｒ−Ｙにそれぞれ緑、青および赤の各色差信
号を発生する。これらの端子Ｒ−Ｙ、Ｂ−Ｙ、Ｇ
−Ｙに現われる各信号は前記信号合成器２５，２
７，２９の各色差信号入力となる。

第１図の回路の直流安定化装置の各素子につい
て考察する前に、各合成器の出力端子Ｒ、Ｂ、Ｇ
に現われる色信号を利用する第１ａ図の装置につ
いて説明する。第１ａ図に示すように、端子Ｒ、
Ｂ、Ｇに生ずる赤、青および緑の各色信号に応動
する３つの映像管駆動器９３，９４，９５が設け
られている。この３つの色信号に応じて、各別に
付勢される陰極９８Ｒ，９８Ｂ，９８Ｇと、共通
に付勢される制御グリツド構体９９とを備えた電
子銃構体を含むカラー映像管９７の表示面にカラ
ー画像が表示される。表示されたカラー画像の赤
色濃度は映像管駆動器９３の出力で駆動される陰
極９８Ｒから発射される電子ビームの強度を制御
することにより決定され、青色濃度は映像管駆動
器９４の出力で駆動される陰極９８Ｂから発射さ
れる電子ビームの強度を制御することにより決定
され、緑色濃度は映像管駆動器９５の出力で駆動
される陰極９８Ｇから発射される電子ビームの強
度を制御することにより決定される。

第１ａ図の装置はまた前記米国特許願第561176
号明細書に記載されたように動作する自動映像管
バイアス制御回路９６を含んでいる。このバイア
ス制御回路９６は（例えば、受信信号の各垂直ブ
ランキング期間の同期信号より後の部分中の走査
線７本分の期間を占める）、バイアス制御期間の
所定部分の間映像管の制御グリツド９９に導通を
増す方向の極性をもつたパルスを供給する手段を
含む。バイアス制御回路９６は、各駆動器９３，
９４，９５から取出された入力に応答して、グリ
ツドに供給されるパルスによつて誘起されるビー
ム電流変化を感知し、それから各駆動起９３，９
４，９５に供給する各直流成分を生成し、各駆動
器の出力が直流結合された映像管の各陰極９８
Ｒ，９８ｂ，９８Ｇのバイアスを適当に制御す
る。上記米国特許願第561176号明細書に記載され
ているように、制御回路９６によるAKB動作が
完全に行なわれるようにするため、ルミナンス信
号増幅器４０（第１図）は各映像管バイアス制御
期間を通じて最小利得状態にキーイングされるの
が望ましい。

次に駆動器９３，９４，９５に供給される各色
信号入力の直流レベルを制御する方法を、３つの
キード電圧比較器３１，３３，３５を具えた第１
図の安定化装置について説明する。比較器３１，
３３，３５はそれぞれ端子Ｋに生ずるキーイング
波形に応じて設定されるキーイング期間中だけ付
勢される。第２図の波形ｋで例示するように、端
子Ｋのキーイング波形は線周波数で反復発生し、
受信信号の水平ブランキング期間の後部ポーチ部
に一致するように調時されているが、上記映像管
バイアス制御期間中消失する正方向パルス列より
成つている。

比較器３１は端子Ｇから供給された緑色信号を
基準電圧端子RVから供給された基準入力と比較
し、その出力は記憶用コンデンサ３２の両端間に
生ずる。端子Ｒから供給された赤色信号は比較器
３３で端子RVから供給された同じ基準電圧と比
較されて、その出力は記憶用コンデンサ３４の両
端間に生ずる。また端子Ｂから供給された青色信
号は比較器３５で端子RVから供給される基準電
圧と比較されて、その出力は蓄積コンデンサ３６
の両端間に生ずる。

コンデンサ３２の両端間には、上記後部ポーチ
のキーイング期間中、比較器３１の緑信号入力と
基準電圧との間に差があればこれを表わす直流電
圧が発生し、この直流電圧は隣接するキーイング
期間相互間の期間中保持される。この直流電圧は
差動動幅器１９に供給され、マトリクス回路２３
へのＱ色差信号入力の直流レベルを、比較器３１
の各入力間の差を減ずる方向に変える。同様に、
後部ポーチのキーイング期間中、比較器３３の赤
信号入力と基準電圧との間に差があればこれを表
わす直流電圧はコンデンサ３４の両端間に発生
し、この直流電圧は差動増幅器２１に供給され、
マトリクス回路２３へのＩ色差信号入力の直流レ
ベルを、比較器３３の各入力間の差を減ずる方向
に変える。

後部ポーチのキーイング期間中、比較器３５の
青信号入力と基準電圧と間に差があればこれを表
わす直流電圧は蓄積コンデンサ３６の両端間に発
生し、保持されたこの直流電圧合成器２５，２
７，２９へのルミナンス信号入力の直流レベルを
比較器３５の各入力間の差を減ずる方向に変え
る。この目的のため、コンデンサ３６の両端間の
直流電圧はnpnトランジスタ５０のベースに供給
される。npnトランジスタ５０は、そのコレクタ
電極が＋V_cc電源端子に直接接続されてエミツタ
ホロワ回路として接続されている。トランジスタ
５０のエミツタ電極は、同様にコレクタ電極が＋
V_cc電源端子に直接接続された他のnpnエミツタ
ホロワトランジスタ５１のベース電極に接続さ
れ、トランジスタ５１のエミツタ電極は直列抵抗
５２，５４を介して接地されている。抵抗５２，
５４の接合点は前述のレベルシフト回路４３，４
４，４６中の電流源トランジスタ４６のベース電
極に直接接続されている。従つて比較器３５の出
力の変換された制御信号により、電流源トランジ
スタ４６が抵抗４４を介して引出す電流の大きさ
が制御され、これによつて抵抗４４の両端間の直
流電圧効下により与えられるルミナンス信号のレ
ベルシフト量が決まる。

第１図の装置は上述の３個のキード電圧比較器
（第１のキード電圧比較器）３１，３３，３５の
他に差動増幅器６０を用いた他のキード電圧比較
器（第２のキード電圧比較器）を含んでいる。差
動増幅器６０は各エミツタ電極が直列抵抗６３，
６４を介して互いに接続された１対のnpnトラン
ジスタ６１，６２によつて形成され、その電流源
はコレクタ電極が抵抗６３，６４の接続点に接続
され、エミツタ電極が接地されたnpnトランジス
タ６５によつて形成されている。トランジスタ６
５のベース−エミツタ電路は、陽極が上記トラン
ジスタ６５のベース電極に接続され、陰極が接地
されたダイオード６６により分路されている。

電流源トランジスタ６５のベース電極にキーイ
ング信号を供給するためのエミツタホロワ形の
npnトランジスタ６８が設けられている。このト
ランジスタ６８のエミツタ電極は抵抗６７を介し
て電流源トランジスタ６５のベース電極に接続さ
れ、コレクタ電極は＋V_cc電源端子に直接接続さ
れている。

エミツタホロワトランジスタ６８のベース電極
は、第２図の波形ａで示すようなキーイングパル
ス信号が生ずる端子Ａに接続されている。波形ａ
はフイールド周波数で反復し、それぞれ上述の映
像管バイアス制御期間の１つに一致するように調
時された正方向パルス列より成る。波形ａで表わ
されるパルス信号が現われる期間中は、電流源ト
ランジスタ６５は導通して差動増幅器６０を付勢
する。その他の全期間中は差動増幅器６０は消勢
されて動作を停止する。

差動増幅器６０は３個のpnpトランジスタ７
０，７１，７４を用いた能動負荷回路を備え、増
幅トランジスタ６２のコレクタ電極は負荷トラン
ジスタ７１のコレクタ電極に直接接続され、増幅
トランジスタ６１のコレクタ電極は順バイアスさ
れたダイオード７６（陽極がトランジスタ７４の
コレクタ電極に接続され、陰極はトランジスタ６
１のコレクタ電極に接続されている）を介して負
荷トランジスタ７４のコレクタ、電極に結合され
ている。負荷トランジスタ７１，７４の各エミツ
タ電極はそれぞれエミツタ抵抗７３，７５を介し
て＋V_cc供給端子に結合されている。pnpトラン
ジスタ７０のコレクタ電極を接地され、ベース電
極はトランジスタ６２と７１のコレクタ電極相互
接続点に接続され、エミツタ電極はエミツタ抵抗
７２を介して＋V_cc電源端子に接続されると共に、
負荷トランジスタ７１，７４のベース電極に直接
接続されている。

上述のトランジスタ７０，７１，７４の配置に
より、負荷トランジス７４のコレクタ電流が増幅
トランジスタ６２のコレクタ電流の鏡像となる電
流ミラー回路を構成している。負荷トランジスタ
７４のコレクタ電極と前述の端子Ｌ（ルミナンス
信号変換用エミツタホロワトランジスタ４３のベ
ース電極）が出力導線で直接接続されている。

増幅トランジスタ６１，６２のベース電極の電
位が差動増幅器６０の付勢期間中平衡しておれ
ば、トランジスタ６１のコレクタ電流は負荷トラ
ンジスタ７４のコレクタ電極から供給される電流
と一致し、その差動増幅器の出力がトランジスタ
４３のベース電極の電域に影響することはない。
しかし、トランジスタ６２のベース電極の電位が
付勢期間中にトランジスタ６１のベース電極の電
位より高くなるような不平衡が生ずると、負荷ト
ランジスタ７４のコレクタ電極から供給される電
流がトランジスタ６１を流れるコレクタ電流を超
え、その超過分は出力導線を経て端子Ｌに供給さ
れ、端子Ｌの電位を引上げる。逆に付勢期間中に
反対向きの不平衡が生ずると、トランジスタ６１
が必要とするコレクタ電流は負荷トランジスタ７
４のコレクタ電極を介して供給される電流よりも
大になり、この結果その不足分が端子Ｌより出力
導線を経て供給されて端子Ｌの電位を引下げる。

基準電圧供給端子RVに接続された増幅トラン
ジスタ６２のベース電極から差動増幅器６０の一
方の入力に基準電圧が供給され、差動増幅器６０
の他方の入力には直列抵抗８１を介して青色信号
出力端子Ｂに接続されたトランジスタ６１のベー
スから信号電圧が供給される。トランジスタ６１
のベース電極と接地点との間に直列に接続された
抵抗８２とコンデンサ８３は直列抵抗８１と共同
して差動増幅器６０に印加される青色信号に対す
る低域濾波器８０を形成している。

従つて、差動増幅器６０の出力は各付勢期間中
に青色信号が端子RVの基準電圧と実質的に等し
い値から遷移するとこれを感知し、この偏移を打
消す方向に端子Ｙに生ずる信号が制御される。

上述の安定化装置では、比較器３１，３３，３
５の連続する付勢期間の相互間の期間中に各コン
デンサ３２，３４，３６の両端間に発生する制御
電圧が確実に保持されないことにより生ずる可能
性がある画像シエージング効果を実質的に防ぐこ
とが望ましい。従つて、コンデンサ３２，３４，
３６のキヤパシタンスは比較的大きく（例えば
10μF）して、比較器３１，３３，３５を用いた
３つの制御ループの実効時定数を水平線走査期間
に比して長くする。

これに対し差動増幅器６０を利用した制御ルー
プは出力蓄積コンデンサを使用せず、その実効時
定数は水平線走査期間に比して極めて短かい。こ
の後者の制御ループの応答速度の限界は安定度を
保証するためのループフイルタとして導入された
低域濾波器８０により与えられる。濾波素子８
１，８２，８３の値を例えば36KΩ、4KΩ、20pF
とすると、ルミナンス信号帯域の相当の部分に亘
る周波数で著しいループ応答性が得られる。

上述の安定化装置の動作時には、映像管駆動器
９３，９４，９５に供給される３つの色信号のレ
ベルが、その色信号を取出す信号成分、Ｉ、Ｑ、
Ｙのレベル補正を行う３つの長時定数制御ループ
３３，３４，２１と、３１，３２，１９と、３
５，３６，４６の回路系により、受像機のルミナ
ンスおよびクロミナンスチヤンネルにおける直流
偏移の効果に対して安定化される。長時定数制御
ループの１つ３５，３６，４６によるＹ信号成分
のレベル補正は、周期性映像管バイアス制御期間
中（他の３つの制御ループが「保持」状態に保た
れているとき）だけ働らく追加のＹ補正用制御ル
ープ８０，６０，４３の動作により増強される。
この追加の制御ループに高速応答が可能になるよ
うに短い時定数を与れることにより、（各映像管
バイアス制御期間中、最小利得状態にキーイング
することが望ましい利得制御ルミナンス増幅器４
０を介して漏洩し得る）VIT（垂直期間試験）信
号のような受信信号成分によるAKB動作中の色
信号出力の撹乱が実質的になくなる。その上その
追加の制御ループは、上記のようにルミナンス増
幅器を最小利得状態へキーイングするときに不所
望に生ずる可能性のあるあらゆるルミナンス信号
のレベルシフトの悪影響からAKB動作を保護す
る。

この発明を利用するための好ましい１つの回路
では、1983年12月14日付米国特許願第561280号明
細書（特開昭60−153288号公報対応）記載のよう
に、誤差減少のため受信信号の垂直同期期間の少
なくとも一部の間比較器３１，３３，３５のキー
イングを防止する手段が備えられている。この回
路を用いると、キーイング信号波形ｋが垂直同期
期間の選ばれた部分の間正のキーイングパルス成
分を持たなくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第１ａ図はこの発明の１実施例に
よる直流安定化装置を用いたカラーテレビジヨン
受像機の一部を示す部分ブロツク回路図、第２図
は第１図の装置の動作の説明を助ける波形図であ
る。９７……カラー映像管、９８Ｒ，９８Ｂ，９８
Ｇ……ビーム強度制御電極、９６……自動バイア
ス制御手段、４０……ルミナンス信号変換器、２
７……信号合成器、９４……第１の色信号印加手
段、３５……第１のキード電圧比較器、６０……
第２のキード電圧比較器、３６，４３，４６……
電圧偏移阻止手段。

Claims

【特許請求の範囲】１周期性フイールド期間内の連続する線走査期
間の水平ブランキング部の間と各フイールド期間
の垂直ブランキング部の間は存在しない画像表示
ルミナンスおよびクロミナンス成分を含む合成映
像信号に応じてカラー画像を表示するカラーテレ
ビジヨン受像機であつて、表示スクリーン上に走
査線のラスタを描く複数本の電子ビームの強度を
制御する複数個のビーム強度制御電極を持つカラ
ー映像管と、上記各垂直ブランキング部内の複数
本の連続する走査線区間に跨る周期性バイアス制
御期間中各制御電極のバイアスを自動的に制御す
る手段と、ルミナンス信号変換器を含み、上記ル
ミナンス成分を処理するルミナンス信号チヤンネ
ルと、上記クロミナンス信号成分に応じて複数の
色差信号出力を発生する手段を含み、上記クロミ
ナンス信号成分を処理するクロミナンス信号チヤ
ンネルと、上記色差信号出力の１つと上記ルミナ
ンス信号変換器の出力とに応じて第１の色信号を
形成する信号合成器と、上記第１の色信号を上記
映像管電極の１つに印加する手段とを含む形式の
ものにおいて、第１の入力端子が基準電圧を受入れるように、
第２の入力端子が上記第１の色信号を受入れるよ
うに結合され、上記バイアス制御期間の外側にあ
る線走査期間の水平ブランキング部内のゲート期
間中動作状態にキーイングされる第１のキード電
圧比較器と、第１の入力端子が上記基準電圧を受
入れるように、第２の入力端子が上記第１の色信
号を受入れるように結合され、上記バイアス制御
期間中だけ動作状態にキーイングされる第２のキ
ード電圧比較器と、上記ルミナンス信号変換器に
接合され、上記各キード電圧比較器の出力に応じ
て、上記各電圧比較器の動作期間中に上記第１の
色信号電圧の達する電圧が上記基準電圧と実質的
に等しい状態から偏移するのを阻止する手段と、
を含み、上記ルミナンス信号変換器の出力の直流
レベルを制御する制御ループを具備する直流安定
化装置。